« 2023年2月 | トップページ | 2023年4月 »

2023-094M 「映画 太陽の子」☆☆☆★

Staiyonoko邦題:映画 太陽の子
時間:111分
公開:2021-08-06
製作年度:2021
製作国:日本
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:井上義久 山口晋 佐野昇平 森田篤 松井智 有馬一昭 東原邦明
製作:コウ・モリ 土屋勝裕 浜野高宏
監督:黒崎博
脚本:黒崎博
原作:
撮影:相馬和典
音楽:ニコ・マーリー
出演:柳楽優弥(石村修)、有村架純(朝倉世津)、三浦春馬(石村裕之)、イッセー尾形(澤村)、山本晋也(朝倉清三)、三浦誠己(木戸貴一)、宇野祥平(岡野真三)、尾上寛之(清田薫)、渡辺大知(花岡喜一)、葉山奨之(堀田茂太郎)、奥野瑛太(村井正史)、土居志央梨(澤村はな)、國村隼(荒勝文策)、田中裕子(石村フミ)

柳楽優弥、有村架純、三浦春馬の共演で、日本の原爆開発を背景に時代に翻弄された若者たちの姿を描き、2020年8月にNHKで放送されたドラマ「太陽の子」を、ドラマ版とは異なる視点で描いていく劇場版。戦況が最終局面を迎えた1945年の夏。科学者・石村修と研究員たちは、国の未来のために原子核爆弾の研究開発を進めていた。建物疎開で家を失った朝倉世津は、幼なじみの修の家に住むことになり、戦地から修の弟・裕之が一時帰宅し、3人は久しぶりに再会する。戦地で深い心の傷を負った裕之、物理学研究の裏側にある恐ろしさに葛藤を抱えていた修、そんな2人を力強く包み込む世津は、戦争が終わった後の世界を考え始めていた。そして、運命の8月6日が訪れてしまう。修役を柳楽、世津役を有村、裕之役を三浦がそれぞれ演じるほか、田中裕子、國村隼、イッセー尾形、山本晋也らが脇を固める。監督は連続テレビ小説「ひよっこ」、大河ドラマ「青天を衝け」の黒崎博。

| | コメント (0)

2023-093M 「郊外の鳥たち」☆☆☆★★

Skogainotoritachi原題:郊区的鳥 Suburban Birds
邦題:郊外の鳥たち
時間:114分
公開:2023-03-18
製作年度:2018
製作国:中国
配給:リアリーライクフィルムズ、ムービー・アクト・プロジェクト
製作総指揮:
製作:ホアン・マオチャン チェン・ジンスー マー・ジュン ジャン・ジャオウェイ ユー・シアオイー
監督:チウ・ション
脚本:チウ・ション ウー・シンシア
原作:
撮影:シュー・ランジュン
音楽:シアン・ホー
出演:メイソン・リー、ゴン・ズーハン、ホアン・ルー、チエン・シュエンイー、シュー・シュオ、チェン・ジーハオ、チェン・イーハオ、シュー・チョンフイ、シアオ・シアオ、ドン・ジン、ワン・シンユー

中国の気鋭監督チウ・ションの長編デビュー作。

地盤沈下が進んだため「鬼城」(ゴーストタウン)と化してしまった地方都市。地質調査にやって来た測量技師の青年ハオは、廃校になった小学校の机の中から、自分と同じ名前の男の子の日記を発見する。そこには、開発が進む都市で日常を謳歌する子どもたちの姿がつづられていた。やがてその子どもたちは、1人また1人と姿を消していく。

パラレルに進行する2つの物語の時制のズレを、同じ地平線を歩いているかのような感覚で描き出す。映画監督アン・リーの実子で「目撃者 闇の中の瞳」などで知られる俳優メイソン・リー、「台北セブンラブ」のホアン・ルーが出演。子役には演技経験のない素人俳優たちを起用した。

公式サイトで監督のインタビューを読んでから観るべし。でないと、そのディテールの説明不足(観客に委ねられた空白)を理解しづらいかもしれない。時制の混在は、それぞれが時間対称となっていることを意識して読解せねばならないだろう。そしてクライマックスの時間軸から逸脱した輪廻の外側にある「死」にも似た静寂が、青い鳥の目線でのラストカットとして提示される。時制の混在は数か所で交差するが、一方は「見ることを暗示」させる大人から子供へ提供する双眼鏡、もう一方は「見られないように」する子供から大人への測量機への蓋が象徴的に描かれるが、これも監督のインタビューを読んで腑に落ちた。なるほど。まあ、若い才能を理解するのは、彼らの未熟?であるが故の「描く=映画的に説明」の不足を補完するために、ぜひ公式サイトに目を通してから作品に浸ってほしい。犯人がバレたりするタイプの作品ではないのでね。

| | コメント (0)

2023-092M 「マッシブ・タレント」☆☆☆★★

Smassivetalent原題:The Unbearable Weight of Massive Talent
邦題:マッシブ・タレント
時間:107分
公開:2023-03-24
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:フラッグ
製作総指揮:サムソン・ムク ケビン・エッテン
製作:ニコラス・ケイジ マイケル・ナイロン クリスティン・バー ケビン・チューレン
監督:トム・ゴーミカン
脚本:トム・ゴーミカン ケビン・エッテン
原作:
撮影:ナイジェル・ブラックhttps://eiga.com/award/
音楽:マーク・アイシャム
出演:ニコラス・ケイジ(ニック・ケイジ/ニッキー)、ペドロ・パスカル(ハビ・グティエレス)、シャロン・ホーガン(オリヴィア)、アイク・バリンホルツ(マーティン)、アレッサンドラ・マストロナルディ(ガブリエラ)、ジェイコブ・スキーピオ(カルロス)、ニール・パトリック・ハリス(リチャード・フィンク)、ティファニー・ハディッシュ(ヴィヴィアン)、リリー・シーン(アディ)

ニコラス・ケイジが現実のケイジ自身を彷彿させる、どん底の俳優を演じたアクションコメディ。

かつて栄華を極めながらも、今では多額の借金を抱えるハリウッドスターのニック・ケイジは、本業の俳優業もうまくいかず、妻とは別れ、娘からも愛想をつかされていた。そんな失意の中にあったニックに、スペインの大富豪の誕生日パーティに参加するだけで100万ドルが得られるという高額のオファーが舞い込む。借金返済のためオファーを渋々受け入れたニックは、彼の熱狂的なファンだという大富豪ハビと意気投合し、友情を深めていく。そんな中、ニックはCIAのエージェントからある依頼を受ける。それは、ハビの動向をスパイしてほしいという依頼だった。CIAはハビの正体が、国際的な犯罪組織の首領だと踏んでいたのだ。

ケイジが主人公ニック役を演じ、大富豪ハビ役は「ゲーム・オブ・スローンズ」「マンダロリアン」のペドロ・パスカルが務めた。

二重三重に捻られたメタ・ニコラス・ケイジ。かつてなら、もっとメジャーな配給と劇場だったろうに。なかなか良い出来。

| | コメント (0)

2023-091M 「ナワリヌイ」☆☆☆☆

Snavalny原題:Navalny
邦題:ナワリヌイ
時間:98分
公開:2022-06-17
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:エイミー・エンテリス コートニー・セクストン マリア・ペブチク
製作:オデッサ・レイ ダイアン・ベッカー メラニー・ミラー シェーン・ボリス
監督:ダニエル・ロアー
脚本:
原作:
撮影:
音楽:マリウス・デ・ブリーズ
出演:アレクセイ・ナワリヌイ、ユリヤ・ナワリヌイ、マリア・ペヴチク、クリスト・グローゼフ、レオニード・ボルコフ

ロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。

プーチン政権への批判で国内外から注目を集め、若年層を中心とする反体制派から支持を集める政治活動家ナワリヌイ。政権にとって最大の敵と見なされた彼は不当な逮捕を繰り返され、巨大な力に追い詰められていく。そして2020年8月、ナワリヌイは移動中の飛行機内で何者かに毒物を盛られ、昏睡状態に陥る。ベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めた彼は、自ら調査チームを結成して真相究明に乗り出す。「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」のダニエル・ロアーが監督を務め、暗殺未遂事件直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着。事件の裏に潜む勢力を驚きの手法で暴いていくナワリヌイの姿を捉え、ロシア政府の暗部に切り込んでいく。

サンダンス映画祭2022でシークレット作品として上映され、観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をダブル受賞。第95回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
まあ、タイムリーというのか。
しかし、フィクションのスパイ映画のようだが、実際に進行形のリアル。アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞受賞だけあって、とてつもなく「凄い」ドキュメンタリー作品だ。何年先になるかわからないが、ナワリヌイが獄中死しなければ、ロシアのマンデラのようになるのではないか。

| | コメント (0)

2023-090M 「KAPPEI カッペイ」☆☆☆★

Skappei邦題:KAPPEI カッペイ
時間:118分
公開:2022-03-18
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:辻本珠子 刀根鉄太 宇田川寧
監督:平野隆
脚本:徳永友一
原作:若杉公徳
撮影:小松高志
音楽:遠藤浩二
出演:伊藤英明(勝平)、上白石萌歌(山瀬ハル)、西畑大吾(入間啓太)、大貫勇輔(守)、古田新太(師範)、森永悠希(テルオ)、浅川梨奈(新井久美子)、倉悠貴(矢木徹)、橋本じゅん(柳田)、関口メンディー(和也)、鈴木福(武智)、かなで(美麗)、岡崎体育(堀田先輩)、山本耕史(正義)、小澤征悦(英雄)

「デトロイト・メタル・シティ」で知られる漫画家・若杉公徳が手がけたギャグ漫画「KAPPEI」を、伊藤英明の主演で実写映画化。1999年7月に世界が滅亡するという「ノストラダムスの大予言」を信じ、乱世の救世主となるべく、人里離れた地で修行に明け暮れていた男・勝平。しかし、世界が滅亡する気配は一向にない。そしてある時、勝平をはじめとした「終末の戦士」たちは、師範から突如「解散」を命じられた。東京へと流れ着き、右も左もわからぬ大都会で、気弱な大学生・啓太を助けた勝平は、それをきっかけに天真爛漫な女子大生・山瀬ハルと知り合い、人生で初めての恋をする。そんな勝平の前に、かつてともに修行に励んだ守、正義、英雄らたちが現れて……。勝平役を伊藤が演じ、ヒロインのハル役を上白石萌歌が務める。共演には西畑大吾、大貫勇輔、山本耕史、小澤征悦、古田新太をはじめ個性的なキャストがそろう。これまでプロデューサーとして数多くのヒット作を手がけてきた平野隆が初めて監督を務め、脚本を「翔んで埼玉」の徳永友一が担当。

| | コメント (0)

2023-089M 「西部戦線異状なし(2022)」☆☆☆★★

Sseibu2原題:Im Westen nichts Neues
邦題:西部戦線異状なし
時間:148分
公開:2023-10-28
製作年度:2022
製作国:ドイツ
配給:Netflix
製作総指揮:ダニエル・ブリュール トーステン・シューマッハー レスリー・パターソン イアン・ストーケル
製作:マルテ・グルナート ダニエル・マルク・ドレフュス エドワード・ベルガー
監督:エドワード・ベルガー
脚本:エドワード・ベルガー レスリー・パターソン イアン・ストーケル
原作:エリッヒ・マリア・レマルク
撮影:ジェームス・フレンド
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:フェリックス・カマラー、アルブレヒト・シュッフ、アーロン・ヒルマー、モーリツ・クラウス、エディン・ハサノヴィッチ、チボー・ドゥ・モンタランベール、ダニエル・ブリュール、デーヴィト・シュトリーゾフ、アンドレアス・ドゥーラー、ミヒャエル・ヴィッテンボルン

アカデミー賞を受賞した1930年のルイス・マイルストン監督による映画版でも広く知られる、ドイツの作家エリッヒ・マリア・レマルクの長編小説「西部戦線異状なし」を、原作の母国ドイツであらためて映画化した戦争ドラマ。

第1次世界大戦下のヨーロッパ。17歳のドイツ兵パウルは、祖国のために戦おうと意気揚々と西部戦線へ赴く。しかし、その高揚感と使命感は凄惨な現実を前に打ち砕かれる。ともに志願した仲間たちと最前線で命をかけて戦ううち、パウルは次第に絶望と恐怖に飲み込まれていく。

監督は「ぼくらの家路」のエドワード・ベルガー。主人公パウルを演じたフェリックス・カメラーは、これが映画初出演。「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」「キングスマン ファースト・エージェント」などのハリウッド大作でも活躍するドイツを代表する俳優ダニエル・ブリュールが、出演のほか製作総指揮にも名を連ねる。第95回アカデミー賞で作品賞ほか9部門にノミネートされ、国際長編映画賞、美術賞、撮影賞、作曲賞の4部門を受賞した。Netflixで2022年10月28日から配信。

1930年のアカデミー作品賞というマスターピースがあるものの、アメリカ映画ではなくドイツ映画として製作するということだそうだ。しかし旧作の映画史に残るあまりに有名なクライマックスがあるため、相当なるプレッシャーだったと想像できる。


| | コメント (0)

2023-088M 「ロストケア」☆☆☆★★★

Slostcare邦題:ロストケア
時間:114分
公開:2023-03-24
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東京テアトル、日活
製作総指揮:
製作:鳥羽乾二郎 太田和宏 與田尚志 池田篤郎 武田真士男
監督:前田哲
脚本:龍居由佳里 前田哲
原作:葉真中顕
撮影:板倉陽子
音楽:原摩利彦
出演:松山ケンイチ(斯波宗典)、長澤まさみ(大友秀美)、鈴鹿央士(椎名幸太)、坂井真紀(羽村洋子)、戸田菜穂(梅田美絵)、峯村リエ(猪口真理子)、加藤菜津(足立由紀)、やす(春山登)、岩谷健司(柊誠一郎)、井上肇(団元晴)、綾戸智恵(川内タエ)、梶原善(沢登保志)、藤田弓子(大友加代)、柄本明(斯波正作)

松山ケンイチと長澤まさみが初共演を果たし、連続殺人犯として逮捕された介護士と検事の対峙を描いた社会派サスペンス。

ある早朝、民家で老人と訪問介護センター所長の死体が発見された。死んだ所長が勤める介護センターの介護士・斯波宗典が犯人として浮上するが、彼は介護家族からも慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美は、斯波が働く介護センターで老人の死亡率が異様に高いことを突き止める。取調室で斯波は多くの老人の命を奪ったことを認めるが、自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」であると主張。大友は事件の真相に迫る中で、心を激しく揺さぶられる。

斯波を松山、大友を長澤が演じ、鈴鹿央士、坂井真紀、柄本明が共演。作家・葉真中顕の小説「ロスト・ケア」をもとに、「そして、バトンは渡された」の前田哲が監督、「四月は君の嘘」の龍居由佳里が前田監督と共同で脚本を手がけた。

 

 

| | コメント (0)

2023-087M 「シンデレラ 3つの願い」☆☆☆★

Scinderela2023原題:Tre notter til Askepott
邦題:シンデレラ 3つの願い
時間:87分
公開:2023-03-17
製作年度:2021
製作国:ノルウェー
配給:プルーク、エクストリーム
製作総指揮:
製作:
監督:セシリエ・A・モリス
脚本:カミラ・クローグスベン カルシュテン・フッル シブ・ラジェンドラム・エリアセン アンナ・バヘ=ウィーグ
原作:バーツラフ・ボルリチェク
撮影:トゥルン・トゥーナー
音楽:グーテ・ストラース
出演:アストリッド・S、ジェンジズ・アル、エレン・ドリト・ピーターセン

誰もが知る「シンデレラ」の物語を新たな解釈で描いた、ノルウェー製作のファンタジーラブストーリー。

美しく、弓や乗馬も得意で勇敢な女性シンデレラと、王家の伝統に縛られたくない王子。ある日、森の中で2人は偶然出会い、すぐにひかれ合うが、互いの名も知らぬまま別れてしまう。シンデレラは再会を願うが、厳しい継母は彼女に外出を禁じる。そして、王子の花嫁を見つけるために開かれる舞踏会の日が近づくなか、シンデレラは願いごとをかなえてくれる不思議な3つの木の実を手に入れる。

主演は、これが映画初出演となったノルウェーの人気歌手アストリッドS。いじわるな継母役を「テルマ」などにも出演したノルウェーの実力派エレン・ドリト・ピーターセンが演じた。

 

| | コメント (0)

2023-086M 「Single8」☆☆☆★

Ssingle8邦題:Single8
時間:113分
公開:2023-03-18
製作年度:2023
製作国:日本
配給:マジックアワー
製作総指揮:
製作:小中明子 山口幸彦 関顕嗣
監督:小中和哉
脚本:小中和哉
原作:
撮影:藍河兼一
音楽:宮崎道
出演:上村侑(栗田広志)、高石あかり(山下夏美)、福澤希空(小沢喜男)、桑山隆太(佐々木剛)、川久保拓司(丸山先生)、北岡龍貴(カレー屋のおやじ)、佐藤友祐(カメラ屋店員・寺尾)、有森也実(広志の母)

1970年代を舞台に、映画制作に情熱を燃やす高校生たちを描いた青春映画。平成ウルトラシリーズなどで知られる小中和哉監督が、自身の青春時代を題材に脚本を書き下ろし、メガホンをとった。

1978年、夏。高校生の広志は「スター・ウォーズ」に影響を受け、友人の喜男と共に宇宙船のミニチュアを作って8ミリカメラで撮影することに。最初は宇宙船を撮ることしか考えていなかった広志だが、クラスで文化祭の出し物について話し合う際、勢いで映画制作を提案してしまう。思いを寄せる女の子・夏美にヒロイン役を依頼するも断られ、彼女とクラスメイトたちを説得するため、喜男や映画マニアの佐々木も加わり脚本の執筆に取りかかるが……。

主人公・広志を「許された子どもたち」の上村侑、友人の喜男と佐々木をダンス&ボーカルグループ「WATWING」の福澤希空と桑山隆太、夏美を「ベイビーわるきゅーれ」の高石あかりが演じた。

僕の1974年から1979年。大学のサークルで8ミリ映画を作り続けた暗黒歴史がフラッシュバックする。スピルバーグの「フェイブルマンズ」もそうだったが、あのスプライサーでガチャコンとフィルムを繫ぐ、終わりなき自慰行為のようなシーンに、赤面を禁じえない。オレってなんて偉そーだってんだろうって。なにか、世界を自分の手で創造しているかのような、意味不明の高揚感。
 Nikonの「R10 SUPERZOOM」というスーパー8フイルムでは国産最高峰のカメラに、富士フイルムの国産最高峰の映写機「FUJICASCOPE sound SH30」という、マグネットへのステレオ録音可能なマニア垂涎のマシンを駆使して、サクラよりコダックの方が発色がいい!などと言う能書きの、舌の根も乾かぬうちに完成した、頭デッカチなバカ映画の数々。まだあのフイルムをDVDに焼いたのが残されている痛恨。
 ともあれ、本作は同じような「恥ずかしい!」を横溢させながら、今だからこそ、かの時を回顧できている、オトナになっちまった自己肯定。でもクレジット後に流される、オリジナルフイルムは、監督しちまった性で、一般大衆に見ていただく我儘は許して!という小中和哉監督の絶叫が聞こえる。

 

 

| | コメント (0)

2023-085M 「死体の人」☆☆☆★

Sshitainohito邦題:死体の人
時間:94分
公開:2023-03-17
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ラビットハウス
製作総指揮:
製作:長坂信人
監督:草苅勲
脚本:草苅勲 渋谷悠
原作:
撮影:勝亦祐嗣
音楽:沼口健二 足立知謙
出演:奥野瑛太(吉田広志)、唐田えりか(加奈)、楽駆(翔太)、田村健太郎(東郷)、岩瀬亮(高橋)、烏丸せつこ(吉田広志の母)、きたろう(吉田広志の父)

死体役ばかりの売れない役者に訪れた運命の出会いを通し、生きることと死ぬことをユーモアとペーソスを交えて描いた人間ドラマ。

役者を志していたのに、気づけば死体役ばかり演じるようになっていた吉田広志。後輩俳優は要領よくテレビで活躍しているが彼にはそれができず、リアルな死体の演じ方を探求する日々を送っていた。ある日、彼はデリヘル嬢の加奈と運命的な出会いをする。明るく振る舞う加奈だったが、彼女もまた自分の人生に問題を抱えていた。そんな中、吉田のもとに母が入院するという報せが入る。

「まだ存在しない映画の予告編」を審査する映像コンテスト「未完成映画予告編大賞 MI-CAN3.5 復活祭」の最優秀作品を映画化。「SR サイタマノラッパー」シリーズの奥野瑛太が主演を務め、「寝ても覚めても」の唐田えりかがヒロイン・加奈を演じた。

映画のモチーフに、役者の哀愁や諦観や役者魂や人生を背負っての『斬られ役』を主人公にしたものがある。そして「蒲田行進曲」(1982年 原作:つかこうへい 監督:深作欣二)の平田満演じるヤスのように、映画史に残る斬られ役も誕生している。まあこの種の役者が注目され始めたのは、同じ深作欣二監督の大ヒットシリーズ「仁義なき戦い」における、大部屋俳優だった川谷拓三や室田日出男らの〈殺され役〉で売り出した、ピラニア軍団あたりからか。
 そんなモチーフから一歩進んで『死体の役専門』という役者を主人公にした『まだ存在しない映画の予告編』のコンテスト最優秀賞を獲得したことで、本編を制作することになった、相当に屈折し倒錯した産まれ方をしている。とはいえ、奇をてらわずに平凡とも言えるボーイミーツガールもの。受賞がなければ、おそらく本編の企画やシノプシスだけでは、制作にはゴーが出なかったろうと想像できる。
 とはいえ、真面目にシナリオを書き起こし、それぞれの役柄を一所懸命に演じているキャスト、それを描く演出には好感がもてる。特筆すべきは、美術・装飾・小道具が素晴らしい仕事をしているところだ。草苅勲監督のこだわりもあるかもしれないが、主人公のアパートの部屋の道具や装飾は、相当に細かなディテールまで拘って作り込んでいるのが見て取れる。また、ヒロイン加奈がヒモと同棲している部屋の装飾も同様だ。もしアカデミーの投票権があれば、今年の美術賞にノミネート投票したいくらいだ。
 作品として残念なのは、主人公が説明無く病気療養をしているクライマックス。あまりに唐突すぎて、繋がりをつくる工夫は無かったのかと思う。上映時間の問題でカットしたか、撮影はしたもののデータに瑕疵があったのか。そこだけ疑問である。映画は『省略の芸術』といわれるが、省略しすぎだ。

 

| | コメント (0)

2023-084M 「ソフト/クワイエット」☆☆★★★

Ssoftquiet原題:Soft & Quiet
邦題:ソフト/クワイエット
時間:92分
公開:2023-05-19
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:ジェイソン・ブラム ベアトリス・セケイラ
製作:ジョシュ・ピーターズ ジョシュア・ベアーン=ゴールデン ベス・デ・アウラージョ
監督:ベス・デ・アラウージョ
脚本:ベス・デ・アラウージョ
原作:
撮影:グレタ・ゾズラ
音楽:マイルス・ロス
出演:ステファニー・エステス、オリヴィア・ルッカルディ、エレノア・ピエンタ、メリッサ・パウロ、シシー・リー、ジョン・ビーバース

ブラムハウスの新作は、大胆な撮影手法とセンセーショナルなテーマを融合させた衝撃的な問題作。92分の全編をワンショットで映像化し、アメリカで社会問題化しているヘイトクライム(憎悪犯罪)の狂気をえぐり出す。このうえなくリアルな没入感、息づまる緊迫感に圧倒される“体感型”クライムスリラー。

| | コメント (0)

2023-083M 「コンペティション」☆☆★★★

Skonpetishon原題:Official Competition
邦題:コンペティション
時間:114分
公開:2023-03-17
製作年度:2021
製作国:スペイン・アルゼンチン
配給:ショウゲート
製作総指揮:アントニオ・バンデラス ペネロペ・クルス オスカル・マルティネス ハビエル・メンデス
製作:ハウメ・ロウレス
監督:ガストン・ドゥプラット マリアノ・コーン
脚本:アンドレス・ドゥプラット ガストン・ドゥプラット マリアノ・コーン
原作:
撮影:アルナウ・バイス・コロメル
音楽:エドゥアルド・クルス
出演:ペネロペ・クルス(ローラ・クエバス)、アントニオ・バンデラス(フェリックス・リベロ)、オスカル・マルティネス(イバン・トレス)、ホセ・ルイス・ゴメス(ウンベルト・スアレス)、マノロ・ソロ(マティアス)、ナゴレ・アランブル(フリア)、イレーネ・エスコラル(ディアナ・スアレス)、ピラール・カストロ(ビオレタ)、コルド・オラバリ(ダリオ)、フアン・グランディネッティ(アリエル)

ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが母国スペインで共演し、華やかな映画業界の舞台裏で繰り広げられる監督と俳優2人の三つどもえの戦いを皮肉たっぷりに描いたドラマ。

大富豪の起業家は自身のイメージアップを図るため、一流の映画監督と俳優を起用した傑作映画を制作しようと思いつく。そこで変わり者の天才監督ローラと世界的スターのフェリックス、老練な舞台俳優イバンという3人が集められ、ベストセラー小説の映画化に挑むことに。しかし奇想天外な演出論を振りかざす監督と独自の演技法を貫こうとする俳優たちは激しくぶつかり合い、リハーサルは思わぬ方向へ展開していく。

映画監督ローラをクルス、スター俳優フェリックスをバンデラス、ベテラン舞台俳優イバンを「笑う故郷」のオスカル・マルティネスが演じた。監督は「ル・コルビュジエの家」のガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン。2021年・第78回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

 

 

| | コメント (0)

2023-082M 「ウーマン・トーキング 私たちの選択」☆☆☆★

Swomantalking_20230317195201原題:Women Talking
邦題:ウーマン・トーキング 私たちの選択
時間:105分
公開:2023-06-02
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:パルコ
製作総指揮:ブラッド・ピット リン・ルチベッロ=ブランカテッラ エミリー・ジェイド・フォーリー
製作:デデ・ガードナー ジェレミー・クライナー フランシス・マクドーマンド
監督:サラ・ポーリー
脚本:サラ・ポーリー
原作:ミリアム・トウズ
撮影:
音楽:ヒルドゥル・グーナドッティル
出演:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンド

「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」「テイク・ディス・ワルツ」など近年は監督として手腕を発揮するサラ・ポーリーが、架空の村を舞台に性被害にあった女性たちが、自らの未来のために話し合いを重ねていく姿を描いたドラマ。

2010年、自給自足で生活するキリスト教一派のとある村で、女たちがたびたびレイプされる。男たちには、それは「悪魔の仕業」「作り話」だと言われ、レイプを否定されてきた。やがて女たちは、それが悪魔の仕業や作り話などではなく、実際に犯罪だったということを知る。男たちが街へと出かけて不在にしている2日間、女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う。

原作は、2005年から2009年にかけて南米ボリビアで実際にあった事件をもとに執筆され、2018年に出版されてベストセラーとなったミリアム・トウズの小説。主演は「キャロル」のルーニー・マーラ。クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショーらが共演し、「ノマドランド」「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドがプロデューサーを務め、出演もしている。第95回アカデミー賞では作品賞と脚色賞にノミネートされ、脚色賞を受賞した。

今年のアカデミー賞で脚色賞オスカーを獲得した作品。
 文明を拒絶しキリスト教の原理主義的なコミュニティ。そこで発覚するレイプ事件に女性たちが立ち上がる。という話だが、なにせ設定された環境が異常。とはいえ実際に2005年ごろボリビアで実際にあった事件をヒントに原作小説が書かれているという。
 こういった文明を排除しているコミュニティでは、スイスやドイツの移民が中心となったアーミッシュが思い起こされる。そんな閉鎖空間を題材にホラー的に描いた作品に「ヴィレッジ」(2004年 M・ナイト・シャマラン監督)が思い起こされる。ただ「ヴィレッジ」は現代文明の存在を知らないという前提。さらに宗教に特化してみると、フィールドワークの学生たちが迷い込む狂気の宗教コミュニティが舞台の悲劇「ミッドサマー」(2019年 アリ・アスター監督)が話題になった。宗教ではなく、社会システムが南部奴隷制の農場というコミュニティに、女性弁護士が拉致されて白人に暴行の限りを尽くされるという「アンテベラム」(2020年 ジェラルド・ブッシュ監督、クリストファー・レンツ監督)という胸糞な作品もあった。
 閉鎖空間で住民が<その状況が悲惨であることを知らずに>規則正しく生活しているが、ある時その悲惨であるという真実に目覚めて脱出をはかるという作品を思い出していこう。
 まずはフランク・ヴェデキントの小説『ミネハハ』を映画化した「エコール」(2004年 ルシール・アザリロビック監督)や「ミネハハ 秘密の森の少女たち」(2005年  ジョン・アーヴィン監督)が思い出される。閉ざされた森の学校でダンスと音楽を学びながら、集団生活を営む少女たちが、ある年齢になると愛玩物として出荷されていく物語。
 そんな閉鎖学校的な環境を共学にしてアニメ化したのが「約束のネバーランド」だ。(第二シーズンからは世界観が変化している)。同様に、自分たちが何故ここで育まれているかを知らずに成長している少年少女を描いた作品にカズオイシグロの小説「わたしを離さないで」がある。マーク・ロマネク監督によって2010年に映画化され、女優キャリー・マリガンの代表作でもある。この作品の少年少女たちは、オリジナルへ拒絶反応のない臓器提供をするために作られたDNAクローン人間で、しかし彼らも恋をしてしまう切ない物語だった。
 さあ、そこで本作の立場だ。現代のジェンダー問題を凝縮したような状況で、女性たちが立ち上がる。しかしその過程にさまざまな議論が戦わされる。女性権利のありかたの歴史をたどるような議論がすすんで、彼女たちの出した結論は「自立」=「男を捨て去る」。フランシス・マクドーマンドが製作にかかわり、出演し、クライマックスに彼女が演じたキャラクターが選択した結論をどう解釈するか。いかにもプランBの作品らしいな。

| | コメント (0)

2023-081M 「わたしの幸せな結婚」☆☆☆

Sshiawasenakekkon_20230317195101邦題:わたしの幸せな結婚
時間:115分
公開:2023-03-17
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:堀内大示 市川南 安倍純子 藤島ジュリーK. 川村龍夫 池邉真佐哉 岡崎剛之 緒方寛治 長嶋潤二 Hide 五十嵐淳之
監督:塚原あゆ子
脚本:菅野友恵
原作:顎木あくみ
撮影:江原祥二
音楽:立山秋航
出演:目黒蓮(久堂清霞)、今田美桜(斎森美世)、渡邊圭祐(鶴木新)、大西流星(堯人)、前田旺志郎(五道佳斗)、高石あかり(斎森香耶)、小越勇輝(辰石幸次)、佐藤新(望月東弥)、西垣匠(岡部秀太)、松島庄汰(宮田建祐)、高橋大翔(澤村晋平)、珠城りょう(桂子)、小林涼子(花)、浜田学(須藤嗣治)、山本未來(ゆり江)、山口紗弥加(斎森香乃子)、平山祐介(辰石実)、高橋努(斎森真一)、津田健次郎(賀茂村紀夫)、尾上右近(枢木忠則)、火野正平(鶴木義浪)、石橋蓮司(帝)

顎木あくみによる大ヒット和風ファンタジー小説を、映画単独初主演となる「Snow Man」の目黒蓮と映画版「東京リベンジャーズ」の今田美桜共演で映画化。

明治・大正期を思わせる架空の時代。ある宿命を持つ家系に生まれた斎森美世は実母を早くに亡くし、継母と義妹に虐げられながら暮らしていた。そんなある日、彼女は名家の当主である久堂清霞のもとへ嫁入りを命じられる。類まれな美貌を持つ清霞は冷酷で無慈悲な性格で知られ、これまでにも多くの婚約者候補が逃げ出したと噂されていた。美世も初対面ではつらく当たられるが、辛抱強く接するうちに彼が評判通りの人物ではないことに気づき、2人は次第に心を通わせていく。

「コーヒーが冷めないうちに」の塚原あゆ子が監督を務め、「陽だまりの彼女」の菅野友恵が脚本を担当。

女子率が異常に高く、古希近いジジイには居場所が無い感じ。指定席だけど。まるで『テニプリ』のミュージカルのよう。
原作、脚本、監督ともに女性で、多分『女子ストライクゾーン」を熟知した語り口なのだろう。クライマックスも、こそばゆくなるくらいの堂々たる求愛。場内の温度が2度くらい上昇したかも。

| | コメント (0)

2023-080M 「シャザム! 神々の怒り」☆☆☆

Sshazam2023原題:Shazam! Fury of the Gods
邦題:シャザム! 神々の怒り
時間:130分
公開:2023-03-17
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:ウォルター・ハマダ アダム・シュラグマン リチャード・ブレナー デイブ・ノイスタッター ビクトリア・パルメリ マーカス・ビシディ ジェフ・ジョンズ
製作:ピーター・サフラン
監督:デビッド・F・サンドバーグ
脚本:ヘンリー・ゲイデン クリス・モーガン
原作:ビル・パーカー C・C・ベック
撮影:ギュラ・パドス
音楽:クリストフ・ベック
出演:ザカリー・リーヴァイ(シャザム)、アッシャー・エンジェル(ビリー・バットソン)、ジャック・ディラン・グレイザー(フレディ・フリーマン)、レイチェル・ゼグラー(アンテア)、アダム・ブロディ(スーパーフレディ)、ロス・バトラー(スーパーユージーン)、ミーガン・グッド(スーパーダーラ)、D・J・コトローナ(スーパーペドロ)、グレイス・キャロライン・カリー(メアリー・ブロムフィールド/スーパーメアリー)、フェイス・ハーマン(ダーラ・ダドリー)、イアン・チェン(ユージーン・チョイ)、ジョバン・アルマンド(ペドロ・ペーニャ)、ルーシー・リュー(カリプソ)、ジャイモン・フンスー(魔術師)、ヘレン・ミレン(ヘスペラ)

見た目は大人だが中身は子どものヒーロー、シャザムの活躍を描いた、DCコミックス原作のアクションエンタテインメント「シャザム!」のシリーズ第2弾。

古代の魔術師より6人の神のパワー(S=ソロモンの知恵、H=ヘラクレスの剛力、A=アトラスのスタミナ、Z=ゼウスの万能、A=アキレスの勇気、M=マーキュリーの神速)を授かった少年ビリーは、魔法の言葉「シャザム!(S.H.A.Z.A.M!)」と唱えると、超絶マッチョな最強ヒーローのシャザムに変身する。しかし、見た目は大人でも中身は子ども、ヒーローとしても半人前のシャザムは、大人の事情が理解できずに神々を怒らせてしまい、その結果、最強の神の娘たち「恐怖の3姉妹」がペットのドラゴンを引き連れて地球に襲来。未曽有の危機を前に、シャザムは世界のためではなく、ダメな自分を受け入れてくれた仲間のために立ち上がるが……。

マーベルの「マイティ・ソー」シリーズにも出演したことで知られるザカリー・リーバイがシャザム役を続投。神の娘の3姉妹役で「クィーン」のヘレン・ミレン、「キル・ビル」のルーシー・リュー、「ウエスト・サイド・ストーリー」のマリア役で注目された新鋭レイチェル・ゼグラーが新たに参加した。監督も前作に続いてデビッド・F・サンドバーグが務めた。

肩の凝らないコイツ。ティーン限定なターゲットのスーパーヒーロー定番もの。
封切初日で、ニューライン&ワーナーの大メジャーで、DCのヒットシリーズで、特撮バリバリの痛快SFアクションでありながら、都心の劇場の打ち込みが2人!という大丈夫かぁ?と叫びたくなる逸品。

| | コメント (0)

2023-079M 「世界の終わりから」☆☆☆★

Ssekainoowarikara邦題:世界の終わりから
時間:135分
公開:2023-04-07
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ナカチカ
製作総指揮:
製作:三宅はるえ 川端基夫 中林千賀子 紀里谷和明
監督:紀里谷和明
脚本:紀里谷和明
原作:紀里谷和明
撮影:神戸千木
音楽:八木信基
出演:伊東蒼、毎熊克哉、朝比奈彩、増田光桜、岩井俊二、市川由衣、又吉直樹、冨永愛、高橋克典、北村一輝、夏木マリ

「ラスト・ナイツ」「GOEMON」「CASSHERN」の紀里谷和明監督が、「さがす」の伊東蒼を主演に迎え、女子高生が世界を救うために奔走する姿を描いたドラマ。

事故で親を亡くした高校生のハナは、学校でも自分の居場所を見つけられず、生きる希望を見いだせない日々を送っていた。ある日、ハナの前に政府の特別機関と名乗る男が現れ、男から自分の見た夢を教えてほしいと頼まれる。まったく心当たりがない男の依頼に混乱するハナ。そしてその夜、ハナは奇妙な夢を見る。

伊東が主人公ハナ役を演じ、「ケンとカズ」の毎熊克哉、Netflixドラマ「今際の国のアリス」の朝比奈彩、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の増田光桜といった若手陣のほか、冨永愛、高橋克典、北村一輝、夏木マリ、市川由衣、映画監督の岩井俊二、お笑い芸人・作家の又吉直樹など個性的なキャストが顔をそろえる。

| | コメント (0)

2023-078M 「FALL フォール」☆☆☆★★

Sfall原題:Fall
邦題:FALL フォール
時間:107分
公開:2023-02-03
製作年度:2022
製作国:イギリス・アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:ジェームズ・ハリス マーク・レーン スコット・マン クリスチャン・マーキュリー デビッド・ハリング
監督:スコット・マン
脚本:スコット・マン ジョナサン・フランク
原作:
撮影:マクレガー
音楽:ティム・デスピック
出演:グレイス・フルトン(ベッキー)、ヴァージニア・ガードナー(ハンター)、ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディング

地上600メートルの超高層鉄塔に取り残された2人の若者の運命を描いたサバイバルスリラー。

山でのフリークライミング中に夫を落下事故で亡くしたベッキーは、1年が経った現在も悲しみから立ち直れずにいた。親友ハンターはそんな彼女を元気づけようと新たなクライミング計画を立て、現在は使用されていない超高層テレビ塔に登ることに。2人は老朽化して不安定になった梯子を登り、地上600メートルの頂上へ到達することに成功。しかし梯子が突然崩れ落ち、2人は鉄塔の先端に取り残されてしまう。

「シャザム!」のグレイス・フルトン(グレイス・キャロライン・カリー)とドラマ「マーベル ランナウェイズ」のバージニア・ガードナーが主演を務め、2022年版「スクリーム」のメイソン・グッディング、ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズのジェフリー・ディーン・モーガンが共演。「ファイナル・スコア」のスコット・マンが監督を務めた。

シチュエーション脱出サスペンス。高所に弱いので敬遠していた作品。けっこう前から公開してるが、いまだに上映してるということは、コンスタントに集客できてるのだろう。トイレの汚物まみれのも公開中だね。

| | コメント (0)

2023-077M 「ブラックライト」☆☆☆

Sblacklight 原題:Blacklight
邦題:ブラックライト
時間:104分
公開:2023-03-03
製作年度:2022
製作国:オーストラリア
配給:クロックワークス
製作総指揮:リサ・ウィルソン トム・オーテンバーグ クレイグ・チャップマン クレイグ・マクマホン ジェームズ・マイケル・カミングス ポール・サレバ
製作:マーク・ウィリアムズ ポール・カリー マイルズ・ネステル アレーブ・ロー ココ・シャオルー・マー
監督:マーク・ウィリアムズ
脚本:ニック・メイ マーク・ウィリアムズ
原作:ニック・メイ ブランドン・リービス
撮影:シェリー・ジョンソン
音楽:マーク・アイシャム
出演:リーアム・ニーソン(トラヴィス・ブロック)、エイダン・クイン(ガブリエル・ロビンソン)、エミー・レイヴァー=ランプマン(ミラ・ジョーンズ)、テイラー・ジョン・スミス(ダスティ・クレイン)、アンドリュー・ショウ(ジョーダン・ロックハート)、ザック・レモンズ(ウォレス)、クレア・ヴァン・ダー・ブーム(アマンダ・ブロック)、ガブリエラ・センゴス(ナタリー・ブロック)、ティム・ドラック(ドリュー・ホーソーン)、ヤエル・ストーン(ヘレン・デビッドソン)、ジョージア・フラッド(パール)、キャロライン・ブレイジャー(サラ)、メラニー・ジャーセン(ソフィア・フロレス)

リーアム・ニーソンが主演を務め、FBIの影の任務をこなしてきたフィクサーの男が陰謀に巻き込まれ、FBIと死闘を繰り広げる様を描いたアクションサスペンス。

FBI?官ガブリエルから直々に雇われているトラヴィス・ブロックは、通称「フィクサー」と呼ばれ、極秘任務で潜入捜査している秘密捜査官に危機が迫った際、その救出を担うという影の任務を担っていた。ある日、救出した潜入捜査官のダスティから、FBIが一般人の殺しに関与しているという話を聞かされる。にわかに信じられないトラヴィスだったが、その件を記者のミラ・ジョーンズにリークしようとしたダスティが何者かに殺されてしまう。ミラと調査を進める中、国家を揺るがす極秘プログラムの存在を知ったトラヴィスはガブリエルに直接問いただそうとするが、その矢先、トラヴィスの娘と孫娘が誘拐されてしまう。

監督は「ファイナル・プラン」に続き、ニーソンとタッグを組んだマーク・ウィリアムズ。

肩のこらなそうな作品。リーアム・ニーソン主演の国家の犯罪をぶっ飛ぼすアクションサスペンス。でも何ら新機軸のカケラもない、百均の雑貨のように平凡。中国資本が入っていて、おそらくそんなお金を頂戴するための企画かな。

| | コメント (0)

2023-076M 「ノック 終末の訪問者」☆☆☆★

Sknock原題:Knock at the Cabin
邦題:ノック 終末の訪問者
時間:100分
公開:2023-04-07
製作年度:2023
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:スティーブン・シュナイダー クリストス・V・コンスタンタコプーロス アシュリー・フォックス
製作:M・ナイト・シャマラン マーク・ビエンストック アシュウィン・ラジャン
監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン スティーブ・デスモンド マイケル・シャーマン
原作:ポール・トレンブレイ
撮影:
音楽:
出演:デイヴ・バウティスタ、ジョナサン・グロフ、ベン・オルドリッジ、ニキ・アムカ=バード、ルパート・グリント

「シックス・センス」「オールド」のM・ナイト・シャマラン監督が、ポール・トレンブレイの小説「終末の訪問者」を原作に、世界の終末と家族の命を天秤にかけた非情な決断を迫られる一家の危機を描いたスリラー。

ゲイのカップルであるエリックとアンドリュー、そして養女のウェンの家族が山小屋で穏やかな休日を過ごしていると、突如として武装した見知らぬ謎の男女4人が訪れ、家族は訳も分からぬまま囚われの身となってしまう。そして謎の男女たちは家族に、「いつの世も選ばれた家族が決断を迫られた」「家族のうちの誰か1人が犠牲になることで世界の終末を止めることができる」「拒絶することは何十万もの命を奪うことになる」と告げ、エリックとアンドリューらに想像を絶する選択を迫ってくる。テレビでは世界各国で起こり始めた甚大な災害が報じられるが、訪問者の言うことをにわかに信じることができない家族は、なんとか山小屋からの脱出を試みるが……。

謎の訪問者を演じるのは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのデイブ・バウティスタ、「ハリー・ポッター」シリーズのルパート・グリント、シャマラン監督の「オールド」にも出演したニキ・アムカ=バード、「秘密への招待状」のアビー・クイン。突然の悲劇に襲われる同性カップルのエリック役をドラマ「Fleabag フリーバッグ」のベン・オルドリッジ、アンドリュー役を「マトリックス レザレクションズ」のジョナサン・グロフが務める。

| | コメント (0)

2023-075M 「映画大好きポンポさん」☆☆☆★

Spompocinefil邦題:映画大好きポンポさん
時間:90分
公開:2021-06-04
製作年度:2021
製作国:日本
配給:角川ANIMATION
製作総指揮:
製作:
監督:平尾隆之
脚本:平尾隆之
原作:杉谷庄吾【人間プラモ】
撮影:星名工 魚山真志
音楽:松隈ケンタ
出演:清水尋也(ジーン/ジーン・フィニ)、小原好美(ポンポさん/ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット)、大谷凜香(ナタリー/ナタリー・ウッドワード)、加隈亜衣(ミスティア)、大塚明夫(マーティン/マーティン・ブラドッグ)

杉谷庄吾【人間プラモ】の同名コミックを劇場アニメ化。大物映画プロデューサーの孫で自身もその才能を受け継いだポンポさんのもとで、製作アシスタントを務める映画通の青年ジーン。映画を撮ることに憧れながらも自分には無理だと諦めかけていたが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりの楽しさを知る。ある日、ジーンはポンポさんから新作映画「MEISTER」の脚本を渡される。伝説の俳優マーティンの復帰作でもあるその映画に監督として指名されたのは、なんとジーンだった。ポンポさんの目にとまった新人女優ナタリーをヒロインに迎え、波乱万丈の撮影がスタートするが……。「渇き。」の清水尋也が主人公ジーン役で声優に初挑戦。新人女優ナタリーを「犬鳴村」の大谷凜香、ポンポさんをテレビアニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」の声優・小原好美がそれぞれ演じる。監督・脚本は「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」「劇場版『空の境界』第五章 矛盾螺旋」の平尾隆之。

| | コメント (0)

2023-074M 「ウィ、シェフ!」☆☆☆

Sbrigate原題:La Brigade
邦題:ウィ、シェフ!
時間:98分
公開:2023-05-05
製作年度:2022
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ルイ=ジュリアン・プティ
脚本:ルイ=ジュリアン・プティ、ライザ・ベンギギ、ソフィー・ベンサドン
原作:
撮影:
音楽:
出演:オドレイ・ラミー、フランソワ・クリュゼ、シャンタル・ノイワース

最終章のリアリティ番組への出演のあたりが端折られていて、唐突。

| | コメント (0)

2023-073M 「THE KILLER 暗殺者」☆☆☆★

Sthekiller原題:The Killer
邦題:THE KILLER 暗殺者
時間:95分
公開:2023-05-26
製作年度:2022
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:チェ・ジェフン
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:テャン・ヒョク、ブルース・カーン、イ・スンジュン、イ・ソヨン

伝説の暗殺者に託された最後の使命。それは孤独な少女を守ることだった?
引退した最強の暗殺者ウィガン (チャン・ヒョク)は財テクで成功を収め、派手な生活を送っていた。そんな中、友人と旅行に行く妻から友人の娘である女子高生ユンジ(イ・ソヨン)の面倒を見てほしいと頼まれる。短期間、保護者の役割だけすればいいと軽く考えていたウィガンだったが、人身売買を企む組織にユンジが拉致されてしまう。彼女を取り戻すべく、ウィガンの暗殺者としての本能が再び覚醒していく――。

無表情、無感動で続々と「預かった娘」を救うために、老若男女関係なく敵を容赦なく殺戮していく殺し屋。ありがちなのだが、ボディアクション、ガンアクションも頑張っている。なかなかのハードボイルドな魅力的キャラだ。もしかしたらシリーズ化も可能かな。

| | コメント (0)

2023-073M 「THE KILLER 暗殺者」☆☆☆★

Sthekiller原題:The Killer
邦題:THE KILLER 暗殺者
時間:95分
公開:2023-05-26
製作年度:2022
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:チェ・ジェフン
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:テャン・ヒョク、ブルース・カーン、イ・スンジュン、イ・ソヨン

伝説の暗殺者に託された最後の使命。それは孤独な少女を守ることだった?
引退した最強の暗殺者ウィガン (チャン・ヒョク)は財テクで成功を収め、派手な生活を送っていた。そんな中、友人と旅行に行く妻から友人の娘である女子高生ユンジ(イ・ソヨン)の面倒を見てほしいと頼まれる。短期間、保護者の役割だけすればいいと軽く考えていたウィガンだったが、人身売買を企む組織にユンジが拉致されてしまう。彼女を取り戻すべく、ウィガンの暗殺者としての本能が再び覚醒していく――。

無表情、無感動で続々と「預かった娘」を救うために、老若男女関係なく敵を容赦なく殺戮していく殺し屋。ありがちなのだが、ボディアクション、ガンアクションも頑張っている。なかなかのハードボイルドな魅力的キャラだ。もしかしたらシリーズ化も可能かな。

| | コメント (0)

2023-072M 「Winny」☆☆☆★★

Swinny邦題:Winny
時間:127分
公開:2023-03-10
製作年度:2023
製作国:日本
配給:KDDI、ナカチカ
製作総指揮:
製作:伊藤主税 藤井宏二 金山
監督:松本優作
脚本:松本優作 岸建太朗
原作:渡辺淳基
撮影:岸建太朗
音楽:Teje 田井千里
出演:東出昌大(金子勇)、三浦貴大(壇俊光)、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、池田大、金子大地、阿部進之介、渋川清彦、田村泰二郎、渡辺いっけい(北村文也)、吉田羊(金子勇の姉)、吹越満(秋田真志)、吉岡秀隆(仙波敏郎)

ファイル共有ソフト「Winny」の開発者が逮捕され、著作権法違反ほう助の罪に問われた裁判で無罪を勝ち取った一連の事件を、東出昌大主演、「ぜんぶ、ボクのせい」の松本優作監督のメガホンで映画化。

2002年、データのやりとりが簡単にできるファイル共有ソフト「Winny」を開発した金子勇は、その試用版をインターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」に公開する。公開後、瞬く間にシェアを伸ばすが、その裏では大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、次第に社会問題へ発展していく。違法コピーした者たちが逮捕される中、開発者の金子も著作権法違反ほう助の容疑で2004年に逮捕されてしまう。金子の弁護を引き受けることとなった弁護士・壇俊光は、金子と共に警察の逮捕の不当性を裁判で主張するが、第一審では有罪判決を下されてしまい……。

金子役を東出、壇弁護士役を三浦貴大がそれぞれ演じるほか、吉岡秀隆、吹越満らが脇を固める。

WindowsXPの頃、実際に僕のPCにWinnyがインストールしてあった。様々なファイル(もちろん非合法な海賊版も無数)が縦横無尽に置いてあった。しかし、かなりヤバいウィルスが仕込まれた『一見魅力的なタイトル』のファイルもあって、当時はインターネットの進化に目を見張っていたものの、こいつのハードユーザーになる根性は無かった。で、そのうちこの映画の事件が起きた。ナイフを発明した者が殺人幇助で逮捕される、という理不尽に『救え』キャンペーンが、ネットで溢れかえった記憶がある。
リアルタイムで動いていた事件が無罪で終わってよかったが、もし事件になっていなければ、日本にMETAが生まれていたかもしれない。そういう意味では『金子氏の逮捕立件』は、取り返しの付かない国家の犯罪だったと思う。

| | コメント (0)

2023-071M 「エッフェル塔 創造者の愛」☆☆☆

Seffel原題:Eiffel
邦題:エッフェル塔 創造者の愛
時間:108分
公開:2023-03-03
製作年度:2021
製作国:フランス・ベルギー・ドイツ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:バネッサ・ファン・ザイレン
監督:マルタン・ブルブロン
脚本:トーマス・ビデガン マルタン・ブルブロン マーティン・ブロソレット
原作:カロリーヌ・ボングラン
撮影:マティアス・ブカール
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:ロマン・デュリス(ギュスターヴ・エッフェル)、エマ・マッキー(アドリエンヌ・ブールジュ)、ピエール・ドゥラドンシャン(アントワーヌ・ド・レスタック)、アルマンド・ブーランジェ(クレール)、ブリュノ・ラファエリ(アドリエンヌの父)、アレクサンドル・スタイガー(ギュスターヴの同僚)

パリのエッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルを主人公に、塔が完成するまでの苦難の日々と、ある女性への秘められた思いを、創作を交えて描いたラブストーリー。

ニューヨークの「自由の女神像」の制作に協力して名声を得たエッフェルは、パーティの席で大臣から、3年後の1889年に開催されるパリ万国博覧会のシンボルモニュメント制作のコンクールへの参加を要請される。さらに友人で記者のレスタックの妻アドリエンヌからも野心作を見てみたいと言われたエッフェルは、パリの真ん中に300メートルの金属製の塔を造ると宣言。パーティではアドリエンヌと初対面のふりをしたエッフェルだが、実は彼にとってアドリエンヌは忘れられない女性だった。

「真夜中のピアニスト」のロマン・デュリスがエッフェル、「ナイル殺人事件」のエマ・マッキーがアドリエンヌを演じた。

 

| | コメント (0)

2023-070M 「BLUE GIANT」☆☆☆★★

Sbluegiant邦題:BLUE GIANT
時間:120分
公開:2023-02-17
製作年度:2023
製作国:日本
配給:東宝映像事業部
製作総指揮:
製作:
監督:立川譲
総作画監督:高橋裕一
脚本:NUMBER 8
原作:石塚真一
撮影:東郷香澄
音楽:上原ひろみ
出演:山田裕貴(宮本大)、間宮祥太朗(沢辺雪祈)、岡山天音(玉田俊二)
演奏:馬場智章(宮本大)、上原ひろみ(沢辺雪祈)、石若駿(玉田俊二)

2013年から小学館「ビッグコミック」にて連載開始した石塚真一の人気ジャズ漫画「BLUE GIANT」をアニメ映画化。

仙台に暮らす高校生・宮本大はジャズに魅了され、毎日ひとり河原でテナーサックスを吹き続けてきた。卒業と同時に上京した彼は、高校の同級生・玉田俊二のアパートに転がり込む。ある日、ライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈と出会った大は彼をバンドに誘い、大に感化されてドラムを始めた玉田も加わり3人組バンド「JASS」を結成。楽譜も読めずただひたすらに全力で吹いてきた大と、幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈、そして初心者の玉田は、日本最高のジャズクラブに出演して日本のジャズシーンを変えることを目標に、必死に活動を続けていく。

主人公・宮本大の声を人気俳優の山田裕貴が担当し、沢辺雪祈を間宮祥太朗、玉田俊二を岡山天音が演じる。「名探偵コナン ゼロの執行人」の立川譲が監督、原作の担当編集者でストーリーディレクターも務めるNUMBER 8が脚本を手がけ、「幼女戦記」シリーズのNUTがアニメーション制作を担当。世界的ピアニストの上原ひろみが音楽を手がけ、劇中曲の演奏も担当した。

 

| | コメント (0)

2023-069M 「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」☆☆☆

Soshibudokan邦題:劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ
時間:分
公開:2023-05-12
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ポニーキャニオン
製作総指揮:
製作:清水一幸
監督:大谷健太郎
脚本:本山久美子
原作:平尾アウリ
撮影:佐藤康祐
音楽:日向萌
出演:松村沙友理、伊礼姫奈、中村里帆、和田美羽、MOMO(@onefive)、KANO(@onefive)、SOYO(@onefive)、GUMI(@onefive)、ジャンボたかお(レインボー)、豊田裕大

| | コメント (0)

2023-068M 「フリークスアウト」☆☆☆★★

Sfreaksout原題:Freaks Out
邦題:フリークスアウト
時間:141分
公開:2023-05-12
製作年度:2021
製作国:イタリア・ベルギー
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:ガブリエーレ・マイネッティ
脚本:二コラ・グアッリャノーネ ガブリエーレ・マイネッティ
原作:
撮影:ミケーレ・ダッタナージオ
音楽:ミケーレ・ブラガ ガブリエーレ・マイネッティ
出演:クラウディオ・サンタマリア、アウロラ・ジョビナッツォ、ピエトロ・カステリット、ジャンカルロ・マルティニ、ジョルジョ・ティラバッシ、マックス・マッツォッタ、フランツ・ロゴフスキ

特殊能力を持つ団員たちが集うサーカス団とナチス・ドイツの戦いを描いた異能力バトルアクション。

第2次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人の団長・イスラエルが率いる小さなサーカス団には、光と電気を操る少女、虫使い、多毛症の怪力男、磁石人間の道化師と、その特殊な能力のせいで普通に暮らすことができない団員たちが肩を寄せ合いながら暮らしていた。イタリア国内でもナチス・ドイツの影響が強まる中、戦火を逃がれてサーカス団ごとアメリカへの脱出を考えていた団長のイスラエルが、突然姿を消してしまう。光と電気を操るマティルデは団長探しに奔走するが、怪力男のフルヴィオら3人は仕事を求め、ド派手なパフォーマンスが話題のベルリン・サーカス団の門を叩く。しかし、団長のフランツはナチスを勝利に導く異能力者を探し出し、人体実験を繰り返すという裏の顔を持つ男だった。

監督は、「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」のガブリエーレ・マイネッティ。2021年・第78回ベネチア国際映画祭コンペティション部門。イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダビッド・ディ・ドナテッロ賞でも作品賞ほか16部門にノミネートされ、撮影、美術など6部門を受賞した。

ナチスの跋扈した時代を舞台にしたダークファンタジーは、ギレルモ・デル・トロ監督の出世作「パンズ・ラビリンス」(2006年)という名作の印象が強いが、本作はそんな難しいジャンルを果敢に攻めた。サーカスの異能集団がナチスと戦うという物語。

| | コメント (0)

2023-067M 「EO イーオー」☆☆★★★

Seo原題:EO
邦題:EO イーオー
時間:88分
公開:2023-05-05
製作年度:2022
製作国:ポーランド・イタリア
配給:ファインフィルムズ
製作総指揮:
製作:エバ・ピアスコフスカ
監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本:エバ・ピアスコフスカ イエジー・スコリモフスキ
原作:
撮影:
音楽:パベウ・ミキェティン
出演:サンドラ・ドルジマルスカ、ロレンツォ・ズルゾロ、イザベル・ユペール

「アンナと過ごした4日間」「出発」などで知られるポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキが7年ぶりに長編映画のメガホンをとり、一頭のロバの目を通して人間のおかしさと愚かさを描いたドラマ。

愁いを帯びたまなざしと溢れる好奇心を持つ灰色のロバ・EOは、心優しい女性カサンドラと共にサーカスで幸せに暮らしていた。しかしサーカス団を離れることを余儀なくされ、ポーランドからイタリアへと放浪の旅に出る。その道中で遭遇したサッカーチームや若いイタリア人司祭、伯爵未亡人らさまざまな善人や悪人との出会いを通し、EOは人間社会の温かさや不条理さを経験していく。

伯爵未亡人役に「エル ELLE」のイザベル・ユペール。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞。第95回アカデミー国際長編映画賞ノミネート。

| | コメント (0)

2023-066M 「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」☆☆☆★

Sevev2023原題:Everything Everywhere All at Once
邦題:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
時間:139分
公開:2023-03-03
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ギャガ
製作総指揮:ティム・ヘディントン テレサ・スティール・ペイジ トッド・マクラス ジョシュ・ラドニック ミシェル・ヨー
製作:ジョー・ルッソ アンソニー・ルッソ マイク・ラロッカ ダニエル・クワン ダニエル・シャイナート ジョナサン・ワン
監督:ダニエル・クワン ダニエル・シャイナート
脚本:ダニエル・クワン ダニエル・シャイナート
原作:
撮影:ラーキン・サイプル
音楽:サン・ラックス
出演:ミシェル・ヨー(エヴリン・ワン)、ステファニー・スー(ジョイ・ワン/ジョブ・トゥパキ)、キー・ホイ・クァン(ウェイモンド・ワン)、ジェームズ・ホン(ゴンゴン)、ジェイミー・リー・カーティス(ディアドラ・ボーベアドラ)、タリー・メデル(ベッキー・スリガー)、ジェニー・スレイト(ビッグ・ノーズ)、ハリー・シャム・Jr(チャド)

カンフーとマルチバース(並行宇宙)の要素を掛け合わせ、生活に追われるごく普通の中年女性が、マルチバースを行き来し、カンフーマスターとなって世界を救うことになる姿を描いた異色のアクションアドベンチャー。奇想天外な設定で話題を呼んだ「スイス・アーミー・マン」の監督コンビのダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)が手がけた。

経営するコインランドリーは破産寸前で、ボケているのに頑固な父親と、いつまでも反抗期が終わらない娘、優しいだけで頼りにならない夫に囲まれ、頭の痛い問題だらけのエヴリン。いっぱいっぱいの日々を送る彼女の前に、突如として「別の宇宙(ユニバース)から来た」という夫のウェイモンドが現れる。混乱するエヴリンに、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と驚きの使命を背負わせるウェイモンド。そんな“別の宇宙の夫”に言われるがまま、ワケも分からずマルチバース(並行世界)に飛び込んだ彼女は、カンフーマスターばりの身体能力を手に入れ、まさかの救世主として覚醒。全人類の命運をかけた壮大な戦いに身を投じる。

エヴリン役は「シャン・チー テン・リングスの伝説」「グリーン・デスティニー」で知られるミシェル・ヨー。1980年代に子役として「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」「グーニーズ」などに出演して人気を博し、本作で20年ぶりにハリウッドの劇場公開映画に復帰を果たしたキー・ホイ・クァンが、夫のウェイモンドを演じて話題に。悪役ディアドラ役は「ハロウィン」シリーズのジェイミー・リー・カーティスが務めた。第95回アカデミー賞では作品、監督、脚本、主演女優ほか同年度最多の10部門11ノミネートを果たした。

最近の流行りは『マルチバース』もの。スパイダーマンをはじめとするマーベルやDCは、キャストやストーリーの辻褄矛盾が行き詰まると、その(彼らにとって)合理的説明として、マルチバースを発明した。というより、SF小説界ではカテゴリーにもなっている多重世界観を、腰を据えて断定的に『再発見』したわけだ。マルチバースだから、と言えば何でもアリな無限のストーリー構築空間を製作者は手に入れたのだ。で、その世界観を究極にまで煮詰めてみた作品が本作なのだろう。
お話そのものは、単純などこにでもありそうなホームドラマ。躾のボタンをかけちがった母娘が、すったもんだの末に和解していく物語。それをマルチバースな全宇宙を、破滅の危機におとす壮大なスペクタクルに仕立てたという珍品。でも、アカデミー賞の価値あるか?これ。

| | コメント (0)

2023-065M 「高速道路家族」☆☆☆

Skosokudorokazoku原題:Highway Family
邦題:高速道路家族
時間:128分
公開:2023-04-21
製作年度:2022
製作国:韓国
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:
製作:
監督:イ・サンムン
脚本:イ・サンムン
原作:
撮影:
音楽:イ・ミンフィ
出演:チョン・イル、ラ・ミラン、キム・スルギ、ペク・ヒョンジン

ホームレス一家と裕福な夫婦の偶然の出会いが思わぬ事件を引き起こす様子を描いた韓国発のスリラー映画。

高速道路のサービスエリアを転々としながらテントを張って暮らし、2度と会うことのない他人から2万ウォンを借りて食いつないでいるギウと3人の家族。ある日、ギウは以前お金を借りたことのあるヨンソンと、別のサービスエリアで偶然にも再会してしまう。不審に感じたヨンソンはギウを警察に突き出すが、残されたギウの妻ジスクと子どもたちを放っておけず、家へ連れ帰って一緒に暮らし始める。ヨンソンのもとで何不自由なく生活する家族を取り戻そうとするギウだったが……。

ホームレス一家の父ギウをテレビドラマ「太陽を抱く月」のチョン・イル、サービスエリアでギウ一家と出会うヨンソンを「ガール・コップス」のラ・ミランが演じた。

相当なバッドエンド。というか、家族の意思がわからない。

| | コメント (0)

2023-064M 「妖怪の孫」☆☆☆

Syokainomago邦題:妖怪の孫
時間:115分
公開:2023-03-17
製作年度:2023
製作国:日本
配給:スターサンズ
製作総指揮:
製作:
監督:内山雄人
脚本:
原作:
撮影:
音楽:岩代太郎
出演:古舘寛治

「新聞記者」などを手がけた映画製作会社スターサンズと「パンケーキを毒見する」の内山雄人監督がタッグを組み、“日本の真の影”に切り込んだ政治ドキュメンタリー。

連続在任日数2822日を誇り歴代最長在任総理大臣となった故・安倍晋三。タカ派的な外交政策と「アベノミクス」に代表される経済政策で支持を集めた反面、物議を醸す言動やスキャンダルでも世間から注目された。そんな安倍元総理の母方の祖父である政治家・岸信介は、社会の表と裏を渡り歩いて政財界を操る実力者としての姿から「昭和の妖怪」と呼ばれた。

「祖父の教え」として幼心に刷り込まれた野望を実現しようと極端に「前のめり」な政治姿勢となった背景にある血縁と生い立ちの秘密に迫り、安倍元総理とは何者だったのか、そして彼がこの国に遺したものは何だったのかを、ブラックユーモアや風刺絵本を交えながらひも解いていく。

配信試写。テレビマンユニオン制作。もちろん相当なバイアスがかかって強い東風。

| | コメント (0)

2023-063M 「MEMORY メモリー」☆☆☆★

Smemory原題:Memory
邦題:MEMORY メモリー
時間:114分
公開:2023-05-12
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ショウゲート
製作総指揮:テディ・シュワルツマン ベン・スティルマン ペーター・ブカート ルディ・デュランド トム・オーテンバーグ ジェームズ・マシェッロ マシュー・シダリ
製作:キャシー・シュルマン モシュ・ディアマント ルパート・マコニック マイケル・ハイムラー アーサー・サルキシアン
監督:マーティン・キャンベル
脚本:カルル・ヨース エリク・バン・ローイ、ダリオ・スカーダペイン
原作:ジェフ・ヒーラールツ
撮影:デビッド・タッターサル
音楽:ルパート・パークス
出演:リーアム・ニーソン、ガイ・ピアース、モニカ・ベルッチ

 

アルツハイマー病で記憶を失っていくベテラン殺し屋が最後の仕事に挑む姿を描く、リーアム・ニーソン主演のアクション。

 

完璧に仕事を遂行する殺し屋として、裏社会で絶大な信頼を得ていた殺し屋のアレックスは、アルツハイマー病の発症により任務の詳細を覚えられなくなってしまい、引退を決意する。これが最後と決めた仕事を引き受けたアレックスだったが、ターゲットが少女であることを知り、契約を破棄。彼の唯一の信念である「子どもだけは守る」を貫くため、アレックスは独自の調査を進める中で、財閥や大富豪を顧客とする巨大な人身売買組織の存在を突き止める。

 

ニーソンが主人公アレックス役を演じるほか、「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアース、「007 スペクター」「マトリックス」シリーズのモニカ・ベルッチが顔をそろえる。監督は「007 カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル。

 

 

| | コメント (0)

2023-062M 「アラビアンナイト 三千年の願い」☆☆☆★

Salaviannight3000nen原題:Three Thousand Years of Longing
邦題:アラビアンナイト 三千年の願い
時間:108分
公開:2023-02-23
製作年度:2022
製作国:オーストラリア・アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ディーン・フッド クレイグ・マクマホン ケビン・サン
製作:ダグ・ミッチェル ジョージ・ミラー
監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジョージ・ミラー オーガスタ・ゴア
原作:A・S・バイアット
撮影:ジョン・シール
音楽:トム・ホルケンボルフ
出演:イドリス・エルバ(ジン(魔人))、ティルダ・スウィントン(アリシア)、アーミト・ラグム(シバの女王)、ニコラス・ムアワード(ソロモン王)、エチェ・ユクセル(グルタン)、マッテオ・ボチェッリ(ムスタファ皇子)、ラッキー・ヒューム(スレイマン皇帝)、オグルカン・アルマン・ウスル(ムラト4世)、ジャック・ブラッディ(イブラヒム)、ゼリン・テキンドール(キョセム)、アンナ・“ベッティ”・アダムズ(砂糖姫)、ジョージ・シェヴソフ(老いた語り部)、デヴィッド・コリンズ(オズメット)、ブルク・ゴルゲダール(ゼフィール)、ヴィンセント・ギル(ゼフィールの夫)、メリッサ・ジャファー(クレメンタイン)、アン・チャールストン(ファニー)

「マッドマックス」シリーズの鬼才ジョージ・ミラーが、イスラムの説話集「アラビアンナイト」をモチーフに撮りあげたファンタジー映画。イギリスの作家A・S・バイアットの短編集「The Djinn in the Nightingale's Eye」を原作に、3000年もの間幽閉されていた孤独な魔人と現代の女性学者の「願い」をめぐる寓話を描く。

古今東西の物語や神話を研究する学者アリシアは、講演先のイスタンブールで美しいガラスの小瓶を買う。ホテルの部屋に持ち帰ると、中から巨大な魔人が飛び出し、瓶から出してくれたお礼に「3つの願い」をかなえると申し出る。しかし物語の専門家であるアリシアは「願い事」を描いた物語にハッピーエンドがないことを知っており、魔人の誘いに疑念を抱く。魔人は彼女の考えを変えさせようと、3000年におよぶ自らの物語を語り出す。

「パシフィック・リム」のイドリス・エルバが魔人、「サスペリア」のティルダ・スウィントンがアリシアを演じた。

 

 

| | コメント (0)

« 2023年2月 | トップページ | 2023年4月 »