2024-327M 「ココでのはなし」☆☆☆

Skokodenohanashi邦題:ココでのはなし
時間:96分
公開:2024-11-08
製作年度:2023
製作国:日本
配給:イーチタイム
製作総指揮:笠井出穂
製作:渡邊健悟 小林紀美子 小原拓真
監督:こささりょうま
脚本:敦賀零 こささりょうま
原作:
撮影:岩渕隆斗
音楽:田中拓人
出演:山本奈衣瑠(戸塚詩子)、結城貴史(飯友博文)、三河悠冴(湯島存)、生越千晴(ワン・シャオルー)、宮原尚之(外村道夫)、中山雄斗(山門勝吉)、伊島空(坂田国助)、小松勇司、笹丘明里、三戸大久、モト冬樹(戸塚平良)、吉行和子(三園泉)

都内に佇むゲストハウスに集う人々の交流や心の機微を、優しく温かなまなざしで描いたドラマ。ミュージックビデオなどで映像制作に携わってきた、こささりょうまの初長編監督作品で、「SUPER HAPPY FOREVER」「夜のまにまに」など出演作が続く山本奈衣瑠が主演を務めた。

オリンピックが催された2021年の東京。ゲストハウス「ココ」では、住み込みでアルバイトとして働く詩子が、元旅人でオーナーの博文と、SNSでライフハック動画を配信することにハマっている泉さんとともに、慎ましくも満ち足りた生活を送っている。ココにやってくるのは、人生の目標を失い、くすぶっている青年・存(たもつ)や、声優の夢をあきらめて就職しようとするも、両親から帰国を促されている中国人のシャオルーなど、悩みを抱える若者たち。そして、そんな彼らを笑顔で迎える詩子にも、故郷を飛び出してきた訳ありの過去があった。日々に疲れてしまった人々の心を、ココでの生活が少しずつ解きほぐしていく。

主人公の詩子を山本が演じたほか、泉さん役を日本映画界に欠かせないベテランの吉行和子が務めた。そのほか結城貴史、三河悠冴、生越千晴、モト冬樹らが共演する。

下町のゲストハウスに訪れる人々のスケッチ。オフビートなスローライフな雰囲気に、皆それぞれドンヨリとした事情あれど、先送りしつつ、自らが決断を下す時を待つ。という物語。

 

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2024-324M 「雨の中の慾情」☆☆☆★

Samenonakanoyokujoh邦題:雨の中の慾情
時間:132分
公開:2024-11-29
製作年度:2024
製作国:日本・台湾
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作総指揮:英田理志 中西一雄
製作:厨子健介 筒井史子 劉士華
監督:片山慎三
脚本:片山慎三
原作:つげ義春
撮影:池田直矢
音楽:高位妃楊子
出演:成田凌(義男)、中村映里子(福子)、森田剛(伊守)、足立智充(須山)、中西柚貴(夢子)、松浦祐也(靴屋)、梁秩誠、李沐薰、伊島空(兵士)、李杏(シェンメイ)、竹中直人(尾弥次)

「さがす」「岬の兄妹」の片山慎三が監督・脚本を手がけ、漫画家・つげ義春の同名短編を独創性あふれるラブストーリーとして映画化。ほぼ全編台湾でロケを敢行し、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描き出す。

貧しい北町に住む売れない漫画家の義男は、アパート経営のほかに怪しい商売をしている大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出される。そこで離婚したばかりの福子と出会った義男は艶めかしい魅力をたたえた彼女にひかれるが、彼女にはすでに恋人がいる様子。伊守は自作の小説を掲載するため、裕福な南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画し、義男がその広告営業を手伝うことに。やがて福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、3人の奇妙な共同生活が始まる。

義男を成田凌、福子を中村映里子、伊守を森田剛が演じた。「ドライブ・マイ・カー」の脚本家でドラマ「ガンニバル」でも片山監督と組んだ大江崇允が脚本協力。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

台湾で撮影したという情報しか知らない作品。なんかポスタービジュアルが昭和のB級スリラー映画や日活ロマンポルノの雰囲気がある。ので、ジャケ買いで鑑賞。
で、観たら後者だった。というより、つげ義春が『エロ漫画』を描かねば食えないと、描きためて「夜行」に発表した表題作だそうだ。冒頭のバス停のエピソードが、まさにソレ。となると、ロマンポルノ的なる代物になるのは必定。現実と空想の虚実が交錯し、倒錯し、主人公は一種の解脱へ向かって精神的失踪をするクライマックス。なかなか拾い物である。関係ないけど成田亮が妻夫木聡に見える瞬間があった。ネタバレになるからココまでしか書けないが、132分と長尺。2本立てデフォのロマンポルノなら、もっと整理して85分くらいで仕上げただろうな。

 

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2024-321M 「海の沈黙」☆☆☆

Smichin邦題:海の沈黙
時間:112分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:曳地克之
監督:若松節朗
脚本:倉本聰
原作:倉本聰
撮影:蔦井孝洋
音楽:住友紀人
出演:本木雅弘(津山竜次)、小泉今日子(田村安奈)、清水美砂(牡丹)、仲村トオル(清家)、菅野恵(あざみ)、石坂浩二(田村修三)、萩原聖人(村岡)、村田雄浩(半沢院長)、佐野史郎(桐谷大臣)、田中健、三船美佳、津嘉山正種、中井貴一(スイケン)

「前略おふくろ様」「北の国から」など数々の名作ドラマの脚本を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想した物語を映画化。「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」の若松節朗監督がメガホンをとり、本木雅弘、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂ら豪華キャストが共演した。

世界的な画家・田村修三の展覧会で作品のひとつが贋作だと判明する事件が起こる。事件の報道が加熱する中、北海道・小樽で女性の死体が発見される。このふたつの事件をつなぐ存在として浮かび上がったのが、新進気鋭の天才画家と称されながら、ある事件をきっかけに人びとの前から姿を消した津山竜次だった。かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻である安奈は小樽へ向かい、二度と会うことはないと思っていた竜次と再会を果たすが……。

真の美を求め続ける竜次の思いが、安奈や、竜次に長年仕える謎めいたフィクサーのスイケン、贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家、全身刺青の女・牡丹、竜次を慕うバーテンダーのアザミら、それぞれの人びとのドラマと交錯していく。

倉本聰脚本。倉本は、ある時期のテレビドラマ界では、山田太一とともに神のように崇められていた名脚本家だ。『一言一句たりとも現場で脚本の修正は認めない』『重要箇所は、カット割りまで指定されている』などの都市伝説も語られた。そんな彼の長年温めていた作品だそうだ。
さて本作だが、残念ながら登場人物の劇中の人間関係が、演じる俳優たちの年齢差と乖離していて、興醒めとなる。テーマも『美の価値は絶対で、価格ではない』らしいが、夢見たゴッホのエピソードなど散漫。さらに刺青師としてのエピソードも必要なのか?このあたり、もう一つ切実に共感しづらい。ヒューマンドラマとしての情感も同様。

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2024-320M 「正体」☆☆☆★★★

Sshotai邦題:正体
時間:120分
公開:2024-11-29
製作年度:2024
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:水木雄太
製作:
監督:藤井道人
脚本:小寺和久 藤井道人
原作:染井為人
撮影:川上智之
音楽:大間々昂
出演:横浜流星(鏑木慶一)、吉岡里帆(安藤沙耶香)、森本慎太郎(野々村和也)、山田杏奈(酒井舞)、前田公輝(井澄正平)、田島亮、遠藤雄弥、宮崎優、森田甘路、西田尚美(笹原浩子)、山中崇(足利清人)、宇野祥平(後藤鉄平)、駿河太郎(金子健介)、木野花(野口正恵)、田中哲司(安藤淳二)、原日出子(井尾由子)、松重豊(川田誠一)、山田孝之(又貫征吾)

染井為人の同名ベストセラー小説を、横浜流星の主演、「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のメガホンで映画化したサスペンスドラマ。

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり……。

これまでも「ヴィレッジ」や「パレード」で藤井監督とタッグを組んできた横浜が、姿を変えて逃亡を続ける鏑木を熱演。鏑木が日本各地の潜伏先で出会う人々を吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈が演じ、山田孝之が鏑木を追う刑事の又貫に扮した。

藤原道人監督のリズム感あるキレの良い演出と編集。主人公の横浜流星のがんばりが光る秀作となっている。僕ら世代にとっては、アメリカの連続テレビドラマ『逃亡者』を連想してしまう。

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2024-314M 「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」☆☆☆★

Sangrysqwad邦題:アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師
時間:120分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ、JR西日本コミュニケーションズ
製作総指揮:
製作:伊藤主税
監督:上田慎一郎
脚本:上田慎一郎 岩下悠子
原作:ハン・ジョンフン
撮影:山本周平
音楽:鈴木伸宏 伊藤翔磨
出演:内野聖陽(熊沢二郎)、岡田将生(氷室マコト)、川栄李奈(望月さくら)、森川葵(白石美来)、後藤剛範(村井竜也)、上川周作(丸健太郎)、鈴木聖奈(五十嵐薫)、真矢ミキ(五十嵐ルリ子)、皆川猿時(八木晋平)、神野三鈴(酒井恵美子)、吹越満(安西元義)、小澤征悦(橘)

「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が、2016年の韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師 38師機動隊」を原作に、真面目な公務員と天才詐欺師が手を組んで脱税王から10億円を奪い取るべく奮闘する姿を活写したクライムドラマ。

税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎は、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺に引っかかり大金を騙し取られてしまう。刑事である親友の助けで氷室を探し出す熊沢だったが、氷室は熊沢に対し、ある提案をする。それは熊沢が追っている権力者を詐欺にはめ、その権力者が脱税した10億円を徴収するから、そのかわりに自分を見逃してほしいというものだった。熊沢は犯罪の片棒を担ぐことに戸惑いながらも、自身のある復讐のため、氷室と組むことを決意。2人はクセ者ぞろいのメンバーによる詐欺師集団「アングリースクワッド」を結成し、壮大な税金徴収ミッションに挑む。

主人公の税務署職員・熊沢を内野聖陽、天才詐欺師・氷室を岡田将生が演じ、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、真矢ミキ、鈴木聖奈が共演。上田監督とテレビドラマ「相棒」シリーズなどの岩下悠子が共同で脚本を手がけた。

多くの要素をインクルードしてのコンゲームドラマ。よくぞ、この時間にまとめた。最終的な仕掛けは凡庸ではあるが、小沢が良くて救いがあった。

 

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2024-306M 「オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版」☆☆☆★

Smorikatuyuki邦題:オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版
時間:94分
公開:2024-11-29
製作年度:2023
製作国:日本
配給:KADOKAWA
製作総指揮:
製作:青柳朋子 鴨下潔 石山成人
監督:穂坂友紀
脚本:
原作:
撮影:穂坂友紀
音楽:
出演:森且行、萩原聖人

トップアイドルからオートレーサーへの転身を果たした森且行の生き方に迫るドキュメンタリー。2023年3月のTBSドキュメンタリー映画祭にて上映された「オートレーサー森且行 約束のオーバルへ」に大幅な追加撮影映像を加えて再編集した。

1996年、アイドルグループ「SMAP」のメンバーとして人気絶頂だった22歳の森且行は、幼少時からの夢であったオートレーサーに転身した。2020年11月3日には24年目にしてついに悲願の日本選手権初優勝を果たしたが、そのわずか82日後、レース中の落車で選手生命が脅かされる大怪我を負ってしまう。

それからレース復帰までの2年間、幾度もの手術とリハビリの日々を送るなかで、彼は何を思い、何を支えにしていたのか。テレビ番組での取材をきっかけに森の生きざまにほれ込んだという穂坂友紀監督が3年間にわたって病院やレース場、幼い頃の思い出の場所でカメラをまわし、肉親やレーサー仲間、担当医らの証言、そして森本人へのロングインタビューを通して、家族や仲間たちとの変わらない絆と不屈の闘志の源泉を浮かびあがらせていく。

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2023-303M 「Cloud クラウド」☆☆☆★

Scloud邦題:Cloud クラウド
時間:123分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル、日活
製作総指揮:福家康孝 新井勝晴
製作:永山雅也 太田和宏 臼井正人 松本拓也 五十嵐淳之
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
原作:
撮影:佐々木靖之
音楽:渡邊琢磨
出演:

黒沢清監督が菅田将暉を主演に迎え、憎悪の連鎖から生まれた集団狂気に狙われる男の恐怖を描いたサスペンススリラー。

町工場で働きながら転売屋として日銭を稼ぐ吉井良介は、転売について教わった高専の先輩・村岡からの儲け話には乗らず、コツコツと転売を続けていた。ある日、吉井は勤務先の工場の社長・滝本から管理職への昇進を打診されるが、断って辞職を決意。郊外の湖畔に事務所兼自宅を借りて、恋人・秋子との新生活をスタートさせる。地元の若者・佐野を雇って転売業は軌道に乗り始めるが、そんな矢先、吉井の周囲で不審な出来事が相次ぐように。吉井が自覚のないままばらまいた憎悪の種はネット社会の闇を吸って急成長を遂げ、どす黒い集団狂気へとエスカレート。得体の知れない集団による“狩りゲーム”の標的となった吉井の日常は急激に破壊されていく。

菅田扮する主人公・吉井の謎多き恋人・秋子を古川琴音、吉井が雇う青年・佐野を奥平大兼、ネットカフェで生活する男・三宅を岡山天音、工場の社長・滝本を荒川良々、吉井を転売業に誘う先輩・村岡を窪田正孝が演じた。

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2024-302M 「徒花 ADABANA」☆☆★★

Sadabana邦題:徒花 ADABANA
時間:94分
公開:2024-10-18
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ
製作総指揮:
製作:布川均 宮田公夫 ビックァン・トラン 赤澤賢司 上野弘之
監督:甲斐さやか
脚本:甲斐さやか
原作:
撮影:高木風太
音楽:長屋和哉
出演:井浦新、水原希子、三浦透子、甲田益也子、板谷由夏、原日出子、斉藤由貴、永瀬正敏

長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督が、20年以上の歳月をかけて構想・脚本執筆し、井浦新と水原希子の共演で撮りあげた日仏合作映画。

ある最新技術を用いた延命治療が国家により推進されるようになった近未来。裕福な家庭で育った新次は妻との間に娘も生まれ理想的な家庭を築いていたが、重い病に冒され病院で療養している。手術を控えて不安にさいなまれる新次は、臨床心理士まほろの提案で自身の過去についての記憶をたどりはじめ、海辺で知りあった謎の女性や、幼い頃に母からかけられた言葉を思い出していく。記憶がよみがえったことでさらに不安を募らせた新次は、“それ”という存在に会わせてほしいとまほろに懇願。“それ”とは、上流階級の人間が病に冒された際に身代わりとして提供される、全く同じ見た目の“もう1人の自分”であった。

主人公・新次を井浦、臨床心理士まほろを水原が演じ、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏が共演。編集に「落下の解剖学」で第96回アカデミー編集賞にノミネートされたロラン・セネシャルが参加しており、「ドライブ・マイ・カー」も手がけた山崎梓とともに共同で編集を担当している。

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2024-299M 「スマホを落としただけなのに 最終章  ファイナル ハッキング ゲーム」☆☆☆★

Ssumahofinal邦題:スマホを落としただけなのに 最終章  ファイナル ハッキング ゲーム
時間:116分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:刀根鉄太
製作:辻本珠子 星野秀樹
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
原作:志駕晃
撮影:花村也寸志
音楽:堤博明 カワイヒデヒロ
出演:成田凌(浦野善治)、クォン・ウンビ(スミン)、大谷亮平(キム・ガンフン)、白石麻衣(加賀谷美乃里)、井浦新(兵藤彰)、佐野史郎(チョン・ハクソン)、真飛聖(窪田逸子)、利重剛、猪塚健太(長瀬明)、高石あかり(瀬戸千春)、田中圭(富田誠)、原田泰造(毒島徹)、千葉雄大(加賀谷学)

志駕晃による同名ミステリー小説を中田秀夫監督が映画化した「スマホを落としただけなのに」のシリーズ第3弾にして最終章。日本と韓国を舞台に、スマホを持つ全ての者をターゲットにしたハッキング事件の行方を描く。

長い黒髪の女性ばかりを狙った連続殺人事件。被害者は落としたスマホから個人情報を奪われ、家族や恋人のみならず命まで奪われてしまう。人の心を操る天才的ブラックハッカーである連続殺人鬼・浦野善治は、刑事の加賀谷学によって一度は逮捕されたものの、刑務所内からサイバー攻撃を企て、警察内の混乱に乗じて姿を消した。ある日、日本政府に突如として大規模なサイバーテロ攻撃が仕掛けられる。発信元は韓国のソウルで、浦野による犯行だと疑われるが……。

前2作に続いて連続殺人鬼・浦野を成田凌、刑事・加賀谷を千葉雄大が演じ、井浦新、田中圭、白石麻衣、原田泰造ら前2作のキャストが集結。さらに、元「IZ*ONE」メンバーのK-POPアーティスト、クォン・ウンビがヒロイン役を務め、大谷亮平、佐野史郎らが新たに参加。

 

 

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2024-298M 「十一人の賊軍」☆☆☆★★★

S11zokugun邦題:十一人の賊軍
時間:155分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:白石和彌
脚本:池上純哉
原作:笠原和夫
撮影:池田直矢
音楽:松隈ケンタ
出演:山田孝之(政)、仲野太賀(鷲尾兵士郎)、尾上右近(赤丹)、鞘師里保(なつ)、佐久本宝(ノロ)、千原せいじ(引導)、岡山天音(おろしや)、松浦祐也(三途)、一ノ瀬颯(二枚目)、小柳亮太(辻斬)、本山力(爺っつぁん)、野村周平(入江数馬)、田中俊介、松尾諭音尾琢真(仙石善右エ門)、柴崎楓雅、佐藤五郎、吉沢悠、駿河太郎、松角洋平、浅香航大、佐野和真、安藤ヒロキオ、佐野岳、ナダル、木竜麻生、長井恵里、西田尚美、玉木宏(山縣狂介)、阿部サダヲ(溝口内匠)

江戸幕府から明治政府へと政権が移りかわる中で起こった戊辰戦争を背景に、11人の罪人たちが藩の命令により決死の任に就く姿を描いた時代劇アクション。「日本侠客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家の笠原和夫が残した幻のプロットを、「孤狼の血」「碁盤斬り」の白石和彌が監督、山田孝之と仲野太賀が主演を務めて映画化した。

1868年、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。そのさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた、同盟への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人が、新発田藩の命運を握る、ある砦を守る任に就き、壮絶な戦いに身を投じる姿を描く。

山田孝之が、妻を寝取られた怒りから新発田藩士を殺害して罪人となり、砦を守り抜けば無罪放免の条件で決死隊として戦場に駆り出される駕籠かき人足の政(まさ)を演じ、仲野太賀は、新発田の地を守るため罪人たちと共に戦場に赴く剣術道場の道場主・鷲尾兵士郎役を務める。彼らとともに決死隊となる罪人たちを尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力が演じ、そのほかにも野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲら豪華キャストが共演。

今年最大に期待する時代劇大作。笠原和夫の遺作プロットを白石和彌が映画化、というだけで震える。軍団闘争ものなので、それぞれのキャラクターの説明があるのだが、やはり11人となると多すぎるか。語り足りてないキャラクターもあり、少々そこが難点。ただ、堂々と押し切る娯楽時代活劇としては堪能できた。

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