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2024-252M 「エフィ・ブリースト」☆☆☆

Sefypreast原題:Fontane Effi Briest
邦題:エフィ・ブリースト
時間:140分
公開:2024-08-30
製作年度:1974
製作国:西ドイツ
配給:コピアポア・フィルム
製作総指揮:
製作:
監督:ライナー・ベルナー・ファスビンダー
脚本:ライナー・ベルナー・ファスビンダー
原作:テオドール・フォンターネ
撮影:ディートリッヒ・ローマン ユルゲン・ユルゲス
音楽:
出演:ハンナ・シグラ、ボルフガング・シェンク、カール=ハインツ・ベーム、ウーリー・ロメル

「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」などで知られるニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が、19世紀ドイツの作家テオドール・フォンターネの小説を原作に、社会の抑圧のなかで破滅の道をたどる若い女性の姿を美しいモノクロ映像で描いた文芸ドラマ。

ブリースト家の娘エフィは20歳上のインシュテッテン男爵と結婚するが、男爵は年若い彼女をしつけようとする。エフィはそんな男爵に違和感を抱き、彼の友人である若く魅力的なクランパス少佐と浮気をする。数年後、エフィと友人の裏切りを知った男爵は、クランパスに決闘を申し込むが……。

「マリア・ブラウンの結婚」などで知られるファスビンダー監督作の常連俳優ハンナ・シグラが主演を務め、「プリンセス・シシー」のカール=ハインツ・ベームが共演。日本では2024年の特集上映「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」で劇場初公開。

 

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2024-251M 「リリー・マルレーン」☆☆☆★

Sririmaru原題:Lili Marleen
邦題:リリー・マルレーン
時間:120分
公開:2024-08-30(1981-08-30)
製作年度:1981
製作国:西ドイツ
配給:コピアポア・フィルム
製作総指揮:
製作:ラッジ・ワルドレイトナー
監督:ライナー・ベルナー・ファスビンダー
脚本:マンフレッド・プルツァー・ファスビンダー
原作:ララ・アンデルセン
撮影:ザビエ・ショワルツェンベルガー
音楽:ペール・ラーベン
出演:ハンナ・シグラ、ジャンカルロ・ジャンニーニ、メル・ファーラー、カール・ハインツ・フォン・ハッセル、クリスティーネ・カウフマン、ウド・キア、ダニエル・シュミット

ドイツを代表する映画監督ライナー・ベルナー・ファスビンダーが、第2次世界大戦中のドイツの流行歌「リリー・マルレーン」を題材に、時代に翻弄された実在の女性歌手の半生をエネルギッシュに描いたドラマ。

ナチスドイツの勢力が拡大するヨーロッパ。売れない歌手ビリーはユダヤ系名門一家の音楽家ロバートと愛し合っていたが、ビリーがスイスへの入国を拒否され、2人は離ればなれになってしまう。歌手としての成功を夢みるビリーはナチス高官ヘンケルに気に入られて酒場で歌う仕事を始め、レコードに吹き込んだ曲「リリー・マルレーン」が兵士たちの間で人気を集めて一躍スターとなる。ある日、ロバートが偽造パスポートでドイツに密入国してくるが……。

ファスビンダー監督作の常連俳優ハンナ・シグラが主人公の歌手ビリー、「ハンニバル」のジャンカルロ・ジャンニーニがロバートを演じ、ファスビンダー監督の盟友ダニエル・シュミット監督がカメオ出演。「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」にて4Kデジタルリマスター版を上映。

 

 

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2024-250M 「ポライト・ソサエティ」☆☆☆★★

Soraitsociety原題:Polite Society
邦題:ポライト・ソサエティ
時間:104分
公開:2024-08-23
製作年度:2023
製作国:イギリス
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:
製作:ティム・ビーバン エリック・フェルナー オリビエ・ケンプファー ジョン・ポーコック
監督:ニダ・マンズール
脚本:ニダ・マンズール
原作:
撮影:アシュリー・コナー
音楽:トム・ハウ
出演:プリヤ・カンサラ(リア)、リトゥ・アリヤ(リーナ)、セラフィーナ・ベー(クララ)、エラ・ブルコレリ(アルバ)、ショナ・ババエミ(コヴァックス)、ニムラ・ブチャ(ラヒーラ)、アクシャイ・カンナ(サリム)、ショーブ・カプール(ファティマ)、ジェフ・ミルザ(レイフ)

恐ろしい陰謀に巻き込まれた姉を救うべく立ち上がった少女を主人公に、カラフルな民族衣装に身を包み戦うムスリムの姉妹を活写したイギリス発の青春バトルアクション。

ロンドンのムスリム家庭に生まれた高校生リア・カーンはスタントウーマンを目指してカンフーの修行に励んでいるが、学校では変わり者扱いされ、両親からも将来を心配されていた。そんな彼女にとって、芸術家志望の姉リーナが唯一の理解者だ。ある日、リーナが富豪の息子であるプレイボーイと恋に落ち、彼と結婚して海外へ移住することに。彼の一族に不信感を抱いたリアが独自に調査を進めると、リーナとの結婚の裏には驚くべき陰謀が隠されていた。リアは大好きな姉を救うため、友人たちとともに結婚式を阻止するべく立ち上がる。

新星プリヤ・カンサラが主人公リア、テレビドラマ「アンブレラ・アカデミー」のリトゥ・アリヤが姉リーナを演じた。テレビドラマ「絶叫パンクス レディパーツ!」で高く評価された新鋭ニダ・マンズールが長編初監督・脚本を手がけ、英国インディペンデント映画賞最優秀新人脚本家賞を受賞。

なかなかタランティーノにかぶれた監督かも。テイストやリズムや選曲や。突然の浅川マキには驚いたぜ。

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2024-249M 「愛に乱暴」☆☆☆★★★

Sainiranboh邦題:愛に乱暴
時間:105分
公開:2024-08-30
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:太田和宏 松本拓也 野儀健太郎 甲斐真樹 加瀬林亮 前信介 長船美和子
監督:森ガキ侑大
脚本:森ガキ侑大 山﨑佐保子 鈴木史子
原作:吉田修一
撮影:重森豊太郎
音楽:岩代太郎
出演:江口のりこ(初瀬桃子)、小泉孝太郎(初瀬真守)、馬場ふみか(三宅奈央)、水間ロン(リー)、青木柚(浅尾)、斉藤陽一郎(鰐淵)、梅沢昌代、西本竜樹、堀井新太、岩瀬亮、風吹ジュン(初瀬照子)

「悪人」「怒り」などで知られる作家・吉田修一の同名小説を江口のりこ主演で映画化し、愛のいびつな衝動と暴走を緊迫感あふれるタッチで描いたヒューマンサスペンス。

初瀬桃子は夫・真守とともに、真守の実家の敷地内に建つ離れで暮らしている。桃子は義母・照子から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うかのように、石鹸教室の講師やセンスある装い、手の込んだ献立といった“丁寧な暮らし”に勤しんで日々を充実させていた。そんな中、近隣のゴミ捨て場で不審火が相次いだり、愛猫が行方不明になったり、匿名の人物による不気味な不倫アカウントが表示されるようになったりと、桃子の日常が少しずつ乱れはじめる。

徐々に平穏を失っていく主人公・桃子を江口が演じ、夫・真守を小泉孝太郎、真守の母・照子を風吹ジュン、真守の不倫相手・奈央を馬場ふみかが演じた。監督は「おじいちゃん、死んじゃったって。」「さんかく窓の外側は夜」の森ガキ侑大。

 

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2024-248M 「ACIDE アシッド」☆☆☆★

Saccid原題:ACIDE
邦題:ACIDE アシッド
時間:100分
公開:2024-08-30
製作年度:2023
製作国:フランス
配給:ロングライド
製作総指揮:
製作:イブ・ダロンド エマニュエル・プリウー クレマン・ルヌバン アルダバン・サファイー
監督:ジュスト・フィリッポ
脚本:ヤシネ・バッダイ ジュスト・フィリッポ
原作:
撮影:ピエール・ドゥジョン
音楽:ロブ
出演:ギヨーム・カネ(ミシャル)、レティシア・ドッシュ(エリーズ)、ペイシェンス・ミュンヘンバッハ(セルマ)、マリー・ユンク(デボラ)、スリアン・ブラヒム(カリン)、マルタン・ヴェルセ(ウィリアム)、クレマン・ブレッソン(ブリス)

死の酸性雨が降り注ぐ世界で極限状態に追い込まれた人々の決死の脱出劇を描いたフランス製サバイバルスリラー。

異常な猛暑に見舞われたフランスの上空に、不気味な雲が現れる。それは南米に壊滅的な被害をもたらした酸性雨を降らせる危険な雲で、人間や動物のみならず車や建造物までも溶かしてしまう恐ろしいものだった。北部の地方都市に住む中年男性ミシャルと元妻エリースは、寄宿学校に預けていた娘セルマをどうにか救出したものの、酸性雨はあらゆるものを焼き尽くすように溶かし、大勢の命を奪っていく。フランス全土が大混乱に陥るなか、一家は安全な避難場所を求めてあてどなく歩き続ける。しかし彼らの行く手にはすさまじい群衆パニックと、高濃度酸性雨のさらなる恐怖が待ち受けていた。

「ベル・エポックでもう一度」のギョーム・カネが主人公ミシャル、「シンプルな情熱」のレティシア・ドッシュが元妻エリースを演じた。Netflix映画「群がり」のジュスト・フィリッポ監督が、ダイナミックなワイドショットと視覚効果を駆使しながら死の酸性雨の恐怖を生々しく映し出す。

異常気象で濃硫酸の雨が降る。逃げ惑う家族。身勝手な娘の気まぐれ行動で不幸の連鎖。てなワンイシューの作品だが、主人公の背景に、フランス映画っぽいポリコレを冒頭に持ってきてあるが、何の伏線にもオチにもなってない。

 

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2024-247M 「きみの色」☆☆☆★★★

Skiminoiro邦題:きみの色
時間:100分
公開:2024-08-30
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
原作:
撮影:
音楽:牛尾憲輔
出演:鈴川紗由(日暮トツ子)、高石あかり(作永きみ)、木戸大聖(影平ルイ)、やす子(百道さく)、悠木碧(七窪しほ)、寿美菜子(八鹿スミカ)、戸田恵子(作永紫乃)、新垣結衣(シスター日吉子)

「映画 聲の形」「平家物語」などの山田尚子監督が、思春期の少女たちが向き合う自立と葛藤、恋模様を、絵画のような美しい映像でつづったオリジナルアニメーション映画。

長崎市内のミッションスクールに通うトツ子は、人の感情が「色」として見える。彼女は友人や家族の色を暗くしないために気を遣い、その場を取り繕うような嘘をついてしまう。そんなある日、トツ子は街の古書店で出会った美しい色を放つ少女きみと、音楽好きの少年ルイと3人でバンドを組むことに。それぞれ悩みを抱える3人は音楽によって心を通わせていき、いつしか友情とほのかな恋のような感情が芽生え始める。

トツ子、きみ、ルイの声は、それぞれ鈴川紗由、髙石あかり、木戸大聖と注目の若手俳優たちが担当。3人を導くシスター日吉子役を新垣結衣が務めた。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズの吉田玲子が脚本、「チェンソーマン」の牛尾憲輔が音楽、「平家物語」「犬王」のサイエンスSARUがアニメーション制作を手がけた。

荒天だが映画は大丈夫。本日は4本予定で、1本目はアニメ話題作。この天候の初日は可哀想。週末は真っ当に動員できないだろう。山田監督の丁寧なコンテが、ゆったりとした心にしみる作品に結実している。日暮トツ子VC鈴川紗由が良い。

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2024-246M 「#スージー・サーチ」☆☆☆★

Ssusiesearch原題:Susie Searches
邦題:#スージー・サーチ
時間:105分
公開:2024-08-09
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:SUNDAE
製作総指揮:カーシー・クレモンズ デビッド・ニューハウス ジェイミー・フェアウェザー ソフィー・カーグマン
製作:アダム・ミレルズ ロビー・ミレルズ
監督:ソフィー・カーグマン
脚本:ウィリアム・デイ・フランク
原作:ウィリアム・デイ・フランク ソフィー・カーグマン
撮影:コナー・マーフィ
音楽:ジョン・ナチェズ
出演:カーシー・クレモンズ(スージー・ウォリス)、アレックス・ウルフ(ジェシー・ウィルコックス)、ドリー・ウェルズ(ギャラガー教授)、デヴィッド・ウォルトン(グラハム保安官代理)、レイチェル・セノット(ジリアン)、アイザック・パウエル(レイ・ガルシア)、アレックス・モファット(ヘイデン・パワーズ)、ジェフリー・オーウェンズ(アンドルーズ学長)、ジャレッド・ギルマン(ジェド)、コルビー・ルイス(ビッグ・マイク)、ケン・マリーノ(エドガー)、ジム・ガフィガン(ロギンズ保安官)

ポッドキャストの配信を通してインフルエンサー失踪事件の真相を追う大学生の秘密を予測不能な展開でコミカルに描き、インスタントな名声と称賛を求めるSNS文化を鋭く風刺したダークミステリー。

大学生のスージーはポッドキャストで配信を続けているが、なかなかフォロワーが増えずにいた。ある日、インフルエンサーとして人気を集める同級生のジェシーが、突如として失踪を遂げる。スージーは自身のポッドキャストを通して事件の謎を追い、やがてジェシーを発見することに成功。世間からも大きな注目を集めるようになったスージーはさらに事件の真相を探ろうとするが、事態は思わぬ方向へと転がっていく。

「ザ・フラッシュ」のカーシー・クレモンズが主人公スージー、「ジュマンジ」シリーズのアレックス・ウルフがインフルエンサーの同級生ジェシーを演じた。監督は、本作が長編デビュー作となる新鋭ソフィー・カーグマン。

 

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2024-245M 「アクション・ミュタンテ」☆☆☆★

Sactionmutante原題:Accion Mutante
邦題:アクション・ミュタンテ(ハイルミュタンテ! 電撃XX作戦)
時間:95分
公開:2024-08-23(1994-06-11)
製作年度:1993
製作国:スペイン
配給:フリークスムービー
製作総指揮:
製作:ペドロ・アルモドバル アグスティン・アルモドバル
監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア ホルヘ・ゲリカエチェバリア
原作:
撮影:カルレス・グシ
音楽:ファン・カルロス・クエリョ
出演:アントニオ・レシネス、アレックス・アングロ、フレデリケ・フェデール、フェルナンド・ギーエン、エンリケ・サン・フランシスコ、フアン・ビアダス、カラ・エレハルデ、サチュリアーノ・ガルシア

ベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した「気狂いピエロの決闘」などで知られるスペインの異才アレックス・デ・ラ・イグレシアが、1993年に手がけた長編デビュー作。美しい者だけが社会を支配する近未来を舞台に、醜さゆえに迫害されてきた異端者たちが反逆する姿を、バイオレンスやブラックユーモアをたっぷり交えて描いた、アナーキーなSFアクションコメディ。

美しさが優先され、美しい者だけが権力を握る近未来。醜悪な容貌や障がいゆえに迫害され、虐待を受けてきた7人からなるテロリスト集団「アクション・ミュタンテ」は、社会に復讐を誓い、誘拐や略奪、殺人を繰り返していた。ある時、大富豪オルホの娘パトリシアの誘拐を企てた彼らは、パトリシアの結婚パーティに潜入し、居合わせた客を皆殺しにしてパトリシアを宇宙船へ拉致。身代金の引き換え場所である惑星に向かうのだが……。

スペインの名匠ペドロ・アルモドバルが製作を担当。日本では「未来世紀ミュータント」の邦題で映画祭上映されたほか、1994年に「ハイルミュタンテ! 電撃XX作戦」の邦題で劇場公開された。2024年、新たに「アクション・ミュタンテ」の邦題で、4K版でリバイバル公開。

スペインのカルトSF映画のリバイバル。90年代は忙しくてあまり映画を観てない時代だ。しかしこんな掘り出し物があったなんて!素晴らしいクソ映画。去年の『ハイジ』もだが、こういうのも僕にとってはご馳走なのだ。

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2024-244M 「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」後編 ☆☆☆★★★

Syorunosotogawa原題:Esterno notte
邦題:夜の外側 イタリアを震撼させた55日間
時間:340分
公開:2024-08-09
製作年度:2022
製作国:イタリア
配給:ザジフィルムズ
製作総指揮:エレナ・レッキア
製作:ロレンツォ・ミエーリ シモーネ・ガットーニ
監督:マルコ・ベロッキオ
脚本:マルコ・ベロッキオ ステファノ・ビセス ルドビカ・ランポルディ ダビデ・セリーノ
原作:マルコ・ベロッキオ ステファノ・ビセス ジョバンニ・ビアンコーニ ニコラ・ルズアルディ
撮影:フランチェスコ・ディ・ジャコモ
音楽:ファビオ・マッシモ・カポグロッソ
出演:ファブリツィオ・ジフーニ、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ、ファウスト・ルッソ・アレジ、ダニエーラ・マッラ

イタリアの名匠マルコ・ベロッキオが、2003年製作の「夜よ、こんにちは」でも題材にした「アルド・モーロ誘拐事件」を再び映画化した人間ドラマ。

1978年3月のある朝。戦後30年にわたりイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首で5度の首相経験を持つアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に誘拐された。国家を揺るがした55日間の事件の真相を、モーロ本人、彼を父と慕い救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと親交の深かった教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、モーロの妻エレオノーラら事件に関わった人物それぞれの視点から、史実とフィクションを織り交ぜて描き出す。

「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」でも同役を演じたファブリツィオ・ジフーニがアルド・モーロを演じ、「はじまりは5つ星ホテルから」のマルゲリータ・ブイ、「グレート・ビューティー 追憶のローマ」のトニ・セルビッロが共演。「イタリア映画祭2023」では「夜のロケーション」のタイトルで上映。

計6つのエピソードで構成され、イタリア本国では前後編にわけて劇場公開。日本でも前編(エピソードI~III)と後編(IV~VI)の各170分に分けて上映される。

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2024-243M 「至福のレストラン 三つ星トロワグロ」☆☆☆★★

Stroigro原題:Menus Plaisirs - Les Troisgros
邦題:至福のレストラン 三つ星トロワグロ
時間:240分
公開:2024-08-23
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:
製作:フレデリック・ワイズマン カレン・コニーチェク
監督:フレデリック・ワイズマン
脚本:
原作:
撮影:ジェームズ・ビショップ
音楽:
出演:ミッシェル・トロワグロ、セザール・トロワグロ、レオ・トロワグロ、マリー=ピエール・トロワグロ、トロワグロで働くスタッフ

アカデミー賞の名誉賞も受賞しているドキュメンタリー界の巨匠フレデリック・ワイズマン監督が、親子3代にわたりミシュラン三つ星を55年間持ちつづけるフレンチレストラン「トロワグロ」の秘密に迫ったドキュメンタリー。

樹々と湖に囲まれたフランスの村ウーシュにあるレストラン、トロワグロ。建築家パトリック・ブシャンの手による、周囲の自然と解け合うモダンなレストランでは、オーナーシェフ3代目のミッシェルと4代目のセザール、そしてスタッフたちのあくなき食への追求が日々つづいている。

メニューが創造される瞬間、厨房での調理、食事風景をはじめ、市場や、オーガニックの農園、牧場、チーズ工場へ赴き、人と自然が共存するパーマーカルチャーに取り組む姿などを通して、創業以来94年間、家族で始めたレストランがなぜ変わることなく愛されつづけてきたのか、その秘密をカメラがとらえていく。

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2024-242M 「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」前編 ☆☆☆★★★

Syorunosotogawa原題:Esterno notte
邦題:夜の外側 イタリアを震撼させた55日間
時間:340分
公開:2024-08-09
製作年度:2022
製作国:イタリア
配給:ザジフィルムズ
製作総指揮:エレナ・レッキア
製作:ロレンツォ・ミエーリ シモーネ・ガットーニ
監督:マルコ・ベロッキオ
脚本:マルコ・ベロッキオ ステファノ・ビセス ルドビカ・ランポルディ ダビデ・セリーノ
原作:マルコ・ベロッキオ ステファノ・ビセス ジョバンニ・ビアンコーニ ニコラ・ルズアルディ
撮影:フランチェスコ・ディ・ジャコモ
音楽:ファビオ・マッシモ・カポグロッソ
出演:ファブリツィオ・ジフーニ、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ、ファウスト・ルッソ・アレジ、ダニエーラ・マッラ

イタリアの名匠マルコ・ベロッキオが、2003年製作の「夜よ、こんにちは」でも題材にした「アルド・モーロ誘拐事件」を再び映画化した人間ドラマ。

1978年3月のある朝。戦後30年にわたりイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首で5度の首相経験を持つアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に誘拐された。国家を揺るがした55日間の事件の真相を、モーロ本人、彼を父と慕い救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと親交の深かった教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、モーロの妻エレオノーラら事件に関わった人物それぞれの視点から、史実とフィクションを織り交ぜて描き出す。

「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」でも同役を演じたファブリツィオ・ジフーニがアルド・モーロを演じ、「はじまりは5つ星ホテルから」のマルゲリータ・ブイ、「グレート・ビューティー 追憶のローマ」のトニ・セルビッロが共演。「イタリア映画祭2023」では「夜のロケーション」のタイトルで上映。

計6つのエピソードで構成され、イタリア本国では前後編にわけて劇場公開。日本でも前編(エピソードI~III)と後編(IV~VI)の各170分に分けて上映される。

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2024-241M 「リュミエール」☆☆★★★

Slumiele原題:Lumiere
邦題:リュミエール
時間:102分
公開:2024-10-11
製作年度:1976
製作国:フランス
配給:エスパース・サロウ
製作総指揮:
製作:
監督:ジャンヌ・モロー
脚本:ジャンヌ・モロー
原作:
撮影:リカルド・アロノビッチ
音楽:アストル・ピアソラ
出演:ジャンヌ・モロー、ルチア・ボゼー、フランシーヌ・ラセット、キャロリーヌ・カルティエ、ブルーノ・ガンツ、キース・キャラダイン、フランソワ・サイモン

サラ、ラウラ、ジュリエンヌ、キャロリーヌ。4 人の「女優」たちの欲望、葛藤、そして連帯が鮮やかに描かれる監督第一作。モローが主演。音楽をタンゴを革新した作曲家アストル・ピアソラが担当。

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2024-240M 「ラストマイル」☆☆☆★★

Slastmaile邦題:ラストマイル
時間:128分
公開:2024-08-23
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:那須田淳
製作:新井順子
監督:塚原あゆ子
脚本:野木亜紀子
原作:
撮影:関毅
音楽:得田真裕
出演:満島ひかり(舟渡エレナ)、岡田将生(梨本孔)、ディーン・フジオカ(五十嵐道元)、大倉孝二(毛利忠治)、酒向芳(刈谷貴教)、宇野祥平(佐野亘)、安藤玉恵(松本里帆)、丸山智己(小田島)、火野正平(佐野昭)、阿部サダヲ(八木竜平)、石原さとみ(三澄ミコト)、井浦新(中堂系)、窪田正孝(久部六郎)、市川実日子(東海林夕子)、竜星涼(木林南雲)、飯尾和樹(坂本誠)、吉田ウーロン太(向島進)、薬師丸ひろ子(三澄夏代)、松重豊(神倉保夫)、綾野剛(伊吹藍)、星野源(志摩一未)、橋本じゅん(陣馬耕平)、前田旺志郎(勝俣奏太)、金井勇太(糸巻貴志)、永岡卓也(田島雄介)、麻生久美子(桔梗ゆづる)

テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。

流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナは、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるが……。

主人公・舟渡エレナを満島ひかり、梨本孔を岡田将生が演じ、事件に巻き込まれる関係者役で阿部サダヲとディーン・フジオカ、捜査を担当する刑事役で「アンナチュラル」の大倉孝二と「MIU404」の酒向芳が出演。さらに「アンナチュラル」から三澄ミコト役の石原さとみ、中堂系役の井浦新、久部六郎役の窪田正孝ら、「MIU404」から伊吹藍役の綾野剛、志摩一未役の星野源らが再結集する。主題歌も「アンナチュラル」「MIU404」に続き米津玄師が担当した。

関連ドラマは知らないが、単体で十分面白かった。が、ロッカーのメモの謎だけはは理解できていない。Amazon告発なとこは、ポリコレっぽくて嫌な印象。まあTBSの映画だしなあ。

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2024-239M 「箱男」☆☆★★

Shakootoko邦題:箱男
時間:120分
公開:2024-08-23
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:小西啓介 関友彦
監督:石井岳龍
脚本:いながききよたか 石井岳龍
原作:安部公房
撮影:浦田秀穂
音楽:勝本道哲
出演:永瀬正敏、浅野忠信、白本彩奈、佐藤浩市、渋川清彦、中村優子、川瀬陽太

作家・安部公房が1973年に発表した同名長編小説を、「狂い咲きサンダーロード」「蜜のあわれ」などの鬼才・石井岳龍監督が映画化。

ダンボールを頭からすっぽりと被った姿で都市をさまよい、覗き窓から世界を覗いて妄想をノートに記述する「箱男」。それは人間が望む最終形態であり、すべてから完全に解き放たれた存在だった。カメラマンの“わたし”は街で見かけた箱男に心を奪われ、自らもダンボールを被って箱男として生きることに。そんな彼に、数々の試練と危険が襲いかかる。

1997年に映画の製作が決定したもののクランクイン直前に撮影が頓挫してしまった幻の企画が、27年の時を経て実現に至った。27年前の企画でも主演予定だった永瀬正敏が“わたし”を演じ、“わたし”をつけ狙って箱男の存在を乗っ取ろうとするニセ医者役で浅野忠信、箱男を完全犯罪に利用しようともくろむ軍医役で佐藤浩市、“わたし”を誘惑する謎の女・葉子役で白本彩奈が共演。

安部公房原作。かつての『日劇文化』の跡のシャンテシネマ劇場なので、まあ間違ってはないだろうが、70年代以降のATG作品のような雰囲気。蔵原惟繕や松本俊夫や吉田喜重の難解トリオみたいに、作家性が強すぎて、観客おいてけ堀の『芸術的なのをありがたがれ』というレトロ感。そんな前時代のデジャヴと目眩を覚える作品だった。早い話が、独りよがりでワケのわからないモノ。かつては、安部公房は勅使河原宏の監督作品というイメージだったが、当時から前衛を拗らせていた印象。まったくもって、頭上に?マークを光らせて新宿文化劇場を退出した無数の観客たちの連帯、あの頃へフラッシュバック。何年か前にルイ・マルの「死刑台のエレベーター」を日本でリメイクして、ヤラカシちまったどん底駄作があったが、同じようなイメージだな。

 

 

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2024−238M 「ソウルの春」☆☆☆★★★

Springofseoul原題:12.12: The Day
邦題:ソウルの春
時間:142分
公開:2024-08-23
製作年度:2023
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:キム・ソンス
脚本:ホン・ウォンチャン イ・ヨンジュン キム・ソンス
原作:
撮影:
音楽:
出演:ファン・ジョンミン(チョン・ドゥグァン)、チョン・ウソン(イ・テシン)、イ・ソンミン(チョン・サンホ)、パク・ヘジュン(ノ・テゴン)、キム・ソンギュン(キム・ジュニョプ)、チョン・マンシク(コン・スヒョク)、チョン・ヘイン(オ・ジノ)、イ・ジュニョク(クォン・ヒョンジン)

1970年代末に韓国民主主義の存亡を揺るがした実在の事件を基にフィクションを交えながら映画化し、韓国で2023年の観客動員数第1位となる大ヒットを記録したドラマ。

1979年10月26日、独裁者と言われた韓国大統領が側近に暗殺され、国中に衝撃が走った。民主化を期待する国民の声が高まるなか、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は新たな独裁者の座を狙い、陸軍内の秘密組織「ハナ会」の将校たちを率いて同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシンは、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況に置かれながらも、軍人としての信念に基づいてチョン・ドゥグァンの暴走を阻止するべく立ち上がる。

「工作 黒金星と呼ばれた男」のファン・ジョンミンがチョン・ドゥグァン役、「無垢なる証人」のチョン・ウソンがイ・テシン役で共演し、「アシュラ」でも2人と組んだキム・ソンス監督がメガホンをとった。

ファンジョンミンの怪演が見もの。

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2024-237M 「ぼくの家族と祖国の戦争」☆☆☆

Sbokunokazokutosokokunosenso_20240826064801原題:Befrielsen
邦題:ぼくの家族と祖国の戦争
時間:101分
公開:2024-08-16
製作年度:2023
製作国:デンマーク
配給:スターキャット
製作総指揮:ヘンリク・ツェイン
製作:ミリアム・ノルガード メッテ・ホスト・ハンセン トマス・ラドアー
監督:アンダース・ウォルター
脚本:アンダース・ウォルター
原作:ミリアム・ノルガード アンダース・ウォルター
撮影:ラスムス・ハイゼ
音楽:ヨハン・セーデルクビスト
出演:ピルー・アスベック、ラッセ・ピーター・ラーセン、カトリーヌ・グライス=ローゼンタール、モルテン・ヒー・アンデルセン、ペーター・クルト

第2次世界大戦末期にドイツから20万人以上もの難民がデンマークに押し寄せた事実をもとに、極限状態に置かれながらも信念を貫こうとする家族の物語を感動的に描いたヒューマンドラマ。

1945年、ドイツによる占領末期のデンマーク。市民大学の学長ヤコブは、敗色濃厚となったドイツから逃れてきた大勢のドイツ人難民を学校に受け入れるようドイツ軍司令官に命じられ、妻リスとともに究極の選択を迫られる。一家がドイツ人を助ければ周囲から裏切り者と見なされて全てを失う可能性があるが、救いの手を差し伸べなければ多くの難民が飢えや感染症で命を落とすのだ。そんな中、ヤコブの12歳の息子セアンは難民の少女と交流を持つが、少女は感染病にかかってしまう。

「アクアマン 失われた王国」のピルウ・アスベックが父ヤコブ、本作が長編映画デビューとなるラッセ・ピーター・ラーセンが息子セアンを演じた。監督・脚本は「バーバラと心の巨人」のアンダース・ウォルター。

ナチ占領下デンマークの終戦末期。とある大学に収容されたドイツ難民と主人公の学長一家。母親の安っぽい同情行為、父親のポリシーがコロコロ変わる一貫性の無い対応。親ナチとレッテル貼られる両親に巻き込まれ、不幸のどん底(子供仲間)に落とされる少年。という見方もできようが、敵でも分け隔てなく助ける美談映画として作られたに違いない。多分。

 

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2024-236M 「ジガルダンダ・ダブルX」☆☆☆★

Sjigarudana原題:Jigarthanda Double X
邦題:ジガルダンダ・ダブルX
時間:172分
公開:2024-09-13
製作年度:2023
製作国:インド
配給:SPACEBOX
製作総指揮:
製作:
監督:カールティク・スッバラージ
脚本:カールティク・スッバラージ
原作:
撮影:
音楽:
出演:ラーガバー・ローレンス、S・J・スーリヤー、ニミシャ・サジャヤン

インド・タミル語映画界の鬼才カールティク・スッバラージ監督によるギャングスターミュージカル「ジガルタンダ」のシリーズ第2作。前作とのストーリー上のつながりは薄く、映画好きなギャングの親分と彼を暗殺するため映画監督になりすました新人警察官の思いがけない運命を、激烈な社会批判を盛り込みながら活写する。

1970年代のインド南部タミル地方。小心者の新人警察官キルバイは不可解な殺人事件に巻き込まれて投獄され、復職の条件としてギャングの親分シーザーの暗殺を命じられる。クリント・イーストウッドの西部劇が大好きなシーザーに接近するため、キルバイはサタジット・レイ門下の映像作家と身分を偽り、シーザーを主演にした映画の監督に立候補。シーザーはキルバイを抜てきするが、2人の運命は思わぬ方向へと転がり始める。

ダンス振付師出身の俳優ラーガバー・ローレンスがギャングの親分シーザー、「女神たちよ」のS・J・スーリヤーが警察官キルバイを演じ、「グレート・インディアン・キッチン」のニミシャ・サジャヤンが共演。

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2024-235M 「リリアン・ギッシュの肖像」☆☆☆★

Smoro原題:Lillian Gish
邦題:リリアン・ギッシュの肖像
時間:59分
公開:2024-10-11
製作年度:1983
製作国:
配給:エスパース・サロウ
製作総指揮:
製作:
監督:ジャンヌ・モロー
脚本:ジャンヌ・モロー
原作:
撮影:トーマス・ハーウィッツ ピエール・ゴタール
音楽:
出演:リリアン・ギッシュ、ジャンヌ・モロー

1983 年の夏、ニューヨーク。サイレント映画期から活躍し、ハリウッドの頂点を極めたリリアン・ギッシュとの邂逅。「歴史的女優」との対話から、その生涯と映画への情熱に迫る至高のドキュメンタリー。
往年の大女優だが、僕は生前の出演作品は、リアルタイムで1987年の「八月の鯨」をヘラルドの試写室で観たのが最後かな。


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2024-234M「ドリーム・シナリオ」☆☆☆★

Sdreamscenario原題:Dream Scenario
邦題:ドリーム・シナリオ
時間:101分
公開:2024-11-22
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:ラース・クヌードセン アリ・アスター タイラー・カンペローネ ジェイコブ・ジャフク ニコラス・ケイジ
監督:クリストファー・ボルグリ
脚本:クリストファー・ボルグリ
原作:
撮影:ベンジャミン・ローブ
音楽:オーウェン・パレット
出演:ニコラス・ケイジ、リリー・バード、ジュリアンヌ・ニコルソン、ジェシカ・クレメント、マイケル・セラ

「マッシブ・タレント」に続き、ニコラス・ケイジが<作品の質>をしっかり担保した佳作だ。ニコラスの佇まいでなければ、この作品の主人公たりえない、というほど嵌っている。

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2024-233M 「丘の上の本屋さん」☆☆☆★★

Sokanoue原題:Il diritto alla felicita
邦題:丘の上の本屋さん
時間:84分
公開:2023-03-03
製作年度:2021
製作国:イタリア
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:
製作:ルチア・マカーレ
監督:クラウディオ・ロッシ・マッシミ
脚本:クラウディオ・ロッシ・マッシミ
原作:
撮影:ジャンルカ・ガルッチ
音楽:
出演:レモ・ジローネ(リベロ)、コラード・フォルトゥーナ(ニコラ)、フェデリコ・ペッロッタ(ボジャン)、ラーポ・ブラスキ(スキンヘッドの男)、ディディー・ローレンツ・チュンブ(エシエン)、アンナマリア・フィッティパルディ(キアラ)、ヴァレンティーナ・オッラ(SM趣味の女)、ピーノ・カラブレーゼ(教授)、モーニ・オヴァディア(収集家)、バッジョ・ヤコヴェッリ(神父)、クラウディオ・ロッシ・マッシミ(なぞなぞ好きの男)

「イタリアの最も美しい村」のひとつに数えられるチビテッラ・デル・トロントを舞台に、年齢や国籍の違いを超え、本を通して老人と少年が交流する姿を描いたハートウォーミングストーリー。

イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上にある、小さな古書店。店主のリベロはある日、店の外で本を眺めていた移民の少年エシエンに声を掛ける。好奇心旺盛なエシエンを気に入ったリベロは次々と店の本を貸し与え、エシエンは、リベロが語る読書の素晴らしさに熱心に耳を傾ける。本の感想を語り合ううちに、2人は年齢や国籍を超えた友情を築いていく。

店主リベロ役は「フォードvsフェラーリ」「我が名はヴェンデッタ」のレモ・ジローネ。

アマゾンプライムで配信鑑賞。

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2024-232M 「時々、私は考える」☆☆☆★★

Stokidokiwatashiha_20240817194501原題:Sometimes I Think About Dying
邦題:時々、私は考える
時間:93分
公開:2024-07-26
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:樂舎
製作総指揮:リサ・ダンブロシオ ロリ・エイブラムス
製作:アレックス・サックス デイジー・リドリー ドリ・ラス ローレン・ビバリッジ ブレット・ビバリッジ
監督:レイチェル・ランバート
脚本:ケビン・アルメント ステファニー・アベル・ホロウィッツ ケイティ・ライト・ミード
原作:
撮影:ダスティン・レイン
音楽:ダブニー・モリス
出演:デイジー・リドリー(フラン)、デイヴ・メルヘジ(ロバート)、パーヴェシュ・チーナ、マルシア・デボニス

「スター・ウォーズ」シリーズのデイジー・リドリーが主演・プロデュースを手がけ、不器用な女性が恋や仕事仲間との交流をきっかけに生きることの愛おしさを知っていく姿を描いたヒューマンドラマ。

映画「グーニーズ」の舞台としても知られるオレゴン州アストリアの閑散とした港町。人付き合いが苦手な女性フランは、職場と自宅を往復するだけの平穏な日々を過ごしていた。友人も恋人もいない彼女にとって唯一の楽しみは、幻想的な“死”の空想にふけること。そんな彼女の日常が、フレンドリーな新しい同僚ロバートとのささやかな交流をきっかけに、ゆっくりと動きはじめる。ロバートと順調にデートを重ねるフランだったが、心の足かせは外れないままで……。

2023年インディワイヤー誌の「注目の女性監督28人」に選出されたレイチェル・ランバート監督が、ステファニー・アベル・ホロウィッツ監督による19年製作の同名短編映画を長編映画化した。

陰キャ拗らせ系コミュ症がバツ2陽キャと出会うガールミーツボーイもの。邦題より原題が逝ってる。『Sometimes I Think About Dying』。

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2024-231M 「夏の終わりに願うこと」☆☆☆★

Stotem原題:Totem
邦題:夏の終わりに願うこと
時間:95分
公開:2024-08-09
製作年度:2023
製作国:メキシコ・デンマーク・フランス
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:サルマ・ハエック・ピノー
製作:タティアナ・グラウリェラ リラ・アビルス ルイーズ・リオーズ
監督:リラ・アビルス
脚本:リラ・アビルス
原作:
撮影:ディエゴ・テノリオ
音楽:トマス・ベッカ
出演:ナイーマ・センティーエス(ソル)、モントセラート・マラニョン(ヌリア)、マリソル・ガセ(アレハンドラ)、サオリ・グルサ(エステル)、マテオ・ガルシア(トナティウ)、テレシタ・サンチェス(クルス)、フアン・フランシスコ・マルドナド(ナポ)、イアスア・ラリオス(ルシア)、アルベルト・アマドール(ロベルト)

メキシコの新鋭リラ・アビレス監督が、離れて暮らす父と再会した少女の揺れ動く心をみずみずしく描き、世界各地の映画祭で注目を集めた人間ドラマ。

ある夏の1日。7歳の少女ソルは大好きな父トナの誕生日パーティに参加するため、母と一緒に祖父の家を訪れる。病気で療養中の父と久々に会えることを無邪気に喜ぶソルだったが、身体を休めていることを理由になかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安を募らせていく。ようやく父との再会を果たしたソルは、それまで抱えていた思いがあふれ、新たな感情を知ることになる。

主演は映画初出演のナイマ・センティエス。2023年・第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、エキュメニカル審査員賞を受賞。

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2024-230M「Chime」☆☆☆★

Schime邦題:Chime
時間:45分
公開:2024-08-02
製作年度:2024
製作国:日本
配給:Stranger
製作総指揮:
製作:川村岬 岡本英之 田中美幸
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
原作:
撮影:古屋幸一
音楽:渡邊琢磨
出演:吉岡睦雄、小日向星一、天野はな、安井順平、関幸治、ぎぃ子、川添野愛、石毛宏樹、田畑智子、渡辺いっけい

「CURE キュア」「回路」「ドッペルゲンガー」などのサスペンス、ホラー作品でも知られる黒沢清監督が手がけたオリジナルの中編作品。あるチャイムの音をきっかけに、料理教室で講師を務める主人公の日常に異変が起こるさまを描く。

料理教室で講師として働いている松岡卓司。ある日のレッスン中に、生徒のひとりである田代一郎が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と不思議なことを言い出す。事務員のあいだでも田代は少し変わっていると言われているが、松岡は気にせず接していた。しかし別の日の教室で、田代は「自分の脳の半分は機械に入れ替えられていてる」と言い出し、それを証明するために驚きの行動に出る。これをきっかけに松岡の周囲で次々と異変が起こり始め……。

メディア配信プラットフォーム「Roadstead」のオリジナル作品第1弾として製作され、「Roadstead」で2024年4月12日からデジタル販売された。2024年8月から、東京のミニシアター「Stanger」の配給で劇場上映。

黒沢清の配信用ホラードラマのスクリーン上映。45分だから、民放なら1時間ドラマのサイズ。土曜日とあって?満席だわ。

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2024-229M 「SUPER HAPPY FOREVER」☆☆☆★

Ssuperhappyforever2邦題:SUPER HAPPY FOREVER
時間:94分
公開:2024-09-27
製作年度:2024
製作国:日本・フランス
配給:コピアポア・フィルム
製作総指揮:
製作:大木真琴 江本優作,マルタン・ベルティエ ダミアン・マニベル
監督:五十嵐耕平
脚本:五十嵐耕平 久保寺晃一
原作:
撮影:髙橋航
音楽:櫻木大悟
出演:佐野弘樹、宮田佳典、山本奈衣瑠、ホアン・ヌ・クイン、笠島智、海沼未羽、足立智充、影山祐子、矢嶋俊作

「息を殺して」「泳ぎすぎた夜」で国際的にも注目を集めている俊英・五十嵐耕平監督が、海辺の町を舞台に忘れることのできない大切な時間を描いた、ひと夏の物語。

2023年8月19日、伊豆にある海辺のリゾートホテルを訪れた幼なじみの佐野と宮田。そのホテルはまもなく閉館することになっており、アンをはじめとしたベトナム人の従業員たちは、ひと足早く退職日を迎えようとしている。佐野は、5年前にここで出会って恋に落ち、結婚した妻の凪を最近亡くしたばかり。妻との思い出に固執し、自暴自棄になる佐野の様子を見かねた宮田は、友人として助言をするものの、その言葉は佐野には届かない。2人は少ない言葉を交わしながら思い出の場所を巡り、5年前に凪が失くした赤い帽子を探すが……。

佐野役を「TOCKA タスカー」の佐野弘樹、宮田役を濱口竜介監督の「悪は存在しない」にも出演した宮田佳典、凪役を今泉力哉監督の「猫は逃げた」に主演して注目された山本奈衣瑠がそれぞれ演じた。「泳ぎすぎた夜」で共同監督を務めたダミアン・マニベルがプロデューサーとして参加し、日仏合作映画として製作された。第81回ベネチア国際映画祭ベニス・デイズ部門のオープニング作品に選出。

ハリウッドの世紀の大作でも、低予算の日本のインディペンデント映画でも『ボーイミーツガール』は永遠のテーマで、メロドラマは立派に成立するぞ、という証明書のような作品だ。

 

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2024-228M「ベルナデット 最強のファーストレディ」☆☆☆★★

Sbernadet原題:Bernadette
邦題:ベルナデット 最強のファーストレディ
時間:93分
公開:2024-11-08
製作年度:2023
製作国:フランス
配給:ファインフィルムズ
製作総指揮:
製作:
監督:レア・ドムナック
脚本:レア・ドムナック クレマンス・ダルジャン
原作:
撮影:
音楽:
出演:カトリーヌ・ドヌーブ、ドゥニ・ポダリデス、ミシェル・ビュイエルモーズ、サラ・ジロドー、ロラン・ストケル、リオネル・アベランスキ

フランス映画界の至宝、カトリーヌ・ドヌーヴが最新作で演じるのは、実在する元政治家ベルナデット・シラク。「シラク大統領夫人」として親しまれた彼女を、抜群のコメディセンスと共に、新たな姿でスクリーンに登場させた。「事実を自由に脚色」したユニークなアイデアと、ベルナデット・シラクの知られざる姿にフランス中が熱狂。公開週の興行収入No.1を記録する大ヒット作品となった。監督は本作が初ドラマ監督作品となるレア・ドムナック。
「大統領夫人」としての仕事すら与えられない時期を経て、参謀ベルナールの「ご自分を解放すれば、道は開けます」との言葉を胸に、任務に邁進するベルナデット。時代と寄り添い、ポジティブに変化し発信を続ける彼女の姿に、まずは国民が熱い視線を寄せ始める。
そしてその中には、夫シラク大統領のかつての天敵も…?仏国民の心を掴んだファーストレディ誕生秘話を描く、勇気をもらえる感動作!

 

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2024-227M 「クラブゼロ」☆☆☆★

Sclubzero原題:Club Zero
邦題:クラブゼロ
時間:110分
公開:2024-12-06
製作年度:2023
製作国:オーストリア・イギリス・ドイツ・フランス・デンマーク・カタール
配給:クロックワークス
製作総指揮:エバ・イェーツ クリスティン・アービング アレックス・C・ロー
製作:フィリップ・ボベール ブルノ・ワグナー マイク・グッドリッジ
監督:ジェシカ・ハウスナー
脚本:ジェシカ・ハウスナー ジェラルディン・バヤール
原作:
撮影:マルティン・ゲシュラハト
音楽:マーカス・ビンダー
出演:ミア・ワシコウスカ、エルザ・ジルベルスタイン、マチュー・ドゥミ、アミール・エル=マスリ、シセ・バベット・クヌッセン

「リトル・ジョー」「ルルドの泉で」などで知られるオーストリア出身のジェシカ・ハウスナー監督がミア・ワシコウスカを主演に迎え、「意識的な食事」を説く栄養学教師と彼女に心酔する生徒たちの運命を、ブラックユーモアを交えて描いたスリラー。

名門校に赴任してきた栄養学の教師ノヴァクは、「意識的な食事」と呼ばれる最新の健康法を生徒たちに教える。それは「少食は健康的であり、社会の束縛から自分を解放することができる」というもので、無垢な生徒たちは早速実践を開始する。ノヴァクの教えに感化された生徒たちは「食べないこと」に多幸感や高揚感を抱くようになり、その言動は次第にエスカレート。両親たちが異変に気づいた時にはすでに手遅れで、生徒たちはノヴァクとともに「クラブゼロ」と呼ばれる謎のクラブに参加することになる。

共演は「シモヌ フランスに最も愛された政治家」のエルザ・ジルベルスタイン、「トムボーイ」のマチュー・ドゥミ、「インフェルノ」のシセ・バベット・クヌッセン。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

 

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2024-226M 「ブルーピリオド」☆☆☆★

Sbluepiriod邦題:ブルーピリオド
時間:115分
公開:2024-08-09
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:関口大輔
製作:山田邦雄 岡田美穂 高見洋平 弓矢政法 竹澤浩 長野隆明 久保田修 梅景匡之 渡辺章仁
監督:萩原健太郎
脚本:吉田玲子
原作:山口つばさ
撮影:光岡兵庫
音楽:小島裕規“Yaffle”
出演:眞栄田郷敦(矢口八虎)、高橋文哉(ユカちゃん(鮎川龍二))、板垣李光人(高橋世田介)、桜田ひより(森まる)、中島セナ(桑名マキ)、秋谷郁甫(橋?悠)、兵頭功海(恋ヶ窪晋)、三浦誠己(後藤先生)、やす(矢口行信)、石田ひかり(矢口真理恵)、江口のりこ(大葉真由)、薬師丸ひろ子(佐伯昌子)

「マンガ大賞2020」を受賞した山口つばさによる人気漫画を実写映画化し、空虚な毎日を送っていた男子高校生が情熱だけを武器に美術の世界に本気で挑む姿を描いた青春ドラマ。

高校生の矢口八虎は成績優秀で周囲からの人望も厚いが、空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じていた。苦手な美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出された彼は、悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみる。絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を抱くようになり、またたく間にのめりこんでいく。そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するが……。

眞栄田郷敦が矢口八虎役で主演を務め、同級生のユカちゃんこと鮎川龍二を高橋文哉、八虎のライバルとなる天才高校生・高橋世田介を板垣李光人、美術部の先輩・森まるを桜田ひよりが演じる。「サヨナラまでの30分」「東京喰種 トーキョーグール」の萩原健太郎が監督を務め、脚本を2021年に放送されたテレビアニメ版「ブルーピリオド」も手がけた吉田玲子が担当。

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2024−225M 「幸せのイタリアーノ」☆☆☆★

Sshiwawasenoitariano原題:Corro da te
邦題:幸せのイタリアーノ
時間:113分
公開:2024-07-26
製作年度:2022
製作国:イタリア
配給:オンリー・ハーツ
製作総指揮:オリビア・スレイテル
製作:マリオ・ジャナーニ ロレンツォ・ミエーリ ロレンツォ・ガンガロッサ
監督:リッカルド・ミラーニ
脚本:フリオ・アンドレオッティ ジュリア・カレンダ リッカルド・ミラーニ
原作:フランク・デュボスク
撮影:サベリオ・グアルナ
音楽:ピエルニコラ・ディ・ムーロ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(ジャンニ)、ミリアム・レオーネ(キアラ)、ピエトロ・セルモンティ(医師)、ヴァネッサ・スカレーラ(ルチア―ナ)、ピラール・フォリアティ(アレッシア)、アンドレア・ペンナッキ、カルロ・デ・ルッジエーリ、ジュリオ・バーセ、ピエラ・デッリ・エスポスティ(祖母)、ミケーレ・プラチド(ジャンニの父)

2018年製作のフランス映画「パリ、嘘つきな恋」をイタリアでリメイクし、プレイボーイの会社社長と車椅子に乗ったバイオリニストの恋の駆け引きを描いたハートフルなラブコメディ。

有名シューズブランドを経営する49歳のハンサムな独身男性ジャンニ。プレイボーイで女性を口説くためなら手段を選ばない彼は、新たなターゲットを誘惑するため車椅子に乗って憐れみを誘おうとする。障がい者に対して抱く唯一の感情が“憐れみ”であるジャンニだったが、車椅子テニスに情熱を注ぐバイオリニストのキアラと出会い、これまで経験したことのない感情に揺さぶられていく。

「シチリアーノ 裏切りの美学」のピエルフランチェスコ・ファビーノがジャンニ、「インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者」のミリアム・レオーネがキアラを演じた。監督は「これが私の人生設計」のリッカルド・ミラーニ。「イタリア映画祭2023」では「あなたのもとに走る」のタイトルで上映された。

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2024-224M 「石がある」☆☆★★

Sishigaaru邦題:石がある
時間:104分
公開:2024-09-06
製作年度:2022
製作国:日本
配給:inasato
製作総指揮:
製作:田中佐知彦 木村孔太郎
監督:太田達成
脚本:太田達成
原作:
撮影:深谷祐次
音楽:王舟
出演:小川あん、加納土、稲垣創太、稲垣裕太、秀、瀬戸山晃輔、山下光琉、五頭岳夫、チャコ

2022年・第23回東京フィルメックス「メイド・イン・ジャパン」部門上映作品。
「彼方のうた」「PLASTIC」の小川あんとドキュメンタリー映画「沈没家族 劇場版」の監督として知られる加納土が共演し、川で出会った男女がつかの間の時を過ごす姿を軽やかにつづったドラマ。シンプルな物語ながら心情のなびきや偶然性の豊かさを見事にとらえ、2023年・第73回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品されるなど世界から注目を集めた。

旅行会社に勤める女性が仕事で郊外の町を訪れ、川辺で水切りをしている謎めいた男性と出会う。互いに相手との距離を慎重にはかる2人だったが、いつしか一緒に上流へ向かって歩き出す。

東京藝術大学大学院の修了制作作品「ブンデスリーガ」がPFFアワード2017に入選した太田達成監督が、友人との旅行で石拾いをした経験に触発されてシナリオを書き上げ、少人数のスタッフ・キャストとともに完成させた。「すべての夜を思いだす」の監督・清原惟、「夜明けのすべて」の編集・大川景子、「彼方のうた」の音響・黄永昌がスタッフとして参加し、シンガーソングライターの王舟が音楽を担当。

腹立たしいほど「何も起きない」退屈極まりない作品。何も起きないことを表現する役者にもっと深みあれば、それなりに伝わるのだろうが。

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2024-223M 「リトル・ワンダーズ」☆☆☆★★

Sriddleoffire原題:Riddle of Fire
邦題:リトル・ワンダーズ
時間:114分
公開:2024-10-25
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:ウェストン・ラズーリ リオ・ティプトン デビッド・アトラッキ
監督:ウェストン・ラズーリ
脚本:ウェストン・ラズーリ
原作:
撮影:ジェイク・ミッチェル
音楽:
出演:リオ・ティプトン、チャールズ・ハルフォード、スカイラー・ピーターズ、フィービー・フェロ、ローレライ・モート、チャーリー・ストーバー

『グーニーズ』『スパイキッズ』『ムーンライズ・キングダム』『ロッタちゃん』シリーズがすきな方は必見。16mmフィルムで撮影された、ウェスタンみもある画面のなかで所狭しとあばれまわる推定8ー11歳たち。猛獣ポーズをキメて空気銃(手作り)をぶっ放し、街中も荒野もモーターバイクで走り回る無敵の悪ガキッズがひょんなことから悪い大人たちの悪い企みを目撃し、大変な事態に巻き込まれてしまう…ただ、ママにブルーベリーパイを届けて、みんなでゲームしたかっただけなのに。

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2024-222M 「ネネ エトワールに憧れて」☆☆☆★

Snene原題:Neneh Superstar
邦題:ネネ エトワールに憧れて
時間:97分
公開:2024-11-08
製作年度:2022
製作国:フランス
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:マルク・バドゥ
製作:シドニー・デュマ
監督:ラムジ・ベン・スリマン
脚本:ラムジ・ベン・スリマン
原作:
撮影:アントニー・ディアス
音楽:
出演:オウミ・ブルーニ・ギャレル、マイウェン、アイッサ・メガ、スティーブ・ティアンショー、セドリック・カーン、レオノール・ボラック、アレクサンドル・ステイガー、リシャール・サムエル、ナタリー・リシャール

「横浜フランス映画祭 2024」(24年3月20~24日=横浜みなとみらい21地区)上映作品。世界最古の歴史と格式を持つパリ・オペラ座のバレエ学校でエトワールを目指す少女ネネの物語。
2024年3月に横浜で開催されたフランス映画祭に正式出品された本作はフランス映画界期待の新星ラムジ・ベン・スリマンが脚本・監督を務め、エネルギッシュなダンスを披露するネネ役をオウミ・ブルーニ・ギャレル、ネネに立ちはだかる校長マリアンヌを名優マイウェンが演じている。

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2024-221M 「憑依」☆☆☆★

Shyoi原題:Dr. Cheon and Lost Talisman
邦題:憑依
時間:98分
公開:2024-09-06
製作年度:2023
製作国:韓国
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:
監督:キム・ソンシク
脚本:パク・ジュンソプ
原作:
撮影:
音楽:カン・ネネ
出演:カン・ドンウォン、ホ・ジュノ、イ・ソム、イ・ドンフィ、キム・ジョンス、パク・ソイー

韓国の人気ウェブトゥーンを「ベイビー・ブローカー」のカン・ドンウォン主演で映画化したホラー。

インチキ祈祷師のチョン博士は助手のインベとともに言葉巧みに依頼人を騙し、除霊と称した儀式でお金を稼いでいた。そんなある日、ユギョンという若い女性から、悪霊にとり憑かれた妹を助けてほしいという依頼が入る。いつものように偽の除霊を行おうとすると、妹の人間離れした動きと気配に、チョン博士が持つ2つの呪具・鈴と七星剣が反応する。実は彼は伝統ある祈祷師の末裔で、過去の忌まわしい出来事をきっかけに素性を隠していたのだ。チョン博士とユギョンはさらわれた妹を取り返すべく悪霊に立ち向かうが、その正体は次々と人に憑依して襲い来る恐ろしい悪鬼だった。

「キル・ボクスン」のイ・ソム、「エクストリーム・ジョブ」のイ・ドンフィ、「モガディシュ 脱出までの14日間」のホ・ジュノが共演するほか、K-POPアイドルグループ「BLACKPINK」のジスが特別出演。監督は「パラサイト 半地下の家族」などで助監督として経験を積んだキム・ソンシク。

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2024-220M 「八犬伝」☆☆☆★★★

Shakkenden邦題:八犬伝
時間:150分
公開:2024-10-25
製作年度:2024
製作国:日本
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:木下直哉
製作:
監督:曽利文彦
脚本:曽利文彦
原作:山田風太郎
撮影:佐光朗
音楽:北里玲二
出演:役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木 仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久 創、藤岡真威人、上杉柊平、栗山千明、磯村勇斗、黒木 華
寺島しのぶ

山田風太郎の小説「八犬伝」を役所広司主演で映画化。里見家の呪いを解くため運命に引き寄せられた8人の剣士たちの戦いをダイナミックに活写する“虚構”パートと、その作者である江戸時代の作家・滝沢馬琴の創作の真髄に迫る“実話”パートを交錯させて描く。

人気作家の滝沢馬琴は、友人である絵師・葛飾北斎に、構想中の新作小説について語り始める。それは、8つの珠を持つ「八犬士」が運命に導かれるように集結し、里見家にかけられた呪いと戦う物語だった。その内容に引き込まれた北斎は続きを聴くためにたびたび馬琴のもとを訪れるようになり、2人の奇妙な関係が始まる。連載は馬琴のライフワークとなるが、28年の時を経てついにクライマックスを迎えようとしたとき、馬琴の視力は失われつつあった。絶望的な状況に陥りながらも物語を完成させることに執念を燃やす馬琴のもとに、息子の妻・お路から意外な申し出が入る。

滝沢馬琴を役所広司、葛飾北斎を内野聖陽、八犬士の運命を握る伏姫を土屋太鳳、馬琴の息子・宗伯を磯村勇斗、宗伯の妻・お路を黒木華、馬琴の妻・お百を寺島しのぶが演じる。監督は「ピンポン」「鋼の錬金術師」の曽利文彦。

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2024-219M 「インサイド・ヘッド2」☆☆☆★★

Sinsidehead2原題:Inside Out 2
邦題:インサイド・ヘッド2
時間:96分
公開:2024-08-01
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ピート・ドクター ジョナス・リベラ ダン・スキャンロン
製作:マーク・ニールセン
監督:ケルシー・マン
脚本:メグ・レフォーブ デイブ・ホルスタイン
原作:ケルシー・マン メグ・レフォーブ
撮影:
音楽:アンドレア・ダッツマン
出演:エイミー・ポーラー、マヤ・ホーク、ケンジントン・トールマン、ライザ・ラピラ、トニー・ヘイル、ルイス・ブラック、フィリス・スミス

人間が抱く「感情」たちの世界を舞台に描き、2016年・第88回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞したディズニー&ピクサーのアニメーション映画「インサイド・ヘッド」の続編。

少女ライリーを子どもの頃から見守ってきたヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリの感情たちは、転校先の学校に慣れ新しい友人もできたライリーが幸せに暮らせるよう奮闘する日々を過ごしていた。そんなある日、高校入学を控え人生の転機に直面したライリーの頭の中で、謎の警報が鳴り響く。戸惑うヨロコビたちの前に現れたのは、最悪の未来を想像してしまう「シンパイ」、誰かを羨んでばかりいる「イイナー」、常に退屈&無気力な「ダリィ」、いつもモジモジして恥ずかしがっている「ハズカシ」という、大人になるための新しい感情たちだった。

前作に続いてメグ・レフォーブが脚本を手がけ、「モンスターズ・ユニバーシティ」のストーリースーパーバイザーを務めたケルシー・マンが監督を担当。

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2024-218M 「ツイスターズ」☆☆☆★

Stwisterz2024原題:Twisters
邦題:ツイスターズ
時間:122分
公開:2024-08-01
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ トーマス・ヘイスリップ アシュリー・ジェイ・サンドバーグ
製作:フランク・マーシャル パトリック・クローリー
監督:リー・アイザック・チョン
脚本:マーク・L・スミス
原作:ジョセフ・コジンスキー
撮影:ダン・ミンデル
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ(ケイト)、グレン・パウエル(タイラー)、アンソニー・ラモス(ハビ)、デヴィッド・コレンスウェット(スコット)、ブランドン・ペレア(ブーン)、サッシャ・レイン(リリー)、ダリル・マコーマック(ジェブ)、キーナン・シプカ(アディ)、ニック・ドダーニ(プラビーン)、モーラ・ティアニー(キャシー)

超巨大竜巻が多数発生したオクラホマを舞台に、知識も性格もバラバラな寄せ集めチームが竜巻に立ち向かう姿を描いたアクションアドベンチャー。

ニューヨークで自然災害を予測して被害を防ぐ仕事をしている気象学の天才ケイトは、故郷オクラホマで史上最大規模の巨大竜巻が連続発生していることを知る。彼女は竜巻に関して悲しい過去を抱えていたが、学生時代の友人ハビから必死に頼まれ、竜巻への対策のため故郷へ戻ることに。ケイトはハビや新たに出会ったストームチェイサー兼映像クリエイターのタイラーらとともに、前代未聞の計画で巨大竜巻に挑む。

「ザリガニの鳴くところ」のデイジー・エドガー=ジョーンズが気象学の天才ケイト、「トップガン マーヴェリック」のグレン・パウエルがストームチェイサーのタイラー、「トランスフォーマー ビースト覚醒」のアンソニー・ラモスがケイトの友人ハビを演じた。「ミナリ」のリー・アイザック・チョン監督がメガホンをとり、「レヴェナント 蘇えりし者」のマーク・L・スミスが脚本を担当。

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