2024-095M 「成功したオタク」☆☆☆★★
原題:Fanatic
邦題:成功したオタク
時間:85分
公開:2024-03-30
製作年度:2021
製作国:韓国
配給:ALFAZBET
製作総指揮:
製作:
監督:オ・セヨン
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:オ・セヨン
韓国芸能界を揺るがせた性加害事件を背景に、「推し」が犯罪者になってしまったファンの人々にスポットを当てたドキュメンタリー。
あるK-POPスターの熱狂的なファンだったオ・セヨン監督は、「推し」に認知されテレビ共演も果たした“成功したオタク”の1人だった。ところがある日、その人物が性犯罪の加害者として逮捕されてしまう。“犯罪者のファン”になってしまった彼女は受け入れ難いその事実に苦悩し、同じような経験をした友人たちに話を聞くことに。
「推し活」が人生の全てだったセヨン監督が自身の過去を振り返って傷を直視するとともに、「自分は被害者なのか加害者なのか」「かつて彼を思って過ごした幸せな時間までも否定しなくてはならないのか」などと葛藤するさまざまな立場のファンの声を聞いて語り合い、その社会的意味を考える。
『推し』という用語が理解されるようになって、「熱狂的おっかけ」のような狂信的なイメージから、マイルドなレッテル貼りになったことが、本作の「邦題」およびスクリーン内の「日本語字幕」にスイート風味な少女性が加わったために、日本で興行が成立したのだろう。中身は熱狂的にオッカケしてたアイドルグループのメンバーが性犯罪をおかし、逮捕懲役となったことによる、唖然・茫然・憤怒・後悔・贖罪・悲観・諦観・再生という千々乱れる心を、一定の腑に落とすための儀式のドキュメンタリーである。まあそれを商業映画として発表する監督もしたたかではあるが。その迫力は十分伝わってきた。その点では、最近には稀に見る、剛腕なるドキュメンタリー作品になっている。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 2024-254M 「放浪の画家ピロスマニ」☆☆☆(2024.09.09)
- 2024-253M 「エイリアン ロムルス」☆☆☆★★★(2024.09.09)
- 2024-252M 「エフィ・ブリースト」☆☆☆(2024.08.31)
- 2024-251M 「リリー・マルレーン」☆☆☆★(2024.08.31)
- 2024-250M 「ポライト・ソサエティ」☆☆☆★★(2024.08.28)
「洋画 さ行」カテゴリの記事
- 2024-246M 「#スージー・サーチ」☆☆☆★(2024.08.28)
- 2024-243M 「至福のレストラン 三つ星トロワグロ」☆☆☆★★(2024.08.28)
- 2024−238M 「ソウルの春」☆☆☆★★★(2024.08.26)
- 2024-236M 「ジガルダンダ・ダブルX」☆☆☆★(2024.08.23)
- 2024−225M 「幸せのイタリアーノ」☆☆☆★(2024.08.12)
コメント