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2025-253M 「私たちが光と想うすべて」☆☆☆★★

Swatashitachigahikaritoomousubete原題:All We Imagine as Light
邦題:私たちが光と想うすべて
時間:118分
公開:2025-07-25
製作年度:2024
製作国:フランス・インド・オランダ・ルクセンブルク
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:
製作:トマス・ハキム ジュリアン・グラフ
監督:パヤル・カパーリヤー
脚本:パヤル・カパーリヤー
原作:
撮影:ラナビル・ダス
音楽:ドリティマン・ダス
出演:カニ・クスルティ(プラバ)、ディヴィヤ・プラバ(アヌ)、チャヤ・カダム(パルヴァティ)、リドゥ・ハールーン(シアーズ)、アジーズ・ネドゥマンガード(マノージ先生)

ままならない人生に葛藤しながらも自由に生きたいと願う女性たちの友情を、光に満ちた淡い映像美と幻想的な世界観で描き、2024年・第77回カンヌ国際映画祭にてインド映画として初めてグランプリに輝いたドラマ。

ムンバイで働く看護師プラバと年下の同僚アヌはルームメイトだが、真面目なプラバと陽気なアヌの間には心の距離があった。プラバは親が決めた相手と結婚したものの、ドイツで仕事を見つけた夫からはずっと連絡がない。一方、アヌにはイスラム教徒の恋人がいるが、親に知られたら大反対されることがわかりきっていた。そんな中、病院の食堂に勤めるパルヴァディが高層ビル建築のために自宅から立ち退きを迫られ、故郷である海辺の村へ帰ることになる。ひとりで生きていくという彼女を村まで見送る旅に出たプラバとアヌは、神秘的な森や洞窟のある別世界のような村で、それぞれの人生を変えようと決意するきっかけとなる、ある出来事に遭遇する。

パルヴァディ役に「花嫁はどこへ?」のチャヤ・カダム。ドキュメンタリー映画「何も知らない夜」で、山形国際ドキュメンタリー映画祭2023インターナショナル・コンペティション部門の大賞を受賞するなど注目を集めたムンバイ出身の新鋭パヤル・カパーリヤーが、長編劇映画初監督を務めた。

 

 

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2025-252M 「ファンタスティック4 ファースト・ステップ」☆☆☆

Sfantstick42025原題:The Fantastic Four: First Steps
邦題:ファンタスティック4 ファースト・ステップ
時間:115分
公開:2025-07-25
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ルイス・デスポジート グラント・カーティス ティム・ルイス
製作:ケビン・ファイギ
監督:マット・シャックマン
脚本:ジョシュ・フリードマン エリック・ピアソン
原作:ジェフ・カプラン イアン・スプリンガー
撮影:ジェス・ホール
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:ペドロ・パスカル(ミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズ)、ヴァネッサ・カービー(インビジブル・ウーマン/スー・ストーム)、ジョセフ・クイン(ヒューマン・トーチ/ジョニー・ストーム)、エボン・モス=バクラック(ザ・シング/ベン・グリム)

 

数々のヒーローを世に送り出してきたマーベル・コミックス初のヒーローチームである「ファンタスティック・フォー」の活躍を描くアクションエンタテインメント。過去にも映画化されてきた人気作品を、「アベンジャーズ」を中核としたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の一作として新たに映画化した。

宇宙ミッションのさなかに起きた事故で特殊能力を得た4人は、その力と正義感で人々を救うヒーローチーム「ファンタスティック4」として活躍している。チームリーダーで天才科学者のリード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティックは、ゴムのように自在に伸縮する体を操り、妻スー・ストーム/インビジブル・ウーマンは、透明化や目に見えないエネルギーシールドを使いこなすチームの精神的支柱。スーの弟ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチは、炎を操り高速で空を駆け抜ける陽気なムードメーカーで、リードの親友ベン・グリム/ザ・シングは、岩のように強固な身体と怪力を持つが、内面に葛藤を抱えた心優しい人物だ。世界中で愛され、固い絆で結ばれた彼らは、スーの妊娠という知らせを受けて、喜びに包まれる。しかし、リードのある行動がきっかけで、惑星を食い尽くす規格外の敵、宇宙神ギャラクタスの脅威が地球に迫る。滅亡へのカウントダウンが始まる中、ヒーローである前にひとりの人間として葛藤を抱える4人は、世界を守るために立ち上がる。

「ファンタスティック4」の4人を演じるのは、「マンダロリアン」のペドロ・パスカル、「ミッション:インポッシブル」シリーズのバネッサ・カービー、「一流シェフのファミリーレストラン」のエボン・モス=バクラック、「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」のジョセフ・クイン。監督は、MCUのドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」を手がけたマット・シャンクマン。

 

 

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2025-251M 「子鹿のゾンビ」☆☆★★★

Skojikanozonbi原題:Bambi: The Reckoning
邦題:子鹿のゾンビ
時間:81分
公開:2025-080-29
製作年度:2025
製作国:イギリス・アメリカ
配給:ハーク、S・D・P
製作総指揮:
製作:リース・フレイク=ウォーターフィールド スコット・チェンバース
監督:ダン・アレン
脚本:リース・ウォリントン
原作:フェーリクス・ザルテン
撮影:
音楽:
出演:ロクサーヌ・マッキー、トム・マルヘロン、スコット・チェンバース

名作ディズニーアニメの原作としても知られる、オーストリアの作家フェーリクス・ザルテンによる児童文学「バンビ 森の暮らし」を新解釈でホラー映画化。原作の純粋無垢なバンビのイメージを完全に覆し、凶暴なゾンビと化したバンビが巻き起こす恐怖を描き出す。

子鹿のバンビは森の中で幸せに暮らしていたが、ある日、猟師に母親を撃ち殺されてしまう。時が経ち成長したバンビは、今度は人間による森林開発でつがいの相手をトラックで轢き殺され、幼い子も行方不明となってしまう。自らも川に廃棄された化学薬品を知らずに飲み、ゾンビ化したバンビは、すべてを奪った人間たちに復讐するため、そして最愛の我が子を捜し出すため、人間狩りを開始。鋭利なツノと恐ろしい牙を武器に、悪い人間たちを血祭りにあげていく。

出演は「クライモリ デッド・パーティ」のロクサンヌ・マッキー。「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」の編集を担当したダン・アレンが監督を務めた。

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2025-250M 「MELT メルト」☆☆☆

Smelt原題:Het Smelt
邦題:MELT メルト
時間:111分
公開:2025-07-25
製作年度:2023
製作国:ベルギー・オランダ
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:バート・バン・ランゲンドンク
監督:フィーラ・バーテンス
脚本:フィーラ・バーテンス マーテン・ロイクス
原作:リゼ・スピット
撮影:フレデリック・フォン・ザンディク
音楽:ビョルン・エリクソン
出演:シャルロット・デ・ブライネ(エヴァ(成人))、ローザ・マルシャン(エヴァ(少女時代))、セバスティアン・デワーレ、アンバー・メデペニンゲン、アンソニー・ビット

少女時代のトラウマを抱える女性のはかなくも美しい復讐劇を描いた、ベルギー・オランダ合作によるリベンジスリラー。「オーバー・ザ・ブルースカイ」などへの出演で知られるベルギーの女優フィーラ・バーテンスが長編初監督を務め、大人になった主人公が過去の忌まわしい出来事を回想する構成で描き出した。

ブリュッセルでカメラマンの助手として働くエヴァには親しい友人も恋人もおらず、両親とは長らく絶縁状態にある。そんなエヴァのもとに、彼女が少女だった頃に不慮の死を遂げた少年ヤンの追悼イベントが催されるというメッセージが届く。その報せをきっかけに、かつて起きた惨劇のトラウマを呼び覚まされたエヴァは、謎めいた大きな氷の塊を車に積み、故郷の村へと向かう。それは自らの人生を大きく狂わせた過去と対峙し、すべてを終わらせるための復讐の始まりだった。

本作が長編映画デビューとなるローザ・マーチャントが13歳のエヴァを繊細に演じ、2023年サンダンス映画祭のワールド・シネマ・ドラマティック部門にて最優秀演技賞を受賞。「トリとロキタ」のシャルロット・デ・ブライネが大人になったエヴァを演じた。

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2025-249M 「木の上の軍隊」☆☆☆★

Skinouenoguntai邦題:木の上の軍隊
時間:128分
公開:2025-07-25
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:横澤匡広 小西啓介 井上麻矢 大城賢吾
監督:平一紘
脚本:平一紘
原作:こまつ座 井上ひさし
撮影:砂川達則
音楽:辺土名直子 真栄里英樹
出演:堤真一(山下一雄)、山田裕貴(安慶名セイジュン)、津波竜斗(与那嶺幸一)、玉代勢圭司(長田)、尚玄(松尾中尉)、岸本尚泰(池田中尉)、城間やよい(安慶名郁子)、川田広樹(農道の農民男)

終戦に気づかないまま2年間も木の上で生き抜いた2人の日本兵の実話に着想を得た井上ひさし原案の同名舞台劇を、堤真一と山田裕貴の主演で映画化。

太平洋戦争末期の1945年。沖縄県伊江島に米軍が侵攻し、激しい攻防の末に島は壊滅的な状況に陥っていた。宮崎から派兵された山下一雄少尉と沖縄出身の新兵・安慶名セイジュンは敵の銃撃に追い詰められ、大きなガジュマルの木の上に身を潜める。圧倒的な戦力の差を目の当たりにした山下は、援軍が来るまでその場で待機することに。戦闘経験豊富で厳格な上官・山下と、島から出た経験がなくどこか呑気な安慶名は、噛みあわない会話を交わしながらも2人きりで恐怖と飢えに耐え続ける。やがて戦争は終結するが2人はその事実を知るすべもなく、木の上で“孤独な戦争”を続ける。

原作舞台劇で上官役を務めた山西惇のほか、沖縄出身の津波竜斗、川田広樹(ガレッジセール)らが共演。「ミラクルシティコザ」で知られる沖縄出身の平一紘が監督・脚本を手がけ、全編沖縄ロケで完成させた。

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2025-0248M 「事故物件 恐い間取り」☆☆☆

Sjikobukken邦題:事故物件 恐い間取り
時間:111分
公開:2020-08-28
製作年度:2020
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:吉田繁暁
製作:大角正 藤島ジュリーK. 有馬一昭 関根康 田中祐介 堀内蔵人 井田寛
監督:中田秀夫
脚本:ブラジリィー・アン・山田
原作:松原タニシ
撮影:花村也寸志
音楽:fox capture plan
出演:亀梨和也(山野ヤマメ)、奈緒(小坂梓)、瀬戸康史(中井大佐)、江口のりこ(横水純子)、MEGUMI(カオリ)、真魚(下中裕美)、瀧川英次(熊谷)、木下ほうか(松尾雄二)、加藤諒、坂口涼太郎、中田クルミ、団長安田、クロちゃん、バービー、宇野祥平(定食屋店主)、高田純次(伊崎努)、小手伸也(篠崎)、有野晋哉(有名タレント)、濱口優(有名タレント)

「事故物件住みます芸人」として、実際に9軒の事故物件に住んだ芸人・松原タニシの実体験を記したノンフィクション「事故物件怪談 恐い間取り」を亀梨和也主演で映画化。監督は、「スマホを落としただけなのに」「貞子」の中田秀夫が務めた。売れない芸人・山野ヤマメは「テレビに出してやるから事故物件に住んでみろ」と先輩から無茶ぶりされ、テレビ出演と家賃の安さから殺人事件が起きた物件に引っ越す。その部屋は一見普通の部屋だったが、部屋を撮影した映像には謎の白いものが映り込み、音声が乱れるなどといった現象が起こった。ヤマメの出演した番組は盛り上がり、ヤマメは新たなネタを求めて事故物件を転々とする。住む部屋、住む部屋でさまざまな怪奇現象に遭遇したヤマメは「事故物件住みます芸人」として大ブレークするが……。

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2025-247M 「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」☆☆☆★

Sfujisantocoffee邦題:富士山と、コーヒーと、しあわせの数式
時間:分
公開:2025-10-24
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:
監督:中西健二
脚本:まなべゆきこ
原作:島田昌和、島田依史子
撮影:
音楽:安川午朗
出演:豆原一成、市毛良枝、酒井美紀、八木莉可子、市川笑三郎、福田歩汰、藤田玲、星田英利、長塚京三

グローバルボーイズグループ「JO1」の豆原一成と、44年ぶりに映画主演を務める市毛良枝が、同じ大学に通うことになった孫と祖母を演じるドラマ。女性の活躍が困難だった時代に学校を創立し、教育に尽力した島田依史子の著作を原案に、「学ぶことの楽しさ」を主軸に据えながら、人生のふとした喜びや世代を超えた家族の物語を描く。

祖父の他界後、大学生の拓磨は、夫に先立たれてひとり残された祖母・文子と同居することになった。ある日、拓磨は亡き祖父・偉志の書斎で、大学の入学案内を見つける。それは偉志が遺した妻・文子へのサプライズだった。亡き夫の遺志を受け入れ、大学への進学を決意した文子は、若い頃の夢だった「学び」の日々を謳歌する。一方、祖母と同じ大学に通う拓磨は、自分の夢に自信が持てずに将来について悩んでいた。そんな2人はある時、富士山のことが好きだった偉志の手帳に不思議な数式を見つける。その数式が、2人にとて一歩を踏み出すきっかけとなっていく。

拓磨役の豆原、文子役の市毛のほか、酒井美紀、八木莉可子、長塚京三らが脇を固める。監督は「大河への道」の中西健二。

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2025-246M 「オルエットの方へ」☆☆☆★

Sduotedorouet原題:Du cote d'Orouet
邦題:オルエットの方へ
時間:160分
公開:2025-07-05(2010-01)
製作年度:1970
製作国:フランス
配給:エタンチェ、ユーロスペース
製作総指揮:
製作:バンサン・マル
監督:ジャック・ロジエ
脚本:ジャック・ロジエ
原作:
撮影:コラン・ムニエ
音楽:ゴング デビッド・アレン ジリ・スマイス
出演:キャロリーヌ・カルティエ、ダニエル・クロワジ、フランソワーズ・ゲガン、ベルナール・メネズ、パトリック・ベルデ

長編デビュー作「アデュー・フィリピーヌ」で一躍ヌーベルバーグの重要人物として注目された伝説的映画監督ジャック・ロジエの長編第2作。

海辺の別荘へバカンスに出かけたキャロリーヌとジョエル、カリーンの3人は、女だけの気ままな時間を楽しんでいた。そこへ、ジョエルの上司で密かに彼女に思いを寄せるジルベールが現れる。ジルベールは別荘の庭にテントを張らせてもらうことになるが、3人の女たちからは粗末な扱いを受けるばかり。そんな中、3人は海からの帰り道にパトリックという青年と出会い、ジルベールをよそにパトリックと親しくなっていく。

2010年1月に東京・ユーロスペースで開催された特集上映「ジャック・ロジエのヴァカンス」で日本初上映。2016年10月、シアター・イメージフォーラムで再び行われる同特集で再上映。2025年7月、4Kレストア版で公開。

ジャック・ロジエ監督の長編2作目。心地よいフランス語を聞きたくて。
女子3人の夏休みバカンスは浜辺の別荘で3週間!1人に岡惚れしてる会社同僚が押しかけて、アッシーメッシー係の痛い構図。そんな女子会ホリデーをダラダラと3時間近くスケッチする、超絶ヤオイ映画。だが、環境ビデオ的に放置しておくと、心地よい。

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2025-245M 「黒川の女たち」☆☆☆★

Skurokawano邦題:黒川の女たち
時間:99分
公開:2025-07-12
製作年度:2025
製作国:日本
配給:太秦
製作総指揮:
製作:江口英明
監督:松原文枝
脚本:
原作:
撮影:神谷潤 金森之雅
音楽:
出演:大竹しのぶ

戦時下の満州で黒川開拓団の女性たちに起きた「接待」という名の性暴力の実態に迫ったドキュメンタリー。

1930~40年代に日本政府の国策のもと実施された満蒙開拓により、日本各地から中国・満州の地に渡った満蒙開拓団。日本の敗戦が濃厚になるなか、1945年8月にソ連軍が満州に侵攻し、開拓団の人々は過酷な状況に追い込まれた。岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るため、数えで18歳以上の15人の女性を性の相手として差し出すことで、敵であるソ連軍に助けを求めた。帰国後、女性たちを待ち受けていたのは差別と偏見の目だった。心身ともに傷を負った彼女たちの声はかき消され、この事実は長年にわたり伏せられることになる。しかし戦争から約70年が経った2013年、黒川の女性たちは手を携え、幾重にも重なる加害の事実を公の場で語りはじめた。

そんな女性たちのオーラルストーリーを、「ハマのドン」の松原文枝監督が丁寧に紡ぎ出す。俳優の大竹しのぶが語りを担当。

満州から日本人を逃がすため、ロシア軍を足止めするために、慰安婦として残った女性たちのドキュメント。テレビ朝日の報道ステーションのプロデューサーだった監督の作品。もちろんテレビ朝日の製作映画。その『朝日的な角度』での平和と戦争観が嫌味ではあるが、隠されてきた満州開拓の悲惨な実話を掘り起こして、ひとつの決着までを追い続けたドキュメンタリー映画としては、評価する。

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2025-244M 「国宝」☆☆☆☆

Skokuho_20250719080301邦題:国宝
時間:175分
公開:2025-06-06
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:岩上敦宏 伊藤伸彦 荒木宏幸 市川南 渡辺章仁 松橋真三
監督:李相日
脚本:奥寺佐渡子
原作:吉田修一
撮影:ソフィアン・エル・ファニ
音楽:原摩利彦
出演:吉沢亮(立花喜久雄)、横浜流星(大垣俊介)、高畑充希(福田春江)、寺島しのぶ(大垣幸子)、森七菜(彰子)、三浦貴大(竹野)、見上愛(藤駒)、黒川想矢(少年・喜久雄)、越山敬達(少年・俊介)、永瀬正敏(立花権五郎)、嶋田久作(梅木)、宮澤エマ(立花マツ)、中村鴈治郎(吾妻千五郎)、田中泯(小野川万菊)、渡辺謙(花井半二郎)

三回目の鑑賞。TOHO新宿。

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2025-243M 「海がきこえる」☆☆☆★★★

Sumigakikoeru邦題:海がきこえる
時間:72分
公開:1993-12-15
製作年度:1993
製作国:日本
配給:スタジオジブリ
製作総指揮:
製作:尾形英夫 和田仁宏
監督:望月智充
脚本:中村香
原作:氷室冴子
撮影:奥井敦
音楽:永田茂
出演:飛田展男、坂本洋子、関俊彦、荒木香恵、緑川光、天野由梨、渡部猛

「月刊アニメージュ」に連載された氷室冴子の小説を、「魔女の宅急便」「おもひでぽろぽろ」のスタジオジブリがアニメ化した青春ストーリー。

高知県に暮らす高校生の杜崎拓。2年生のある時、東京から武藤里伽子という転校生がやってくる。勉強もスポーツも万能で美人の彼女は、瞬く間に学校中で知られた存在となるが、里伽子自身は周囲になじもうとしなかった。拓の中学以来の親友である松野は里伽子にひかれていたが、拓にとっての里伽子は、松野の片思い相手という、それだけの存在だった。しかし、高校3年のハワイの修学旅行で起こったあることをきっかけに、拓は里伽子が抱えている家庭の問題を知り、それによって2人の距離は縮まっていくようにみえたが……。

日本テレビ開局40周年記念番組として製作されたテレビ向けのスペシャルアニメ。「きまぐれオレンジ★ロード あの日にかえりたい」「ここはグリーン・ウッド」などの青春劇を手がけてきた望月智充を監督に迎え、スタジオジブリの若手スタッフが中心となって手がけた。1993年5月5日にテレビ初放送。同年内にいくつかの劇場で公開もされた。

1993年に日本テレビが開局40年記念で製作放送した、スタジオジブリ製作のアニメ。
本作が発表されたのは、世の中が絶賛バブル崩壊中。僕がプロデュースした『開運!なんでも鑑定団』がスタートダッシュを果たした年だ。高知県の高校が舞台だが、もちろん科学技術や文化背景は当時のもの。ある意味、懐かしき昭和の風景に涙が出そうになった。曰く、
●居酒屋ではアルミの灰皿があって煙草吸い放題。
●教員室でも先生は煙草をふかしている。
●携帯なんぞ持っているわけ無く、家電がかかってくる。
●テレビはリアルタイムで視るしかなく、夕食をマッハで食べてロボットアニメの放送に間に合わせる。勿論ブラウン管アナログ。
●駅でも電車内でも、乗客はみな新聞や文庫本を読んでいる。
●高校生が登場人物なのに、新宿のホテルでコークハイやビールを呑む。
規制がクソみたいに重装備された『令和』では、これら表現はクレームの嵐で大炎上。ジブリの謝罪、解散さえ視野に入っちまう。溜息。昭和&平成前半のテレビ屋としては、今の現状をイカニトヤセンと、絶望する。

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2025-242M 「IMMACULATE 聖なる胎動」☆☆★★★

Sseinarutaidoh原題:Immaculate
邦題:IMMACULATE 聖なる胎動
時間:89分
公開:2025-07-18
製作年度:2024
製作国:アメリカ・イタリア
配給:クロックワークス
製作総指揮:ジョン・フリードバーグ クリストファー・カサノバ ウィル・グリーンフィールド
製作:デビッド・バーナド シドニー・スウィーニー ジョナサン・ダビーノ テディ・シュワルツマン マイケル・ハイムラー
監督:マイケル・モーハン
脚本:アンドリュー・ロベル
原作:
撮影:エリーシャ・クリスチャン
音楽:ウィル・ベイツ
出演:シドニー・スウィーニー(シスター・シシリア)、アルバロ・モルテ(サル・テデスキ神父)、シモーナ・タバスコ(シスター・メアリー)、ベネデッタ・ポルカローリ(シスター・グウェン)、ジョルジョ・コランジェリ(猊下)、ドーラ・ロマーノ(修道長)、ジュリア・ヒースフィールド・ディ・レンツィ(シスター・イザベル)、ジャンピエロ・ユーディカ(ガッロ先生)、BETTI PEDRAZZI(シスター・フランチェスカ)、GIUSEPPELO PICCOLO(エンツォ助祭)

「恋するプリテンダー」やテレビドラマ「ユーフォリア EUPHORIA」などのシドニー・スウィーニーが主演を務め、奇跡の存在を身ごもった修道女に降りかかる恐怖を描いたオカルトホラー。

イタリアの美しい田園地帯。修道院で暮らしはじめた敬虔な修道女セシリアは、処女であるにも関わらず妊娠していることが判明する。ショックを受けるセシリアだったが、周囲の人々は彼女を次の聖母マリアとして崇め、妊娠を祝福する。やがて、赤いフードをかぶった謎の集団が現れるようになり、セシリアの周囲で修道女の自殺や拷問など奇妙な出来事が続発。身の危険を感じた彼女は、外出を禁じる神父たちの目を盗んで修道院から抜け出そうとするが……。

共演はドラマ「ペーパー・ハウス」シリーズのアルバロ・モルテ、「トスカーナの幸せレシピ」のベネデッタ・ポルカローリ。監督は、2015年の短編映画「Pink Grapefruit」がサウス・バイ・サウスウエスト映画祭の短編映画部門にて審査員賞を受賞し、2021年の映画「観察者」でもスウィーニーとタッグを組んだマイケル・モーハン。

アメリカ&イタリア製のオカルトホラー。処女懐胎を装い、キリストのクローンを産ませようという、狂気の修道院が舞台。まあ、時間潰しでしかなかった。

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2025-241M 「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」☆☆☆★★★

Skimetsu202501邦題:劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来
時間:155分
公開:2025-07-18
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東宝、アニプレックス
製作総指揮:
製作:
監督:外崎春雄
脚本:ufotable
原作:吾峠呼世晴
撮影:寺尾優一
音楽:梶浦由記 椎名豪
出演:花江夏樹(竈門炭治郎)、鬼頭明里(竈門禰豆子)、下野紘(我妻善逸)、松岡禎丞(嘴平伊之助)、上田麗奈(栗花落カナヲ)、岡本信彦(不死川玄弥)、櫻井孝宏(冨岡義勇)、小西克幸(宇髄天元)、河西健吾(時透無一郎)、早見沙織(胡蝶しのぶ)、花澤香菜(甘露寺蜜璃)、鈴村健一(伊黒小芭内)、関智一(不死川実弥)、杉田智和(悲鳴嶼行冥)

集英社「週刊少年ジャンプ」で連載された吾峠呼世晴のコミックを原作とする大ヒットアニメ「鬼滅の刃」シリーズのクライマックスとなる、「無限城編」3部作の第1章。

鬼になってしまった妹・禰??豆子を人間に戻すため、鬼狩りの組織・鬼殺隊に入った竈門炭治郎は、同期の仲間である我妻善逸や嘴平伊之助とともに数々の鬼と戦いながら成長し絆を深めていく。炭治郎たちは鬼殺隊最高位の剣士である「柱」たちと共闘し、無限列車では炎柱・煉獄杏寿郎、遊郭では音柱・宇髄天元、刀鍛冶の里では霞柱・時透無一郎や恋柱・甘露寺蜜璃とともに死闘を繰り広げた。その後、来たる鬼との決戦に備えて、柱による合同強化訓練・柱稽古に挑んでいる最中、鬼殺隊の本部である産屋敷邸に鬼舞辻??無惨が姿を現す。お館様の危機に駆けつけた炭治郎や柱たちは無惨によって謎の空間へと落とされ、鬼の根城である無限城での最終決戦に身を投じていく。

これまでのアニメシリーズに引き続き、外崎春雄が監督、松島晃がキャラクターデザイン・総作画監督、ufotableがアニメーション制作を担当。

今年の最高興収を狙う作品。なにせ日本記録の403億という数字を持つお化けコンテンツだ。ちなみに2位は317億の『千と千尋の神隠し』である。
さらに、今回はテレビ放映の総集編でなく、完全オリジナルの3部作のスタート。興行も気合が入りまくりで、物凄いスクリーン数が各シネコンで展開されている。スタートダッシュがどこまで行くのか興味津々だ。ともあれ、この手のモデル館となる新宿ピカデリーに潜入だ。
おそらく製作委員会では、3章で1000億興行とぶち上げるかもしれない。本音では500〜600億のストラクチャーかな。ともあれ、それに対応するだけの製作費がかかっていそうだ。155分間ほぼ新たに描かれた膨大な数のカットに驚愕する。しかも手を抜かず緻密な描写だ。凄まじいまでの情報量の塊。これがあと2本続くのか。日本アニメの技術力、表現力が到達できる極北なのではなかろうか。素晴らしい。

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2025-240M 「侵蝕」☆☆☆

Sshinsyoku原題:Somebody
邦題:侵蝕
時間:112分
公開:2025-09-25
製作年度:2025
製作国:韓国
配給:シンカ
製作総指揮:
製作:
監督:キム・ヨジョン イ・ジョンチャン
脚本:キム・ヨジョン イ・ジョンチャン
原作:
撮影:
音楽:
出演:クォン・ユリ、クァク・ソニョン、イ・ソル、キ・ソユ

韓国映画。イヤミス系。

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2025-239M 「おいしい給食 炎の修学旅行」☆☆☆★

Soishikyushokusyugakuryoko邦題:おいしい給食 炎の修学旅行
時間:112分
公開:2025-10-24
製作年度:2025
製作国:日本
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:吉田尚剛
製作:
監督:綾部真弥
脚本:永森裕二
原作:
撮影:
音楽:
出演:市原隼人、武田玲奈、田澤泰粋、栄信、片桐仁、いとうまい子、赤座美代子、六平直政、高畑淳子、小堺一機

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2025-238M 「リモノフ」☆☆☆

Slmonov原題:Limonov: The Ballad of Eddie
邦題:リモノフ
時間:133分
公開:2025-09-05
製作年度:2024
製作国:イタリア・フランス・スペイン
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:キリル・セレブレンニコフ
脚本:パベウ・パブリコフスキ ベン・ホプキンス キリル・セレブレンニコフ
原作:エマニュエル・キャレール
撮影:ロマン・バシャノフ
音楽:マッシモ・プピロ
出演:ベン・ウィショー、ビクトリア・ミロシニチェンコ、トマス・アラナ、コッラード・インベルニッツィ

2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
昨年のカンヌ国際映画祭でコンペを争ったイタリア・フランス・スペインの合作で、『インフル病みのペトロフ家』(21)『チャイコフスキーの妻』(22)など世界が注目するキリル・セレブレン二コフ監督(2022年ロシアから亡命)の新作。
2020年に亡くなったロシアの政治家エドワルド・リモノフの半生を、時にメロウに時にパンクに、ベルベット・アンダーグラウンドなど当時の音楽とともに彩る実話ドラマ。
政治家、詩人や執事など多くの顔を併せ持つ彼はすべてに猪突猛進…謎につつまれた彼の経歴を、彼が乗り移ったかのような怪演で魅せるベン・ウィショーの七変化。

残念ながらリモノフという人物についての知識が無かったため、彼の生涯を描かれても感慨、共感は得られなかった。カンヌ映画祭では、おそらくヨーロッパということで、コンペ作品として受け入れられたのだと思う。

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2025--237M 「グラン・ブルー 完全版 4K」☆☆☆★★

原題:Le Grand Bleu
邦題:Sgrandblue2025
時間:168分
公開:2025-08-29
製作年度:1988
製作国:フランス・イタリア
配給:KADOKAWA
製作総指揮:
製作:パトリス・ルドゥー
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン ロバート・ガーランド
原作:
撮影:カルロ・バリーニ
音楽:エリック・セラ
出演:ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ、ポール・シェナー、グリフィン・ダン、セルジオ・カステリット、マルク・デュレ

「レオン」「フィフス・エレメント」のリュック・ベッソン監督の出世作で、素潜りの深度を競うフリーダイビングに情熱をささげる男たちの姿を描いた「グレート・ブルー」に、49分の未公開シーンを追加した完全版。

幼い頃に海辺で出会い、潜水の腕を競い合っていたジャックとエンゾ。成長したエンゾは、フリーダイビングの大会にジャックを誘う。勝負に燃える情熱的なエンゾと、イルカと心を通わせるように海に潜る孤高のジャック。2人は競い合いながらも、互いに影響を与え合っていく。一方で、ジャックは彼に思いを寄せる女性ジョアンナとひかれ合いながらも、海への憧れと人間世界との狭間で揺れ動く。そんなある日、ジャックは人間の限界に迫るような記録を打ち立てる。負けず嫌いなエンゾは、その記録を超えようとさらなる挑戦に身を投じていくが……。

「グラン・ブルー グレート・ブルー完全版」の邦題で1992年に日本公開された。2010年には、デジタル処理によってフィルムの傷や汚れを修復した「グラン・ブルー完全版 デジタル・レストア・バージョン」としてリバイバル公開。2025年には、4Kリマスター版の「グラン・ブルー 完全版 4K」として再上映される。

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2025-236M 「砂時計サナトリウム」☆☆★★

Ssunadokeisana原題:Sanatorium Under the Sign of the Hourglass
邦題:砂時計サナトリウム
時間:76分
公開:2025-07-12
製作年度:2024
製作国:イギリス・ポーランド・ドイツ
配給:グッチーズ・フリースクール
製作総指揮:キース・グリフィス ミア・ベイズ
製作:ルーシー・コンラッド イザベラ・キシュカ=ホフリク
監督:ティモシー・クエイ スティーブン・クエイ
脚本:ティモシー・クエイ スティーブン・クエイ
原作:ブルーノ・シュルツ
撮影:ティモシー・クエイ スティーブン・クエイ
音楽:ティモシー・ネルソン
出演:タデウシュ・ヤニシェフスキ、ビオレッタ・コパンスカ、アンジェイ・クワク

「ストリート・オブ・クロコダイル」などのストップモーションアニメでカルト的人気を誇り、多くのアーティストに影響を与えてきた双子の映像作家、ブラザーズ・クエイが19年ぶりに発表した長編作品。ポーランドの作家ブルーノ・シュルツの神話的かつ詩的な短編集に着想を得て、時間と記憶、幻想と現実が交錯する夢のような世界を、人形アニメーションと実写を融合させた映像で描き出す。

青年ヨゼフは死期が迫った父を見舞うため、忘れられた支線を走る幽霊のような列車に揺られてガリシア地方を訪れる。到着したサナトリウムはすでに活気を失っており、怪しげな医師ゴッタルダがその場を取り仕切っていた。ゴッタルダはヨゼフに対し、「あなたの国から見ればお父様は亡くなったが、ここではまだ死んでいません。ここでは、一定の間隔で常に時間が遅れているのです。その間隔の長さは定義できません」と告げる。やがてヨゼフは、そのサナトリウムが現実と夢の狭間に漂う世界であること、そしてそこでは時間も出来事も確かな形を持たずに存在していることを知る。

ヨゼフ役に「プライムタイム」のアンジェイ・クワク。

本作はティモシー・クエイ監督のストップモーションアニメ。
途中何回も意識を失いかけた。疲れている時に観てはいけない。というか、お勧めしない。

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2025-235M 「顔を捨てた男」☆☆☆★

Skaosutetaotoko原題:A Different Man
邦題:顔を捨てた男
時間:112分
公開:2025-07-11
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:セバスチャン・スタン アーロン・シンバーグ
製作:クリスティーン・ベイコン バネッサ・マクドネル ガブリエル・メイヤーズ
監督:アーロン・シンバーグ
脚本:アーロン・シンバーグ
原作:
撮影:ワイアット・ガーフィールド
音楽:ウンベルト・スメリッリ
出演:セバスチャン・スタン(エドワード)、レナーテ・レインスヴェ(イングリッド)、ジョン・キーティング(ヴァーノ医師)、マラカイ・ウィアー(フレックスナー医師)、アダム・ピアソン(オズワルド)、マイケル・シャノン(マイケル・シャノン)

「サンダーボルツ*」「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」のセバスチャン・スタンが主演を務めた不条理スリラー。

顔に特異な形態的特徴を持ちながら俳優を目指すエドワードは、劇作家を目指す隣人イングリッドにひかれながらも、自分の気持ちを閉じ込めて生きていた。ある日、彼は外見を劇的に変える過激な治療を受け、念願の新しい顔を手に入れる。過去を捨て、別人として順風満帆な人生を歩みだすエドワードだったが、かつての自分の顔にそっくりな男オズワルドが現れたことで、運命の歯車が狂いはじめる。

容姿が変わっていく主人公エドワードの複雑な心情をセバスチャン・スタンが特殊メイクを施して熱演し、2024年・第74回ベルリン国際映画祭で最優秀主演俳優賞(銀熊賞)、2025年・第82回ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で最優秀主演男優賞を受賞。「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスベがイングリッド、「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のアダム・ピアソンがオズワルドを演じた。外見やアイデンティティをテーマにした作品を手がけてきたアーロン・シンバーグが監督・脚本を手がけ、全編16ミリフィルムでの撮影による独創的な世界観を作り上げた。

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2025-234M 「ストレンジ・ダーリン」☆☆☆★★

Sstrangedaring原題:Strange Darling
邦題:ストレンジ・ダーリン
時間:97分
公開:2025-07-11
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:KADOKAWA
製作総指揮:ボブ・ヤーリ アマンダ・ハービー マイケル・J・ザンピーノ トム・ザドラ ダン・ロウラー エズラ・エマニュエル
製作:ビル・ブロック ロイ・リー スティーブン・シュナイダー ジョバンニ・リビシ
監督:J・T・モルナー
脚本:J・T・モルナー
原作:
撮影:ジョバンニ・リビシ
音楽:クレイグ・デレオン
出演:ウィラ・フィッツジェラルド、カイル・ガルナー、マディセン・ベイティ、スティーヴン・、マイケル・ケサダ、バーバラ・ハーシー

シリアルキラーの恐怖に包まれた街を舞台に、とある男女の出会いが予測不能な展開へと突き進んでいく様子を、時系列を巧みに交錯させた全6章構成で描いたスリラー映画。

シリアルキラーによる連続殺人事件が世間を震撼させるなか、モーテルの前に1台の車が停まる。そこには、バーで知り合ったばかりの1組の男女が乗っていた。やがてその女“レディ”は男“デーモン”に命を狙われ、銃を持った彼から必死で逃げ惑うが……。

ドラマ「ジャック・リーチャー 正義のアウトロー」「パルス」のウィラ・フィッツジェラルドが“レディ”、「Smile スマイル」のカイル・ガルナーが“デーモン”をそれぞれ演じ、「クローブヒッチ・キラー」のマディセン・ベイティ、ドラマ「ブレイキング・バッド」のスティーブン・マイケル・ケサダ、「シー・デビル」のエド・ベグリー・Jr.、「ブラック・スワン」のバーバラ・ハーシーが共演。監督・脚本は本作で注目を集め、スティーブン・キング原作の映画「死のロングウォーク」の脚本も手がけるJ・T・モルナー。「コールド マウンテン」「アバター」などへの出演で知られる俳優のジョバンニ・リビシが、プロデューサーと撮影監督を務めている。

シリアルキラーのスリラーを6章立てで、時系列を入れ替えて描く。それぞれの章末にツイストが仕込まれ、次章の冒頭の意味が変化して見えてくる仕掛け。なかなか楽しんで構成、脚本化した雰囲気が伝わる。拾い物の佳作。

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2025-233M 「スーパーマン」☆☆☆

Ssuperman2025原題:Superman
邦題:スーパーマン
時間:129分
公開:2025-07-11
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:ニコラス・コルダ シャンタル・ノン・ボ ラース・P・ウィンザー
製作:ピーター・サフラン ジェームズ・ガン
監督:ジェームズ・ガン
脚本:ジェームズ・ガン
原作:ジェリー・シーゲル ジョー・シャスター
撮影:ヘンリー・ブラハム
音楽:ジョン・マーフィ
出演:デヴィッド・コレンスウェット、レイチェル・ブロズナハン、ニコラス・ホルト、エディ・ガテギ、アンソニー・キャリガン、ネイサン・フィリオン

1938年に発行されたコミックに始まり、幾度も映画化されてきたアメコミヒーローの原点「スーパーマン」を、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」のジェームズ・ガン監督が新たに映画化。

人々を守るヒーローのスーパーマンは、普段は大手メディアのデイリー・プラネット社で新聞記者クラーク・ケントとして働き、その正体を隠している。ピンチに颯爽と駆け付け、超人的な力で人々を救うスーパーマンの姿は、誰もが憧れを抱くものだった。しかし、時に国境をも越えて行われるヒーロー活動は、次第に問題視されるようになる。恋人でありスーパーマンの正体を知るロイス・レインからも、その活動の是非を問われたスーパーマンは、「人々を救う」という使命に対して心が揺らぎはじめる。一方、スーパーマンを世界にとって脅威とみなす天才科学者で大富豪のレックス・ルーサーは、世界を巻き込む巨大な計画を密かに進行。やがて、ルーサーと彼の手下である超巨大生物KAIJUがスーパーマンの前に立ちはだかる。世界中から非難され、戦いの中で傷つきながらも、スーパーマンは再び立ち上がっていく。

スーパーマン/クラーク・ケントを演じるのは、「Pearl パール」「ツイスターズ」などで注目されるデビッド・コレンスウェット。ロイス・レイン役にはテレビシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」で知られるレイチェル・ブロズナハン。宿敵レックス・ルーサーには、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルトが扮する。

コンテンツとしてはフジテレビ版の連続ドラマを観ていた記憶があるので、かれこれ65年くらいの付き合いだ。その間さまざまな劇場版リメイクを観てきて(マーロン・ブランドが星の父親役!など)、ある意味辟易してはいるが、結局誘引されてしまう。なにか、夢を見せてくれるキャラクターなのだから、仕方ない。
今回のスーパーマンは『正義の超人』チームと共闘するの。敵は世界を滅ぼしつつ、東欧の小さな利権を手に入れようとする、割の合わない陰謀を展開する、動機が全く共感できないサイコ率いる機械化チーム。スーパーマンら善玉も、やたら人間くさい等身大のプチ間抜けに描かれている。というわけで、本作は『活劇コメディ』と位置づける。

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2025-232M 「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」☆☆☆★

Sbadginias原題:Bad Genius
邦題:バッド・ジーニアス 危険な天才たち
時間:130分
公開:2018-09-22
製作年度:2017
製作国:タイ
配給:マクザム、ザジフィルムズ
製作総指揮:
製作:ジラ・マリクン ワンリディー・ポンシティサック
監督:ナタウット・プーンピリヤ
脚本:ナタウット・プーンピリヤ タニーダ・ハンタウィーワッタナー ワスドーン・ピヤロンナ
原作:
撮影:パクラオ・ジランクーンクム
音楽:フアランポン・リディム ウィチャヤー・ワタナサップ
出演:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン(リン)、チャーノン・サンティナトーンクン(バンク)、イッサヤー・ホースワン(グレース)、ティーラドン・スパパンピンヨー(パット)、ネート・ワラークンヌクロ(リンの父)、パシン・クワンサタポーン(バンジョン)、サリンラット・トーマット(校長)

中国で実際に起こったカンニング事件をモチーフに製作されたタイ映画で、同国で大ヒットを記録したクライムエンタテインメント。天才少女を中心とした高校生チームが世界規模のプロジェクトに挑む姿を描いた。小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが……。

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2025-231M 「バレリーナ The World of John Wick」☆☆☆★

Sballerina原題:From the World of John Wick: Ballerina
邦題:バレリーナ The World of John Wick
時間:125分
公開:2025-08-22
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:キアヌ・リーブス ルイーズ・ロズナー ケバン・バン・トンプソン ケイリー・スモーリー・ロモ シェイ・ハッテン
製作:ベイジル・イバニク チャド・スタエルスキ
監督:レン・ワイズマン
脚本:シェイ・ハッテン
原作:
撮影:ロマン・ラクールバ
音楽:タイラー・ベイツ ジョエル・J・リチャード
出演:アナ・デ・アルマス、ノーマン・リーダス、アンジェリカ・ヒューストン、ガブリエル・バーン、キアヌ・リーヴス、イアン・マクシェーン、ランス・レディック

キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋の終わりなき戦いを描く『ジョン・ウィック』シリーズから生まれたアクション。ジョン・ウィックを生み出した犯罪組織で訓練を受けた殺し屋の復讐劇が繰り広げられる。『ブロンド』などのアナ・デ・アルマス、ドラマシリーズ「ウォーキング・デッド」などのノーマン・リーダスらが新たに参戦し、キアヌやイアン・マクシェーン、ランス・レディックらおなじみの面々が集結。シリーズ4作を監督したチャド・スタエルスキが製作、『ダイ・ハード4.0』などのレン・ワイズマンがメガホンを取った。

2021年秋に観た『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』でダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドに協力するキューバのCIA職員として短い登場も、そのキレッキレのアクションで強力な印象を残したアナ・デ・アルマス。彼女のアクション映画を観たいなと思っていたら、なんとジョン・ウィックの世界観で主役を張った。さすがだ。モノになると踏んだ製作者に乾杯だ。ボンドと同様だが、こちらは凄腕の殺し屋。そして復讐者。これでもか、というアクションを展開するが、レン・ワイズマン監督はオーソドックスな活劇シーンを積み重ねる。火炎放射器の撃ち合いは迫力満点なのだが、キャメラワークが普通で単調。『ジョン・ウィック』シリーズのチャド・スタエルスキ監督の場合は、俯瞰移動のワンカットでのアクション演出など、驚異的な画面を作ってくれた。本作は、そのあたりの驚きに欠けるのが残念である。とはいえ、ジョン・ウィックの世界観が好きならば、押さえておいて損はないスピンアウトである。

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2025-230M 「ランド・オブ・バッド」☆☆☆★

Slandofbd原題:Land of Bad
邦題:ランド・オブ・バッド
時間:113分
公開:2025-08-15
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:トレイシー・ロバートソン ネイサン・メイフィールド トレイシー・ビエイラ ルーク・ヘムズワース デルフィーヌ・ペリエ バネッサ・ヤオ・ガオ ジャック・ベアー・ルー ジャレッド・パーリントン ソフィー・ジョーダン リッカルド・マグノーニ マーティン・J・バラブ ヘンリー・ウィンタースターン シンディ・ブル フォード・コーベット ジョシュア・ハリス J・J・カルース ウェス・ハル デイブ・ルゴ ベネット・リトウィン ルースアン・フリジェリオ カイル・スミッソン ジョン・スタールバーグ・Jr.
製作:ネイサン・クリンガー ライアン・ウィンタースターン アリアンヌ・フレイザー ペトル・ヤークル マーク・ファサーノ
監督:ウィリアム・ユーバンク
脚本:デビッド・フリジェリオ ウィリアム・ユーバンク
原作:
撮影:
音楽:ブランドン・ロバーツ
出演:リアム・ヘムズワース、ラッセル・クロウ、ルーク・ヘムズワース、リッキー・ウィトル、マイロ・ビンティミリア

ラッセル・クロウとリアム・ヘムズワースが共演し、戦場で孤立した若手軍曹と、彼を後方から支援する無人戦闘機のベテラン操縦官の闘いを活写したサバイバルアクション。

イスラム過激派の温床となっているスールー海の緑豊かな島で、米軍特殊部隊デルタフォースが、拉致されたCIAエージェントを救出するという極秘任務に乗り出した。精鋭ぞろいの部隊の中で、JTAC(統合末端攻撃統制官)のキニー軍曹は航空支援の連絡役として、実戦経験がほとんどないまま任務に参加することになる。しかし目的地に着いた直後、部隊は反政府ゲリラに遭遇し、激しい銃撃戦の末に壊滅寸前に陥る。戦場で孤立したキニーは、はるか上空から支援する無人戦闘機MQ-9リーパーのベテラン操縦官だけを頼りに、決死の脱出に挑むが……。

無人戦闘機の操縦官をクロウ、若手軍曹キニーをリアム・ヘムズワースが演じ、リアムの実兄ルーク・ヘムズワースもデルタフォース隊員役で出演。「アンダーウォーター」のウィリアム・ユーバンクが監督を務め、アメリカ海軍全面協力のもと、入念な取材に基づいて現代の軍事作戦をリアルに描写した。

10年前にヘレン・ミレンがドローンオペレーターを演じた『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』(2015年 ギャビン・フッド監督)を観た時に<新しい戦争の形>の驚きがあったが、本作はその10年の進化によって、ドローンの活用のリアルが描かれる。もちろん地上戦のリアルな肉弾戦もあるが、ドローンによる索敵監視とバックアップ攻撃との両面作戦が必須となっている。その現代戦への驚異は、いわゆる徴兵して消耗品としての兵士1000人分の成果が、ドローン1機で成立してしまう現実に背筋が凍る。

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2025-229M 「残菊物語」☆☆☆★★

Szangiku邦題:残菊物語
時間:143分
公開:1939-10-9
製作年度:1939
製作国:日本
配給:松竹京都
製作総指揮:
製作:
監督:溝口健二
脚本:依田義賢
原作:村松梢風
撮影:三木滋人
音楽:深井史郎
出演:花柳章太郎、高田浩吉、伏見信子、森赫子、梅村蓉子

2代目・尾上菊之助の悲恋をつづった村松梢風の同名小説を映画化し、溝口健二監督の代表作のひとつとなった傑作時代劇。5代目・尾上菊五郎の養子として周囲からもてはやされて育った菊之助は、自分の芸の未熟さを率直に指摘してくれる弟の乳母・お徳に恋心を抱く。ところが、ふたりの身分違いの恋に周囲は猛反対。家を飛び出してお徳と一緒に大阪へやって来た菊之助は、旅役者になって貧しい暮らしを送るが……。

『国宝』のヒットで歌舞伎芸道映画の名作として語られる「残菊物語」(1939年 溝口健二版)、初見である。二昔前ならばビデオ店でレンタルを探したり、DVDを捜索したりしただろう。三昔前ならば、テレビ放映もあるわけなく、およそ鑑賞は不可能に近く、フィルムセンターなどで特集上映されるのを待つしかなかったろう。しかし一昔前の2015年にマーティン・スコセッシの助力で4K デジタル修復版が完成し、カンヌ映画祭でお披露目されたヴァージョンが登場した。そして今や僕らはUNEXTの配信で観ることができる。幸せなことだ。
作品冒頭から溝口健二の代名詞でもある1シーン1カットが始まり、芝居の流れが途切れない演出となっている。ハンディカメラなど無い時代なため、カメラは据え置きか時折パンが中心。もちろん出演俳優が舞台俳優として力量のある面々が揃っているため、長台詞、きっかけのタイミング芝居が長尺対応できているからでもある。
二代目菊之助がなさぬ仲の娘とともに都落ちしてドサ周り。糟糠の妻と苦心の末に実力をつけて東京へ凱旋するという実話だという。この菊之助が菊五郎の養子だが、実子が生れ…というあたりが『国宝』の葛藤に似ているかもしれない。

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2025-228M 「愛されなくても別に」☆☆☆★

Saisarenakutemobetsuni邦題:愛されなくても別に
時間:109分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作総指揮:
製作:石井紹良 本間憲 中西一雄 金延宏明
監督:井樫彩
脚本:井樫彩 イ・ナウォン
原作:武田綾乃
撮影:福本淳
音楽:松本淳一
出演:南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介、伊島空、池津祥子、河井青葉

「響け!ユーフォニアム」で知られる小説家・武田綾乃の同名小説を、「この子は邪悪」の南沙良主演で映画化したドラマ。

大学生の宮田陽彩は浪費家の母親に代わって学費と家計を稼ぐため、学校以外のほとんどの時間をコンビニでのアルバイトに費やしている。母親からは暴力も暴言もないが「愛している」という言葉で縛られ、緩やかな絶望のなかで人生に期待することなく生きてきた。そんなある日、同じコンビニで働く派手な見た目の同級生・江永雅の父親が殺人犯だという噂を耳にする。他の誰かと普通の関係を築けないと思っていた陽彩と雅の出会いは、それぞれの人生を大きく変えていく。

母親から経済的虐待を受けている主人公・陽彩を南、母親に売春を強要された過去を持つ同級生・雅を「恋は光」の馬場ふみか、過干渉な親のもとで精神的虐待を受ける木村水宝石を「きさらぎ駅」の本田望結、陽彩と雅が働くコンビニの同僚・堀口順平をアイドルグループ「IMP.」の基俊介が演じる。「真っ赤な星」「あの娘は知らない」などで注目を集める若手監督・井樫彩が監督・脚本を手がけた。

 

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2025-227M 「V/H/S/ ビヨンド」☆☆☆★

Svhsbijond_20250706091501原題:V/H/S/Beyond
邦題:V/H/S/ ビヨンド
時間:114分
公開:2025-07-04
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:KOOKS FILM
製作総指揮:アダム・ブーアスティン ロイ・リー スティーブン・シュナイダー エミリー・ゴット ニコラス・ラゾ サム・ジマーマン
製作:ジョシュ・ゴールドブルーム マイケル・シュレイバー ジェームズ・ハリス ブラッド・ミスカ
監督:ジェイ・チール ジョーダン・ダウニー ビラット・パル ジャスティン・マルティネス クリスチャン・ロング ジャスティン・ロング ケイト・シーゲル
脚本:ジョーダン・ダウニー ケビン・スチュワート ビラット・パル エバン・ディクソン ベン・ターナー ジャスティン・マルティネス クリスチャン・ロング ジャスティン・ロング マイク・フラナガン
原作:
撮影:
音楽:ニック・スール
出演:

「Pearl パール」のタイ・ウェスト監督や「ゴジラ×コング 新たなる帝国」のアダム・ウィンガード監督など名だたる監督たちを輩出したホラーアンソロジー「V/H/S」シリーズの1作。

インターネット上で発見された謎のVHSと、住人が消失するという呪われた物件。その2つが交わるとき、想像を絶する宇宙的恐怖が解き放たれる。エイリアン・ゾンビ、正体不明の魔女、凶暴な異星人、人知を超えたテクノロジーなど、「宇宙」をコンセプトにした6つの物語が描かれる。

「オキュラス 怨霊鏡」の俳優ケイト・シーゲル、「バーバリアン」の俳優ジャスティン・ロング、「サウスバウンド」の監督ジャスティン・マルティネス、「モンスターハンティング 復讐の狩人」の監督ジョーダン・ダウニーらがメガホンをとり、「ドクター・スリープ」のマイク・フラナガン監督が脚本で参加。さらにドキュメンタリー監督のジェイ・チールが抜てきされ、異星人の存在を探求する怪しいドキュメンタリーで各セグメントをつなぐ。

 

 

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2025-226M 「ハルビン」☆☆☆★

Sharubin_20250706092001 原題:Harbin
邦題:ハルビン
時間:114分
公開:2025-07-04
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
製作総指揮:
製作:キム・ウォングク
監督:ウ・ミンホ
脚本:キム・キョンチャン ウ・ミンホ
原作:
撮影:ホン・ギョンピョ
音楽:チョ・ヨンウク
出演:ヒョンビン(アン・ジュングン)、パク・ジョンミン(ウ・ドクスン)、チョ・ウジン(キム・サンヒョン)、チョン・ヨビン(コン夫人)、パク・フン(森辰雄少佐)、ユ・ジェミョン(チェ・ジェヒョン)、イ・ドンウク(イ・チャンソプ)、リリー・フランキー(伊藤博文)、チョン・ウソン(パク・ジョムチュル)

1909年10月に中国・ハルビンで起きた歴史的事件を映画化し、祖国独立のために闘う人々とそれを阻止しようとする勢力の攻防を描いたサスペンス。

1908年、参謀中将アン・ジュングン率いる大韓義軍は日本軍との戦闘で大きな勝利を収めた。アン・ジュングンは万国公法に従い、戦争捕虜である日本陸軍少佐・森辰雄らを解放するが、これをきっかけに大韓義軍の間ではアン・ジュングンに対する疑いとともに亀裂が生じる。1909年、アン・ジュングン、ウ・ドクスン、キム・サンヒョン、コン夫人、チェ・ジェヒョン、イ・チャンソプら、祖国奪還のために強い絆で結ばれた同志たちがウラジオストクに集まった。彼らは伊藤博文がロシアとの交渉のためハルビンに向かうことを知る。一方、日本軍は大韓義軍の密偵から、ある作戦についての情報を得る。

「コンフィデンシャル」シリーズのヒョンビンがアン・ジュングンを演じ、パク・ジョンミン、チョ・ウジン、チョン・ヨビン、イ・ドンウクが共演。日本からも伊藤博文役でリリー・フランキーが出演。「KCIA 南山の部長たち」のウ・ミンホが監督を務め、「パラサイト 半地下の家族」のホン・ギョンピョが撮影を手がけた。

タイトルから言わずと知れた、日本ではテロリスト安重根、韓国では究極の〈反日抵抗運動〉の神格化ヒーロー&独立運動の闘士&愛国者とされているアン・ジュングンのお話。リリー・フランキーが、哈爾浜で暗殺された伊藤博文を演じている。もちろんエビデンスなどゼロの、韓国が信じる『歴史』でのファンタジーである。新宿ピカデリー土曜日午後の回、満席である。

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2025-225M 「ハイポ」☆☆★★

Shaipo原題:Hypochondriac
邦題:ハイポ
時間:96分
公開:2025-07-04
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Cinemago
製作総指揮:マーティン・リチャーズ
製作:ベイ・ダリズ ジョン・ハンバー
監督:アディソン・ハイマン
脚本:アディソン・ハイマン
原作:
撮影:ダスティン・スペンチェック
音楽:ロバート・アレイア
出演:ザック・ビーヤ、デヴォン・グレイ、マデリーン・ジーマ、クリス・ダベク、ピーター・メンサー

本作が初長編となる映画作家アディソン・ハイマンが監督・脚本を手がけ、自身が経験した「病気不安症」に着想を得て撮りあげたクィア・スリラー。

子どもの頃、双極性障害を抱える母親に無理心中を図られた過去を持つウィル。成人し両親のもとを離れた彼は、同性の優しい恋人ルークと幸せな毎日を過ごしていた。しかしある日、ずっと接触を絶っていた母親から「恋人を信用するな」というメッセージが届く。その出来事をきっかけにウィルの精神は次第に不安定になり、自分の身体が病気に罹っているのではないかと思い込む「病気不安症」に悩まされるようになる。やがて彼の背負う暗い過去は、狼男の幻影となって心を蝕みはじめる。

ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー 1984」のザック・ビーヤが主人公ウィル、「NOPE ノープ」のデボン・グレイが恋人ルークを演じ、「ブリス たどり着く世界」のマデリン・ジーマ、「クリシャ」のクリス・ダベック、「300 スリーハンドレッド」のピーター・メンサーが共演。サウス・バイ・サウスウエスト映画祭2022にてプレミア上映後、ファンタジア国際映画祭などのファンタ系映画祭に入選。サンフランシスコ国際LGBTQ+映画祭では審査員特別賞を受賞。

病的メンタル崩壊系クイアもの。アメリカの病み方も半端ない領域となっている。まあ、10万円以内の略奪万引きは放任されちまうという、国自体が末期的に壊れているアメリカならではなのかもしれない。

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2025-224M 「桐島です」☆☆☆★

Skirishimadesu邦題:「桐島です」
時間:105分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:渋谷プロダクション
製作総指揮:長尾和宏
製作:高橋惠子 高橋伴明
監督:高橋伴明
脚本:梶原阿貴 高橋伴明
原作:
撮影:根岸憲一
音楽:内田勘太郎
出演:毎熊克哉、奥野瑛太、北香那、原田喧太、山中聡、影山祐子、テイ龍進、嶺豪一、和田庵、伊藤佳範、宇乃徹、長村航希、海空、安藤瞳、咲耶、趙珉和、松本勝、秋庭賢二、佐藤寿保、ダーティ工藤、白川和子、下元史朗、甲本雅裕、高橋惠子

1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を映画化。2024年1月に末期の胃がんのため、神奈川県内の病院に入院していることが判明した桐島聡は、偽名で逃亡生活を送っていたものの「最期は本名で迎えたい」と素性を明かし、大きく報道されたが、その3日後に他界。数奇な道のりを歩んだ桐島聡の軌跡を、「夜明けまでバス停で」の高橋伴明監督のメガホンで描く。

1970年代、高度経済成長の裏で社会不安が渦巻く日本。反日武装戦線「狼」の活動に共鳴した大学生の桐島聡は、組織と行動を共にする。しかし、1974年の三菱重工爆破事件に関わり、多数の犠牲者を出してしまったことで、深い葛藤に苛まれる。組織が壊滅状態となり、指名手配された桐島は偽名を使い逃亡生活をつづけ、ある工務店で住み込みの職を得る。ようやく静かな生活を手にした桐島は、ライブハウスで知り合った歌手キーナが歌う「時代遅れ」に心を動かされ、相思相愛の関係となるが……。

桐島聡役を毎熊克哉が演じ、奥野瑛太、高橋惠子、白川和子、下元史朗、甲本雅裕らが顔をそろえる。

部活を辞めた謎の人物が登場する作品ではない!笑。
さて、促成された「逃走」(足立正生監督)から遅れること4カ月。高橋伴明監督版の満を持した〈指名手配犯・桐島〉である。足立版はアヴァンギャルドな舞台演劇的な演出やアジテーションシーンがめだった。本作は、映画的な文法で粛々と『内田ヒロシ』として生き続ける桐島を描写していく。しかし映画後半の近年部分になると、安倍内閣の安保法制や、クルドや朝鮮半島へのヘイトといった、果たして桐島のエピソードにあったのか?という製作者の主張のような、興醒めしてしまう要素が目立つ。その点において、髙橋版は〈潔く無い〉と思う。最終シーンで髙橋惠子が大道寺あや子らしき役柄で桐島の冥福を祈る。まあ、そうなるよね。

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2025-223M 「夏の砂の上」☆☆☆★

Snatsunosunanoue邦題:夏の砂の上
時間:102分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:アスミック・エース
製作総指揮:
製作:甲斐真樹 イ・ジュン 石田誠 牟田口新一郎 宮地大輔 スージュン 加瀬林亮 都平聡介 長谷川和也 田井モトヨシ
監督:玉田真也
脚本:玉田真也
原作:松田正隆
撮影:月永雄太
音楽:原摩利彦
出演:オダギリジョー(小浦治)、高石あかり(川上優子)、松たか子(小浦恵子)、森山直太朗(陣野航平)、高橋文哉(立山孝太郎)、篠原ゆき子(陣野茂子)、満島ひかり(川上阿佐子)、斉藤陽一郎、浅井浩介、花瀬琴音、光石研(持田隆信)

オダギリジョーが主演・共同プロデューサーを務め、「美しい夏キリシマ」の脚本などで知られる松田正隆による同名戯曲を映画化。「そばかす」の玉田真也監督がメガホンをとり、愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女が、それぞれの痛みと向き合いながら小さな希望を見出していく姿を描く。

雨が降らず、からからに乾いた夏の長崎。幼い息子を亡くした喪失感から妻・恵子と別居している小浦治は、働いていた造船所が潰れても新しい職を探さずふらふらしていた。そんな治のもとに、妹の阿佐子が17歳の娘・優子を連れて訪ねてくる。阿佐子は治に優子を預けて1人で博多の男に会いに行ってしまい、治と優子の突然の同居生活が始まる。高校へ行かずアルバイトを始めた優子は、そこで働く先輩・立山と親しくなる。不器用ながらも懸命に父親代わりを務める治との暮らしになじんできた頃、優子は治と恵子が言い争う現場に遭遇する。

主人公・治をオダギリジョー、治の姪・優子を髙石あかり、治の妻・恵子を松たか子、優子の母で治の妹・阿佐子を満島ひかり、優子に好意を寄せる立山を高橋文哉、治が働いていた造船所の同僚を森山直太朗と光石研が演じた。

オダギリジョーが製作もかんで、相当に入れ込んでいる映画のようだが、最もその映画内での佇まいに違和感を覚え続けたのがオダギリジョーだった。彼の持つ雰囲気というかオーラが、本作の主人公にマッチしていたのかという点だ。で、映画を観ているあいだに「この役は誰がにあうのだろうか」と想像し続けてしまった。原田芳雄?ショーケン?藤竜也?菅原文太?渥美清?。。。それぞれがこの役柄で個性を爆発させそうな役者をイメージしていた。藤竜也以外は故人ばかりで、比較してはいけないが、この作品が昭和で作られたら、より舞台が「長崎」であることの意味も残滓的にリアルに描かれていくのだろう。という「遅く生まれ過ぎた作品」への同情を持って、この作品を<感じた>。

 

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2025-222M 「ババンババンバンバンパイア」☆☆☆★★

Svavanvan邦題:ババンババンバンバンパイア
時間:105分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:吉田繁暁 服部宣之
製作:鴨井雄一 井上千尋
監督:浜崎慎治
脚本:松田裕子
原作:奥嶋ひろまさ
撮影:吉田明義
音楽:imase
出演:吉沢亮(森蘭丸)、板垣李光人(立野李仁)、原菜乃華(篠塚葵)、関口メンディー(篠塚健)、満島真之介(坂本梅太郎)、堤真一、音尾琢真、映美くらら、笹野高史、眞栄田郷敦(森長可)

秋田書店「別冊少年チャンピオン」連載の奥嶋ひろまさによる人気コミック「ババンババンバンバンパイア」を実写映画化。

銭湯に住み込みで働く美青年・森蘭丸。その正体は450歳のバンパイアで、現在は銭湯のひとり息子である15歳のピュアボーイ・立野李仁を狙っており、究極の味わいである「18歳童貞の血」を得られるようになるまで李仁の成長と純潔を見守る日々を送っている。ところがある日、李仁がクラスメイトの篠塚葵に一目ぼれしてしまう。李仁の恋が成就して純潔が失われるのを防ぐべく、決死の童貞喪失阻止作戦に乗りだす蘭丸だったが……。

銭湯で働く美しきバンパイア・蘭丸を吉沢亮、蘭丸が狙う天真爛漫な少年・李仁を板垣李光人、李仁の初恋相手・葵を原菜乃華、蘭丸に積年の恨みを抱える兄・森長可を眞栄田郷敦、若き日の蘭丸に寵愛を注いだ織田信長を堤真一が演じる。数々の人気CMを手がけ、「一度死んでみた」で長編映画監督デビューを果たした浜崎慎治がメガホンをとり、テレビドラマ「ごくせん」シリーズの松田裕子が脚本を担当。

アニメシリーズは趣味が合わず断念した作品だが、実写版は吉沢亮が主人公の吸血鬼というコメディ。これは、チェゲラだろう。BLテイストの役柄でもあり、彼の振れ幅が楽しみだ。まあ、監督も「国宝」を観る前なんで、吉沢亮に遠慮無用だったようだね。

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2025-221M 「キャンドルスティック」☆☆★★★

Scandlstick邦題:キャンドルスティック
時間:93分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本・台湾
配給:ティ・ジョイ
製作総指揮:
製作:小椋悟
監督:米倉強太
脚本:小椋悟
原作:川村徹彦
撮影:Junpei Suzuki
音楽:川井憲次
出演:阿部寛、菜々緒、アリッサ・チア、サヘル・ローズ、津田健次郎、リン・ボーホン、YOUNG DAIS、マフティ・ホセイン・シルディ、デイヴィッド・リッジス、タン・ヨンシュイ

日本、台湾、イラン、ハワイを舞台に、天才ハッカーがAIを騙して大金を得るべく奔走する姿を描いた、日台共同製作によるマネーサスペンス。

ハッキングによる株価操作の罪で刑務所に収監された天才ハッカー・野原の前に、FXトレーダーの杏子が現れる。一方、サイバー大国・台湾の大企業幹部リンネは、野原の卓越した技術を利用してFX市場で巨額の利益を得ようともくろむ。その作戦は、金融市場の番人であるAIを騙すことだった。決行日は、日本に新天皇が誕生し金融機関が警戒を緩める2019年5月某日。杏子は野原に自らと同じ“共感覚”を感じ取り、計画をサポートすることを決意。かつての仲間たちも次々と呼び戻されるが……。

天才ハッカー・野原を阿部寛、FXトレーダー・杏子を菜々緒、杏子の元夫で数学者の功を津田健次郎が演じ、台湾からは「瀑布」のアリッサ・チア、「本日公休」のリン・ボーホンが出演。川村徹彦の著作「損切り:FXシミュレーション・サクセス・ストーリー」を原作に、ファッションブランドの広告映像やMVなどを手がけてきた映像作家・米倉強太が長編映画初監督を務めた。

FX取引を舞台にしたビジネスコンゲーム。ただキャラクターの掘り下げがステレオタイプ。いわゆる昭和脳な正義と策略と離反が単調。クライマックスに留飲できない凡作。脚本が独りよがりなのだろう。ちなみにキャンドルスティックとは相場のローソク足のこと。そこでもう、スタイリッシュ指向が空回りして、作品興味への訴求が減衰していると思う。

 

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2025-220M 「この夏の星を見る」☆☆☆★

Skononatsunohoshiwomiru 邦題:この夏の星を見る
時間:126分
公開:2025-07-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:松井俊之
製作:島田薫
監督:山元環
脚本:森野マッシュ
原作:辻村深月
撮影:菅祐輔
音楽:haruka nakamura
出演:桜田ひより(溪本亜紗)、水沢林太郎(飯塚凛久)、黒川想矢(安藤真宙)、中野有紗(佐々野円華)、早瀬憩(福田小春)、星乃あんな(中井天音)、和田庵(武藤柊)、萩原護(輿凌士)、秋谷郁甫(柳数生)、増井湖々(広瀬彩佳)、安達木乃(深野木乃美)、蒼井旬(小山友悟)、松井彩葉、中原果南(円華の母)、工藤遥(飯塚花楓)、小林涼子(パーソナリティ)、上川周作(森村尚哉)、河村花(山崎晴菜)、朝倉あき(市野はるか)、清水ミチコ、ビスケッティ佐竹、堀田茜(花井うみか)、近藤芳正(財津勇作)、岡部たかし(綿引邦弘)

直木賞受賞作家・辻村深月の同名小説を映画化し、コロナ禍で複雑な思いを抱える中高生たちの青春を、東京都渋谷区、茨城県土浦市、長崎県五島市を舞台に描いたドラマ。

2020年。新型コロナウイルスの感染拡大により登校や部活動が制限されるなか、茨城県立砂浦高校の天文部に所属する2年生・溪本亜紗の提案で、リモート会議を活用し、各地で同時に天体観測をする競技「オンラインスターキャッチコンテスト」が実施されることになる。長崎の五島列島や東京都心の生徒たちも参加してスタートしたこの活動はやがて全国へと拡がり、ある奇跡を起こす。

「交換ウソ日記」の桜田ひよりが亜紗役で主演を務め、亜紗の同級生役で水沢林太郎、長崎の学生役で中野有紗、早瀬憩、東京の学生役で黒川想矢、星乃あんな、亜紗が所属する天文部の顧問役で岡部たかしが共演。2019年のショートフィルム「ワンナイトのあとに」や配信ドラマ「今日も浮つく、あなたは燃える」で話題を集めた山本環が長編商業映画初監督を務め、ドラマ「ケの日のケケケ」の森野マッシュが脚本を担当。「ルックバック」のharuka nakamuraが音楽を手がけた。

直木賞作家の辻村深月が、コロナ禍の中高生を描いた小説の映画化。天文部が舞台で、コロナという背景故に、オンラインで各地の中高の天文部が、観測会を開くという青春群像ドラマ。コロナ禍は、歴史的に近すぎて生々しい記憶があるものの、現実では巷では「過去の事象」になってしまっている。『フロントライン』のようなリアル剛速球ではなく、社会背景ゆえの物語が仕立て上げられている事を評価したい。
商業映画としては、ロックダウン下のロスで撮影されたパンデミックスリラー「ソングバード」(2020年)のアプローチのように、純粋娯楽作品に日本映画が昇華されるのは、いつのことになるだろう。

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2025-219M 「京鹿子娘二人道成寺」☆☆☆★★★

Sdojoji邦題:京鹿子娘二人道成寺
時間:71分
公開:2007-01-03
製作年度:2006
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
出演:坂東玉三郎、尾上菊之助(八代目菊五郎)

 

映画「国宝」のヒットで、東劇で急きょ限定上映がされたシネマ歌舞伎。

歌舞伎の舞台公演をスクリーンでデジタル上映する「シネマ歌舞伎」シリーズ第3弾。2006年2月に歌舞伎座で上演された坂東玉三郎、尾上菊之助による名舞台「京鹿子娘二人道成寺」をデジタルシネマ化。紀伊国の道成寺では、新しい釣鐘の供養が行なわれている。恋人・安珍への激しい思いから大蛇となりはてた清姫により、安珍をかくまった道成寺の釣鐘は焼き払われてしまったのだ。そこへ美しい白拍子花子が現われ、舞を踊ることを条件に供養への参列を許される。しかし、彼女の正体は清姫の怨霊だった。

ヒット映画『国宝』で主人公が演じて話題の舞踊のオリジナルである。大和屋と音羽屋の2006年の競演舞台。ちなみに僕は2013年5月に、歌舞伎座の新開場杮落とし公演で、同じ配役の娘二人道成寺を見物している。この時は二十歳の五代目米吉が所化市念坊で配役されていた。
シネマ歌舞伎はよく利用させてもらっているが、ここまで満席に近い入りは初めてである。

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2025-218M 「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」☆☆☆★

Sphoenician原題:The Phoenician Scheme
邦題:ザ・ザ・コルダのフェニキア計画
時間:102分
公開:2025-09-09
製作年度:2025
製作国:アメリカ・ドイツ
配給:パルコ
製作総指揮:ロマン・コッポラ ヘニング・モルフェンター
製作:ウェス・アンダーソン スティーブン・レイルズ ジェレミー・ドーソン ジョン・ピート
監督:ウェス・アンダーソン
脚本:ウェス・アンダーソン
原作:ウェス・アンダーソン ロマン・コッポラ
撮影:ブリュノ・デルボネル
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:ベニチオ・デル・トロ、ミア・スレアプレトン、マイケル・セラ、リズ・アーメッド、トム・ハンクス、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ

2025年・第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

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2025-217M 「かたつむりのメモワール」☆☆☆★★

Skatatsumurino原題:Memoir of a Snail
邦題:かたつむりのメモワール
時間:94分
公開:2025-06-27
製作年度:2024
製作国:オーストラリア
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:
製作:リズ・カーニー アダム・エリオット
監督:アダム・エリオット
脚本:アダム・エリオット
原作:
撮影:ジェラルド・トンプソン
音楽:エレナ・カッツ=チェルニン
出演:セーラ・スヌーク、ジャッキー・ウィーヴァー、コディ・スミット=マクフィー、ドミニク・ピノン、エリック・バナ、ニック・ケイヴ

「メアリー&マックス」で知られるオーストラリアのアニメーション作家アダム・エリオット監督が手がけた長編クレイアニメーション。カタツムリを集めることが心のよりどころだった孤独な主人公グレースが、個性豊かな人々との出会いと絆を通じて生きる希望を見いだしていく様子をユーモラスに描き、アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞のクリスタル賞を受賞。第97回アカデミー賞でも長編アニメーション賞にノミネートされるなど高い評価を受けた一作。

1970年代のオーストラリア。グレースは双子の弟ギルバートと父親と3人で慎ましくも幸せに暮らしていた。母親は出産と同時に亡くなり、病気がちで学校ではいじめっ子の標的にされるグレースだったが、いつも守ってくれる頼もしいギルバートと、愛情深くひょうきんな父が側にいてくれた。しかしある時、父も突然亡くなってしまい、グレースとギルバートは別々の里親のもとで暮らすことに。ギルバートとは手紙で励まし合うものの、寂しさのあまりカタツムリを集めることだけが心の拠り所となっていくグレース。そんな彼女は、ピンキーという陽気で変なことばかり言うお婆さんと出会い、次第にかけがえのない友人になっていくが……。

短編「ハーヴィー・クランペット」でアカデミー短編アニメーション賞、「メアリー&マックス」でもアヌシー国際アニメーション映画祭のクリスタル賞を受賞しているアダム・エリオット監督が、「メアリー&マックス」から約15年ぶりに手がけた長編で、8年の歳月をかけて完成させたコマ撮りアニメ。

アカデミー賞のアニメ部門ノミネート。オーストラリア製のクレイアニメ。
なかなかエモーショナルで良い作品だった。見逃さず、拾っておいて良かった。

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2025-216M 「でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男」☆☆☆★★

Sdechiage邦題:でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
時間:129分
公開:2025-06-27
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:三池崇史
脚本:森ハヤシ
原作:福田ますみ
撮影:山本英夫
音楽:遠藤浩二
出演:綾野剛(薮下誠一)、柴咲コウ(氷室律子)、亀梨和也(鳴海三千彦)、大倉孝二(都築敏明)、小澤征悦(前村義文)、高嶋政宏(堂前)、迫田孝也(氷室拓馬)、安藤玉恵(山添夏美)、美村里江(箱崎祥子)、峯村リエ(藤野公代)、東野絢香(戸川)、飯田基祐(橋本)、三浦綺羅(氷室拓翔)、木村文乃(薮下希美)、光石研(段田重春)、北村一輝(大和紀夫)、小林薫(湯上谷年雄)

三池崇史監督が綾野剛を主演に迎え、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみのルポタージュ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」を映画化。

2003年。小学校教諭の薮下誠一は、児童・氷室拓翔への体罰を保護者の氷室律子から告発される。しかもその内容は、教師によるいじめとも言えるほど、聞くに堪えないものだった。それを嗅ぎつけた週刊春報の記者・鳴海三千彦は実名報道に踏み切り、過激な言葉で飾られた記事は世間を震撼させる。マスコミの標的となった薮下は、誹謗中傷や裏切り、さらには停職と、絶望の底へ突き落とされていく。世間でも律子を擁護する声は多く、550人もの大弁護団が結成され前代未聞の民事訴訟に発展。誰もが律子側の勝利を確信するなか、法廷に立った薮下は「すべて事実無根のでっちあげ」だと完全否認する。

いじめを告発された教師・薮下を綾野、告発した保護者・律子を柴咲コウ、事件を報道した記者・鳴海を亀梨和也が演じ、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫、小澤征悦、髙嶋政宏が共演。

 

 

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2025-215M 「アスファルト・シティ」☆☆☆★★

Sasphaltcity原題:Asphalt City
邦題:アスファルト・シティ
時間:125分
公開:2025-06-27
製作年度:2023
製作国:アメリカ・イギリス
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ジェームズ・マシェッロ マシュー・シダリ ミッチェル・ジャン ルーク・ロジャース ジャン=ステファーヌ・ソベール ジェイミー・バックナー シャノン・バーク ババク・アンバリ ライアン・キング
製作:ウォーレン・ゴズ エリック・ゴールド クリストファー・コップ ルーカン・トー ショーン・ペン ジョン・イラ・パーマー ジョン・ウィルダーマス タイ・シェリダン ティナ・ワン
監督:ジャン=ステファーヌ・ソベール
脚本:ライアン・キング ベン・マック・ブラウン
原作:シャノン・バーク
撮影:ダビド・ウンガロ
音楽:ニコラス・ベッカー カンタン・シリャック
出演:ショーン・ペン、タイ・シェリダン、キャサリン・ウォーターストーン、マイケル・ピット、マイク・タイソン

「ミスティック・リバー」などのオスカー俳優ショーン・ペンと「レディ・プレイヤー1」のタイ・シェリダンが主演を務め、ニューヨーク・ハーレムの救急医療現場の知られざるリアルに迫ったスリラー映画。

犯罪と暴力が横行する混沌の街ハーレム。医学部入学を目指し勉学に励むクロスは、その一方で新人救急救命隊員として働きはじめる。腕利きのベテラン隊員ラットとバディを組んだ彼は厳しい実地指導を受けるが、様々な犯罪や薬物中毒、移民やホームレスの終わりなき問題に直面し、自分の無力さに打ちのめされてしまう。そんな中、自宅で早産した女性からの要請で出動するが、新生児への処置をめぐり、クロスとラットの人生は大きく狂いはじめる。

ベテラン隊員ラットをペン、新人隊員クロスをシェリダンが演じ、「ファンタスティック・ビースト」シリーズのキャサリン・ウォーターストン、「ラストデイズ」のマイケル・ピット、元プロボクサーのマイク・タイソンが共演。ジャン=ステファーヌ・ソベール監督が、元救急救命士の経験を持つ作家シャノン・バークによる実話に基づく小説を映画化。過酷な救急医療現場で繰り広げられる生と死の極限のやり取りを描き出した。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

 

 

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2025-214M「カーテンコールの灯」☆☆☆★

Sghostlight原題:Ghostlight
邦題:カーテンコールの灯
時間:115分
公開:2025-06-27
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:
製作:イアン・カイザー アレックス・ウィルソン ピアース・クレイブンズ エディ・リンカー チェルシー・クラント アレックス・トンプソン
監督:ケリー・オサリバン アレックス・トンプソン
脚本:ケリー・オサリバン
原作:
撮影:ルーク・ダイラ
音楽:クイン・ツァン
出演:

「セイント・フランシス」の脚本・主演ケリー・オサリバンと監督アレックス・トンプソンが共同監督を務め、壊れかけた家族の絆が再生していく様子を「ロミオとジュリエット」の物語に重ねて描いたヒューマンドラマ。

アメリカの郊外の街。建設作業員のダンは家族に起きた悲劇から立ち直れず、仲の良かった妻や思春期の娘とすれ違う日々を過ごしていた。そんなある日、彼は見知らぬ女性に声をかけられ、アマチュア劇団の舞台「ロミオとジュリエット」に参加することになる。経験もなく乗り気になれないダンだったが、個性豊かな劇団員たちと過ごすうちに居場所を見いだしていく。やがて突然の変更でダンがロミオ役に大抜てきされるが、自身のつらい経験が重なり演じることができなくなってしまう。そして本番当日、家族や仲間の思いが詰まった舞台がついに幕を開ける。

シカゴの舞台や映画に出演してきたキース・カプフェラーが不器用な父ダンを繊細に演じた。それぞれ俳優で実生活でもキースの家族である妻タラ・マレンと娘キャサリン・マレン・カプフェラーが劇中でも妻役と娘役を務め、「逆転のトライアングル」のドリー・デ・レオンが共演。

 

 

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2025-213M 「フォーチュンクッキー」☆☆☆★

Sfotunecookie原題:Fremont
邦題:フォーチュンクッキー
時間:91分
公開:2025-06-27
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:ラタ・クリシュナン ネダ・ノバリ ニックヒル・ジャカットダール アカシュ・ニガム
製作:マルジャネ・モギミ スドニャ・シュロフ レイチェル・ファン ローラ・ワグナー クリス・マーティン ジョージ・ラッシュ
監督:ババク・ジャラリ
脚本:カロリーナ・カバリ ババク・ジャラリ
原作:
撮影:ローラ・バラダオ
音楽:マフムード・シュリッカー
出演:アナイタ・ワリ・ザダ、グレッグ・ターキントン、ジェレミー・アレン・ホワイト

孤独な女性がフォーチュンクッキーをきっかけに新たな一歩を踏み出す姿を、オフビートなユーモアを交えながらモノクロ映像でつづったインディペンデント映画。

カリフォルニア州フリーモントのフォーチュンクッキー工場に勤めるドニヤは、アパートと職場を往復するだけの単調な日々を送っていた。母国アフガニスタンの米軍基地で通訳として働いていた彼女は、そこでの経験から慢性的な不眠症に悩まされている。ある日、フォーチュンクッキーに入れるメッセージを書く仕事を任されたドニヤは、新たな出会いを求めて、その中のひとつに自分の電話番号を書いたメッセージを紛れ込ませる。やがて彼女のもとに、ある男性から会いたいというメッセージが届く。

アフガニスタン出身で国営テレビ局のジャーナリストだったアナイタ・ワリ・ザダが映画初出演にして主演を果たし、人気ドラマシリーズ「一流シェフのファミリーレストラン」のジェレミー・アレン・ホワイト、「アントマン」シリーズのグレッグ・ターキントンが共演。ロンドン・フィルム・スクールで映画制作を学んだババク・ジャラリが監督を務め、2023年・第39回インディペンデント・スピリット賞でジョン・カサベテス賞を受賞した。

ジム・ジャームッシュへのリスペクトがあるね。
アフガニスタンのアレコレを通奏低音に、密やかにアメリカの片隅で生きる、アフガンから亡命した?女性の物語。原題はアメリカにおけるアフガン人が多く居住するエリアの地名だそうだ。

 

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2025-212M 「MOON GARDEN ムーンガーデン」☆☆☆★

Smoongarden原題:Moon Garden
邦題:MOON GARDEN ムーンガーデン
時間:97分
公開:2025-06-21
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:S・D・P
製作総指揮:
製作:ジョン・マイケル・エルファーズ
監督:ライアン・スティーブンス・ハリス
脚本:ライアン・スティーブンス・ハリス
原作:
撮影:ボルフガング・マイヤー
音楽:マイケル・デラゴン ルーカス・ハリス
出演:ヘイヴン・リー・ハリス(エマ)、オージー・デューク(サラ)、ブリオン・デイヴィス(アレックス)、モルガナ・イグニス(ティース)、マリア・オルセン(プリンセス)、フィリップ・E・ウォーカー(音楽家)、エミリー・マイスター(首無しのマネキン/3つの顔)、ティモシー・リー・デプリースト(新郎)、アンヘリカ・ウヨア(泥の魔女)、テア・マッケイ(花嫁)、ジョエル・ペルティエ(医者)、ヴォルフガング・マイヤー(EMT)、ウィル・セックストン(EMT)、ケヴィン・ジェームス・バリー(外科医)、コリーン・ハリス(ナース)、レイチェル・ワグナー(ナース)

怪異たちが集う悪夢のような異世界に迷い込んだ幼い少女の運命を独創性あふれる映像で描き、シッチェス・カタロニア国際映画祭2023のNew Vision部門で作品賞を受賞したダークファンタジー。

5歳の少女エマは両親の激しい言い争いに巻き込まれ、階段から落ちて昏睡状態に陥ってしまう。目を覚ますと、なぜか彼女は不気味な暗い森の中にいた。エマの涙を貪ろうと追いかけてくる怪異から逃れ、両親の声が聞こえる古びたトランシーバーに導かれながら元の世界を目指すが、行く先々で奇妙な人物や出来事に遭遇する。

ローランド・エメリッヒ監督作などで編集や音響デザインを担当してきたライアン・スティーブンス・ハリスが監督・脚本を手がけ、全編にわたり使用期限切れの35ミリフィルムとビンテージレンズを使って撮影。劇中に登場する奇妙な生き物や現象は、CGを一切使わず、特殊効果を駆使したストップモーションアニメと実写の融合によって描かれている。ハリス監督の実子で、撮影当時5歳のヘイブン・リー・ハリスが、数々の困難に健気に立ち向かう少女エマを熱演した。

少女の臨死体験的ダークファンタジー。普通ではないイマジネーションを体験させてくれる佳作である。

 

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