2024-133M 「ミッシング」☆☆☆★★
邦題:ミッシング
時間:119分
公開:2024-05-17
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:井原多美 菅井敦 小林敏之 高橋雅美 古賀奏一郎
監督:吉田恵輔
脚本:吉田恵輔
原作:
撮影:志田貴之
音楽:世武裕子
出演:石原さとみ(森下沙織里)、中村倫也(砂田裕樹)、青木崇高(森下豊)、森優作(土圭吾)、有田麗未、小野花梨(三谷杏)、小松和重、細川岳(不破伸一郎)、カトウシンスケ、山本直寛、柳憂怜、美保純
「空白」「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督が、石原さとみを主演に迎えてオリジナル脚本で撮りあげたヒューマンドラマ。幼女失踪事件を軸に、失ってしまった大切なものを取り戻していく人々の姿をリアルかつ繊細に描き出す。
沙織里の娘・美羽が突然いなくなった。懸命な捜索も虚しく3カ月が過ぎ、沙織里は世間の関心が薄れていくことに焦りを感じていた。夫の豊とは事件に対する温度差からケンカが絶えず、唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々。そんな中、沙織里が娘の失踪時にアイドルのライブに行っていたことが知られ、ネット上で育児放棄だと誹謗中傷の標的になってしまう。世間の好奇の目にさらされ続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じるように。一方、砂田は視聴率獲得を狙う局上層部の意向により、沙織里や彼女の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材を命じられてしまう。
愛する娘の失踪により徐々に心を失くしていく沙織里を石原が体当たりで熱演し、記者・砂田を中村倫也、沙織里の夫・豊を青木崇高、沙織里の弟・圭吾を森優作が演じる。
吉田監督の演出力は『空白』でうちのめされているが、本作は脚本力にも目を見張る。会話の全編にわたる周到さと、見事に自然に日常性をもたせたエモーションでやりとりさせる台詞。出演者たちの演技(吉田監督の演出でもある)に乗せられると、映画であることを忘れさせられてしまうリアリティへ到達する。そして音響効果の高い技術で置かれている『背景音』の見事さにも驚く。世武裕子の音楽もいい。最近、気になる映画の音楽が彼女であることが多い。
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