2025-045M 「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」☆☆☆★

Scaptainamerica2025原題:Captain America: Brave New World
邦題:キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
時間:118分
公開:2025-02-14
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ルイス・デスポジート アンソニー・マッキー チャールズ・ニューワース
製作:ケビン・ファイギ ネイト・ムーア、ミッチ・ベル キャナ・F・デビッドソン
監督:ジュリアス・オナー
脚本:ジュリアス・オナー ピーター・グランツ マシュー・オートン
原作:
撮影:クレイマー・モーゲンソー
音楽:ローラ・カープマン
出演:アンソニー・マッキー(サム・ウィルソン/キャプテン・アメリカ)、ダニー・ラミレス(ホアキン・トレス/ファルコン)、リヴ・タイラー、ジャンカルロ・エスポジート、ハリソン・フォード(サディアス・ロス/レッドハルク)、シラ・ハース(ルース・バット・セラフ)、平岳大(尾崎首相)

「アベンジャーズ」シリーズをはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で中心的役割を担ってきたヒーローのキャプテン・アメリカを主役に描く、「キャプテン・アメリカ」のシリーズ第4作。

初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースから最も信頼され、ヒーロー引退を決めたスティーブから“正義の象徴”でもある盾を託されたファルコンことサム・ウィルソンが、新たなキャプテン・アメリカとなった。そんなある時、アメリカ大統領ロスが開く国際会議の場でテロ事件が発生する。それをきっかけに各国の対立が深刻化し、世界大戦の危機にまで発展してしまう。混乱を収束させようと奮闘するサムだったが、そんな彼の前にレッドハルク(赤いハルク)と化したロスが立ちふさがる。しかし、そのすべてはある人物によって仕組まれていた。

「アベンジャーズ エンドゲーム」のラストで盾を託された後、ドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」での戦いを経て新たなキャプテン・アメリカとして立つことを決意したサムを、これまでのMCU作品から引き続きアンソニー・マッキーが演じた。また、過去にもアベンジャーズのヒーローたちとたびたび対立し、本作ではアメリカ大統領に就任したサディアス・ロスを、2022年に他界したウィリアム・ハートに代わり、ハリソン・フォードが演じる。そのほか、「インクレディブル・ハルク」に登場したティム・ブレイク・ネルソン演じるサミュエル・スターンズやリブ・タイラー演じるエリザベス・ロスも再登場。「SHOGUN 将軍」の平岳大が日本の首相役で出演した。監督は「クローバーフィールド・パラドックス」「ルース・エドガー」のジュリアス・オナー。

| | コメント (0)

2025-040M 「教皇選挙」☆☆☆★★

Skyokosenkyo_20250211071301原題:Conclave
邦題:教皇選挙
時間:120分
公開:2025-03-20
製作年度:
製作国:アメリカ・イギリス
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:スティーブン・レイルズ グレン・バスナー アリソン・コーエン ミラン・ポペルカ ベン・ブラウニング レン・ブラバトニック ダニー・コーエン マリオ・ジャナーニ ロレンツォ・ガンガロッサ エドワード・ベルガー レイフ・ファインズ ロビン・スロボ ピーター・ストローハン トーマス・アルフレッドソン
製作:テッサ・ロス ジュリエット・ハウエル マイケル・A・ジャックマン アリス・ドーソン ロバート・ハリス
監督:エドワード・ベルガー
脚本:ピーター・ストローハン
原作:ロバート・ハリス
撮影:ステファーヌ・フォンテーヌ
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:レイフ・ファインズ、スタンリー・トゥッチ、ジョン・リスゴー、イザベラ・ロッセリーニ

第95回アカデミー賞で国際長編映画賞ほか4部門を受賞した「西部戦線異状なし」のエドワード・ベルガー監督が、ローマ教皇選挙の舞台裏と内幕に迫ったミステリー。

全世界14億人以上の信徒を誇るキリスト教最大の教派・カトリック教会。その最高指導者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇が亡くなった。新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」に世界中から100人を超える候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうで極秘の投票がスタートする。票が割れる中、水面下でさまざまな陰謀、差別、スキャンダルがうごめいていく。選挙を執り仕切ることとなったローレンス枢機卿は、バチカンを震撼させるある秘密を知ることとなる。

ローレンス枢機卿を「シンドラーのリスト」「イングリッシュ・ペイシェント」の名優レイフ・ファインズが演じるほか、「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチ、「スキャンダル」のジョン・リスゴー、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニらが脇を固める。第97回アカデミー賞で作品、主演男優、助演女優、脚色など計8部門でノミネートされた。

クライマックスのオチには驚いた。まあ、原作がそうなのだろう。そうとうに重厚で「見たことも聞いたこともない」世界を魅せてくれる<映画>というメディアには感謝するが、それ故、ややもすると単調になりがちなシーンもあり、その点で★を減点。

| | コメント (0)

2025-035M 「銀幕の友」☆☆☆★

Sginmakunotomo原題:我的朋友 All Tomorrow's Parties
邦題:銀幕の友
時間:24分
公開:2025-02-21
製作年度:2022
製作国:中国
配給:彩プロ
製作総指揮:
製作:
監督:チャン・ダーレイ
脚本:チャン・ダーレイ
原作:
撮影:
音楽:
出演:ワン・イーボー、ジョウ・シュン

第53回金馬奨で最優秀作品賞を受賞した「八月」のチャン・ダーレイ監督が2022年に発表した短編。ドラマ「陳情令」でブレイクし、本作の後にも「無名」「FPU 若き勇者たち」など話題作への出演が相次ぐ中国人気若手俳優ワン・イーボと、岩井俊二監督作「チィファの手紙」などへの出演で知られるジョウ・シュンが主演を務めた。

1990年、中国のとある地方都市。病身の母親と暮らすチョウは、テレビで放送されているアジア競技大会の閉幕式を見ていた。翌朝、チョウが受付係として働く工場では、アジア競技大会の垂れ幕やパンダのマスコット「パンパン」の撤去作業が行われている。そこへ遠方から戻ってきた詩人のリーが、友人を訪ねてくる。その夜、工場内のホールでは従業員とその家族向けに映画の上映会が開かれ、チョウは鑑賞券の配布ともぎりを担当していた。そこへ友人から券をもらったというリーがやってくる。

第73回ベルリン国際映画祭短編映画部門で上映。JAIHOでは「我的朋友 映画に愛をこめて」のタイトルで配信された。

| | コメント (0)

2025-029M 「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」☆☆☆★

Sgeperusu原題:Fuhrer und Verfuhrer
邦題:ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男
時間:128分
公開:2025-04-11
製作年度:2024
製作国:ドイツ・スロバキア
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:
製作:マイケル・ソービグナー
監督:ヨアヒム・A・ラング
脚本:ヨアヒム・A・ラング
原作:
撮影:クラウス・フックスイェーガー
音楽:
出演:ロベルト・シュタットローバー、フリッツ・カール、フランツィスカ・ワイズ

アドルフ・ヒトラーの腹心にして、プロパガンダを主導する宣伝大臣を務めた政治家ヨーゼフ・ゲッベルスの半生を描いたドラマ。

1933年のヒトラー首相就任から1945年まで、ナチスドイツの宣伝大臣として国民を煽動したゲッベルス。当初は平和を強調していたが、ユダヤ人排除や侵略戦争へと突き進んでいくヒトラーから激しく批判され、信頼を失ってしまう。愛人との関係も断ち切られたゲッベルスは、自身の地位を回復するため、ヒトラーが望む反ユダヤ映画の製作や、大衆を煽動する演説、綿密に計画された戦勝パレードを次々と企画。国民の熱狂とヒトラーからの信頼を取り戻していく。やがて戦況が絶望的になるなか、ゲッベルスはヒトラーとともに第三帝国のイメージを後世に残す過激なプロパガンダを仕掛ける。

「ある一生」「パリよ、永遠に」のロベルト・シュタットローバーがゲッベルスを演じた。2024年ミュンヘン国際映画祭にて観客賞を受賞。

 

 

| | コメント (0)

2025-024M 「今日の海が何色でも」☆☆★★★

Skyonoumigananiiro原題:Solids by the Seashore
邦題:今日の海が何色でも
時間:93分
公開:2025-01-17
製作年度:2023
製作国:タイ
配給:Foggy
製作総指揮:
製作:
監督:パティパン・ブンタリク
脚本:パティパン・ブンタリク
原作:
撮影:
音楽:
出演:アイラダ・ビツワン、ラウィバ・スリサングアン

タイ南部の海辺の町で出会ったふたりの女性がひかれあう姿を、環境問題をテーマにしたアートを交えながら美しい映像でつづったドラマ。

イスラム教徒が多く暮らすタイ南部の町ソンクラー。かつてこの町には美しい砂浜があったが、高潮によって侵食され、現在は護岸用の人工の岩に置き換えられている。保守的なイスラム教徒の家庭に生まれ育ったシャティは親から結婚を急かされているが、親が決めた相手と結婚させられることに疑問を抱いていた。そんなある日、シャティは町で防波堤をテーマにした美術展を開くため都会からやって来たビジュアルアーティストのフォンと出会い、彼女を手伝うことに。正反対の環境に生まれ育った対照的なふたりは、互いを深く理解していくなかでひかれあうようになるが……。

本作が長編劇映画デビュー作となるパティパン・ブンタリクが監督・脚本を手がけた。2023年・第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門にてNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞。

久しぶりに『睡眠系』だった。何度か意識が飛んだ。

| | コメント (0)

2025-018M 「ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件」☆☆☆★★

Sgoldfinger2025原題:金手指 The Goldfinger
邦題:ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件
時間:126分
公開:2025-01-24
製作年度:2023
製作国:香港・中国
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作総指揮:アルバート・ヤン ジェン・ジーハオ アレックス・ヤン
製作:ロナルド・ウォン
監督:フェリックス・チョン
脚本:フェリックス・チョン
原作:
撮影:アンソニー・プン
音楽:デイ・タイ
出演:トニー・レオン(チン・ヤッイン)、アンディ・ラウ(ラウ・カイユン)、シャーリーン・チョイ(チュン・カーマン)、サイモン・ヤム(ツァン・ギムキウ)、カルロス・チェン(ホー・ホウワン(ロバート))、マイケル・ニン(ヤム・チュン)、フィリップ・キョン(ムシャラ・ハファ)、アレックス・フォン(ケビン)、タイ・ポー(ン)、チン・ガーロウ(ウィン)、キャサリン・チャウ(スン・ウェイ)、カーキ・サム(ジョニー)、アニタ・ユン(1996年 裁判官)

トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。

イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。

凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。

 

| | コメント (0)

2025-003M 「神は銃弾」☆☆☆★★

Skamihajudan原題:God Is a Bullet
邦題:神は銃弾
時間:156分
公開:2024-12-27
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:ナタリー・ペロッタ ジェイミー・フォックス チャック・パチェコ シドニー・キンメル ポール・ヨハンソン ジム・スティール サンティアゴ・ガルシア・ガルバン ネイト・ボロティン ニック・スパイサー アラム・ターツァキアン
製作:マイケル・メンデルソーン ドナルド・V・アレン
監督:ニック・カサベテス
脚本:ニック・カサベテス
原作:ボストン・テラン
撮影:ケンジ・カトリ
音楽:アーロン・ジグマン
出演:ニコライ・コスター=ワルドー、マイカ・モンロー、ジェイミー・フォックス、カール・グルスマン、ジャニュアリー・ジョーンズ、ポール・ヨハンセン、ブレンダン・セクストン三世、ギャレット・ウェアリング

「ジョンQ 最後の決断」「きみに読む物語」の名匠ニック・カサベテスがメガホンをとり、カルト教団に元妻を殺され、娘を拉致された男の怒りの追走劇を描いたノワールアクション。「このミステリーがすごい!」2002年版海外編で第1位を獲得するなど、日本でも高く評価されたボストン・テランのベストセラー小説「神は銃弾」を映画化した。

クリスマスの夜、刑事ボブ・ハイタワーの元妻とその夫が惨殺され、娘のギャビもこつ然と姿を消してしまう。その背後には、悪魔のようなカルト教団「左手の小径」の影がうごめいていた。絶望と怒りにさいなまれたボブは、かつてそのカルト教団に誘拐されたものの生還を果たした経験を持つ女性、ケース・ハーディンと出会う。ケースは心に深い傷を負っていたが、ボブの苦悩と覚悟に動かされ、彼に手を貸すことを決める。法の力も及ばず、正義の限界を悟ったボブも、刑事の職を捨て、その忌まわしい世界へと足を踏み入れることを決意。2人は痛みと怒りを武器に進んでいく。

主人公ボブを「ゲーム・オブ・スローンズ」のニコライ・コスター=ワルドー、ボブとともにカルト教団の闇に挑むケースを「HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ」「グレタ GRETA」のマイカ・モンローが演じた。そのほか、「Ray レイ」「コラテラル」のオスカー俳優ジェイミー・フォックスが共演。

「誘拐された娘を取り戻す父親」という『96時間』を連想するモチーフだが、相手は質の悪い狂信カルト集団。そのためディテールは生理的に嫌な気分になっていく。元秘密工作員のリーアム・ニーソンではなく、警察の内勤事務方のさえない役柄のニコライ・コスター=ワルドー。しかしカルト集団から離脱したマイカ・モンローとバディとなっての、娘追跡ロードムービーが展開されるなかでタフに変貌していく。結局は暴力でしか解決できないことがある、というキリスト教的正義をふりかざす欧米社会へのアンチテーゼになっているようだ。
それにしても途中で語られるから理解できるが、邦題はイマイチ腑に落ちない。というか乱暴な気がする。まあ、ボストン・テランの原作小説の原題を直訳した邦題がソレなのだから致し方ないだろう。だが、どれほど原作を読んだ者がいるのだろう。

| | コメント (0)

2024-349M 「コメント部隊」☆☆☆★

Scomentbutai 原題:TROLL FACTORY
邦題:コメント部隊
時間:109分
公開:2025-02-14
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:アン・グクジン
脚本:アン・グクジン
原作:
撮影:
音楽:
出演:ソン・ソック、キム・ソンチョル、キム・ドンフィ、ホン・ギョン

国家情報院の世論操作事件を題材にしたチャン・ガンミョン氏の同名小説が原作となる本作は、『誠実な国のアリス』で韓国社会を赤裸々かつ愉快に風刺し、映画界の次世代監督として注目されたアン・グクジン監督が待望の 9 年ぶりの新作として、脚本も手掛けた渾身作。社会を動かす世論の中心はもはやマスコミではなく、SNS やオンラインコミュニティのようなサイバー空間といわれ、フェイクニュースが社会を混乱に陥れることもある今日。そんな我々の世論が形成されるサイバー空間を誰かが支配しているかもしれないという現代社会に潜む陰謀論、「世論操作」に強烈な疑念を提起する新たな犯罪スリラー映画。
どこからが真実で、どこまでが嘘かー。ネット情報は誰かが工作したフェイクばかりなのか、はたまた現実に起こっていることなのか。“オンライン世論操作”という昨今の選挙でも注目された題材を元に、これから繰り広げられる予測不可能な展開が待ち受けているウェルメイドな犯罪ドラマ。

 

| | コメント (0)

2024-348M 「型破りな教室」☆☆☆★

Skatayaburinakyoshitsu原題:Radical
邦題:型破りな教室
時間:123分
公開:2024-12-20
製作年度:2025
製作国:メキシコ
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:ハビエル・ウィリアムズ アベリーノ・ロドリゲス パトリシア・サンチェス
製作:ベン・オデル エウヘニオ・デルベス ジョシュア・デイビス
監督:クリストファー・ザラ
脚本:クリストファー・ザラ
原作:
撮影:マテオ・ロンドノ
音楽:パスクアル・レイエス フアン・パブロ・ビラ
出演:エウヘニオ・デルベス(セルヒオ・フアレス・コレア先生)、ダニエル・ハダッド(チュチョ(校長先生))、ジェニファー・トレホ(パロマ)、ミア・フェルナンダ・ソリス(ルペ)、ダニーロ・グアルディオラ(ニコ)

犯罪と貧困が日常化した地域の小学校に赴任した教師が、型破りな授業で子どもたちを全国トップの成績に導いていく姿を、2011年のメキシコであった実話を基に映画化したドラマ。

アメリカとの国境近くにあるメキシコ・マタモロスの小学校。子どもたちは麻薬や殺人といった犯罪と隣りあわせの環境で育ち、教育設備は不足し、教員は意欲のない者ばかりで、学力は国内最底辺だった。6年生の半数以上が卒業を危ぶまれるなか、出産のため辞職した6年生の担任の代役として、マタモロス出身の教師フアレスが赴任してくる。子どもたちはフアレスのユニークで型破りな授業を通して探究する喜びを知り、それぞれの興味や才能を開花させていく。しかし、思わぬ悲劇が彼らを襲い……。

「コーダ あいのうた」の音楽教師役で注目を集めたエウヘニオ・デルベスが教師フアレスを演じた。2023年サンダンス映画祭にてフェスティバル・フェイバリット賞(映画祭観客賞)を受賞。

メキシコのどん底エリアの小学校が舞台。実話ベースの物語。さすがサンダンス映画祭で観客賞受賞っぽい『強い共感性』のある作品だ。

| | コメント (0)

2024-340M 「キノ・ライカ 小さな町の映画館」☆☆☆★

Skinolaika原題:Cinema Laika
邦題:キノ・ライカ 小さな町の映画館
時間:81分
公開:2024-12-14
製作年度:2023
製作国:フランス・フィンランド
配給:ユーロスペース
製作総指揮:
製作:
監督:ベリコ・ビダク
脚本:ベリコ・ビダク エマニュエル・フェルチェ
原作:
撮影:ベリコ・ビダク
音楽:
出演:アキ・カウリスマキ、ミカ・ラッティ、カルッキラの住人たち、ジム・ジャームッシュ、マウステテュトット、ヌップ・コイヴ、シーモン・アル=バズーン、ユホ・クオスマネン

フィンランドの名匠アキ・カウリスマキが仲間たちと作った映画館「キノ・ライカ」のドキュメンタリー。

フィンランドの鉄鋼の町カルッキラに、カウリスマキと仲間たちが誕生させた町で初めての映画館キノ・ライカ。深い森と湖、そして現在は使われなくなった鋳物工場しかないこの町で、住民たちは映画館への期待に胸をふくらませ、映画について口々に話しはじめる。

カウリスマキと共同経営者の作家ミカ・ラッティが2021年に映画館をオープンさせるまでの様子やインタビューに応じる姿などをカメラに収め、カウリスマキが自ら館内の内装や看板設置などの作業に勤しむ姿も映しだす。「枯れ葉」に出演した女性デュオのマウステテュトットや「希望のかなた」に出演したヌップ・コイブ、サイモン・フセイン・アルバズーン、盟友ジム・ジャームッシュらも登場し、カウリスマキとの思い出や映画への思いを語る。

カウリスマキの映画を全部観たくなるような、ドキュメンタリーに見えないドキュメンタリー。みんな饒舌である。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧