2026-123M 「大丈夫、大丈夫、大丈夫!」☆☆☆★

Sdaijobu原題:It's Okay!
邦題:大丈夫、大丈夫、大丈夫!
時間:102分
公開:2026-04-10
製作年度:2023
製作国:韓国
配給:日活、KDDI
製作総指揮:
製作:ソン・ウォンソク
監督:キム・へヨン
脚本:
原作:
撮影:イ・ソクミン
音楽:キム・ジュンソク
出演:イ・レ(イニョン)、チン・ソヨン(ソラ)、チョン・スビン(ナリ)、イ・ジョンハ(ドユン)、ソン・ソック(ドンウク)

韓国・ソウルの芸術団を舞台に、母を亡くした女子高生と完璧主義の先生の心の交流を描いたヒューマンドラマ。

ソウル国際芸術団の舞踊学科に所属するイニョンのもとに、母の訃報が届く。母子家庭で育った彼女は家賃を払えず家を追い出されてしまい、芸術団の練習室に隠れて寝泊まりするようになる。芸術団の60周年公演に向けて猛特訓が続くなか、「魔女」と呼ばれる冷徹な芸術監督ソラに練習室での生活を知られてしまったイニョンは、ソラの家に居候することになる。年齢も性格も生活習慣も異なる2人は互いに戸惑いながらも、同じ時間を過ごすうちに心を通わせていく。そんな中、芸術団のエースでイニョンを敵対視するナリの不調をきっかけにチーム内で問題が発生し、イニョンら団員たちとソラの気持ちはバラバラになってしまう。

「ソウォン 願い」のイ・レが主人公イニョン、「毒戦 BELIEVER」のチン・ソヨンが「魔女」と呼ばれる先生ソラを演じ、「犯罪都市 THE ROUNDUP」のソン・ソックが共演。テレビドラマ「恋愛体質 30歳になれば大丈夫」などのキム・ヘヨン監督が長編初メガホンをとり、2024年・第74回ベルリン国際映画祭ジェネレーションKplus部門にて、韓国映画として初めてクリスタル・ベア賞(最優秀作品賞)に輝いた。

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2026-104M 「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」☆☆☆★★

Sdiamond原題:Diamanti
邦題:ダイヤモンド 私たちの衣装工房
時間:135分
公開:2026-06-19
製作年度:2024
製作国:イタリア
配給:チャイルド・フィルム
製作総指揮:
製作:マルコ・ベラルディ
監督:フェルザン・オズペテク
脚本:フェルザン・オズペテク カルロッタ・コッラーディ エリーザ・カッセリ
原作:フェルザン・オズペテク カルロッタ・コッラーディ
撮影:ジャンフィリッポ・コルティチェッリ
音楽:ジュリアーノ・タビアーニ カルメロ・トラビア
出演:ルイーザ・ラニエリ、ジャスミン・トリンカ、ステファノ・アコルシ、ロレダーナ・カナータ、アンナ・フェルゼッティ、アウロラ・ジョビナッツォ、ニコール・グリマウド、ビニーチョ・マルキオーニ、パオラ・ミナッチョーニ、エドアルド・プルガドーリ、カルミネ・レカーン、エレナ・ソフィア・リッチ、ルネッタ・サビーノ、バネッサ・スカレーラ、カルラ・シニョーリス、カシア・スムトゥアニク、ジゼルダ・ボロディ、ミレナ・ブコティッチ、アントニオ・イオーリオ、アントニオ・モレリ、バレリオ・モリージ

1970年代ローマの衣装工房を舞台に繰り広げられるお針子の女性たちの人生模様をユーモラスに描き、本国イタリアで話題を集めたヒューマンドラマ。「カプチーノはお熱いうちに」「あしたのパスタはアルデンテ」のフェルザン・オズペテク監督が、自身が助監督時代にローマの老舗衣装工房で出会った人々との思い出を原点に、イタリア映画黄金時代を支えた職人たちへのオマージュを込めて描き出す。

1970年代、ローマ。カノーヴァ姉妹が経営する衣装工房では、お針子たちが忙しく立ち働いている。シングルマザーの帽子担当パオリーナ、夫の暴力に怯えるお針子ニコレッタなど、華やかな衣装制作の裏側で、彼女たちはそれぞれ事情を抱えていた。ある日、世界的な衣装デザイナーから新作の依頼が舞い込む。その高い要求に応えるべく、見たこともないような至高の一着を作ろうと奮闘する彼女たちだったが……。

出演は「パルテノペ ナポリの宝石」のルイーザ・ラニエリ、「息子の部屋」のジャスミン・トリンカ、「はじまりは5つ星ホテルから」のステファノ・アコルシ。2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピック閉会式の衣装を手がけたステファノ・チャミッティが衣装デザインを担当。2025年・第70回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で観客賞を受賞した。

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2026-069M 「TOKYO BURST-犯罪都市-」☆☆☆★

Stokyoburst邦題:TOKYO BURST-犯罪都市-
時間:116分
公開:2026-05-29
製作年度:2026
製作国:日本・韓国
配給:KADOKAWA、BY4M STUDIO
製作総指揮:
製作:マ・ドンソク
監督:内田英治
脚本:三嶋龍朗 内田英治
原作:
撮影:
音楽:
出演:水上恒司、ユンホ、オム・ギジュン、福士蒼汰

マ・ドンソク主演の「犯罪都市」シリーズを、新宿を舞台にスピンアウトしたもの。マ・ドンソクがプロデューサーとしてもたつ日韓共作映画。世界観は同じで、オリジナルシリーズのトリックスターキャラクターのチャン・イス(パク・ジファン)も暗躍登場する。構造はオリジナルと同様に、絶大な権力を背景にした巨悪を、乱暴ものの刑事が、暴れながら解決していく。という安心設計。内田英治監督の職人芸もあって、スピード感ある娯楽作品になっている。

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2026-068M 「ダーティ・エンジェルズ」☆☆☆

Sdirtyangels原題:Dirty Angels
邦題:ダーティ・エンジェルズ
時間:104分
公開:2026-04-10
製作年度:2024
製作国:アメリカ・ブルガリア
配給:クロックワークス
製作総指揮:ダリナ・パブロバ アビ・ラーナー トレバー・ショート ラティ・グロブマン ジェフリー・グリーンスタイン ボアズ・デビッドソン ジョナサン・ヤンガー レス・ウェルドン
製作:モシュ・ディアマント ヤリフ・ラーナー ロバート・バン・ノーデン
監督:マーティン・キャンベル
脚本:アリッサ・サリバン・ハギス ジョナス・マッコード
原作:ジョナス・マッコード マーティン・キャンベル
撮影:デビッド・タッターサル
音楽:ルパート・パークス
出演:エバ・グリーン、マリア・バカローバ、ルビー・ローズ、ジョージョー・T・ギッブス

「007 ゴールデンアイ」「マスク・オブ・ゾロ」シリーズのマーティン・キャンベル監督が、「007 カジノ・ロワイヤル」でも組んだエバ・グリーンを主演に迎えて描くアクション。女性のみで編成された傭兵部隊が敵だらけの地で救出作戦に挑む姿を、激しい戦闘シーンと静かな心理描写を対比させながら活写する。

米軍のアフガニスタン撤退後も混乱が続く中東地域。ISIS武装勢力がパキスタンの学校を襲撃し、元アフガン政府関係者やアメリカ外交官の子女である少女たちを誘拐する。かつてISISに仲間たちを目の前で殺されたトラウマを抱えるアメリカの女性兵士ジェイクは、少女たちを救うため再び戦地に足を踏み入れることを決意。ジェイクをリーダーに、それぞれ異なる専門能力を持つ女性たちによる傭兵部隊が結成される。極秘救出作戦に乗り出した彼女たちは、国際医療支援団体を装いアフガニスタンへの潜入を試みる。

過去に囚われながらも心に強い決意を抱く主人公ジェイクをエバ・グリーンが熱演し、「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」のマリア・バカローバ、「ジョン・ウィック チャプター2」のルビー・ローズ、「DOGMAN ドッグマン」のジョージョー・T・ギッブスが傭兵部隊のメンバー役で共演。

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2026-057M 「ツーリストファミリー」☆☆☆★★

Stouristfamiry原題:Tourist Family
邦題:ツーリストファミリー
時間:127分
公開:2026-02-06
製作年度:2025
製作国:日本
配給:SPACEBOX
製作総指揮:
製作:ナザラト・パーシリヤン マヘーシュ・ラージ・パーシリヤン ユバラージ・ガネーサン
監督:アビシャン・ジービント
脚本:アビシャン・ジービント
原作:
撮影:アラビンド・ビシュワナーダン
音楽:ショーン・ロールダン
出演:シャシクマール(ダルマダース)、シムラン(ワサンティ)、ミドゥン・ジェイ・シャンカル、カマレーシュ・ジャガン、ラメーシュ・ティラク、ヨーギ・バーブ(プラカーシュ)

スリランカからインドに密入国した一家が巻き起こす善意の連鎖とささやかな奇跡を、笑いと涙を交えながら描いたインド映画。

スリランカでは26年におよぶ内戦と経済破綻により多くの国民が貧困に陥り、隣国インドへの経済難民が増加していた。夫ダースと妻ワサンティ、息子のニドゥとムッリの4人家族は母国での困窮生活に見切りをつけ、夜に紛れてインドに密入国する。ワサンティの兄の助けもあり州都チェンナイにどうにか居を定めた彼らは、身分を偽り、言葉で素性がばれないように近所との接触を避けながら新生活を送りはじめる。しかし素朴で人懐っこい彼らは、狭い町内でさまざまな出来事に巻き込まれ、いつしか周囲の人々と交流を持つようになっていく。そんな中、一家はテロ事件を追う警察から疑いの目を向けられてしまう。

新人監督アビシャン・ジービントによる低予算作品ながら口コミで評判を呼び、インドで大ヒットを記録した。

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2026-043M 「長安のライチ」☆☆☆★★

Schoanraichi原題:長安的荔枝 The Lychee Road
邦題:長安のライチ
時間:122分
公開:2026-01-16
製作年度:2025
製作国:中国
配給:Stranger、面白映画
製作総指揮:
製作:
監督:ダー・ポン
脚本:
原作:マー・ボーヨン
撮影:
音楽:
出演:ダー・ポン、バイクー、ジュアン・ダーフェイ、テレンス・ラウ、アンディ・ラウ、ヤン・ミー、チャン・ユエン

中国・唐の天宝年間に実在した「ライチ使」を題材に、一粒のライチをめぐる前代未聞の任務に挑んだ下級官吏の旅路を、壮大かつユーモラスに描いた一作。人気作家マー・ボーヨンの小説を原作に、ワン・イーボー主演作「熱烈」の監督や「無名」への出演で知られるダー・ポンがメガホンを取った。

唐の都・長安で下級官吏として働く李善徳(リー・シャンデー)に、ある日大きな転機が訪れる。楊貴妃の誕生日を祝うため、皇帝から「数千キロ離れた産地から新鮮なライチを長安まで運べ」という無理難題を命じられたのだ。ライチを鮮度を保ったまま長安に届ければ富と名誉が約束されるが、失敗すれば転落の人生が待ち受けている。李善徳の命運は、たった一粒のライチに懸けられていた。

ダー・ポンが自ら主演を務める。そのほか、「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」「鯨が消えた入り江」で注目を集める俳優テレンス・ラウをはじめ、アンディ・ラウ、ヤン・ミーら中国・香港を代表する豪華キャストが集結した

プロジェクトXのような展開での<目的達成型>作品。物流が主題なのだが、このタイプの作品は久しぶりで、楽しめた。

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2026-012M 「トゥギャザー」☆☆☆

Stogether原題:Together
邦題:トゥギャザー
時間:101分
公開:2026-02-06
製作年度:2025
製作国:オーストラリア・アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:エマ・フィッツシモンズ マイカ・グリーン ダニエル・ステインマン サラ・ホン サミー・キム・ファルベイ シアン・マッカーサー リア・ブーマン ニール・シャー
製作:アンドリュー・ミットマン エリック・フェイグ ジュリア・ハマー ティム・ヘディントン マックス・シルバ アリソン・ブリー デイブ・フランコ
監督:マイケル・シャンクス
脚本:マイケル・シャンクス
原作:
撮影:ジャーメイン・マクミッキング
音楽:コーネル・ウィルチェック
出演:デイブ・フランコ、アリソン・ブリー、デイモン・ヘリマン

超自然的な身体の変異現象に見舞われた倦怠期のカップルが極限状況に陥っていく姿を、スリリングかつブラックユーモアたっぷりに描いたホラー映画。本作が長編デビュー作となるオーストラリア出身のマイケル・シャンクスが監督・脚本を手がけ、恐怖映画のサブジャンルであるボディホラーと、恋愛における共依存というテーマを融合させて描き出す。

長年連れ添ってきたミュージシャン志望のティムと小学校教師のミリーは、住み慣れた都会を離れて田舎の一軒家に移り住む。しかし森で道に迷い、不気味な地下洞窟で一夜を過ごしたことをきっかけに、ふたりの穏やかな日常は暗転。ティムは突然意識が混濁して身体が暴走する不可解な症状に悩まされるようになり、気持ちがすれ違いがちだったミリーとの関係も揺らいでしまう。やがて、ミリーの身にも同じような症状が起こりはじめる。見えない磁力に引き寄せられるかのように互いを求めあうその現象は、ふたりが育んできた愛と人生のすべてを侵蝕していく。

「グランド・イリュージョン」シリーズのデイブ・フランコがティム役、「プロミシング・ヤング・ウーマン」のアリソン・ブリーがミリー役を務め、実生活でもパートナーであるふたりが恋愛の深層心理をリアルに演じた。

この手のモチーフはクローネンバーグが大好物なのだろうが、彼ならもっとおどろおどろしく神秘的に描き、観客の生理的な正常性を破壊しまくるように描写していくのだろう。そのあたりが、この新人監督は、かなり淡泊だ。ロマンティックでもある。本作ではその要素は、不要だろう。

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2025-407M 「チャップリン」☆☆☆★

Schaprin2025原題:Chaplin: Spirit of the Tramp
邦題:チャップリン
時間:90分
公開:2025-12-19
製作年度:2024
製作国:スペイン・オランダ・イギリス・フランス
配給:アンプラグド
製作総指揮:アシム・バーラ カルメン・チャップリン ドロレス・チャップリン スタニー・コペット カルロス・フアレス アレクサンドラ・ウッドワード
製作:アシム・バーラ カルメン・チャップリン ドロレス・チャップリン スタニー・コペット カルロス・フアレス
監督:カルメン・チャップリン
脚本:カルメン・チャップリン アシム・バーラ イサキ・ラクエスタ アマイヤ・ラミレス
原作:
撮影:ケネス・オリベ
音楽:ナサニエル・メカリー
出演:マイケル・チャップリン、ジェラルディン・チャップリン、ジョニー・デップ、トニー・ガトリフ、エミール・クストリッツァ、ストーケロ・ローゼンバーグ、リタ・カベルト、ファルキート

「喜劇王」の呼び名で知られる20世紀の映画スター、チャーリー・チャップリンのルーツに迫ったドキュメンタリー。

ドタバタ喜劇に庶民の哀愁や社会風刺を巧みに取り入れた作品の数々で、世界中の人々を魅了したチャーリー・チャップリン。ちょび髭にだぶだぶのズボン、ステッキ、山高帽がトレードマークの放浪紳士には、ロマのアイデンティティが垣間見える。本作ではチャップリンがロマの血を引き、そのことを誇りに思っていたことが明かされ、極貧の少年時代からスイスで過ごした晩年までをたどる。

チャップリン家が全面的に協力し公認した初のドキュメンタリー作品として製作され、チャーリーの息子マイケル・チャップリンが製作・出演、孫カルメン・チャップリンが監督を担当。劇中ではマイケルが父チャーリーの足跡をたどり、俳優で娘のジェラルディン・チャップリンらが家族の視点からチャーリーの素顔を語る。

さらに、ジョニー・デップやエミール・クストリッツァら、チャップリンを敬愛する著名人たちも登場。家族が撮影したプライベート映像や貴重な記録映像を交えながら、作品に投影された幼少期の記憶や、ユダヤ人・共産主義者のレッテル、そして放浪紳士に通じるロマの特徴や文化を掘り下げる。

チャップリンの子供たち(もうジジイとババア)が証言していく仕立て。父親がジプシー(ロマ)の血にルーツにあり、作品に反映してきたという。とはいえ、日本人の意識では、今さら驚くような内容でも無いな。あたかも新発見、新証言、新事実!という力瘤は、欧米ならではの民族意識の価値観によるものだろう。監督のカルメン・チャップリンは孫娘。父親のマイケル・チャップリンをメインにしながら叔父や叔母のインタビューを重ねていく。ジョニー・デップやエミール・クストリッツァも証言。

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2025-399M 「ドイツ零年」☆☆☆★★

Sdoitu0nen原題:Germania anno zero
邦題:ドイツ零年
時間:74分
公開:1952-06-07
製作年度:1948
製作国:イタリア
配給:ザジフィルムズ
製作総指揮:
製作:ロベルト・ロッセリーニ
監督:ロベルト・ロッセリーニ
脚本:ロベルト・ロッセリーニ マックス・コルペット カルロ・リッツァーニ
原作:
撮影:ロベール・ジュイヤール
音楽:レンツォ・ロッセリーニ
出演:エドモンド・メシュケ、エルンスト・ピットシャウ、インゲトラウト・ヒンツェ、フランツ・クリューガー、エーリッヒ・ギューネ、アレクサンドラ・マニス

ヌーベルバーグの監督たちに多大な影響を与えたネオレアリズモの旗手ロベルト・ロッセリーニによる「戦争3部作」の3作目で、第2次世界大戦後の廃墟と化したベルリンの街に生きる少年とその家族の姿を通して、戦争がもたらす残酷さを描いたドラマ。ほぼオールロケ、素人俳優の起用といったネオレアリズモの手法を駆使しながら、少年を襲う悲劇をドキュメンタリータッチで描き出す。

ナチスドイツ崩壊後のベルリン。少年エドモンドは、病弱で寝たきりの父、警察を恐れ家に引きこもる元ナチス党員の兄、家計を助けながら父を看病する姉とともに、間借りした狭い部屋に暮らしている。父と兄に代わってお金を稼ぐため、学校にも行かず廃墟のような街をさまようエドモンドは、ある日、小学校の担任教師だったエニングと再会する。学校を追放され闇商売に手を染めるエニングが説くナチス思想に、無垢なエドモンドは次第に感化されていく。

クライマックスのカットは、2003年のカンヌパルムドールやアカデミー賞を席巻した『戦場のピアニスト』(ロマン・ポランスキー監督)のポスタービジュアルがインスパイアされた瓦礫のロングショットが印象的。戦後のドイツ廃墟を舞台に、塗炭の苦しみのなかで、日々の生活に藻掻いている家族と少年の悲劇。日本では「火垂るの墓」と同様な、戦争がもたらす、悲惨を描く。
ゴダールの『新ドイツ零年』との併映企画があるので、その前にアマプラでロッセリーニ版を再見した。

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2025-389M 「旅人の必需品」☆☆☆

Stabibitonohitujuhin原題:A Traveler's Needs
邦題:旅人の必需品
時間:90分
公開:2025-11-01
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:
製作:ホン・サンス
監督:ホン・サンス
脚本:ホン・サンス
原作:
撮影:ホン・サンス
音楽:ホン・サンス
出演:イザベル・ユペール、イ・ヘヨン、クォン・ヘヒョ、チョ・ユニ、ハ・ソングク、キム・スンユン

韓国を代表する映画作家ホン・サンスが「3人のアンヌ」「クレアのカメラ」に続いてイザベル・ユペールと3度目のタッグを組んだコメディドラマ。

ソウルを旅する謎めいたフランス人女性イリス。生活費を稼ぐためフランス語の個人レッスンをしているが、そのあまりにも風変わりな教え方に生徒たちは戸惑いを隠しきれない。レッスンを終えると、彼女は年下のボーイフレンドのアパートへと帰っていく。イリスは何のために韓国へやってきたのか、そしてなぜフランス語を教えているのか。韓国の国民的詩人ユン・ドンジュの詩に触れるなかで、謎に包まれた彼女の日常が徐々に浮かび上がっていく。

共演にもホン・サンス監督作の常連俳優が顔をそろえ、主人公イリスがフランス語を教える生徒ウォンジュをイ・ヘヨン、そのパートナーをクォン・ヘヒョ、イリスのボーイフレンド・イングクをハ・ソングク、その母親をチョ・ユニがそれぞれ演じた。2024年・第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞。日本では、ホン・サンス監督のデビュー30周年を記念して5カ月連続で新作を上映する企画「月刊ホン・サンス」の第1弾作品として劇場公開。

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