2023-142M 「宇宙人のあいつ」☆☆☆

Schujinnoaitsu邦題:宇宙人のあいつ
時間:117分
公開:2023-05-19
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:勝股英夫 大熊一成 小西啓介 黒岩克巳 佐竹一美 古味竜一
監督:飯塚健
脚本:飯塚健
原作:
撮影:相馬大輔
音楽:海田庄吾
出演:中村倫也(真田日出男)、伊藤沙莉(真田想乃)、日村勇紀(真田夢二)、柄本時生(真田詩文)

中村倫也主演で、地球人になりすましてきた宇宙人が、地球を離れるまでの3日間で人間としてやり残したことに奮闘する姿を描いたコメディ。

人間の生態調査のため、23年前に土星から来た宇宙人は、真田家四兄妹の次男・日出男として、長男・夢二、長女・想乃、三男・詩文と暮らしていた。家族というものがわからない日出男は、夢二から、家族とは自分よりも大切なものがあることだと教えられる。真田家のさまざまな問題が起こる中、日出男が地球を離れる日が近づいてくる。日出男に残された時間はあと3日間。人間としてやり残したことをやり遂げるため、日出男の地球での最後の奮闘がはじまる。

日出男役を中村、長女・想乃役を伊藤沙莉、長男・夢二役を「バナナマン」の日村勇紀、三男・詩文役を柄本時生がそれぞれ演じる。監督・脚本は、「ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち」「ステップ」の飯塚健。

木下グループの劇場。TSUTAYAの二階にある小綺麗なミニシアター3スクリーン。週アベどのくらいなのだろう。劇場広告はひたすらグループ企業の広告ばかり。売れてないのか、戦略なのかは不明。ともあれ、独立系の劇場は生き残るのが大変な時代。健闘を祈る。
作品は、まるで舞台劇を映画化したような「繰り返しのシークエンス」と、こじんまりした世界観。もっと深掘りしてほしいキャラクターを創りながら、作品的に厚みを持たせるほどに仕上げていない。夢落ちの次にやってはいけない、強引な大団円に『コレかよ!』と心の中で絶叫。
日村勇紀が汗をかいて頑張っているのに拍手。

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2023-141M 「最後まで行く」☆☆☆★★★

Ssaigomadeiku邦題:最後まで行く
時間:118分
公開:2023-05-19
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:鳥羽乾二郎 石垣裕之 藤島ジュリーK. 竹澤浩 山田久人
監督:藤井道人
脚本:平田研也 藤井道人
原作:キム・ソンフン
撮影:今村圭佑
音楽:大間々昂
出演:岡田准一(工藤祐司)、綾野剛(矢崎貴之)、広末涼子(工藤美沙子)、磯村勇斗(尾田創)、駿河太郎(久我山太地)、山中崇(梶征士)、黒羽麻璃央(松田優生)、駒木根隆介(川上昌平)、山田真歩(植松由紀子)、清水くるみ(岸谷真由子)、杉本哲太(淡島幹雄)、柄本明(仙葉泰)

岡田准一の主演で、ひとつの事故を発端に追い詰められていく刑事の姿を描いたクライムサスペンス。中国やフランスなど各国でもリメイクされた2014年の同名韓国映画を、「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督がメガホンをとり日本でリメイクした。

ある年の瀬の夜、刑事の工藤は危篤の母のもとに向かうため雨の中で車を飛ばしていたが、妻からの着信で母の最期に間に合わなかったことを知る。そしてその時、車の前に現れたひとりの男をはねてしまう。工藤は男の遺体を車のトランクに入れ、その場を立ち去る。そして、男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。しかし、その時、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入る。送り主は県警本部の監察官・矢崎で、工藤は矢崎から追われる身になってしまう。

主人公の工藤を岡田が演じ、工藤を追い詰めるエリート監察官の矢崎役で綾野剛が共演。そのほか広末涼子、磯村勇斗、杉本哲太、柄本明ら豪華キャストが共演する。

綾野剛の存在感がすごい。彼が軸で回っている。柄本明は日本映画の至宝だ。かつての樹木希林のような、ワンカットでも顔を出せば、作品の質を大いに高める。脚本の力が漲る、イコール韓国映画のパワーを感じさせる、そして絶望的に日本オリジナルの娯楽映画の衰退を痛感してしまう。

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2023-136M 「続社長道中記」☆☆☆

S_20230515144601原題:Playboy President Part 2
邦題:続社長道中記
時間:88分
公開:1961-05-30
製作年度:1961
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:藤本真澄
監督:松林宗恵
脚本:笠原良三
原作:
撮影:鈴木斌
音楽:松井八郎
出演:森繁久彌、久慈あさみ、浜美枝、小林桂樹、英百合子、加東大介、団令子、草笛光子、淡路恵子、中島そのみ、田崎潤、十朱久雄、山茶花究

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2023-135M 「社長道中記」☆☆☆

S原題:Playboy President
邦題:社長道中記
時間:90分
公開:1961-04-25
製作年度:1961
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:藤本真澄
監督:松林宗恵
脚本:笠原良三
原作:
撮影:鈴木斌
音楽:古関裕而
出演:森繁久彌、久慈あさみ、浜美枝、小林桂樹、英百合子、加東大介、団令子、新珠三千代、淡路恵子、三木のり平、加藤春哉、十朱久雄、左卜全、峯丘ひろみ、飯田蝶子、飛島みさ子、塩沢とき、八波むと志、石田茂樹、山茶花究、三橋達也、森今日子

クライマックスに白浜ゴルフ倶楽部でロケーション。

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2023-125M 「せかいのおきく」☆☆☆★★

Ssekainookiku邦題:せかいのおきく
時間:89分
公開:2023-04-28
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東京テアトル、U-NEXT、リトルモア
製作総指揮:
製作:近藤純代
監督:阪本順治
脚本:阪本順治
原作:
撮影:笠松則通
音楽:安川午朗
出演:黒木華(おきく)、寛一郎(中次)、池松壮亮(矢亮)、眞木蔵人(孝順)、佐藤浩市(源兵衛)、石橋蓮司(孫七)

「北のカナリアたち」「冬薔薇(ふゆそうび)」などの阪本順治監督が、黒木華を主演に迎えて送る青春時代劇。

江戸時代末期、厳しい現実にくじけそうになりながらも心を通わせることを諦めない若者たちの姿を、墨絵のように美しいモノクロ映像で描き出す。武家育ちである22歳のおきくは、現在は寺子屋で子どもたちに読み書きを教えながら、父と2人で貧乏長屋に暮らしていた。ある雨の日、彼女は厠のひさしの下で雨宿りをしていた紙屑拾いの中次と下肥買いの矢亮と出会う。つらい人生を懸命に生きる3人は次第に心を通わせていくが、おきくはある悲惨な事件に巻き込まれ、喉を切られて声を失ってしまう。
中次を寛一郎、矢亮を池松壮亮が演じ、佐藤浩市、眞木蔵人、石橋蓮司が共演。

章立てのラストカットがcolorとなる、古き懐かしきATGの低予算パートカラー作品の趣き。まあ、主人公らの仕事はカラーで見たくはないが。

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2023-111M 「オレンジ・ランプ」☆☆☆

Sorangelanp邦題:オレンジ・ランプ
時間:99分
公開:2023-06-30
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:野中雅志 野村弘幸 依田巽 今村俊昭 五老剛
監督:三原光尋
脚本:金杉弘子 山国秀幸
原作:山国秀幸
撮影:鈴木周一郎
音楽:宮崎道
出演:貫地谷しほり、和田正人

39歳で若年性認知症と診断された丹野智文さんの実話をもとに、貫地谷しほりと和田正人主演で描く、夫婦の希望と再生を描いたドラマ。

39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された只野晃一は、妻と2人の娘を抱え、不安に押し潰されそうになる厳しい現実に直面していた。そんな晃一に妻の真央は何でもやってあげようとするが、晃一は日ごとに元気がなくなっていった。しかし、ある出会いをきっかけに真央と晃一の意識に変化が訪れる。「人生をあきらめなくてもいい」と彼らが気づいたことにより、家庭や職場、地域など2人を取り巻く世界もまた、変化していく。

真央役を貫地谷、晃一役を和田がそれぞれ演じるほか、伊嵜充則、山田雅人、赤間麻里子、赤井英和、中尾ミエらが脇を固める。介護の世界を描いた「ケアニン」シリーズのスタッフ陣が製作を手がけ、「あしたになれば。」の三原光尋監督がメガホンを取った。

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2023-109M 「サイド バイ サイド 隣にいる人」☆☆★★★

Sidebyside邦題:サイド バイ サイド 隣にいる人
時間:130分
公開:2023-04-14
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:小西啓介 倉田奏補 古賀俊輔
製作:行定勲
監督:伊藤ちひろ
脚本:伊藤ちひろ
原作:伊藤ちひろ
撮影:大内泰
音楽:小島裕規
出演:坂口健太郎(未山)、齋藤飛鳥(莉子)、浅香航大(草鹿)、磯村アメリ(美々)、茅島成美、不破万作、津田寛治、井口理、市川実日子(詩織)

坂口健太郎が主演を務め、不思議な能力で人々を癒す青年が自分自身の過去と向き合う姿を描いたドラマ。

そこに存在しない「誰かの思い」を見ることができる未山は、その能力を使って傷ついた人々の心身を癒しながら、恋人で看護師の詩織とその娘・美々と平穏に暮らしていた。ある日、自分の近くに謎の男が見えるようになった未山は、その思いをたどり、遠く離れた東京へやって来る。未山の高校時代の後輩でミュージシャンとして活躍するその男・草鹿は、未山に対して抱えていた特別な感情を明かし、さらに未山の元恋人・莉子との間に起きた事件の顛末を語る。未山は草鹿を介して莉子と再会し、自らの過去と向き合うことになる。

未山の元恋人・莉子を「乃木坂46」卒業後初の映画作品となる齋藤飛鳥、現在の恋人・詩織を市川実日子、草鹿を浅香航大が演じる。行定勲が企画・プロデュースを手がけ、「世界の中心で、愛をさけぶ」などの脚本家・伊藤ちひろがオリジナル脚本と監督を務めた。
スピリチュアル系新興宗教、はたまた自然回帰系自己肯定メインの自己啓発セミナー。のような印象が強い、過大評価されている伊藤ちひろ氏の原案脚本監督という、珍作。およそメタファー重層しすぎて意味不明となった、テレンス・マリックもどき。

 

 

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2023-106M 「シン・仮面ライダー」☆☆★★★

Skamenrider邦題:シン・仮面ライダー
時間:121分
公開:2023-03-17
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:紀伊宗之
監督:庵野秀明
脚本:庵野秀明
原作:石ノ森章太郎
撮影:市川修 鈴木啓造
音楽:岩崎琢
出演:池松壮亮(本郷猛/仮面ライダー)、浜辺美波(緑川ルリ子)、柄本佑(一文字隼人/仮面ライダー第2号)、西野七瀬(ハチオーグ)、本郷奏多(K.K オーグ)、塚本晋也(緑川弘)、手塚とおる(コウモリオーグ)、松尾スズキ(SHOCKERの創設者)、仲村トオル(本郷猛の父)、安田顕(犯人)、市川実日子(緑川イチローの母)、竹野内豊(政府の男)、斎藤工(情報機関の男)、長澤まさみ(サソリオーグ)、森山未來(チョウオーグ/仮面ライダー第0号)

1971年放送開始の特撮テレビドラマ「仮面ライダー」を、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「シン・ゴジラ」の庵野秀明が監督・脚本を手がけて新たに映画化。

主人公・本郷猛/仮面ライダー役に「宮本から君へ」の池松壮亮、ヒロイン・緑川ルリ子役に「賭ケグルイ」シリーズの浜辺美波、一文字隼人/仮面ライダー第2号役に「ハケンアニメ!」の柄本佑を迎え、新たなオリジナル作品として描き出す。

ルリ子の兄・緑川イチローを森山未來、父・緑川弘博士を塚本晋也、秘密結社SHOCKERの上級構成員・ハチオーグを西野七瀬、同じくSHOCKER上級構成員のコウモリオーグを手塚とおるがそれぞれ演じる。テレビアニメ「ヨルムンガンド」「天元突破グレンラガン」などで知られる作曲家・岩崎琢が音楽を担当。

いろいろな事情もあり観なきゃと思っていたところ、エアポケットのように時間が空いたので、まあ観るハメに。でも僕の年齢では当時はすでに高校生だったし、さらにガキすぎた内容でもあり、いまリメイクされても時代懐古対象ではないコンテンツなのだ。さらにシリーズとして『現役』だし、結局のところ、初期ライダーはギャグネタになってしまう世代だ。そんな僕の心を震わせられるのか、庵野監督の技に期待したい。
結果=退屈で時々意識が飛んだ。

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2023-101M 「仕掛人・藤枝梅安2」☆☆☆★★

Sbaian2 邦題:仕掛人・藤枝梅安2
時間:119分
公開:2023-04-07
製作年度:2023
製作国:日本
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:
製作:石原隆 米倉英一 小林智 浅田靖浩 松下幸生 小川悦司 戸辺久之 飯田義典 小川泰 坂本裕寿 雑賀和美 高見洋平 近藤豐和 一瀬文秀 小野剛 深川辰巳 加藤光淑 中西一雄 齊藤哲人 石塚真人 林寛子 齋藤秋水 田野口希 前田俊広 山本耕 細井俊介 吉村俊造 門野隆弘 稲木甲二 青柳洋治 尾谷牧夫 嶋田充郎 河津延雄 川原泰博 若松誠 川上伸一 大澤徹也 宮崎昌治 桑田一郎 外山衆司 酒井美樹男 横山淳
監督:河毛俊作
脚本:大森寿美男
原作:
撮影:南野保彦
音楽:川井憲次
出演:豊川悦司、片岡愛之助、菅野美穂、小野了、高畑淳子、小林薫、一ノ瀬颯、椎名桔平、佐藤浩市

これまでも数多く映画、ドラマ化された池波正太郎のベストセラー時代小説「仕掛人・藤枝梅安」シリーズを、池波正太郎生誕100年となる2023年に豊川悦司主演で映画化した2部作の第2部。

梅安が相棒の彦次郎と京に向かう道中、ある男の顔を見て彦次郎は憎しみを露にする。その男は彦次郎の妻と子を死に追いやった、彦次郎にとっては絶対に許せない仇だった。そして、上方の顔役で殺しの依頼を仲介する元締から彦次郎の仇の仕掛を依頼された梅安は、浪人の井上半十郎とすれ違う。井上と梅安もまた憎悪の鎖でつながれていた。

梅安役の豊川、彦次郎役の片岡愛之助をはじめ、菅野美穂、小野了、高畑淳子、小林薫が第1部につづき顔をそろえるほか。第2部ゲストとして椎名桔平、佐藤浩市、一ノ瀬颯が出演。監督も第1部から引き続き河毛俊作が手がけた 。

前作から続く因縁やら新展開、より時代劇的な娯楽性が富んでの大団円。しかし、エンドクレジットを眺めていたら、本編に出てきた?という名前が。そして、エンドロール後に、感涙のエピソードが待っていた。泣かずにいられない、さすが池波正太郎100年の『意味』がここにあった。黙って、最後の最後まで観ろ!

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2023-090M 「KAPPEI カッペイ」☆☆☆★

Skappei邦題:KAPPEI カッペイ
時間:118分
公開:2022-03-18
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:辻本珠子 刀根鉄太 宇田川寧
監督:平野隆
脚本:徳永友一
原作:若杉公徳
撮影:小松高志
音楽:遠藤浩二
出演:伊藤英明(勝平)、上白石萌歌(山瀬ハル)、西畑大吾(入間啓太)、大貫勇輔(守)、古田新太(師範)、森永悠希(テルオ)、浅川梨奈(新井久美子)、倉悠貴(矢木徹)、橋本じゅん(柳田)、関口メンディー(和也)、鈴木福(武智)、かなで(美麗)、岡崎体育(堀田先輩)、山本耕史(正義)、小澤征悦(英雄)

「デトロイト・メタル・シティ」で知られる漫画家・若杉公徳が手がけたギャグ漫画「KAPPEI」を、伊藤英明の主演で実写映画化。1999年7月に世界が滅亡するという「ノストラダムスの大予言」を信じ、乱世の救世主となるべく、人里離れた地で修行に明け暮れていた男・勝平。しかし、世界が滅亡する気配は一向にない。そしてある時、勝平をはじめとした「終末の戦士」たちは、師範から突如「解散」を命じられた。東京へと流れ着き、右も左もわからぬ大都会で、気弱な大学生・啓太を助けた勝平は、それをきっかけに天真爛漫な女子大生・山瀬ハルと知り合い、人生で初めての恋をする。そんな勝平の前に、かつてともに修行に励んだ守、正義、英雄らたちが現れて……。勝平役を伊藤が演じ、ヒロインのハル役を上白石萌歌が務める。共演には西畑大吾、大貫勇輔、山本耕史、小澤征悦、古田新太をはじめ個性的なキャストがそろう。これまでプロデューサーとして数多くのヒット作を手がけてきた平野隆が初めて監督を務め、脚本を「翔んで埼玉」の徳永友一が担当。

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