2024-353M 「占領都市」☆☆☆★
原題:Occupied City
邦題:占領都市
時間:251分
公開:2024-12-27
製作年度:2023
製作国:イギリス・オランダ・アメリカ
配給:トランスフォーマー、TBSテレビ
製作総指揮:アーノン・ミルチャン ヤリフ・ミルチャン マイケル・シェイファー ベン・コトナー アドリアナ・バンタ エミリー・オズボーン オリー・マッデン ダニエル・バトセック ベン・コーレン クレア・デ・コーニング
製作:フロア・オンラスト スティーブ・マックイーン アンナ・スミス・テンサー ビアンカ・スティグター
監督:スティーブ・マックイーン
脚本:ビアンカ・スティグター
原作:ビアンカ・スティグター
撮影:レナート・ヒレヘ
音楽:ローラ・ベル
出演:メラニー・ハイアムズ
「それでも夜は明ける」のスティーブ・マックイーン監督が、ナチスドイツ占領下で10万人以上が虐殺された大都市アムステルダムの恐怖の記憶を描いたドキュメンタリー。
第2次世界大戦中の1940年5月から5年間にわたってナチスドイツの占領下におかれたオランダの首都アムステルダム。人々は人権や言論の自由を奪われ、ユダヤ人を中心に10万人以上もの犠牲者が出た。アムステルダムを第2の故郷として暮らすマックイーン監督が、歴史家で妻のビアンカ・スティグターによる著書「Atlas of an Occupied City (Amsterdam 1940-1945)」を原作に、忌まわしい虐殺の記憶をもつさまざまな場所を通して恐怖の日々を復元。アーカイブ映像やインタビューによる回想はあえて使用せず、35ミリフィルムで130カ所にもおよぶ“現場”を正確にとらえることで、当時の記憶を鮮烈によみがえらせていく。
「ポール・ヴァーホーヴェン トリック」などのレナート・ヒレヘが撮影を手がけ、「aftersun アフターサン」のオリバー・コーツが音楽を担当。
2024-352M 「聖なるイチジクの種」☆☆☆★
原題:The Seed of the Sacred Fig
邦題:聖なるイチジクの種
時間:167分
公開:2025-02-14
製作年度:2024
製作国:ドイツ・フランス・イラン
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:モハマド・ラスロフ ジャン=クリストフ・サイモン
監督:モハマド・ラスロフ
脚本:モハマド・ラスロフ
原作:
撮影:プーヤン・アガババイ
音楽:
出演:ミシャク・ザラ、ソヘイラ・ゴレスターニ、マフサ・ロスタミ、セターレ・マレキ
家の中で消えた銃をめぐって家庭内に疑心暗鬼が広がっていく様子をスリリングに描き、2024年・第77回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したサスペンススリラー。
「悪は存在せず」などで国際的に高く評価されながらも母国イランでは自作映画で政府を批判したとして複数の有罪判決を受けたモハマド・ラスロフ監督が、2022年に1人の女性の不審死をきっかけに起きた抗議運動を背景に、実際の映像も盛り込みながら描きだす。
テヘランで妻や2人の娘と暮らすイマンは20年にわたる勤勉さと愛国心を評価され、念願だった予審判事に昇進する。しかし仕事の内容は、反政府デモ逮捕者に不当な刑罰を下すための国家の下働きだった。報復の危険があるため家族を守る護身用の銃が国から支給されるが、ある日、家庭内でその銃が消えてしまう。当初はイマンの不始末による紛失と思われたが、次第に妻ナジメ、長女レズワン、次女サナの3人に疑惑の目が向けられるように。捜索が進むにつれて家族でさえ知らなかったそれぞれの顔が浮かびあがり、事態は思わぬ方向へと狂いはじめる。
長尺だが、動機がいまひとつわからない。
2024-351M 「HERE 時を越えて」☆☆☆★★
原題:Here
邦題:HERE 時を越えて
時間:104分
公開:2025-04-04
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ジェレミー・ジョンズ アンドリュー・ゴロフ トム・ザドラ
製作:ロバート・ゼメキス デレク・ホーグ ジャック・ラプケ ビル・ブロック
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:エリック・ロス ロバート・ゼメキス
原作:リチャード・マグワイア
撮影:ドン・バージェス
音楽:アラン・シルベストリ
出演:トム・ハンクス、ロビン・ライト、ポール・ベタニー、ケリー・ライリー、ミシェル・ドッカリー
地球上のある地点にカメラが固定され、
その場所に暮らす幾世代もの家族が交差して描かれる、愛と喪失、記憶と希望の物語。
恐竜たちが駆け抜け、氷河期を迎え、オークの木が育ち、先住民族の男女が出会う。悠久の時を越えてその場所に家が建ち、いくつもの家族が入居しては出てゆく。1945年、戦地から帰還したアル(ポール・ベタニー)と妻のローズ(ケリー・ライリー)がその家を購入し、やがてリチャード(トム・ハンクス)が生まれる。高校生となったリチャードは絵が得意でアーティストになることを夢見ていた。そんな中、別の高校に通うマーガレット(ロビン・ライト)と出会い、2人は恋におちる。マーガレットは、高校卒業後は大学に進学し、弁護士になることを目指していた。だが、ここから思いがけない人生が始まる──。
ある場所にカメラが固定され、その視点が捉える場所で生きるものたちを映し出す。紀元前から現代までを往き来する壮大な時間旅行をひとつの舞台で描く、まさに未体験の物語。やがて家が建てられ、その場所は家族の集まる部屋となる。各時代にいくつかの一家が登場するが、中心となるのがトム・ハンクスとロビン・ライトが演じる夫婦。ゼメキス監督はVFXを使い、2人は高校生から老人期までを演じきった。
「すべてはここ(HERE)から起こる」というテーマのもと、家族の愛と喪失を追ううちに、喜びも悲しみも、そこで過ごしたすべての瞬間の愛おしさに心が震え、未来へと背中を押してくれる希望の物語。
すさまじいまでの「実験映画」。名匠ゼメキス監督が進化し続けていることに驚愕する。固定ワンフレームのなかに人類のドラマが詰まっている。
2024-350M 「デュオ 1/2のピアニスト」☆☆☆★
原題:Prodigieuses
邦題:デュオ 1/2のピアニスト
時間:109分
公開:2025-02-28
製作年度:2024
製作国:フランス
配給:シンカ、フラッグ
製作総指揮:
製作:フィリップ・ルスレ
監督:フレデリック・ポティエ バランタン・ポティエ
脚本:
原作:
撮影:ダニー・エルセン
音楽:ダン・レビ
出演:カミーユ・ラザ、メラニー・ロベール、フランク・デュボスク、イザベル・カレ、エリザ。ダウティ
本作品は、実在する双子のピアニスト、プレネ姉妹の数奇な運命と人生をモデルに『コーダ あいのうた』『エール!』『ふたりのマエストロ』のフィリップ・ルスレプロデュースによる感動のドラマ。主演の双子にはNetflixドラマシリーズ「エミリー、パリへ行く」の人気キャラクターを演じるカミーユ・ラザと映画初出演のメラニー・ロバート。彼女たちを支える両親を『パリ、嘘つきな恋』のフランク・デュボスク、『デリシュ!』のイザベル・カレが演じ安定の演技で脇を固める。短編”216mois”で2014 SXSW 審査員大賞にノミネート経験のあるポティエ親子の長編デビュー作。
映画に登場する曲はクラシック、ジャズ、歌謡曲など多岐に渡り、バッハ「ゴルトベルク変奏曲」、モーツァルト「フィガロの結婚」やベートーベン「月光」、シューベルト「セレナーデ」、チャイコフスキー「四季」、フォーレ「パヴァーヌ」、シャルル・アズナブール「希望に満ちて」など。
2024-349M 「コメント部隊」☆☆☆★
原題:TROLL FACTORY
邦題:コメント部隊
時間:109分
公開:2025-02-14
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:アン・グクジン
脚本:アン・グクジン
原作:
撮影:
音楽:
出演:ソン・ソック、キム・ソンチョル、キム・ドンフィ、ホン・ギョン
国家情報院の世論操作事件を題材にしたチャン・ガンミョン氏の同名小説が原作となる本作は、『誠実な国のアリス』で韓国社会を赤裸々かつ愉快に風刺し、映画界の次世代監督として注目されたアン・グクジン監督が待望の 9 年ぶりの新作として、脚本も手掛けた渾身作。社会を動かす世論の中心はもはやマスコミではなく、SNS やオンラインコミュニティのようなサイバー空間といわれ、フェイクニュースが社会を混乱に陥れることもある今日。そんな我々の世論が形成されるサイバー空間を誰かが支配しているかもしれないという現代社会に潜む陰謀論、「世論操作」に強烈な疑念を提起する新たな犯罪スリラー映画。
どこからが真実で、どこまでが嘘かー。ネット情報は誰かが工作したフェイクばかりなのか、はたまた現実に起こっていることなのか。“オンライン世論操作”という昨今の選挙でも注目された題材を元に、これから繰り広げられる予測不可能な展開が待ち受けているウェルメイドな犯罪ドラマ。
2024-348M 「型破りな教室」☆☆☆★
原題:Radical
邦題:型破りな教室
時間:123分
公開:2024-12-20
製作年度:2025
製作国:メキシコ
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:ハビエル・ウィリアムズ アベリーノ・ロドリゲス パトリシア・サンチェス
製作:ベン・オデル エウヘニオ・デルベス ジョシュア・デイビス
監督:クリストファー・ザラ
脚本:クリストファー・ザラ
原作:
撮影:マテオ・ロンドノ
音楽:パスクアル・レイエス フアン・パブロ・ビラ
出演:エウヘニオ・デルベス(セルヒオ・フアレス・コレア先生)、ダニエル・ハダッド(チュチョ(校長先生))、ジェニファー・トレホ(パロマ)、ミア・フェルナンダ・ソリス(ルペ)、ダニーロ・グアルディオラ(ニコ)
犯罪と貧困が日常化した地域の小学校に赴任した教師が、型破りな授業で子どもたちを全国トップの成績に導いていく姿を、2011年のメキシコであった実話を基に映画化したドラマ。
アメリカとの国境近くにあるメキシコ・マタモロスの小学校。子どもたちは麻薬や殺人といった犯罪と隣りあわせの環境で育ち、教育設備は不足し、教員は意欲のない者ばかりで、学力は国内最底辺だった。6年生の半数以上が卒業を危ぶまれるなか、出産のため辞職した6年生の担任の代役として、マタモロス出身の教師フアレスが赴任してくる。子どもたちはフアレスのユニークで型破りな授業を通して探究する喜びを知り、それぞれの興味や才能を開花させていく。しかし、思わぬ悲劇が彼らを襲い……。
「コーダ あいのうた」の音楽教師役で注目を集めたエウヘニオ・デルベスが教師フアレスを演じた。2023年サンダンス映画祭にてフェスティバル・フェイバリット賞(映画祭観客賞)を受賞。
メキシコのどん底エリアの小学校が舞台。実話ベースの物語。さすがサンダンス映画祭で観客賞受賞っぽい『強い共感性』のある作品だ。
2024-347M 「お坊さまと鉄砲」☆☆☆★
原題:The Monk and the Gun
邦題:お坊さまと鉄砲
時間:112分
公開:2024-12-13
製作年度:2023
製作国:ブータン・フランス・アメリカ・台湾
配給:ザジフィルムズ、マクザム
製作総指揮:
製作:シュー・フォン ステファニー・ライ ジャン=クリストフ・サイモン
監督:パオ・チョニン・ドルジ
脚本:パオ・チョニン・ドルジ
原作:
撮影:ジグメ・テンジン
音楽:
出演:タンディン・ワンチュック、ケルサン・チョジェ、タンディン・ソナム
長編監督デビュー作「ブータン 山の教室」で世界的に注目を集めたパオ・チョニン・ドルジが監督・脚本を手がけ、初めて選挙をすることになったブータンの小さな村で、変化を求められて戸惑う村人たちの姿を、温かいまなざしとひょうひょうとしたユーモアでつづったコメディドラマ。
2006年。長年にわたり国民に愛されてきた国王が退位し、民主化へと転換を図ることが決まったブータンで、選挙の実施を目指して模擬選挙が行われることに。周囲を山に囲まれたウラの村でその報せを聞いた高僧は、なぜか次の満月までに銃を用意するよう若い僧に指示し、若い僧は銃を探しに山を下りる。時を同じくして、アメリカからアンティークの銃コレクターが“幻の銃”を探しにやって来て、村全体を巻き込んで思いがけない騒動へと発展していく。
2024-346M 「不思議の国のシドニ」☆☆★★★
原題:Sidonie au Japon
邦題:不思議の国のシドニ
時間:96分
公開:2024-12-13
製作年度:2023
製作国:フランス・ドイツ・スイス・日本
配給:ギャガ
製作総指揮:フェリックス・フォン・ブーム エレナ・タチ 市山尚三 吉武美知子
製作:セバスチャン・アーゲンアワー
監督:エリーズ・ジラール
脚本:エリーズ・ジラール モード・アメリーヌ ソフィー・フィリエール
原作:
撮影:セリーヌ・ボゾン
音楽:ジェラルド・マッシーニ
出演:イザベル・ユペール(シドニ)、伊原剛志(溝口健三)、アウグスト・ディール(アントワーヌ)
フランスの名優イザベル・ユペールが主演を務め、喪失を抱えるフランス人作家が日本各地を旅するなかで新たな一歩を踏み出していく姿を軽やかにつづった人間ドラマ。
フランスの女性作家シドニは、自身のデビュー小説「影」が日本で再販されることになり、出版社に招かれて訪日することに。見知らぬ土地への不安を感じながらも日本に到着した彼女は、寡黙な編集者・溝口健三に出迎えられる。シドニは記者会見で、自分が家族を亡くし天涯孤独であること、喪失の闇から救い出してくれた夫のおかげで「影」を執筆できたことなどを語る。溝口に案内され、日本の読者と対話しながら各地を巡るシドニの前に、亡き夫アントワーヌの幽霊が姿を現し……。
「硫黄島からの手紙」の伊原剛志が溝口役をフランス語で演じ、「名もなき生涯」のアウグスト・ディールがアントワーヌの幽霊役で出演。「ベルヴィル・トーキョー」「静かなふたり」のエリーズ・ジラールが監督を務め、「アマンダと僕」のモード・アメリーヌと「アンティークの祝祭」のソフィー・フィリエールがジラール監督とともに脚本を担当。
フランスの小説家が邦訳された作品のキャンペーンで日本に招かれる。そこへ死んだ夫の亡霊が現れて、というロードムービー。しかしおとなしすぎるので、ストーリーを追わせる牽引力が皆無。
2024-345M 「モアナと伝説の海2」☆☆☆★★
原題:Moana 2
邦題:モアナと伝説の海2
時間:100分
公開:2024-12-06
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニ
製作総指揮:ジャレッド・ブッシュ
製作:ジェイソン・ハンド デイナ・ルドゥー・ミラー
監督:デイブ・デリック・Jr.
脚本:ジャレッド・ブッシュ
原作:
撮影:
音楽:マーク・マンシーナ
出演:アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソン
海に選ばれた少女モアナが繰り広げる冒険を描いたディズニー・アニメーション・スタジオによる2016年製作の長編ミュージカルアニメ「モアナと伝説の海」の続編。
モアナが壮大な冒険の末に故郷の島を救ってから3年。妹シメアが生まれて少し大人になったモアナは、愛する家族や島の仲間たちに囲まれながら、以前は禁じられていた海へと航海に繰り出す日々を送っていた。そんなある日、「かつて人々は海でつながっていたが、人間を憎む神によって引き裂かれてしまった。海の果てにある島にたどり着けば呪いが解け、世界は再びひとつになる」という伝説を知ったモアナは、人々の絆を取り戻すため立ちあがることを決意。風と海を司る半神半人のマウイや島の新たな仲間たちとともに、危険に満ちた冒険の旅に出る。
監督は、前作にストーリーアーティストとして参加したデイブ・デリック・Jr.。英語オリジナル版では前作と同じくアウリー・クラバーリョがモアナ、ドウェイン・ジョンソンがマウイの声を演じ、日本語吹き替え版でも屋比久知奈がモアナ役、尾上松也がマウイ役を続投。
2017年に前作を封切で観て以来の続編。前作も満足したので、この続編は外せない。アメリカではメガヒットしているらしい。
2024-344M 「はたらく細胞」☆☆☆★
邦題:はたらく細胞
時間:109分
公開:2024-12-13
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:山田邦雄 木下直哉 岩上敦宏 角田真敏 木村知郎 下田淳行 細野義朗
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
原作:清水茜 原田重光 初嘉屋一生
撮影:谷川創平
音楽:Face 2 fAKE
出演:永野芽郁(赤血球)、佐藤健(白血球[好中球])、芦田愛菜(漆崎日胡)、山本耕史(キラーT細胞)、仲里依紗(NK細胞)、松本若菜(マクロファージ)、染谷将太(ヘルパーT細胞)、板垣李光人(新米赤血球)、加藤諒(先輩赤血球)、加藤清史郎(武田新)、マイカ・ピュ(血小板)、深田恭子(肝細胞)、片岡愛之助(肺炎球菌)、新納慎也(化膿レンサ球菌)、小沢真珠(黄色ブドウ球菌)、鶴見辰吾、光石研、Fukase(????)、阿部サダヲ(漆崎茂)
人間の体内の細胞たちを擬人化した斬新な設定で話題を集め、テレビアニメ化もされた同名漫画を実写映画化。原作漫画「はたらく細胞」とスピンオフ漫画「はたらく細胞 BLACK」の2作品をもとに、ある人間親子の体内世界ではたらく細胞たちの活躍と、その親子を中心とする人間世界のドラマを並行して描く。
人間の体内には37兆個もの細胞が存在し、酸素を運ぶ赤血球や細菌と戦う白血球など無数の細胞たちが、人間の健康を守るため日夜はたらいている。高校生の漆崎日胡は、父の茂と2人暮らし。健康的な生活習慣を送る日胡の体内の細胞たちはいつも楽しくはたらいているが、不規則・不摂生な茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちが不満を訴えている。そんな中、彼らの体内への侵入を狙う病原体が動き始め、細胞たちの戦いが幕を開ける。
永野芽郁が赤血球役、佐藤健が白血球役でそれぞれ主演を務め、人間の漆崎茂を阿部サダヲ、その娘・日胡を芦田愛菜が演じる。「翔んで埼玉」「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹が監督を務め、「るろうに剣心」シリーズの大内貴仁がアクション演出を担当。
鑑賞予定には無かったが、悪い評判を聞かないので、いちおう観ておく。メインビジュアルから、おちゃらけバカ映画かとおもったら、娘の白血病を治療する体内の物語、というすっげーシリアスな内容でビックリ。
2024-343M 「聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団」☆☆☆★
邦題:聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団
時間:93分
公開:2024-12-20
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:佐藤貴博
製作:澤桂一 桑原勇蔵 菅井敦 市川南 細野義朗 松本拓也 桑原佳子 角田真敏 稲葉貢一 松橋真三
監督:福田雄一
脚本:福田雄一
原作:中村光
撮影:倉田慎也
音楽:瀬川英史
出演:松山ケンイチ(イエス)、染谷将太(ブッダ)、賀来賢人(梵天)、岩田剛典(ミカエル)、白石麻衣(弁才天)、勝地涼(帝釈天)、仲野太賀(十一面観音)、神木隆之介(ヨハネ)、山本美月(マーラの娘・長女)、桜井日奈子(マーラの娘・次女)、川口春奈(女子ーズ レッド)、中田青渚(マーラの娘・三女)、吉柳咲良(女子ーズ グリーン)、田中美久(女子ーズ イエロー)、森日菜美(女子ーズ ブルー)、安斉星来(女子ーズ ネイビー)、山田孝之、ムロツヨシ、佐藤二朗(戦いの仙人)、窪田正孝(マーラ)、藤原竜也(ルシファー)
神の子イエスと仏の悟りを開いたブッダが東京・立川にある6畳一間のアパートでふたり暮らしをしながら下界を満喫する日常を描いた人気ギャグ漫画「聖☆おにいさん」を実写映画化。原作者・中村光が映画化のために描いた原作エピソード「スクリーンへの長い途(みち)」をもとに、2018年のドラマ版に続いて福田雄一監督がメガホンをとり、松山ケンイチがイエス役、染谷将太がブッダ役で主演を務める。
世紀末を無事に乗り越えたイエスとブッダは、日本の四季折々を感じながら、福引を楽しんだり、お笑いコンビ「パンチとロン毛」を結成したりと、ゆるい日常を過ごしていた。そんなある日、2人のもとに招かれざる客が現れ、衝撃の事実を伝える。やがてそれは、神と仏と天使と悪魔が入り乱れる予測不能な戦いへと展開していく。
賀来賢人、岩田剛典、白石麻衣、勝地涼、佐藤二朗、仲野太賀、神木隆之介がそれぞれ天界関係のキャラクターを演じ、藤原竜也、窪田正孝、山本美月、桜井日奈子、中田青渚が悪魔側のキャラクターを演じる。そのほか、福田監督が手がけた戦隊コメディ「女子ーズ」も登場し、川口春奈、吉柳咲良、田中美久、森日菜美、安斉星来が新生「女子ーズ」を演じる。さらに山田孝之、ムロツヨシら豪華キャストが集結。
前職では『勇者ヨシヒコ』シリーズでずいぶん利益を出してくれた福田雄一監督のバカ映画最新作。これはオフビート疾走に期待の逸品。一般の感覚をお持ちのオトナの皆さんにはお薦めしません。
2024-342M 「The Substance」☆☆☆
原題:The Substance
邦題:ザ・サブスタンス(原題)
時間:142分
公開:2025-05-16
製作年度:2024
製作国:イギリス・フランス
配給:ギャガ
製作総指揮:アレクサンドラ・ロウイ
製作:コラリー・ファルジャ ティム・ビーバン エリック・フェルナー
監督:コラリー・ファルジャ
脚本:コラリー・ファルジャ
原作:
撮影:ベンジャミン・クラカン
音楽:
出演:デミ・ムーア、マーガレット・ケアリー、デニス・クエイド
2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。コラリー・ファルジャが脚本賞を受賞。
30年くらい昔なら、プレでミリオンの叩き合いで、ビデオMGも5億くらい。な、レンタルがグルグル回るタイプの逸品。
2024-341M 「ライオン・キング ムファサ」☆☆☆★★
原題:Mufasa: The Lion King
邦題:ライオン・キング ムファサ
時間:118分
公開:2024-12-20
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ピーター・トビヤンセン
製作:アデル・ロマンスキー マーク・セリアク
監督:バリー・ジェンキンス
脚本:ジェフ・ナサンソン
原作:
撮影:ジェームズ・ラクストン
音楽:デイブ・メッツガー
出演:アーロン・ピエール(ムファサ)、ケルヴィン・ハリソン・Jr(タカ)、ティファニー・ブーン(サラビ)、ドナルド・グローヴァー(シンバ)、ビヨンセ・ノウルズ=カーター(ナラ)、マッツ・ミケルセン(キロス)、ブルー・アイビー・カーター(キアラ)、ジョン・カニ(ラフィキ)、セス・ローゲン(プンバァ)、ビリー・アイクナー(ティモン)、タンディ・ニュートン(エシェ)
同名の名作ディズニーアニメを、最新の映像技術を駆使して実写もアニメーションも超越した“超実写映画”として新たに映画化した2019年製作の「ライオン・キング」。その前日譚として、若き日のムファサ王とスカーの兄弟の絆を描く。
息子シンバを命がけで守ったムファサ王。かつて孤児だったムファサの運命を変えたのは、後に彼の命を奪うスカーとの出会いだった。両親を亡くしひとりさまよっていた幼き日のムファサは、王家の血を引く思いやりに満ちたライオン、タカ(後のスカー)に救われる。血のつながりを超えて兄弟の絆で結ばれたムファサとタカは、冷酷な敵ライオンから群れを守るため、新天地を目指してアフリカ横断の旅に出る。
英語オリジナル版では「オールド」のアーロン・ピエールがムファサ、「WAVES ウェイブス」のケルビン・ハリソン・Jr.がタカの声を演じ、マッツ・ミケルセン、ビヨンセ・ノウルズ=カーターが声の出演。日本語吹き替え版では尾上右近がムファサ、アイドルグループ「Travis Japan」の松田元太がタカの声を担当。「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督がメガホンをとり、「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」のジェフ・ナサンソンが脚本、「モアナと伝説の海」のリン=マニュエル・ミランダが音楽を担当。
結構なお点前でした。お子様方も多かったのですが、吹き替え版を見せてあげればいいのに、と思ってしまいました。それとも英語力の訓練なのかしら。
2024-340M 「キノ・ライカ 小さな町の映画館」☆☆☆★
原題:Cinema Laika
邦題:キノ・ライカ 小さな町の映画館
時間:81分
公開:2024-12-14
製作年度:2023
製作国:フランス・フィンランド
配給:ユーロスペース
製作総指揮:
製作:
監督:ベリコ・ビダク
脚本:ベリコ・ビダク エマニュエル・フェルチェ
原作:
撮影:ベリコ・ビダク
音楽:
出演:アキ・カウリスマキ、ミカ・ラッティ、カルッキラの住人たち、ジム・ジャームッシュ、マウステテュトット、ヌップ・コイヴ、シーモン・アル=バズーン、ユホ・クオスマネン
フィンランドの名匠アキ・カウリスマキが仲間たちと作った映画館「キノ・ライカ」のドキュメンタリー。
フィンランドの鉄鋼の町カルッキラに、カウリスマキと仲間たちが誕生させた町で初めての映画館キノ・ライカ。深い森と湖、そして現在は使われなくなった鋳物工場しかないこの町で、住民たちは映画館への期待に胸をふくらませ、映画について口々に話しはじめる。
カウリスマキと共同経営者の作家ミカ・ラッティが2021年に映画館をオープンさせるまでの様子やインタビューに応じる姿などをカメラに収め、カウリスマキが自ら館内の内装や看板設置などの作業に勤しむ姿も映しだす。「枯れ葉」に出演した女性デュオのマウステテュトットや「希望のかなた」に出演したヌップ・コイブ、サイモン・フセイン・アルバズーン、盟友ジム・ジャームッシュらも登場し、カウリスマキとの思い出や映画への思いを語る。
カウリスマキの映画を全部観たくなるような、ドキュメンタリーに見えないドキュメンタリー。みんな饒舌である。
2024-339M 「フード・インク ポスト・コロナ」☆☆★★
原題:Food, Inc. 2
邦題:フード・インク ポスト・コロナ
時間:94分
公開:2024-12-06
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:アンプラグド
製作総指揮:キム・ロス クリスタ・ワークマン ジェフ・スコール ダイアン・ワイアーマン
製作:ロバート・ケナー メリッサ・ロブレド エリック・シュローサー マイケル・ポーラン
監督:ロバート・ケナー メリッサ・ロブレド
脚本:
原作:
撮影:ジェイ・レドモンド バディ・スクワイアーズ
音楽:マーク・アドラー
出演:マイケル・ポーラン、ゲラルド・レイエス・チャベス、エリック・シュローサー、トニー・トンプソン、サラ・ロイド、ジョン・テスター、コリー・ブッカー、ドナルド・トランプ
アメリカの食品業界の闇を暴き、第82回アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた2009年製作の映画「フード・インク」の続編で、新型コロナウイルスの世界的流行後に浮き彫りになったアメリカのフードシステムの脆弱性に迫ったドキュメンタリー。
2020年の新型コロナウイルスのパンデミック後、巨大食品企業の市場独占がさらに進み、個人農家の衰退と貧富の格差が深刻化した。その実態や“超加工食品”による健康被害、子どもの糖尿病の増加、巨大企業による移民労働者の搾取など、さまざまな問題に「食」の観点から切り込んでいく。その一方で、解決策を求めて持続可能な未来を作りだそうと奮闘する農家や活動家、政治家たちの前向きな姿にもカメラを向ける。
前作に続いてジャーナリストのマイケル・ポーラン、エリック・シュローサーらが出演。
2024-338M 「動物界」☆☆☆★
原題:Le regne animal
邦題:動物界
時間:128分
公開:2024-11-08
製作年度:2023
製作国:フランス・ベルギー
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:ピエール・ガイヤール
監督:トマ・カイエ
脚本:トマ・カイエ ポリーヌ・ミュニエ
原作:
撮影:ダビ・カイエ
音楽:アンドレア・ラズロ・デ・シモーネ
出演:ロマン・デュリス(フランソワ)、ポール・キルシェ(エミール)、アデル・エグザルコプロス(ジュリア)、トム・メルシエ(フィクス)、ビリー・ブラン(ニナ)、サーディア・ベンタイブ(ナイマ)、ナタリー・リシャール(ヴァレリー)
人間がさまざまな動物に変異してしまう奇病が発生した近未来を舞台に家族の絆を描き、本国フランスで観客動員100万人を超えるスマッシュヒットを記録したSFスリラー。
近未来。原因不明の突然変異により、人間の身体が徐々に動物と化していく奇病が蔓延していた。さまざまな種類の“新生物”は凶暴性を持つため施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。ある日、新生物たちの移送中に事故が起こり、彼らが野に放たれてしまう。フランソワと16歳の息子エミールは行方不明となったラナを捜すが、次第にエミールの身体に変化が起こり始める。
「彼は秘密の女ともだち」のロマン・デュリスがフランソワ、「Winter boy」のポール・キルシェが息子エミールを演じ、「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスが共演。2014年のデビュー作「Les Combattants」で高く評価されたトマ・カイエが監督・脚本を手がけた。
フランスでスマッシュヒットしたというパンデミックファンタジーな作品。あまり良い評判は聞かないのだが、配給会社が頑張っているのか、妙に細々とロングランしている。とっくに終映しているだろうと鑑賞を諦めていたが、幸いにもスクリーンで観られる。
2024-337M 「366日」☆☆☆★
邦題:366日
時間:122分
公開:2025-01-10
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、松竹
製作総指揮:髙??敏弘 門屋大輔
製作:
監督:新城毅彦
脚本:福田果歩
原作:「366日」物語委員会
撮影:小宮山充 西岡章
音楽:日向萌
出演:上白石萌歌、赤楚衛二、玉城ティナ、稲垣来泉、齋藤潤、溝端淳平、石田ひかり、国仲涼子、杉本哲太
沖縄出身のバンド「HY」の同名楽曲をモチーフに、沖縄と東京を舞台に20年の時を超えて織りなされる純愛をオリジナルストーリーで描いた恋愛映画。
2003年、沖縄に住む高校生の湊は、同じ高校の後輩である美海と出会う。音楽の趣味が合う2人は自然とひかれあい、湊の卒業式の日に告白し付きあいはじめる。母を病気で亡くし、音楽を作るという自分の夢を諦めかけていた湊だったが、美海に背中を押されて東京の大学に進学。2年後には美海も上京し、東京での幸せな日々がスタートする。音楽会社への就職が決まった湊と、通訳という夢に向かって奮闘する美海は、この幸せがずっと続くよう願っていた。しかしある日突然、湊は美海に別れを告げて彼女のもとから去ってしまう。
赤楚衛二が主人公・湊役、上白石萌歌がヒロイン・美海役を務め、高校時代から30代までの2人をそれぞれ演じる。「ただ、君を愛してる」「四月は君の嘘」の新城毅彦監督がメガホンをとった。
2025-336M 「クレイヴン・ザ・ハンター」☆☆☆★
原題:Kraven the Hunter
邦題:クレイヴン・ザ・ハンター
時間:127分
公開:2024-12-13
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:アート・マーカム マット・ホロウェイ
製作:アビ・アラド マット・トルマック デビッド・ハウスホルター
監督:J・C・チャンダー
脚本:リチャード・ウェンク アート・マーカム マット・ホロウェイ
原作:リチャード・ウェンク
撮影:ベン・デイビス
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン(クレイヴン/セルゲイ・クラヴィノフ)、アリアナ・デボーズ(カリプソ)、フレッド・ヘッキンジャー(ディミトリ・クラヴィノフ)、アレッサンドロ・ニヴォラ(アレクセイ・シツェビッチ/ライノ)、クリストファー・アボット(ザ・フォーリナー)、ラッセル・クロウ(ニコライ・クラヴィノフ)
マーベルコミックの人気キャラクターで、スパイダーマンの宿敵として知られるアンチヒーロー、クレイヴン・ザ・ハンターを主役に描くアクション。素手で猛獣を倒すほどの身体能力と五感を武器に戦うクレイヴン・ザ・ハンターが、いかにしてその力を手に入れ、悪名高い最強のハンターとなったのか、誕生の物語を描く。
幼い頃、裏社会を牛耳る冷酷な父親とともに狩猟に出かけた際、巨大なライオンに襲われたことをきっかけに「百獣の王」のパワーをその身に宿したクレイヴン。自身の父親がもたらしたこの世の悪を始末するという目的を抱いた彼は、金儲けのために動物を殺める人間たちを次々と狩っていく。一度狙った獲物はどこまでも追い続け、必ず自らの手で仕留めるクレイヴンだったが、そのなかでやがて、縁を切ったはずの父親との対峙を余儀なくされる。さらに、全身が硬い皮膚に覆われた巨大な怪物ライノの出現によって、戦いは次第にエスカレートしていく。
主演は「キック・アス」「TENET テネット」のアーロン・テイラー=ジョンソン。クレイヴンの父親にラッセル・クロウ、ヒロインのカリプソ役に「ウエスト・サイド・ストーリー」のアリアナ・デボーズ。監督は「トリプル・フロンティア」「マージン・コール」のJ・C・チャンダー。
2024-335M 「映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」☆☆☆
邦題:映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂
時間:103分
公開:2024-12-13
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:遠藤徹哉 市川南 岡田美穂 川口義宏 冨田賢太郎 今村雄二 弓矢政法 渡辺章仁 奥村景二 川村龍夫 出來由紀子 檜原麻希 小林和之 五十嵐淳之
監督:中田秀夫
脚本:吉田玲子
原作:廣嶋玲子 jyajya
撮影:今井孝博
音楽:横山克
出演:天海祐希(紅子)、大橋和也(等々力小太郎)、伊原六花(相田陽子)、平澤宏々路(等々力まどか)、伊礼姫奈(如月百合子)、白山乃愛(大野藍花)、番家天嵩(水野雄太)、今濱夕輝乃、山本未來(浅井真美子)、渡邊圭祐(本郷隼人)、田中里衣、じろう(有馬みつお)、上白石萌音(よどみ)
廣嶋玲子原作による人気児童小説「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズを天海祐希の主演で実写映画化。
新米教師の等々力小太郎は、赴任した小学校の子どもたちから不思議な駄菓子屋「銭天堂」の噂を聞く。怪しげな店主・紅子が選んでくれる駄菓子を食べれば願いがかなうが、食べ方や使い方を間違えると大変なことになるのだという。やがて、銭天堂の駄菓子を買ったと思われる人たちの様子がおかしくなり、小太郎が密かに思いを寄せる雑誌編集者・相田陽子も暴走してしまう。そんな中、小太郎はもう一軒の駄菓子屋「たたりめ堂」の存在に気づく。その店では店主のよどみが人々の悪意を集めて作った駄菓子を売っていた。小太郎は大切な人たちを守るべく、紅子とともによどみを追うが……。
原作でも人気の高い「たたりめ堂」の店主・よどみを上白石萌音が演じ、映画オリジナルキャラクターの教師・小太郎役で大橋和也、雑誌編集者・陽子役で伊原六花が出演。「リング」「スマホを落としただけなのに」の中田秀夫監督がメガホンをとり、「ブルーピリオド」の吉田玲子が脚本を手がけた。
原作を読んだ時「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造の女性版が、不思議な駄菓子店でドラえもん風な切り口の『道具=駄菓子』で人々の幸不幸をあれこれする、というイメージだった。まあ、そんな大人系ファンタジーなのだが、誰に見せたい作品なのか焦点が絞られてない。ジュブナイルと思ってよいのかな。
2024-334M 「JAWAN ジャワーン」☆☆☆★
原題:JAWAN
邦題:JAWAN ジャワーン
時間:171分
公開:2024-11-29
製作年度:2023
製作国:インド
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:ガウリ・カーン
監督:アトリ
脚本:アトリ ラマナギリバサン
原作:
撮影:G・K・ビシュヌ
音楽:アニルド
出演:シャー・ルク・カーン、ナヤンターラー、ヴィジャイ・セードゥパティ、ディーピカー・パードゥコーン、プリヤーマニー、サニャー・マルホートラ
ボリウッドを代表する人気俳優シャー・ルク・カーンがタミル語映画界の若手監督アトリとタッグを組んだアクション映画。
インド北部の国境近くの村に、川の上流から瀕死の男が流れ着く。男は老薬師のもとで眠り続けていたが、ある夜、村が軍服姿の男たちに襲撃されると突然目を覚まし、侵入者たちを次々と血祭りに上げていく。30年後、全身に包帯を巻いた謎の男と若い女たちがムンバイの地下鉄を乗っ取り、政府に対して4000億ルピーを要求する。人質となった乗客たちの中には、悪徳武器商人カリの娘アーリヤの姿もあった。カリは多額の身代金を支払い、その金は犯人によって全国70万人の農民の銀行口座に振り込まれる。解放された乗客たちに紛れて姿を消した犯人たちが向かったのは、郊外にある女性刑務所だった。
共演は「ダルバール 復讐人」のナヤンターラー、「PATHAAN パターン」のディーピカー・パードゥコーン、「マスター 先生が来る!」のビジャイ・セードゥパティ。
2024-333M 「劇場版ドクターX」☆☆☆★★
邦題:劇場版ドクターX
時間:128分
公開:2024-12-06
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:早河洋
製作:西新 米倉涼子 市川南 岩田潤 西村裕明 清水伸司 寺内達郎 小野瀬雅久 能田剛志 森君夫
監督:田村直己
脚本:中園ミホ
原作:
撮影:五木田智
音楽:沢田完
出演:米倉涼子(大門未知子)、田中圭(森本光)、内田有紀(城之内博美)、今田美桜(大間正子)、勝村政信(加地秀樹)、鈴木浩介(原守)、西畑大吾(東村練)、染谷将太(神津比呂人/神津多可人)、綾野剛(河野明彦)、遠藤憲一(海老名敬)、岸部一徳(神原晶)、西田敏行(蛭間重勝)
2012年10月からテレビ朝日系列で7シリーズに渡って放送された米倉涼子主演の医療ドラマ「ドクターX 外科医・大門未知子」のシリーズ完結編となる劇場版。
フリーランスの天才外科医・大門未知子は、某国大統領の命を救うため日本を離れていた。その頃、東帝大学病院では凄腕の外科医・神津比呂人が新病院長に就任。彼は政財界にも顔が利き、双子の弟・多可人は医療機器メーカーのCEOで資金のバックアップもある。比呂人は徹底的な合理化を進め、医師や看護師を次々と辞職させていく。かつての同僚・森本に呼び戻された未知子は比呂人と意気投合するが、未知子の師匠・神原晶と会った比呂人は顔色を変える。一方、森本は未知子の過去を探るため広島・呉へ向かう。
キャストには主演の米倉をはじめ、田中圭、内田有紀、西田敏行らおなじみのメンバーが再結集。新病院長・神津比呂人と双子の弟・多可人を染谷将太が1人2役で演じ、研修医・東村練役で西畑大吾(なにわ男子)、未知子の過去を知る呉の開業医・河野明彦役で綾野剛、医学生時代の未知子役で八木莉可子が新たに参加。さらに、伊東四朗演じる毒島隆之介がドラマ第3シリーズ以来久々に登場し、ドラマ全シリーズのナレーションを務めた田口トモロヲが多可人の主治医・進藤悠介役で劇中に初出演。
テレビドラマ版は一切見ていない、という無謀な鑑賞。ファイナルというのだから終わるのなら目撃しておこうと。それにしても品のないポスタービジュアルだこと。
2024-332M 「あの歌を憶えている」☆☆☆
原題:Memory
邦題:あの歌を憶えている
時間:103分
公開:2025-02-21
製作年度:2023
製作国:アメリカ・メキシコ
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:モイセス・チベル ジャック・セルビー ミヒャエル・ベバー ボビー・アレン
製作:ミシェル・フランコ エレンディラ・ヌニェス・ラリオス アレックス・オルロフスキー ダンカン・モンゴメリー
監督:ミシェル・フランコ
脚本:ミシェル・フランコ
原作:
撮影:イブ・カペ
音楽:
出演:ジェシカ・チャステイン、ピーター・サースガード、メリット・ウェバー、ブルック・ティンバー、エルシー・フィッシャー、ジョシュ・チャールズ、ジェシカ・ハーバー
2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。ピーター・サースガードがボルピ杯(最優秀男優賞)を受賞。
プロコル・ハルムの「青い影」がテーマ。
2024-330M 「カルキ 2898-AD」☆☆☆★
原題:Kalki 2898 AD
邦題:カルキ 2898-AD
時間:180分
公開:2025-01-31
製作年度:2024
製作国:インド
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:
監督:ナーグ・アシュウィン
脚本:
原作:
撮影:ジョルジェ・ストイリコビッチ
音楽:サントーシュ・ナーラーヤナン
出演:プラバース、ディーピカー・パードゥコーン、アミターブ・バッチャン
「バーフバリ」シリーズのプラバースが主演を務め、インド神話の神々が未来の地球の命運をかけて戦う姿を壮大なスケールで活写したSFアクションファンタジー。
西暦2898年。世界は荒廃し、地上に残された最後の都市カーシーは、200歳の支配者スプリーム・ヤスキンと空に浮かぶ巨大要塞コンプレックスに支配されていた。ある日、コンプレックスに囚われていた奴隷の女性スマティが、宇宙の悪を滅ぼす「運命の子」を身ごもる。スマティは反乱軍に助けられてコンプレックスを脱出するも巨額の懸賞金をかけられ、特殊部隊と賞金稼ぎたちから追われる身となってしまう。コンプレックスと反乱軍の激戦が繰り広げられるなか、一匹狼の賞金稼ぎバイラヴァもスマティを追うが、6000年もの間「運命の子」の出現を待ち続けていた不死身の戦士アシュヴァッターマンがスマティを守るべく立ちあがる。
プラバースが賞金稼ぎバイラヴァ、「トリプルX 再起動」のディーピカー・パードゥコーンが運命の子を身ごもるスマティ、ボリウッドを代表する俳優アミターブ・バッチャンが不死身の戦士アシュヴァッターマンを演じた。
2024-328M 「L.A.コンフィデンシャル」☆☆☆★★★
原題:L.A. Confidential
邦題:L.A.コンフィデンシャル
時間:138分
公開:1998-07-18
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:日本ヘラルド映画
製作総指揮:デビッド・L・ウォルパー ダン・コルスラッド
製作:アーノン・ミルチャン カーティス・ハンソン マイケル・ネイサンソン
監督:カーティス・ハンソン
脚本:ブライアン・ヘルゲランド カーティス・ハンソン
原作:ジェームズ・エルロイ
撮影:ダンテ・スピノッティ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:ケビン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、ジェームズ・クロムウェル、デビッド・ストラザーン、キム・ベイシンガー、ダニー・デビート、ロン・リフキン、ポール・ギルフォイ、マット・マッコイ
1953年、ロサンゼルス。元刑事を含めた6人の男女が惨殺された事件の捜査にあたっていたロス市警の刑事バドは、やがて売春組織の娼婦リンにたどり着く。一方、殉職した刑事を父に持つ野心家のエド、そしてテレビの刑事ドラマでアドバイザーをしているジャックも動き出す。刑事たちはぶつかり合いながらも、やがて手を組み、警察内部の汚職に立ち向かうことに……。作家ジェームズ・エルロイが著した「L.A.4部作」のひとつを映画化したクライムサスペンス。
2024-327M 「ココでのはなし」☆☆☆
邦題:ココでのはなし
時間:96分
公開:2024-11-08
製作年度:2023
製作国:日本
配給:イーチタイム
製作総指揮:笠井出穂
製作:渡邊健悟 小林紀美子 小原拓真
監督:こささりょうま
脚本:敦賀零 こささりょうま
原作:
撮影:岩渕隆斗
音楽:田中拓人
出演:山本奈衣瑠(戸塚詩子)、結城貴史(飯友博文)、三河悠冴(湯島存)、生越千晴(ワン・シャオルー)、宮原尚之(外村道夫)、中山雄斗(山門勝吉)、伊島空(坂田国助)、小松勇司、笹丘明里、三戸大久、モト冬樹(戸塚平良)、吉行和子(三園泉)
都内に佇むゲストハウスに集う人々の交流や心の機微を、優しく温かなまなざしで描いたドラマ。ミュージックビデオなどで映像制作に携わってきた、こささりょうまの初長編監督作品で、「SUPER HAPPY FOREVER」「夜のまにまに」など出演作が続く山本奈衣瑠が主演を務めた。
オリンピックが催された2021年の東京。ゲストハウス「ココ」では、住み込みでアルバイトとして働く詩子が、元旅人でオーナーの博文と、SNSでライフハック動画を配信することにハマっている泉さんとともに、慎ましくも満ち足りた生活を送っている。ココにやってくるのは、人生の目標を失い、くすぶっている青年・存(たもつ)や、声優の夢をあきらめて就職しようとするも、両親から帰国を促されている中国人のシャオルーなど、悩みを抱える若者たち。そして、そんな彼らを笑顔で迎える詩子にも、故郷を飛び出してきた訳ありの過去があった。日々に疲れてしまった人々の心を、ココでの生活が少しずつ解きほぐしていく。
主人公の詩子を山本が演じたほか、泉さん役を日本映画界に欠かせないベテランの吉行和子が務めた。そのほか結城貴史、三河悠冴、生越千晴、モト冬樹らが共演する。
下町のゲストハウスに訪れる人々のスケッチ。オフビートなスローライフな雰囲気に、皆それぞれドンヨリとした事情あれど、先送りしつつ、自らが決断を下す時を待つ。という物語。
2024-326M 「山逢いのホテルで」☆☆☆
原題:Laissez-moi
邦題:山逢いのホテルで
時間:92分
公開:2024-11-29
製作年度:2023
製作国:スイス・フランス・ベルギー
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:
製作:ガブリエラ・ブスマン ヤン・デコペ カミーユ・ジュノー
監督:マキシム・ラッパズ
脚本:マキシム・ラッパズ マリオン・ベルノー
原作:
撮影:ブノワ・デルボー
音楽:アントワーヌ・ボドソン
出演:ジャンヌ・バリバール、トーマス・サルバッハー、ピエール=アントワーヌ・デュベ、ヴェロニク・メルムー
「ボレロ 永遠の旋律」「バルバラ セーヌの黒いバラ」などで知られるフランスの俳優ジャンヌ・バリバールが主演を務めた大人のラブストーリー。スイスの壮麗な山々と湖畔に囲まれた実在のホテルを舞台に、息子への献身的な愛と現実逃避の夢の間で揺れ動く女性を描く。
スイスアルプスをのぞむ小さな町で仕立て屋として働く女性クローディーヌは、障がいのある息子をひとりで育てている。毎週火曜日になると彼女は白いワンピースをまとって山の上のリゾートホテルを訪れ、一人旅の男性客を選んではその場限りの関係を楽しんでいた。もう真剣に恋をすることなどないと思っていたクローディーヌだが、ある男性との出会いによって彼女の人生は大きく揺さぶられる。
ファッションデザイナーとして活躍してきたスイス出身のマキシム・ラッパズが長編初メガホンをとった。「トリとロキタ」「その手に触れるまで」などダルデンヌ兄弟監督作を手がけたブノワ・デルボーが撮影を担当。
欧州映画的なるメロドラマだな。若き美男美女でなく中年の出会い。