2023-129M 「独裁者たちのとき」☆☆☆

Sdokusaishatatinotoki原題:Skazka
邦題:独裁者たちのとき
時間:78分
公開:2023-04-22
製作年度:2022
製作国:ベルギー・ロシア
配給:パンドラ
製作総指揮:
製作:ナタリヤ・スマギナ ニコライ・ヤンキン
監督:アレクサンドル・ソクーロフ
脚本:アレクサンドル・ソクーロフ
原作:
撮影:
音楽:ムラト・カバルドコフ
出演:アドルフ・ヒトラー、ヨシフ・スターリン、ウィンストン・チャーチル、ベニート・ムッソリーニ

「エルミタージュ幻想」「太陽」などで知られるロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフが、ダンテの「神曲」を彷彿させる冥界を舞台に、神の審判を受けるため天国の門を目指してさまよう独裁者たちの姿を描いた異色ドラマ。

深い霧に包まれた廃墟の中に、ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニという、第2次世界大戦時に世界を動かした者たちの姿があった。煉獄の晩餐が始まると、彼らは互いの悪行を嘲笑し己の陶酔に浸る。彼らは地獄のようなこの場所で、天国へと続く門が開くのを待っているのだった。

実在した人物たちのアーカイブ映像を素材として使用し、独特なデジタルテクノロジーで彼らの姿をスクリーンによみがえらせた。セリフも全て実際の発言や手記を引用している。

なんとまあ、平日の昼下りの回でほぼ満席。個々の記録フィルムを再構成加工した実験的作品だが、登場人物のセンセーショナルっぷりが集客のフックになっているのだろう。単館系でのスマッシュヒットとなる模様。ソクーロフ監督の作戦勝ちかな。天皇陛下を主人公にした「太陽」(2005年)のときもそうだったが。あの時は銀座シネパトスが連日満席だった。

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2023-113M 「テノール! 人生はハーモニー」☆☆☆★

Stenor原題:Tenor
邦題:テノール! 人生はハーモニー
時間:101分
公開:2023-06-09
製作年度:2022
製作国:フランス
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:ラファエル・ベノリエル
監督:クロード・ジディ・Jr.
脚本:ラファエル・ベノリエル クロード・ジディ・Jr.
原作:
撮影:ローラン・ダイアン
音楽:ローラン・ペレズ・デル・マール
出演:ミシェル・ラロック、MB14、ギョーム・デュエム、ステファン・デバグ、サミール・デカザ、ドゥードゥー・マスタ、オスカー・コップ、ロベルト・アラーニャ

スラムの貧乏マイノリティ青年が才能を見出され、というよくあるモチーフ。平成前半なら日本ヘラルドあたりが配給しているタイプの作品。

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2023-099M 「トリとロキタ」☆☆☆★

Storitolokita原題:Tori et Lokita
邦題:トリとロキタ
時間:89分
公開:2023-03-31
製作年度:2022
製作国:ベルギー・フランス
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:
製作:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ デルフィーヌ・トムソン ドゥニ・フロイド
監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ
脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ
原作:
撮影:ブノワ・デルボー
音楽:
出演:パブロ・シルズ(トリ)、ジョエリー・ムブンドゥ(ロキタ)、アウバン・ウカイ(ベティム)、タイメン・ホーファーツ(ルーカス)、シャルロット・デ・ブライネ(マルゴ)、ナデージュ・エドラオゴ(ジャスティーヌ)、マルク・ジンガ(フィルマン)

ベルギーの名匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟が、アフリカからベルギーに流れ着いた偽りの姉弟の強い絆と過酷な現実を描いたヒューマンドラマ。

アフリカから地中海をわたってベルギーのリエージュにやって来た少年トリと少女ロキタ。偽りの姉弟として生きる2人はどんな時でも一緒で、年上のロキタは社会からトリを守り、しっかり者のトリは時々不安定になるロキタを支えている。10代後半のロキタはビザがないため正規の職に就くことができず、ドラッグの運び屋をして金を稼ぐ。ロキタは偽造ビザを手に入れるため、さらに危険な仕事を始めるが……。

本作が演技初経験のパブロ・シルズとジョエリー・ムブンドゥがトリとロキタを演じた。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、75周年記念大賞を受賞。

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2023-098M 「ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り」☆☆☆

Sandd原題:Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves
邦題:ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り
時間:134分
公開:2023-03-31
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ
製作総指揮:デニス・L・スチュワート ジョン・フランシス・デイリー ジョナサン・ゴールドスタイン クリス・パイン ゼブ・フォアマン グレッグ・ムーラディアン
製作:ジェレミー・ラッチャム ブライアン・ゴールドナー ニック・メイヤー
監督:ジョナサン・ゴールドスタイン ジョン・フランシス・デイリー
脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン ジョン・フランシス・デイリー マイケル・ジリオ
原作:クリス・マッケイ マイケル・ジリオ
撮影:バリー・ピーターソン
音楽:ローン・バルフェ
出演:クリス・パイン(エドガン)、ミシェル・ロドリゲス(ホルガ)、ジャスティス・スミス(サイモン)、ソフィア・リリス(ドリック)、レゲ=ジャン・ペイジ(ゼンク)、ヒュー・グラント(フォージ)

1974年にテーブルトークRPGとして発売され、世界初のロールプレイングゲームとしても知られる「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を新たに映画化したアクションファンタジー。主演を「スター・トレック」「ワンダーウーマン」シリーズのクリス・パインが務めた。

さまざまな種族やモンスターが生息する世界、フォーゴトン・レルム。盗賊のエドガンと相棒の戦士ホルガは、ある目的のために旅に出る。これまでにもさまざまな修羅場をくぐり抜けてきた彼らだったが、今回の冒険は一筋縄ではいきそうにない。そこで、魔法使いサイモンとドルイドのドリック、聖騎士のゼンクを仲間に加え、パーティを組む。ダンジョンに立ちはだかる困難や手ごわい敵の数々、そして高難度のクエストを乗り越えていくうちに、彼らは全世界を脅かす巨大な悪の陰謀に対峙することになる。

盗賊エドガンをクリス・パイン、相棒のホルガを「ワイルド・スピード」シリーズのミシェル・ロドリゲスが演じ、彼らとパーティを組むサイモンをジャスティス・スミス、ドリックをソフィア・リリス、ゼンクをレゲ=ジャン・ペイジが演じる。また、イギリスの人気俳優ヒュー・グラントも参戦。

RPGの古典の実写化だが、それだけ。唐突な感はゆがめない。なぜいま?というファンタジーアクション。DCやMARVELがコモディティ化してない20年以上前なら、アリだったろうに。
平日初回とはいえ、観客は2人。そういう時代なのでろう。

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2023-054M 「デスパレート・ラン」☆☆☆★★

Sdesperatehour原題:The Desperate Hour
邦題:デスパレート・ラン
時間:84分
公開:2023-05
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:タイラー・ザカリア アレックス・ドン デビン・アンドレ テオ・ジェームズ アーロン・カプラン
製作:アンドリュー・D・コーキン クリストファー・スパーリング アレックス・ラロンド ザック・シラー デビッド・ボーイズ ナオミ・ワッツ クリス・パーカー ディラン・セラーズ
監督:フィリップ・ノイス
脚本:クリストファー・スパーリング
原作:
撮影:ジョン・ブローリー
音楽:フィル・アイズラー
出演:ナオミ・ワッツ

夫に先立たれたばかりのエイミー・カー(ナオミ・ワッツ)は、幼い娘と10代の息子のために、小さな町で平穏な生活を取り戻そうと懸命に働いている。ある朝エイミーがひとり森の中をジョギングしていると、息子の通う高校でたてこもり事件が発生し、町が大混乱に陥る。助けも移動手段もない中、エイミーは愛する息子を救うため、スマホを駆使して必死に時間との闘いに挑む。

スマホの使いこなしっぷりが凄い。その操作しつつ走ってるだけで、ほぼ全編。
まあ、どこまで遠くジョグしてたんだ!とツッコミ所も大有りなのだが、ナオミ・ワッツの頑張りに★ひとつ追加。

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2023-052M 「対峙」☆☆☆★★

Staiji原題:Mass
邦題:対峙
時間:111分
公開:2023-02-10
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:ヘンリー・ラッセル・バーグスタイン アリソン・エストリン
製作:ディラン・マットロック ケイシー・ワイルダー・モット J・P・オーレット フラン・クランツ
監督:フラン・クランツ
脚本:フラン・クランツ
原作:
撮影:ライアン・ジャクソン=ヒーリー
音楽:ダーレン・モルゼ
出演:リード・バーニー(リチャード)、アン・ダウド(リンダ)、ジェイソン・アイザックス(ジェイ)、マーサ・プリンプトン(ゲイル)、ミッシェル・N・カーター(ケンドラ)、ブリーダ・ウール(ジュディ)、ケージェン・オブライト(アンソニー)

高校銃乱射事件の被害者家族と加害者家族による対話を描いたドラマ。

アメリカの高校で、生徒による銃乱射事件が発生。多くの同級生が殺害され、犯人の少年も校内で自ら命を絶った。事件から6年。息子の死を受け入れられずにいるペリー夫妻は、セラピストの勧めで、加害者の両親と会って話をすることに。教会の奥の小さな個室で立会人もなく顔を合わせた4人はぎこちなく挨拶を交わし、対話を始めるが……。

加害者の両親をドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のリード・バーニーと「ヘレディタリー 継承」のアン・ダウド、被害者の両親を「ハリー・ポッター」シリーズのジェイソン・アイザックスと「グーニーズ」のマーサ・プリンプトンが演じる。「キャビン」などの俳優フラン・クランツが初監督・初脚本を手がけ、密室で繰り広げられる4人の会話劇を緊迫感たっぷりに映し出す。

演劇がオリジナルではないようだが、堂々たる会話劇作品。攻守が丁々発止、というダイナミックさはないが、静かに「起きてしまった」悲劇と向き合っていく。千々に乱れた親としての感情が交差し、互いに腑に落とすために、語り合う緊張感。なかなか息詰まるスクリーンだ。

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2023-039M 「TAR/ター 」☆☆☆★★

Star原題:TAR
邦題:TAR/ター
時間:158分
公開:2023-05-12
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:トッド・フィールド スコット・ランバート アレクサンドラ・ミルチャン
監督:トッド・フィールド
脚本:トッド・フィールド
原作:
撮影:フロリアン・ホーフマイスター
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
出演:ケイト・ブランシェット、マーク・ストロング、ジュリアン・グローヴァー、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス、アラン・コーデュナー

「イン・ザ・ベッドルーム」「リトル・チルドレン」のトッド・フィールド監督が16年ぶりに手がけた長編作品で、ケイト・ブランシェットを主演に、天才的な才能を持った女性指揮者の苦悩を描いたドラマ。

ドイツの有名オーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけれたターは追い詰められていく。

「アビエイター」「ブルージャスミン」でアカデミー賞を2度受賞しているケイト・ブランシェットが主人公リディア・ターを熱演。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、ブランシェットが「アイム・ノット・ゼア」に続き自身2度目のポルピ杯(最優秀女優賞)を受賞。また、第80回ゴールデングローブ賞でも主演女優賞(ドラマ部門)を受賞し、ブランシェットにとってはゴールデングローブ賞通算4度目の受賞となった第95回アカデミー賞では作品、監督、脚本、主演女優ほか計6部門でノミネート。

アカデミー賞の作品賞など6部門ノミネート。昨秋からの様々な映画賞を席巻している話題作だが、中味は謎だった。女性指揮者役のケイト・ブランシェットが凄い、というくらいしか情報が無かった。そして5月公開ということで、観終わった僕も、まだ語れない。もう一度しっかり観て虚実を判断したい。とFBには書いたが、結局のところ「妙なメロディ」「メトロノーム」「襲われた男?」などなどホラーなのかミステリなのか不明な部分が放置されている。「ブラックスワン」のようなメンタル異常だ!ってことでの描写が「現実」「妄想」が錯綜した形で提示されているのだろうか。どうなんだろう、そのあたりを読解するのには一度では難しいかもしれない。ともあれ、ベルリンフィルからドロップして場末の仕事が、東南アジアでオタクたちが集う「モンハンのスクリーンコンサート」ってのが、「堕ちた」感たっぷりに描かれるけど、それはそれで、音楽家たちに(特に大阪から来るはずの、多分日本人の指揮者)に失礼なんじゃないか、なんて思うぞ。

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2023-011M 「ドリーム・ホース」☆☆☆★

Sdreamhorse原題:Dream Horse
邦題:ドリーム・ホース
時間:113分
公開:2023-01-06
製作年度:2020
製作国:イギリス
配給:ショウゲート
製作総指揮:ダニエル・バトセック オリー・マッデン スー・ブルース=スミス ピーター・タッチ スティーブン・デイリー ポーリン・バート ピアース・ベラコット ジョエリー・フェザー
製作:キャサリン・バトラー トレイシー・オリオーダン
監督:ユーロス・リン
脚本:ニール・マッケイ
原作:
撮影:エリック・アレキサンダー・ウィルソン
音楽:ベンジャミン・ウッドゲーツ
出演:トニ・コレット(ジャン・ヴォークス)、ダミアン・ルイス(ハワード・デイヴィス)、オーウェン・ティール(ブライアン・ヴォークス)、ジョアンナ・ペイジ(アンジェラ・デイヴィス)、ニコラス・ファレル(フィリップ・ホッブス)、アラン・デヴィッド(バート)、シアン・フィリップス(モーリーン)、リンダ・バロン(エルシー)、カール・ジョンソン(カービー)、ステファン・ロードリ(ガーウィン)、アンソニー・オドネル(マルドウィン)、ダイ・ボッチャー(ネリス)、ダレン・エヴァンス(グース)、リース・アプ・ウイリアム(ケヴ)、ブライアン・ドハティ(ゴードン)、アシェク・アクタル(ピーター)、ピーター・デイヴィソン(エイヴァリー卿)

イギリス・ウェールズを舞台に、片田舎の小さなコミュニティで育てた競走馬が最高峰のレースに挑んだ実話をもとに描いたヒューマンドラマ。

ウェールズの谷あいにある小さな村。無気力な夫と暮らすジャンは、パートと親の介護だけの単調な毎日に飽き飽きしていた。そんなある日、クラブで共同馬主の話を聞いた彼女は強く興味をもち、競走馬の飼育を決意。勝ったことはないが血統の良い牝馬を貯金をはたいて購入し、飼育資金を集めるため村の人々に馬主組合の結成を呼びかける。産まれた子馬は「ドリームアライアンス(夢の同盟)」と名付けられ、奇跡的にレースを勝ち進んで村の人々の人生にも変化をもたらしていく。
主人公ジャンを「ヘレディタリー 継承」のトニ・コレット、夫をドラマ「HOMELAND」のダミアン・ルイスが演じた。

イギリス映画っぽい庶民の勝利!を謳い上げる、いつもの。ウェールズ国民限定で泣けそう。

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2022-248M 「トゥモロー・モーニング」☆☆☆★

Stomoorowmorning原題:Tomorrow Morning
邦題:トゥモロー・モーニング
時間:110分
公開:2022-12-16
製作年度:2022
製作国:イギリス
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:ポール・ガラッド スティーブン・マッギル ジェニー・チョウドリー ヒラリー・ウィリアムズ
製作:ジョン・ダンバリー
監督:ニック・ウィンストン
脚本:ローレンス・マーク・ワイス
原作:ローレンス・マーク・ワイス
撮影:デイブ・ソープ
音楽:ローレンス・マーク・ワイス
出演:ラミン・カリムルー(ビル/ウィル)、サマンサ・バークス(キャサリン/キャット)、フラー・イースト(インディア)、ジョージ・マグワイア(ニック)、オリヴァー・クレイトン(ザック)、ジョーン・コリンズ(アンナ)、ハリエット・ソープ(ジョーイ)、ヘンリー・グッドマン(ジョナサン)、オミッド・ジャリリ(ダリウシュ)、アニタ・ドブソン(カレン)、アドワ・アコト(レイチェル)、アレックス・マイケル・ストール(デヴィッド)

ロンドンを舞台に、ある一組の男女の愛と人生を、結婚前夜と離婚前夜、2つの時間を交錯させて描くミュージカル映画。イギリスの作曲家のローレンス・マーク・ワイスによる脚本と音楽で2006年にロンドンで初演され、2013年には日本でも上演された同名ミュージカル舞台を映画化した。

ロンドンで画家を夢見るキャサリンと小説家を目指すビルは、大恋愛の末に結ばれる。結婚して10年が経ち、キャサリンは画家として、ビルは売れっ子コピーライターとして成功を収めていたが、いつの間にか2人の心はすれ違い、離婚を決意していた。離婚を目前に、2人は出会ったころ、そして結婚前夜の記憶をたどり始める。

舞台版および映画版「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役やウエストエンド版「アナと雪の女王」のエルサ役など、有名ミュージカルで数多くヒロインを演じてきたサマンサ・バークスがキャサリン、「オペラ座の怪人」で史上最年少28歳でファントム役に抜てきされ、「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン役でブロードウェイデビューを飾ったラミン・カリムルーがビルをそれぞれ演じ、本格派のミュージカル俳優たちによる歌声が響き渡る。監督は、ミュージカルやオペラの演出家として活躍するニック・ウェンストン。

ミュージカルといっても、ほぼ主人公のカップルが二人で歌いまくる。モノローグの代わりに歌っている。最後の最後でちょびっとダンスシーン。なんとも不思議な作品。

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2022-228M 「チケットトゥパラダイス」☆☆★★★

Stickettoparadaice原題:Ticket to Paradise
邦題:チケット・トゥ・パラダイス
時間:104分
公開:2022-11-03
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:ジョージ・クルーニー グラント・ヘスロフ ジュリア・ロバーツ リサ・ロバーツ・ギラン マリサ・イェレス・ギル アメリア・グレンジャー サラ=ジェーン・ロビンソン サム・トンプソン ジェニファー・コーンウェル
製作:ティム・ビーバン エリック・フェルナー サラ・ハーベイ デボラ・バルダーストーン
監督:オル・パーカー
脚本:オル・パーカー ダニエル・ピプスキ
原作:
撮影:オーレ・ブラット・バークランド
音楽:ローン・バルフェ
出演:ジョージ・クルーニー(デヴィッド)、ジュリア・ロバーツ(ジョージア)、ケイトリン・デヴァー(リリー)、マキシム・プティエ(グデ)、ビリー・ロード(レン)、リュカ・ブラヴォー(ポール)

「オーシャンズ」シリーズで夫婦役を演じたジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが再共演し、娘のスピード婚を止めようと奮闘する元夫婦を演じたロマンティックコメディ。

元夫婦のデヴィッドとジョージアは20年前に離婚して以来、必要に迫られて会うことがあっても、いつもいがみ合ってばかりいた。そんな2人の愛娘リリーがロースクールを卒業し、旅行でバリ島へ向かい、数日後に「現地の彼と結婚する」という連絡が入る。弁護士になる夢を捨てて会ったばかりの男と結婚するなどあってはならないと、自分たちと同じ過ちを繰り返してほしくないデヴィッドとジョージアは、現地へ赴き、娘の結婚阻止に向けて協力することになる。

監督は「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」のオル・パーカー。「ディア・エヴァン・ハンセン」のケイトリン・デバーが娘のリリーを演じ、リリーの恋人役に本作でハリウッドデビューを果たすマキシム・ブティエ、リリーの友人役に「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」のビリー・ロード。

僕の友人の某教授のバイブル『たそがれ流星群』なるものを連想させる予告がなんとも高齢者観客の意欲をそそる。昔の名前で出ています的な、ラブロマンスのスターが共演する、カビがはえたような焼けぼっくいに火が付く?大人のファンタジーなのだろう。という前提イメージで鑑賞。究極のハリウッド式の予定調和に酔いたい!という欲求を100%叶える内容で、納得の王道ラブコメ。

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