2023-218M 「ジェーンとシャルロット」☆☆☆★
原題:Jane par Charlotte
邦題:ジェーンとシャルロット
時間:92分
公開:2023-08-04
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:リアリーライクフィルムズ
製作総指揮:
製作:マチュー・アジェロン マキシム・ドゥロネ ロマン・ルソー シャルロット・ゲンズブール
監督:シャルロット・ゲンズブール
脚本:
原作:
撮影:アドリアン・ベルトール
音楽:
出演:ジェーン・バーキン、シャルロット・ゲンズブール、ジョー・アタル
フランスの女優シャルロット・ゲンズブールが初監督を務め、母ジェーン・バーキンの真実に迫ったドキュメンタリー。
歌手セルジュ・ゲンズブールのパートナーと娘であり、それぞれの時代をセンセーショナルに彩るフレンチアイコンでもあったジェーンとシャルロット。特異な環境下で家族の形を築いてきた母娘の間には、他者を前にした時につきまとう遠慮のような感情があり、2人は自分たちの意志とは関係のないところで距離を感じてきた。両親が別れた後、父セルジュのもとで成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあった。異父姉妹のこと、次女である自分よりも亡き長女ケイトを愛していたのではないかという疑念、公人で母で女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。
これまで決して語られることのなかった母娘の真実と心の奥に隠された深い感情が、2人の間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出される。
先月の7月16日に76歳でジェーン・バーキンが死去。おそらくこの作品のパブリシティをしていた配給会社には寝耳に水だったと思われる。 本作は2021年製作で、その前後にリアリーライクフィルムズ社が取得したのだろう。ここは僕にビー・ガン監督を「発見」させてくれた会社だ。「郊外の鳥たち」や「アプローズ」といった秀作も配給しているので、相当な目利きが揃っているのだろう。 日活からシネマパリジャン(ワイズポリシー=2009年倒産)を経てALCINE TERRAN(エプコット=2015年破産)のCEOと、インディペンデントの苦しい時期を疾走してきた沖田敦氏がCEOを務めている会社だ。 かつて彼が手掛けた名作群のなかに『なまいきシャルロット』があり、この作品でシャルロット・ゲンズブールが1986年・第11回セザール賞で新人女優賞を受賞し、世界に注目された。そんな因縁もあってかの「ジェーンとシャルロット」を手掛けることになったのだろう。 自分の感性を信じて、世に問いたい隠れた秀作を日本に紹介したい、という夢見る映画人、沖田敦氏の姿勢に脱帽する。
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