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2026-107M 「隣人たち」☆☆☆★★

Srinjintachi原題:Mothers' Instinct
邦題:隣人たち
時間:94分
公開:2026-07-24
製作年度:2024
製作国:ギャガ
配給:アメリカ・ベルギー・フランス・イギリス
製作総指揮:セバスティアン・レボ ジョン・ゾイス ジョリアン・ブレビンズ オリビエ・マッセ=ドゥパス マシュー・グレッドヒル
製作:ケリー・カーマイケル ジェシカ・チャステイン アン・ハサウェイ ポール・ネルソン ジャック=アンリ・ブロンカール
監督:ブノワ・ドゥローム
脚本:サラ・コンラット
原作:
撮影:ブノワ・ドゥローム
音楽:アン・ニキティン
出演:ジェシカ・チャスティン、アン・ハサウェイ、ジョシュ・チャールズ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー

自分の愛息が死んで、隣人を皆殺しにして、その息子を奪うお話。

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2026-106M 「名無し」☆☆☆★

Snanashi邦題:名無し
時間:82分
公開:2026-05-22
製作年度:2026
製作国:日本
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:木下直哉
製作:武部由実子 座喜味香苗
監督:城定秀夫
脚本:佐藤二朗 城定秀夫
原作:佐藤二朗
撮影:渡邊雅紀
音楽:田井モトヨシ
出演:佐藤二朗、丸山隆平、MEGUMI、佐々木蔵之介

俳優だけでなく、脚本家、映画監督としても活躍する佐藤二朗が、初めて漫画原作を手がけたサイコバイオレンス「名無し」を、佐藤の主演・脚本、「悪い夏」の城定秀夫のメガホンで映画化。

昼下がりのファミレスで、残忍な殺人事件が発生する。防犯カメラには、犯人と思われる坊主頭の中年男が映っていたが、男の手には凶器のようなものはない。男が近づき、軽く接触するだけで人が血を吹き出して倒れていくという異様な光景が記録されていた。捜査を進める警察は、坊主頭の男が11年前に万引きの疑いで調書を取られた「山田太郎」と同一人物であることを突き止める。山田の自宅住所に急行した捜査員が目にしたものは、腐敗した女性の遺体だった。

主人公である連続殺人犯・山田役を佐藤が演じ、身寄りも名前もなかった少年期の「山田」の名付け親となる巡査・照夫役を丸山隆平、山田と同じ児童養護施設で育ち共に暮らしていた山田花子役をMEGUMI、そして山田を止めるべく奔走する刑事・国枝役を佐々木蔵之介がそれぞれ演じる。

超饒舌な犯人役を演じた『爆弾』で2025年の日本アカデミー賞助演男優賞を受賞した佐藤二朗。彼が原作・脚本・主演の、超無口な連続殺人犯を演じる。という話題が先行するのだが。やや神話的、伝奇的な意味さえある作品だが、まずは「服は消えないのか」という点につっこんでおく。

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2026-105M 「ヴィヴァルディと私」☆☆☆★

Strimavera原題:Primavera
邦題:ヴィヴァルディと私
時間:110分
公開:2026-05-22
製作年度:2025
製作国:イタリア・フランス
配給:彩プロ
製作総指揮:
製作:
監督:ダミアーノ・ミキエレット
脚本:ダミアーノ・ミキエレット
原作:ティツィアーノ・スカルパ
撮影:
音楽:
出演:テクラ・インソリア、ミケーレ・リオンディーノ、アンドレア・ペンナッキ

18世紀初頭のベネチアに実在した音楽施設ピエタ院を舞台に、作曲家アントニオ・ヴィヴァルディと孤児の少女の絆と成長を描く人間ドラマ。孤独に生きる少女チェチリアが、ヴィヴァルディの指導のもとバイオリンの才能を開花させていく姿と、己の才能が評価されることを渇望するヴィヴァルディの音楽家としての内なる野望を描く、師弟の物語を紡ぐ。

赤ん坊の頃に捨てられ、ピエタ院で育った少女チェチリアは、親の愛を知らぬまま孤独な日々を送っていた。やがて同院にバイオリン教師として赴任してきたアントニオ・ヴィヴァルディは、彼女の非凡な才能を見いだし、第一バイオリンのリーダーに抜てきする。厳しい指導のもとで腕を磨き、次第に心を通わせていくふたり。しかし、院の決定による結婚という運命がチェチリアに迫る中、ある事件が起こる。

オペラ演出家として世界的に知られ、ミラノ・コルティナ冬季五輪の開・閉会式でクリエイティブディレクターを務めたダミアーノ・ミキエレットが監督を務め、長編映画監督デビューを飾った。主演はイタリアで注目を集めている若手俳優テクラ・インソリア。ヴィヴァルディ役に実力派俳優のミケーレ・リオンディーノ。

原題は『春』という意味。まあこれでは理解されないだろう。ヴィヴァルディの物語という本筋あっての「春」だろうし、劇中も『四季』を構想しているエピソードもある。ともあれ、音楽孤児院の存在と、その経済的成り立ちと、預け入れられている少女たち、という歴史的真実に、まずは驚くとともに、ヴィヴァルディが40年以上そんな孤児院での音楽監督司祭をしていたという事に驚く。まことに映画ってのは勉強になるものだ。

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2026-104M 「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」☆☆☆★★

Sdiamond原題:Diamanti
邦題:ダイヤモンド 私たちの衣装工房
時間:135分
公開:2026-06-19
製作年度:2024
製作国:イタリア
配給:チャイルド・フィルム
製作総指揮:
製作:マルコ・ベラルディ
監督:フェルザン・オズペテク
脚本:フェルザン・オズペテク カルロッタ・コッラーディ エリーザ・カッセリ
原作:フェルザン・オズペテク カルロッタ・コッラーディ
撮影:ジャンフィリッポ・コルティチェッリ
音楽:ジュリアーノ・タビアーニ カルメロ・トラビア
出演:ルイーザ・ラニエリ、ジャスミン・トリンカ、ステファノ・アコルシ、ロレダーナ・カナータ、アンナ・フェルゼッティ、アウロラ・ジョビナッツォ、ニコール・グリマウド、ビニーチョ・マルキオーニ、パオラ・ミナッチョーニ、エドアルド・プルガドーリ、カルミネ・レカーン、エレナ・ソフィア・リッチ、ルネッタ・サビーノ、バネッサ・スカレーラ、カルラ・シニョーリス、カシア・スムトゥアニク、ジゼルダ・ボロディ、ミレナ・ブコティッチ、アントニオ・イオーリオ、アントニオ・モレリ、バレリオ・モリージ

1970年代ローマの衣装工房を舞台に繰り広げられるお針子の女性たちの人生模様をユーモラスに描き、本国イタリアで話題を集めたヒューマンドラマ。「カプチーノはお熱いうちに」「あしたのパスタはアルデンテ」のフェルザン・オズペテク監督が、自身が助監督時代にローマの老舗衣装工房で出会った人々との思い出を原点に、イタリア映画黄金時代を支えた職人たちへのオマージュを込めて描き出す。

1970年代、ローマ。カノーヴァ姉妹が経営する衣装工房では、お針子たちが忙しく立ち働いている。シングルマザーの帽子担当パオリーナ、夫の暴力に怯えるお針子ニコレッタなど、華やかな衣装制作の裏側で、彼女たちはそれぞれ事情を抱えていた。ある日、世界的な衣装デザイナーから新作の依頼が舞い込む。その高い要求に応えるべく、見たこともないような至高の一着を作ろうと奮闘する彼女たちだったが……。

出演は「パルテノペ ナポリの宝石」のルイーザ・ラニエリ、「息子の部屋」のジャスミン・トリンカ、「はじまりは5つ星ホテルから」のステファノ・アコルシ。2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピック閉会式の衣装を手がけたステファノ・チャミッティが衣装デザインを担当。2025年・第70回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で観客賞を受賞した。

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2026-103M「鬼の花嫁」☆☆☆

Soninohanayome邦題:鬼の花嫁
時間:122分
公開:2026-03-27
製作年度:2026
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:西麻美 前川盛哉
監督:池田千尋
脚本:濱田真和
原作:クレハ
撮影:花村也寸志
音楽:小山絵里奈
出演:永瀬廉(鬼龍院玲夜)、吉川愛(東雲柚子)、伊藤健太郎(狐月瑶太)、片岡凜(東雲花梨)、兵頭功海(荒鬼高道)、白本彩奈(鬼山桜子)、田辺桃子(透子)、谷原七音(猫田東吉)、尾美としのり、眞島秀和、陽月華、橋本淳、嶋田久作(烏水)、尾野真千子(狐雪撫子)

コミック版も人気を博した和風恋愛ファンタジー小説「鬼の花嫁」を、永瀬廉と吉川愛が主演を務め実写映画化。

あやかしと人間が共存する世界。優れた容姿と能力で人々を魅了するあやかしたちは、時に人間の中から花嫁を選ぶ。あやかしの中で最も強く美しい「鬼」の花嫁に選ばれることは、最高の名誉とされていた。東雲柚子は妖狐の花嫁である妹・花梨と比較され、家族から虐げられてきた。鬼の一族の次期当主・鬼龍院玲夜に花嫁として見いだされた彼女は、突然の事態に戸惑いながらも、不器用だが優しく誠実な彼にひかれていく。玲夜もまた、一族の行く末をひとり背負う重責と孤独を柚子により癒やされるようになる。しかし、次第に柚子は自分が玲夜の花嫁にふさわしいのか、そして玲夜は柚子をあやかしの世界に巻き込むことが彼女にとって本当に幸せなのか、それぞれ不安を覚えはじめる。

柚子の妹を見初める妖狐・狐月瑶太を伊藤健太郎、柚子の妹・花梨を片岡凛が演じ、兵頭功海、白本彩奈、田辺桃子、谷原七音、嶋田久作、尾野真千子が共演。「九龍ジェネリックロマンス」の池田千尋監督がメガホンをとった。

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2026-102M 「ジョン・クランコ バレエの革命児」☆☆☆★

Sjhonclunco原題:John Cranko
邦題:ジョン・クランコ バレエの革命児
時間:138分
公開:2026-03-13
製作年度:2024
製作国:ドイツ
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:
製作:ティル・デレンバッハ ミヒャエル・ソービグナー
監督:ヨアヒム・A・ラング
脚本:ヨアヒム・A・ラング
原作:
撮影:フィリップ・ジヒラー
音楽:バルター・マイア
出演:サム・ライリー(ジョン・クランコ)、ハンス・ツィッシュラー(シェーファー)、ルーカス・グレゴロヴィチ(ヘーファー)、マックス・シンメルフェニッヒ(ディーター)、フリーデマン・フォーゲル(ハインツ・クラウス)、エリサ・バデネス(マルシア・ハイデ)、ロシオ・アレマン(ビルギット・カイル)、ジェイソン・ライリー(レイ・バーラ)、マルティ・パイシャ(リチャード・クラガン)、ヘンリック・エリクソン(エゴン・マドセン)

ドイツ地方都市の小さなカンパニーだったシュツットガルト・バレエ団を世界トップレベルに押し上げた天才振付家ジョン・クランコの半生を、同バレエ団の全面協力により映画化。クランコの代表作「オネーギン」の誕生秘話と、45歳の若さで非業の死を遂げた彼の素顔を、現役の花形ダンサーたちによる圧巻のダンスシーンで彩りながら描き出す。

イギリスで活躍する新進気鋭の振付家ジョン・クランコは、警察のおとり捜査により同性愛行為の罪で起訴される。1960年、ロンドンを追われた彼は、伝手を頼ってシュツットガルト・バレエ団で客演することになる。偏見なく自分を受け入れてくれる同バレエ団に居場所を見つけた彼は翌61年に芸術監督に就任し、自由な発想で美と情熱を表現する作品とカンパニーを作り上げていく。1969年、バレエ団はニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、一夜にして世界の頂点へと駆け上がる。

「マレフィセント」「コントロール」のサム・ライリーが主演を務め、情熱と革新的な才能にあふれながらも芸術追求に純粋すぎるあまり時に他人を傷つけてしまうクランコを熱演。監督・脚本は「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」で知られ、長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材してきたヨアヒム・A・ラング。

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2026-101M 「アメリと雨の物語」☆☆☆★

Sameritoamenomonogatari原題:Little Amélie or the Character of Rain
邦題:アメリと雨の物語
時間:77分
公開:2026-03-20
製作年度:2025
製作国:フランス
配給:ファインフィルムズ
製作総指揮:
製作:
監督:マイリス・バラード リアン=チョー・ハン
脚本:マイリス・バラード リアン=チョー・ハン エディン・ノエル
原作:アメリー・ノートン
撮影:
音楽:福原まり
出演:ロイーズ・シャルパンティエ、ヴィクトリア・グロボワ、ユミ・フジモリ

1960年代の神戸を舞台に、日本で生まれたベルギー人の女の子アメリの成長を描いたアニメーション映画。ベルギーの小説家アメリー・ノートンによる自伝的小説「チューブな形而上学」を原作に、2歳の主人公アメリから見た生命と色彩、そしてウィットに富んだ彼女の言葉が織りなす情感豊かな世界を描き出す。

1960年代、神戸。外交官の家に生まれたベルギー人の女の子アメリは、2歳半までは無反応状態だったが、あるきっかけから無敵の子ども時代に突入し、自らを「神」だと信じて魔法のような世界を生きるようになる。大好きな家政婦のニシオさんや家族と過ごす日々は、彼女にとって冒険であり、新たな発見に満ちていた。ある日彼女は、自分にぴったりな「雨」という漢字を知る。そして3歳の誕生日、彼女のすべてを変えてしまう出来事が起こる。

「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん」などに参加したマイリス・バラードとリアン=チョー・ハンが監督を務め、日本人作曲家・福原まりが音楽を手がけた。2025年アヌシー国際アニメーション映画祭で観客賞を受賞。第98回アカデミー賞でも長編アニメーション部門にノミネートされた。

 

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2026-100M 「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」☆☆☆★★

Sstreetkigdom邦題:ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。
時間:130分
公開:2036-03-27
製作年度:2026
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:小西啓介
監督:田口トモロヲ
脚本:宮藤官九郎
原作:地引雄一
撮影:鍋島淳裕
音楽:大友良英
出演:峯田和伸、若葉竜也、吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、中島セナ、神野三鈴、浜野謙太、森岡龍、山岸門人、マギー、米村亮太朗、松浦祐也、渡辺大知、大森南朋、中村獅童

「アイデン&ティティ」の監督・田口トモロヲと脚本家・宮藤官九郎が再タッグを組んだ青春音楽映画。日本で初めてパンクロックを自分たちの手で生み出した若者たちによるムーブメント「東京ロッカーズ」の姿を、彼らのカメラマン兼マネージャーだった写真家・地引雄一の自伝的エッセイ「ストリート・キングダム」を原作に描く。

1978年、ラジオで耳にしたセックス・ピストルズに突き動かされて上京したカメラマンの青年ユーイチは、小さなロックミニコミ誌「ロッキンドール」をきっかけに、ライブハウスを訪れる。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーにあふれた場所で、ボーカルのモモが率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受けたユーイチは夢中でシャッターを押す。正式にカメラマンとして撮影を依頼されたユーイチは、彼らと交流を重ねていく。やがて彼らの音楽は若者たちを熱狂させ、そのムーブメントは「東京ロッカーズ」と呼ばれ日本のロックを塗り替えることとなる。

峯田和伸がユーイチ役、若葉竜也がモモ役で主演を務め、吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、大森南朋、中村獅童、中島セナが共演。「アイデン&ティティ」の大友良英が音楽を手がけた。

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2026-099M 「ザ・コラール 希望を紡ぐ歌」☆☆☆★

Schoral原題:The Choral
邦題:ザ・コラール 希望を紡ぐ歌
時間:113分
公開:2026-05-15
製作年度:2025
製作国:イギリス・アメリカ
配給:ロングライド
製作総指揮:エバ・イェーツ キャロライン・クーパー・チャールズ ポール・グラインディ チャールズ・ムーア フィル・ハント コンプトン・ロス
製作:ケビン・ローダー ニコラス・ハイトナー ダミアン・ジョーンズ
監督:ニコラス・ハイトナー
脚本:アラン・ベネット
原作:
撮影:マイク・エリー
音楽:
出演:レイフ・ファインズ、ロジャー・アラム、マーク・アディ、アラン・アームストロング、ロバート・エムズ、サイモン・ラッセル・ビール

「教皇選挙」のレイフ・ファインズ主演で、戦争により存続危機にある合唱団が前代未聞の試みによって新たな希望を見いだしていくさまを描いたヒューマンドラマ。

第1次世界大戦下のイギリス北部ヨークシャー。徴兵で多くの団員を失い、存続の危機にあった合唱団が、若者や町の人々を迎え入れ、再び歩み出そうとしていた。そんな合唱団の指揮者に、敵国ドイツで活動していた医師ヘンリー・ガスリーが選ばれる。偏見と不信を背負いながら、彼は退役軍人、売春婦、敬虔なボランティア、徴兵を控えた少年たちなどの寄せ集めの団員たちと向き合い、失われたつながりや希望を取り戻していく。やがて彼らは、前代未聞の挑戦に乗り出す。しかし再び徴兵通知が届き始め、ようやく芽生えた平穏は、戦争の影にのみ込まれていく。

合唱団の指揮者を務めることになる医師ヘンリー・ガスリーをレイフ・ファインズが演じ、厳格だが偏屈な男の複雑な内面を体現。ロジャー・アラム、マーク・アディらイギリスの実力派キャストが共演。監督は「英国万歳!」のニコラス・ハイトナー。

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2026-098M 「OXANA/裸の革命家・オクサナ」☆☆☆★

Soxana原題:Oxana
邦題:OXANA/裸の革命家・オクサナ
時間:103分
公開:2026-05-22
製作年度:2024
製作国:フランス・ウクライナ・ハンガリー
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:
監督:シャルレーヌ・ファビエ
脚本:シャルレーヌ・ファビエ ダイアン・ブラッスール アントワーヌ・ラコンブルズ
原作:
撮影:
音楽:
出演:アルビーナ・コルジ、マリア・コシュキナ、ラダ・コロバイ、オクサナ・ジュダノワ、ヨアン・ジメル、ノエ・アビタ

ウクライナのフェミニスト活動団体「FEMEN」の共同創設者として知られる活動家で芸術家のオクサナ・シャチコの人生を描いたドラマ。

2002年、ウクライナ西部の街フメリニツキー。アルコール依存症の父とそれを献身的に支える母と暮らすオクサナはイコン画を描いて家計を支えていたが、教会からの不当な扱いや根深い男尊女卑がはびこる社会の理不尽に耐えきれなくなり家を飛び出す。2008年、街頭討論で出会った仲間たちとともにフェミニスト活動団体「FEMEN」を結成した彼女は、翌年、首都キーウでセックスツーリズム撲滅を訴えるなかで注目を集めるために上半身を脱ぎ、自らの身体を“戦闘服”として使う表現にたどり着く。やがて活動は国境を越え、2011年にはベラルーシでルカシェンコ政権に抗議して拘束と拷問を受け、モスクワではプーチンへの抗議で重傷を負う。FEMENに対する監視と弾圧が激化するなか、オクサナは政治難民としてパリへ逃れる決断を迫られる。

監督は、2020年の長編デビュー作「スラローム 少女の凍てつく心」でスポーツ界における性暴力の実態を描き国際的に注目を集めたフランスの新鋭シャルレーヌ・ファビエ。戦禍のウクライナでオンラインオーディションにより見いだされたアルビーナ・コルジがオクサナ役で映画初主演を務めた。

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2026-097M 「幸せの、忘れもの。」☆☆☆★★

Sshiawasenowasuremono原題:Deaf
邦題:幸せの、忘れもの。
時間:99分
公開:2026-05-01
製作年度:2025
製作国:スペイン
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:アドルフォ・ブランコ
監督:エバ・リベルタ
脚本:エバ・リベルタ
原作:
撮影:ジナ・フェレル・ガルシア
音楽:アランサス・カジェハ
出演:ミリアム・ガルロ、アルバーロ・セルバンテス、エレナ・イルレタ、ホアキン・ノタリオ

聾者妻と正常者夫に子供が生まれる。正常者の子供をめぐって、愛がすれちがう夫婦。丁寧な描写で、聾者の切実な思いを浮き彫りにしていく。そしてラスト17分間の聾者主観の「音」の世界。映画的に画期的すぎる。手話を解しないといけない。もちろん日本語字幕はついているが、オリジナルのスペイン版でも字幕がついていたのだろうか。ともあれこの17分間の存在で★ひとつ増加。

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2026-096M 「レッド・ソニア/反逆の剣」☆☆☆★

Sredsonia原題:Red Sonja
邦題:レッド・ソニア/反逆の剣
時間:110分
公開:2026-05-08
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:トレバー・ショート ボアズ・デビッドソン タナー・モーブリー ドロシー・キャントン スコット・キャロル ハイディ・ジョー・マーケル
製作:アビ・ラーナー マーク・キャントン コートニー・ソロモン ルーク・リーバーマン レス・ウェルドン クリスタ・キャンベル ラティ・グロブマン ジョー・ガッタ MJ・バセット ジェフリー・グリーンスタイン ジョナサン・ヤンガー ヤリフ・ラーナー
監督:MJ・バセット
脚本:ターシャ・フォ ロイ・トーマス
原作:
撮影:ロレンツォ・セナトーレ
音楽:ソーニャ・ベロウソーバ ジョーナ・オスティネッリ アリソン・マコッシュ
出演:マチルダ・ルッソ、ロバート・シーアン、ウォーリス・デイ、マイケル・ビスピン、フィリップ・ウィンチェスター、トレバー・イブ、ルーク・バスクァリーノ、ローナ・ミトラ、マーティン・フォード、ベン・ラドクリフ、ユルス・レチン、トニー・ウェイ、ベロニカ・フェレ、カトリーナ・ダーデン

アメコミキャラクターの赤髪の格闘鬼神ヒロイン。中世バーバリアン系のアクション映画。

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2025-095M 「オラン・イカン」☆☆☆

原題:Soranikan
邦題:オラン・イカン
時間:83分
公開:2026-05-22
製作年度:2024
製作国:シンガポール・インドネシア・日本・イギリス
配給:ハーク
製作総指揮:YOSHI
製作:エリック・クー フレディ・ヨー タン・フォンチェン 鈴木ランカスター文江
監督:マイク・ウィルアン
脚本:マイク・ウィルアン
原作:
撮影:
音楽:松本晃彦
出演:ディーン・フジオカ、カラム・ウッドハウス、アラン・マクソン

配信試写。

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2026-094M 「ヤマトタケル—白鳥伝説—」☆☆☆

Syamatotakeru邦題:ヤマトタケル—白鳥伝説—
時間:73分
公開:2026-04-24
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
製作総指揮:
製作:川人一生 髙間久典 新城優
監督:岡田有甲
脚本:平野靖士
原作:岡田有甲
撮影:武村敏弘
音楽:山田勳生 合田享生
出演:松本梨香、仁村紗和、あめくみちこ、大和田獏、酒井敏也、桝田幸希、ケンドーコバヤシ、坂本頼光

「古事記」や「日本書紀」に登場する古代の英雄・日本武尊(ヤマトタケル)を題材に描いたマペットエンタテインメント。 大和朝廷の命を受けたヤマトタケルが日本列島統一のため遠征し、勝利を収めた後、白鳥に姿を変えて天に帰ったという伝説をもとにストーリーが展開する。

大阪・羽曳野市。小学4年生のユウヤ、ユリ、ジロウは、空を舞う白鳥に導かれ日本武尊白鳥陵にやってくる。すると、まばゆい光に包み込まれ、心を持った人形たちが住む古代の国へタイムスリップする。人形の姿となった3人は、クサナギノツルギ、ヤタノカガミ、マガタマの「三種の神器」をヤマトタケル王子が必要とするまで預かるという大切な役目を任される。3人は、人々を苦しめる魔物退治の旅に出たヤマトタケルと出会うが、彼は強がりばかりで、とても勇者と呼べるような人物ではなかった。それでも幾多の困難を乗り越え、王子として心身ともに成長していくヤマトタケル。その姿を見つめ続けたユウヤ、ユリ、ジロウもまた、「愛と知恵と勇気」で困難を克服し、成長していく。

ヤマトタケルの声を「ポケットモンスター」の松本梨香が担当。大阪で創立77年を迎えた日本を代表する人形劇団クラルテが、1年半の時間をかけて人形や衣装、装飾品、小道具、舞台セットなどを手作りし、操演も担当。監督は、映画「TRAVERSE トラバース」をはじめ、ドキュメンタリー、CM、テレビ番組など多くの映像作品に携わる岡田有甲。

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2026-093M 「私がビーバーになる時」☆☆☆★

Shoppers原題:Hoppers
邦題:私がビーバーになる時
時間:104分
公開:2026-03-13
製作年度:2026
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ピート・ドクター ピーター・ソーン キリ・ハート
製作:ニコール・パラディス・グリンドル
監督:ダニエル・チョン
脚本:ジェシー・アンドリューズ
原作:
撮影:
音楽:マーク・マザースボウ
出演:

「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「リメンバー・ミー」など数々の人気作品を生み出してきたディズニー&ピクサーによる長編アニメーション。ビーバー型ロボットに意識を転送して動物たちの世界に潜り込んだ女子大生が、動物界での思わぬ騒動に巻き込まれていく姿を描く。

人間の意識を動物ロボットに転送し、本物の動物たちと話すことができる技術が開発された時代。大切な森を守るため、ビーバー型ロボットに意識を転送した動物好きの女子大生メイベルは、もふもふの動物たちの世界に潜入できて大はしゃぎをしていたのもつかの間、動物たちが人間の世界を揺るがす、とんでもない計画を企てていることを知ってしまう。メイベルは、人間と動物の争いを阻止するため、ちょっとクセのあるビーバーたちと協力して極秘ミッションに挑む。

監督は「インサイド・ヘッド」でストーリーボードアーティストを務めたダニエル・チョン。日本語吹き替え版では主人公メイベル役を芳根京子が担当する。

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2026-092M 「カミング・ホーム」☆☆☆★

Scominghome原題:Jules
邦題:カミング・ホーム
時間:87分
公開:2026-03-20
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ナカチカピクチャーズ
製作総指揮:デビッド・バウシュ
製作:デビー・リーブリング アンディ・デイリー マイケル・B・クラーク アレックス・タートルトーブ マーク・タートルトーブ
監督:マーク・タートルトーブ
脚本:ギャビン・ステックラー
原作:
撮影:クリストファー・ノア
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:ベン・キングズレー(ミルトン)、ゾーイ・ウィンターズ(デニス)、ハリエット・サンソム・ハリス(サンディ)、ジェーン・カーティン(ジョイス)、アンナ・ジョージ

名優ベン・キングズレーが主演を務め、孤独な老人が隣人たちとともに奇想天外な騒動に巻き込まれるなかで人生の喜びを取り戻していく姿をユーモラスにつづったヒューマンドラマ。

ペンシルベニア州西部の小さな町に住む79歳の男性ミルトンは、娘デニスに認知症の初期症状を心配されながらも、ひとり暮らしを続けていた。ある夜、空から現れた正体不明の飛行物体がミルトンの家の庭に墜落し、平穏だった彼の日常は大きく揺らぎはじめる。周囲に訴えても相手にされず、ミルトンはともに飛行物体を目撃した同年代の隣人サンディーとジョイスと秘密を共有することになる。それぞれ孤独を抱えていた3人は忘れかけていた人生の喜びを取り戻し、これからの人生と向き合っていく。

「ボディビルダー」のハリエット・サンソム・ハリスがサンディー、「コーンヘッズ」のジェーン・カーティンがジョイス、ドラマ「メディア王 華麗なる一族」シリーズのゾーイ・ウィンターズがミルトンの娘デニスを演じた。監督は「リトル・ミス・サンシャイン」「ラビング 愛という名前のふたり」などのプロデューサーとして知られるマーク・タートルトーブ。

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2026-091M 「決断するとき」☆☆☆★

Sketsudansurutoki原題:Small Things Like These
邦題:決断するとき
時間:96分
公開:2026-03-20
製作年度:2024
製作国:アイルランド・ベルギー
配給:アンプラグド
製作総指揮:ベン・アフレック ケビン・ハローラン マイケル・ジョー
製作:アラン・モロニー キリアン・マーフィ キャサリン・マギー マット・デイモン ドリュー・ビントン
監督:ティム・ミーランツ
脚本:エンダ・ウォルシュ
原作:クレア・キーガン
撮影:フランク・バン・デン・エーデン
音楽:センヤン・ヤンセン
出演:キリアン・マーフィ(ビル・ファーロング)、エミリー・ワトソン(シスター・メアリー)、アイリーン・ウォルシュ(アイリーン・ファーロング)、サラ・デヴリン(サラ・レッドモンド)、ミシェル・フェアリー(ウィルソン)、クレア・ダン(シスター・カーメル)、ヘレン・ビーハン(ケホー)

「オッペンハイマー」のキリアン・マーフィが主演を務め、アイルランドの小説家クレア・キーガンによるベストセラー小説「ほんのささやかなこと」を映画化。アイルランドに実在した「マグダレン洗濯所」の人権問題を背景に、社会が長く黙認してきた現実を知ってしまった者の葛藤と決断を描く。

1985年、アイルランドの小さな町。家族と慎ましく暮らす石炭商人のビル・ファーロングは、クリスマス前のある日、石炭を届けに訪れた地元の修道院で、そこに身を置く少女から「ここから出してほしい」と懇願される。若い女性たちが行き場もなく苦しんでいる現実を突きつけられた彼は、見て見ぬふりをすることが賢明だと理解しながらも良心の責めに悩み、ある決断を下す。

「奇跡の海」のエミリー・ワトソンが修道院の院長シスター・メアリーを演じ、2024年・第74回ベルリン国際映画祭で最優秀助演俳優賞(銀熊賞)を受賞。「マグダレンの祈り」のアイリーン・ウォルシュがビルの妻アイリーンを演じた。原作小説にほれ込んだマーフィが自ら映画化を希望し、初めて製作を担当。マーフィ主演のテレビドラマ「ピーキー・ブラインダーズ」のティム・ミーランツが監督を務め、製作にマット・デイモン、製作総指揮にベン・アフレックが名を連ねた。

 

 

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2026-090M 「プロジェクト・ヘイル・メアリー」☆☆☆★★

Sprojectmary原題:Project Hail Mary
邦題:プロジェクト・ヘイル・メアリー
時間:156分
公開:2026-03-20
製作年度:2026
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:パトリシア・ウィッチャー ドリュー・ゴダード ルーシー・キタダ ニッキ・バイダ サラ・エスバーグ ケン・カオ
製作:エイミー・パスカル ライアン・ゴズリング フィル・ロード クリストファー・ミラー アディッティア・スード レイチェル・オコナー アンディ・ウィアー
監督:フィル・ロード クリストファー・ミラー
脚本:ドリュー・ゴダード
原作:アンディ・ウィアー
撮影:グレイグ・フレイザー
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:ライアン・ゴズリング(ライランド・グレース)、ザンドラ・ヒュラー(ストラット)

アカデミー賞7部門にノミネートされた「オデッセイ」の原作「火星の人」などで知られる作家アンディ・ウィアーのベストセラーSF小説を映画化。滅亡の危機に瀕した地球の運命を託された中学の科学教師が、宇宙の果てで同じ目的を持つ未知の生命体と出会い、ともに命を懸けて故郷を救うミッションに挑む姿を描く。

太陽のエネルギーが奪われるという原因不明の異常現象が発生。このままでは地球は冷却し、人類は滅亡してしまう。同じ現象が太陽だけでなく宇宙に散らばる無数の恒星で起こっていることが判明し、11.9光年先に唯一無事な星が発見される。人類に残された策は、宇宙船でその星に向かい、太陽と人類を救うための謎を解くことだった。この“ヘイル・メアリー(イチかバチか)”プロジェクトのため宇宙に送り込まれたのは、優秀な科学者でありながら学会を去り、いまはしがない中学教師をしていたグレースだった。彼は地球から遠く離れた宇宙でたったひとり、自らの科学知識を頼りにミッションに臨み、そこで同じく母星を救おうと奮闘していた異星人ロッキーと出会う。姿かたちも言葉も違う2人は、科学を共通の言語にして難題に立ち向かい、その過程で友情を育んでいくが……。

主人公の中学教師グレースを「ラ・ラ・ランド」「バービー」のライアン・ゴズリングが演じ、「落下の解剖学」「関心領域」のザンドラ・ヒュラーが共演。「オデッセイ」も手がけたドリュー・ゴダードが脚本を担当し、「スパイダーマン スパイダーバース」シリーズの製作・脚本などで知られるフィル・ロード&クリストファー・ミラーが監督を務めた。

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2026-089M 「君が最後に遺した歌」☆☆☆★

Skimigasaigoninokoshitauta邦題:君が最後に遺した歌
時間:117分
公開:2026-03-20
製作年度:2026
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:市川南 上田太地
監督:三木孝浩
脚本:吉田智子
原作:
撮影:柳田裕男
音楽:亀田誠治
出演:道枝駿佑(水嶋春人)、生見愛瑠(遠坂綾音)、井上想良(神崎俊也)、田辺桃子(柊木実里)、竹原ピストル(藤田友一)、岡田浩暉(プロデューサー)、五頭岳夫(水嶋礼史)、野間口徹(警官)、新羅慎二(ケンさん)、宮崎美子(水嶋啄子)、萩原聖人(奥田正文)

「今夜、世界からこの恋が消えても」の道枝駿佑(なにわ男子)と三木孝浩監督が再タッグを組み、同作の原作者・一条岬の同名小説を映画化したラブストーリー。ともに歌をつくる時間を通してひかれあいながらも、運命に翻弄される男女の10年にわたる恋を描く。

詩作をひそかな趣味とし、代わり映えのない日々を送る高校生・水嶋春人は、クラスメイトの遠坂綾音に詩を書いていることを知られてしまう。綾音は聴く者をひきつける歌唱力を持ちながらも、文字の読み書きをすることが難しい「発達性ディスレクシア」の症状を抱えていた。綾音から歌詞を書いてほしいと頼まれた春人は、放課後の部室で2人きりで歌をつくる時間を通して、少しずつ距離を縮めていくが……。

道枝とは初共演となる生見愛瑠がヒロイン役を務め、約1年にわたるボイストレーニングとギターレッスンを経て歌唱とギターを初披露。「君の膵臓をたべたい」の吉田智子が脚本を手がけ、「今夜、世界からこの恋が消えても」「糸」の亀田誠治が音楽プロデュースを担当。

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2026-088M 「パリに咲くエトワール」☆☆☆★★

Sparisnisakuetoire邦題:パリに咲くエトワール
時間:119分
公開:2026-03-13
製作年度:2026
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:谷口悟朗
脚本:吉田玲子
原作:谷口悟朗 BNF ARVO
撮影:江間常高
音楽:服部隆之
アニメーション制作:アルボアニメーション
出演:當真あみ(継田フジコ)、嵐莉菜(園井千鶴)、早乙女太一(ルスラン)、門脇麦(オルガ)、尾上松也(若林忠)、角田晃広(エンゾ)、津田健次郎(矢島正一)、榊原良子(千鶴の母)、大塚明夫(千鶴の父)、甲斐田裕子(フジコの母)

20世紀初頭のパリを舞台に、異国の地でそれぞれの夢を追い求めるふたりの日本人少女の奮闘を、繊細かつみずみずしく描いたアニメーション映画。

1900年代初頭のパリに、それぞれ日本からやって来たふたりの少女が暮らしていた。ひとりは、夫を支えるよき妻となる将来を望まれながらも画家を夢みるフジコ。もうひとりは、武家に生まれナギナタの名手だがバレエに心惹かれる千鶴。かつて横浜で出会ったふたりは、トラブルに巻き込まれたフジコを千鶴が助けたことで、5年ぶりに再会を果たす。千鶴の夢を知るフジコは、同じアパルトマンに暮らす青年ルスランの母オルガがロシア出身の元バレリーナであることを知り、レッスンを依頼する。そんな中、フジコの保護者である叔父が失踪する事件が起こる。

画家を夢みる主人公・フジコ役で當真あみ、バレリーナを目指す千鶴役で嵐莉菜、フジコと出会う青年・ルスラン役で早乙女太一が声の出演。「ONE PIECE FILM RED」「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズの谷口悟朗が監督を務め、「魔女の宅急便」などのスタジオジブリ作品でキャラクターデザイン・原画を担当した近藤勝也がキャラクター原案を手がけた。脚本は「きみの色」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の吉田玲子。

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2026-087M 「アン・リー/はじまりの物語」☆☆☆

Sanlee原題:The Testament of Ann Lee
邦題:アン・リー/はじまりの物語
時間:136分
公開:2026-06-05
製作年度:2025
製作国:イギリス
配給:ディズニー
製作総指揮:
製作:アンドリュー・モリソン ジョシュア・ホースフィールド ビクトリア・ペトラニー
監督:モナ・ファストボールド
脚本:モナ・モナ・ファストボールド ブラディ・コーベット
原作:
撮影:ウィリアム・レクサー
音楽:ダニエル・ブルンバーグ
出演:アマンダ・セイフライド、ルイス・プルマン、トーマシン・マッケンジー、ステイシー・マーチン、ティム・ブレイク・ネルソン、クリストファー・アボット、マシュー・ビアード、スコット・ハンディ

18世紀に「シェーカー教団」と呼ばれるユートピアを築いた実在の宗教指導者アン・リーの波乱万丈な人生を、「マンマ・ミーア!」「レ・ミゼラブル」のアマンダ・セイフライド主演で映画化した伝記ミュージカル。

18世紀のイギリスで、貧しい鍛治職人の家に生まれたアン。信仰心の厚い女性として育った彼女は、4人の子どもを授かるも全員を亡くすという悲痛な体験を経て、自らが「キリストの女性の姿の生まれ変わり」だという啓示を得る。性別や人種の平等を説く彼女の生き方は多くの人々をひきつけるが、その一方で反感や警戒を感じる勢力から迫害を受けるようになる。やがて彼女はわずか8人の信徒とともにアメリカへ渡り、性別・人種の平等信仰をもとにした理想の生活を実現するユートピアを求めるが、その先にも困難が待ち受けていた。

共演は「トップガン マーヴェリック」のルイス・プルマン、「ラストナイト・イン・ソーホー」のトーマシン・マッケンジー。「ブルータリスト」でパートナーのブラディ・コーベット監督とともに脚本を手がけたモナ・ファストボールドが監督を務め、ファストボールド監督とコーベットが共同で脚本を担当。2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

絶望の果ての「聖性」を問う ―― 『教祖誕生の軌跡』
既存のキリスト教から派生し、時にカルトとも目された新興宗教。その「教祖誕生」のプロセスを真正面から描き切った本作の筆致には、凄まじい執念が宿っています。主演のアマンダ・セイフライドが、これまでのイメージを覆す体当たりの演技で、一人の女性が信仰の深淵へと堕ちていく(あるいは昇っていく)様を演じている点も見逃せません。
エンドロールによれば、この教団の信者は2025年現在、わずか2名。伝道としてのメリットが皆無に等しいこの題材を、製作者があえて選んだのは、そこに映画的な「何か」を見出したからに他ならないでしょう。
アン・リーの波乱万丈な半生を辿る中で、戸惑いを禁じ得ません。彼女が掲げる「シェイカー」の教義はあまりに峻厳で、現代の価値観では共感の範疇を超えているからです。
しかし、もし彼女が4人の子供を失っていなければ――。そんな仮定を抱かずにはいられません。彼女は平凡な鍛冶屋の妻として生涯を終え、この宗教がアメリカへ渡ることも、それに関わった多くの人々の運命が塗り替えられることもなかったはずです。
一人の女性の個人的な悲劇が、奇妙な信仰へと昇華され、やがて一つの歴史を形作っていく。その「バタフライ・エフェクト」の数々を目の当たりにするとき、私たちは信仰の本質的な危うさと、人間の生の不可思議さを突きつけられるのです。

 

 

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2026-086M 「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」☆☆☆★★

Smartysyup原題:Marty Supreme
邦題:マーティ・シュプリーム 世界をつかめ
時間:149分
公開:2026-03-113
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:ティモ・アルジランダー アンドレア・スカルソ サラ・ロセイン ジョー・ゲスト
製作:イーライ・ブッシュ ロナルド・ブロンスタイン ジョシュ・サフディ アンソニー・カタガス ティモシー・シャラメ
監督:ジョシュ・サフディ
脚本:ロナルド・ブロンスタイン ジョシュ・サフディ
原作:
撮影:ダリウス・コンジ
音楽:ダニエル・ロパティン
出演:ティモシー・シャラメ(マーティ・マウザー)、グウィネス・パルトロー(ケイ・ストーン)、オデッサ・アザイオン(レイチェル・ミツラー)、ケヴィン・オレアリー(ミルトン・ロックウェル)、タイラー・オコンマ(ウォーリー)、川口功人(コト・エンドウ)

ティモシー・シャラメが主演を務め、1950年代のニューヨークを舞台に、実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得て描いたドラマ。

卓球人気の低いアメリカで世界一の卓球選手になることを夢見るマーティ・マウザーは、親戚の靴屋で働きながら世界選手権に参加するための資金を工面する。ロンドンで開催された世界選手権で日本の選手エンドウに敗れたマーティは、次回の日本での世界選手権への出場を目指す。不倫相手のレイチェルが妊娠し、卓球協会から選手資格を剥奪され、資金が底をつくなか、あらゆる方法で遠征費用を集めようとするマーティだったが……。

引退した有名女優ケイ役でグウィネス・パルトロウ、マーティの友人役でグラミー賞受賞アーティストのタイラー・ザ・クリエイターことタイラー・オコンマ、マーティの恋人役でオデッサ・アザイオン、ケイの夫でインク会社社長のミルトン役でケビン・オレアリー、日本人選手エンドウ役で東京2025デフリンピックの卓球日本代表・川口功人選手が共演。「アンカット・ダイヤモンド」「グッド・タイム」のジョシュ・サフディ監督がメガホンをとり、第98回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞など主要部門を含む計9部門にノミネートされた。

ティモシー・シャラメがゴールデン・グローブを受賞した作品。アカデミー賞では『罪人たち』のマイケル・B・ジョーダンに一歩及ばずだった。

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2026-085M 「ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編」☆☆☆★

Sgoldenkamuiabashiri邦題:ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編
時間:122分
公開:2026-03-13
製作年度:2026
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:遠山宏樹 瓶子吉久 市川南 細野義朗 荒木宏幸 弓矢政法 芦田拓真 鶴丸智康 松橋真三
監督:片桐健滋
脚本:黒岩勉
原作:野田サトル
撮影:一坪悠介
音楽:やまだ豊 出羽良彰
出演:山崎賢人(杉元佐一)、山田杏奈(アシリパ)、眞栄田郷敦(尾形百之助)、工藤阿須加(月島基)、柳俊太郎(二階堂浩平)、塩野瑛久、稲葉友(宇佐美時重)、矢本悠馬(白石由竹)、大谷亮平(谷垣源次郎)、高橋メアリージュン(インカラマッ)、桜井ユキ(家永カノ)、勝矢(牛山辰馬)、中川大志(鯉登音之進)、北村一輝(犬童四郎助)、國村隼(鯉登平二)、池内博之(キロランケ)、木場勝己(永倉新八)、和田聰宏(門倉利運)、杉本哲太(都丹庵士)、井浦新(ウイルク)、玉木宏(鶴見篤四郎)、舘ひろし(土方歳三)

野田サトルの人気コミックを実写化した2024年の映画「ゴールデンカムイ」およびWOWOWにて放送・配信された連続ドラマ「ゴールデンカムイ 北海道刺青囚人争奪編」の続編となる映画版第2作。

「不死身の杉元」の異名を持つ元軍人の杉元佐一は、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。その犯人である謎の男「のっぺら坊」は捕まる直前に金塊を隠しており、獄中で囚人たちの身体に金塊のありかを記した刺青を彫り、彼らを脱獄させた。刺青は、24人でひとつの暗号になるという。そんな折、杉元はアイヌの少女アシリパと出会い、金塊強奪犯に父を殺されたという彼女と行動を共にすることになる。時を同じくして、北海道征服をもくろむ大日本帝国陸軍第七師団の鶴見中尉と、戊辰戦争で戦死したはずの土方歳三も金塊を狙っており、刺青囚人の苛烈な争奪戦が勃発。闘いの舞台は、すべての謎を知る「のっぺら坊」が収監されている網走監獄へと移る。

杉元役の山﨑賢人、アシリパ役の山田杏奈らこれまでのキャストに加え、第七師団の上等兵・宇佐美役で稲葉友、網走監獄の看守部長・門倉役で和田聰宏、「薩摩の貴公子」こと鯉登音之進の父で海軍少将・鯉登平二役の國村隼らが新たに参加。ドラマ版の第3話と第5~8話を手がけた片桐健滋が監督を務めた。

劇場映画の前作は2024年。だが、本作との間にあるエピソードはWOWOWのドラマで放送配信されている。WOWOW未契約の僕は、間が抜けたまま本作を観ることになる。木村拓哉の『教場』シリーズも、Netflixで前編、劇場で後編という構成だった。WBCや女子ゴルフ中継も、配信でなければタッチできなくなっている。新たな情報格差の進化だ。そのうち、Amazon観てる人しか知り得ない『癌の特効薬』なんてのが登場するのだろう。と、中味よりもコンテンツの成立形態のほうが気になってしまう。

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2026-084M 「361 White and Black」☆☆☆★★

S361wb邦題:361 White and Black
時間:107分
公開:2026-03-06
製作年度:2026
製作国:日本
配給:エムエフピクチャーズ
製作総指揮:
製作:
監督:大山晃一郎
脚本:大山晃一郎 三谷伸太朗
原作:
撮影:齋孝輔
音楽:
出演:長野凌大、パク・ユチョン、星野奈緒、松岡広大、美山加恋、岡部ひろき、小柳友貴美、船ヶ山哲、上平瀬守、渡辺いっけい、羽場裕一、金田明夫

2020年の長編初監督作「いつくしみふかき」で高く評価された大山晃一郎監督が、囲碁を題材に描いた人間ドラマ。

港町で暮らす上条眞人は偶然テレビで流れていた会見で、囲碁世界チャンピオンのパク・ハンミョンが「日本にライバルがいる」と発言するところを見る。そのライバルは米原沙羅七段だと誰もが思うなか、日本で開催される賞金総額1億円の大会で、パクとライバルの直接対決が実現するのではという期待が高まる。一方、大会番組制作ディレクターの小坂正喜は取材で眞人と出会い、彼がパクと沙羅の幼なじみであることを知る。眞人がオンライン囲碁のチャンピオンだと知った正喜は大会への出場を勧めるが、眞人は過去のトラウマのため、対人で囲碁を打つことができなくなっていた。正喜の奇策により大会への出場を果たした眞人は、強敵たちとの対局を通して、ひとつの真実にたどり着く。

ダンスボーカルグループ「原因は自分にある。」の長野凌大が映画初主演を務め、韓国の人気歌手で俳優のパク・ユチョンが世界チャンピオンのパク、「49日の真実」の星野奈緒が2人の幼なじみの棋士・沙羅を演じる。

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2026-083M 「スペシャルズ」☆☆☆★

Ssoecials邦題:スペシャルズ
時間:110分
公開:2026-03-06
製作年度:2026
製作国:日本
配給:エイベックス・フィルムレーベルズ
製作総指揮:
製作:宮地大輔 パク・ソンテ 東出隆幸 澤田泰一 勝股英夫 谷口行規
監督:内田英治
脚本:内田英治 池亀三太
原作:内田英治
撮影:YOHEI TATEISHI
音楽:小林洋平
出演:佐久間大介(ダイヤ)、椎名桔平(熊城)、中本悠太(桐生)、青柳翔(シン)、小沢仁志(村雨)、羽楽(明香)、前田亜季(莉子)、平川結月(栞)、矢島健一(財前)、六平直政(風間)、石橋蓮司(本条)

「ミッドナイトスワン」の内田英治監督によるオリジナル作品で、佐久間大介(Snow Man)を主演に迎え、個性的な殺し屋たちが暗殺計画のためにダンス大会出場を目指して奮闘する姿を描くダンス・アクション・エンタテインメント。

児童養護施設で優しい補助職員として働く伝説の元殺し屋ダイヤをはじめとした孤高の殺し屋たちが、「過去にダンス経験がある」というだけの理由で集められる。裏社会のトップに君臨する「本条会」のクセ者親分・本条の暗殺のため、本条が必ず訪れるというダンス大会に、ダイヤたちはチームを組んで出場を目指すことになる。しかし、実際にはダイヤたちはド素人ダンサーだった。ダンス教室に通うも思うように成果は出ず、行き詰まる彼らに、児童養護施設のダンス少女・明香が救いの手を差し伸べる。ダイヤたちは次第にダンスの魅力に目覚め、チームとして成長を遂げ、本気でダンス大会への情熱を燃やしていくが……。

主人公ダイヤを、本作が映画単独初主演となる佐久間が演じ、ともにダンス大会出場というミッションに挑む個性的な殺し屋たちを、椎名桔平、中本悠太(NCT)、青柳翔、小沢仁志が演じる。

矢口史靖監督と内田英治監督が得意とするスタイルの、職業と達成案件のミスマッチな、「巻き込まれ型コメディ」「目的達成型」のすったもんだ喜劇だ。群像劇を手慣れた演出で仕立てていく。職人芸といってもよい。ラストの電話と呼び止めは、何だろう。まさか。それ以前に、あれだけ人を殺しておいて、逮捕もされてないっていうお伽噺はなんじゃいな。

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2026-082M 「オーロラの涙」☆☆☆★

Soraranamida原題:On Falling
邦題:オーロラの涙
時間:104分
公開:2026-03-06
製作年度:2024
製作国:イギリス・ポルトガル
配給:マーチ
製作総指揮:アマ・アンパデュ キーラン・ハニガン ショーン・グリーンホーン クリスティン・アービング クラウディア・ユセフ ノエミ・ドゥビド レベッカ・オブライエン アナ・パウラ・カタリーノ ルイス・カンポス ビア・タフネル クラリス・ラウス
製作:ジャック=トーマス・オブライエン マリオ・パトロシニオ
監督:ローラ・カレイラ
脚本:ローラ・カレイラ
原作:
撮影:カール・キュルテン
音楽:
出演:ジョアナ・サントス、イネス・バズ、ニール・ライパー、リア・マクレー、ピョートル・シコラ、ジェイク・マクギャリー

スコットランドの巨大な物流センターで働く移民の女性の日常を通して現代社会が抱える孤独と分断を描き、その先にかすかな希望の光を見いだしたヒューマンドラマ。

スコットランドの郊外に建つ巨大な物流センターでピッカーとして働くポルトガル移民の女性オーロラ。スキャナーの指示に従って無数の通路を歩き回り、棚から商品を取り出すという単調な反復が、彼女の1日の大半を占めている。同僚たちとの会話は休憩中のわずかな時間のみで、勤務を終えると彼女は疲れた体を引きずり、移民労働者たちのシェアハウスへと帰っていく。住人同士の交流は表層的で関係が深まることはなく、寄る辺のない日々が淡々と続いていた。そんなある日、オーロラは不注意からスマートフォンを壊してしまう。職場の連絡手段であり、時間を埋めるための“相棒”でもある文明の利器を失ったことで、彼女の日常はゆるやかに、しかし確実に形を変えていく。

ポルトガル出身でスコットランドを拠点に活動するローラ・カレイラが自身の移民としての経験をもとに長編初監督・脚本を手がけ、2024年・第72回サン・セバスチャン国際映画祭で最優秀監督賞を受賞。

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2026-081M 「ナースコール」☆☆☆★★

Snasucall原題:Late Shift
邦題:ナースコール
時間:92分
公開:2026-03-06
製作年度:2025
製作国:スイス・ドイツ
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:レト・シャールリ ルーカス・ホビ
監督:ペトラ・フォルペ
脚本:ペトラ・フォルペ
原作:
撮影:ユーディット・カウフマン
音楽:エミリー・レビネイズ=ファルーシュ
出演:レオニー・ベネシュ(フロリア)、ソニア・リーゼン(ベア)、アリレザ・バイラム(ジャン)、セルマ・ジャマールアルディーン(アメリー)、ウルス・ビーラー(ロイ)、マルゲリータ・ショッホ(クーン)、アルバーナ・アガイ(オスマニ夫人)、リドヴァン・ムラッティ(オスマニ氏)、ユルバン・ギゲムデ(ナナ)、エリザベス・ロッリ(ラウバー)、ドリス・シェーファー(シュナイダー氏の娘)、ユルク・プリュス(セヴェリン)、エレミヤ・チュン(ソン)、エヴァ・フレドホルム(ビルギン)、アンドレアス・ボイトラー(フンガービューラー)、ラーレ・ヤバシュ(モリーナ)、ドミニク・レンディ(フライ)、アンナ・カタリーナ・ミュラー(病棟医レオニー)

人手不足の満床病棟で看護師に絶え間なく降りかかる激務と不測のトラブルを描き、スイスで大ヒットを記録した社会派ヒューマンドラマ。スイス出身の脚本家・映画監督ペトラ・フォルペがメガホンをとり、世界共通の差し迫った問題である病院の実態をリアルかつスリリングに映し出す。

州立病院で働く、献身的でプロ意識の高い看護師フロリア。この日は同僚が病欠しており、遅番シフトはいつも以上に忙しい。満床病棟で、看護学生の教育もしなければならない。そんな状況のなかでも、不安や孤独を抱える患者たちに誠実に接するフロリアだったが、とても手に負えない事態に陥っていき、やがて重大な試練に直面する。

「ありふれた教室」「セプテンバー5」のレオニー・ベネシュが主演を務めた。

スイスでは看護師不足が危機的状況にあるそうだ。そんな州立病院の一夜の夜勤看護師をドキュメンタリータッチで描く。3Kの極みのようなハードな職場がリアルに描かれていく。主人公の看護師としての矜持、献身、使命感を見せつけられる。しかし、この映画を観て『こんなにキツいなら看護師にはならない』という尻込みする反作用もありそうだ。

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2026-080M 「ママと神さまとシルヴィ・バルタン」☆☆☆★★

Smamatokamisamato原題:Ma mère, Dieu et Sylvie Vartan
邦題:ママと神さまとシルヴィ・バルタン
時間:103分
公開:2026-05-15
製作年度:2025
製作国:フランス・カナダ
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:シドニー・デュマ ソフィー・テペール
監督:ケン・スコット
脚本:ケン・スコット
原作:ロラン・ペレーズ
撮影:ギョーム・シフマン
音楽:ニコラ・エレラ
出演:レイラ・ベクティ、ジョナタン・コエン、ジョセフィーヌ・ジャピ、ジャンウ・バリバール、リオネル・ドレー、ナイム・ナジ、ミロ・マシャド=グラネール、アンウ・ル・ニ、シルビー・バルタン

内反足を抱える少年が、パワフルな母の愛と大好きなシルビー・バルタンの歌の力で奇跡へと導かれていく姿を実話をもとに描き、フランスでロングランヒットを記録したヒューマンドラマ。

1963年、パリ。6人兄弟の末っ子であるロランは生まれつきの内反足で、ひとりで歩くことはできないと医師から宣告されてしまう。しかしポジティブな母エステルは決して希望を捨てず、家族や周囲の人々を巻き込みながら治療法を求めて奔走する。長く孤独な治療の間、ロランの心を鮮やかに救ってくれたのは、絶大な人気を誇る歌手シルビー・バルタンの歌声だった。

パワフルな母エステルを「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」などのレイラ・ベクティ、大人になった息子ロランをコメディ俳優のジョナタン・コエンが演じ、「バルバラ セーヌの黒いバラ」のジャンヌ・バリバール、「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」のジョセフィーヌ・ジャピが共演。さらに、主人公ロランの“生涯のアイドル”であるシルビー・バルタンが本人役で登場し、歌声も披露する。監督・脚本は「人生、ブラボー!」「クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」のケン・スコット。

「神さまは同時に存在できない。だから母親を創った」というエンドワードが素敵だ。

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2026-079M 「しあわせな選択」☆☆☆★★

Sshiawasenasentaku原題:No Other Choice
邦題:しあわせな選択
時間:139分
公開:2026-03-06
製作年度:2025
製作国:韓国
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:パク・チャヌク ペク・ジソン ミシェル・レイ=ガブラス アレクサンドル・ガブラス
監督:パク・チャヌク
脚本:パク・チャヌク イ・ギョンミ ドン・マッケラー イ・ジャヘ
原作:ドナルド・E・ウェストレイク
撮影:キム・ウヒョン
音楽:チョ・ヨンウク
出演:イ・ビョンホン(ユ・マンス)、ソン・イェジン(イ・ミリ)、パク・ヒスン(チェ・ソンチュル)、イ・ソンミン(ク・ボムモ)、ヨム・ヘラン(イ・アラ)、チャ・スンウォン(コ・シジョ)、ユ・ヨンソク(オ・ジノ歯科医師)

「オールド・ボーイ」でカンヌ国際映画祭グランプリ、「別れる決心」で同映画祭監督賞を受賞した韓国の名匠パク・チャヌクが、突然の解雇で人生が一変するサラリーマンの姿を、アイロニーとブラックユーモアを交えて描いたサスペンスドラマ。パク監督が出世作「JSA」でタッグを組んだイ・ビョンホンを、21年ぶりに主演に迎えた。

製紙会社に勤めるごく普通のサラリーマンのマンスは、妻と2人の子ども、2匹の飼い犬と暮らし、すべてに満ち足りていると思っていた。しかしある時、25年勤めた会社から突然解雇されたことで事態は一変。1年以上続く就職活動は難航し、愛着ある自宅も手放さざるを得ない状況に陥ってしまう。追い詰められたマンスは成長著しい製紙会社に飛び込みで履歴書を持ち込むも、そこでも無下に断られてしまう。自分こそがその会社に最もふさわしい人材だと確信するマンスは、ある決断を下す。それは、人員に空きがないなら自分で作るしかないというものだった。

原作は、コスタ=ガブラスも映画化したドナルド・E・ウェストレイクの小説「斧」。追い詰められていくマンスをイ・ビョンホンが演じ、危機に直面するほど強さを増す妻ミリを「愛の不時着」のソン・イェジンが演じた。2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。第50回トロント国際映画祭では、新設の「国際観客賞」(北米以外の作品が対象の観客賞)を受賞した。

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2026-078M 「ブルームーン」☆☆☆★

Sbluemoon原題:Blue Moon
邦題:ブルームーン
時間:100分
公開:2026-03-06
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ロングライド
製作総指揮:デビッド・キングランド トッド・ログネス リサ・クルニック アーロン・ウィーダースパーン マクダラ・ケレハー ドナ・エペロン ジョン・ケビル ジム・セルビー ビクター・ザラヤ スティーブン・ファーネス
製作:マイク・ブリザード ジョン・スロス リチャード・リンクレイター
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:ロバート・カプロウ
原作:ロレンツ・ハート エリザベス・ウェイランド
撮影:シェーン・F・ケリー
音楽:グレアム・レイノルズ
出演:イーサン・ホーク、マーガレット・クアリー、ボビー・カナヴェイル、アンドリュー・スコット

「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」に始まる「ビフォア」3部作や、アカデミー賞6部門にノミネートされた「6才のボクが、大人になるまで」で知られるリチャード・リンクレイター監督が、長年にわたりタッグを組んできたイーサン・ホークを主演に迎え、ブロードウェイの伝説的作詞家ロレンツ・ハートが訪れたパーティで過ごす一夜を描いた会話劇。

「ザ・レディ・イズ・ア・トランプ」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」などの大ヒット曲を生み出してきた作詞家ロレンツ・ハートは、長年タッグを組んできた作曲家リチャード・ロジャースが、ハートに代わる新たな相棒と組んで手がけたミュージカル「オクラホマ!」が初演された1943年3月31日の夜、ブロードウェイのレストラン「サーディーズ」で行われたパーティに招待されていた。そこで過ごす一夜でハートは、愛や嫉妬、焦りや憧れなど、交錯する自身のさまざまな感情と向き合っていく。

イーサン・ホークがロレンツ・ハートを演じるほか、ハートが思いを寄せる女性エリザベス役でマーガレット・クアリー、かつての相棒であるリチャード・ロジャース役でアンドリュー・スコット、ハートが信頼する相談相手でもあるバーテンダーのエディ役でボビー・カナベイルが共演。2025年・第75回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、アンドリュー・スコットが最優秀助演俳優賞(銀熊賞)を受賞。第98回アカデミー賞では、オリジナル脚本賞と主演男優賞(イーサン・ホーク)にノミネートされた。

イーサン・ホークがロレンツ・ハートを演じてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。1943年春、ミュージカル『オクラホマ!』が初演された夜。ブロードウェイのレストラン『サンディーズ』での打ち上げパーティー。ほぼサンディーズの店内で100分間の会話劇。まるで舞台劇のような空間で、イーサン・ホークが軸となって縦横無尽に物語が語られる。いや、イーサン・ホークはアカデミー賞というより、トニー賞が相応しいのでは、とさえ思ってしまう。やはりリチャード・リンクレイター監督はただ者ではない。

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2026-077M 「夜鶯 ある洋館での殺人事件」☆☆☆★★

Syoruuguisu原題:揚名立万 Be Somebody
邦題:夜鶯 ある洋館での殺人事件
時間:123分
公開:2026-02-27
製作年度:2021
製作国:中国
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:
製作:
監督:リウ・シュンズーモー
脚本:リー・バーシェン リウ・シュンズーモー
原作:
撮影:
音楽:
出演:イン・ジョン、ドン・ジアジア、ユー・エンタイ、ヤン・ハオユー、チェン・ミンハオ、チン・シアオシエン、ジャン・ベンユー

猟奇殺人事件を題材にした映画の脚本制作のため集められた業界人たちが思わぬ事態に巻き込まれていく姿を描き、中国で大ヒットを記録したミステリー映画。

1940年代、戦後混乱期の上海。謎の富豪の呼びかけにより、落ちぶれた映画監督、芽が出ない脚本家、再起を狙う元花形女優、敏腕プロデューサーら、名声と富に飢えた業界人が洋館に集められる。彼らに課せられたミッションは、世間を騒がせた未解決猟奇殺人事件を題材にした映画の脚本を一晩で完成させること。しかしその場には、事件の本物の犯人も同席していた。恐怖と野心に駆られた業界人たちは、犯人から真相を聞き出して脚本に落とし込むべく命懸けの推理戦を展開。虚実入り乱れる密室内で、事件の真相はいつしか彼ら自身の過去や秘密につながっていく。

ドラマ「君、花海棠の紅にあらず」で日本でも注目を集めたイン・ジョンが売れない脚本家役で主演を務め、ドラマ「大明皇妃 Empress of the Ming」のドン・ジアジア、「宇宙探索編集部」のヤン・ハオユーが共演。

まるで舞台劇のようなシチュエーションでの謎解きミステリ。3人の富豪が殺された事件と、歌姫のバラバラ殺人事件が絡み合い、真相の解明が、映画の脚本のための取材で進展していく。なかなかのアイデアである。三谷幸喜あたりがリメイクしたそうなネタだ。

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2026-076M 「嵐が丘 2026」☆☆☆★

Sarashigaoka2026原題:Wuthering Heights
邦題:嵐が丘
時間:137分
公開:2026-02-27
製作年度:2026
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ、東宝
製作総指揮:トム・アカーリー サラ・デズモンド
製作:エメラルド・フェネル ジョージー・マクナマラ マーゴット・ロビー
監督:エメラルド・フェネル
脚本:エメラルド・フェネル
原作:エミリー・ブロンテ
撮影:リヌス・サンドグレン
音楽:アンソニー・ウィリス
出演:マーゴット・ロビー(キャサリン)、ジェイコブ・エロルディ(ヒースクリフ)、ホン・チャウ、シャザト・ラティフ、アリソン・オリバー、マーティン・クルーンズ

「バービー」のマーゴット・ロビーが主演・プロデューサーを務め、これまで何度も映像化・舞台化されてきたエミリー・ブロンテの名作小説「嵐が丘」を映画化したラブミステリー。

イギリス北部ヨークシャーの荒涼とした高台「嵐が丘」にたたずむアーンショウ家の屋敷。美しい令嬢キャサリンは、屋敷に引き取られた孤児ヒースクリフと幼い頃から心を通い合わせていた。やがて大人になったふたりは強くひかれ、愛し合うようになるが、身分の違いや時代の渦に翻弄され、予期せぬ運命をたどる。永遠を誓った愛は狂気の復讐へと変貌を遂げ、多くの悲劇を巻き起こしていく。

マーゴット・ロビーがキャサリン役、「フランケンシュタイン」のジェイコブ・エロルディがヒースクリフ役を務め、「ザ・ホエール」のホン・チャウ、「きっと、それは愛じゃない」のシャザト・ラティフが共演。「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネルが監督・脚本を手がけ、世界的ポップアイコンとして知られるイギリスのシンガーソングライター、チャーリー・XCXが主題歌を担当。

全米興収トップでスタートだそうだ。幾度となく映画化された古典のメロドラマが、まだ通用するのだな。マーゴット・ロビーがキャシー役なのだが、キャラクターのイメージより骨太な体格な感じ。ともあれ、スレ違いで別れた元カレが、立派になって帰還して、焼けぼっくいが再炎上。王道モチーフだけは、日本のトレンディドラマやらなんやらで、繰り返しインスパイアされる、ブロンテの名作。さまざまな監督が、ウィリアム・ワイラーを凌ごうと工夫を凝らす。本作は、五月蝿すぎる劇伴メロウ音楽と、ヒロインの衣装たちに、命をかけたか。まあ、興収トップスタートなら報われたね。

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2026-075M 「Shiva Baby シヴァ・ベイビー」☆☆☆★

Sshivababy原題:Shiva Baby
邦題:Shiva Baby シヴァ・ベイビー
時間:78分
公開:2026-02-27
製作年度:2020
製作国:アメリカ・カナダ
配給:SUNDAE
製作総指揮:リアノン・ジョーンズ レイチェル・セノット マーティン・アルトマン フィオナ・アルトマン スー・コリンズ ビクトリア・クー
製作:エマ・セリグマン キーラン・アルトマン ケイティ・シラー リジー・シャピロ
監督:エマ・セリグマン
脚本:エマ・セリグマン
原作:
撮影:マリア・ルーシェ
音楽:アリエル・マークス
出演:レイチェル・セノット(ダニエル)、モリー・ゴードン(マヤ)、ダニー・デフェラーリ(マックス)、ダイアナ・アグロン(キム)、ポリー・ドレイパー(デビー)、フレッド・メラメッド(ジョエル)

自分の価値や将来に不安を抱く大学生が、親戚の葬式をきっかけに自己崩壊の危機に直面する数時間の出来事を描いたコメディドラマ。

大学卒業を間近に控えたダニエルは、誰が亡くなったのかも知らされないまま親戚のシヴァ(ユダヤ教の葬式)に参列する。故人の自宅では、幼なじみで元恋人のマヤがロースクールに合格したことで賞賛される一方、ダニエルは冴えない進路や容姿の変化について親類縁者たちから不躾に詮索され、居心地の悪さを募らせていく。そんな中、数時間前に会ったばかりのパパ活相手・マックスが、容姿端麗な実業家の妻キムと赤ん坊を連れてシヴァに現れたことで、ダニエルはますます混乱していく。

「ボトムス 最底で最強?な私たち」のエマ・セリグマン監督がコロナ禍の2020年に発表した長編デビュー作で、セリグマン監督がニューヨーク大学ティッシュ芸術学部の卒業制作として手がけた短編「Shiva Baby」を長編映画化。Z世代のアイコンとしてアメリカで人気を誇る俳優・クリエイターのレイチェル・セノットが、短編版に引き続き主演を務めた。「シアター・キャンプ」のモリー・ゴードン、テレビドラマ「glee グリー」のダイアナ・アグロン、「シリアスマン」のフレッド・メラメッドが共演。

ちょっと前までレズビアンの相手で、会うのが気まずい親戚の娘とその母。さっきまで一緒だった、パパ活の相手が美人妻と赤ちゃんを連れてくる。いちいち過干渉で細かくウザい母親。空気を読まないマヌケな父親。わけの分からない老親戚たち。が、一同に集まる、よく知らない親戚の葬式の精進落としパーティーに出る羽目になったユダヤ人一族の少女が主人公。というだけで、すったもんだが起きそうなシチュエーションだろう。ほぼ室内群像劇を、サクッと78分にまとめた監督・脚本のエマ・セリグマンの手際は褒めたい。タイトルのシヴァとは、ユダヤ教の葬式のこと。

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