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2025-137M 「来し方 行く末」☆☆☆

Skoshikatayukusue原題:不虚此行 All Ears
邦題:来し方 行く末
時間:119分
公開:2025-04-25
製作年度:2023
製作国:中国
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:ツァオ・バオピン
製作:
監督:リュウ・ジャイン
脚本:リュウ・ジャイン
原作:
撮影:ジョウ・ウェンツァオ
音楽:リー・ホン
出演:フー・ゴー(ウェン・シャン)、ウー・レイ(シャオイン)、バイ・コー(パン・ツォンツォン)、スン・チュン(先生)、ヤン・チンション(飼育員)、フー・ヤオジー(ワン(万暁軍))、ジャオ・チエン(シャオメイ)、ホアン・レイ(ワン(王先生))、ゴン・ベイビー(ワンの妻)、シャオリー・ジェンジェン(フェイフェイ)、ナーレンホア(ファン)、ガン・ユンチェン(ルー)、チー・シー(シャオ・ジンスイ)

脚本家として成功するという夢にやぶれた男性が弔辞の代筆業を通じて成長する姿を描いた中国発のヒューマンドラマ。

大学院まで進学したものの脚本家デビューがかなわなかったウェン・シャンは、不思議な同居人シャオインと暮らしながら、葬儀場での弔辞の代筆業で生計を立てている。丁寧な取材に基づいた弔辞は好評だが、本人は中年に差しかかる年齢で、このままで良いのか自問自答していた。同居していた父親との交流が少なかった男性や、ともに起業した友人の突然死に戸惑う会社員など、さまざまな境遇の依頼人との交流を通して、ウェンの中で止まっていた時間がゆっくりと進みはじめる。

「鵞鳥湖の夜」のフー・ゴーが主演を務め、「西湖畔に生きる」のウー・レイが同居人シャオイン役で共演。中国インディペンデント映画界の俊英リュウ・ジャインが監督・脚本を手がけ、人々の人生模様や死生観を織り込みながら描きだす。2023年・第25回上海国際映画祭にて最優秀監督賞と最優秀男優賞(フー・ゴー)を受賞。第36回東京国際映画祭では「耳をかたむけて」のタイトルで上映。

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2025-136M 「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」☆☆☆★

Skyounosoragaichiban邦題:今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
時間:127分
公開:2025-04-25
製作年度:2024
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:藤原寛 吉澤啓介 永山雅也 古賀俊輔 松本光司
監督:大九明子
脚本:大九明子
原作:福徳秀介
撮影:中村夏葉
音楽:田井モトヨシ
出演:萩原利久(小西徹)、河合優実(桜田花)、伊東蒼(さっちゃん)、黒崎煌代(山根)、安齋肇(マスター)、浅香航大(さっちゃんの父)、松本穂香(夏歩)、古田新太(佐々木)

お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介が2020年に発表した恋愛小説「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」を、「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」の大九明子監督が映画化。

大学生の小西徹は、思い描いていたキャンパスライフとはほど遠い、冴えない毎日を送っていた。そんなある日、お団子頭の女子大生・桜田花の凛々しい姿に目を奪われた小西は、思い切って彼女に声をかける。いろいろな偶然も重なり、またたく間に意気投合する2人。会話が尽きないなか、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好きって思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が、小西の胸を刺す。その言葉は、小西が大好きだった、いまは亡き祖母の言葉と同じだった。桜田と出会えたことに喜ぶ小西だったが、そんな矢先にある出来事が2人を襲う。

主人公の小西徹を演じるのは、映画化もされたドラマ「美しい彼」シリーズなどで人気を集める萩原利久。ドラマ「不適切にもほどがある!」や映画「ナミビアの砂漠」などで若手実力派としてブレイクした河合優実が、ヒロインの桜田花に扮した。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

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2025-135M 「けものがいる」☆☆☆

Skemonogairu原題:La bete
邦題:けものがいる
時間:146分
公開:2025-04-25
製作年度:2023
製作国:フランス・カナダ
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:
製作:ジュスタン・トーラン ベルトラン・ボネロ、ナンシー・グラン グザビエ・ドラン
監督:ベルトラン・ボネロ
脚本:ベルトラン・ボネロ バンジャマン・シャルビ ギョーム・ブレオー
原作:ヘンリー・ジェームズ
撮影:ジョゼ・デエー
音楽:ベルトラン・ボネロ アンナ・ボネロ
出演:レア・セドゥ(ガブリエル)、ジョージ・マッケイ(ルイ)、グスラジ・マランダ(ケリー)、ダーシャ・ネクラソワ(ダコタ)、マルタン・スカリ(ジョルジュ)、エリナ・レーヴェンソン(予知能力者)、マルタ・ホスキンス(占い師ジーナ)、ジュリア・フォール(ソフィー)、ケスター・ラヴレイス(トム)、フェリシアン・ピノ(オーギュスタン)、ローラン・ラコット(建築家)、グザヴィエ・ドラン(面接官)

人々が感情の消去を余儀なくされた近未来の社会を背景に、100年以上の時を超えて転生を繰り返す女と男の数奇な運命をスリリングに描いたSFドラマ。

2044年、AI中心の社会において人間の感情は不要とされ、重要な仕事を得るためには感情を消去しなければならなかった。孤独な女性ガブリエルは感情の消去に疑問を抱きながらも、仕事に就くため消去を決意する。彼女は、前世のトラウマを形成した1910年と2014年へさかのぼり、それぞれの時代でルイという青年に出会うが……。

「SAINT LAURENT サンローラン」のベルトラン・ボネロ監督が、イギリスの小説家ヘンリー・ジェームズの中編「密林の獣」を大胆に翻案。近未来をクールに映像化した2044年、35ミリフィルムで撮影した1910年、実際の事件に着想を得た2014年と、異なるコンセプトの3つの世界観で描きだす。レア・セドゥがガブリエル、ジョージ・マッケイがルイを演じ、グザビエ・ドランが共同プロデュースおよび声の出演。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。「横浜フランス映画祭 2024」では「けもの」のタイトルで上映された。

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2025-134M 「新幹線大爆破(Netflix)」☆☆☆★★

Sshikansendaibakuha邦題:新幹線大爆破(Netflix)
時間:137分
公開:2025-04-23
製作年度:2025
製作国:日本
配給:Netflix
製作総指揮:
製作:
監督:樋口真嗣
脚本:中川和博 大庭功睦
原作:東映映画「新幹線大爆破」(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975 年作品)
エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤善宏(Netflix)
プロデューサー:石塚紘太
ライン・プロデューサー:森賢正
撮影:一坪悠介 鈴木啓造
音楽:岩崎太整 yuma yamaguchi
出演:草彅剛 細田佳央太 のん 要潤 尾野真千子 豊嶋花 黒田大輔 松尾諭 大後寿々花 ・ 尾上松也 六平直政 ピエール瀧 坂東彌十郎 / 斎藤工

はやぶさ60号は今日も、新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した。高市(草彅剛)はいつもと変わらぬ想いで車掌としてお客さまを迎える。そんな中、一本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというもの。新幹線の時速が100kmを下回れば、即座に爆発する……。高市は、極限の状況の中、乗客を守り、爆破を回避すべく奔走することになる。犯人が爆弾の解除料として要求して来たのは、1,000億円! 爆発だけでなく、さまざまな窮地と混乱に直面することになる乗務員と乗客たち。鉄道人たち、政府と警察、さらに国民も巻き込み、ギリギリの攻防戦が繰り広げられていく。極限の状況下でぶつかり合う思惑と正義、職業人としての矜持と人間としての本能。はやぶさ60号は、そして日本は、この危機を乗り越えることができるのか!?

劇場のスクリーンで見たかったです。さすがにパソコンのモニターでなく、44インチのテレビへ転送しての鑑賞でしたが、
やはりこの作品はスクリーンの迫力が必要だったでしょう。
かつての作品のリメイクではなく、その因縁続編というたたづまい。それはそれで、本作の「なぜ製作したか」という
つっこみへの回答として用意された<理由>なのでしょう。
JRがここまで協力するのも、現在の日本映画では想像もできませんね。ネットフリックスの底力を感じます。
時限サスペンス映画としては、「スピード」をいまさら語っても誰も知らない、といういまの時代、十分に
惹きつける仕上がりになっていると思います。

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2025-133M 「#真相をお話しします」☆☆☆★★

Sshinsowoohanasishimasu邦題:#真相をお話しします
時間:117分
公開:2025-04-25
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:大脇拓郎
製作:平野隆
監督:豊島圭介
脚本:杉原憲明
原作:結城真一郎
撮影:
音楽:江崎文武
出演:大森元貴(鈴木)、菊池風磨(桐山)、中条あやみ(ヨガ教室経営者)、岡山天音(「#真相をお話しします」チャンネル管理人)、福本莉子(女子大生)、伊藤健太郎(桐山の友人)、柳俊太郎(桐山の親友)、綱啓永(サラリーマン)、田中美久(OL)、齊藤京子(桐山の知人)、原嘉孝(タトゥーの男)、桜井ユキ(主婦)、山中崇、秋元才加、大水洋介、伊藤英明(美容室経営者)

人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の大森元貴とアイドルグループ「timelesz」の菊池風磨が主演を務め、結城真一郎の同名ミステリー小説を映画化。

とあるビルの警備室に置かれたパソコンの前で、警備員の桐山とその友人である謎の男・鈴木が生配信の開始を待っている。やがて、多額の報酬をかけた暴露チャンネル「#真相をお話しします」がスタート。そこでは有名人の裏の顔や世間を騒がせた事件の真実など、さまざまなゴシップの真相が明かされ、スピーカー(話し手)に選ばれた者はネタの提供と引き換えに視聴者からの投げ銭を獲得できる。衝撃的な暴露と高額の投げ銭にチャンネル史上最大の盛りあがりを見せるなか、ついに警備室の男たちにスポットライトが当たる。

存在自体が謎めいた男・鈴木を大森、過去に秘密を抱える警備員・桐山を菊池が演じ、中条あやみ、岡山天音、福本莉子、伊藤健太郎、伊藤英明らが共演。「怪談新耳袋」シリーズの豊島圭介監督がメガホンをとった。

イマドキのメディアを舞台にしたサスペンスのようだ(予告での判断)。その一点で観る価値を認める。

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2025-132M 「パリピ孔明 THE MOVIE」☆☆☆★

Sparipikomei邦題:パリピ孔明 THE MOVIE
時間:118分
公開:2025-04-25
製作年度:2025
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:矢延隆生 髙??敏弘 角田真敏
監督:渋江修平
脚本:根本ノンジ
原作:四葉タト、小川亮
撮影:新出一真
音楽:近谷直之
出演:向井理(諸葛孔明)、上白石萌歌(月見英子)、神尾楓珠(司馬潤)、詩羽(shin)、ディーン・フジオカ(劉備)、森山未來(小林)

講談社「ヤングマガジン」連載の人気コミックを原作とする向井理主演のテレビドラマ「パリピ孔明」を映画化。

なぜか現代の渋谷に転生した三国時代の天才軍師・諸葛孔明は、アマチュアシンガー・月見英子の軍師となり、ともに音楽の力で“天下泰平”を目指すことに。そんな中、日本を代表する3大音楽レーベル「KEY TIME」「SSSミュージック」「V-EX」が頂点を競う史上最大の音楽バトルフェスの開催が決定。孔明と英子も参戦を決めるが、三国時代の孔明のライバル・司馬懿の末裔である司馬潤とその妹でシンガーのshinが立ちはだかる。

孔明役の向井理、英子役の上白石萌歌らドラマ版のキャストに加え、司馬潤役で神尾楓珠、shin役で詩羽が新たに参加。さらに劇中の音楽バトルフェスへの出演アーティストとして、9人組グローバルグループ「&TEAM」や「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」の岩田剛典、演歌歌手の水森かおり、ヒップホップユニット「KOMOREBI」、ダンスグループ「アバンギャルディ」らが本人役で出演し、声優の宮野真守がフェスの司会進行を務めるMC・マモとして登場。

コミック原作は読んでないが、アニメ版、実写ドラマ版は全話チェック済み。そこまでいくと、劇場版もお付き合いせねばなるまい。

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2025-131M 「マインクラフト ザ・ムービー」☆☆★★★

Sminecraft原題:A Minecraft Movie
邦題:マインクラフト ザ・ムービー
時間:101分
公開:2025-04-25
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:トッド・ハロウェル ジェイ・アシェンフェルター ケイリーン・ウォルターズ ブライアン・メンドーザ ジョン・スパイツ
製作:ロイ・リー ジョン・バーグ メアリー・ペアレント ケイル・ボイター ジェイソン・モモア ジル・メシック トルフィ・フランス・オラフソン ブー・ブイ
監督:ジャレッド・ヘス
脚本:クリス・ボウマン ハベル・パーマー ニール・ワイドナー ギャビン・ジェームズ クリス・ギャレッタ
原作:アリソン・シュローダー クリス・ボウマン ハベル・パーマー
撮影:エンリケ・シャディアック
音楽:マーク・マザースボウ
出演:ジェイソン・モモア(ギャレット)、ジャック・ブラック(スティーブ)、エマ・マイヤーズ(ナタリー)、ダニエル・ブルックス(ドーン)、ジェニファー・クーリッジ(副校長マーリーン)、セバスチャン・ユージン・ハンセン(ヘンリー)

2014年に「世界で最も売れたインディーズゲーム」としてギネス世界記録に認定され、2023年には世界売上本数が3億本を突破した、北欧発の世界的人気ゲーム「マインクラフト」を、ハリウッドで実写映画化。3Dブロックで構成されたバーチャル空間の中で、3Dブロックを集めながら自分の好きなように動き、自分の好きなようにものづくりや冒険が楽しめるゲームの世界観を再現し、そこで繰り広げられる冒険を描く。

子どものころから憧れていた採掘場での採掘(マイン)に夢中のスティーブは、ある時、青く光る謎のキューブを見つけ、それに触れたことで、全てが四角形でできた異世界へ転送されてしまう。そこは、自分が考えたモノをなんでも創造(クリエイティブ)することができる、驚きに満ちた世界「マイクラワールド」だった。そんな彼のもとに、過去の栄光にすがりついている元人気ゲーマーのギャレット、改造が得意な少年ヘンリーとその姉のナタリー、そしてドーンという女性の4人が現れる。彼らもまた、謎のキューブによってマイクラワールドに転送されてきたのだった。いずれも非リア充という点は共通していたが、それ以外は年齢も境遇もバラバラな4人は、スティーブにいろいろと教わりながら、全てが四角い異世界で、創造力を駆使してサバイバルを繰り広げる。

主人公のスティーブを「ジュマンジ」シリーズのジャック・ブラック、ギャレットを「アクアマン」「ワイルド・スピード ファイヤーブースト」のジェイソン・モモア、ドーンを「カラーパープル」のダニエル・ブルックスが演じる。監督は「ナポレオン・ダイナマイト」「ナチョ・リブレ 覆面の神様」のジャレッド・ヘス。

久しぶりのジャック・ブラック。ゲームの存在は知っているがプレーした事は無いので、世界観についていけるか心配。吹替版で鑑賞。山ちゃんが主役VC。
なんとも部外者な疎外感を持ちつつ、客観的にスクリーン内のバカ騒ぎを眺めるだけに終始した。エンドロール後のオマケにもポカンとしたが、ウィキでマインクラフトを調べたら意味が判明した。ファンは喜ぶカットなのだろうね。僕にとっては、残念ながら『時間の無駄』な映画であった。

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2025-130M 「異端者の家」☆☆☆

Sitanshanoie原題:Heretic
邦題:異端者の家
時間:111分
公開:2025-04-25
製作年度:2024
製作国:アメリカ・カナダ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:ステイシー・シェア スコット・ベック ブライアン・ウッズ ジュリア・グラウシ ジャネット・ボルトゥルノ
監督:スコット・ベック ブライアン・ウッズ
脚本:スコット・ベック ブライアン・ウッズ
原作:
撮影:チョン・ジョンフン
音楽:クリス・ベーコン
出演:ヒュー・グラント(ミスター・リード)、ソフィー・サッチャー(シスター・バーンズ)、クロエ・イースト(シスター・パクストン)

ヒュー・グラントが悪役を務め、天才的な頭脳を持つ男が支配する迷宮のような家に足を踏み入れた2人のシスターの運命を描いた脱出サイコスリラー。

若いシスターのパクストンとバーンズは、布教のため森の中の一軒家を訪れる。ドアベルに応じて出てきた優しげな男性リードは妻が在宅中だと話し、2人を家に招き入れる。シスターたちが布教を始めると、リードは「どの宗教も真実とは思えない」と持論を展開。不穏な空気を察した2人は密かに帰ろうとするが、玄関の鍵は閉ざされており、携帯の電波もつながらない。教会から呼び戻されたと嘘をつく2人に、帰るには家の奥にある2つの扉のどちらかから出るしかないとリードは言う。実はその家には、数々の恐ろしい仕掛けが張り巡らされており……。

2人のシスター役に「ブギーマン」のソフィー・サッチャーと「フェイブルマンズ」のクロエ・イースト。「クワイエット・プレイス」の脚本家スコット・ベック&ブライアン・ウッズが監督・脚本を手がけた。「ノッティングヒルの恋人」「ラブ・アクチュアリー」などラブコメ作品で人気を博してきたヒュー・グラントが、イメージを覆す不気味な男を演じ上げ、ゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされた。

舞台設定、宗教的会話の論点、リード氏の目的、あらゆるパーツが映画的なケレンで組み立てられており、冷める。早い話がコケ威しの無理矢理作品てこと。

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2025-129M 「ボサノヴァ 撃たれたピアニスト」☆☆☆★

Sbodsnobs原題:Dispararon al pianista
邦題:ボサノヴァ 撃たれたピアニスト
時間:103分
公開:2025-04-11
製作年度:2023
製作国:スペイン・フランス・オランダ・ポルトガル
配給:2ミーターテインメント、ゴンゾ
製作総指揮:
製作:クリスティナ・ウエテ
監督:フェルナンド・トルエバ ハビエル・マリスカル
脚本:フェルナンド・トルエバ
原作:
撮影:
音楽:
出演:ジェフ・ゴールドブラム、トニー・ラモス、ロバータ・ウォラック、アベル・アヤラ

アカデミー外国語映画賞受賞作「ベルエポック」のフェルナンド・トルエバ監督が、「チコとリタ」でもタッグを組んだハビエル・マリスカル監督と共同監督を務め、ブラジル音楽の伝説的ピアニストであるテノーリオ・ジュニオルを題材に、ラテンアメリカの光と影を描いたアニメーション映画。

1950年代末、ブラジルのボサノバが音楽の歴史を変え、エラ・フィッツジェラルドからフランク・シナトラまで世界中のアーティストがブラジル音楽を歌いはじめた。時は流れ、現代。ボサノバの歴史について調べるためニューヨークからリオデジャネイロへやって来た音楽ジャーナリストのジェフ・ハリスは、サンバジャズで名を馳せた天才ピアニスト、テノーリオ・ジュニオルの存在を知る。その足跡をたどると、彼はブエノスアイレスでのツアー中に謎の失踪を遂げていた。

ジャズピアニストとしても活動する俳優ジェフ・ゴールドブラムが、物語の語り部となる音楽ジャーナリスト役で声の出演。

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2025-128M 「テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ」☆☆☆★

Sthelma原題:Thelma
邦題:テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ
時間:99分
公開:2025-06-06
製作年度:2024
製作国:アメリカ・スイス
配給:パルコ
製作総指揮:ジューン・スキッブ フレッド・ヘッキンジャー トビアス・グーツビラー
製作:ゾーイ・ワース クリス・ケイ ニコラス・ワインストック ベンジャミン・シンプソン カール・スポエリ ビビアナ・ベッツァーニ
監督:ジョシュ・マーゴリン
脚本:ジョシュ・マーゴリン
原作:
撮影:デビッド・ボーレン
音楽:ニック・チューバ
出演:ジューン・スキッブ、フレッド・ヘッキンジャー、リチャード・ラウンドトゥリー、パーカー・ポージー、クラーク・グレッグ、マルコム・マクダウェル

「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」でアカデミー助演女優賞にノミネートされたジューン・スキッブが93歳にして映画初主演を果たし、オレオレ詐欺師に立ち向かうおばあちゃんの奮闘を描いたコメディドラマ。

夫を亡くし、寂しくも気楽なひとり暮らしを送る93歳のテルマ。ある日、仲良しの孫ダニエルが事故を起こし刑務所にいると聞いた彼女は、愛する孫を助けようと保釈金1万ドルを送金するが、それは典型的な詐欺の手口だった。犯人を突き止めてお金を取り返すことを決意したテルマは、旧友の老人ベンを巻き込んで、電動スクーターに乗って大冒険に出る。

「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」のフレッド・ヘッキンジャーが孫ダニエル、「黒いジャガー」のリチャード・ラウンドトゥリーが旧友ベン、「ボーはおそれている」のパーカー・ボージーがテルマの娘ゲイル、ドラマ「エージェント・オブ・シールド」のクラーク・グレッグがゲイルの夫アランを演じ、「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェルが共演。本作が長編デビューとなるジョシュ・マーゴリンが監督・脚本を手がけ、自身の祖母テルマとの実体験をもとに撮りあげた。

3月に『ジェリーの災難』を観たが、詐欺に合った被害者の物語が多いのはご時世かな。本作は老婆がオレオレ詐欺の被害者に。6月封切予定。

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2025-127M 「ゴーストキラー」☆☆☆★

Sghostkiller邦題:ゴーストキラー
時間:104分
公開:2025-04-11
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ライツキューブ
製作総指揮:
製作:人見剛史 才津博明 和田佳恵
監督:園村健介
脚本:阪元裕吾
原作:
撮影:伊集守忠
音楽:森野宣彦
出演:高石あかり(松岡ふみか)、黒羽麻璃央(影原利久)、井上想良(本多俊吾)、東野絢香(飯田マホ)、川本直弘(桂雅治)、アベラヒデノブ(片山将暉)、倉冨なおと(ナルミ)、木部哲(勝茂)、一ノ瀬竜(リュウスケ)、本宮泰風(渡瀬)、山口祥行(猪俣)、舘昌美、北代高士、中澤達也、本田広登、川崎健太、三元雅芸(工藤英雄)

「ベイビーわるきゅーれ」シリーズや「陰陽師0」などのアクション監督として知られる園村健介がメガホンをとり、「ベイビーわるきゅーれ」の阪元裕吾が脚本、髙石あかりが主演を務めたアクション作品。

ストレスの多い日々を送る女子大生のふみかは、ある日道に転がる一発の弾丸を見つける。その弾丸を自宅に持ち帰ったふみかは、何者かに殺され、成仏できずにいた殺し屋の工藤の幽霊にとり憑かれてしまう。工藤がふみかに乗り移ることで、彼女に生前の工藤の身体能力も同時に乗り移ることに気が付いた2人は、工藤の無念を晴らすために復讐へと動き出すが……。

ふみか役を今作が映画単独初主演となる髙石、殺し屋の幽霊・工藤役を「燃えよデブゴン TOKYO MISSION」「BAD CITY」などアクションにも定評がある三元雅芸、工藤をライバル視する影原役を黒羽麻璃央がそれぞれ演じる。

『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾が脚本で高石あかりが主演。という流れもあってか、テレビ東京の出資作品である。ハリウッドでリメイクしても面白いかもしれない。

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2025-126M 「アマチュア」☆☆☆★

Samature原題:The Amateur
邦題:アマチュア
時間:123分
公開:2025-04-11
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:J・J・フック
製作:ハッチ・パーカー ダン・ウィルソン ラミ・マレック ジョエル・B・マイケルズ
監督:ジェームズ・ホーズ
脚本:ケン・ノーラン ゲイリー・スピネッリ
原作:ロバート・リテル
撮影:マーティン・ルーエ
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:ラミ・マレック(チャーリー・ヘラー)、ローレンス・フィッシュバーン(ヘンダーソン)、レイチェル・ブロズナハン(サラ)、ケイトリーナ・バルフ(インクワライン)、ジョン・バーンサル(ザ・ベア)

「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー賞を受賞したラミ・マレックが主演を務め、戦闘や暗殺については素人のCIA職員の男が、殺された妻の復讐に乗り出す姿を描いたアクションサスペンス。

内気な性格で愛妻家のチャーリー・ヘラーは、CIA本部でサイバー捜査官として働いているが、暗殺の経験もないデスクワーカーだ。最愛の妻とともに平穏な日々を過ごしていたが、ある日、無差別テロ事件で妻を失ったことで、彼の人生は様変わりする。テロリストへの復讐を決意したチャーリーは、特殊任務の訓練を受けるが、教官であるヘンダーソンに「お前に人は殺せない」と諭されてしまう。組織の協力も得られない中、チャーリーは彼ならではの方法でテロリストたちを追い詰めていくが、事件の裏には驚くべき陰謀が潜んでいた。

原作は、スパイ小説を多く手がける作家ロバート・リテルの小説。監督はドラマ「窓際のスパイ」や映画「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」を手がけてきたジェームズ・ホーズ。主人公チャーリーをラミ・マレックが演じ、上官のヘンダーソン役で「マトリックス」のローレンス・フィッシュバーンが共演。

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2025-125M 「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」☆☆☆★

Sbeteran202_20250411204701原題:I, the Executioner
邦題:ベテラン 凶悪犯罪捜査班
時間:118分
公開:2025-04-11
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
製作総指揮:
製作:
監督:リュ・スンワン
脚本:リュ・スンワン イ・ウォンジェ
原作:
撮影:チェ・ヨンファン
音楽:チャン・ギハ
出演:ファン・ジョンミン、チョン・ヘイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、シン・スンファン

2015年に韓国で大ヒットを記録したアクション映画「ベテラン」のシリーズ第2作。

法では裁かれない悪人を標的にした連続殺人事件が発生。不条理な司法制度に不満を抱えていた世論は、犯人のことを善と悪を裁く伝説の生き物「ヘチ」と呼び、正義のヒーローとしてもてはやすようになる。熱血ベテラン刑事ソ・ドチョルと凶悪犯罪捜査班、さらにドチョルに心酔する新人刑事パク・ソヌも捜査に加わり、事件は解決に近づくかに見えた。しかし犯人は刑事たちをあざ笑うかのように、次の標的を名指しする予告をインターネット上に公開する。

前作に続いてファン・ジョンミンがベテラン刑事ソ・ドチョル役で主演を務め、「ソウルの春」のチョン・ヘインが正義感あふれる新人刑事パク・ソヌを演じた。「オールド・ボーイ」のオ・ダルス、「三姉妹」のチャン・ユンジュ、ドラマ「梨泰院クラス」のアン・ボヒョンが共演。「密輸 1970」「モガディシュ 脱出までの14日間」のリュ・スンワン監督が前作に引き続きメガホンをとった。

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2025-124M 「シンシン SING SING」☆☆☆★

Ssingsing原題:Sing Sing
邦題:シンシン SING SING
時間:107分
公開:2025-04-11
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ギャガ
製作総指揮:テディ・シュワルツマン マイケル・ハイムラー コールマン・ドミンゴ ラウル・ドミンゴ ラリー・カラス ラリー・ケリー ナンシー・シェイファー クラレンス・マクリン ジョン・“ディバイン・G”・ウィットフィールド
製作:モニーク・ウォルトン クリント・ベントレー グレッグ・クウェダー
監督:グレッグ・クウェダー
脚本:クリント・ベントレー グレッグ・クウェダー
原作:クリント・ベントレー グレッグ・クウェダー クラレンス・マクリン ジョン・“ディバイン・G”・ウィットフィールド
撮影:パット・スコーラ
音楽:ブライス・デスナー
出演:コールマン・ドミンゴ、クラレンス・“ディヴァイン・アイ”・マクリン、ショーン・サン・ホセ、ポール・レイシー、デヴィッド・“ダップ”・ジローディ、パトリック・“プリム”・グリフィン、モーシ・イーグル、ジェイムズ・“ビッグE”・ウィリアムズ、ショーン・“ディノ”・ジョンソン、コーネル・ネイト・オルストン、カミーロ・“カーマイン”・ロヴァッコ、ダリオ・ペーニャ、ペドロ・コットー、ミゲル・ヴァランタン、ジョン=エイドリアン・“JJ”・ベラスケス、ジョン・デヴァイン・G・ウィットフィールド、シャロン・ワシントン、ジョニー・シモンズ、ブレント・ビュエル、マイケル・キャプラ、ジョアンナ・チャン、セシリー・リン、キャスリン・ヴォキンズ、レイナルド・ゲイル

米ニューヨークで最も厳重なセキュリティが施されたシンシン刑務所で行われている収監者更生プログラムの舞台演劇を題材に、無実の罪で収監された男と収監者たちとの友情を描いた実話を映画化。主演を、「ラスティン ワシントンの『あの日』を作った男」でアカデミー賞にノミネートされたコールマン・ドミンゴが務めた。

無実の罪で収監された男、ディヴァインGは、刑務所内更生プログラムである「舞台演劇」のグループに所属し、収監者仲間たちと日々演劇に取り組むことで、わずかながらの生きる希望を見いだしていた。そんなある日、刑務所で一番の悪人として恐れられている男、通称ディヴァイン・アイことクラレンス・マクリンが演劇グループに参加することに。そんな中で演劇グループは、次の公演に向けた新たな演目の準備に取り掛かるが……。

主人公ディヴァインGを演じたコールマン・ドミンゴは、第97回アカデミー主演男優賞にノミネートされ、「ラスティン ワシントンの『あの日』を作った男」に続いて2度目の主演男優賞ノミネートを果たした。そのほかのキャストには、シンシン刑務所の元収監者で、舞台演劇プログラムの卒業生及び関係者である俳優たちが多数参加している。監督は「ザ・ボーダーライン 合衆国国境警備隊」などの作品を手がけてきたグレッグ・クウェダー。

実話を基にした刑務所の演劇プログラムの物語。クライマックスはショーシャンクのそれに匹敵する開放感がある。

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2025-123M 「エレクトリック・ステイト」☆☆☆★

Selestate原題:The Electric State
邦題:エレクトリック・ステイト
時間:128分
公開:2025-03-14
製作年度:2025
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:クリストファー・マルクス スティーブン・マクフィーリー ティム・コナーズ ニック・バン・ダイク ジェイク・オースト ジェフリー・ヘイリー ジェフリー・フォード シモン・ストーレンハーグ ジュリア・アンジェリン ラッセル・アッカーマン ジョン・シェーンフェルダー アンディ・ムスキエティ バーバラ・ムスキエティ
製作:ジョー・ルッソ アンソニー・ルッソ マイク・ラロッカ アンジェラ・ルッソ=オトストット クリス・カスタルディ パトリック・ニュウォール
監督:アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ
脚本:クリストファー・マルクス スティーブン・マクフィーリー
原作:シモン・ストーレンハーグ
撮影:スティーブン・F・ウィンドン
音楽:アラン・シルベストリ
出演:ミリー・ボビー・ブラウン、クリス・プラット、キー・ホイ・クァン、ジェイソン・アレクサンダー、ウディ・ノーマン、ジャンカルロ・エスポジート、スタンリー・トゥッチ、ウディ・ハレルソンアンソニー・マッキー、ブライアン・コックス、ジェニー・スレイト、ハンク・アザリア、コールマン・ドミンゴ、アラン・テュディック

「アベンジャーズ エンドゲーム」のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督が、シモン・ストーレンハーグの同名グラフィックノベルを原作に、レトロフューチャーな世界観で描いたSFロードムービー。

人類に反旗を翻した自律型ロボットたちが、塀に囲まれた広大な土地「エレクトリック・ステイト」に追放された世界。ロボットは危険な存在という認識のなかで育った孤児の少女ミシェルは、失った弟クリストファーに似た雰囲気をまとうロボットのコスモと出会い、弟がどこかで生きていることを知る。コスモと一緒に弟を捜す旅に出た彼女は、道中で出会った怪しげな密輸業者キーツとその相棒ロボット・ハーマンと行動をともにすることに。やがてミシェルは、ある邪悪な組織が弟の失踪に関わっていることを知る。

「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「エノーラ・ホームズの事件簿」のミリー・ボビー・ブラウンがミシェル、クリス・プラットが密輸業者キーツを演じ、キー・ホイ・クァン、ジャンカルロ・エスポジート、スタンリー・トゥッチが共演。アンソニー・マッキー、ウッディ・ハレルソンらがロボットの声を担当。Netflixで2025年3月14日から配信。

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2025-122M 「政党大会 陰謀のタイムループ」☆☆☆★★

Sseitotaikai原題:Maanaadu
邦題:政党大会 陰謀のタイムループ
時間:147分
公開:2025-05-02
製作年度:2021
製作国:インド
配給:SPACEBOX
製作総指揮:
製作:スレーシュ・カーマーッチ
監督:ベンカト・プラブ
脚本:ベンカト・プラブ
原作:
撮影:リチャード・M・ナーダン
音楽:ユバン・シャンカル・ラージャー
出演:シランバサラン、SJスーリヤー、カリヤニ・プリヤダルシャン、SAチャンドラシェーカル、YGマヘーンドラン、アラビンド・アーカーシュ、カルナーカラン、プレームジ・アマラン

政党大会の会場で要人暗殺テロの犯人に仕立て上げられてしまった青年が、テロを阻止するためタイムループを繰り返す姿を描くインド・タミル語映画のSFポリティカルアクション。

ドバイ在住の裕福なタミル人ムスリムのアブドゥル・カーリクは、友人の結婚式に参列するためインドに帰ってくる。しかし、偶然出会った警察官のダヌシュコディに拘束され、その日の夜に開かれる与党の政治集会でテロ行為を行うよう強要される。逆らうことができずにテロの犯人に仕立て上げられたカーリクは、現行犯として射殺されるが、気が付くとその日の朝に戻っていた。タイムループが起きていることを理解したカーリクはテロを止めるために奔走し、失敗しては朝に引き戻されるというタイムループを何度も繰り返していくが……。

主演は、長年にわたりタミル語映画界のスターのひとりとして活躍しながら、日本での出演作の公開はこれが初となるシランバラサン。カーリクを陥れる警察官ダヌシュコディを、「ジガルタンダ・ダブルX」などで知られるS・J・スーリヤーが演じた。

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2025-121M 「ロール・ザ・ドラム!」☆☆☆

Srollthedram原題:Tambour battant
邦題:ロール・ザ・ドラム!
時間:90分
公開:2024-10-04
製作年度:2019
製作国:スイス
配給:カルチュアルライフ
製作総指揮:
製作:ジャン=マルク・フルーレ
監督:フランソワ=クリストフ・マルザール
脚本:ニコラ・フレイ フランソワ=クリストフ・マルザール
原作:
撮影:セブリーヌ・バルド
音楽:ニコラ・ラベウス
出演:ピエール・ミフスッド、パスカル・ドゥモロン、ザビーネ・ティモテオ、ジャン=リュック・ビドー

スイスにあるワインの名産地バレー州で実際に起きた出来事をもとに、地元の新旧ブラスバンドの対立をユーモラスにつづったコメディドラマ。女性参政権を巡る問題や、多様性、友情、中年の危機といったテーマを盛り込みながら、バレー州の美しい景色ととも描き出す。

1970年、バレー州の小さな村モンシュ。ワイン醸造家のアロイスは地元のブラスバンドの指揮者を務めており、村で毎年開催されている音楽祭のオーディション通過を目指して練習に励む日々を過ごしていた。しかし彼の指導力を疑問視する楽団のメンバーが、村出身でプロの音楽家としてパリで活躍するピエールをこっそり呼び寄せてしまう。伝統を重んじるアロイスと違い、ピエールは才能ある女性や移民を次々と楽団のメンバーに迎え入れる。やがて、アロイスとピエールをそれぞれ指揮者に立てた2つの楽団が出来あがり、両者の対立は村全体を巻き込んだ大騒動へと発展していく。

監督・脚本は、スイスで数々の映画やテレビシリーズを手がけてきたフランソワ=クリストフ・マルザール。

本興行で見逃していたが、見逃しっぱなしでも良かったレベル。

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2025-120M 「ベテラン」☆☆☆★★

Sbeteran原題:Veteran
邦題:ベテラン
時間:123分
公開:2015-12-12
製作年度:2015
製作国:韓国
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
製作総指揮:
製作:チョ・ソンミン
監督:リュ・スンワン
脚本:リュ・スンワン
原作:
撮影:チェ・ヨンファン
音楽:パン・ジュンソク
出演:ファン・ジョンミン(ソ・ドチョル)、ユ・アイン(チョ・テオ)、ユ・ヘジン(チェ常務)、オ・ダルス(オ チーム長)、チャン・ユンジュ(ミス・ボン)、オ・デファン(ワン刑事)、キム・シフ(ユン刑事)

朝鮮半島情勢を巧みに取り入れたスパイアクション「ベルリンファイル」のリュ・スンワン監督が、韓国最大のタブーとされている「財閥の横暴」に切り込んだアクションドラマ。

悪は絶対に許さない武闘派ベテラン刑事ドチョルを筆頭に、個性的な5人による特殊強力事件担当・広域捜査隊。あるパーティでドチョルが出会った財閥3世テオの同族会社社員が自殺を図った。この自殺の裏にテオが絡んでいると疑うドチョルは、単独で捜査をはじめるが、財閥の息がかかった警察上層部の圧力により、捜査の打ち切りを迫られてしまう。チーム一丸となって事件の核心に迫るドチョルたちをあざ笑うかのように、テオが金と巨大な権力をバックに包囲網からすり抜けていくが……。

ベテラン刑事ドチョル役に「国際市場で逢いましょう」のファン・ジョンミン。「カンチョリ オカンがくれた明日」の若手俳優ユ・アインが、財閥3世のテオ役で初の悪役を演じた。2025年4月、続編「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」の公開にあわせて、本作も1週間限定リバイバル上映。

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2025-119M 「シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧」☆☆☆★★★

Snezumikozo邦題:シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧
時間:110分
公開:2005-01-5
製作年度:2024
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
演出:野田秀樹
原作:野田秀樹
撮影:
音楽:
出演:中村勘三郎、中村福助、中村芝翫、片岡孝太郎、中村勘九郎、中村七之助、坂東彌十郎、坂東吉弥、中村扇雀、坂東三津五郎

歌舞伎の舞台公演をスクリーンでデジタル上映する「シネマ歌舞伎」シリーズの第1弾。野田秀樹による作・演出のもと十八代目中村勘三郎が主演を務め、2003年8月に歌舞伎座で上演された「野田版 鼠小僧」をデジタルシネマ化。正月。江戸の町で人気を集める鼠小僧の芝居の見物客の中で、棺桶屋の三太がずる賢く金稼ぎに励んでいる。金にしか興味のない彼は、実の兄が死んでも棺桶屋の出番と喜んでいた。その上遺産まであると聞いて大はしゃぎの三太だったが、遺産は善人の與吉が相続することになってしまう。どうしても遺産を手に入れたい三太は一計を案じ、兄の死体の代わりに棺桶の中へ忍び込むが……。

絶好調な時代の勘三郎。元気いっぱいの活舌が最高にキレている福助。勘九郎と七之助の若々しい姿。三津五郎の洒脱。20年前の舞台の濃厚さに圧倒される。そして涙無くしては観れない。

 

 

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2025-118M 「天国の日々」☆☆☆★

Stengokunohibi原題:Days of Heaven
邦題:天国の日々
時間:94分
公開:2025-04-04(1983-05)
製作年度:1978
製作国:アメリカ
配給:アンプラグド
製作総指揮:ジェイコブ・ブラックマン
製作:バート・シュナイダー ハロルド・シュナイダー
監督:テレンス・マリック
脚本:テレンス・マリック
原作:
撮影:ネストール・アルメンドロス ハスケル・ウェクスラー
音楽:エンニオ・モリコーネ レオ・コトケ
出演:リチャード・ギア、サム・シェパード、ブルック・アダムス、リンダ・マンズ、ロバート・ウィルク、ジャッキー・シュルティス、スチュアート・マーゴリン、ティム・スコット、ジーン・ベル、ダグ・カーショー、リチャード・リバティーニ、フレンチー・リッチモンド、サーブラ・マーカス、ボブ・ウィルソン、ミュリエル・ジョリフ、ジョン・ウィルキンソン、キング・コール

本作の後「シン・レッド・ライン」(1998)まで20年にわたり沈黙する巨匠テレンス・マリックの監督第2作。1979年・第32回カンヌ国際映画祭で監督賞、第51回アカデミー賞で撮影賞を受賞した。

1910年代、青年ビリーと妹リンダ、そしてビリーの恋人アビーはテキサスの農場に流れ着き、そこで働き始める。やがてビリーの妹と偽っていたアビーにひかれる農場主のチャックが病気で余命幾ばくもないことが発覚。ビリーはアビーをチャックと結婚させ、そのお陰で厚遇を受けることに。しかしチャックは妻とビリーの関係を疑い……。

20世紀初頭のテキサスの壮大な農場を舞台に、人間の弱さともろさを静謐な演出でつづる。名手ネストール・アルメンドロスの映像美は圧巻。日本では1983年に劇場初公開された。2011年8月に特集上映「ZIGGY FILMS '70s '70年代アメリカ映画伝説 第2弾」でリバイバル。2025年4月には、マリック監督監修による4Kレストア版でリバイバル公開。

リバイバルでも見逃していたテレンス・マリック作品。スクリーンでは初見だ。しかし最近4Kリマスター上映が多いな。嬉しいことだが。先日の「バッドランズ」(TV放映題『地獄の逃避行』)に続き、マリックのデビュー作と2作目をスクリーンで体験できたわけだ。特に本作は、アカデミー賞撮影賞に輝かいたネストール・アルメンドロスによる、マジックアワーの映像を、スクリーンで観ることができる眼福がキモである。各映画賞で監督賞もいくつか獲得しているが、ストーリーの語り口が優れているわけでなく、映像への徹底したこだわりによるものだと思う。

 

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2025-117M 「陽が落ちる」☆☆☆★★

Shigaochiru邦題:陽が落ちる
時間:133分
公開:2025-04-04
製作年度:2024
製作国:日本
配給:MomentumLabo.
製作総指揮:
製作:柿崎ゆうじ 前田茂司
監督:柿崎ゆうじ
脚本:柿崎ゆうじ
原作:
撮影:松本貴之
音楽:西村真吾
出演:竹島由夏、出合正幸、前川泰之、藤澤恵麻、黄川田雅哉、酒井敏也、羽場裕一、村上弘明

「ウスケボーイズ」「シグナチャー 日本を世界の銘醸地に」などの作品を手がけてきた柿崎ゆうじ監督が初挑戦した時代劇。武士の妻である主人公が、蟄居を命じられた夫とともに過ごす日々を通して、武家社会の中で紡がれる美しい夫婦の情愛や家族愛、武士の妻であることを貫く女性の生きざまを描いた。

文政12年(1829年)、江戸幕府の直参旗本で書院番を務める古田久蔵正成を夫に持つ良乃だったが、夫の久蔵は江戸城在番の折に将軍の弓に不都合が生じた罪により、蟄居の身となってしまう。良乃は久蔵とひとり息子の駒之助とともに過ごす中で、夫や身内のためにもたくましく気丈に振る舞う。そしてある日、ついに久蔵の沙汰が決まり……。

これまでの柿崎監督作品にも多数出演してきた俳優の竹島由夏と出合正幸が、良乃と久蔵の夫婦役を演じた。

地味だが、しっかりと作られたドラマ。竹島由夏の妻が、武家の体面を建前で保ち続けるプロデューサーの役回り。しかし昭和時代の独立系劇場でかかる映画ようだ。武蔵野館だし、それでいいのだろう。

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2025-116M 「片思い世界」☆☆☆★★

Skataomoisekai邦題:片思い世界
時間:126分
公開:2025-04-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:東京テアトル、リトルモア
製作総指揮:
製作:土井智生 伊達真人
監督:土井裕泰
脚本:坂元裕二
原作:
撮影:鎌苅洋一 小林拓
音楽:鈴木慶一
出演:広瀬すず(相楽美咲)、杉咲花(片石優花)、清原果耶(阿澄さくら)、横浜流星(高杉典真)、小野花梨(桜田奈那子)、伊島空(増崎要平)、moonriders(ストリートミュージシャン)、田口トモロヲ(加山次郎)、西田尚美(木幡彩芽)

「花束みたいな恋をした」の脚本・坂元裕二と監督・土井裕泰が再タッグを組み、広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人を主演に迎え、強い絆で結ばれた3人の女性が織りなす日常と究極の“片思い”を、オリジナル脚本で描きだす。

相楽美咲、片石優花、阿澄さくらの3人は、東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、帰ってきたら3人で一緒に晩ごはんを食べる。リビングでおしゃべりをして、同じ寝室で眠り、朝になったら一緒に歯磨きをする。家族でも同級生でもない彼女たちだったが、お互いのことを思いあいながら、楽しく気ままな3人だけの日々を過ごしている。もう12年、ある理由によって強い絆で結ばれてきた3人には、それぞれが抱える“片思い”があった……。

3人と同じ記憶を胸に秘める青年・高杉典真を横浜流星が演じ、小野花梨、伊島空、ロックバンド「moonriders」、田口トモロヲ、西田尚美が共演。

広瀬すず、杉咲花、清原果耶のトリプルヒロインにそそられる。坂元裕二のオリジナル脚本がいい。女優たちへの当て書きかもしれないな。それほどピッタリ合っている。テレビ東京の出資作品。

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2025-115M 「おいしくて泣くとき」☆☆☆★

Soishikutenakutoki邦題:おいしくて泣くとき
時間:109分
公開:2025-04-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:遠山宏樹 高橋敏弘 加藤幸二郎 菊池貞和 中村浩子
監督:横尾初喜
脚本:いとう菜のは
原作:森沢明夫
撮影:山崎裕典
音楽:上田壮一
出演:長尾謙杜(風間心也)、當真あみ(新井夕花)、美村里江(風間南)、安田顕(風間耕平)、ディーン・フジオカ(風間心也(30年後))

アイドルグループ「なにわ男子」の長尾謙杜が劇場映画初主演を務め、人気小説家・森沢明夫の同名長編を映画化したラブストーリー。同じく森沢明夫原作の映画「大事なことほど小声でささやく」も手がけた横尾初喜監督がメガホンをとり、男女の突然の別れに隠された秘密をめぐる物語を描く。

幼い頃に母を亡くした心也と、家に居場所がない同級生の夕花。学級新聞の編集委員を任された2人は、最初はぎくしゃくするも次第に打ち解け、2人だけで「ひま部」を結成する。それぞれ孤独を抱える心也と夕花は距離を縮めていくが、ある事件をきっかけに夕花は姿を消し、心也は行き場のない思いを抱えたまま、交わした約束を胸に彼女を待つ。突然の別れから30年が経ったある日、夕花の秘密が明かされる。

アニメ映画「かがみの孤城」で主人公の声優を務めた當真あみがヒロインを務め、子ども食堂を切り盛りする心也の父・耕平を安田顕、心也の亡き母・南を美村里江、父の想いを受け継いで子ども食堂を守る30年後の心也をディーン・フジオカが演じた。

『美味しんぼ』のエピソードに出てきそうな、記憶喪失が、味の記憶で蘇るというモチーフ。丁寧に演出されたメロドラマ。ヒロインの當真あみが抑えた演技で良い。父親の安田顕が頼もしい。

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2025-114M 「終わりの鳥」☆☆☆★

Stuesday原題:Tuesday
邦題:終わりの鳥
時間:110分
公開:2025-04-04
製作年度:2024
製作国:イギリス・アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:エバ・イェーツ ナターシャ・ワートン エリオット・ホイットン フィリップ・エンゲルホーン
製作:イバナ・マッキノン オリバー・ロスキル
監督:ダイナ・O・プスィッチ
脚本:ダイナ・O・プスィッチ
原作:
撮影:アレクシス・サベ
音楽:アンナ・メレディス
出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス(ゾラ)、ローラ・ペティクルー(チューズデー)、リア・ハーヴィ(ビリー)、アリンゼ・ケニ(<デス>)

命の終わりを告げる鳥と対峙する母娘を描いた奇想天外なドラマ。クロアチア出身の新鋭ダイナ・O・プスィッチが長編初メガホンをとり、“死”という概念を独創的な映像表現で視覚化。病気の少女とその母親が奇妙な鳥との出会いを通して、間もなく訪れるであろう別れを受け止めていく姿を、ユーモアを交えながら描きだす。

病に侵され余命わずかな15歳の少女チューズデー。母ゾラと暮らす彼女の前に、しゃべって歌う変幻自在な1羽の鳥が舞い降りる。それは地球を周回して生きものに命の終わりを告げる「デス」という名の鳥だった。チューズデーはデスをジョークで笑わせ、外出中のゾラが帰ってくるまで自分の命を引き延ばすことに成功する。やがて帰宅したゾラは鳥の存在に畏れおののき、愛する娘のもとから遠ざけるべく暴挙に出るが……。

「恋人はアンバー」のローラ・ペティクルーがチューズデー、テレビドラマ「Veep ヴィープ」のジュリア・ルイス=ドレイファスが母ゾラを演じた。

シリアスなメタファー作品風なのだが、コメディなのか?ぶっ飛んだ展開に唖然とさせられる。

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2025-113M 「アンジーのBARで逢いましょう」☆☆☆

Sanzybar邦題:アンジーのBARで逢いましょう
時間:88分
公開:2025-04-04
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ
製作総指揮:澤田秀雄
製作:
監督:松本動
脚本:天願大介
原作:
撮影:福本淳
音楽:田井モトヨシ
出演:草笛光子(アンジー)、松田陽子(満代)、青木柚(麟太郎)、六平直政(百田)、黒田大輔、宮崎吐夢、工藤丈輝、田中偉登(政志)、駿河メイ、村田秀亮(徹)、田中要次、沢田亜矢子(美紗)、木村祐一(行者)、石田ひかり(梓)、ディーン・フジオカ(謎の青年)、寺尾聰(熊坂)

突然町に現れ、いわくつきの物件でバーを開店した白髪の女性と町の人々との不思議な交流を描いた、草笛光子主演のファンタジードラマ。

自ら「お尋ね者」と名乗る白髪の女性・アンジーがある町に現れた。アンジーはいわくつきとなっている物件を借り、そこでバーをオープンさせる。それぞれ問題を抱えながら毎日を生きている町の人々は、アンジーからの厳しくも優しいさまざまな言葉、彼女の凜とした生き様に触れていく。町の人びとはアンジーに魔法をかけられたかのように自分らしさを取り戻していく。

草笛がヒロインのアンジー役を演じるほか、寺尾聰、ディーン・フジオカ、石田ひかり、松田陽子、青木柚、田中偉登らが顔をそろえる。監督は大林宣彦監督などの助監督を長年務めた松本動。

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2025-112M 「たべっ子どうぶつ THE MOVIE」☆☆☆

Stabekko邦題:たべっ子どうぶつ THE MOVIE
時間:90分
公開:2025-05-01
製作年度:2025
製作国:日本
配給:クロックワークス、TBSテレビ
製作総指揮:
製作:
監督:竹清仁
脚本:池田テツヒロ
原作:ギンビス
撮影:
音楽:羽柴吟
出演:松田元太(らいおんくん)、水上恒司(ぞうくん)、高石あかり(ぺがさすちゃん)、藤森慎吾(さるくん)、蒼井翔太(かばちゃん)、小澤亜李(うさぎちゃん)、水瀬いのり(ねこちゃん)、東山奈央(きりんちゃん)、立木文彦(わにくん)、間宮くるみ(ひよこちゃん)、大野りりあな(ペロ)、関智一(ゴッチャン)、大塚明夫(マッカロン教授)、大塚芳忠(キングゴットン)

1978年の発売開始から世代を超えて愛され続けるギンビス社の動物型ビスケット「たべっ子どうぶつ」を3DCGアニメーション映画化。

おかしと人間が仲良く暮らすスイーツランドでは、歌って踊るスーパーアイドル「たべっ子どうぶつ」が大人気。しかし、この世の全てのおかしを排除して世界征服をもくろむ凶悪な「わたあめ軍団」に、ぺがさすちゃんが囚われてしまう。かわいいだけが取り柄で戦闘力ゼロのたべっ子どうぶつたちは、大切な仲間を助けてスイーツランドを救うべく立ちあがるが……。

アイドルグループ「Travis Japan」の松田元太がたべっ子どうぶつたちのリーダー・らいおんくんの声で主演を務め、ぞうくんの声を水上恒司、映画オリジナルキャラクター・ぺがさすちゃんの声を髙石あかり、たべっ子どうぶつたちと行動をともにする人間の女の子・ペロの声を大野りりあなが演じる。アニメ映画「放課後ミッドナイターズ」の竹清仁が監督を務め、俳優・脚本家の池田テツヒロが脚本、「ソニック・ザ・ムービー」のCGを手がけたマーザ・アニメーションプラネットがアニメーション制作を担当。

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2025-111M 「銀座の恋の物語」☆☆☆★

Sginkoi原題:The Love Story of Ginza
邦題:銀座の恋の物語
時間:93分
公開:1962-03-04
製作年度:1962
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:
監督:蔵原惟繕
脚本:山田信夫 熊井啓
原作:
撮影:間宮義雄
音楽:鏑木創
出演:石原裕次郎, 浅丘ルリ子, 江利チエミ, ジェリー藤尾, 和泉雅子, 清川虹子, 清水将夫

「アラブの嵐」の山田信夫と、「男と男の生きる街」の熊井啓が共同で脚本を執筆、「メキシコ無宿」の蔵原惟繕が監督した歌謡メロドラマ。撮影もコンビの間宮義雄。
伴次郎はジャズ喫茶のピアノひきの宮本と一つ部屋を仕切って同居する絵かきで、「銀座屋」の針子秋山久子を愛していた。そして二人は一緒に考えた“銀座の恋の物語”を大事に胸に秘めていた。次郎と宮本は苦しい生活の中で助けあった。次郎は久子の肖像画作成に没頭した。一方宮本はバーテンたちの企みで、クラブをクビになってしまった。次郎は久子と結婚するために信州の母のところへいくことになった。田舎いきのため、次郎は今まで売ろうとしなかった久子の肖像画を春山堂に売り払った。出発の日新宿へ見送りにいった久子は、横からとびだした車にはねられてしまった。久子は事故現場から姿を消したままになっていた。次郎にはやけ酒の日が続いた。ある日宮本のピアノをひきあげにきた月賦屋を次郎と宮本は悪酔いが手伝って殴り、留置所にいれられた。次郎と宮本が釈放されて帰ってみると、二人の家は消えてなくなり、「銀座屋建築用地」の立札。宮本は憤り、次郎のとめるのもきかず、何処かへきえ去った。幾週かがすぎ次郎は久し振りで宮本にあった。宮本は豪華なアパートに住み、次郎の描いた久子の肖像画をもっていた。宮本の部屋からでた次郎はデパートに流れる久子の声を耳にした。久子は記憶喪失症になっていた。次郎は久子の記憶回復につとめ、二人の記憶がつながる肖像画を買いとりに、宮本の所へ行ったが彼は絵を手ばなさないといった。その時電話がなり、宮本は蒼然と外へとび出していった。彼は偽スコッチ製造の主犯だった。彼はひそかに久子をおとずれ、例の肖像画をおいて、そそくさとでていった。数日後、春山堂で次郎の個展がひらかれ、会場に流れる“銀座の恋の物語”のメロディに久子の記憶は回復した。

ヒット曲の「歌謡映画」という企画だったのでしょうが、
そうとうに力を入れて、しっかりと作られていましたね。
いわゆる子供だましなものでなく、大人が娯楽できるサスペンス要素をいれた
ストーリーテリングは類型的かもしれませんが、90分見せきりますね。
日劇でミケランジェロ・アントニオーニの「情事」の看板がありました。
こいつは1962年1月公開。で、この「銀恋」は3月公開。
1961年の別の映画の挿入歌が大ヒットした結果、独立して歌謡映画ができたのですね。
そうとうに速成されたのでしょう。

映画の存在は知ってましたが、まあ際物なんだろうな、と放置していました。

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2025-110M 「マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド」☆☆☆

Smontesori原題:La nouvelle femme
邦題:マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド
時間:99分
公開:2025-03-28
製作年度:2023
製作国:フランス・イタリア
配給:オンリー・ハーツ
製作総指揮:
製作:グレゴワール・ドゥバイ
監督:レア・トドロフ
脚本:レア・トドロフ カトリーヌ・バイエ
原作:
撮影:セバスティアン・ゲプフェール
音楽:レミ・ブーバル
出演:ジャスミン・トリンカ(マリア・モンテッソーリ)、レイラ・ベクティ(リリ・ダレンジ)、ラファエル・ソンヌヴィル=キャビー、ラッファエッレ・エスポジト、ピエトロ・ラグーサ、アガト・ボニゼール、セバスティアン・プドゥル、ラウラ・ボレッリ、ナンシー・ヒューストン

世界的に広がる教育法「モンテッソーリ教育」の生みの親マリア・モンテッソーリの劇的な人生を映画化。彼女がメソッドを獲得し、1907年に「子どもの家」を開設するまでの苦悩に満ちた7年間を描く。

20世紀初頭のイタリア、ローマ。マリア・モンテッソーリはフランスの有名な高級娼婦リリ・ダレンジと出会う。リリは娘に学習障がいがあることを世間に知られそうになり、自分の名声を守るためパリから逃げてきたのだった。この時マリアはすでに画期的な教育法の基礎を築いており、リリはマリアを通して、障がいを抱える子どもではなく強い意志と才能を持つ1人の人間として、ありのままの娘を知っていく。マリアに共鳴したリリは、男性中心社会の中で悪戦苦闘する彼女の野望の実現に手を貸すが……。

「息子の部屋」のジャスミン・トリンカが主人公マリア、「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」のレイラ・ベクティがリリを演じた。リリの娘ティナ役のラファエル・ソンヌビル=キャビーをはじめ、劇中に登場する障がいを持つ子どもたちの役には、同じ立場の子どもたちを起用。ドキュメンタリー映画を中心に手がけてきたレア・トドロフが長編劇映画初監督を務めた。

 

 

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2025-109M 「ベイビーガール」☆☆★★★

Sbabygirl原題:Babygirl
邦題:ベイビーガール
時間:114分
公開:2025-03-28
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:ダビド・イノホサ ジュリア・オー
監督:ハリナ・ライン
脚本:ハリナ・ライン
原作:
撮影:ヤスペル・ウルフ
音楽:クリストバル・タピア・デ・ビール
出演:ニコール・キッドマン(ロミー)、ハリス・ディキンソン(サミュエル)、アントニオ・バンデラス(ジェイコブ)、ソフィー・ワイルド(エスメ)

ニコール・キッドマンが主演を務め、すべてを手に入れたはずの女性CEOが満たされない欲望をインターンの青年に暴かれていく姿をスリリングに描いたエロティックスリラー。

ニューヨークでCEOとして成功を収めたロミーは、舞台演出家の夫ジェイコブや子どもたちに囲まれ、誰もが羨むような生活を送っていた。ある時、ロミーはインターンの青年サミュエルから目が離せなくなる。サミュエルは彼女の中に眠っていた欲望を見抜いて挑発を仕掛けてくる。行き過ぎた駆け引きをやめさせようとサミュエルに会いに行くロミーだったが、逆に主導権を握られ、2人のパワーバランスは逆転していく。

キッドマンが脚本構想段階から当て書きされたというロミー役を大胆に演じ、2024年・第81回ベネチア国際映画祭でボルピ杯(最優秀女優賞)を受賞。「逆転のトライアングル」のハリス・ディキンソンが年下インターンのサミュエル、「デスペラード」などのアントニオ・バンデラスが夫ジェイコブ、「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」のソフィー・ワイルドがロミーに憧れる部下エスメを演じた。監督・脚本は「BODIES BODIES BODIES ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ」のハリナ・ライン。

ニコール・キッドマン主演のよろめきドラマ(昭和の死語?)らしいのだが。ソフトな団鬼六系。がしかし、パワハラ告発に怯えながら止められないってのは今様。

 

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2025-108M 「エミリア・ペレス」☆☆☆★

Semiliaperez原題:Emilia Perez
邦題:エミリア・ペレス
時間:133分
公開:2025-03-28
製作年度:2024
製作国:フランス
配給:ギャガ
製作総指揮:ポリーヌ・ラミー
製作:パスカル・コーシュトゥー ジャック・オーディアール バレリー・シェアマン アンソニー・バカレロ
監督:ジャック・オーディアール
脚本:ジャック・オーディアール レア・ミシウス ニコラ・リベッキ トマ・ビデガン
原作:ボリス・ラゾン
撮影:ポール・ギローム
音楽:カミーユ クレモン・デュコル
出演:ゾーイ・サルダナ(リタ)、カルラ・ソフィア・ガスコン(エミリア/マニタス)、セレーナ・ゴメス(ジェシー)、アドリアーナ・パス(エピファニア)、エドガー・ラミレス(グスタボ)、マーク・イヴァニール(ワッセルマン)

「ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「預言者」などでフランスを代表する名匠として知られるジャック・オーディアールが手がけ、2024年・第77回カンヌ国際映画祭で審査員賞と4人の俳優が女優賞を受賞した作品。メキシコの麻薬カルテルのボスが過去を捨て、性別適合手術を受けて女性として新たな人生を歩みはじめたことから起こる出来事を、クライム、コメディ、ミュージカルなどさまざまなジャンルを交えて描いた。

メキシコシティの弁護士リタは、麻薬カルテルのボスであるマニタスから「女性としての新たな人生を用意してほしい」という極秘の依頼を受ける。リタは完璧な計画を立て、マニタスが性別適合手術を受けるにあたって生じるさまざまな問題をクリアし、マニタスは無事に過去を捨てて姿を消すことに成功する。それから数年後、イギリスで新たな人生を歩んでいたリタの前に、エミリア・ペレスという女性として生きるマニタスが現れる。それをきっかけに、彼女たちの人生が再び動き出す。

カンヌ国際映画祭ではアドリアーナ・パス、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメスの4人が女優賞を受賞。特にエミリア・ペレス/マニタス役を演じたカルラ・ソフィア・ガスコンは、カンヌ国際映画祭において初めてトランスジェンダー俳優として女優賞を受賞した。第97回アカデミー賞でも作品賞や国際長編映画賞をはじめ、非英語作品としては史上最多となる12部門13ノミネートを果たし、助演女優賞(ゾーイ・サルダナ)と主題歌賞の2部門を受賞した。カルラ・ソフィア・ガスコンもトランスジェンダー俳優として初の主演女優賞ノミネートとなった。

相当に今年のアカデミー賞でトリックスター的に評判だった作品。カンヌ映画祭でトランスジェンダーの女優賞で話題になった。
まあ、興味深く観終わったが、以下の感想と理由で、本作は評価できない。
①メキシコは貧富の差もそうだが、およそモラルある法治が存在しない腐った国だ。②トランスジェンダーで女性になって、女性の愛人を作るのが僕には理解不能。③正義の弁護士もギャングと表裏一体かよ!④ミュージカルと言う触れ込みだが、監督にミュージカル演出の資質無いようだ。

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2025-107M 「ラ・コシーナ 厨房」☆☆☆★★

Slacocina原題:La Cocina
邦題:ラ・コシーナ 厨房
時間:139分
公開:2025-06-13
製作年度:2024
製作国:アメリカ・メキシコ
配給:SUNDAE
製作総指揮:マルコ・ポロ・コンスタンドセ ホセ・ナシフ ウィリアム・オルソン パトリック・プフパジェナ
製作:ラミロ・ルイス ヘラルド・ガティカ アロンソ・ルイスパラシオス ローレン・マン アイバン・オーリック
監督:アロンソ・ルイスパラシオス
脚本:アロンソ・ルイスパラシオス
原作:アーノルド・ウェスカー
撮影:フアン・パブロ・ラミレス
音楽:トマス・バレイロ
出演:ラウル・プリオネス・カルモナ、ルーニー・マーラ、アンナ・ディアス、モーテル・フォスター、オデッド・フェール、ローラ・ゴメス、ジェームズ・ウォーターソン、リーセラーズ、エデゥアルド・オルモス、

2024年・第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。

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2025-106M 「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」☆☆☆★

Sbabywaru3邦題:ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ
時間:112分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:日本
配給:渋谷プロダクション
製作総指揮:
製作:奥村雄二 人見剛史 松原憲 小林良二 和田佳恵 五十嵐淳之 後藤剛
監督:阪元裕吾
脚本:阪元裕吾
原作:
撮影:伊集守忠
音楽:SUPA LOVE
出演:高石あかり、伊澤彩織

殺し屋女子2人組のモラトリアムな日常とハードなアクションのギャップで人気を集める、阪元裕吾監督による青春アクションエンタテインメント「ベイビーわるきゅーれ」の第3弾。前作で殺し屋業界に名をとどろかせた主人公の2人が、最強の敵と対峙する姿を描く。

殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビ、杉本ちさとと深川まひろは、出張先の宮崎県で早々にミッションをこなし、バカンス気分を満喫していた。ちさとは今日がまひろの誕生日であることに気づくが、次の殺しの予定が入っているため誕生日プレゼントを用意する時間がない。ちさとは内心の焦りを隠しながら、チンピラを1人消すだけの簡単な仕事のため、まひろとともに宮崎県庁に向かうが、そこで謎の男がターゲットに銃を向けている現場に出くわす。その男の正体は150人殺し達成を目指す一匹狼の殺し屋・冬村かえでだった。

ちさと役の髙石あかり、まひろ役の伊澤彩織をはじめとする前作からのキャスト陣に加え、冬村役を池松壮亮、先輩殺し屋・入鹿みなみ役を前田敦子がそれぞれ演じる。

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2025-105M 「白夜」☆☆☆

Sbyakuya原題:Quatre nuits d'un reveur
邦題:白夜
時間:83分
公開:1978-02-25(2025-03-07)
製作年度:1971
製作国:フランス・イタリア
配給:タンチェ、ユーロスペース
製作総指揮:
製作:
監督:ロベール・ブレッソン
脚本:ロベール・ブレッソン
原作:フョードル・ドストエフスキー
撮影:ピエール・ロム
音楽:ミシェル・マーニュ
出演:イザベル・ヴェンガルテン、ギョーム・デ・フォレ、ジャン=モーリス・モノワイエ、ジェローム・マサール、パトリック・ジュアネ

フランスの巨匠ロベール・ブレッソンが、1969年製作の「やさしい女」に続き文豪ドストエフスキーの短編を翻案して描いたドラマ。

孤独な画家の青年ジャックは、理想の女性との出会いを妄想しては、その思いをテープレコーダーに吹き込んでいる。ある夜、ジャックはセーヌ河にかかる橋、ポン・ヌフで思いつめた表情の美しい女性マルトと出会う。マルトは恋した相手が1年前にアメリカ留学に発ち、「結婚できる身分になったら1年後に会おう」と言われていたが、1年が経ったその夜に相手は現れなかったのだという。マルトに熱い気持ちを抱いたジャックは、彼女が約束の相手に会えるように尽くすが、相手は現れない。そしてやがて、マルトの心もジャックに惹かれ始める。

舞台は原作の19世紀ペテルブルクから、撮影当時のパリに移されている。日本では1978年に劇場初公開され、2012年に35ミリニュープリント版が公開された。2025年、4Kレストア版でリバイバル公開。

なぜに今ロベール・ブレッソンの作品なのか。それでもスクリーンで観られるのは貴重だよね。ドストエフスキー原作を現代フランスに翻案したもの。1971年作品の4Kリバイバル。
フライヤー作ったり、劇場への保障あったりと大変でしょうが。しかしこの作品はユーロスペース自体が配給に入っています。故にある意味興行収入からの配給手数料などは度外視なのでしょう。さらに権利金は相当に安価だと思います。とはいえ、ビジネスですから一定のスキームは組んでるでしょう。ただ、ここでユーロが加わったという大きな理由は、想像ですが「舞台がポンヌフ界隈」だからではないかと思います。ブレッソンというネームバリューもあるでしょうが、やはりユーロとしては「ポンヌフの恋人」(1992年 レオス・カラックス監督)が劇場の代名詞ということが大きいと思います。また、4月公開でカラックスの42分の中編作品が予告されています。ユーロスペースという劇場と作品と社風が三位一体となった「白夜」なのではと思います。

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2025-104M 「ノーバディーズ・ヒーロー」☆☆☆★

Snobodyheros原題:Viens je t'emmene
邦題:ノーバディーズ・ヒーロー
時間:100分
公開:2025-03-22
製作年度:2022
製作国:フランス・ベルギー
配給:サニーフィルム
製作総指揮:
製作:シャルル・ジリベール
監督:アラン・ギロディ
脚本:アラン・ギロディ ローラン・ルネッタ
原作:
撮影:エレーヌ・ルバール
音楽:グザビエ・ボシュロン
出演:ジャン=シャルル・クリシェ、ノエミ・ルヴォウスキー、イリエス・カドリ、ミシェル・マジエロ、ルノー・リュットン

「湖の見知らぬ男」などで知られるフランスの映画作家アラン・ギロディが監督・脚本を手がけ、娼婦への愛に悶絶する男と街で起きたテロ事件を描いた社会派コメディ。

クリスマス前の街。独身男性メデリックはランニング中に見かけた売春婦イザドラにひと目ぼれし口説こうとするが、彼女の嫉妬深い夫に邪魔されてしまう。時を同じくして、街の中心部で大規模なテロ事件が発生。メデリックのアパートに現れたアラブ系青年セリム、仕事とプライベートの区別がないフロランス、混乱する近隣住人たちとホテルフロントの老人と少女。メデリックの周囲で思わぬトラブルが次から次へと発生し、人々は疑心暗鬼に陥っていく。

「カミーユ、恋はふたたび」など監督としても活躍する俳優ノエミ・ルボフスキーがイザドラを演じ、「ボレロ 永遠の旋律」のドリア・ティリエが共演。2022年・第72回ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品。

たぶん、スクリューボール・コメディを志向したのだろうな。途方に暮れる、巻き込まれ系の主人公が、様々な登場人物のタイミングで翻弄されていく艶話。ジョギング中に出会った中年の娼婦と「イタす」目的が、ひたすら邪魔されて果たせないドタバタ。なかなか60年代のフランスコメディのリズム感で、緩い笑いに浸れる。

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2025-103M 「ミゼリコルディア」☆☆☆★

Smisericordia原題:Misericordia
邦題:ミゼリコルディア
時間:103分
公開:2025-03-22
製作年度:2024
製作国:フランス
配給:サニーフィルム
製作総指揮:
製作:シャルル・ジリベール
監督:アラン・ギロディ
脚本:アラン・ギロディ
原作:
撮影:クレール・マトン
音楽:マルク・ベルダゲール
出演:フェリックス・キシル、カトリーヌ・フロ、ジーン・バプティスト・ドゥランド、ジャック・ドゥヴレイ

「湖の見知らぬ男」などで知られるフランスの映画作家アラン・ギロディが、奇妙な住民ばかりの村で起きた奇想天外な事件の顛末を描き、フランスでスマッシュヒットを記録したサスペンスドラマ。

石造りの家が立ち並ぶ村。かつて師事していたパン職人の葬儀に参列するため帰郷したジェレミーは、故人の妻マルティーヌの勧めで家に泊めてもらうことに。思いのほか滞在が長引くなか、村で謎の失踪事件が発生。マルティーヌの息子ヴァンサン、音信不通となっていた親友ワルター、奇妙な神父フィリップ、村の秘密を知る警察官ら、それぞれの思惑と欲望が交錯していく。

「グッバイ・ゴダール!」のフェリックス・キシルが主人公ジェレミー、「大統領の料理人」のカトリーヌ・フロがマルティーヌを演じた。2024年・第77回カンヌ国際映画祭プレミア部門に出品。同年のルイ・デリュック賞を受賞し、カイエ・デュ・シネマ誌のベストテン第1位に選ばれた。

イメージフォーラムで企画されているアラン・ギロディ作品を2本ハシゴ。
「テオレマ」や「聖なる鹿殺し」に通じる。コミュニティに訳ありの過去を持つ訪問者。彼が、そのコミュニティのバランスを徐々に崩壊させて行く物語。

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