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2023-260M 「ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語」☆☆☆★★

Shenlysugar原題:The Wonderful Story of Henry Sugar
邦題:ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語
時間:39分
公開:2023-09-27
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:
製作:ウェス・アンダーソン スティーブン・レイルズ ジェレミー・ドーソン
監督:ウェス・アンダーソン
脚本:ウェス・アンダーソン
原作:ロアルド・ダール
撮影:ロバート・D・イェーマン
音楽:ランドール・ポスター
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、レイフ・ファインズ、ベン・キングズレー、デヴ・パテル、リチャード・アイオアディ、ルパート・フレンド

「チャーリーとチョコレート工場」で知られるイギリスの児童文学作家ロアルド・ダールの著作「奇才ヘンリー・シュガーの物語」を、「グランド・ブダペスト・ホテル」「アステロイド・シティ」のウェス・アンダーソン監督が映画化した短編。

大金持ちで働いたことことがなく、賭け事が大好きな男ヘンリー・シュガー。ある時、目を使わずにものを見ることができるという導師の存在を知った彼は、その力をギャンブルでイカサマをするために利用しようとするが……。

主人公ヘンリー・シュガーをベネディクト・カンバーバッチが演じるほか、レイフ・ファインズ、デブ・パテル、ベン・キングズレー、リチャード・アイオアディ、ルパート・フレンドらが出演。Netflixで2023年9月27日から配信。

さすがにこの尺と実験性では、いくらウエス・アンダーソン監督でも商業映画として企画は通らないだろう。逆に言えば、Netflixというプラットフォームがあればこそ、鬼才監督の製作費をふんだんに使った「実験映画」を僕たちは観ることができるのだろう。

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2023-259M 「ブルーバック あの海を見ていた」☆☆☆

Sblueback原題:Blueback
邦題:ブルーバック あの海を見ていた
時間:102分
公開:2023-12-29
製作年度:2022
製作国:オーストラリア
配給:エスパース・サロウ
製作総指揮:アンドリュー・マイアー ロバート・ピーターソン エリック・バナ ジョエル・パールマン リッチ・スワート
製作:リズ・カーニー ジェームズ・グラディンソン ロバート・コノリー
監督:ロバート・コノリー
脚本:ロバート・コノリー、ティム・ウィントン
原作:ティム・ウィントン
撮影:アンドリュー・コミス
音楽:ナイジェル・ウェストレイク
出演:ミア・ワシコウスカ、ラダ・ミッチェル、イルサ・フォグ、アリエル・ドノヒュー、リズ・アレクサンダー、エリック・バナ

オーストラリアの豊かな海に育まれた母娘の絆を、環境保護のメッセージを込めて描いたヒューマンドラマ。人気作家ティム・ウィントンのベストセラー小説を原作に、「渇きと偽り」のロバート・コノリー監督がメガホンをとった。

若き海洋生物学者アビーは、母のドラが脳卒中で倒れたとの知らせを受け、西オーストラリアの海辺の町ロングボート・ベイに帰郷する。幸いにも症状が軽かったドラはすぐに退院し、美しい海を一望できる高台の自宅に戻るが、言葉を発することができなくなっていた。母を世話するためしばらく実家に滞在することになったアビーは、環境活動家だった母とこの家で一緒に過ごした少女時代を思い返し、自身の原点を見つめ直していく。

「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカが主人公アビー、「メリンダとメリンダ」のラダ・ミッチェルが母ドラを演じ、母娘と心を通わせる漁師マッカ役で「ミュンヘン」のエリック・バナが共演。

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2023-258M 「きっと、それは愛じゃない」☆☆☆★

Skittosorehaaijanai原題:What's Love Got to Do with It?
邦題:きっと、それは愛じゃない
時間:109分
公開:2023-12-15
製作年度:2022
製作国:イギリス
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ルーカス・ウェブ キャサリン・ポムフレット サルマド・マスード サラ・ハーベイ
製作:ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ ジェマイマ・カーン ティム・ビーバン エリック・フェルナー
監督:シェカール・カプール
脚本:ジェマイマ・カーン
原作:
撮影:レミ・アデファラシン
音楽:ニティン・ソーニー
出演:リリー・ジェームズ、シャザド・ラティフ、シャバナ・アズミ、エマ・トンプソン、サジャル・アリー

「エリザベス」のシェカール・カプール監督が、多文化が共存する街ロンドンを舞台に描いたラブストーリー。

ドキュメンタリー監督のゾーイは幼なじみの医師カズと久々に再会し、彼が見合い結婚をすると聞いて驚く。今の時代になぜ親が選んだ相手と結婚するのか疑問を抱いた彼女は、カズの結婚までの軌跡を追う新作ドキュメンタリーを制作することに。ゾーイ自身は運命の人の出現を待ち望んでいるが、ダメ男ばかりを好きになり失敗を繰り返していた。そんな中、条件の合う相手が見つかったカズは、両親も交えたオンラインでお見合いを決行。数日後、カズから婚約の報告を受けたゾーイは、これまで見ないふりをしてきたカズへのある思いに気づく。

「シンデレラ」のリリー・ジェームズがゾーイ役で主演を務め、テレビシリーズ「スター・トレック ディスカバリー」のシャザト・ラティフがカズ、「クルエラ」のエマ・トンプソンがゾーイの母を演じた。

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2023-257m 「ジョン・ウィック コンセクエンス」☆☆☆★★

Sjohnwick2023原題:John Wick: Chapter 4
邦題:ジョン・ウィック コンセクエンス
時間:169分
公開:2023-09-22
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ポニーキャニオン
製作総指揮:キアヌ・リーブス ルイーズ・ロズナー デビッド・リーチ
製作:ベイジル・イバニク エリカ・リー チャド・スタエルスキ
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン マイケル・フィンチ
原作:デレク・コルスタッド
撮影:ダン・ローストセン
音楽:タイラー・ベイツ
出演:キアヌ・リーヴス(ジョン・ウィック)、ドニー・イェン(ケイン)
ビル・スカルスガルド(グラモン伯爵)、ローレンス・フィッシュバーン(バワリー・キング)、真田広之(シマヅ)、シャミア・アンダーソン(トラッカー)、リナ・サワヤマ(アキラ)、ランス・レディック(シャロン)、スコット・アドキンス(キーラ)、イアン・マクシェーン(ウィンストン)

キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋に扮した大ヒットアクション「ジョン・ウィック」シリーズの第4弾。

裏社会の掟を破り粛清の包囲網を逃れたジョン・ウィックは、裏社会の頂点に立つ組織・主席連合から自由になるべく立ちあがる。主席連合の若き高官グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破し、ジョンの旧友でもある盲目の暗殺者ケインをジョンのもとへ差し向ける。そんな中、ジョンが日本の友人シマヅに協力を求めるため、大阪のコンチネンタルホテルに現れる。

共演にはイアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーンらおなじみのキャストに加え、グラモン侯爵役でビル・スカルスガルド、ケイン役でドニー・イェン、シマヅ役で真田広之が出演。前3作に続きチャド・スタエルスキ監督がメガホンをとった。

このシリーズは、有無を言わせぬキアヌ・リーブスのフルコンタクトアクションが売りで、その第一作から僕らを熱狂させた。毎作品のストーリーはもとより、シリーズの世界観さえも、すべて俳優たちの肉体を駆使したアクションが〈必然〉となるように仕掛けられている。完結編?となる本作も、どんなハードなアクションシーンを仕立てるか、さらにはそれを如何に迫力満点でフィルムに焼き付けるかに、監督や撮影は命をかけているのだろう。特に終盤に描かれる、ワンカットで真俯瞰移動の数分間に渡る肉弾&ガンアクションは目を見張る。このシーン(2回見せてくれる)だけでも木戸銭の価値は十分ある。銃弾飛び交う中でのフルコンタクトアクションが可能なのは、特殊素材のスーツは弾丸には無敵、という『発明』が物を言う。スーツで頭部を保護しながら戦えば、首から下は無敵というお約束が、ジョン・ウィックシリーズを支えているのである。
本作も『犬』が大活躍なのも記憶しておこう。

 

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2023-256M 「バーナデット ママは行方不明」☆☆☆★

Sbarnadet原題:Where'd You Go, Bernadette
邦題:バーナデット ママは行方不明
時間:108分
公開:2023-09-22
製作年度:2019
製作国:
配給:ロングライド
製作総指揮:ミーガン・エリソン ジリアン・ロングネッカー マリア・センプル
製作:ニーナ・ジェイコブソン ブラッド・シンプソン ジンジャー・スレッジ
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:リチャード・リンクレイター ホリー・ジェント ビンス・パルモ
原作:マリア・センプル
撮影:シェーン・ケリー
音楽:グレアム・レイノルズ
出演:ケイト・ブランシェット、ビリー・クラダップ、エマ・ネルソン、クリステン・ウィグ

「6才のボクが、大人になるまで。」のリチャード・リンクレイター監督がケイト・ブランシェットを主演に迎え、マリア・センプルのベストセラー小説「バーナデットをさがせ!」を実写映画化したヒューマンコメディ。

シアトルに暮らす専業主婦のバーナデットは、一流企業に勤める夫や親友のような関係の愛娘に囲まれ、幸せな毎日を送っているかにみえた。しかし彼女は極度の人間嫌いで、隣人やママ友たちと上手くつきあうことができない。かつて天才建築家として活躍しながらも夢を諦めた過去を持つ彼女は、現在の退屈な日々に次第に息苦しさを募らせていく。やがてある事件をきっかけについに限界を感じたバーナデットは、家族の前からこつ然と姿を消し、南極へと向かう。

共演は「君が生きた証」のビリー・クラダップ、「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のクリステン・ウィグ。

 

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2023-255M 「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」☆☆☆★

Smonalisaandthebolldmoon原題:Mona Lisa and the Blood Moon
邦題:モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン
時間:106分
公開:
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:
監督:アナ・リリー・アミールポアー
脚本:アナ・リリー・アミールポアー
原作:
撮影:パベウ・ポゴジェルスキ
音楽:ダニエル・ルピ
出演:チェ・ジョンソ、ケイト・ハドソン、クレイグ・ロビンソン、エバン・ウィッテン、エド・スクレイン

2021年・第78回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品。
ケイト・ハドソンがこんな役柄を受けるなんて!

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2023-254M 「隣人X 疑惑の彼女」☆☆☆★

Srinjinnx邦題:隣人X 疑惑の彼女
時間:120分
公開:2023-12-01
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:栗原忠慶 吉田尚剛 大熊一成 林錫輝 高見洋平 佐々木敦広
監督:熊澤尚人
脚本:熊澤尚人
原作:パリュスあや子
撮影:柳田裕男
音楽:成田旬
出演:上野樹里(柏木良子)、林遣都(笹憲太郎)、ホァン・ペイジァ(リン・イレン)、野村周平(仁村拓真)、川瀬陽太(内田瑛太)、嶋田久作(小池編集長)、原日出子(柏木麻美)、バカリズム(月村祐一)、酒向芳(柏木紀彦)

第14回小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子の小説「隣人X」を、上野樹里と林遣都の共演で映画化した異色のミステリーロマンス。

故郷の惑星の紛争によって宇宙から難民として地球にやってきた「X」と呼ばれる生命体が世界中に溢れ、各国がその対処に苦慮する中、日本はアメリカに追随するように彼らの受け入れを決める。Xは人間にそっくりな姿で日常に紛れ込み、人々はXを見つけ出そうと躍起になって社会に不安や動揺が広がっていく。そんな中、週刊誌記者の笹憲太郎はX疑惑のある柏木良子の追跡を開始。自身の正体を隠しながら良子に接近し、ふたりは徐々に距離を縮めていく。やがて良子に対して本当の恋心を抱くようになった笹は、彼女への思いと罪悪感、記者としての矜持に引き裂かれそうになりながらも、ある真実にたどり着く。

監督・脚本・編集は「ユリゴコロ」の熊澤尚人。良子とともにX疑惑をかけられる留学生リン・イレン役で台湾の女優ファン・ペイチャが出演するほか、野村周平、嶋田久作、バカリズム、川瀬陽太、原日出子、酒向芳らが共演する。

ホラーじゃない「ゼイリブ」「ヒドゥン」「ナッチャーズ」で、恋愛ドラマ。

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2023-253M 「JFK/新証言 知られざる陰謀 劇場版」☆☆☆

Sjfkshinsyogen原題:JFK Revisited: Through the Looking Glass
邦題:JFK/新証言 知られざる陰謀 劇場版
時間:118分
公開:2023-11-17
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:STAR CHANNEL MOVIES
製作総指揮:アンドレア・スカルソ アミット・パンディヤ ピーター・タッチ フェルナンド・サリシン
製作:ロブ・ウィルソン
監督:オリバー・ストーン
脚本:
原作:
撮影:ロバート・リチャードソン
音楽:ジェフ・ビール
出演:オリバー・ストーン、ウーピー・ゴールドバーグ、ドナルド・サザーランド

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2023-252M 「リアリティ」☆☆☆★

Sreality原題:Reality
邦題:リアリティ
時間:82分
公開:2023-11-18
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:エリン・ダニエルズ ウィル・オコナー ダニー・ギンズバーグ アンドリュー・ベック ビル・ウェイ エリオット・ホイットン エバ・マリア・ダニエルズ フィリップ・エンゲルホーン ケイトリン・ゴールド ティナ・サッター
製作:ノア・スタール ブラッド・ベッカー=パートン リバ・マーカー
監督:ティナ・サッター
脚本:ティナ・サッター ジェームズ・ポール・ダラス
原作:
撮影:
音楽:
出演:シドニー・スウィーニー、ジョシュ・ハミルトン、マーチャント・デイビス

アメリカ国家機密リーク事件で逮捕された女性リアリティ・ウィナーのFBI尋問記録を、ほぼリアルタイムで完全再現。ニューヨークの現代演劇界で活躍する新進気鋭の劇作家ティナ・サッターが長編映画初メガホンをとり、裁判で公開された実際の尋問音声記録をもとに、主人公リアリティとFBI捜査官の心理戦を圧倒的な緊張感で描き出す。

2017年、アメリカ。買い物から帰宅した25歳のリアリティ・ウィナーは、見知らぬ2人の男性に声をかけられる。彼らはFBI捜査官で、ある事件に関する捜査をしているという。気さくで穏やかな口調で何気ない質問を繰り返す彼らだったが、会話は徐々に不穏な空気を帯びはじめ、リアリティは窮地へと追い込まれていく。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のシドニー・スウィーニーが主演を務め、リアリティが直面する状況が緊迫感を増していく様子を繊細かつパワフルに演じた。

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2023-251M 「グランツーリスモ」☆☆☆★★

Sgrandturismo原題:Gran Turismo
邦題:グランツーリスモ
時間:134分
公開:2023-09-15
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:ジェイソン・ホール 山内一典 マット・ハーシュ
製作:ニール・ブロムカンプ アサド・キジルバシュ
監督:ニール・ブロムカンプ
脚本:ザック・ベイリン ジェイソン・ホール
原作:
撮影:ジャック・ジューフレ
音楽:ローン・バルフェ アンドリュー・カフチンスキ
出演:デヴィッド・ハーバー(ジャック・ソルター)、オーランド・ブルーム(ダニー・ムーア)、アーチー・マデクウィ(ヤン・マーデンボロー)、ジェリ・ハリウェル・ホーマー(レスリー・マーデンボロー)、ジャイモン・フンスー(スティーブ・マーデンボロー)

世界的人気を誇る日本発のゲーム「グランツーリスモ」から生まれた実話をハリウッドで映画化したレーシングアクション。

ドライビングゲーム「グランツーリスモ」に熱中する青年ヤン・マーデンボローは、同ゲームのトッププレイヤーたちを本物のプロレーサーとして育成するため競いあわせて選抜するプログラム「GTアカデミー」の存在を知る。そこには、プレイヤーの才能と可能性を信じてアカデミーを発足した男ダニーと、ゲーマーが活躍できるような甘い世界ではないと考えながらも指導を引き受けた元レーサーのジャック、そして世界中から集められたトッププレイヤーたちがいた。想像を絶するトレーニングや数々のアクシデントを乗り越え、ついにデビュー戦を迎える彼らだったが……。

主人公ヤンを「ミッドサマー」のアーチー・マデクウィ、GTアカデミーの設立者ダニーをオーランド・ブルーム、指導者ジャックをデビッド・ハーバーが演じる。監督は「第9地区」のニール・ブロムカンプ。実在のヤン・マーデンボローがスタントドライバーとして参加している。

肩の凝らなそうなメジャー作品のスポーツもの。SONYとNISSAN、日本がある意味主役な娯楽映画。

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2023-250M 「ヒンターラント」☆☆☆★★

Shinterland原題:Hinterland
邦題:ヒンターラント
時間:99分
公開:2023-09-08
製作年度:2021
製作国:オーストリア・ルクセンブルク
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:オリバー・ノイマン ザビーネ・モーザー バディ・ミンク アレクサンダー・ドゥムライヒャー=イバンチヤヌ
監督:ステファン・ルツォビツキー
脚本:ロバート・ブッフシュベンター ハンノ・ピンター ステファン・ルツォビツキー
原作:ハンノ・ピンター
撮影:ベネディクト・ノイエンフェルス
音楽:キャン・バヤニ
出演:ムラタン・ムスル、リヴ・リサ・フリース、マックス・フォン・デル・グローベン、マルク・リンパッハ、マルガレーテ・ティーゼル、アーロン・フリエス

「ヒトラーの贋札」のステファン・ルツォビツキー監督が、残酷な戦争が生んだ悲劇を全編ブルーバック撮影による美しい悪夢のような映像で描き、2021年・第74回ロカルノ国際映画祭で観客賞を受賞したミステリー。

第1次世界大戦後、ロシアでの長い捕虜収容所生活からようやく解放された元刑事ペーターと戦友たち。しかし帰還した彼らを待ち受けていたのは、敗戦国となり変わり果てた祖国の姿だった。ペーターは帰宅したものの家族の姿はなく、行き場を失ってしまう。そんな中、ペーターの元戦友が河原で遺体となって発見される。遺体には相手に苦痛を与えるために仕掛けられた拷問の跡があり、その痕跡から犯人も彼らと同じ帰還兵であると思われた。ペーターは自らの心の闇と向きあうため、事件の真相を追い始めるが……。

出演は「7500」のムラタン・ムスル、テレビドラマ「バビロン・ベルリン」のリブ・リサ・フリース。

 映画マーケットに行くと、毎日10本近い作品を見続ける。夜もミーティングと称して美酒美食に溺れ、そこから深夜にスタートするスクリーニングに朦朧としながら参加する。
 そんな状態で、この作品を見たら、目眩と共に、かなり精神を直撃してくるだろう。すべて暗く歪んだ主人公のトラウマの反映のような風景。そこで巻き起こる猟奇的な暗示的連続殺人。やや、コイツは東欧の『セブン』ではないか?と、酩酊の中で、心を震わせる。そんな作品である。

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2023-249M 「熊は、いない」☆☆☆★★

Skumahainai原題:Khers nist
邦題:熊は、いない
時間:107分
公開:2023-09-15
製作年度:2022
製作国:イラン
配給:アンプラグド
製作総指揮:
製作:ジャファル・パナヒ
監督:ジャファル・パナヒ
脚本:ジャファル・パナヒ
原作:
撮影:アミン・ジャファリ
音楽:
出演:ジャファル・パナヒ(パナヒ)、ナセル・ハシェミ(村長)、ヴァヒド・モバセリ(ガンバル)、バクティアール・パンジェイ(バクティアール)、ミナ・カヴァニ(ザラ)、ナルジェス・デララム(ガンバルの母)、レザ・ヘイダリ(レザ)

政府から映画制作を禁じられながらも不屈の精神で映画を撮り続けるイランの名匠ジャファル・パナヒが監督・脚本・製作・主演を務め、自らを題材にして撮りあげた社会派サスペンス。

パナヒ監督はトルコで偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている若い男女を主人公にしたドキュメンタリードラマ映画を撮影するため、イランの国境近くの小さな村からリモートで助監督レザに指示を出す。そんな中、滞在先の村では古い掟のせいで愛し合うことが許されない恋人たちをめぐるトラブルが大事件へと発展し、パナヒ監督も巻き込まれていく。

2組のカップルが迎える想像を絶する運命を通し、イランに残る抑圧的な社会問題の現状を浮き彫りにする。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で審査委員特別賞を受賞。

ジャファル・パナヒ監督の最新作。奇しくも短期間のうちに、父子の監督作を観ることになる。「熊」をメタファーに村で起きる物語を、どう解釈させるのか。

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2023-248M 「ダンサー イン Paris」☆☆☆★

Sdancerinparis原題:En corps
邦題:ダンサー イン Paris
時間:118分
公開:2023-09-15
製作年度:2022
製作国:フランス・ベルギー
配給:アルバトロス・フィルム、セテラ・インターナショナル
製作総指揮:
製作:ブリュノ・レビ
監督:セドリック・クラピッシュ
脚本:セドリック・クラピッシュ サンティアゴ・アミゴレーナ
原作:
撮影:アレクシ・カビルシーヌ
音楽:ホフェッシュ・シェクター
出演:マリオン・バルボー(エリーズ)、ホフェッシュ・シェクター(ホフェッシュ・シェクター)、ドゥニ・ポダリデス(アンリ、エリーズの父)、ミュリエル・ロバン(ジョジアーヌ)、ピオ・マルマイ(ロイック)、フランソワ・シヴィル(ヤン)、スエイラ・ヤクーブ(サブリナ)、メディ・バキ(メディ・バキ)、アレクシア・ジョルダーノ(アレクシア・ジョルダーノ)、ロバンソン・カサリーノ(ロバンソン・カサリーノ)

「スパニッシュ・アパートメント」のセドリック・クラピッシュ監督が、挫折した若き女性ダンサーの第二の人生を描いたヒューマンドラマ。

パリ・オペラ座バレエ団でエトワールを目指すエリーズは夢の実現を目前にしたある日、恋人の裏切りを目撃して心が乱れ、足首を負傷してしまう。医師から踊れなくなる可能性を告げられた彼女は、失意の中で新しい生き方を模索しはじめる。そんな折、料理のアシスタント係の仕事でブルターニュを訪れた彼女は、世間から注目を集めるダンスカンパニーと出会い、独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される瞬間を目の当たりにする。誘われて練習に参加した彼女は、未知なるダンスを踊る喜びと新たな自分を見いだしていく。

パリ・オペラ座のバレエダンサーとして活躍するマリオン・バルボーが映画初主演を務め、コンテンポラリーダンス界の奇才ホフェッシュ・シェクターが本人役で出演。

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2023-247M 「福田村事件」☆☆☆★

Sfukudamurajiken邦題:福田村事件
時間:137分
公開:2023-09-01
製作年度:2023
製作国:日本
配給:太秦
製作総指揮:
製作:荒井晴彦
監督:森達也
脚本:佐伯俊道 井上淳一 荒井晴彦
原作:
撮影:桑原正
音楽:鈴木慶一
出演:井浦新(澤田智一)、田中麗奈(澤田静子)、永山瑛太(沼部新助)、東出昌大(田中倉蔵)、コムアイ(島村咲江)、松浦祐也(井草茂次)、向里祐香(井草マス)、杉田雷麟(藤岡敬一)、カトウシンスケ(平澤計七)、木竜麻生(恩田楓)、ピエール瀧(砂田伸次朗)、水道橋博士(長谷川秀吉)、豊原功補(田向龍一)、柄本明(井草貞次)
「A」「A2」「i 新聞記者ドキュメント」など、数々の社会派ドキュメンタリー作品を手がけてきた森達也が自身初の劇映画作品として、関東大震災直後の混乱の中で実際に起こった虐殺事件・福田村事件を題材にメガホンを取ったドラマ。

1923年、澤田智一は教師をしていた日本統治下の京城(現・ソウル)を離れ、妻の静子とともに故郷の千葉県福田村に帰ってくる。澤田は日本軍が朝鮮で犯した虐殺事件の目撃者であったが、静子にもその事実を隠していた。その年の9月1日、関東地方を大地震が襲う。多くの人びとが大混乱となり、流言飛語が飛び交う9月6日、香川から関東へやってきた沼部新助率いる行商団15名は次の地に向かうために利根川の渡し場に向かう。沼部と渡し守の小さな口論に端を発した行き違いにより、興奮した村民の集団心理に火がつき、後に歴史に葬られる大虐殺が起こってしまう。

澤田夫妻役を井浦新、田中麗奈が演じるほか、永山瑛太、東出昌大、柄本明らが顔をそろえる。

キネマ旬報あたりのベスト10とかじゃ上位にくるんだろうなあ、こういう作品は。

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2023-246M 「ミステリと言う勿れ」☆☆☆

Smisuteritoiunakare邦題:ミステリと言う勿れ
時間:128分
公開:2023-09-15
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:大多亮 沢辺伸政 渡邊万由美 市川南
監督:松山博昭
脚本:相沢友子
原作:田村由美
撮影:斑目重友
音楽:Ken Arai
出演:菅田将暉(久能整)、松下洸平(車坂朝晴)、町田啓太(狩集理紀之助)、原菜乃華(狩集汐路)、萩原利久(波々壁新音)、鈴木保奈美(狩集ななえ)、滝藤賢一(狩集弥)、でんでん(志波一巳)、野間口徹(赤峰一平)、松坂慶子(鯉沼鞠子)、松嶋菜々子、伊藤沙莉(風呂光聖子)、尾上松也(池本優人)、筒井道隆(青砥成昭)、永山瑛太(犬堂我路)、角野卓造(真壁軍司)、段田安則(車坂義家)、柴咲コウ(赤峰ゆら)

田村由美の人気漫画を菅田将暉主演で実写化した連続テレビドラマ「ミステリと言う勿れ」の劇場版。原作で人気のエピソード「広島編」をもとに、広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件の顛末を描く。

天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整は、広島で開催される美術展を訪れるため同地にやってくるが、そこで犬童我路の知人だという女子高生・狩集汐路と出会い、あるバイトを持ちかけられる。それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった。当主の孫にあたる汐路ら4人の相続候補者は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく。やがて彼らは、時に死者さえ出るという狩集家の遺産相続に隠された衝撃の真実にたどり着く。

汐路を原菜乃華、彼女と遺産相続を争う狩集理紀之助を町田啓太、波々壁新音を萩原利久、赤峰ゆらを柴咲コウ、狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴を松下洸平が演じる。「信長協奏曲」の松山博昭が監督を務め、「本能寺ホテル」の相沢友子が脚本を担当。

なにせドラマを見ていないので主人公のキャラクターやポジション、周辺の人物(特にガロ)などチンプンカンプン。せめてドラマの配信で予習とおもったが、有料のため断念。というわけで、バイアスなしで邦画探偵映画として見た。展開はご都合主義で、仕掛けや犯人は早々に判る。それでも劇場は若いカップル中心で満員なので、かなりの興収は期待できるだろう。

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2023-245M 「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」☆☆☆★

Spoarovenice原題:A Haunting in Venice
邦題:名探偵ポアロ ベネチアの亡霊
時間:103分
公開:2023-09-15
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ジェームズ・プリチャード ルイーズ・キリン マーク・ゴードン
製作:ケネス・ブラナー ジュディ・ホフランド リドリー・スコット サイモン・キンバーグ
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン
原作:アガサ・クリスティ
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
出演:ケネス・ブラナー(エルキュール・ポアロ)、ミシェル・ヨー(レイノルズ)、ティナ・フェイ(アリアドニ・オリヴァ)、ケリー・ライリー(ロウィーナ・ドレイク)、ジェイミー・ドーナン(ドクター・フェリエ)、ジュード・ヒル、カイル・アレン、カミーユ・コッタン、リッカルド・スカマルチョ

アガサ・クリスティの生んだ名探偵エルキュール・ポアロが、イタリアの水上都市ベネチアを舞台に不可解な殺人事件の解決に挑む姿を描いた本格ミステリー。ケネス・ブラナーが監督・製作・主演を務めた「オリエント急行殺人事件」「ナイル殺人事件」に続くシリーズ第3弾で、今作でもブラナーがメガホンをとり、自らポアロに扮した。

ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。流浪の日々を送る名探偵エルキュール・ポアロは、死者の声を話すことができるという霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。しかし、そこで招待客のひとりが人間には不可能な方法で殺害される事件が発生。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むポアロだったが……。

原作はクリスティの小説「ハロウィーン・パーティ」。物語の鍵となる霊媒師レイノルズを「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」でアジア人で初のアカデミー主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーが演じる。そのほかの共演に「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のジェレミー・ドーナン、「サタデー・ナイト・ライブ」のヘッドライナーとしても知られる俳優でコメディアンのティナ・フェイら。

そうとう実験的なカメラワークち驚かされる。超広角なカットや、自撮り風なアングルなど、どこまでその効果を意識しているのか。中身はクリスティのオーソドックスなのだが、監督のケネス・ブラナーがポワロ役に力瘤を入れすぎている気がする。まあ、前2作もそうではあったが。

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2023-244M 「私がやりました」☆☆☆★★★

Swatashigayarimashita原題:Madeleine
邦題:私がやりました
時間:103分
公開:2023-11-03
製作年度:2023
製作国:フランス
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:エリック・アルトメイヤー ニコラ・アルトメイヤー
監督:フランソワ・オゾン
脚本:フランソワ・オゾン
原作:
撮影:マニュエル・ダコッセ
音楽:フィリップ・ロンビ
出演:ナディア・テレスキウィッツ、レベッカ・マルデール、イザベル・ユベール、ファブリス・ルキーニ、ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ、エドゥアール・シュルピス、オリビエ・ブロシュ、フェリックス・ルフェーブル、ミシェル・フォー、ダニエル・プレボー、エブリーヌ・バイル、フランク・ド・ラ・ペルソンヌ

「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督が、映画プロデューサー殺人事件の“犯人の座”をめぐって3人の女たちが繰り広げる騒動をユーモアたっぷりに描いたクライムミステリー。

パリの大豪邸で有名映画プロデューサーが殺害され、新人女優マドレーヌが容疑者として連行された。マドレーヌはプロデューサーに襲われて自分の身を守るために撃ったと供述し、親友である弁護士ポーリーヌとともに法廷に立つ。正当防衛を訴える鮮やかな弁論と感動的なスピーチは裁判官や大衆の心をつかみ、マドレーヌは無罪を勝ち取ったのみならず、悲劇のヒロインとしてスターの座を手に入れる。そんな彼女たちの前にかつての大女優オデットが現れ、プロデューサー殺しの真犯人は自分だと主張する。

「悪なき殺人」のナディア・テレスキウィッツがマドレーヌ、「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」のレベッカ・マルデールがポーリーヌ、「エル ELLE」のイザベル・ユペールがオデットを演じた。

フランソワ・オゾン監督は天才だ。

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2023-243M 「駒田蒸留所へようこそ」☆☆☆★

Skomadawisky邦題:駒田蒸留所へようこそ
時間:91分
公開:2023-11-10
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:
監督:吉原正行
脚本:木澤行人 中本宗応
原作:KOMA復活を願う会
撮影:
音楽:加藤達也
出演:早見沙織、小野賢章、内田真礼、細谷佳正

P.A.WORKSによる同作は、「花咲くいろは」「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「白い砂のアクアトープ」と続いてきた“働くこと”をテーマに日々奮闘する人々の姿を描く「お仕事シリーズ」の最新作。亡き父から実家の蒸留所を継いだ若き女性社長・駒田琉生(こまだ・るい)が、経営難の蒸留所の立て直しを志すなか、災害の影響で原酒を失い製造できなくなった幻のウイスキーと、バラバラになってしまった家族の絆の復活を目指す姿を描く。

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2023-242M 「アリスとテレスのまぼろし工場」☆☆☆

Sarisutoteresunomaborosi邦題:アリスとテレスのまぼろし工場
時間:111分
公開:2023-09-15
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画、MAPPA
製作総指揮:
製作:
監督:岡田麿里
脚本:岡田麿里
原作:岡田麿里
撮影:淡輪雄介
音楽:横山克
出演:榎木淳弥(菊入正宗)、上田麗奈(佐上睦実)、久野美咲(五実)、八代拓(笹倉)、畠中祐(新田)、小林大紀(仙波)、齋藤彩夏(園部)、河瀬茉希(原)、藤井ゆきよ(安見)、佐藤せつじ(佐上)、林遣都(菊入時宗)、瀬戸康史(菊入昭宗)

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの脚本家として知られ、「さよならの朝に約束の花をかざろう」で監督デビューを果たした岡田麿里の監督第2作で、「呪術廻戦」のアニメーション制作会社・MAPPAとタッグを組んだオリジナル劇場アニメ。

製鉄所の爆発事故によって全ての出口を閉ざされ、時まで止まってしまった町。いつか元に戻れるように「何も変えてはいけない」というルールができた。変化を禁じられた住民たちは、鬱屈とした日々を過ごしている。中学3年生の菊入正宗は、謎めいた同級生・佐上睦実に導かれて足を踏み入れた製鉄所の第五高炉で、野生の狼のような少女・五実と出会う。

「呪術廻戦」の榎木淳弥が主人公・正宗、「私に天使が舞い降りた!」の上田麗奈が同級生・睦実、「リコリス・リコイル」の久野美咲が謎の少女・五実の声を担当。製作陣にも副監督の平松禎史、キャラクターデザイン・総作画監督の石井百合子、美術監督の東地和生ら、「さよならの朝に約束の花をかざろう」のメインスタッフが再結集。「空の青さを知る人よ」の横山克が音楽を手がける。

MAPPA制作で丁寧な作画と効果的なCG処理。しかし残念ながらタイムリープ的な世界観が、いまひとつ腑に落ちないでエンドロールとなった(僕的に)。アリスもテレスも出てこないのだが、何かパンフとか読んでみないと解題できないのだろうか。

 

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2023-241M 「高野豆腐店の春」☆☆☆★★★

Stakanotofutennoharu_20230915072301邦題:高野豆腐店の春
時間:120分
公開:2023-08-18
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:桝井省志 太田和宏
監督:三原光尋
脚本:三原光尋
原作:
撮影:鈴木周一郎
音楽:谷口尚久
出演:藤竜也(高野辰雄)、麻生久美子(高野春)、中村久美(中野ふみえ)、徳井優(金森繁)、山田雅人(横山健介)、日向丈(山田寛太)、竹内都子(金森早苗)、菅原大吉(鈴木一歩)、桂やまと(西田道夫)、黒河内りく(田代奈緒)、小林且弥(村上ショーン務)、赤間麻里子(坂下美野里)、宮坂ひろし(坂下豪志)

広島県尾道で昔ながらの豆腐屋を営む職人気質の父と頑固な娘の心温まる愛情を描いた、藤竜也、麻生久美子共演によるドラマ。

尾道の町に店を構える高野(たかの)豆腐店。愚直な父、高野辰雄と明るくて気立てのいい娘の春は地道にコツコツと豆腐を作り続ける毎日を送っている。陽が昇る前に厨房に入り、こだわりの大豆を使った豆腐を作る父と娘。2人を取り巻く昔ながらの仲間たちとの和やかな時間。そんな日常にそれぞれの新しい出会いが訪れる。

父・辰雄役を藤、娘・春役を麻生、独り身の老婦人ふみえ役を中村久美がそれぞれ演じる。監督は「村の写真集」「しあわせのかおり」につづき、藤と3度目のタッグとなる三原光尋。

人情ドラマとして、しっかりと仕上がっている。ある意味「小津的」な遺伝子を感じる。広島=尾道、が舞台である仕掛けがドラマの大事な部分に多角的に使われている。

 

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2023-240M 「唄う六人の女」☆☆☆★★

Sutau6ninonnna邦題:唄う六人の女
時間:112分
公開:2023-10-27
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ナカチカピクチャーズ、パルコ
製作総指揮:
製作:伊藤主税 植村真紀 大橋和実 下京慶子
監督:石橋義正
脚本:石橋義正 大谷洋介
原作:
撮影:高橋祐太
音楽:加藤賢二 坂本秀一
出演:竹野内豊、山田孝之、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈

竹野内豊と山田孝之がダブル主演を務め、美しく奇妙な6人の女に監禁された2人の男の運命を描いたサスペンススリラー。

父の訃報を受けて帰郷した萱島と、萱島の父が所有していた土地を譲り受ける予定の宇和島は、車で山道を走る途中で事故に遭い気を失ってしまう。目を覚ますと、2人は謎めいた6人の女たちによって森の奥深くの屋敷に監禁されていた。

竹野内が萱島、山田が宇和島を演じ、2人を監禁する6人の女には、クールな雰囲気の“刺す女”役に水川あさみ、妖艶な“濡れる女”役にアオイヤマダ、神秘的な雰囲気の“撒き散らす女”役に服部樹咲、好戦的な“牙を剥く女”役に萩原みのり、おとなしい雰囲気の“見つめる女”役に桃果、優しい雰囲気の“包み込む女”役に武田玲奈を起用。「ミロクローゼ」「オー!マイキー」シリーズの石橋義正監督がメガホンをとった。

相当なファンタジー仕立て。石橋監督の「構図に凝った」映像が綺麗だ。欧米でもリメイクできそうなグローバルに受けるテーマ。「唄う」の意味がちと不明瞭。

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2023-239M 「アントニオ猪木をさがして」☆☆☆★★

Sinokiwosagashite邦題:アントニオ猪木をさがして
時間:107分
公開:2023-10-06
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:筒井竜平 若林雄介
監督:和田圭介 三原光尋
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:アントニオ猪木、有田哲平、海野翔太、オカダ・カズチカ、神田伯山、棚橋弘至、藤波辰爾、藤原喜明、安田顕、田口隆祐、後藤洋央紀

プロレスラー、実業家、政治家として伝説的なエピソードを持ち、2022年10月に79歳でこの世を去ったアントニオ猪木のドキュメンタリー。「馬鹿になれ!」「元気ですか!?」など、誰もが一度は耳にしたことのある数々の「言葉」を残してきた猪木。その「言葉」を切り口に、アントニオ猪木という人物の真の姿に迫っていく。

映画は、猪木に影響を受け、猪木を追い続けるさまざまなジャンルの人物の、それぞれの視点から見た猪木像を語るドキュメンタリーパートのほか、80 年代に猪木ファンとなった少年が、猪木の「言葉」から力をもらいながら過ごした90年代の青春、2000年代の中年期の人生を描く短編ドラマパート、そして猪木本人の貴重なアーカイブ映像とスチール写真という3つの要素で構成。それぞれの内容から、プロレスラー・アントニオ猪木、そして人間・猪木寬至を立体的にひも解いていく。

ドキュメンタリーパートにはお笑い芸人の有田哲平、プロレスラーのオカダ・カズチカ、俳優の安田顕ら多彩な顔ぶれが出演。短編ドラマパートではプロレスラーの田口隆祐と後藤洋央紀が出演する。

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2023-238M 「PATHAAN パターン」☆☆☆★★

Spathaan原題:Pathaan
邦題:PATHAAN パターン
時間:146分
公開:2023-09-01
製作年度:2023
製作国:インド
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:アディティア・チョープラー
監督:シッダールト・アーナンド
脚本:シュリーダル・ラーガバン アッバス・ティレワラ
原作:シッダールト・アーナンド
撮影:
音楽:ビシャール=シェーカル
出演:シャー・ルク・カーン(パターン)
ディーピカー・パードゥコーン(ルビナ・モシン)、ジョン・アブラハム(ジム)、ディンプル・カパディア(ナンディニ・グレーワール)、サルマーン・カーン(アヴィナーシュ・シン・ラートール)

「マイネーム・イズ・ハーン」「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」などで知られるインド映画界のスター、シャー・ルク・カーンが主演したスパイアクション。

インドやパキスタンにまたがるカシミール地方の自治権をインド政府がはく奪し、それに怒ったパキスタンの将軍カーディルは、元インド軍人のジムと手を組みテロ攻撃を企てる。インドの諜報機関RAW (Research Analysis Wing of India) に所属するパターンは、ジムが計画する生物兵器での攻撃を阻止するため動き出すが、デリーの上空を飛行中の飛行機に生物兵器が仕掛けられたことが判明。残された時間はわずか6分という絶体絶命の状況下で、インド最高のエージェントであるパターンは、母国を守るため奮闘する。

同じインドの諜報機関RAWが登場する「タイガー 伝説のスパイ」でサルマーン・カーンが演じたスパイのタイガーが、本作の主人公パターンと同僚という設定になっており、話題に。監督は「WAR ウォー!!」「バンバン!」のシッダールト・アーナンド。「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」「チェンナイ・エクスプレス 愛と勇気のヒーロー参上」などでもシャー・ルク・カーンと共演しているディーピカー・パードゥコーンが、ヒロインのルバイ役を務めた。

インド版『ミッションインポッシブル』。カーチェイスあり、列車バトルで鉄橋破壊ハラハラあり、大量殺戮兵器の奪い合いあり。本家と違うのは、歌あり、群舞の踊りありってとこ。某レジェンドアクションスターがゲスト登場も大拍手!
ああ、楽しかった!

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2023-237M 「バカ塗りの娘」☆☆☆★

Sbakanurinomusume邦題:バカ塗りの娘
時間:118分
公開:2023-09-01
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:盛夏子
製作:遠藤日登思 松岡達矢 福嶋更一郎
監督:鶴岡慧子
脚本:鶴岡慧子 小嶋健作
原作:高森美由紀
撮影:高橋航
音楽:中野弘基
出演:堀田真由(青木美也子)、坂東龍汰(青木ユウ)、宮田俊哉(鈴木尚人)、片岡礼子、酒向芳、松金よね子、篠井英介、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林、木野花(吉田のばっちゃ)、坂本長利(青木清治)、小林薫(青木清史郎)

青森の伝統工芸・津軽塗を題材に、不器用な女性が津軽塗職人の父との暮らしの中で自身の進む道を見いだしていく姿を、堀田真由主演で描いた人間ドラマ。

青森県弘前市。青木美也子は高校卒業後もやりたいことが見つからず、家計を助けるためスーパーで働いている。何をやってもうまくいかず自分に自信を持てない彼女だったが、津軽塗職人である父の手伝いだけは夢中になれた。しかし父は業界の斜陽とともに気力を失い、いつしか家族もバラバラになっていた。貧しい暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かして出ていった母と、家を継がず美容師になった兄。そんな家族の中で、津軽塗の道に進みたいと言い出せない美也子だったが……。

堀田が主人公の美也子役を務め、小林薫が寡黙な父を演じる。高森美由紀の小説「ジャパン・ディグニティ」を原作に、「まく子」の鶴岡慧子が監督を務めた。タイトルの「バカ塗り」とは、「バカに塗って、バカに手間暇かけて、バカに丈夫」と言われるほど塗っては研ぐ工程を繰り返す津軽塗を指す言葉。

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2023-236M 「スイート・マイホーム」☆☆☆

Sseetmyhome邦題:スイート・マイホーム
時間:113分
公開:2023-09-01
製作年度:2023
製作国:日本
配給:日活、東京テアトル
製作総指揮:
製作:鳥羽乾二郎 太田和宏 高見洋平 人見剛史 松下寿昭 澁谷京子 福山雅治
監督:齊藤工
脚本:倉持裕
原作:神津凛子
撮影:芦澤明子
音楽:南方裕里衣
出演:窪田正孝(清沢賢二)、蓮佛美沙子(清沢ひとみ)、奈緒(本田)、中島歩(柏原)、里々佳(原友梨恵)、吉田健悟(上林)、磯村アメリ(清沢サチ)、松角洋平(甘利浩一)、岩谷健司(菊池)、根岸季衣(清沢美子)、窪塚洋介(清沢聡)

「齊藤工」名義で監督やプロデューサーとしても活躍する斎藤工がメガホンを取り、2018年に第13回小説現代長編新人賞を受賞した神津凛子のホラーサスペンス小説「スイート・マイホーム」を映画化。

スポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘のために念願の一軒家を購入する。地下の巨大な暖房設備により、家全体を温めるその家は、「まほうの家」の呼び名の通り、冬は寒冷な長野県では理想的な物件だった。マイホームでの幸せな生活をスタートさせた清沢一家だったが、その幸せはある不可解な出来事をきっかけに恐怖へと転じていく。

窪田正孝が主人公・清沢賢二を演じるほか、蓮佛美沙子、奈緒、窪塚洋介、中島歩、里々佳、松角洋平、根岸季衣らが顔をそろえる。

江戸川乱歩的なる屋根裏の散歩者、人間椅子。

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2023-235M 「こんにちは、母さん」☆☆☆★★

Skonnichihakaasann邦題:こんにちは、母さん
時間:110分
公開:2023-09-01
製作年度:2023
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:房俊介 阿部雅人
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
原作:永井愛
撮影:近森眞史
音楽:千住明
出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌、加藤ローサ、田口浩正、北山雅康、松野太紀、広岡由里子、シルクロード、明生、名塚佳織、神戸浩

山田洋次監督が吉永小百合を主演に迎え、現代の東京・下町に生きる家族が織りなす人間模様を描いた人情ドラマ。同じく山田監督と吉永主演の「母べえ」「母と暮らせば」に続く「母」3部作の3作目にあたり、劇作家・永井愛の戯曲「こんにちは、母さん」を映画化した。

大会社の人事部長である神崎昭夫は、職場では常に神経をすり減らし、家では妻との離婚問題や大学生の娘との関係に頭を抱える日々を送っていた。そんなある日、母・福江が暮らす下町の実家を久々に訪れた彼は、母の様子が変化していることに気づく。いつも割烹着を着ていた母は艶やかなファッションに身を包み、恋愛までしている様子。実家にも自分の居場所がなく戸惑う昭夫だったが、下町の住民たちの温かさや今までとは違う母との出会いを通し、自分が見失っていたものに気づいていく。

母・福江を吉永、息子・昭夫を大泉洋が演じ、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOUが共演。

 老人会の寄り合いのような場内の客層。松竹山田組の真骨頂だろうが、監督の寿命からみても、このマーケットはお先真っ暗だろうなあ。団塊の意識高い系な人たちはユーロスペースとかを安息の地にしてるし。ひとつの世代が喪失していく、日本映画の断末魔をリアルタイムで観察できるのは、貴重だろう。
 山田洋次監督の軽やかな下町人情劇。スリムな老ゴルファーが力を入れず、サラリと200ヤード飛ばすような、仕上がり。一種の「定番」だが、それを創り上げ長年磨き続けた職人山田の逸品だ。老観客だらけの場内にピッタリなリズム、わかり易いギャグは笑福健康。その全てが『松竹喜劇の古典』である。

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2023-234M 「コカイン・ベア」☆☆☆★

Scocainbear原題:Cocaine Bear
邦題:コカイン・ベア
時間:95分
公開:2023-09-29
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:パルコ
製作総指揮:ロビン・フィッシェラ アリソン・スモール ニッキ・バイダ
製作:フィル・ロード クリス・ミラー アディッティア・スード エリザベス・バンクス マックス・ハンデルマン ブライアン・ダフィールド
監督:エリザベス・バンクス
脚本:ジミー・ウォーデン
原作:
撮影:
音楽:
出演:ケリー・ラッセル(サリ)、オールデン・エアエンライク(エディ)、オシェア・ジャクソン・Jr(ダヴィード)、レイ・リオッタ(シド)、マシュー・リス(アンドリュー・カーター・ソーントン2世)、イザイア・ウィットロック・Jr(ボブ)、アヨーラ・スマート(リーバ)、ブルックリン・プリンス(ディーディー)、クリスチャン・コンヴェリー(ヘンリー)、マーゴ・マーティンデイル(リズ)、ジェシー・タイラー・ファーガソン(ピーター)、アーロン・ホリデイ(キッド/口ひげ)、J・B・ムーア(ベスト)、レオ・ハンナ(ポニーテール)

 

コカインを食べて凶暴化したクマが巻き起こす騒動を実在の事件に着想を得て描き、アメリカでSNSを中心に大きな話題を集めたパニックアドベンチャー。

 

1985年。運び屋アンドリューはセスナ機に積んだ大量のコカインをジョージア州の森に投下するが、自分自身も誤って落下し死んでしまう。雇い主の麻薬王シドは、信頼するフィクサーのダヴィードにコカインの回収を命じる。一方、絵を描くことが大好きな13歳の少女ディーディーは友人と学校をサボって森へ向かうが、そこで大量のコカインを食べて凶暴になったクマに遭遇。麻薬王一味、子どもたちとその母、警察、レンジャーら、それぞれの思惑が絡みあい、事態は思わぬ方向へと転がっていく。

 

出演は「猿の惑星:新世紀」のケリー・ラッセル、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のオシェア・ジャクソン・Jr.、「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」のオールデン・エアエンライク、「グッドフェローズ」のレイ・リオッタ。監督は「ピッチ・パーフェクト2」のエリザベス・バンクス。

 

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2023-233M 「私たちの声」☆☆☆★

Swatashitachinokoe原題:Tell It Like a Woman
邦題:私たちの声
時間:112分
公開:2023-09-01
製作年度:2022
製作国:イタリア・インド・アメリカ・日本
配給:ショウゲート
製作総指揮:キャロル・ポラコフ ジェニファー・ライアン
製作:ルーカス・アコスキン モニカ・バカルディ アンドレア・イェルボリーノ キアラ・ティレシ ダニエレ・マローニ
監督:ルシア・プエンソ シルビア・カロッビオ キャサリン・ハードウィック タラジ・P・ヘンソン 呉美保 マリア・ソーレ・トニャッツィ リーナ・ヤーダブ
脚本:ルチア・ブルゲローニ シルビア・カロッビオ クルパ・ゲ キャサリン・ハードウィック 呉美保 ルシア・プエンソ シャンタヌ・サガラ ジュリア・ルイーズ・スタイガーウォルト キアラ・ティレシ リーナ・ヤーダブ
原作:
撮影:
音楽:ソフィア・カーソン
出演:ジェニファー・ハドソン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、カーラ・デルヴィーニュ、エヴァ・ロンゴリア、杏、マルゲリータ・ブイ、ジャクリーン・フェルナンデス

世界各国の映画界で活躍する女性監督と女優が集結し、女性を主人公に描いた7本の短編で構成されるオムニバス映画。

女優タラジ・P・ヘンソンが監督を務め、ジェニファー・ハドソンがドラッグ依存と多重人格を克服しようと闘う女性を演じた「ペプシとキム」、「トワイライト 初恋」のキャサリン・ハードウィック監督がマーシャ・ゲイ・ハーデンとカーラ・デルビーニュの共演で、コロナ禍のロサンゼルスで出会った医師とホームレスの交流を描く「無限の思いやり」、アルゼンチンのルシア・プエンソ監督がエバ・ロンゴリアを主演に迎え、亡き妹が遺した幼い娘との人生を考えるキャリアウーマンを描いた「帰郷」、「きみはいい子」の呉美保監督が杏とタッグを組み、育児と仕事に翻弄されるシングルマザーの多忙な日常をつづった「私の一週間」、イタリアのルチア・ブルゲローニ監督&シルビア・カロッビオ監督によるアニメーション作品「アリア」などを収録。

ダイアン・ウォーレンが手がけ、ソフィア・カーソンが歌唱した主題歌「Applause」が第95回アカデミー賞で主題歌賞にノミネートされた。

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2023-232M 「ウェルカム トゥ ダリ」☆☆☆

Sdali原題:Daliland
邦題:ウェルカム トゥ ダリ
時間:97分
公開:2023-09-01
製作年度:2022
製作国:アメリカ・フランス・イギリス
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ハンナ・リーダー ベン・キングズレー マックス・バーガー モニーク・バーガー フィリップ・コルバート シャーロット・コルバート マイケル・R・ニューマン ジョン・カッツ
製作:エドワード・R・プレスマン デビッド・O・サックス ダニエル・ブラント クリス・カーリング サム・プレスマン
監督:メアリー・ハロン
脚本:ジョン・C・ウォルシュ
原作:
撮影:マルセル・ザイスキンド
音楽:エドマンド・ブット
出演:ベン・キングズレー、バルバラ・スコヴァ、クリストファー・ブライニー、ルパート・グレイヴス、アレクサンダー・バイヤー、アンドレア・ベジック、スーキー・ウォーターハウス、エズラ・ミラー

名優ベン・キングズレーが20世紀を代表する天才芸術家サルバドール・ダリを演じ、その奇想天外な人生を描いた伝記映画。

1985年、サルバドール・ダリが火事で重傷を負ったというニュースが世界に衝撃を与える。それをテレビで知ったジェームス・リントンは、ダリと過ごした奇想天外な日々を思い出す。1974年、ニューヨーク。画廊で働きはじめたジェームスは、憧れの芸術家ダリと出会う。圧倒的なカリスマ性を持つダリと、彼に負けないオーラを放つ妻ガラに気に入られたジェームスは、ダリのアシスタントを務めることになり、ダリが生み出す不思議で危うい世界へと足を踏み入れていく。

「ハンナ・アーレント」のバルバラ・スコバがダリの妻ガラ、「ザ・フラッシュ」のエズラ・ミラーが若き日のダリを演じた。監督は「アメリカン・サイコ」のメアリー・ハロン。

ベン・キングズレーがダリ役という一点でチェック。有名な剛腕妻との関係をどう表現しているかは興味があった。とはいえ、映画のストーリーとしてはグダグダで、隙あれば乱痴気パーティを開催し、妻は若いミュージカル俳優にぞっこんという状況がダラダラを描かれる。肝腎の「ダリ作品」がほぼスクリーンに登場しないのは、なにか権利的処理の問題か?

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