« 2024年10月 | トップページ | 2024年12月 »

2024-325M 「ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US」☆☆★★★

Sfutarideowarase原題:It Ends with Us
邦題:ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US
時間:130分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:スティーブ・サロウィッツ トッド・ブラック アンドレア・アジェミアン ジョン・ローガン・ピアソン ブレイク・ライブリー ロブ・サリバン
製作:アレックス・サックス ジェイミー・ヒース クリスティ・ホール
監督:ジャスティン・バルドーニ
脚本:クリスティ・ホール
原作:コリーン・フーバー
撮影:バリー・ピーターソン
音楽:ロブ・シモンセン ダンカン・ブリッケンスタッフ
出演:ブレイク・ライヴリー(リリー・ブルーム)、ジャスティン・バルドーニ(ライル・キンケイド)、ジェニー・スレイト(アリッサ)、ブランドン・スクレナー(アトラス・コリガン)、イザベラ・フェレール(10代のリリー)、アレックス・ニューステッター(10代のアトラス)

アメリカの作家コリーン・フーバーが自身の体験をもとに執筆し、全世界で発行部数1000万部を記録するベストセラーとなった恋愛小説「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」を映画化。

理想のフラワーショップを開くという夢を実現すべく、ボストンにやってきた若い女性リリー。そこで彼女はクールでセクシーな脳神経外科医のライルと知り合い、情熱的な恋に落ちる。幸せな日々を過ごす2人だったが、彼らはそれぞれ過去に秘密を抱えていた。リリーに対するライルの愛は次第に望まぬ方向へと加速していき、それによってリリーは、自身のうちに封じていた過去のある記憶を呼び覚ます。自分の信じる未来を手にするため、リリーは過去の自分自身と向き合い、ある決意を胸にする。

人気ドラマ「ゴシップガール」や映画「ロスト・バケーション」などで知られるブレイク・ライブリーが主人公リリーを演じたほか、プロデューサーも務めた。「ファイブ・フィート・アパート」のジャスティン・バルドーニがメガホンをとり、ライル役として出演もしている。

全米でベストセラーになった恋愛小説の映画化だそうだ。翻訳も出版されているが、評判は聞かなかったな。
まあキャストも監督もB級なノーネームで、原作の知名度だけが頼りのラジー賞候補になりそうな、古風な今彼元彼トライアングル。にしても、ヒロインが出す結果を、決断するメンタルは前世紀には共感され辛かったろうな。

| | コメント (0)

2024-324M 「雨の中の慾情」☆☆☆★

Samenonakanoyokujoh邦題:雨の中の慾情
時間:132分
公開:2024-11-29
製作年度:2024
製作国:日本・台湾
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作総指揮:英田理志 中西一雄
製作:厨子健介 筒井史子 劉士華
監督:片山慎三
脚本:片山慎三
原作:つげ義春
撮影:池田直矢
音楽:高位妃楊子
出演:成田凌(義男)、中村映里子(福子)、森田剛(伊守)、足立智充(須山)、中西柚貴(夢子)、松浦祐也(靴屋)、梁秩誠、李沐薰、伊島空(兵士)、李杏(シェンメイ)、竹中直人(尾弥次)

「さがす」「岬の兄妹」の片山慎三が監督・脚本を手がけ、漫画家・つげ義春の同名短編を独創性あふれるラブストーリーとして映画化。ほぼ全編台湾でロケを敢行し、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描き出す。

貧しい北町に住む売れない漫画家の義男は、アパート経営のほかに怪しい商売をしている大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出される。そこで離婚したばかりの福子と出会った義男は艶めかしい魅力をたたえた彼女にひかれるが、彼女にはすでに恋人がいる様子。伊守は自作の小説を掲載するため、裕福な南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画し、義男がその広告営業を手伝うことに。やがて福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、3人の奇妙な共同生活が始まる。

義男を成田凌、福子を中村映里子、伊守を森田剛が演じた。「ドライブ・マイ・カー」の脚本家でドラマ「ガンニバル」でも片山監督と組んだ大江崇允が脚本協力。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

台湾で撮影したという情報しか知らない作品。なんかポスタービジュアルが昭和のB級スリラー映画や日活ロマンポルノの雰囲気がある。ので、ジャケ買いで鑑賞。
で、観たら後者だった。というより、つげ義春が『エロ漫画』を描かねば食えないと、描きためて「夜行」に発表した表題作だそうだ。冒頭のバス停のエピソードが、まさにソレ。となると、ロマンポルノ的なる代物になるのは必定。現実と空想の虚実が交錯し、倒錯し、主人公は一種の解脱へ向かって精神的失踪をするクライマックス。なかなか拾い物である。関係ないけど成田亮が妻夫木聡に見える瞬間があった。ネタバレになるからココまでしか書けないが、132分と長尺。2本立てデフォのロマンポルノなら、もっと整理して85分くらいで仕上げただろうな。

 

| | コメント (0)

2024-323M 「本心」☆☆☆★

Shonshin邦題:本心
時間:122分
公開:2024-11-08
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:小西啓介 竹内力 金子保之 カン・サンウク 菅井敬 荒木宏幸 飯窪成幸 飯田雅裕 佐渡島庸平
監督:石井裕也
脚本:石井裕也
原作:平野啓一郎
撮影:浜田毅
音楽:パク・イニョン 河野丈洋
出演:池松壮亮(石川朔也)、三吉彩花(三好彩花)、水上恒司(岸谷)、仲野太賀(イフィー)、田中泯(若松)、綾野剛(中尾)、妻夫木聡(野崎将人)、田中裕子(石川秋子)

「月」「舟を編む」の石井裕也監督が池松壮亮を主演に迎え、平野啓一郎の同名小説を原作にデジタル化社会の功罪を鋭く描写したヒューマンミステリー。

工場で働く石川朔也は、同居する母・秋子から「大切な話をしたい」という電話を受けて帰宅を急ぐが、豪雨で氾濫する川べりに立つ母を助けようと川に飛び込んで昏睡状態に陥ってしまう。1年後に目を覚ました彼は、母が“自由死”を選択して他界したことを知る。勤務先の工場はロボット化の影響で閉鎖しており、朔也は激変した世界に戸惑いながらも、カメラを搭載したゴーグルを装着して遠く離れた依頼主の指示通りに動く「リアル・アバター」の仕事に就く。ある日、仮想空間上に任意の“人間”をつくる技術「VF(バーチャル・フィギュア)」の存在を知った朔也は、母の本心を知るため、開発者の野崎に母を作ってほしいと依頼。その一方で、母の親友だったという三好が台風被害で避難所生活を送っていると知り、母のVFも交えて一緒に暮らすことになるが……。

田中裕子が朔也の母役で生身とVFの2役に挑み、三吉彩花、妻夫木聡、綾野剛、田中泯、水上恒司、仲野太賀と実力派キャストが共演。

昭和のプログラムピクチャーの定番『母モノ』。というか亡母が死の直前、最期に話したかった事を聞きたいがために、最新のバーチャルAIで母親を再現しちまう、近未来のザ・マザコンドラマ。と、断じたら、この作品を気に入った観客や、原作の平野啓一郎ファンに叱られるに違いない。

| | コメント (0)

2024-322M 「ぼくとパパ、約束の週末」☆☆☆★

Sbokutopapa原題:Wochenendrebellen
邦題:ぼくとパパ、約束の週末
時間:109分
公開:2024-11-15
製作年度:2023
製作国:ドイツ
配給:S・D・P
製作総指揮:リヒャルト・クロプ マルク・ポップ
製作:ユスティナ・ムーシュ クイリン・ベルク マックス・ビーデマン
監督:マルク・ローテムント
脚本:リヒャルト・クロプ
原作:ミルコ・フォン・ユターセンカ ジェイソン・フォン・ユターセンカ
撮影:フィリップ・ペシュロー
音楽:ジョニー・クリメック ハンス・ハフナー
出演:フロリアン・ダーヴィト・フィッツ(ミルコ)、セシリオ・アンドレセン(ジェイソン)、アイリン・テツェル(ファティメ)

自分の好きなサッカーチームを決めるため、ドイツ国内のスタジアムを巡る自閉症の少年とその父親の旅を実話に基づいて描き、本国ドイツで100万人を動員するヒットとなったヒューマンドラマ。

幼い頃に自閉症と診断された10歳のジェイソンは、生活に独自のルーティンとルールがあり、それが守られないとパニックを起こしてしまう。ある日、クラスメイトから好きなサッカーチームを聞かれるも答えることができなかった彼は、ドイツ国内の56チームを全て自分の目で見てから好きなチームを決めたいと家族に話す。父ミルコは息子の夢をかなえるべく、ドイツ中のスタジアムを一緒に巡ることを約束し、多忙な仕事の合間を縫って週末ごとに旅をしていく。

父ミルコ役に「100日間のシンプルライフ」のフロリアン・ダービト・フィッツ。「5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生」のマルク・ローテムント監督がメガホンをとった。

| | コメント (0)

2024-321M 「海の沈黙」☆☆☆

Smichin邦題:海の沈黙
時間:112分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:曳地克之
監督:若松節朗
脚本:倉本聰
原作:倉本聰
撮影:蔦井孝洋
音楽:住友紀人
出演:本木雅弘(津山竜次)、小泉今日子(田村安奈)、清水美砂(牡丹)、仲村トオル(清家)、菅野恵(あざみ)、石坂浩二(田村修三)、萩原聖人(村岡)、村田雄浩(半沢院長)、佐野史郎(桐谷大臣)、田中健、三船美佳、津嘉山正種、中井貴一(スイケン)

「前略おふくろ様」「北の国から」など数々の名作ドラマの脚本を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想した物語を映画化。「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」の若松節朗監督がメガホンをとり、本木雅弘、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂ら豪華キャストが共演した。

世界的な画家・田村修三の展覧会で作品のひとつが贋作だと判明する事件が起こる。事件の報道が加熱する中、北海道・小樽で女性の死体が発見される。このふたつの事件をつなぐ存在として浮かび上がったのが、新進気鋭の天才画家と称されながら、ある事件をきっかけに人びとの前から姿を消した津山竜次だった。かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻である安奈は小樽へ向かい、二度と会うことはないと思っていた竜次と再会を果たすが……。

真の美を求め続ける竜次の思いが、安奈や、竜次に長年仕える謎めいたフィクサーのスイケン、贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家、全身刺青の女・牡丹、竜次を慕うバーテンダーのアザミら、それぞれの人びとのドラマと交錯していく。

倉本聰脚本。倉本は、ある時期のテレビドラマ界では、山田太一とともに神のように崇められていた名脚本家だ。『一言一句たりとも現場で脚本の修正は認めない』『重要箇所は、カット割りまで指定されている』などの都市伝説も語られた。そんな彼の長年温めていた作品だそうだ。
さて本作だが、残念ながら登場人物の劇中の人間関係が、演じる俳優たちの年齢差と乖離していて、興醒めとなる。テーマも『美の価値は絶対で、価格ではない』らしいが、夢見たゴッホのエピソードなど散漫。さらに刺青師としてのエピソードも必要なのか?このあたり、もう一つ切実に共感しづらい。ヒューマンドラマとしての情感も同様。

| | コメント (0)

2024-320M 「正体」☆☆☆★★★

Sshotai邦題:正体
時間:120分
公開:2024-11-29
製作年度:2024
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:水木雄太
製作:
監督:藤井道人
脚本:小寺和久 藤井道人
原作:染井為人
撮影:川上智之
音楽:大間々昂
出演:横浜流星(鏑木慶一)、吉岡里帆(安藤沙耶香)、森本慎太郎(野々村和也)、山田杏奈(酒井舞)、前田公輝(井澄正平)、田島亮、遠藤雄弥、宮崎優、森田甘路、西田尚美(笹原浩子)、山中崇(足利清人)、宇野祥平(後藤鉄平)、駿河太郎(金子健介)、木野花(野口正恵)、田中哲司(安藤淳二)、原日出子(井尾由子)、松重豊(川田誠一)、山田孝之(又貫征吾)

染井為人の同名ベストセラー小説を、横浜流星の主演、「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のメガホンで映画化したサスペンスドラマ。

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり……。

これまでも「ヴィレッジ」や「パレード」で藤井監督とタッグを組んできた横浜が、姿を変えて逃亡を続ける鏑木を熱演。鏑木が日本各地の潜伏先で出会う人々を吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈が演じ、山田孝之が鏑木を追う刑事の又貫に扮した。

藤原道人監督のリズム感あるキレの良い演出と編集。主人公の横浜流星のがんばりが光る秀作となっている。僕ら世代にとっては、アメリカの連続テレビドラマ『逃亡者』を連想してしまう。

| | コメント (0)

2024-319M 「ロボット・ドリームズ」☆☆☆★★

Srobotdreams  原題:Robot Dreams
邦題:ロボット・ドリームズ
時間:102分
公開:2024-11-08
製作年度:2023
製作国:スペイン・フランス
配給:クロックワークス
製作総指揮: 製作:パブロ・ベルヘル
監督:パブロ・ベルヘル
脚本:パブロ・ベルヘル
原作:サラ・バロン
撮影:
音楽:アルフォンソ・デ・ビラジョンガ
出演:

「ブランカニエベス」で知られるスペインのパブロ・ベルヘル監督が初めて手がけた長編アニメーション映画。アメリカの作家サラ・バロンによる同名グラフィックノベルを原作に、擬人化された動物たちが暮らす1980年代ニューヨークで犬とロボットが織りなす友情を、セリフやナレーションなしで描く。

ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、2人は離ればなれになってしまう。

2024年・第96回カデミー賞で長編アニメーション賞にノミネート。

 

| | コメント (0)

2024-318M 「アンデッド 愛しき者の不在」☆☆☆★

Sundead原題:Handtering av udode
邦題:アンデッド 愛しき者の不在
時間:98分
公開:2024-01-17
製作年度:2024
製作国:ノルウェー・スウェーデン・ギリシャ
配給:東京テアトル
製作総指揮:スバイニュン・ゴリモ エミリー・トーマス
製作:
監督:テア・ビスタンダル
脚本:ヨン・アイビデ・リンドクビスト テア・ビスタンダル
原作:ヨン・アイビデ・リンドクビスト
撮影:ポール・ウルビック・ロクセット
音楽:ピーター・レイバーン
出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ビヨーン・スンクェスト、ベンテ・ボアスム、バハール・パルス

「ぼくのエリ 200歳の少女」「ボーダー 二つの世界」の原作者として知られるスウェーデンの作家ヨン・アイビデ・リンドクビストが2005年に発表した小説を映画化した北欧ホラー。

現代のオスロ。最愛の息子を亡くしたばかりのアナとその父マーラーは、悲しみに暮れる日々を送っていた。そんな中、墓地で小さな音を聞いたマーラーは墓を掘り起こし、孫の身体を家に連れて帰る。うつ状態だったアナは生気を取り戻し、人目につかない山荘に親子で隠れ住むようになるが、還ってきた息子は瞬きや呼吸はするものの全く言葉を発しない。やがて、招かれざる訪問者が山荘にやって来る。同じ頃、別の家族にも悲劇と歓喜が訪れていた。

「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスベがアナ、「ハロルドが笑う その日まで」のビョルン・スンクェストがマーラーを演じ、「パーソナル・ショッパー」のアンデルシュ・ダニエルセン・リーが共演。ミュージックビデオや短編映画を手がけてきたノルウェーのテア・ビスタンダルが長編初監督を務め、原作者リンドクビストがビスタンダル監督と共同で脚本を手がけた。

| | コメント (0)

2024-317M 「BLUE FIGHT 蒼き若者たちのブレイキングダウン」☆☆☆

Sbluefight邦題:BLUE FIGHT 蒼き若者たちのブレイキングダウン
時間:119分
公開:2025-01-31
製作年度:2025
製作国:日本
配給:ギャガ、YOAKE FILM
製作総指揮:朝倉未来 溝口勇児
製作:
監督:三池崇史
脚本:樹林伸
原作:
撮影:北信康
音楽:遠藤浩二
出演:木下暖日、吉澤要人、篠田麻里子、土屋アンナ、久遠親、やべきょうすけ、一ノ瀬ワタル、加藤小夏、仲野温、カルマ、中山翔貴、せーや、真田理希、大平修蔵、田中美久、金子ノブアキ、寺島進、高橋克典
GACKT

「1分間で最強を決める」という斬新なコンセプトで熱烈な支持を集める格闘技イベント「ブレイキングダウン」を題材に、少年院で出会った2人の男がブレイキングダウン出場を目指す姿を描いたバトルアクション映画。ブレイキングダウンの顔ともいえる格闘家・朝倉未来と起業家・溝口勇児がエグゼクティブプロデューサーを務め、「クローズZERO」の三池崇史監督がメガホンをとった。

濡れ衣を着せられて少年院に送られたイクトは、そこで出会ったリョーマと親友になる。少年院で聞いた朝倉未来のスピーチに感銘を受けた2人は、格闘技イベントのブレイキングダウンに出場するという夢を追うようになるが、因縁のライバルの出現によって予期せぬ抗争へと巻き込まれていく。

総勢2000人のオーディションを勝ち抜いた木下暖日と吉澤要人がイクト役とリョーマ役で主演を務め、加藤小夏、田中美久、高橋克典、GACKTが共演、朝倉未来も本人役で出演する。朝倉の自伝「路上の伝説」をモチーフに、「金田一少年の事件簿」の原作者・樹林伸が脚本を手がけた。

ステレオタイプなライバル友情改心格闘ものではある。このジャンルは定期的に登場するが、キャスティングや監督のバリューはある。

| | コメント (0)

2024-316M 「ゆきてかへらぬ」☆☆☆★★

Syukitekaeranu邦題:ゆきてかへらぬ
時間:126分
公開:2025-02-21
製作年度:2025
製作国:
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:
監督:根岸吉太郎
脚本:田中陽造
原作:
撮影:
音楽:
出演:広瀬すず(長谷川泰子)、木戸大聖(中原中也)、岡田将生(小林秀雄)

大正時代の京都と東京を舞台に、実在した女優・長谷川泰子と詩人・中原中也、文芸評論家・小林秀雄という男女3人の愛と青春を描いたドラマ。

大正時代の京都。20歳の新進女優・長谷川泰子は、17歳の学生・中原中也と出会う。どこか虚勢を張る2人は互いにひかれあい、一緒に暮らしはじめる。やがて東京に引越した2人の家を、小林秀雄が訪れる。小林は詩人としての中也の才能を誰よりも認めており、中也も批評の達人である小林に一目置かれることを誇りに思っていた。中也と小林の仲むつまじい様子を目の当たりにした泰子は、才気あふれる創作者たる彼らに置いてけぼりにされたような寂しさを感じる。やがて小林も泰子の魅力と女優としての才能に気づき、後戻りできない複雑で歪な三角関係が始まる。

広瀬すずが長谷川泰子、木戸大聖が中原中也、岡田将生が小林秀雄を演じた。「探偵物語」「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」の名匠・根岸吉太郎監督が16年ぶりに長編映画のメガホンをとり、「ツィゴイネルワイゼン」の田中陽造が脚本を担当。

年明けの興業でやや不利かもしれないが、2025年の映画賞では、作品、監督、主演女優、撮影、では最優秀の有力候補となるだろう。広瀬すずがいい。このヒロイン役、ちと昔なら黒木華、松たか子がキャストされたのだろう。だが、敢えての広瀬すずという女優を『進化』させる醍醐味を本作から感じる。

| | コメント (0)

2024-315M 「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」☆☆☆★

Sprentelisu原題:The Apprentice
邦題:アプレンティス ドナルド・トランプの創り方
時間:123分
公開:2025-01-17
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:リー・ブローダ ニール・マシソン アンディ・コーエン グレッグ・デニー ガブリエル・シャーマン レビ・ウッドワード トーステン・シューマッハー コンプトン・ロス フィル・ハント フレッド・ベネンソン ジェームズ・シャニ エイミー・ベアー
製作:アリ・アッバシ ルイス・ティスネ ルース・トレイシー ジュリアン・フォード ヤコブ・ヤレク ダニエル・ベーカーマン
監督:アリ・アッバシ
脚本:ガブリエル・シャーマン
原作:
撮影:キャスパー・タクセン
音楽:マーティン・ディルコフ
出演:セバスチャン・スタン、ジェレミー・ストロング、マリア・バカローヴァ、マーティン・ドノヴァン

「ボーダー 二つの世界」のアリ・アッバシ監督が「キャプテン・アメリカ」シリーズのセバスチャン・スタンを主演に迎え、実業家で第45代アメリカ合衆国大統領として知られるドナルド・トランプの若き日を描いたドラマ。成功を夢見る20代のトランプが、伝説の弁護士に導かれて驚くべき変身を遂げ、トップへと成りあがるまでの道のりを描く。

1980年代。気弱で繊細な若き実業家ドナルド・トランプは、不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ破産寸前まで追い込まれていた。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き弁護士ロイ・コーンと出会う。勝つためには手段を選ばない冷酷な男として知られるコーンは意外にもトランプを気に入り、「勝つための3つのルール」を伝授。コーンによって服装から生き方まで洗練された人物に仕立てあげられたトランプは数々の大事業を成功させるが、やがてコーンの想像をはるかに超える怪物へと変貌していく。

弁護士コーン役に「ジェントルメン」のジェレミー・ストロング。2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

タイトルからして、相当に狙った際物である。トランプを支えた弁護士ロイ・コーン役のジェレミー・ストロングが良い仕事をしている。トランプを支持?批判?どちら側からかによって、作品の見方が違ってくる。

| | コメント (0)

2024-314M 「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」☆☆☆★

Sangrysqwad邦題:アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師
時間:120分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ、JR西日本コミュニケーションズ
製作総指揮:
製作:伊藤主税
監督:上田慎一郎
脚本:上田慎一郎 岩下悠子
原作:ハン・ジョンフン
撮影:山本周平
音楽:鈴木伸宏 伊藤翔磨
出演:内野聖陽(熊沢二郎)、岡田将生(氷室マコト)、川栄李奈(望月さくら)、森川葵(白石美来)、後藤剛範(村井竜也)、上川周作(丸健太郎)、鈴木聖奈(五十嵐薫)、真矢ミキ(五十嵐ルリ子)、皆川猿時(八木晋平)、神野三鈴(酒井恵美子)、吹越満(安西元義)、小澤征悦(橘)

「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が、2016年の韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師 38師機動隊」を原作に、真面目な公務員と天才詐欺師が手を組んで脱税王から10億円を奪い取るべく奮闘する姿を活写したクライムドラマ。

税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎は、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺に引っかかり大金を騙し取られてしまう。刑事である親友の助けで氷室を探し出す熊沢だったが、氷室は熊沢に対し、ある提案をする。それは熊沢が追っている権力者を詐欺にはめ、その権力者が脱税した10億円を徴収するから、そのかわりに自分を見逃してほしいというものだった。熊沢は犯罪の片棒を担ぐことに戸惑いながらも、自身のある復讐のため、氷室と組むことを決意。2人はクセ者ぞろいのメンバーによる詐欺師集団「アングリースクワッド」を結成し、壮大な税金徴収ミッションに挑む。

主人公の税務署職員・熊沢を内野聖陽、天才詐欺師・氷室を岡田将生が演じ、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、真矢ミキ、鈴木聖奈が共演。上田監督とテレビドラマ「相棒」シリーズなどの岩下悠子が共同で脚本を手がけた。

多くの要素をインクルードしてのコンゲームドラマ。よくぞ、この時間にまとめた。最終的な仕掛けは凡庸ではあるが、小沢が良くて救いがあった。

 

| | コメント (0)

2024-313M 「アーサーズ・ウイスキー」☆☆☆★

Sarserswisky原題:Arthur's Whisky
邦題:アーサーズ・ウイスキー
時間:95分
公開:2025-01-17
製作年度:2024
製作国:イギリス
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:ジュリア・スチュアート ローラ・グランジ ゲイリー・ハミルトン ライアン・ハミルトン イェ・イン アンドリュー・コトリアー マット・コーエン ジョージ・ベネット アラステア・バーリンガム ゲイリー・ラスキン ポール・ワインバーグ
製作:スティーブン・クックソン ピーター・キーガン ピッパ・クロス
監督:スティーブン・クックソン
脚本:アレクシス・ゼガーマン
原作:ジュリア・スチュアート スティーブン・クックソン
撮影:デビッド・マッキー
音楽:デビッド・ニューマン
出演:ダイアン・キートン、パトリシア・ホッジ、ルル、ボーイ・ジョージ

オスカー俳優ダイアン・キートンが主演を務め、不思議なウイスキーを飲んだことで突然20代に若返った70代の女性たちが、ラスベガス旅行を通して本当の自分を見いだしていく姿を描いたコメディドラマ。

発明家だった夫が他界し、彼の作業場を片付けていたジョーンと親友リンダとスーザンは、秘密裏に蒸留されたウイスキーを発見する。ウイスキーを飲んで眠ってしまった3人が目を覚ますと、なんと身体が若返っていた。バーやナイトクラブに繰り出してみたものの、自分たちがすでに若い精神を失っており、身体も数時間で元に戻ってしまうことがわかる。ウイスキーが残っているうちに願望をかなえようと考えた彼女たちは、一番の夢であるラスベガス旅行を決行することに。ラスベガスで過ごすなかで、ありのままの自分でいることの大切さに気づく3人だったが……。

離婚経験のあるリンダをキートン、夫を亡くしたジョーンをパトリシア・ホッジ、キッチンカーの男に恋するルルをシンガーのルルが演じ、ミュージシャンのボーイ・ジョージが本人役で特別出演。

人生を見つめ直そう、さまざまな妥協で我慢し続けた事をやり遂げて、決着をつけよう。というモチーフで、これまでに多くの映画が作られてきた。本作も、その一本だ。親友の三婆が突然若返りの奇跡。そこで、しのがした人生の忘れ物を。。。というライトなヒューマンコメディ。

 

| | コメント (0)

2024-312M 「太陽と桃の歌」☆☆☆★

Staiyotomomonouta原題:Alcarras
邦題:太陽と桃の歌
時間:121分
公開:2024-12-13
製作年度:2022
製作国:スペイン・イタリア
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:トノ・フォルゲラ
監督:カルラ・シモン
脚本:カルラ・シモン
原作:
撮影:ダニエラ・カヒアス
音楽:アンドレア・コッチ
出演:ジョゼ・アバッド、ジョルディ・プジョル・ドルセ、アンナ・オテイン

2022年・第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。金熊賞受賞。
2017年の長編デビュー作「悲しみに、こんにちは」で世界的に高く評価されたスペインのカルラ・シモン監督が、カタルーニャで桃農園を営む大家族の最後の夏を描き、2022年・第72回ベルリン国際映画祭で最高賞にあたる金熊賞に輝いたヒューマンドラマ。

スペインのカタルーニャで、3世代にわたる大家族で桃農園を営んでいるソレ家。例年通り収穫を迎えようとしていた矢先、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう通達される。桃の木を伐採して、その場所にソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。頑固者の父は激怒するが、母と妹夫婦はパネルの管理をすれば楽に稼げるという話に心を動かされる。賭け事でお金を稼ごうとする祖父、取り付く島のない父、資金稼ぎに畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、それぞれの方法で桃園の危機をどうにかしようとする彼らだったが、やがて大げんかに発展。家族の関係に大きな亀裂が入ったまま、最後の収穫が始まる。

ドキュメンタリーのように自然な桃農家の日常と、カットアウトされる生活の終了間際の日々が瑞々しい。家族の世代ごとにある、さまざまな『終わり』へのカウントダウンが、静かに、残酷に、暖かく描かれてゆく。そして、その農家を追いやる理由が、あまりに現実的で、切ない。

| | コメント (0)

2024-311M 「六人の嘘つきな大学生」☆☆☆★★

Srokuninnno邦題:六人の嘘つきな大学生
時間:113分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:東宝
配給:
製作総指揮:
製作:市川南 遠藤徹哉
監督:佐藤祐市
脚本:矢島弘一
原作:浅倉秋成
撮影:花村也寸志
音楽:佐藤直紀
出演:浜辺美波(嶌衣織)、赤楚衛二(波多野祥吾)、佐野勇斗(九賀蒼太)、山下美月(矢代つばさ)、倉悠貴(森久保公彦)、西垣匠(袴田亮)

浅倉秋成による大ヒットミステリー小説を映画化した密室サスペンス。

人気エンタテインメント企業の新卒採用で最終選考に残った6人の就活生。「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨む」という課題を与えられた彼らは、全員での内定獲得を目指して万全の準備で選考の日を迎えるが、急な課題の変更が通達される。6人の中で勝ち残るのは1人だけで、その1人は彼ら自身で決めるというのだ。戸惑う彼らに追い打ちをかけるかのように、6通の怪しい封筒が見つかる。その中には「詐欺師」「犯罪者」「人殺し」など6人それぞれを告発する衝撃的な内容が記されていた。やがて会議室という密室で、6人の本当の姿が次々と暴かれていく。

洞察力に優れた主人公・嶌衣織を浜辺美波、まっすぐな性格でムードメーカーとなる波多野祥吾を赤楚衛二、冷静で的確なリーダーシップをとる九賀蒼太を佐野勇斗、語学力と人脈に自信を持つ矢代つばさを山下美月、口数が少なく分析力に優れた森久保公彦を倉悠貴、スポーツマンでボランティアサークルの代表を務める袴田亮を西垣匠が演じた。「キサラギ」「シティーハンター」の佐藤祐市が監督を務め、テレビドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」の矢島弘一が脚本を担当。

| | コメント (0)

2024-310M 「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」☆☆☆★★

Sgrad2原題:Gladiator II
邦題:グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
時間:148分
公開:2024-11-15
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ
製作総指揮:ウォルター・パークス ローリー・マクドナルド レイモンド・カーク エイダン・エリオット
製作:ダグラス・ウィック リドリー・スコット ルーシー・フィッシャー マイケル・プラス デビッド・フランゾーニ
監督:リドリー・スコット
脚本:デビッド・スカルパ
原作:ピーター・クレイグ デビッド・スカルパ
撮影:
音楽:
出演:ポール・メスカル(ルシアス)、デンゼル・ワシントン(マクリヌス)、ペドロ・パスカル(アカシウス)、コニー・ニールセン(ルッシラ)、ジョセフ・クイン(ゲタ帝)、フレッド・ヘッキンジャー(カラカラ帝)

古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として苛烈な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション「グラディエーター」。巨匠リドリー・スコットが監督を手がけ、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5部門を受賞した同作の24年ぶりとなる続編。

将軍アカシウス率いるローマ帝国軍の侵攻により、愛する妻を殺された男ルシアス。すべてを失い、アカシウスへの復讐を胸に誓う彼は、マクリヌスという謎の男と出会う。ルシアスの心のなかで燃え盛る怒りに目をつけたマクリヌスの導きによって、ルシアスはローマへと赴き、マクリヌスが所有する剣闘士となり、力のみが物を言うコロセウムで待ち受ける戦いへと踏み出していく。

今作の主人公となるルシアスは、ラッセル・クロウが演じた前作の主人公マキシマスの息子という設定。そのルシアス役を、「aftersun アフターサン」でアカデミー賞にノミネートされたポール・メスカルが演じた。そのほかデンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、前作から続投のコニー・ニールセンらが共演。リドリー・スコットが前作に続いて監督を務め、脚本は「ナポレオン」「ゲティ家の身代金」のデビッド・スカルパが担当。

| | コメント (0)

2024-309M 「室井慎次 生き続ける者」☆☆☆★

Smuroiikitudukeru_20241118195901邦題:室井慎次 生き続ける者
時間:117分
公開:2024-11-15
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:臼井裕詞
製作:矢延隆生 小川泰 市川南
監督:本広克行
脚本:君塚良一
原作:
撮影:川越一成
音楽:武部聡志
出演:柳葉敏郎(室井慎次)、福本莉子(日向杏)、齋藤潤(森貴仁)、前山くうが(柳町凜久)、前山こうが(柳町凜久)、松下洸平(桜章太郎)、矢本悠馬(乃木真守)、生駒里奈(奈良育美)、丹生明里(大川紗耶香)、松本岳(端野則次)、佐々木希(森麻絵)、筧利夫(新城賢太郎)、甲本雅裕(緒方薫)、遠山俊也(森下幸治)、西村直人(仁狩英明)、赤ペン瀧川(明石幸男)、升毅(坂村正之)、真矢ミキ(沖田仁美)、飯島直子(石津紀子)、小沢仁志(石津百男)、木場勝己(長部音松)、稲森いずみ(松木敬子)、いしだあゆみ(市毛きぬ)

1997年に放送されたテレビドラマのほか、映画版も大ヒットを記録してきた人気警察ドラマ「踊る大捜査線」。同シリーズの中心人物のひとりで、柳葉敏郎が演じる室井慎次を主人公に描いた映画2部作の後編。

警察を辞めて故郷の秋田に戻り、事件被害者・加害者家族の支援をしたいという思いから、タカとリクという2人の少年を引き取り、暮らしていた室井慎次。しかし、彼の家のそばで他殺死体が発見され、さらにかつて湾岸所を占拠した猟奇殺人犯・日向真奈美の娘だという少女・日向杏が現れたことから、穏やかな日常は徐々に変化していく。かつての同僚であり今は秋田県警本部長になっていた新城に頼まれ、警視庁捜査一家の若手刑事・桜とともに捜査に協力することになった室井。そんな彼のもとに、服役を経て出所してきたリクの父親が訪ねてくる。

柳葉や筧利夫、真矢ミキらシリーズおなじみのベテランキャストたちに加え、日向杏役の福本莉子、タカ役の齋藤潤、桜役の松下洸平ら新たなキャストも出演。メインスタッフにも、プロデュースに亀山千広、脚本に君塚良一、監督に本広克行と「踊る大捜査線」シリーズを支えてきた顔ぶれがそろった。

| | コメント (0)

2024-308M 「リアル・ペイン 心の旅」☆☆☆★

Srealpain原題:A Real Pain
邦題:リアル・ペイン 心の旅
時間:9分
公開:2025-01-31
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ケビン・ケリー マイケル・ブルーム ジェニファー・ウェスティン ライアン・ヘラー
製作:エバ・プシュチンスカ ジェニファー・セムラー ジェシー・アイゼンバーグ エマ・ストーン アリ・ハーティング デイブ・マッカリ
監督:ジェシー・アイゼンバーグ
脚本:ジェシー・アイゼンバーグ
原作:
撮影:ミハウ・ディメク
音楽:
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、キーラン・カルキン、ウィル・シャープ、ジェニファー・グレイ

「僕らの世界が交わるまで」で監督デビューを果たした俳優ジェシー・アイゼンバーグが監督・脚本・製作・主演を務めたロードムービー。

ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッドと、兄弟のように育った従兄弟ベンジー。現在は疎遠になっている2人は、亡くなった最愛の祖母の遺言によって数年ぶりに再会し、ポーランドのツアー旅行に参加することに。正反対な性格のデヴィッドとベンジーは時に騒動を起こしながらも、同じツアーに参加した個性的な人たちとの交流や、家族のルーツであるポーランドの地を巡るなかで、40代を迎えた自身の生きづらさに向きあう力を見いだしていく。

アイゼンバーグがデヴィッド、テレビドラマ「メディア王 華麗なる一族」のキーラン・カルキンが従兄弟ベンジーを演じ、「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」の監督としても知られる俳優ウィル・シャープ、「フェリスはある朝突然に」のジェニファー・グレイが共演。「僕らの世界が交わるまで」に続いて俳優のエマ・ストーンが製作に名を連ねた。

| | コメント (0)

2024-307M 「悠優の君へ」☆☆☆

Syuyunokimihe邦題:悠優の君へ
時間:58分
公開:2024-10-11
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ミカタ・エンタテインメント
製作総指揮:
製作:
監督:福原野乃花
脚本:福原野乃花
原作:
撮影:宮川眞伍
音楽:
出演:水崎涼花、小谷慈

本作を手がけた福原野乃花監督の実体験をもとに、強迫症を隠して生きる高校生とその友情を描いたドラマ。

いつもひとりで過ごしている高校生の悠(はる)は、毎日同じ時間に、教室から見える手洗い場に現れる生徒のことが気になっていた。その子は何度も何度も、繰り返し、ただひたすら手を洗い続けている。悠はいつしか、その子から目が離せなくなっていた。何かに期待することをあきらめ、「普通」の輪から離れて生きる主人公の悠と、強迫症に苦しむ自分を隠し、いつも明るく振る舞うことで「普通」の輪からはみ出さないように生きようとする、もうひとりの主人公・優乃(ゆうの)。2人が出会い、互いが抱える孤独と向き合いながら、それぞれの道を探していく姿を描く。

小さなことや目に見えないことが気になって頭から離れず、何度も確認を繰り返してしまう「強迫症」。日本でも50人に1人くらいの割合でいるとされるが、悩みを抱える人はそのことを隠す傾向にあり、そのために知名度は低いとされる。本作を手がけた監督の福原野乃花は7歳のころに強迫症を発症し、誰にも相談できずにいた苦しさを経験したことから、もっと多くの人に強迫症を知ってもらいたいと本作を企画し、完成させた。

| | コメント (0)

2024-306M 「オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版」☆☆☆★

Smorikatuyuki邦題:オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版
時間:94分
公開:2024-11-29
製作年度:2023
製作国:日本
配給:KADOKAWA
製作総指揮:
製作:青柳朋子 鴨下潔 石山成人
監督:穂坂友紀
脚本:
原作:
撮影:穂坂友紀
音楽:
出演:森且行、萩原聖人

トップアイドルからオートレーサーへの転身を果たした森且行の生き方に迫るドキュメンタリー。2023年3月のTBSドキュメンタリー映画祭にて上映された「オートレーサー森且行 約束のオーバルへ」に大幅な追加撮影映像を加えて再編集した。

1996年、アイドルグループ「SMAP」のメンバーとして人気絶頂だった22歳の森且行は、幼少時からの夢であったオートレーサーに転身した。2020年11月3日には24年目にしてついに悲願の日本選手権初優勝を果たしたが、そのわずか82日後、レース中の落車で選手生命が脅かされる大怪我を負ってしまう。

それからレース復帰までの2年間、幾度もの手術とリハビリの日々を送るなかで、彼は何を思い、何を支えにしていたのか。テレビ番組での取材をきっかけに森の生きざまにほれ込んだという穂坂友紀監督が3年間にわたって病院やレース場、幼い頃の思い出の場所でカメラをまわし、肉親やレーサー仲間、担当医らの証言、そして森本人へのロングインタビューを通して、家族や仲間たちとの変わらない絆と不屈の闘志の源泉を浮かびあがらせていく。

| | コメント (0)

2024-305M 「レッド・ワン」☆☆☆★

Sredone原題:Red One
邦題:レッド・ワン
時間:123分
公開:2024-11-08
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:バリー・ウォルドマン エインズリー・デイビス
製作:ハイラム・ガルシア ドウェイン・ジョンソン ダニー・ガルシア クリス・モーガン ジェイク・カスダン メルビン・マー
監督:ジェイク・カスダン
脚本:クリス・モーガン
原作:ハイラム・ガルシア
撮影:ダン・ミンデル
音楽:ヘンリー・ジャックマン
出演:ドウェイン・ジョンソン(カラム)、クリス・エヴァンス(ジャック)、J・K・シモンズ(サンタクロース)、ルーシー・リュー(ゾーイ)、キーナン・シプカ(グリラ)、ボニー・ハント、クリストファー・ヒヴュ(クランプス)、ニック・クロール、ウェスリー・キンメル

「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」「ジュマンジ ネクスト・レベル」のドウェイン・ジョンソンとジェイク・カスダン監督が再タッグを組んだアクションアドベンチャーコメディ。何者かに誘拐されたサンタクロースを救うため、心優しいマッチョなサンタ護衛隊長と、サンタの存在を信じない賞金稼ぎが手を組み、世界をまたにかけて奮闘する姿を描く。

クリスマス・イブの前夜、コードネーム「レッド・ワン」ことサンタクロースが何者かに誘拐された。サンタクロース護衛隊長のカラムは、世界一の追跡者にして賞金稼ぎのジャックと手を組み、サンタ救出のために世界中を飛び回ることに。しかし彼らの前に立ちはだかる誘拐犯は、サンタの力を利用して、ある恐ろしい計画を企てていた。

カラム役をドウェイン・ジョンソン、ジャック役を「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エバンスが担当。レッド・ワンことサンタクロースは「セッション」のJ・K・シモンズが演じた。そのほか「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのルーシー・リューらが共演。


| | コメント (0)

2024-204M 「アイミタガイ」☆☆☆★★

Saimitagai_20241112055901邦題:アイミタガイ
時間:105分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ショウゲート
製作総指揮:堤天心
製作:本多利彦 小山洋平 小林敏之 鈴木早苗 佐竹一美 飯田義典 吉村和文
監督:草野翔吾
脚本:市井昌秀 佐々部清 草野翔吾
原作:中條てい
撮影:小松高志
音楽:富貴晴美
出演:黒木華(秋村梓)、中村蒼(小山澄人)、藤間爽子(郷田叶海)、安藤玉恵(稲垣範子)、近藤華(中学生の梓)、白鳥玉季(中学生の叶海)、吉岡睦雄(車屋典明)、松本利夫(羽星勝)、升毅(福永)、西田尚美(郷田朋子)、田口トモロヲ(郷田優作)、風吹ジュン(綾子)、草笛光子(小倉こみち)

作家・中條ていの連作短編集「アイミタガイ」を黒木華主演で映画化し、親友を失った女性を中心に思いがけない出会いが連鎖していく様子を描いた群像劇。

ウェディングプランナーとして働く梓は、親友・叶海が亡くなったことを知る。恋人・澄人との結婚に踏み出せずにいる梓は、生前の叶海と交わしていたトーク画面に変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親である朋子と優作のもとに、とある児童養護施設から娘宛のカードが届く。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知が入る。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を依頼しに行ったこみちの家で、中学時代の叶海との記憶をよみがえらせる。

梓の恋人・澄人を中村蒼、亡き親友・叶海を藤間爽子が演じ、草笛光子、田口トモロヲ、西田尚美が共演。「台風家族」の市井昌秀が脚本の骨組みをつくり、2020年に他界した佐々部清監督が温めていた企画をもとに、「彼女が好きなものは」の草野翔吾監督がメガホンをとった。

黒木華主演であれば見逃せない。というわけだ。
原作の長編小説を整理して100分強のドラマに仕上げる『脚本(脚色)』の見事さに脱帽。久しぶりに邦画で、クライマックスまで引き込まれ、納得感を持たせる群像劇を観た気がする。掘り出し物です。予定調和の快感を得られます。

| | コメント (0)

2023-303M 「Cloud クラウド」☆☆☆★

Scloud邦題:Cloud クラウド
時間:123分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル、日活
製作総指揮:福家康孝 新井勝晴
製作:永山雅也 太田和宏 臼井正人 松本拓也 五十嵐淳之
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
原作:
撮影:佐々木靖之
音楽:渡邊琢磨
出演:

黒沢清監督が菅田将暉を主演に迎え、憎悪の連鎖から生まれた集団狂気に狙われる男の恐怖を描いたサスペンススリラー。

町工場で働きながら転売屋として日銭を稼ぐ吉井良介は、転売について教わった高専の先輩・村岡からの儲け話には乗らず、コツコツと転売を続けていた。ある日、吉井は勤務先の工場の社長・滝本から管理職への昇進を打診されるが、断って辞職を決意。郊外の湖畔に事務所兼自宅を借りて、恋人・秋子との新生活をスタートさせる。地元の若者・佐野を雇って転売業は軌道に乗り始めるが、そんな矢先、吉井の周囲で不審な出来事が相次ぐように。吉井が自覚のないままばらまいた憎悪の種はネット社会の闇を吸って急成長を遂げ、どす黒い集団狂気へとエスカレート。得体の知れない集団による“狩りゲーム”の標的となった吉井の日常は急激に破壊されていく。

菅田扮する主人公・吉井の謎多き恋人・秋子を古川琴音、吉井が雇う青年・佐野を奥平大兼、ネットカフェで生活する男・三宅を岡山天音、工場の社長・滝本を荒川良々、吉井を転売業に誘う先輩・村岡を窪田正孝が演じた。

| | コメント (0)

2024-302M 「徒花 ADABANA」☆☆★★

Sadabana邦題:徒花 ADABANA
時間:94分
公開:2024-10-18
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ
製作総指揮:
製作:布川均 宮田公夫 ビックァン・トラン 赤澤賢司 上野弘之
監督:甲斐さやか
脚本:甲斐さやか
原作:
撮影:高木風太
音楽:長屋和哉
出演:井浦新、水原希子、三浦透子、甲田益也子、板谷由夏、原日出子、斉藤由貴、永瀬正敏

長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督が、20年以上の歳月をかけて構想・脚本執筆し、井浦新と水原希子の共演で撮りあげた日仏合作映画。

ある最新技術を用いた延命治療が国家により推進されるようになった近未来。裕福な家庭で育った新次は妻との間に娘も生まれ理想的な家庭を築いていたが、重い病に冒され病院で療養している。手術を控えて不安にさいなまれる新次は、臨床心理士まほろの提案で自身の過去についての記憶をたどりはじめ、海辺で知りあった謎の女性や、幼い頃に母からかけられた言葉を思い出していく。記憶がよみがえったことでさらに不安を募らせた新次は、“それ”という存在に会わせてほしいとまほろに懇願。“それ”とは、上流階級の人間が病に冒された際に身代わりとして提供される、全く同じ見た目の“もう1人の自分”であった。

主人公・新次を井浦、臨床心理士まほろを水原が演じ、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏が共演。編集に「落下の解剖学」で第96回アカデミー編集賞にノミネートされたロラン・セネシャルが参加しており、「ドライブ・マイ・カー」も手がけた山崎梓とともに共同で編集を担当している。

| | コメント (0)

2024-301 「ゴンドラ」☆☆☆★

Sgondla 原題:Gondola
邦題:ゴンドラ
時間:85分
公開:2024-11-01
製作年度:2023
製作国:ドイツ・ジョージア
配給:ムヴィオラ
製作総指揮:
製作:ファイト・ヘルマー ツィアコ・アベサゼ ノシュレ・チュハイゼ
監督:ファイト・ヘルマー
脚本:ファイト・ヘルマー
原作:
撮影:ゴガ・デブダリアニ
音楽:マルコム・アリソン ソーレイ・ステファンスドッティル、出演:ニニ・ソセリア、マチルド・イルマン、ズカ・パプアシヴィリ、ニアラ・チチナゼ、ヴァチャガン・パポヴィアン、ルカ・ツェツクラゼ、エレネ・シャヴァゼ、ダレジャン・ゲペリザ、ニノ・パチコリア、ペリデ・カランディア

「ツバル TUVALU」「ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を」などで知られるドイツのファイト・ヘルマーが監督・脚本を手がけ、山の谷間を行き来する2台のゴンドラで働く2人の女性が織りなす物語をセリフなしで描いたドイツ・ジョージア合作映画。

コーカサス山脈の西に位置するジョージアの小さな村で、古いゴンドラの乗務員として働き始めたイヴァと、もう1台のゴンドラの乗務員を務めるニノ。威張り屋の駅長には腹が立つことばかりだが、2人も負けてはいない。すれ違うゴンドラでイヴァとニノが交わし合う奇想天外なやりとりは、いつしか地上の住民たちも巻き込んでいき……。

劇中に登場するゴンドラはジョージア南部の小さな村フロに実在し、「ジョージアで最も長い距離をつなぐゴンドラ」として知られている。2023年・第36回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

| | コメント (0)

2024-300M 「シン・デレラ」☆☆★★

Scinderera_20241104183401原題:Cinderella's Curse
邦題:シン・デレラ
時間:82分
公開:2024-10-25
製作年度:2024
製作国:イギリス・アメリカ
配給:ハーク、S・D・P
製作総指揮:スチュアート・オルソン ニコール・ホランド
製作:ルイーザ・ウォーレン ジェローム・コーマン
監督:ルイーザ・ウォーレン
脚本:ハリー・ボックスリー
原作:
撮影:ジェームズ・タッチ
音楽:ジェームズ・コックス
出演:ケリー・ライアン・サンソン(エラ/シンデレラ)、クリッシー・ウンナ(フェアリーゴッドマザー)、ダニエル・スコット(ダイアー夫人)、ローレン・バッド(イングリッド)、ナターシャ・トシーニ(ハンナ)、サム・バレット(レヴィン王子)

誰もが知る童話「シンデレラ」をベースに、冷酷非道な処刑人へと変貌したシンデレラの復讐劇を描くバイオレンスファンタジー。

継母と義理の姉たちからの虐待に苦しむ日々を送るシンデレラ。ある日、庭で見つけた不思議な本を読むと、彼女の前に魔法使いのフェアリーゴッドマザーが現れる。「舞踏会で王子様と踊りたい」と願ったシンデレラは、魔法の力によって舞踏会に参加することができ、憧れの王子と対面する。しかし王子や継母たちは、舞踏会に参加している人々の前でシンデレラのドレスを剥ぎ取り、全裸にして嘲笑する。辱めを受けたシンデレラは復讐を誓い、ガラスの靴を凶器に変え、邪悪な人間たちを残虐な手段で次々と血祭りにあげていく。

「くまのプーさん」を題材にしたホラー「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」に俳優として出演もしている、「ハングリー 湖畔の謝肉祭」のルイーザ・ウォーレン監督がメガホンをとった。

昨年の掘り出し物作品『マッド・ハイジ』のカルト臭がプンプンするのでチェック。わざわざ今年の300本目に選んだわけでなく、偶然。
ただ残念ながらレンタルビデオストレートなレベルのC級ダークスプラッタファンタジー。仕掛けも驚くようなものも無く、一山幾らでMG切るクラスだった。ハイジのような突破力ある世界観には遠く及ばない。

| | コメント (0)

2024-299M 「スマホを落としただけなのに 最終章  ファイナル ハッキング ゲーム」☆☆☆★

Ssumahofinal邦題:スマホを落としただけなのに 最終章  ファイナル ハッキング ゲーム
時間:116分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:刀根鉄太
製作:辻本珠子 星野秀樹
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
原作:志駕晃
撮影:花村也寸志
音楽:堤博明 カワイヒデヒロ
出演:成田凌(浦野善治)、クォン・ウンビ(スミン)、大谷亮平(キム・ガンフン)、白石麻衣(加賀谷美乃里)、井浦新(兵藤彰)、佐野史郎(チョン・ハクソン)、真飛聖(窪田逸子)、利重剛、猪塚健太(長瀬明)、高石あかり(瀬戸千春)、田中圭(富田誠)、原田泰造(毒島徹)、千葉雄大(加賀谷学)

志駕晃による同名ミステリー小説を中田秀夫監督が映画化した「スマホを落としただけなのに」のシリーズ第3弾にして最終章。日本と韓国を舞台に、スマホを持つ全ての者をターゲットにしたハッキング事件の行方を描く。

長い黒髪の女性ばかりを狙った連続殺人事件。被害者は落としたスマホから個人情報を奪われ、家族や恋人のみならず命まで奪われてしまう。人の心を操る天才的ブラックハッカーである連続殺人鬼・浦野善治は、刑事の加賀谷学によって一度は逮捕されたものの、刑務所内からサイバー攻撃を企て、警察内の混乱に乗じて姿を消した。ある日、日本政府に突如として大規模なサイバーテロ攻撃が仕掛けられる。発信元は韓国のソウルで、浦野による犯行だと疑われるが……。

前2作に続いて連続殺人鬼・浦野を成田凌、刑事・加賀谷を千葉雄大が演じ、井浦新、田中圭、白石麻衣、原田泰造ら前2作のキャストが集結。さらに、元「IZ*ONE」メンバーのK-POPアーティスト、クォン・ウンビがヒロイン役を務め、大谷亮平、佐野史郎らが新たに参加。

 

 

| | コメント (0)

2024-298M 「十一人の賊軍」☆☆☆★★★

S11zokugun邦題:十一人の賊軍
時間:155分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:白石和彌
脚本:池上純哉
原作:笠原和夫
撮影:池田直矢
音楽:松隈ケンタ
出演:山田孝之(政)、仲野太賀(鷲尾兵士郎)、尾上右近(赤丹)、鞘師里保(なつ)、佐久本宝(ノロ)、千原せいじ(引導)、岡山天音(おろしや)、松浦祐也(三途)、一ノ瀬颯(二枚目)、小柳亮太(辻斬)、本山力(爺っつぁん)、野村周平(入江数馬)、田中俊介、松尾諭音尾琢真(仙石善右エ門)、柴崎楓雅、佐藤五郎、吉沢悠、駿河太郎、松角洋平、浅香航大、佐野和真、安藤ヒロキオ、佐野岳、ナダル、木竜麻生、長井恵里、西田尚美、玉木宏(山縣狂介)、阿部サダヲ(溝口内匠)

江戸幕府から明治政府へと政権が移りかわる中で起こった戊辰戦争を背景に、11人の罪人たちが藩の命令により決死の任に就く姿を描いた時代劇アクション。「日本侠客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家の笠原和夫が残した幻のプロットを、「孤狼の血」「碁盤斬り」の白石和彌が監督、山田孝之と仲野太賀が主演を務めて映画化した。

1868年、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。そのさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた、同盟への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人が、新発田藩の命運を握る、ある砦を守る任に就き、壮絶な戦いに身を投じる姿を描く。

山田孝之が、妻を寝取られた怒りから新発田藩士を殺害して罪人となり、砦を守り抜けば無罪放免の条件で決死隊として戦場に駆り出される駕籠かき人足の政(まさ)を演じ、仲野太賀は、新発田の地を守るため罪人たちと共に戦場に赴く剣術道場の道場主・鷲尾兵士郎役を務める。彼らとともに決死隊となる罪人たちを尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力が演じ、そのほかにも野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲら豪華キャストが共演。

今年最大に期待する時代劇大作。笠原和夫の遺作プロットを白石和彌が映画化、というだけで震える。軍団闘争ものなので、それぞれのキャラクターの説明があるのだが、やはり11人となると多すぎるか。語り足りてないキャラクターもあり、少々そこが難点。ただ、堂々と押し切る娯楽時代活劇としては堪能できた。

| | コメント (0)

2024-297M 「ヴェノム ザ・ラストダンス」☆☆☆★★

Svenomlastdance原題:Venom: The Last Dance
邦題:ヴェノム ザ・ラストダンス
時間:109分
公開:2024-11-01
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:ジョー・カラッシオ・Jr.
製作:アビ・アラド マット・トルマック エイミー・パスカル ケリー・マーセル トム・ハーディ ハッチ・パーカー
監督:ケリー・マーセル
脚本:ケリー・マーセル
原作:トム・ハーディ ケリー・マーセル
撮影:ファビアン・ワグナー
音楽:
出演:トム・ハーディ(エディ・ブロック/ヴェノム)、キウェテル・イジョフォー(ストリックランド将軍)、ジュノー・テンプル(ペイン博士)、リス・エヴァンス(マーティン)、ペギー・ルー(ミセス・チェン)、アラナ・ユーバック、スティーヴン・グレアム(マリガン刑事)

トム・ハーディ主演で、スパイダーマンの宿敵としても知られるマーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いた人気シリーズの第3作。ヴェノムや前作で戦ったカーネイジら「シンビオート」と呼ばれる地球外生命体の創造主である最強の敵・邪神ヌルが登場し、エディとヴェノムが壮絶な戦いを繰り広げる。

ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生したことで生まれたヴェノムは、強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙を武器に、長くのびる舌で人を喰らう恐るべき存在でありながらも、エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救った。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには新たな脅威が地球外から飛来する。

シリーズ過去2作で脚本や製作を務めてきたケリー・マーセルが、今作でも原案、脚本、製作を務めたほか、自らメガホンもとり、映画監督デビューを果たした。共演はキウェテル・イジョフォー、ジュノー・テンプル、リス・エバンス、前作から引き続きの登場となるスティーブン・グレアムら。

| | コメント (0)

2024-296M 「ジョイランド わたしの願い」☆☆☆★

Sjoyland原題:Joyland
邦題:ジョイランド わたしの願い
時間:127分
公開:2024-10-18
製作年度:2022
製作国:パキスタン
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:マララ・ユスフザイ リズ・アーメッド ラミン・バーラニ ジェマイマ・カーン ウィリアム・オルソン ジェン・ゴイン・ブレイク ティファニー・ボイル エルザ・ラモ オレグ・ダブソン カトリン・ローマン ハリ・チャラナ・プラサド スカンニャ・プブラ オワイス・アーメッド
製作:アポールバ・チャラン サルマド・クーサット キャスリン・M・モーズリー オリバー・リッジ エイプリル・シー カタリーナ・オットー=バーンスタイン
監督:サーイム・サーディク
脚本:サーイム・サーディク マギー・ブリッグス
原作:
撮影:ジョー・サーデ
音楽:アブドゥッラー・シディキ
出演:アリ・ジュネージョー(ハイダル)、ラスティ・ファルーク(ムムターズ)、アリーナ・ハーン(ビバ)、サルワット・ギラーニ(ヌチ)、サルマーン・ピアザダ(ファザー・アマン)、ソイハル・サミール(サリーム)、サニア・サイード(ファイアーズ)

パキスタンで伝統的な価値観に縛られながら暮らす若い夫婦が、自分らしく自由に生きたいと願い揺れ動く姿を描いたドラマ。

パキスタンで2番目の大都市である古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは失業中で、メイクアップアーティストの妻ムムターズが家計を支えている。ハイダルは家父長制の伝統を重んじる厳格な父から、早く仕事を見つけて男児をもうけるようプレッシャーをかけられていた。そんなある日、ハイダルは就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会い、そのパワフルな生き方にひかれていく。

監督は、本作が長編デビューとなる新鋭サーイム・サーディク。本国パキスタンではLGBTQを描いたことで保守系団体の反発を受けて政府から上映禁止命令が出されたが、監督・出演者たちの抗議活動やノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイらの声明によって撤回された。2022年・第75回カンヌ国際映画祭にパキスタン映画として初めて出品され、「ある視点」部門審査員賞とクィア・パルム賞を受賞。

結末は、悲しすぎる。ほかに道は無かったのか。

| | コメント (0)

« 2024年10月 | トップページ | 2024年12月 »