2025-190M 「JUNK WORLD」☆☆☆★★

Sjunkworld邦題:JUNK WORLD
時間:105分
公開:2025-06-13
製作年度:2025
製作国:日本
配給:アニプレックス
製作総指揮:
製作:堀貴秀
監督:堀貴秀
脚本:堀貴秀
原作:堀貴秀
撮影:堀貴秀
音楽:堀貴秀
出演:堀貴秀

独学で映画づくりを学んだ堀貴秀監督が個人制作で完成させ、ファンタジア国際映画祭最優秀長編アニメーション賞をはじめ数々の賞に輝いたSFストップモーションアニメ映画「JUNK HEAD」のシリーズ第2弾。堀監督が約3年かけて制作し、前作より1042年前の壮大で複雑な地下世界を舞台に、前作ではパートンという名前で登場したロボットのロビンの奮闘を描く。

はるか昔、人類は地上の生息域減少により地下開発を進め、その労働力として人工生命体マリガンを創造した。しかしマリガンは自らのクローンを増やして人類に反乱。第3次停戦協定から230年後の世界では、人類は地上に留まり、地球規模に広がった地下世界をマリガンが支配していた。そんな中、地下世界に異変が起こり、人間とマリガンによる調査チームが派遣される。女性隊長トリス率いる人間チームと、クローンのオリジナルであるダンテ率いるマリガンチームは、ともに地下都市カープバールを目指す途中で、マリガンのカルト教団「ギュラ教」に襲撃される。彼らの標的は、希少種とされる人間の女性トリスだった。調査チームは激しい攻防のなかで次元の歪みを発見し、トリスの護衛を務めるロボットのロビンは彼女を守るため、次元を超えた作戦に乗りだす。

カルトな話題で単館系スクリーンで上映されていた『JUNK HEAD』の第二弾。1000年も前の世界を舞台にしているという。前作の熱狂的評判が高じて、けっこうメジャー扱いされた興行となっている。客の入りも良さそうだ。JUNK三部作の構想で、次回が最終章となるようだ。

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2025-187M 「九龍ジェネリックロマンス」☆☆☆

Skuroon邦題:九龍ジェネリックロマンス
時間:117分
公開:2025-08
製作年度:2025
製作国:日本
配給:バンダイナムコフィルムワークス
製作総指揮:
製作:
監督:池田千尋
脚本:和田清人 池田千尋
原作:眉月じゅん
撮影:
音楽:小山絵里奈
出演:吉岡里帆、水上恒司、柳俊太郎、梅澤美波、フィガロ・ツェン、花瀬琴音、竜星涼

『恋は雨上がりのように』シリーズの原作などで知られる眉月じゅんの漫画を実写映画化。香港の九龍を舞台に、不動産会社で働く男女が織り成す恋愛模様を描く。『君は放課後インソムニア』などの池田千尋がメガホンを取り、『夜明けのすべて』などの和田清人が池田監督と共同で脚本を担当。『ハケンアニメ!』などの吉岡里帆と『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』などの水上恒司が主演を務めるほか、柳俊太郎、梅澤美波、竜星涼らが共演する。
香港の九龍にある不動産会社で働く鯨井令子(吉岡里帆)は、職場の先輩・工藤発(水上恒司)にひそかに思いを寄せていた。街を知り尽くしている彼は令子をあちこち連れ出してくれるが、二人の間の距離は一向に縮まらない。あるとき令子は、発と立ち寄った喫茶店の店員タオ・グエン(柳俊太郎)から発の恋人に間違われる。さらに偶然見つけた一枚の写真には、発に寄り添う自分と全く同じ容姿の女性が写っていた。

テレビ東京出資作品。

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2025-184M 「国宝」☆☆☆☆

Skokuho邦題:国宝
時間:175分
公開:2025-06-06
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:岩上敦宏 伊藤伸彦 荒木宏幸 市川南 渡辺章仁 松橋真三
監督:李相日
脚本:奥寺佐渡子
原作:吉田修一
撮影:ソフィアン・エル・ファニ
音楽:原摩利彦
出演:吉沢亮(立花喜久雄)、横浜流星(大垣俊介)、高畑充希(福田春江)、寺島しのぶ(大垣幸子)、森七菜(彰子)、三浦貴大(竹野)、見上愛(藤駒)、黒川想矢(少年・喜久雄)、越山敬達(少年・俊介)、永瀬正敏(立花権五郎)、嶋田久作(梅木)、宮澤エマ(立花マツ)、中村鴈治郎(吾妻千五郎)、田中泯(小野川万菊)、渡辺謙(花井半二郎)

李相日監督が「悪人」「怒り」に続いて吉田修一の小説を映画化。任侠の家に生まれながら、歌舞伎役者として芸の道に人生を捧げた男の激動の人生を描いた人間ドラマ。

任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。

主人公・喜久雄を吉沢亮、喜久雄の生涯のライバルとなる俊介を横浜流星、喜久雄を引き取る歌舞伎役者・半二郎を渡辺謙、半二郎の妻・幸子を寺島しのぶ、喜久雄の恋人・春江を高畑充希が演じた。脚本を「サマー・ウォーズ」の奥寺佐渡子、撮影をカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「アデル、ブルーは熱い色」を手がけたソフィアン・エル・ファニ、美術を「キル・ビル」の種田陽平が担当した。2025年・第78回カンヌ国際映画祭の監督週間部門出品。

この作品を観るために劇場に来たと行っても過言ではない。7年前に読んで鳥肌が立ちっぱなしの、歌舞伎女形を主人公にした、吉田修一の傑作小説、そして吉田作品の映画化といえば李相日監督。製作発表から待ちに待った作品だ。
日本の映画史に、この作品が刻まれる。それだけの価値ある名作が誕生したと断言する。歌舞伎界という、日本独自の芸能文化の伝統を背景に、ここまでドラマティックな人間模様、歌舞伎役者(表現者)としての神髄を描き切った、みごとな逸品だった。

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2025-174M 『か「」く「」し「」ご「」と「』☆☆☆

Skakushigoto邦題:か「」く「」し「」ご「」と「
時間:115分
公開:2025-05-30
製作年度:2025
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:吉田繁暁 高橋正尚
製作:
監督:中川駿
脚本:中川駿
原作:住野よる
撮影:伊藤弘典
音楽:蓮沼執太 増田義基 犬養奏 藤井心
出演:奥平大兼(大塚京)、出口夏希(三木直子)、佐野晶哉(高崎博文)、菊池日菜子(黒田文)、早瀬憩(宮里望愛)、ヒコロヒー(朝倉先生)

「君の膵臓をたべたい」などで知られる作家・住野よるの同名小説を、「MOTHER マザー」の奥平大兼と「赤羽骨子のボディガード」の出口夏希の共演で映画化した青春ラブストーリー。“少しだけ人の気持ちが見えてしまう”という能力をそれぞれ隠し持つ高校生の男女5人が織りなす、もどかしくも切ない日々を描く。

引っ込み思案で自分に自信が持てない高校生・大塚京は、ヒロインではなくヒーローになりたいというクラスの人気者・ミッキーこと三木直子が気になって仕方ないが、マイペースなパラこと黒田文と一緒に楽しそうにしている彼女のことを遠くから見つめるだけの日々を送っていた。京の親友で三木の幼なじみでもあるヅカこと高崎博文の存在を通して、卒業まで“友だちの友だち”として過ごすはずだった。そんなある日、内気なエルこと宮里望愛が学校に来なくなったことをきっかけに、5人の思いが動きだす。

京を奥平、ミッキーを出口が演じ、アイドルグループ「Aぇ! group」の佐野晶哉がヅカ役、「月の満ち欠け」の菊池日菜子がパラ役、「違国日記」の早瀬憩がエル役で共演。「少女は卒業しない」の中川駿が監督・脚本を手がけた。

原作は7年前の5月に読んでいる。ずいぶん時が経つのは早いものだ。
超能力教室の青春恋愛モノなのだが、映画的にうまく処理しているものの、肝心なポイントで能力を「なぜココで使わない!?」と突っ込みたくなる。まあ、ジュブナイルならそのあた。はグダグダでいいのかな。

 

 

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2025-167M 「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」☆☆☆

Skoshinoayako邦題:ゴッドマザー コシノアヤコの生涯
時間:117分
公開:2025-05-23
製作年度:2025
製作国:日本
配給:日活、東京テアトル
製作総指揮:瀬古口精良
製作:井内徳次 友田ゆうき
監督:曽根剛
脚本:池田テツヒロ
原作:
撮影:曽根剛
音楽:宅見将典
出演:大地真央、黒谷友香、鈴木砂羽、水上京香、寺田光、菊地麻衣、板垣樹、浅田芭路、永尾柚乃、江原璃莉、矢田亜希子、大西礼芳、庄野崎謙、堀田眞三、上西雄大、川崎麻世、辰巳琢郎、温水洋一、木村祐一、市川右團次

日本のファッションデザイナーの草分け的存在であるコシノアヤコの波瀾万丈な人生を映画化。

危篤状態に陥り病院に搬送されたコシノアヤコ。3人の娘たちが駆けつけるなか、アヤコの前に天使が姿を現わす。天使は天国行きか地獄行きかの審判が下される場所へ、アヤコを案内しなければならないという。アヤコは洋装店の開業や、戦病死で夫を亡くした後の初めての恋、74歳の時に立ち上げたブランドなど、ファッションの世界に生きた自らの人生を振り返っていく。

大地真央がコシノアヤコ役で映画初主演を果たし、アヤコの娘でそれぞれ世界的デザイナーとして活躍するコシノヒロコ、ジュンコ、ミチコの三姉妹を黒谷友香、鈴木砂羽、水上京香が演じた。そのほか、岸和田で呉服店を営んでいたアヤコの父・甚作役を木村祐一、アヤコの前に現れる天使役を温水洋一、アヤコの恋人役を市川右團次が担当した。「カメラを止めるな!」の撮影監督や「永遠の1分。」などの監督として知られる曽根剛が監督・撮影を手がけ、俳優・脚本家の池田テツヒロが脚本を担当。

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2025-165M 「岸辺露伴は動かない 懺悔室」☆☆☆★

Skishibezangeshitu邦題:岸辺露伴は動かない 懺悔室
時間:110分
公開:2025-05-23
製作年度:2025
製作国:日本
配給:アスミック・エース
製作総指揮:豊島雅郎
製作:牟田口新一郎 中村高志 和田佳恵 平賀大介 瓶子吉久
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
原作:荒木飛呂彦
撮影:山本周平 田島茂
音楽:菊地成孔 新音楽制作工房
出演:高橋一生(岸辺露伴)、飯豊まりえ(泉京香)、玉城ティナ(マリア)、戸次重幸(ソトバ)、大東駿介(水尾)、井浦新(田宮)

荒木飛呂彦の人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのスピンオフ「岸辺露伴は動かない」を高橋一生主演で実写化したテレビドラマの映画版第2作。原作漫画「岸辺露伴は動かない」シリーズの最初の作品「懺悔室」を基に、映画オリジナルエピソードを加えながら、邦画初となる全編ベネチアロケで映画化した。

人気漫画家の岸辺露伴はベネチアの教会で、仮面をかぶった男の恐ろしい懺悔を聞く。それは、かつて誤って浮浪者を殺した男がかけられた「幸せの絶頂を迎えた時に“絶望”を味わう」という呪いについての告白だった。男は幸福から必死に逃れようとしてきたが、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだはずの浮浪者が現れ、男はある試練に挑むことになる。そんな男の奇妙な告白にのめりこむ露伴は、相手の心や記憶を本にして読む特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を使用するが、やがて自身にも呪いが襲いかかっていることに気づく。

岸辺露伴役の高橋一生、担当編集者・泉京花役の飯豊まりえらレギュラー陣に加え、井浦新、玉城ティナ、戸次重幸、大東駿介が新たに参加。

今週は、MIファイナルに全部持ってかれそうなので、地味めなニッチ作品が初日を迎える。で、荒木飛呂彦原作の劇場版2作目。テレビ東京の出資作品だ。

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2025-160M 「かくかくしかじか」☆☆☆★

Skakukakushikajika邦題:かくかくしかじか
時間:126分
公開:2025-05-16
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:矢延隆生 山田邦男 細野義朗 東村アキコ
監督:関和亮
脚本:東村アキコ 伊達さん
原作:東村アキコ
撮影:矢部弘幸
音楽:宗形勇輝
出演:永野芽郁(林明子)、大泉洋(日高健三)、見上愛、畑芽育、鈴木仁、神尾楓珠、津田健次郎、有田哲平、MEGUMI、大森南朋

「海月姫」「東京タラレバ娘」など数々のヒット作を生み出してきた人気漫画家・東村アキコが自伝的作品として描き、第8回マンガ大賞および第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した漫画「かくかくしかじか」を実写映画化。漫画家を目指す少女と恩師である絵画教師との9年間にわたる軌跡を描く。

宮崎県に暮らす、お調子者でぐうたらな女子高生の林明子は、幼い頃から漫画が大好きで、将来は漫画家になりたいという夢を抱いている。その夢をかなえるべく美大進学を志す明子は、受験に備えて地元の絵画教室に通うことになった。そこで出会ったのが、竹刀片手に怒号を飛ばすスパルタ絵画教師の日高先生だった。何があっても、どんな状況でも、生徒たちに描くことをやめさせない日高。一方の明子は、次第に地元の宮崎では漫画家になる夢をかなえることはできないと思うようになっていき、日高とすれ違っていくが……。

原作者の東村アキコが自ら脚本を手がけ、製作にも名を連ねた。主人公の明子を永野芽郁が演じて主演を務め、日高先生役を大泉洋が務めた。そのほか、見上愛、畑芽育、鈴木仁、神尾楓珠、津田健次郎、有田哲平、MEGUMI、大森南朋ら豪華キャストが共演。監督は、「地獄の花園」でも永野芽郁とタッグを組んだ関和亮。

漫画家東村アキコさんの自伝的作品の映画化。東村さん自身が脚本に関わり、彼女の事務所も製作委員会に入っている。たぶん超々思い入れの強くて深い作品なんだろう。恩師への尽きない感謝がスクリーンからビンビン伝わってくる。
が、東村さん。映画のメイン幹事がフジテレビ、そして東村さん本人役を永野芽郁が演じている。思いっきりタイミングが悪いよねえ。同情する。

 

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2025-154M 「金子差入店」☆☆☆★★

Skanekosashiireten邦題:金子差入店
時間:125分
公開:2025-05-16
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ショウゲート
製作総指揮:
製作:英田理志 小山洋平 中村浩子 鶴丸智康
監督:古川豪
脚本:古川豪
原作:
撮影:江﨑朋生
音楽:ベンジャミン・ベドゥサック
出演:丸山隆平(金子真司)、真木よう子(金子美和子)、三浦綺羅(金子和真)、川口真奈(二ノ宮佐知)、北村匠海(小島高史)、村川絵梨(徳山詩織)、甲本雅裕(久保木)、根岸季衣(小島こず江)、岸谷五朗(横川哲)、名取裕子(金子容子)、寺尾聰(星田辰夫)

「SUPRE EIGHT」の丸山隆平が「泥棒役者」以来8年ぶりに映画主演を務め、刑務所や拘置所への差し入れを代行する「差入屋」を家族で営む一家が、ある事件をきっかけにその絆が揺らいでいく姿を描いたヒューマンサスペンス。

金子真司は刑務所や拘置所に収容された人への差し入れを代行する「差入屋」を一家で営んでいる。ある日、息子の幼なじみの女の子が殺害されるという凄惨な事件が発生する。一家がショックを受ける中、犯人の母親が「差し入れをしたい」と店を訪れる。差入屋としての仕事をまっとうし、犯人と向き合いながらも、金子は疑問と怒りが日に日に募っていく。そんなある日、金子は一人の女子高生と出会う。彼女は毎日のように拘置所を訪れ、なぜか自分の母親を殺した男との面会を求めていた。この2つの事件と向き合う中で、金子の過去が周囲にあらわとなり、家族の絆を揺るがしていく。

主人公・真司役を丸山が演じ、真木よう子、寺尾聰らが顔をそろえる。「東京リベンジャーズ」シリーズなどの助監督を務め、本作が長編初監督作となる古川豪が自らのオリジナル脚本でメガホンをとった。

オリジナル脚本だそうだ。しかし映画の佇まいは、差入店を舞台にした連作短編小説を上手にまとめたような、文芸作品の香りがする。ノベライズしたら良い小説として出版できるのでは?と思ってしまう。主人公にからむ、それぞれのベテラン俳優が、みな良い味で存在感を出している。

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2025-144M 「うぉっしゅ」☆☆☆

Swash邦題:うぉっしゅ
時間:115分
公開:2025-05-02
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ
製作総指揮:
製作:
監督:岡﨑育之介
脚本:岡﨑育之介
原作:
撮影:江成隼
音楽:永太一郎
出演:中尾有伽(加那)、研ナオコ(紀江)、中川ゆかり(すみれ)、西堀文(久美)、嶋佐和也(柿谷)、高木直子(名取)、赤間麻里子(古田)、磯西真喜(早苗)

認知症の祖母の介護をすることになったソープ嬢の葛藤と、祖母と孫の結びつきをコミカルに描いた人間ドラマ。永六輔の孫で「安楽死のススメ」で映画監督デビューした岡﨑育之介が、自身の祖母の話をもとにオリジナル脚本で手がけた。

ソープ店で働く加那はある日、母から一週間だけ認知症の祖母の介護を頼まれ、仕事でも祖母の介護でも「人の身体を洗う」というダブルワークの日々がスタートする。祖母・紀江は認知症のため孫の名前すら覚えていない状態のため、2人は会うたびに初対面のようなやりとりを繰り返す。どうせ話をしても忘れてしまう祖母に、親には隠している仕事のことを自由に打ち明けられることに気付いた加那は、そこから徐々に祖母との心の距離が縮まっていく。祖母の介護をする中で、それまで知ることがなかった祖母のこれまでの人生と孤独が垣間見え、加那は自分自身のことを見つめ直すようになる。

加那役を「暁闇」「窓辺にて」の中尾有伽、祖母・紀江役を歌手でコメディエンヌとしても定評のある研ナオコがそれぞれ演じる。

認知症の祖母を介護するソープ嬢。というそそる設定のオリジナル脚本作品。研ナオコが祖母役。

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2025-136M 「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」☆☆☆★

Skyounosoragaichiban邦題:今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
時間:127分
公開:2025-04-25
製作年度:2024
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:藤原寛 吉澤啓介 永山雅也 古賀俊輔 松本光司
監督:大九明子
脚本:大九明子
原作:福徳秀介
撮影:中村夏葉
音楽:田井モトヨシ
出演:萩原利久(小西徹)、河合優実(桜田花)、伊東蒼(さっちゃん)、黒崎煌代(山根)、安齋肇(マスター)、浅香航大(さっちゃんの父)、松本穂香(夏歩)、古田新太(佐々木)

お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介が2020年に発表した恋愛小説「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」を、「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」の大九明子監督が映画化。

大学生の小西徹は、思い描いていたキャンパスライフとはほど遠い、冴えない毎日を送っていた。そんなある日、お団子頭の女子大生・桜田花の凛々しい姿に目を奪われた小西は、思い切って彼女に声をかける。いろいろな偶然も重なり、またたく間に意気投合する2人。会話が尽きないなか、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好きって思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が、小西の胸を刺す。その言葉は、小西が大好きだった、いまは亡き祖母の言葉と同じだった。桜田と出会えたことに喜ぶ小西だったが、そんな矢先にある出来事が2人を襲う。

主人公の小西徹を演じるのは、映画化もされたドラマ「美しい彼」シリーズなどで人気を集める萩原利久。ドラマ「不適切にもほどがある!」や映画「ナミビアの砂漠」などで若手実力派としてブレイクした河合優実が、ヒロインの桜田花に扮した。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

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