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2024-268M 「ビートルジュース ビートルジュース」☆☆☆★

Sbeatljuce2原題:Beetlejuice Beetlejuice
邦題:ビートルジュース ビートルジュース
時間:105分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:サラ・デズモンド カッテルリ・フラウエンフェルダー アルフレッド・ガフ マイルズ・ミラー ブラッド・ピット ラリー・ウィルソン ローレンス・セネリック アンドリュー・ラリー セス・グラハム=スミス デビッド・カッツェンバーグ
製作:マーク・トベロフ デデ・ガードナー ジェレミー・クライナー トミー・ハーパー ティム・バートン
監督:ティム・バートン
脚本:アルフレッド・ガフ マイルズ・ミラー
キャラクター創造:マイケル・マクダウェル ラリー・ウィルソン
原作:アルフレッド・ガフ マイルズ・ミラー セス・グラハム=スミス
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
音楽:ダニー・エルフマン
出演:マイケル・キートン、ウィノナ・ライダー、キャサリン・オハラ、ジャスティン・セロー、モニカ・ベルッチ、ジェナ・オルテガ、ウィレム・デフォー

ティム・バートン監督が、自身の出世作となった1988年の映画「ビートルジュース」の35年後を描いたホラーコメディ。

死後の世界で「人間怖がらせ屋」を営む推定年齢600歳のビートルジュースは、かつて結婚を迫るもかなわなかったリディアのことをいまだに忘れられずにいた。リディアは自身の霊能力を生かしてテレビ番組の司会者として活躍しているが、私生活では一人娘アストリッドとの関係に頭を悩ませている。アストリッドは幽霊の存在を信じておらず、母の霊能力もインチキだと思っているのだ。ある日、数世紀前から死後の世界の倉庫に封じられていたビートルジュースの元妻ドロレスが復活し、ビートルジュースに対して復讐を企てる。一方、アストリッドが死後の世界に囚われてしまい、リディアは最終手段としてビートルジュースに助けを求めるが……。

前作に続いてビートルジュースをマイケル・キートン、リディアをウィノナ・ライダーが演じ、リディアの娘アストリッド役でジェナ・オルテガ、ビートルジュースの元妻ドロレス役でモニカ・ベルッチが新たに参加。

『ゴーストバスターズ』のリフォームのように、本作も前作の登場人物関係の基本をきちんと踏襲しての仕上げ。ウィノ・ライダーが前作では「娘」役で丁々発止だったが、本作では「娘をもつ母」としての時間経過した世界観。まあ、そんな辻褄はどうでもよいコメディホラーでしかないのだが、細部にこだわったティム・バートンのこだわりが、ある意味ここちよい。

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2024-267M「傲慢と善良」☆☆☆

Sgomantozenryo邦題:傲慢と善良
時間:119分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:日本
配給:アスミック・エース
製作総指揮:
製作:勝股英夫 牟田口新一郎 中村浩子 中西一雄 渡部秀一 奥村景二 久保田修 河内真人
監督:萩原健太郎
脚本:清水友佳子
原作:辻村深月
撮影:日下誠
音楽:加藤久貴
出演:藤ヶ谷太輔(西澤架)、奈緒(坂庭真実)、倉悠貴(高橋耕太郎)、桜庭ななみ(美奈子)、阿南健治(坂庭正治)、菊池亜希子(岩間希実)、宮崎美子(坂庭陽子)、西田尚美(よしの)、前田美波里(小野里)

直木賞作家・辻村深月が現代に生きる人々のリアルな恋愛観と価値観を描いた同名ベストセラー小説を、藤ヶ谷太輔と奈緒の共演で映画化した恋愛ミステリー。

これまで仕事も恋愛も順調だった西澤架は、長年交際していた恋人にフラれたことをきっかけに、マッチングアプリで婚活を始める。そこで出会った控えめで気の利く坂庭真実と付き合い始めたものの、1年経っても結婚に踏み切れずにいた。ある日、真実がストーカーに狙われていることを知った架は、彼女を守るためようやく婚約を決意するが、真実は突然姿を消してしまう。真実の行方を求めて彼女の両親や友人、同僚、過去の恋人を訪ね歩くうちに、架は知りたくなかった彼女の過去と嘘を知る。

婚活で交際を始めるも1年も将来を決めない“傲慢”な架を藤ヶ谷、親の敷いたレールの上で“善良”に生きてきた真実を奈緒が演じ、倉悠貴、桜庭ななみ、菊池亜希子、前田美波里が共演。実写映画「ブルーピリオド」の萩原健太郎監督がメガホンをとり、「ホテルローヤル」の清水友佳子が脚本を手がけた。

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2024-266M 「犯罪都市 PUNISHMENT」☆☆☆★

Shanzaitoshi4原題:The Roundup: Punishment
邦題:犯罪都市 PUNISHMENT
時間:109分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:韓国
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:キム・ウォンフン
監督:ホ・ミョンヘン
脚本:オ・サンホ マ・ドンソク キム・ヒョンソク
原作:
撮影:イ・ソンジェ
音楽:ユン・イルサン
出演:マ・ドンソク(マ・ソクト)、キム・ムヨル(ペク・チャンギ)、パク・ジファン(チャン・イス)、イ・ドンフィ(チャン・ドンチョル)、イ・ボムス(チャン・テス)、キム・ミンジェ(キム・マンジェ)、イ・ジフン(ヤン・ジョンス)、キム・ドゴン(チョン・デビッド)、キム・ジフン(チョ・ジフン)、ヒョン・ボンシク(クォン・テウン)、イ・ジュビン(ハン・ジス)、キム・シンビ(カン・ナムス)

韓国の人気俳優マ・ドンソクが主演を務める大ヒットクライムアクション「犯罪都市」シリーズ第4弾。

新種合成麻薬事件から3年後の2018年。怪物刑事マ・ソクトとソウル広域捜査隊は、デリバリーアプリを悪用した麻薬密売事件の捜査を進めるなかで、手配中のアプリ開発者が謎の死を遂げた事件の背後に国際IT犯罪組織の存在を突き止める。組織のリーダーは殺人すらいとわずに韓国の違法オンラインカジノ市場を掌握した元傭兵ペク・チャンギで、残忍な殺傷行為によって特殊部隊を解雇された経歴を持つ恐ろしい男だった。組織のオーナーである「ITの天才」チャン・ドンチョルが韓国で史上最大規模のIT犯罪を企てていることを知ったマ刑事は、オンラインカジノ事業の経験を持つチャン・イスに協力を依頼し、広域捜査隊やサイバー捜査隊と新たなチームを結成して捜査に乗り出す。

「悪人伝」でもマ・ドンソクと共演したキム・ムヨルが元傭兵ペク・チャンギ、「エクストリーム・ジョブ」のイ・ドンフィが組織オーナーのチャン・ドンチョルを演じた。前3作でアクション演出を手がけたホ・ミョンヘンがメガホンをとった。

初作では相当にぶっ飛んでいた、マ・ソクト刑事のキャラクターを含め、周りの登場人物たちも、かつてのゴリゴリした、触れば怪我しそうな存在感がまるくなり、コメディキャラが強調されてきている。かつての『仁義なき戦い』シリーズのピラニア軍団の連中が、後期はもてはやされて、ぬるま湯に浸かった、緩く予定調和な芝居で面白みが失せたデ・ジャヴ。アクション映画のシリーズが続く宿命なのかもしれない。

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2024-265M 「本日公休」☆☆☆★

Shonjitukokyu原題:本日公休 Day Off
邦題:本日公休
時間:106分
公開:2024-09-20
製作年度:2023
製作国:台湾
配給:ザジフィルムズ、オリオフィルムズ
製作総指揮:
製作:ウー・ニェンチェン ウー・ミンシェン
監督:フー・ティエンユー
脚本:フー・ティエンユー
原作:
撮影:チャン・シータン
音楽:ジョン・シンミン
出演:ルー・シャオフェン(アールイ)、フー・モンボー(チュアン)、アニー・チェン(シン)、ファン・ジーヨウ(リン)、シー・ミンシュアイ(ナン)、チェン・ボーリン(農家の若者)、リン・ボーホン(アンディ)、リウ・イーハオ(ヘアーモデル)

作家やミュージックビデオ監督としても活躍する台湾の俊英フー・ティエンユー監督が、自身の母親をモデルに執筆した脚本をもとに、実家の理髪店で撮影を敢行して完成させたヒューマンドラマ。

台中にある昔ながらの理髪店。店主アールイは40年にわたってこの店に立ち続け、常連客を相手にハサミの音を響かせている。彼女がひとりで育て上げた3人の子どもたちは既に独立しており、頼りになるのは近所で自動車修理店を営む次女の元夫チュアンだけ。ある日、離れた町から通い続けてくれる常連客の“先生”が病に倒れたことを知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げ、古びた愛車に乗り込んで先生のもとへ向かう。

「客途秋恨」で知られる名優ルー・シャオフェンが24年ぶりにスクリーン復帰して主人公アールイを演じ、2023年・第25回台北電影奨で主演女優賞、第18回大阪アジアン映画祭で薬師真珠賞(俳優賞)を受賞。チュアン役で「返校 言葉が消えた日」のフー・モンボーが共演し、「藍色夏恋」のチェン・ボーリン、「僕と幽霊が家族になった件」のリン・ボーホンが特別出演。

『老いる』ことが、そう捨てたものではない、というような達観とともに描かれる。一時代むかしの理髪師の心意気と、現代を生きる子供たちとの物語が、静かに心を揺さぶる。
それよりも、映画中にずっと気になっていた理髪店の文字『学生頭』や『西装頭』はなんとなくイメージできるが『平頭』『山本頭』って何なんだ!特に『山本頭』は、考え始めると夜も眠れない!

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2024-264M 「あの人が消えた」☆☆☆★

Sanohitogakieta邦題:あの人が消えた
時間:104分
公開:2024-09-20
製作年度:2024
製作国:日本
配給:TOHO NEXT
製作総指揮:
製作:桑原勇蔵 永山雅也 市川南
監督:水野格
脚本:水野格
原作:
撮影:谷康生
音楽:カワイヒデヒロ
出演:高橋文哉(丸子)、北香那(小宮)、坂井真紀(長谷部)、袴田吉彦(沼田)、菊地凛子(寺田)、染谷将太(島崎)、田中圭(荒川)

演出を担当した2023年放送のテレビドラマ「ブラッシュアップライフ」が国内外で多くの賞を受賞して注目を集めた水野格監督によるオリジナルのミステリー映画。水野が監督・脚本を担当し、次々と人が消えてしまう謎めいたマンションを舞台に、伏線を張り巡らせた予測不能な展開で描く。

配達員の青年・丸子は、「次々と人が消える」と噂されるいわくつきのマンションに毎日のように出入りするうちに、怪しげな住人の秘密を知ってしまう。小説家を目指す職場の先輩・荒川にも相談し、荒川の意見を仰ぎながら住人の正体を探ろうとする丸子だったが、いつしか2人は思いがけない大事件に巻き込まれていく。

「交換ウソ日記」「映画 からかい上手の高木さん」の高橋文哉が主人公・丸子、「あなたの番です」「おっさんずラブ」シリーズの田中圭が職場の先輩・荒川を演じた。

ラストでタイトルロールが理解できた。サスペンスから推理からコメディからナロウ系まで縦横無尽に、ツッコミどころ満載で突き進む。デートムービーにはうってつけで、その後のカフェやお食事では、映画の感想で話題にことかかないだろう。って点では、需要力は合格点かな。

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2024-263M 「SONG OF EARTH ソング・オブ・アース」☆☆☆★

Ssongofearth原題:Fedrelandet
邦題:SONG OF EARTH ソング・オブ・アース
時間:94分
公開:2024-09-20
製作年度:2023
製作国:ノルウェー
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:リブ・ウルマン ヴィム・ヴェンダース
製作:
監督:マルグレート・オリン
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:ヨルゲン・ミクローエン、マグンヒルド・ミクローエン

ノルウェーの山岳地帯で大自然の中に生きる老夫婦の姿を、その娘であるドキュメンタリー作家マルグレート・オリンがとらえたドキュメンタリー。

美しい大自然に囲まれたノルウェー西部の山岳地帯オルデダーレンに暮らす、84歳のヨルゲン・ミクローエンと妻マグンヒルド。彼らの娘で「もしも建物が話せたら」などのドキュメンタリー作品で知られるマルグレート・オリン監督は、両親の姿をカメラに収めるべく帰郷する。ヨルゲンはこの国で最も美しい渓谷と呼ばれる場所に娘を案内しながら、自身の生い立ちや最愛の妻への思い、そしてこの土地で自然とともに生きてきた何世代にもわたる人々の人生について静かに語る。

季節ごとに異なる表情を見せる自然の風景をドローンや最新の撮影機材を駆使しながら圧倒的な映像美で映し出し、シンプルで豊かに生きる両親の姿を通して、人生の意味や生と死について探究していく。「ベルリン・天使の詩」などの巨匠ヴィム・ヴェンダースとノルウェーを代表する名優リブ・ウルマンが製作総指揮に名を連ねる。

ノルウェーのドキュメンタリー監督が、自らの父母と、彼らが生きる山河を描いたドキュメンタリー映画。製作総指揮のビッグネームがウリで、高感度?な観客に刺さる工夫のパブリシティ、てなもんや。
自然を雄大に描く手法にドローン撮影を駆使している。逆にこのような過酷な撮影対象には、ドローンが必須なのだろう。このテクノロジーが無ければ、平板なアングルが続き、ときおりヘリコプターの影さえ写って興ざめする空撮が織り込まれる代物になるだろう。そういう意味で、イマの時代だから成立する企画なのだと断言する。

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2024-262M 「算法少女」☆☆☆★

Ssanposyojo邦題:算法少女
時間:97分
公開:2016-
製作年度:2016
製作国:日本
配給:
製作総指揮:
製作:三村渉
監督:外村史郎
脚本:三村渉、高野楓子
原作:遠藤寛子
撮影:
音楽:真柴史朗
出演:須藤沙也佳、木村淳、杉原夕紀、古谷敏

安永4年(西暦1775年)、浅草寺に友達と参詣に出かけたあきは、算額を掲げる一団に出遭う。掲額しようとしていたのは、旗本の子弟水野三之助であった。三之助は日頃から、関流宗統の藤田貞資の直弟子であることを鼻にかけていた。あきはついその算額の誤りを指摘してしまい、三之助の怒りを買う。一度は折れて事を収めようとするあきだったが、三之助の執拗な追及に、父千葉桃三譲りの算法の腕で逆に三之助を論破してしまう。そのことが評判となり、算法家としても知られる久留米藩主有馬頼?から、あきを姫君の算法の指南役にしたいという話が、父の友人の谷素外を通して舞い込んできた。屋敷勤めに興味はないものの、逼迫する家計を助けるため、貧しい子供たちに算法を教える塾を開く資金を得るため、あきはしぶしぶ承諾する。異例の出世と周囲は舞い上がるが、有馬家には三之助の師匠の藤田貞資も家臣として…

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2024-261M 「Back to Black エイミーのすべて」☆☆☆★

Sbacktoblack原題:Back to Black
邦題:Back to Black エイミーのすべて
時間:123分
公開:2024-11-22
製作年度:2024
製作国:イギリス・フランス・アメリカ
配給:パルコ
製作総指揮:サム・テイラー=ジョンソン アナ・マーシュ ロン・ハルパーン ジョー・ナフタリン
製作:アリソン・オーウェン デブラ・ヘイワード ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ
監督:サム・テイラー=ジョンソン
脚本:マット・グリーンハルシュ
原作:
撮影:ポリー・モーガン
音楽:ニック・ケイブ ウォーレン・エリス
出演:マリサ・アベラ、ジャック・オコンネル、エディ・マーサン、ジュエリエット・コーワン、サム・ブキャナン、レスリー。マンビル

エイミー・ワインハウスの伝記映画。数年前にドキュメンタリーフィルムで「エイミー」という作品があった。本作は伝記ドラマとして再構築されたエイミー・ワインハウスの物語。ドキュメンタリーでは描けない「家族」「恋愛」が映画として整えられている。刮目すべきは、エイミー役のマリサ・アベラが殆どの楽曲を自ら歌唱していること。その見事な迫力と、説得力ある歌声は、予想だにしなかった。通常このての作品は、例えば「ボヘミアン・ラプソディ」のように、オリジナル楽曲に口パクで合わせていく場合が一般なのだろうが、本作はマリサ・アベラのクオリティ高い熱唱が堪能できる。

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2024-260M 「スオミの話をしよう」☆☆☆

Ssuomi邦題:スオミの話をしよう
時間:114分
公開:2024-09-13
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:大多亮 市川南
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
原作:
撮影:山本英夫
音楽:荻野清子
出演:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、阿南健治、梶原善、宮澤エマ

三谷幸喜が「記憶にございません!」以来5年ぶりに手がけた映画監督・脚本作品。長澤まさみを主演に迎え、突然失踪した女性と、彼女について語り出す5人の男たちを描いたミステリーコメディ。

豪邸に暮らす著名な詩人・寒川の新妻・スオミが行方不明となった。豪邸を訪れた刑事の草野はスオミの元夫で、すぐにでも捜査を開始すべきだと主張するが、寒川は「大ごとにしたくない」と、その提案を拒否する。やがて、スオミを知る男たちが次々と屋敷にやってくる。誰が一番スオミを愛していたのか、誰が一番スオミに愛されていたのか。安否をそっちのけでスオミについて熱く語り合う男たち。しかし、男たちの口から語られるスオミはそれぞれがまったく違う性格の女性で……。

三谷が脚本を手がけたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では語り部を担当した長澤が、ミステリアスなスオミ役を演じた。スオミを知る5人の男たちは、元夫の刑事・草野役を西島秀俊、現夫の詩人・寒川役を三谷監督作品初出演となる坂東彌十郎、ユーチューバー・十勝役を松坂桃李、庭師・魚山役を遠藤憲一、警察官・宇賀神役を小林隆がそれぞれ担当した。

なんかねえ、映画監督してはデビューとなる『ラジオの時間』がピークなのでは?と思ってしまう。

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2024-259M 「侍タイムスリッパー」☆☆☆★★★

Ssamuraitime邦題:侍タイムスリッパー
時間:131分
公開:2024-08-17
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ギャガ、未来映画社
製作総指揮:
製作:清水正子
監督:安田淳一
脚本:安田淳一
原作:
撮影:安田淳一
音楽:
出演:山口馬木也(高坂新左衛門)、冨家ノリマサ(風見恭一郎)、沙倉ゆうの(山本優子)、峰蘭太郎(関本)、紅萬子(節子)、福田善晴(西経寺住職)、井上肇(井上)、田村ツトム(錦京太郎)、安藤彰則(安藤)、庄野崎謙(山形彦九郎)

現代の時代劇撮影所にタイムスリップした幕末の侍が時代劇の斬られ役として奮闘する姿を描いた時代劇コメディ。

幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門は家老から長州藩士を討つよう密命を受けるが、標的の男と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまう。目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。新左衛門は行く先々で騒動を起こしながら、江戸幕府が140年前に滅んだことを知り、がく然とする。一度は死を覚悟する新左衛門だったが、心優しい人たちに助けられ、生きる気力を取り戻していく。やがて彼は磨き上げた剣の腕だけを頼りに撮影所の門を叩き、斬られ役として生きていくことを決意する。

テレビドラマ「剣客商売」シリーズなど数々の時代劇に出演してきた山口馬木也が主演を務め、冨家ノリマサ、沙倉ゆうのが共演。「ごはん」「拳銃と目玉焼」の安田淳一が監督・脚本を手がけ、自主制作作品でありながら東映京都撮影所の特別協力によって完成させた。一部劇場ではシーンを追加した「デラックス版」が上映。

2023年8月17日に池袋シネマ・ロサの一館のみで封切られ(8月30日からは川崎チネチッタでデラックス版が上映スタート)、口コミで話題が広まったことから同年9月13日からはギャガが共同配給につき、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ日比谷ほか全国100館以上で順次拡大公開される。

監督の安田淳一が、脚本はもとより車両やタイトルなど、あらゆる役割にクレジットされている。究極の手作りインディーズ作品だが、なぜか安っぽくなく風格があり、王道の物語として完結させている。この娯楽作品としての完成度の高さは、口コミで伝わったそうだ。独立系の大手、ギヤガが配給に加わり、超拡大公開となっている。僕が見た新宿ピカデリーも、祭日とはいえ、そこそこのサイズのスクリーンが満席だった。昭和時代にテレビや劇場で、あたりまえに時代劇を見ていた世代には、そうとう刺さる中身だ。僕が所属していた会社でも、正月には大型時代劇大作(12時間ドラマ)をウリにしていた時代もあった。

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2024-258M 「ぼくのお日さま」☆☆☆★

Sbokunohoisama_20240913190001邦題:ぼくのお日さま
時間:90分
公開:2024-09-13
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:渡部秀一 太田和宏
監督:奥山大史
脚本:奥山大史
原作:
撮影:奥山大史
音楽:佐藤良成
出演:越山敬達(タクヤ)、中西希亜良(さくら)、池松壮亮(荒川)、若葉竜也(五十嵐)、山田真歩(三上真歩)、潤浩(コウセイ)

「僕はイエス様が嫌い」で第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史が監督・脚本・撮影・編集を手がけ、池松壮亮を主演に迎えて撮りあげた商業映画デビュー作。

雪の降る田舎町。ホッケーが苦手なきつ音の少年タクヤは、ドビュッシーの曲「月の光」に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくらに心を奪われる。ある日、さくらのコーチを務める元フィギュアスケート選手の荒川は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似して何度も転ぶタクヤの姿を目にする。タクヤの恋を応援しようと決めた荒川は、彼にフィギュア用のスケート靴を貸して練習につきあうことに。やがて荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになり……。

池松がコーチの荒川役を務め、テレビドラマ「天狗の台所」の越山敬達がタクヤ、アイスダンス経験者で本作が演技デビューとなる中西希亜良がさくらを演じた。主題歌は音楽デュオ「ハンバート ハンバート」が2014年に手がけた同名楽曲。2024年・第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に、日本人監督としては史上最年少で選出された。

このテーマだとは思いもよらなかった。「ある視点」ってそういう視点だったのか。

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2024-257M 「トランスフォーマー ONE」☆☆☆★

Stransone_20240913190001原題:Transformers One
邦題:トランスフォーマー ONE
時間:105分
公開:2024-09-20
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ ゼブ・フォアマン オリバー・デュモント ブラッドリー・J・フィッシャー B・J・ファーマー マット・クイッグ
製作:ドン・マーフィ トム・デサント ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ マイケル・ベイ マーク・バーラディアン アーロン・デム
監督:ジョシュ・クーリー
脚本:エリック・ピアソン アンドリュー・バレル ガブリエル・フェラーリ
原作:アンドリュー・バレル ガブリエル・フェラーリ
撮影:
音楽:ブライアン・タイラー
出演:クリス・ヘムズワース、ブライアン・タイリー・ヘンリー、スカーレット・ヨハンソン、キーガン=マイケル・キー、ジョン・ハム、ローレンス・フィッシュバーン

大ヒット映画「トランスフォーマー」シリーズの始まりの物語を3DCGで描くアクションエンタテインメント。トランスフォーマーたちの故郷であるサイバトロン星で繰り広げられる戦いを舞台に、若かりし頃のトランスフォーマーたちの友情とトランスフォーム(変形)能力の起源を描き出す。

ロボット生命体トランスフォーマーが暮らすサイバトロン星の地下都市。変形能力を持たない労働ロボットのオプティマスプライム(オライオンパックス)とメガトロン(D-16)は固い友情で結ばれ、いつかヒーローになることを夢見ていた。そんなある日、謎のSOSメッセージを発見した2人は仲間のバンブルビー(B-127)やエリータ-1とともに、侵入を禁止されている地上世界へ向かう。そこで恐ろしい陰謀の存在を知った彼らは、新たに授かった変形能力を使って危機に立ち向かうが、オプティマスプライムとメガトロンの正義感に少しずつ隔たりが生じ始める。

若き日のオプティマスプライムの声をクリス・ヘムズワース、メガトロンの声をブライアン・タイリー・ヘンリー、エリータ-1の声をスカーレット・ヨハンソンが担当。監督は「トイ・ストーリー4」のジョシュ・クーリー。

当然の帰結としてフルCGとなったトランスフォーマーシリーズ。メガトロンの秘密と、オプティマスプライムの誕生が描かれる。
9月20日封切予定。

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2024-258M 「ぼくのお日さま」

Sbokunohoisama邦題:ぼくのお日さま
時間:90分
公開:2024-09-13
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:渡部秀一 太田和宏
監督:奥山大史
脚本:奥山大史
原作:
撮影:奥山大史
音楽:佐藤良成
出演:越山敬達(タクヤ)、中西希亜良(さくら)、池松壮亮(荒川)、若葉竜也(五十嵐)、山田真歩(三上真歩)、潤浩(コウセイ)

「僕はイエス様が嫌い」で第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史が監督・脚本・撮影・編集を手がけ、池松壮亮を主演に迎えて撮りあげた商業映画デビュー作。

雪の降る田舎町。ホッケーが苦手なきつ音の少年タクヤは、ドビュッシーの曲「月の光」に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくらに心を奪われる。ある日、さくらのコーチを務める元フィギュアスケート選手の荒川は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似して何度も転ぶタクヤの姿を目にする。タクヤの恋を応援しようと決めた荒川は、彼にフィギュア用のスケート靴を貸して練習につきあうことに。やがて荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになり……。

池松がコーチの荒川役を務め、テレビドラマ「天狗の台所」の越山敬達がタクヤ、アイスダンス経験者で本作が演技デビューとなる中西希亜良がさくらを演じた。主題歌は音楽デュオ「ハンバート ハンバート」が2014年に手がけた同名楽曲。2024年・第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に、日本人監督としては史上最年少で選出された。

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2024-257M 「トランスフォーマー ONE」

Stransone原題:Transformers One
邦題:トランスフォーマー ONE
時間:105分
公開:2024-09-20
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:東和ピクチャーズ
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ ゼブ・フォアマン オリバー・デュモント ブラッドリー・J・フィッシャー B・J・ファーマー マット・クイッグ
製作:ドン・マーフィ トム・デサント ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ マイケル・ベイ マーク・バーラディアン アーロン・デム
監督:ジョシュ・クーリー
脚本:エリック・ピアソン アンドリュー・バレル ガブリエル・フェラーリ
原作:アンドリュー・バレル ガブリエル・フェラーリ
撮影:
音楽:ブライアン・タイラー
出演:クリス・ヘムズワース、ブライアン・タイリー・ヘンリー、スカーレット・ヨハンソン、キーガン=マイケル・キー、ジョン・ハム、ローレンス・フィッシュバーン

大ヒット映画「トランスフォーマー」シリーズの始まりの物語を3DCGで描くアクションエンタテインメント。トランスフォーマーたちの故郷であるサイバトロン星で繰り広げられる戦いを舞台に、若かりし頃のトランスフォーマーたちの友情とトランスフォーム(変形)能力の起源を描き出す。

ロボット生命体トランスフォーマーが暮らすサイバトロン星の地下都市。変形能力を持たない労働ロボットのオプティマスプライム(オライオンパックス)とメガトロン(D-16)は固い友情で結ばれ、いつかヒーローになることを夢見ていた。そんなある日、謎のSOSメッセージを発見した2人は仲間のバンブルビー(B-127)やエリータ-1とともに、侵入を禁止されている地上世界へ向かう。そこで恐ろしい陰謀の存在を知った彼らは、新たに授かった変形能力を使って危機に立ち向かうが、オプティマスプライムとメガトロンの正義感に少しずつ隔たりが生じ始める。

若き日のオプティマスプライムの声をクリス・ヘムズワース、メガトロンの声をブライアン・タイリー・ヘンリー、エリータ-1の声をスカーレット・ヨハンソンが担当。監督は「トイ・ストーリー4」のジョシュ・クーリー。

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2024-256M 「夏目アラタの結婚」☆☆☆★

Snatsumearatanokekkon_20240912185501邦題:夏目アラタの結婚
時間:120分
公開:2024-09-06
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:佐藤貴博
製作:桑原勇蔵 山田邦雄 沢辺伸政 桑原佳子 松本拓也 竹澤浩 長坂信人 細野義朗
監督:堤幸彦
脚本:徳永友一
原作:乃木坂太郎
撮影:神田創
音楽:ガブリエル・ロベルト A-bee ノグチリョウ
出演:柳楽優弥(夏目アラタ)、黒島結菜(品川真珠)、中川大志(宮前光一)、丸山礼(桃山香)、立川志らく(大高利郎)、福士誠治(桜井健)、今野浩喜(井出茂雄)、佐藤二朗(藤田信吾)、市村正親(神波昌治)

乃木坂太郎の同名ベストセラーコミックを堤幸彦監督のメガホンで実写映画化し、死刑囚との獄中結婚から始まる危険な駆け引きの行方を描いたサスペンス映画。

日本中を震撼させた連続バラバラ殺人事件の犯人で、逮捕時にピエロのメイクをしていたことから「品川ピエロ」の異名で知られる死刑囚・品川真珠。児童相談所職員の夏目アラタはその事件の被害者の子どもに頼まれ、まだ発見されていない被害者の首を探すため真珠に接触を試みる。アラタの前に現れた真珠は、残虐な事件を起こした凶悪犯とは思えない風貌だった。アラタは真珠から情報を引き出すため、大胆にも彼女に結婚を申し込む。毎日1回20分だけ許される面会の中で、会うたびに変わる真珠の言動に翻弄されるアラタ。やがて真珠はアラタに対し、自分は誰も殺していないと衝撃の告白をする。

主人公・夏目アラタを柳楽優弥、死刑囚・品川真珠を黒島結菜が演じ、佐藤二朗、中川大志、丸山礼、立川志らく、市村正親が共演。「翔んで埼玉」シリーズの徳永友一が脚本を手がけた。

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2024-255M 「チャイコフスキーの妻」☆☆☆★

Schaituma_20240912185501原題:Tchaikovsky's Wife
邦題:チャイコフスキーの妻
時間:143分
公開:2024-09-06
製作年度:2022
製作国:ロシア・フランス・スイス
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:マイク・グッドリッジ エリザベータ・チャレンコ
製作:イリヤ・スチュアート キリル・セレブレンニコフ ムラド・オスマン パーベウ・ブーリャ
監督:キリル・セレブレンニコフ
脚本:キリル・セレブレンニコフ
原作:
撮影:ウラジスラフ・オペリアンツ
音楽:
出演:アリョーナ・ミハイロヴァ(アントニーナ)、オジン・ルンド・バイロン(チャイコフスキー)、フィリップ・アヴデーエフ(アナトリー&モデスト)、エカテリーナ・エルミシナ(リザ)、ナタリア・パブレンコワ(オルガ)、ニキータ・エレネフ(コーテク)、アレクサンドル・ゴルチーリン(ブランドゥコーフ)、ヴァルヴァラ・シュミコワ(サーシャ)、ウラジーミル・ミシュコーフ(シュリコフ)、ヴィクトル・ホーリニャク(ユルゲンソン)、オクシミロン(ルビンシテイン)、アンドレイ・ブルコフスキー(ウラジミール)、ニキータ・ピロズコフ(アリョーシャ)、グルゲン・ツァトゥリャン(ニコライ)、ナタリア・ポレノワ(クボストワ/女主人)、ニキータ・レベデフ(アレクサンドル/アントニーナの兄)、ソフィア・レズニック(アナスタシア/アレクサンドルの妻)、ユリア・アウグ(教会にいる女)、イリーナ・ルドニツカヤ(料理人)、ピョートル・アイドゥ(葬儀屋)

19世紀ロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキーと彼を盲目的に愛した妻アントニーナの残酷な愛の行方をつづった伝記映画。ロシアではタブー視されてきた「チャイコフスキーが同性愛者だった」という事実と、「世紀の悪妻」の汚名を着せられたアントニーナの知られざる実像を、史実をもとに大胆な解釈を織り交ぜて描き出す。

女性の権利が著しく制限されていた19世紀後半の帝政ロシア。かねて同性愛者だという噂が絶えなかった作曲家チャイコフスキーは、世間体のため、熱烈な恋文を送ってくる地方貴族の娘アントニーナと結婚する。しかし女性に対して愛情を抱いたことのないチャイコフスキーの結婚生活はすぐに破綻し、愛する夫から拒絶されたアントニーナは孤独な日々のなかで次第に狂気に駆られていく。

「LETO レト」「インフル病みのペトロフ家」で知られるロシアの鬼才キリル・セレブレンニコフが監督・脚本を手がけた。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

ラストカットが長尺のワンカットで、あたかも寺山修司映画を連想させるようなテイストで、主人公の寂寥、喪失、悔悟、さまざまな狂気への誘因を諦念とともに描いていく。このワンカットで平凡なメンヘラ妻の物語は、『文学』へ昇華させられた。

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2024-254M 「放浪の画家ピロスマニ」☆☆☆

Spirosumani原題:Pirosmani
邦題:放浪の画家ピロスマニ
時間:87分
公開:2015-11-21
製作年度:1969
製作国:ソ連(グルジア)
配給:パイオニア映画シネマデスク
製作総指揮:
製作:スサナ・クバラツヘリア
監督:ギオルギ・シェンゲラヤ
脚本:エルロム・アフブレジアニ ギオルギ・シェンゲラヤ
原作:
撮影:コンスタンチン・アプリャチン ドゥダル・マルギエフ アレクサンドレ・レフビアシビリ
音楽:ノダル・ガブニア バフタング・クヒアニーゼ
出演:アフタンジル・ワラジ、ダヴィト・アバシゼ、ギヴィ・アレクサンドリア、スパルタク・バガシュヴィリ、テイムラズ・ベリゼ、ショタ・ダウシュヴィリ、マルゴ・グヴァラマゼ、アミル・カカバゼ、ズラブ・カピアニゼ、ロザリア・ミンチン、Z・カルダニ、アレクサンドレ・レフヴィアシュヴィリ、ニノ・セトゥリーゼ、ボリス・ツィプリア

グルジア(ジョージア)を代表する画家ニコ・ピロスマニの半生を描いた伝記映画。幼くして両親を亡くしたピロスマニは、店の看板や壁に飾る絵を描きながら放浪の日々を送るようになる。人々に一目置かれるようになっていくピロスマニだったが、酒場で見初めた踊り子マルガリータへの報われない愛が、画家を孤独な生活へと追い込んでいく。ロシア革命前夜、一杯の酒を得るため画材をかかえて居酒屋を渡り歩く生活を送っていたピロスマニは、作品がある芸術家の眼にとまったことをきっかけに、中央の画壇に注目されるようになる。グルジアがソ連の構成国だった1969年製作。日本では78年に「ピロスマニ」のタイトルでロシア語吹き替え版が劇場公開された。2015年、邦題「放浪の画家ピロスマニ」として、デジタルリマスター&グルジア語オリジナル版で37年ぶりに劇場公開。

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2024-253M 「エイリアン ロムルス」☆☆☆★★★

Salienromulus原題:Alien: Romulus
邦題:エイリアン ロムルス
時間:119分
公開:2024-09-06
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:フェデ・アルバレス エリザベス・カンティロン ブレント・オコナー トム・モラン
製作:リドリー・スコット マイケル・プラス ウォルター・ヒル
監督:フェデ・アルバレス
脚本:フェデ・アルバレス ロド・サヤゲス
原作:ダン・オバノン ロナルド・シャセット
撮影:ガロ・オリバレス
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:ケイリー・スピーニー、デビッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イゼベラ・メルセド、スパク・ファーン、エイリーン・ウー

リドリー・スコット監督による1979年の傑作「エイリアン」の“その後”を舞台に、エイリアンの恐怖に遭遇した若者たちの運命を描くSFサバイバルスリラー。「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレスがメガホンをとり、リドリー・スコットは製作を手がけた。

人生の行き場を失った6人の若者たちは、廃墟と化した宇宙ステーション「ロムルス」を発見し、生きる希望を求めて探索を開始する。しかしそこで彼らを待ち受けていたのは、人間に寄生して異常な速さで進化する恐怖の生命体・エイリアンだった。その血液はすべての物質を溶かすほど強力な酸性であるため、攻撃することはできない。逃げ場のない宇宙空間で、次々と襲い来るエイリアンに翻弄され極限状態に追い詰められていく6人だったが……。

出演は「プリシラ」のケイリー・スピーニー、「ライ・レーン」のデビッド・ジョンソン、「もうひとりのゾーイ」のアーチー・ルノー、「マダム・ウェブ」のイザベラ・メルセドら。

予想外に面白い。傑作。時系列では『プロメテウス』『エイリアン:コヴェナント』『エイリアン』『エイリアン:ロムルス』『エイリアン2』『エイリアン3』『エイリアン4』となるようだ。リプリーの時代以降の2番目となるので、映画的に2や3や4へのオマージュや目配せは、実はそうでなくて、2や3や4への『伏線』となっていると見るべきなのでは。
それにしても、1979年にリドリー・スコット監督が、シガニー・ウィーバーという女性ヒロインを得て、SFアクションサスペンス娯楽大作として世に放った<古典>が古びずに、その中間時代のスピンアウト物語として違和感なく製作される奇跡。それぞれの作品の<エイリアン>が一貫した『恐怖の具現』として、スクリーンを暴れまわるコンテンツの強力さに鳥肌がたつ。
そういえば、前世紀に目黒トンネル付近に、エイリアンを造形したギーガーがデザインした「ギーガーBAR」なる店があったが、まだあるのだろうか。。。

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