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2024-118M 「ナイト・オン・ザ・プラネット」☆☆☆★★

Snightonplanet原題:Night on Earth
邦題:ナイト・オン・ザ・プラネット
時間:129分
公開:1992-04-25
製作年度:1991
製作国:アメリカ
配給:フランス映画社
製作総指揮:ジム・スターク
製作:ジム・ジャームッシュ
監督:ジム・ジャームッシュ
脚本:ジム・ジャームッシュ
原作:
撮影:フレデリック・エルムス
音楽:トム・ウェイツ
出演:ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、リサンヌ・フォーク、ベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニ、アーミン・ミューラー=スタール、ロージー・ペレス、ジャンカルロ・エスポジート、マッティ・ペロンパー、イザック・ド・バンコレ

ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの5つの都市で同時刻に走るタクシーで起きる物語をオムニバスで描く、ジム・ジャームッシュ監督作品。大物エージェントを乗せる若い運転手、英語の通じない運転手、盲目の女性客と口論する運転手、神父相手に話し出したら止まらない運転手、酔っ払い客に翻弄される運転手。地球という同じ星の、同じ夜空の下で繰り広げられる、それぞれ異なるストーリーを描く。ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ロベルト・ベニーニら豪華キャストが集結。

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2024-117M 「悪は存在しない」☆☆☆

Sakuhasonzaishinai邦題:悪は存在しない
時間:106分
公開:2024-04-26
製作年度:2023
製作国:日本
配給:Incline
製作総指揮:原田将 徳山勝巳
製作:高田聡
監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介
原作:
撮影:北川喜雄
音楽:石橋英子
出演:大美賀均(巧)、西川玲(花)、小坂竜士(高橋)、渋谷采郁(黛)、菊池葉月、三浦博之、鳥井雄人、山村崇子、長尾卓磨、宮田佳典、田村泰二郎

「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞するなど国際的に高く評価される濱口竜介監督が、カンヌ、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭のひとつであるベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)受賞を果たした長編作品。「ドライブ・マイ・カー」でもタッグを組んだ音楽家・シンガーソングライターの石橋英子と濱口監督による共同企画として誕生した。

自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からも近いため近年移住者が増加傾向にあり、ごく緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧は、娘の花とともに自然のサイクルに合わせた慎ましい生活を送っているが、ある時、家の近くでグランピング場の設営計画が持ち上がる。それは、コロナ禍のあおりで経営難に陥った芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだった。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかったことから町内に動揺が広がり、巧たちの静かな生活にも思わぬ余波が及ぶことになる。

石橋がライブパフォーマンスのための映像を濱口監督に依頼したことから、プロジェクトがスタート。その音楽ライブ用の映像を制作する過程で、1本の長編映画としての本作も誕生した。2023年・第80回ベネチア国際映画祭では銀獅子賞(審査員大賞)を受賞したほか、映画祭本体とは別機関から授与される国際批評家連盟賞、映画企業特別賞、人・職場・環境賞の3つの独立賞も受賞した。

欧州で評価されるということは、こういうこと。其処を理解しないと『作家性の高い』作品に、観客は呆気にとられるだろう。松竹ヌーヴェルヴァーグと呼ばれた大島渚たちの、独善的で実験的な作品群への、高評価と興行収入の乖離に似た匂いがする。そのため濱口監督の前作を、全く評価できない僕は、ル・シネマの満席に近い観客席に驚きを禁じ得ない。

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2024-116M 「ゴジラ×コング 新たなる帝国」☆☆☆★

Sgozirakong原題:Godzilla x Kong: The New Empire
邦題:ゴジラ×コング 新たなる帝国
時間:117分
公開:2024-04-26
製作年度:20224
製作国:アメリカ
配給:東宝
製作総指揮:アダム・ウィンガード ジェン・コンロイ ジェイ・アシェンフェルター 坂野義光 奥平謙二
製作:メアリー・ペアレント アレックス・ガルシア エリック・マクレオド トーマス・タル ブライアン・ロジャース
監督:アダム・ウィンガード
脚本:テリー・ロッシオ サイモン・バレット ジェレミー・スレイター
原作:テリー・ロッシオ アダム・ウィンガード サイモン・バレット
撮影:ベン・セレシン
音楽:トム・ホルケンボルフ アントニオ・ディ・イオーリオ
出演:レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーヴンス、ケイリー・ホトル、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス、ファラ・チェン

2014年の「GODZILLA ゴジラ」から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズと「キングコング:髑髏島の巨神」の世界観をクロスオーバーさせた「モンスターバース」シリーズの通算5作目。

怪獣と人類が共生する世界。未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する。しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる。

監督は、前作「ゴジラvsコング」でもメガホンをとったアダム・ウィンガード。出演は、こちらも「ゴジラvsコング」から続投となるレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、「美女と野獣」のダン・スティーブンス、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のファラ・チェンらが顔をそろえる。

なんかもう、昭和の東宝ゴジラのリメイク状態だが、モスラが虫らしさがイマイチ。そんなこと関係無く強引なストーリー。猿が強制労働させられてるが、なぜなのか意味不明。壮大な子供だましが痛快である。

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2024-115M 「辰巳」☆☆☆★★

Statsumi邦題:辰巳
時間:108分
公開:2024-04-20
製作年度:2023
製作国:日本
配給:インターフィルム
製作総指揮:
製作:鈴木龍
監督:小路紘史
脚本:小路紘史
原作:
撮影:山本周平
音楽:岡出梨奈 岩本裕司、出演:遠藤雄弥、森田想、後藤剛範、佐藤五郎、倉本朋幸、松本亮、渡部龍平、亀田七海、足立智充、藤原季節

2016年公開の長編デビュー作「ケンとカズ」で注目を集めた小路紘史監督が自主制作で完成させた長編第2作で、希望を捨てた男と家族を失った少女の復讐の旅路を描いたジャパニーズノワール。

裏稼業で生計を立てる孤独な男・辰巳は、元恋人である京子の殺害現場に遭遇し、その場にいた京子の妹・葵を連れて逃亡する。最愛の家族を奪われた葵は、姉を殺した犯人に復讐することを決意。犯人を追う旅に同行することになった辰巳は生意気な葵と反発し合いながらも、彼女を助けともに過ごすなかで、ある感情が芽生えてくる。

「ONODA 一万夜を越えて」の遠藤雄弥が主人公・辰巳、「アイスと雨音」の森田想が葵を演じ、ドラマ「全裸監督」の後藤剛範、「無頼」の佐藤五郎、「わたし達はおとな」の藤原季節が共演。2023年・第36回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品。

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2024-113M 「リンダはチキンがたべたい!」☆☆☆★★

Slinda 原題:Linda veut du poulet!
邦題:リンダはチキンがたべたい!
時間:76分
公開:2024-04-12
製作年度:2023
製作国:フランス
配給:アスミック・エース
製作総指揮:
製作:マーク・イルメル エマニュエル=アラン・レナール ピエール・バウサロン
監督:キアラ・マルタ セバスチャン・ローデンバック
脚本:キアラ・マルタ セバスチャン・ローデンバック
原作:キアラ・マルタ セバスチャン・ローデンバック
撮影:
音楽:クレモン・デュコル
出演:メリネ・ルクレール、クロチルド・エム、レディシア・ドッシュ、エステバン、パトリック・ピノー、クロディーヌ・アクス、ジャン=マリー・フォンボンヌ、アントワーヌ・モメイ

チキンをめぐって母娘が巻き起こす騒動と亡き父の記憶をカラフルな色づかいで描き、アヌシー国際アニメーション映画祭2023の長編アニメーション部門で最高賞にあたるクリスタル賞に輝いたアニメ映画。

とある郊外の公営団地に暮らす8歳の女の子リンダと母ポレット。ある日、母の勘違いで叱られてしまったリンダは、間違いを詫びる母に、亡き父の得意料理だった「パプリカ・チキン」を食べたいとお願いする。しかしその日はストライキで、街ではどの店も休業していた。チキンを求めて奔走する母娘は、警察官や運転手、団地の仲間たちも巻き込んで大騒動を繰り広げる。

監督・脚本を手がけたのは気鋭の映画作家キアラ・マルタと「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」のアニメーション作家セバスチャン・ローデンバック。実生活では子を持つ夫婦である2人が、ユーモアといたずら心を織り交ぜながら詩的な表現で描き出す。

こんな手法のアニメがあったのか。ジブリの高畑勲監督が「かぐや姫の物語」で、墨絵のフリーハンドな描写でアニメ造形をして評判になった。この作品は、ペイントソフトで描いたようなベタ塗りの、今は無き?フラッシュアニメのような描写で見せきる。ストーリーは、主人公の少女リンダが、亡父の得意料理パプリカチキンを食べたいという願いが叶うまでの、スラップスティックコメディ。意表をつく展開が早く、ついストーリーに没頭してしまう。なかなかの拾い物の作品だ。

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2024-113M 「プリンス ビューティフル・ストレンジ」☆☆☆★

Sprincebeartiful 原題:Mr Nelson on the North Side
邦題:プリンス ビューティフル・ストレンジ
時間:68分
公開:2024-06-07
製作年度:2021
製作国:カナダ
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:マーク・ピッカリング ジョン・ケリー
製作:ダニエル・ドール
監督:ダニエル・ドール エリック・ウィーガンド
脚本:
原作:
撮影:ニック・ラット
音楽:
ナレーション:キース・デビッド
出演:プリンス、チャカ・カーン、チャックD、ビリー・ギボンズ、ランディ・クエイド、ランディ・バックマン、スパイク・モス

世界中が悲しみの雨に濡れた、突然の悲劇から8年...。
孤高の天才“プリンス”の真実に迫る傑作ドキュメンタリー!
2016 年 4 月 21 日、57 歳の若さで急死した天才ミュージシャン・プリン
ス。80 年代、自伝的映画『パープル・レイン』、同映画サントラのメガヒット
で、一躍世界的スーパースターに。公式発売されたアルバムのトータルセー
ルスは 1 億 5 千万枚。12 枚のプラチナアルバムと 30 曲のトップ 40 シン
グルを生み出し、7 度のグラミー賞を受賞。2004 年にはロックの殿堂入り
を果たすなど、生涯ロック・ポップス界の頂点に君臨し続けた。ポール・マッカ
ートニーが“クリエイティブの巨人”と称し、エリック・クラプトンが“世界で最高
のギタリストの一人”と賞賛するなど、マニアを公言するビッグネームは数知
れない。ロック~ポップス~ファンク...あらゆるジャンルの垣根を飛び越え、
実験性と大衆性を同時に奏でる真の天才だった。
アメリカ・ミネアポリスで誕生したプリンス(本名:プリンス・ロジャーズ・ネルソン)は、住民の 99%が白人という環
境下で、多感な青春時代を過ごした。公民権運動の渦中、ジェームス・ブラウン等の黒人ミュージシャンも時折訪
れた、地元のブラックコミュニティ“ザ・ウェイ”での音楽的な原体験、恩師や家族が語る幼少期のエピソードは、興
味深いものばかりだ。チャカ・カーン、チャックD、ビリー・ギボンズなど、プリンスを敬愛するミュージシャンの貴重なエピ
ソードも多数収録。孤高の天才が、如何にして誕生したのか、そして突然の悲劇まで、プリンスを愛する全てのファ
ンに贈る傑作ドキュメンタリー。

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2024-112M 「劇場版ブルーロック EPISODE 凪」☆☆☆★

Sbluerock邦題:劇場版ブルーロック EPISODE 凪
時間:91分
公開:2024-04-19
製作年度:2024
製作国:日本
配給:バンダイナムコフィルムワークス
製作総指揮:
製作:有澤亮哉 佐藤尚哉 川勝宥典 柳井寛史
監督:石川俊介
脚本:岸本卓
原作:金城宗幸
撮影:浅黄康裕
音楽:村山☆潤
出演:島崎信長(凪誠士郎)、内田雄馬(御影玲王)、興津和幸(剣城斬鉄)、浦和希(潔世一)、海渡翼(蜂楽廻)、小野友樹(國神錬介)、斉藤壮馬(千切豹馬)、諏訪部順一(馬狼照英)、内山昂輝(糸師凛)、木村昴(舐岡了)、神谷浩史(絵心甚八)

講談社「週刊少年マガジン」連載の人気サッカー漫画を原作に、「ブルーロック(青い監獄)」に集められた300人の高校生FW(フォワード)が世界一のストライカーを目指して戦う姿を描くテレビアニメ「ブルーロック」の劇場版。スピンオフ漫画「ブルーロック EPIOSODE 凪」をもとに、シリーズ屈指の人気キャラクターである天才ストライカー・凪誠士郎の視点からブルーロックでの戦いを描く。

「めんどくさい」が口癖の無気力な高校2年生・凪誠士郎は、W杯優勝を夢見る同級生・御影玲王にサッカーの才能を見いだされ、彼に誘われるがままサッカーを始めることに。圧倒的なサッカーセンスを発揮した凪のもとに、ブルーロックプロジェクトの招待状が届く。そこで彼を待ち受けていたのは、潔世一、蜂楽廻、糸師凛ら、全国から集められたストライカーたちとの出会いだった。

テレビアニメに続いてエイトビットがアニメーション制作を担い、テレビアニメの副監督を担当した石川俊介が監督を務めた。

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2024-111M 「貴公子」☆☆☆★

Skikoshi原題:The Childe
邦題:貴公子
時間:118分
公開:2024-04-12
製作年度:2023
製作国:韓国
配給:シンカ
製作総指揮:
製作:パク・フンジョン
監督:パク・フンジョン
脚本:パク・フンジョン
原作:
撮影:
音楽:モグ
出演:キム・ソンホ、カン・テジュ、キム・ガンウ、コ・アラ

「THE WITCH 魔女」シリーズのパク・フンジョン監督が、巨額の遺産を巡って繰り広げられる攻防戦を予測不能な展開で描いた韓国ノワールアクション。

フィリピンで暮らす貧しい青年マルコは病気の母のため、地下格闘で日銭を稼いでいた。ある日、マルコはこれまで一度も会ったことのない韓国人の父が自分を捜していると聞き、韓国へ向けて旅立つ。マルコは飛行機の機内で、自らを「友達(チング)」と呼ぶ怪しい男「貴公子」と出会う。美しい顔立ちで不気味に笑う貴公子に恐怖を感じて逃げ出すマルコだったが、執拗に追われ徐々に追い詰められていく。

ドラマ「海街チャチャチャ」でブレイクしたキム・ソンホが映画初出演にして主演を務め、魅惑的かつユーモラスな貴公子を熱演。ドラマ「こんにちは?私だよ!」のカン・テジュがマルコを演じ、「君だけが知らない」のキム・ガンウ、ドラマ「ヘチ 王座への道」や映画「蒼き狼 地果て海尽きるまで」のコ・アラが共演。

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2024-110M 「マンティコア 怪物」☆☆☆

Smantikoa原題:Manticora
邦題:マンティコア 怪物
時間:116分
公開:2024-04-19
製作年度:2022
製作国:スペイン・エストニア
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:
製作:ペドロ・エルナンデス・サントス アレックス・ラフエンテ アマデオ・エルナンデス・ブエノ
監督:カルロス・ベルムト
脚本:カルロス・ベルムト
原作:
撮影:アラナ・メヒーア・ゴンサレス
音楽:
出演:ナチョ・サンチェス(フリアン)、ソエ・ステイン(ディアナ)、アルバロ・サンス・ロドリゲス(クリスチャン)、アイツィべル・ガルメンディア(サンドラ)

2014年の劇場デビュー作「マジカル・ガール」で第62回サン・セバスチャン国際映画祭グランプリ&監督賞を受賞したスペインの鬼才カルロス・ベルムトが、ゲームデザイナーの青年が思いもよらない“怪物”を作り出してしまう姿を独創的なストーリーと予測不能の展開で描き、人間の心の闇に踏み込んだアンチモラル・ロマンス。

空想のモンスターを生み出すゲームデザイナーの内気な青年フリアンは、同僚の誕生日パーティで美術史を学ぶ女性ディアナと出会い、聡明でミステリアスな彼女にひかれていく。その一方で、フリアンは隣人の少年を火事から救ったことをきっかけに、謎のパニック発作に悩まされるように。やがてフリアンが抱えるある秘密が、思わぬ怪物を生み出してしまう。

主人公フリアン役に「SEVENTEEN セブンティーン」のナチョ・サンチェス。2022年・第35回東京国際映画祭コンペティション部門出品(映画祭上映時タイトル「マンティコア」)。

ラテンホラーらしい。と思ったらメンタルホラーだ。ショタコン、ベド、吐き気がする。

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2024-109M 「陰陽師0」☆☆☆★

Sonmyoji0邦題:陰陽師0
時間:113分
公開:2024-04-19
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:山田邦雄 木下直哉 飯窪成幸 長瀬俊二郎
監督:佐藤嗣麻子
脚本:佐藤嗣麻子
原作:夢枕獏
撮影:佐光朗
音楽:佐藤直紀
出演:山崎賢人(安倍晴明)、染谷将太(源博雅)、奈緒(徽子女王)、安藤政信(平郡貞文)、村上虹郎(橘泰家)、板垣李光人(帝)、國村隼(賀茂忠行)、北村一輝(惟宗是邦)、小林薫(藤原義輔)

平安時代に実在した陰陽師・安倍晴明の活躍を描いたベストセラー小説「陰陽師」シリーズを原作に、晴明が陰陽師になる前の物語を、原作者・夢枕獏の全面協力のもと完全オリジナルストーリーで映画化。

呪いや祟りから都を守る陰陽師の学び舎であり行政機関でもある「陰陽寮」が政治の中心となっていた平安時代。青年・安倍晴明は天才と呼ばれるほどの呪術の才能をもっていたが、陰陽師になる意欲も興味もない人嫌いの変わり者だった。ある日、彼は貴族の源博雅から、皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解明を頼まれる。衝突しながらもともに真相を追う晴明と博雅は、ある若者が変死したことをきっかけに、平安京をも巻き込む凶悪な陰謀に巻き込まれていく。

若き日の安倍晴明を山崎賢人、源博雅を染谷将太、徽子女王を奈緒が演じる。「アンフェア」シリーズの佐藤嗣麻子が監督・脚本を手がけ、作家・加門七海が呪術監修を担当。

次元の説明がいまいち良くわからないで終わった。もろもろキャスティングに?な。野村萬斎のイメージが強いので。

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2024-108M 「あまろっく」☆☆☆★★★

Samarock邦題:あまろっく
時間:119分
公開:2024-04-19
製作年度:2024
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:池邉真佐哉 小西啓介 藪内広之 小林栄太朗 奥田良太 宮沢一道
監督:中村和宏
脚本:西井史子
原作:中村和宏
撮影:関照男
音楽:林ゆうき 山城ショウゴ
出演:江口のりこ(近松優子)、中条あやみ(近松早希)、松尾諭(近松竜太郎(若いころ))、中村ゆり(近松愛子)、中林大樹(南雲広樹)、駿河太郎(鮎川太一)、紅壱子、久保田磨希(昌子)、浜村淳、後野夏陽、朝田淳弥、高畑淳子(高校の教師)、佐川満男(高橋鉄蔵)、笑福亭鶴瓶(近松竜太郎)

通称「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」によって水害から守られている兵庫県尼崎市を舞台に、年齢も価値観もバラバラな家族が、さまざまな現実に立ち向かうなかで次第にひとつになっていく姿を描いた人生喜劇。

理不尽なリストラにより尼崎の実家に戻ってきた39歳の近松優子は、定職に就くことなくニートのような毎日を送っていた。ある日、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が信条の能天気な父が再婚相手として20歳の早希を連れてくる。ごく平凡な家族だんらんを夢見る早希と、自分より年下の母の登場に戸惑いを見せる優子。ちぐはぐな2人の共同生活はまったく噛み合うことがなかったが、ある悲劇が近松家を襲ったことをきっかけに、優子は家族の本当の姿に気づいていく。

優子役を江口のりこ、早希役を中条あやみがそれぞれ務め、「尼ロック」のごとく家族を守る存在であり自由でロックな生き方をしている父を、笑福亭鶴瓶が演じた。監督は「よしもと新喜劇映画 女子高生探偵 あいちゃん」の中村和宏 。

ベタな人情ものなのだが、うまく泣かされた。

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2024-107M 「ハピネス」☆☆☆

Shapiness邦題:ハピネス
時間:118分
公開:2024-05-17
製作年度:2024
製作国:日本
配給:バンダイナムコフィルムワークス
製作総指揮:
製作:河野聡 沢辺伸政 中村直樹 鈴木光 小林栄太朗 家頭義輝
監督:篠原哲雄
脚本:川崎いづみ
原作:嶽本野ばら
撮影:鶴崎直樹
音楽:GEN
出演:窪塚愛流、蒔田彩珠、橋本愛、山崎まさよし、吉田羊

小説「下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん」などで知られる作家・嶽本野ばらの同名小説を、「少女は卒業しない」の窪塚愛流と「朝が来る」の蒔田彩珠の共演で映画化したラブストーリー。

高校の美術室で出会い恋に落ちた雪夫と由茉。幸せな日々を過ごしていたある日、雪夫は由茉から突然、彼女の余命があと1週間しかないことを告げられる。心臓に病気を抱える由茉はすでに自分の運命を受け止めており、残された人生を精いっぱい生きようと決めていた。憧れていたファッションに挑戦し、大好きなカレーを食べに行き、そして何よりも残り少ない日々を雪夫と一緒に過ごしたいと話す由茉に、雪夫は動揺しながらも寄り添うことを決意する。

由茉の両親を吉田羊とシンガーソングライターの山崎まさよし、雪夫の姉を橋本愛が演じる。「花戦さ」「犬部!」の篠原哲雄監督がメガホンをとり、「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」の川崎いづみが脚本を担当。

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2024-106M 「クラユカバ」☆☆☆★★

Skurayukaba  邦題:クラユカバ
時間:61分
公開:2024-04-12
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東京テアトル、ツインエンジン
製作総指揮:
製作:
監督:塚原重義
脚本:塚原重義
原作:塚原重義
撮影:
音楽:アカツキチョータ
出演:神田伯山(荘太郎)、黒沢ともよ(タンネ)、芹澤優(サキ)、坂本頼光(稲荷坂)、佐藤せつじ(指揮班長)、狩野翔、西山野園美(トメオミ)

長年にわたり個人映像作家として活動してきた塚原重義監督が初めて手がけた長編アニメーション映画で、集団失踪事件の謎を追って地下世界「クラガリ」に足を踏み入れる私立探偵の活躍を唯一無二のレトロな世界観で描いた。

探偵社を営む荘太郎は、近頃世間を騒がせている集団失踪事件の捜査に乗り出す。目撃者はおらず、犯人の意図も不明、その足取りには必ず不気味な轍(わだち)が現れる。手がかりを求めて街の地下領域「クラガリ」へ向かった荘太郎は、黒がねの装甲列車とその指揮官タンネに出会い、運命を大きく動かされていく。

「最もチケットが取れない講談師」と言われる六代目・神田伯山が主人公・荘太郎の声優を務め、アニメ「響け!ユーフォニアム」の黒沢ともよが装甲列車の指揮官タンネ役、アニメ「彼女、お借りします」の芹澤優が情報屋の少女サキ役で共演。2023年ファンタジア国際映画祭の長編アニメーション部門で観客賞・金賞を受賞。

 

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2024-105M 「クラメルカガリ」☆☆☆★★

Skuramerukagari邦題:クラメルカガリ
時間:61分
公開:2024-04-12
製作年度:2024
製作国:日本
配給:東京テアトル、ツインエンジン
製作総指揮:
製作:
監督:塚原重義
脚本:塚原重義
原作:塚原重義
撮影:
音楽:アカツキチョータ
出演:佐倉綾音(カガリ)、榊原優希(ユウヤ)、大塚剛央(伊勢屋)、細谷佳正(栄和島)、森なな子(シイナ)、悠木碧(飴屋)、川井田夏海(ササラ)、寺田農(朽縄翁)

2023年ファンタジア国際映画祭の長編アニメーション部門で観客賞・金賞を受賞した「クラユカバ」の塚原重義監督が、作家・成田良悟による同作のスピンオフ小説を原案に手がけた長編アニメーション。日々迷宮のように変化する炭鉱の町を舞台に、地図屋を営む少女カガリが風変わりな町の人々と織りなす物語を、幻想と現実が入り混じったレトロな世界観で描く。

零細採掘業者がひしめく炭鉱町「箱庭」で生まれ育った少女カガリは、刻々と変化していく町並みを地図に書き留める「箱庭紡ぎ」を生業としている。一方、少年ユウヤは箱庭からの脱却を夢みていた。やがて2人は個性豊かな住民たちとともに、この町全体を揺るがす陰謀に巻き込まれていく。

アニメ「僕のヒーローアカデミア」シリーズの佐倉綾音が主人公カガリの声優を務める。

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2024-104M 「オーメン ザ・ファースト」☆☆☆★

Somen2024原題:The First Omen
邦題:オーメン ザ・ファースト
時間:118分
公開:2024-04-05
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ティム・スミス
製作:デビッド・S・ゴイヤー キース・レビン
監督:アルカシャ・スティーブンソン
脚本:ティム・スミス アルカシャ・スティーブンソン キース・トーマス
原作:ベン・ジャコビー
キャラクター原案:デヴィッド・セルツァー
撮影:アーロン・モートン
音楽:マーク・コーベン
出演:ネル・タイガー・フリー(マーガレット)、ビル・ナイ(ローレンス枢機卿)、ソニア・ブラガ(シルヴァ修道院長)、ラルフ・アイネソン(ブレナン神父)

「悪魔の子」ダミアンに翻弄される人々の恐怖を描き世界的ヒットを記録した1976年公開の名作ホラー「オーメン」の前日譚で、ダミアン誕生にまつわる秘密を明かしたホラー映画。

アメリカ人のマーガレットは新たな人生を歩むべくイタリア・ローマの教会で奉仕生活を始めるが、不可解な連続死に巻き込まれてしまう。やがて彼女は、恐怖で人々を支配するため悪の化身を生み出そうとする教会の恐ろしい陰謀を知る。全てを明らかにしようとするマーガレットだったが、さらなる戦慄の真実が彼女を待ち受けていた。

テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のネル・タイガー・フリーが主人公マーガレットを演じ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのビル・ナイ、「蜘蛛女のキス」のソニア・ブラガ、「ウィッチ」のラルフ・アイネソンが共演。本作が長編デビュー作となるアルカシャ・スティーブンソン監督がメガホンをとった。

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2024-103M 「ある一生」☆☆☆★★

Saruissho原題:Ein ganzes Leben
邦題:ある一生
時間:115分
公開:2024-07-12
製作年度:2023
製作国:ドイツ・オーストリア
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:
製作:ヤーコプ・ポホラトコ ディエター・ポホラトコ ティム・オーバーベラント スカディ・リス
監督:ハンス・シュタインビッヒラー
脚本:ウルリッヒ・リマー
原作:
撮影:
音楽:マシアス・ウェバー
出演:シュテファン・ゴルスキー、アウグスト・ツィルナー、アンドレアス・ルスト、ユリア・フランツ・リヒター

オーストリアの作家ローベルト・ゼーターラーの世界的ベストセラー小説を映画化し、激動の時代に翻弄されながら過酷な人生を歩んだ男の愛と幸福に満ちた一生を、美しい情景とともに描いたヒューマンドラマ。

1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガーは、渓谷に住む遠い親戚クランツシュトッカーの農場へやって来る。しかし農場主にとってアンドレアスは安価な働き手に過ぎず、虐げられながら暮らす彼の心の支えは老婆アーンルだけだった。アーンルが亡くなるとアンドレアスは農場を飛び出し、日雇い労働者として生計を立てるように。やがてロープウェーの建設作業員となった彼は最愛の女性マリーと出会い、山奥の小屋で幸せな結婚生活を送り始めるが……。

主人公アンドレアスの青年期を新人俳優シュテファン・ゴルスキー、老年期を「生きうつしのプリマ」のアウグスト・ツィルナーが演じた。監督は「ハネス」のハンス・シュタインビッヒラー。

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2024-102M 「フェラーリ」☆☆☆★

Sferrari原題:Ferrari
邦題:フェラーリ
時間:130分
公開:2024-07-05
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ミキ・エメリッヒ ロバート・シモンズ ノア・フォーゲルソン アダム・フォーゲルソン サミュエル・J・ブラウン トーマス・マクレオド アダム・ドライバー パメラ・イェーツ バハン・イェプレマイアン アルトゥール・ガルスティアン
製作:マイケル・マン P・J・ファン・サンドバイク マリー・サバレ ジョン・レッシャー トーマス・ヘイスリップ ジョン・フリードバーグ アンドレア・イェルボリーノ モニカ・バカルディ ギャレス・ウェスト ラース・シルベスト トーステン・シューマッハー ローラ・リスター
監督:マイケル・マン
脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
原作:ブロック・イェーツ
撮影:エリック・メッサーシュミット
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:アダム・ドライヴァー、ペネロペ・クルス、シェイリーン・ウッドリー、パトリック・デンプシー

マイケル・マン監督がアダム・ドライバーを主演に迎え、イタリアの自動車メーカー・フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを描いたドラマ。ブロック・イェーツの著書「エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像」を原作に、私生活と会社経営で窮地に陥った59歳のエンツォが起死回生をかけて挑んだレースの真相を描く。

1957年。エンツォ・フェラーリは難病を抱えた息子ディーノを前年に亡くし、会社の共同経営社でもある妻ラウラとの関係は冷え切っていた。そんな中、エンツォは愛人リナとその息子ピエロとの二重生活を妻に知られてしまう。さらに会社は業績不振によって破産寸前に陥り、競合他社からの買収の危機に瀕していた。再起を誓ったエンツォは、イタリア全土1000マイルを縦断する過酷なロードレース「ミッレミリア」に挑む。

妻ラウラをペネロペ・クルス、愛人リナをシャイリーン・ウッドリーがそれぞれ演じた。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

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2024-101M 「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」☆☆☆★★

Snolife 邦題:ノーゲーム・ノーライフ ゼロ
時間:106分
公開:2017-07-15
製作年度:2017
製作国:日本
配給:角川ANIMATION
製作総指揮:
製作:
監督:いしづかあつこ
脚本:花田十輝
原作:榎宮祐
撮影:川下裕樹 伏原あかね
音楽:藤澤慶昌
出演:松岡禎丞(リク)、茅野愛衣(シュヴィ)、日笠陽子(コローネ・ドーラ)、田村ゆかり(ジブリール)、井口裕香(ノンナ・ツェル)、能登麻美子(シンク・ニルヴァレン)、沢城みゆき(初瀬いづな)、釘宮理恵(テト)

榎宮祐によるライトノベルを原作に、2014年に放送されたテレビアニメ「ノーゲーム・ノーライフ」の劇場版。テレビシリーズでは、一切の争いを禁じ、全てをゲームで決める異世界「盤上の世界(ディス・ボード)」に召喚された天才ゲーマーの兄妹・空と白が、さまざまなゲームを勝ち抜いていく姿を描いた。劇場版となる今作では、テレビシリーズから約6000年前、「盤上の世界」が創造される以前の、世界を統べる唯一神の座をめぐって大戦が続いていた時代を舞台に、知られざる物語が明らかにされる。様々な種族に追いやられ、存亡の危機にあった人間の若きリーダー、リクは、ある日、打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で機械仕掛けの少女シュヴィと出会う。心を持ったために機械としてはエラーが発生し、仲間から見捨てられたシュヴィは、エラーを修正するためにリクに「人間の心」を教えてほしいと頼むが……。

 

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2024-100M 「ドライブアウェイ・ドールズ」☆☆☆★

Sdrivedolls原題:Drive-Away Dolls
邦題:原題:Drive-Away Dolls
邦題:ドライブアウェイ・ドールズ
時間:85分
公開:2024-06-07
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:パルコ
製作総指揮:
製作:イーサン・コーエン トリシア・クック ロバート・グラフ ティム・ビーバン エリック・フェルナー
監督:イーサン・コーエン
脚本:イーサン・コーエン トリシア・クック
原作:
撮影:アリ・ウェグナー
音楽:カーター・バーウェル
出演:マーガレット・クアリー、ジェラルディン・ヴィスワナサン、ビーニー・フェルドスタイン、コールマン・ドミンゴ、ペドロ・パスカル、ビル・キャンプ、マット・デイモン、マイリー・サイラス

兄ジョエル・コーエンと「ファーゴ」「ノーカントリー」など数多くの作品を手がけてきたイーサン・コーエンの初単独監督作品。ドライブに出かけた2人の女性が、謎のスーツケースをめぐってさまざまな事件に巻き込まれるコメディドラマ。

日々の生活に行き詰まりを感じたジェイミーとマリアンは、車の配送(=ドライブアウェイ)をしながらアメリカ縦断のドライブに出かける。しかし、配送会社が手配した車のトランクに謎のスーツケースがあるのを見つけ、その中に思わぬブツが入っていたことから、スーツケースを取り戻そうとするギャングたちから追われるはめに。さらにジェイミーの元カノの警察官や上院議員までも巻き込み、事態は思わぬ方向へと発展していく。

ジェイミー役を「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のマーガレット・クアリー、マリアン役は「ブロークン・ハート・ギャラリー」「ハラ」などで主演を務めてきたジェラルディン・ビスワナサンが演じた。そのほか、ビーニー・フェルドスタイン、ペドロ・パスカル、マット・デイモン、マイリー・サイラスらが顔をそろえる。

時間:85分
公開:2024-06-07
製作年度:2024
製作国:アメリカ
配給:パルコ
製作総指揮:
製作:イーサン・コーエン トリシア・クック ロバート・グラフ ティム・ビーバン エリック・フェルナー
監督:イーサン・コーエン
脚本:イーサン・コーエン トリシア・クック
原作:
撮影:アリ・ウェグナー
音楽:カーター・バーウェル
出演:マーガレット・クアリー、ジェラルディン・ヴィスワナサン、ビーニー・フェルドスタイン、コールマン・ドミンゴ、ペドロ・パスカル、ビル・キャンプ、マット・デイモン、マイリー・サイラス

兄ジョエル・コーエンと「ファーゴ」「ノーカントリー」など数多くの作品を手がけてきたイーサン・コーエンの初単独監督作品。ドライブに出かけた2人の女性が、謎のスーツケースをめぐってさまざまな事件に巻き込まれるコメディドラマ。

日々の生活に行き詰まりを感じたジェイミーとマリアンは、車の配送(=ドライブアウェイ)をしながらアメリカ縦断のドライブに出かける。しかし、配送会社が手配した車のトランクに謎のスーツケースがあるのを見つけ、その中に思わぬブツが入っていたことから、スーツケースを取り戻そうとするギャングたちから追われるはめに。さらにジェイミーの元カノの警察官や上院議員までも巻き込み、事態は思わぬ方向へと発展していく。

ジェイミー役を「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のマーガレット・クアリー、マリアン役は「ブロークン・ハート・ギャラリー」「ハラ」などで主演を務めてきたジェラルディン・ビスワナサンが演じた。そのほか、ビーニー・フェルドスタイン、ペドロ・パスカル、マット・デイモン、マイリー・サイラスらが顔をそろえる。

久しぶりの『バカ映画』だ。バカすぎて、真っ当な映画紹介メディアでは黙殺されるだろう。20年後くらいに伝説のカルト映画として、どっかのレイトショーでひっそりと再映されるかも。

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2024-099M 「パスト ライブス 再会」☆☆☆★

Spastlives原題:Past Lives
邦題:パスト ライブス 再会
時間:106分
公開:2024-04-05
製作年度:2023
製作国:アメリカ・韓国
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:マイキー・リー セリーヌ・ソン
製作:ダビド・イノホサ クリスティーン・ベイコン パメラ・コフラー
監督:セリーヌ・ソン
脚本:セリーヌ・ソン
原作:
撮影:シャビアー・カークナー
音楽:クリス・ベアー ダニエル・ロッセン
出演:グレタ・リー(ノラ)、ユ・テオ(ヘソン)、ジョン・マガロ(アーサー)

海外移住のため離れ離れになった幼なじみの2人が、24年の時を経てニューヨークで再会する7日間を描いた、アメリカ・韓国合作の大人のラブストーリー。

韓国・ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソンは、互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後、24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいた2人は、オンラインで再会を果たすが、互いを思い合っていながらも再びすれ違ってしまう。そして12年後の36歳、ノラは作家のアーサーと結婚していた。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れ、2人はやっとめぐり合うのだが……。

これが長編映画監督デビュー作となるセリーヌ・ソンが、12歳のときに家族とともに海外へ移住した自身の体験をもとにオリジナル脚本を執筆し、メガホンをとった。ノラ役はNetflixのドラマシリーズ「ロシアン・ドール 謎のタイムループ」や声優として参加した「スパイダーマン スパイダーバース」などで知られるグレタ・リー。ヘソン役は「LETO レト」「めまい 窓越しの想い」のユ・テオ。2023年・第73回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門出品。第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネートされた。

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2024-098M 「フォロウィング」☆☆☆★

Sfollwing_20240406190601原題:Following
邦題:フォロウィング
時間:70分
公開:2024-04-05(2001-12-08)
製作年度:1998
製作国:イギリス
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:ピーター・ブロデリック
製作:クリストファー・ノーラン エマ・トーマス ジェレミー・セオボルド
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
原作:
撮影:クリストファー・ノーラン
音楽:デビッド・ジュリアン
出演:ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル、ジョン・ノーラン

クリストファー・ノーラン監督が1998年に発表した長編デビュー作。他人の尾行を繰り返す男が思わぬ事件に巻き込まれていく姿を、時間軸を交錯させた複雑な構成で描き出す。

作家志望のビルは創作のヒントを得るため、街で目に止まった人々を尾行する日々を送っていた。そんなある日、ビルは尾行していることをターゲットの男に気づかれてしまう。その男コッブもまた、他人のアパートに不法侵入して私生活を覗き見る行為を繰り返しており、ビルはそんなコッブに次第に感化されていく。数日後、コッブとともにアパートに侵入したビルは、そこで見た写真の女性に興味を抱き、その女性の尾行を始めるが……。

1999年・第28回ロッテルダム映画祭で最高賞にあたるタイガーアワードを受賞するなど高く評価され、鬼才ノーランの名を一躍世界に知らしめた。2024年4月、デジタルリマスター版にてリバイバル公開。

アカデミー賞作品「オツペンハイマー」の監督クリストファー・ノーランの初長編作品。日本では初公開とのこと。相当に力瘤の入った実験性の高い、若作り。まあ、アカデミー賞話題に便乗公開ですな。

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2024-097M 「RHEINGOLD ラインゴールド」☆☆☆★

Srheingold原題:Rheingold
邦題:RHEINGOLD ラインゴールド
時間:140分
公開:2024-03-29
製作年度:2022
製作国:ドイツ・オランダ・モロッコ・メキシコ
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:
製作:ヌアハン・シェケルチ=ポルスト ファティ・アキン ヘルマン・バイゲル
監督:ファティ・アキン
脚本:ファティ・アキン
原作:
撮影:ライナー・クラウスマン
音楽:ジワ・ハジャビ
出演:エミリオ・ザクラヤ(ジワ・ハジャビ aka カター)、カルド・ラザーディ(エグバル・ハジャビ)、モナ・ピルザド(ラサル)、アルマン・カシャニ(ミラン)、フセイン・トップ(サミー)、ソゴル・ファガーニ(シリン)

「女は二度決断する」「ソウル・キッチン」などで知られるドイツのファティ・アキン監督が、実在するラッパーで音楽プロデューサーのカターの破天荒な半生を描き、本国ドイツで大ヒットを記録した伝記映画。

クルド系音楽家のもとに生まれたジワ・ハジャビは、亡命先のパリで音楽教育を受けた後にドイツのボンに移り住むが、両親の離婚により貧しい生活を余儀なくされる。ある日、街の不良たちに叩きのめされた彼は復讐のためにボクシングを覚え、「カター(危険なヤツ)」となってドラッグの売人や用心棒をするように。さらに金塊強盗にまで手を染めて指名手配された彼は、逃亡先のシリアで拘束されてドイツに送還され、刑務所内でレコーディングした曲でデビューを果たす。

「悪魔は私の大親友」のエミリオ・サクラヤが主演を務め、カター本人がセリフ監修を担当。

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2024-096M 「ゴッドランド GODLAND」☆☆☆

Sgodland原題:Vanskabte Land
邦題:ゴッドランド GODLAND
時間:143分
公開:2024-03-30
製作年度:2022
製作国:デンマーク・アイスランド・フランス・スウェーデン
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:フリーヌル・パルマソン エリオット・クロセット・ホブ イングバール・シーグルズソン
製作:カトリン・ポルス アントン・マウニ・スバンソン エバ・ヤコブセン ミケル・イェルシン
監督:フリーヌル・パルマソン
脚本:フリーヌル・パルマソン
原作:
撮影:マリア・フォン・ハウスボルフ
音楽:アレックス・チャン・ハンタイ
出演:エリオット・クロセット・ホーヴ(ルーカス)、イングヴァール・シーグルソン(ラグナル)、ヴィクトリア・カルメン・ソンネ(アンナ)、ヤコブ・ローマン(カール)、イーダ・メッキン・フリンスドッティル(イーダ)、ワーゲ・サンド(ヴィンセント)、ヒルマー・グジョンソン(通訳)

デンマーク統治下にあった19世紀後半のアイスランドを舞台に、布教の旅に出たデンマーク人牧師の過酷な旅路と異文化の衝突をスリリングに描いた人間ドラマ。

デンマークの若き牧師ルーカスは、植民地アイスランドの辺境の村に教会を建てるため布教の旅に出る。アイスランドの浜辺から馬に乗って遥か遠い目的地を目指すが、その道程は想像を絶する厳しさだった。デンマークを嫌うガイドの老人ラグナルと対立する中、思わぬアクシデントに見舞われたルーカスは狂気の淵へと追い込まれ、瀕死の状態でようやく村にたどり着くが……。

「ウィンター・ブラザーズ」「ホワイト、ホワイト・デイ」で知られるアイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソンが監督・脚本を手がけ、2022年・第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されたほか、世界各地の映画祭で数々の賞を受賞した。出演は「ウィンター・ブラザーズ」でもパルマソン監督とタッグを組んだエリオット・クロセット・ホーブ、「馬々と人間たち」のイングバール・E・シーグルズソン、「ウィンター・ブラザーズ」「MISS OSAKA ミス・オオサカ」のビクトリア・カルメン・ゾンネ。

ストーリー的なダイナミックさは無く、風景のダイナミズムだけが印象的。ラストのガイドのオチは背筋が凍る。そして、どうしてこうなる?というクライマックスに共感性がゼロだ。

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2024-095M 「成功したオタク」☆☆☆★★

Sseikoshitaotaku原題:Fanatic
邦題:成功したオタク
時間:85分
公開:2024-03-30
製作年度:2021
製作国:韓国
配給:ALFAZBET
製作総指揮:
製作:
監督:オ・セヨン
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:オ・セヨン

韓国芸能界を揺るがせた性加害事件を背景に、「推し」が犯罪者になってしまったファンの人々にスポットを当てたドキュメンタリー。

あるK-POPスターの熱狂的なファンだったオ・セヨン監督は、「推し」に認知されテレビ共演も果たした“成功したオタク”の1人だった。ところがある日、その人物が性犯罪の加害者として逮捕されてしまう。“犯罪者のファン”になってしまった彼女は受け入れ難いその事実に苦悩し、同じような経験をした友人たちに話を聞くことに。

「推し活」が人生の全てだったセヨン監督が自身の過去を振り返って傷を直視するとともに、「自分は被害者なのか加害者なのか」「かつて彼を思って過ごした幸せな時間までも否定しなくてはならないのか」などと葛藤するさまざまな立場のファンの声を聞いて語り合い、その社会的意味を考える。

『推し』という用語が理解されるようになって、「熱狂的おっかけ」のような狂信的なイメージから、マイルドなレッテル貼りになったことが、本作の「邦題」およびスクリーン内の「日本語字幕」にスイート風味な少女性が加わったために、日本で興行が成立したのだろう。中身は熱狂的にオッカケしてたアイドルグループのメンバーが性犯罪をおかし、逮捕懲役となったことによる、唖然・茫然・憤怒・後悔・贖罪・悲観・諦観・再生という千々乱れる心を、一定の腑に落とすための儀式のドキュメンタリーである。まあそれを商業映画として発表する監督もしたたかではあるが。その迫力は十分伝わってきた。その点では、最近には稀に見る、剛腕なるドキュメンタリー作品になっている。

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2024-094M 「ブリックレイヤー」☆☆☆

Sbrickraiyer原題:The Bricklayer
邦題:ブリックレイヤー
時間:110分
公開:2024-03-22
製作年度:2023
製作国:アメリカ・ブルガリア・ギリシャ
配給:クロックワークス
製作総指揮:アビ・ラーナー ボアズ・デビッドソン エリック・リンゼイ タナー・モーブリー レス・ウェルドン
製作:ジェフリー・グリーンスタイン ヤリフ・ラーナー ジョナサン・ヤンガー ハイディ・ジョー・マーケル ロバート・バン・ノーデン
監督:レニー・ハーリン
脚本:ハンナ・ウェグ マット・ジョンソン
原作:ポール・リンゼイ
撮影:マッティ・エーリカイネン
音楽:バルター・マイア
出演:アーロン・エッカート、ニーナ・ドブレフ、クリフトン・コリンズ・Jr、ティム・ブレイク・ネルソン

元FBIという経歴を持つ小説家ポール・リンゼイがノア・ボイド名義で発表した小説を、「ダークナイト」「エンド・オブ・ホワイトハウス」のアーロン・エッカート主演で映画化したサスペンスアクション。

ヨーロッパでアメリカの諜報活動への抗議デモが広がる中、ギリシャのテッサロニキで米政府に批判的な女性記者の遺体が発見された。その背景には、反米を訴えるジャーナリストの殺害をCIAの仕業に見せかけることで、アメリカに対する世の反感をより高めようとする意図が存在した。やがて事件の容疑者として、1年半前に死亡したはずのCIA諜報員ヴィクター・ラデックの存在が浮上。捜査が手詰まりとなる中、米政府はかつてラデックの同僚だった元CIAエージェントのスティーヴ・ヴェイルに協力を要請する。レンガ職人として静かに暮らしていたヴェイルはかつての友との因縁に決着をつけるため、捜査に協力することにするが……。

監督は「クリフハンガー」「ダイ・ハード2」などのアクション映画で知られるレニー・ハーリン。

地味なのかイマイチ君なのか、公開劇場は少ない。原作ものだが、イマイチ登場人物がとっ散らかっていて、さらに解決すべき案件に魅力が無い。というより動機に共感性が薄い。

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2024-093M 「パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ」☆☆☆

Sparibrest原題:A la belle etoile
邦題:パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ
時間:110分
公開:2024-03-29
製作年度:2023
製作国:フランス
配給:ハーク
製作総指揮:
製作:ロランス・ラスカリ
監督:セバスチャン・テュラール
脚本:セドリック・イド
原作:ヤジッド・イシェムラエン
撮影:ピエール・デジョン
音楽:ブリス・ダボリ
出演:リアド・ベライシュ(ヤジッド(16~24 歳))、マーウェン・アムスケール(ヤジッド(6 歳))、ルブナ・アビダル(サミア)、クリスティーヌ・シティ(シモーヌ)、パトリック・ダスンサオ(パスカル)、フェニックス・ブロサール(マシュー)、アニ・マンスール(アルバン)、リカ・ミナモト(サトミ)、エステバン(ジュリアン)、ディコシュ(マニュ)、パスカル・レジティミュス(ブシャール)

22歳でパティスリー世界選手権チャンピオンに輝いた天才パティシエ、ヤジッド・イシェムラエンの自伝書をもとに映画化し、つらい少年時代を過ごした孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を起こす姿を描いたフランス発のヒューマンドラマ。

母親に育児放棄され、過酷な環境で暮らす少年ヤジッド。そんな彼にとって唯一の楽しみは、里親の家で団らんしながら食べる手作りスイーツで、いつしか自分も最高のパティシエになることを夢見るように。やがて児童養護施設で暮らし始めたヤジッドは、パリの高級レストランに見習いとして雇ってもらうチャンスを自らつかみ取る。田舎町エペルネから180キロ離れたパリへ通い、時には野宿もしながら必死に学び続けるヤジッド。偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる仲間に囲まれて充実した日々を送るが、嫉妬した同僚の策略によって仕事を失ってしまう。

主演はTikTokで6600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターのリアド・ベライシュ。本作が長編初監督となるセバスチャン・テュラールがメガホンをとり、劇中に登場する美しく華麗なデザートの数々をヤジッド本人が監修。

2014年を舞台にした実話だそうだ。時制を行き来した構成なのだが、今ひとつ整理がしきれておらず、感情が継続しない。致命的なのは、青年時と子供時の俳優が、似ていなさすぎだ。

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