2023-086M 「Single8」☆☆☆★
邦題:Single8
時間:113分
公開:2023-03-18
製作年度:2023
製作国:日本
配給:マジックアワー
製作総指揮:
製作:小中明子 山口幸彦 関顕嗣
監督:小中和哉
脚本:小中和哉
原作:
撮影:藍河兼一
音楽:宮崎道
出演:上村侑(栗田広志)、高石あかり(山下夏美)、福澤希空(小沢喜男)、桑山隆太(佐々木剛)、川久保拓司(丸山先生)、北岡龍貴(カレー屋のおやじ)、佐藤友祐(カメラ屋店員・寺尾)、有森也実(広志の母)
1970年代を舞台に、映画制作に情熱を燃やす高校生たちを描いた青春映画。平成ウルトラシリーズなどで知られる小中和哉監督が、自身の青春時代を題材に脚本を書き下ろし、メガホンをとった。
1978年、夏。高校生の広志は「スター・ウォーズ」に影響を受け、友人の喜男と共に宇宙船のミニチュアを作って8ミリカメラで撮影することに。最初は宇宙船を撮ることしか考えていなかった広志だが、クラスで文化祭の出し物について話し合う際、勢いで映画制作を提案してしまう。思いを寄せる女の子・夏美にヒロイン役を依頼するも断られ、彼女とクラスメイトたちを説得するため、喜男や映画マニアの佐々木も加わり脚本の執筆に取りかかるが……。
主人公・広志を「許された子どもたち」の上村侑、友人の喜男と佐々木をダンス&ボーカルグループ「WATWING」の福澤希空と桑山隆太、夏美を「ベイビーわるきゅーれ」の高石あかりが演じた。
僕の1974年から1979年。大学のサークルで8ミリ映画を作り続けた暗黒歴史がフラッシュバックする。スピルバーグの「フェイブルマンズ」もそうだったが、あのスプライサーでガチャコンとフィルムを繫ぐ、終わりなき自慰行為のようなシーンに、赤面を禁じえない。オレってなんて偉そーだってんだろうって。なにか、世界を自分の手で創造しているかのような、意味不明の高揚感。
Nikonの「R10 SUPERZOOM」というスーパー8フイルムでは国産最高峰のカメラに、富士フイルムの国産最高峰の映写機「FUJICASCOPE sound SH30」という、マグネットへのステレオ録音可能なマニア垂涎のマシンを駆使して、サクラよりコダックの方が発色がいい!などと言う能書きの、舌の根も乾かぬうちに完成した、頭デッカチなバカ映画の数々。まだあのフイルムをDVDに焼いたのが残されている痛恨。
ともあれ、本作は同じような「恥ずかしい!」を横溢させながら、今だからこそ、かの時を回顧できている、オトナになっちまった自己肯定。でもクレジット後に流される、オリジナルフイルムは、監督しちまった性で、一般大衆に見ていただく我儘は許して!という小中和哉監督の絶叫が聞こえる。
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