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2022-256M 「ホワイト・ノイズ」☆☆★★★

Swhitenois原題:White Noise
邦題:ホワイト・ノイズ
時間:136分
公開:2022-12-09
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:
製作:ノア・バームバック デビッド・ハイマン ユーリ・シンガー
監督:ノア・バームバック
脚本:ノア・バームバック
原作:ドン・デリーロ
撮影:ロル・クローリー
音楽:ダニー・エルフマン
出演:アダム・ドライヴァー、グレタ・ガーウィグ、ドン・チードル

「マリッジ・ストーリー」「フランシス・ハ」のノア・バームバック監督が、アダム・ドライバーを主演に迎えて描く風刺的な人間ドラマ。

原作は、アメリカの作家ドン・デリーロによる同名小説。化学物質の流出事故に見舞われ、死を恐れるあまり錯乱してしまった大学教授が、家族とともに命を守るため逃走する。現代アメリカに生きる家族が死を身近に感じる環境に置かれたことで、愛や幸福といった普遍的な問題に向き合っていく姿を描く。

主演は、「スター・ウォーズ」シリーズのカイロ・レン役で広く知られ、「マリッジ・ストーリー」でもバームバック監督とタッグを組んだアダム・ドライバー。共演には、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品のジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシン役でおなじみのドン・チードル、バームバック監督の公私にわたるパートナーでもある、「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflixで2022年12月30日から配信。一部劇場で同年12月9日から公開。

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2022-255M 「まくをおろすな!」☆☆★★★

Smakuwoorosuna邦題:まくをおろすな!
時間:112分
公開:2023-01-20
製作年度:2023
製作国:日本
配給:ショウゲート
製作総指揮:
製作:清水順二
監督:清水順二
脚本:竹内清人
原作:
撮影:長瀬拓
音楽:杉山正明
出演:越岡裕貴、工藤美桜、寺西拓人、原嘉孝、高田翔、室龍太、緒月遠麻、坂元健児
田中精、竹中直人、岸谷五朗

アイドルグループ「ふぉ~ゆ~」の越岡裕貴が映画初主演を果たしたミュージカル時代劇。演劇ユニット「30-DELUX」の舞台「のべつまくなし」「のべつまくなし・改」を大胆にアレンジして映画化し、江戸時代に実在した人物や歴史的事件を新解釈で描き出す。

五代将軍・徳川綱吉の時代。“心中コーディネーター”のブン太こと紀伊国屋文左衛門は相棒のモン太こと近松門左衛門とともに、心中希望のカップルに芝居を打たせることで彼らの命を救っていた。ある日、2人は溜まり場の「どっぐかふぇ」にアルバイトに来た堀部安兵衛が、吉良上野介義央への仇討ちを企てていることを知る。赤穂浪士が江戸に集結する中、ブン太たちは誰の命も落とすことなく仇討ちを成功させるべく策を講じるが……。

越岡がブン太、「仮面ライダーゴースト」の工藤美桜がモン太を演じた。

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2022-254M 「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」☆☆☆★★

Svater2022原題:Avatar: The Way of Water
邦題:アバター ウェイ・オブ・ウォーター
時間:192分
公開:2022-12-26
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:デビッド・バルデス リチャード・ベイナム
製作:ジェームズ・キャメロン ジョン・ランドー
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン リック・ジャッファ アマンダ・シルバー
原作:ジェームズ・キャメロン リック・ジャッファ アマンダ・シルバー ジョシュ・フリードマン シェーン・サレルノ
撮影:ラッセル・カーペンター
音楽:サイモン・フラングレン
出演:サム・ワーシントン(ジェイク・サリー)、ゾーイ・サルダナ(ネイティリ)、ジョエル・デヴィッド・ムーア(ノーム)、スティーヴン・ラング(クオリッチ)、ジョヴァンニ・リビシ(セルフリッジ)、ケイト・ウィンスレット(ロナル)、クリフ・カーティス(トノワリ)、シガーニー・ウィーヴァー(キリ)、ジャック・チャンピオン(スパイダー)、ジェイミー・フラタース(ネティアム)、ブリテン・ダルトン(ロアク)、トリニティ・ブリス(トゥク)、ベイリー・バス(ツィレア)、フィリップ・ジョルジョ(アオヌング)、デュアン・エヴァンス・Jr(ロトソ)

ジャームズ・キャメロン監督が革新的な3D映像を生み出し、全世界興行収入歴代1位の大ヒット作となった「アバター」の約13年ぶりとなる続編。前作から約10年が経過した世界で、新たな物語が紡がれる。

地球からはるか彼方の神秘の星パンドラ。元海兵隊員のジェイクはパンドラの一員となり、先住民ナヴィの女性ネイティリと結ばれた。2人は家族を築き、子どもたちと平和に暮らしていたが、再び人類がパンドラに現れたことで、その生活は一変する。神聖な森を追われたジェイクとその一家は、未知なる海の部族のもとへ身を寄せることになる。しかし、その美しい海辺の楽園にも侵略の手が迫っていた。

ジェイク役のサム・ワーシントン、ネイティリ役のゾーイ・サルダナらおなじみのキャストが続投し、前作でグレイス・オーガスティン博士役を務めたシガニー・ウィーバーが、今作ではジェイクの養子キリ役をモーションキャプチャーによって演じている。

 

 

 

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2022-253M 「ブラックナイトパレード」☆☆★★★

Sblacknightpalade邦題:ブラックナイトパレード
時間:108分
公開:2022-12-23
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:市川南
監督:福田雄一
脚本:鎌田哲生 福田雄一
原作:中村光
撮影:各務真司
音楽:瀬川英史
出演:吉沢亮(日野三春)、橋本環奈(北条志乃)、中川大志(田中皇帝)、渡邊圭祐(古平鉄平)、若月佑美(赤井稲穂)、藤井美菜、山田裕貴、佐藤二朗(吉川輝)、玉木宏
「聖☆おにいさん」の中村光による漫画「ブラックナイトパレード」を、「今日から俺は!!」「銀魂」シリーズなど数々のコメディ映画を手がけてきた福田雄一監督のメガホンで実写映画化。NHK大河ドラマ「青天を衝け」以降、初の映画主演作となる吉沢亮をはじめ、橋本環奈、中川大志、渡邊圭祐ら豪華キャストが共演し、世界中にプレゼントを配るサンタクロースたちの知らざる姿を描くクリスマスコメディ。

受験も就職活動も失敗し、恋人もいない冴えない男・日野三春は、コンビニで3年間アルバイトをしている。世間がクリスマスムードに盛り上がるある日、黒いサンタ服を着た男が突然現れ、「今日から正社員だ」と言って、三春を無理やり北極へと連れ去ってしまう。そこには「サンタクロースハウス」という会社があった。世界中の子どもたちにプレゼントを配るというサンタクロースの激務をこなすことになった三春。しかし、その会社にはある秘密があり……。

主人公の三春を吉沢が演じ、サンタクロースハウスで働く三春の同僚で、天才的なハッキング能力を持つ北条志乃役を橋本環奈、チャラ男の田中皇帝役を中川大志、笑わないイケメン料理長の古平鉄平役を渡邊圭祐が務める。

 

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2022-252M 「ナイブズ・アウト グラス・オニオン」☆☆☆★

Snaivesoutgrassonion原題:Glass Onion: A Knives Out Mystery
邦題:ナイブズ・アウト グラス・オニオン
時間:139分
公開:2022-12-23
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:トム・カーノウスキー
製作:ラム・バーグマン ライアン・ジョンソン
監督:ライアン・ジョンソン
脚本:ライアン・ジョンソン
原作:
撮影:スティーブ・イェドリン
音楽:ネイサン・ジョンソン
出演:ダニエル・クレイグ(ブノワ・ブラン)、エドワード・ノートン(マイルズ)、ジャネール・モネイ(アンディ)、デイヴ・バウティスタ(デューク)、キャスリン・ハーン(クレア)、レスリー・オドム・Jr(ライオネル)、ケイト・ハドソン(バーディ)、ジェシカ・ヘンウィック(ペグ)、マデリン・クライン(ウィスキー)


ダニエル・クレイグが主演し、ライアン・ジョンソン監督がオリジナル脚本で描いた人気ミステリー「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」に続くシリーズ第2弾。ダニエル・クレイグ扮する風変わりな名探偵ブノワ・ブランが、周囲を海に囲まれた孤島で起こった殺人事件というミステリーに挑む。


IT企業の大富豪マイルズ・ブロンが、地中海にあるプライベートアイランドに親しい友人たちを招待し、ミステリーゲームの開催を持ちかける。ところが島で実際に殺人事件が発生。遊びだったはずのゲームは一転して恐ろしい事件となり、参加者は容疑者候補になってしまう。名探偵ブノワは友人同士のなかで交錯する思惑や、その裏に隠された真相を明らかにすべく、事件の調査に乗り出す。


富豪のマイルズ・ブロン役のエドワード・ノートンのほか、デイブ・バウティスタ、ジャネール・モネイ、キャスリン・ハーン、レスリー・オドム・Jr.、ジェシカ・ヘンウィック、マデリン・クライン、ケイト・ハドソンら豪華キャストが共演。Netflixで2022年12月23日から配信。


 前作は劇場で観たが、新作はNetflixの配信で。最近の映画は「シアターオンリー」をウリにする作品も多いが、あえてそう言わねば<みんな配信を待ってサブスクで観る>という製作者のビジネス的には美味しくないことになるからだ。いやはや、映画への投資ビジネスは末期症状だな。配信のモニターにはおさまらない超ド級の映像表現連発の大作か、配信からはファーストチョイスされないレベルのインディペンデントな小品か、の両極端になってきている。あとは配信会社が製作している。自分たちのプラットフォームのために。

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2022-251M 「かがみの孤城」☆☆☆

Skagaminokojo邦題:かがみの孤城
時間:116分
公開:2022-12-23
製作年度:2022
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:高橋敏弘 沢桂一 岩上敦宏 宮本典博 千葉均 石川光久 茅野洋 只野正弘 加藤智啓 中嶋裕之 小櫻顕 廣瀬健一
監督:原恵一
脚本:丸尾みほ
原作:辻村深月
撮影:
音楽:富貴晴美
出演:當真あみ(こころ)、北村匠海(リオン)、吉柳咲良(アキ)、板垣李光人(スバル)、横溝菜帆(フウカ)、高山みなみ(マサムネ)、梶裕貴(ウレシノ)、矢島晶子、美山加恋、池端杏慈、吉村文香、麻生久美子(こころの母)、芦田愛菜(オオカミさま)、宮崎あおい(喜多嶋先生)

直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を、「河童のクゥと夏休み」「カラフル」の原恵一が監督を務めて劇場アニメ化。

中学生のこころは学校に居場所をなくし、部屋に閉じこもる日々を送っていた。そんなある日、部屋の鏡が突如として光を放ち始める。鏡の中に吸い込まれるように入っていくと、そこにはおとぎ話に出てくる城のような建物と、6人の見知らぬ中学生がいた。そこへ狼のお面をかぶった少女「オオカミさま」が姿を現し、ここにいる7人は選ばれた存在であること、そして城のどこかに秘密の鍵が1つだけ隠されており、見つけた者はどんな願いでもかなえてもらえると話す。

若手女優の登竜門として知られる「カルピスウォーター」のCMキャラクターに起用されるなど注目を集める當真あみが、オーディションで1000人以上の中から主人公こころの声優に選ばれた。「百日紅 Miss HOKUSAI」などでも原監督と組んだ丸尾みほが脚本、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のA-1 Picturesがアニメーション制作を担当。

大団円の下り、オーケストラの交響曲風な音が盛り上がりすぎのフォルティッシッシモ!うるさすぎる。

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2022-250M 「フラッグ・デイ 父を想う日」☆☆☆

Sflagday原題:Flag Day
邦題:フラッグ・デイ 父を想う日
時間:112分
公開:2022-12-23
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:ショウゲート
製作総指揮:マクシミリアン・アルベライズ ローレンス・コペイキン トーステン・シューマッハー バンサン・マラバル シドニー・キンメル アレン・リウ ピーター・タッチ クリステル・コナン バイシャリ・ミストリー ジョン・ウィルダーマス
製作:ウィリアム・ホーバーグ ジョン・キリク フェルナンド・サリシン
監督:ショーン・ペン
脚本:ジェズ・バターワース ジョン=ヘンリー・バターワース
原作:ジェニファー・ボーゲル
撮影:ダニー・モダー
音楽:ジョセフ・ビタレッリ
出演:ディラン・ペン(ジェニファー・ヴォーゲル)、ショーン・ペン(ジョン・ヴォーゲル)、ジョシュ・ブローリン(伯父ベック)、ノーバート・レオ・バッツ(ドク)、デイル・ディッキー(マーガレット)、エディ・マーサン(Mr.エマニエル)、ベイリー・ノーブル(デビー)、ホッパー・ジャック・ペン(ニック・ヴォーゲル)、キャサリン・ウィニック(パティ・ヴォーゲル)

名優ショーン・ペンが初めて自身の監督作に出演し、実娘ディラン・ペンと父娘役を演じた人間ドラマ。ジャーナリストのジェニファー・ボーゲルが2005年に発表した回顧録を原作に、愛する父が実は犯罪者だったと知った娘の葛藤と家族の絆を、実話を基に描き出す。

1992年、アメリカ最大級の偽札事件の犯人であるジョン・ボーゲルが、裁判を前にして逃亡した。ジョンは巨額の偽札を高度な技術で製造したが、その顛末を聞いた娘ジェニファーが口にしたのは、父への変わらぬ愛情だった……。

父の正体を知り苦悩しながらも弱さや矛盾に満ちた父への愛情を深めていく娘をディランが熱演。共演に「ボーダーライン」のジョシュ・ブローリン、「ウィンターズ・ボーン」のデイル・ディッキー。「フォードvsフェラーリ」のジェズ・バターワース&ジョン=ヘンリー・バターワースが脚本を手がけた。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

実娘のディラン・ペンを売り出すために?名優ショーン・ペンが七光りを浴びせる。この手の売出しでの成功例は『ペーパー・ムーン』のテイタム・オニールのアカデミー賞受賞だよね。

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2022-249M 「ラーゲリより愛を込めて」☆☆☆

Srageriyoriaiwokomete邦題:ラーゲリより愛を込めて
時間:133分
公開:2022-12-09
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
原作:辺見じゅん
撮影:鍋島淳裕
音楽:小瀬村晶
出演:二宮和也(山本幡男)、北川景子(山本モジミ)、松坂桃李(松田研三)、中島健人(新谷健雄)、寺尾聰(山本顕一(壮年期))、桐谷健太(相沢光男)、安田顕(原幸彦)

二宮和也が主演を務め、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を演じた伝記ドラマ。作家・辺見じゅんのノンフィクション小説「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を基に、「護られなかった者たちへ」「糸」の瀬々敬久監督がメガホンをとった。

第2次世界大戦後の1945年。シベリアの強制収容所に抑留された日本人捕虜たちは、零下40度にもなる過酷な環境の中、わずかな食糧のみを与えられて重い労働を強いられ、命を落とす者が続出していた。そんな中、山本幡男は日本にいる妻や子どもたちのもとへ必ず帰れると信じ、周囲の人々を励まし続ける。山本の仲間思いの行動と力強い信念は、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯していく。

山本の妻・モジミ役に北川景子、山本とともにラーゲリで捕虜として過ごす仲間たちに松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕と豪華キャストが集結。

なんといっても安田顕が演じる「原さん」が一番ひどい。おめおめと帰国までして、遺書を届けるという。信じられない。こいつが仲間を売らなければ、この物語は存在せず、苦労はしても、主人公は帰国できていたはずである。納得がいかない。このキャラクターの存在が実話でないことを祈る。

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2022-248M 「トゥモロー・モーニング」☆☆☆★

Stomoorowmorning原題:Tomorrow Morning
邦題:トゥモロー・モーニング
時間:110分
公開:2022-12-16
製作年度:2022
製作国:イギリス
配給:セテラ・インターナショナル
製作総指揮:ポール・ガラッド スティーブン・マッギル ジェニー・チョウドリー ヒラリー・ウィリアムズ
製作:ジョン・ダンバリー
監督:ニック・ウィンストン
脚本:ローレンス・マーク・ワイス
原作:ローレンス・マーク・ワイス
撮影:デイブ・ソープ
音楽:ローレンス・マーク・ワイス
出演:ラミン・カリムルー(ビル/ウィル)、サマンサ・バークス(キャサリン/キャット)、フラー・イースト(インディア)、ジョージ・マグワイア(ニック)、オリヴァー・クレイトン(ザック)、ジョーン・コリンズ(アンナ)、ハリエット・ソープ(ジョーイ)、ヘンリー・グッドマン(ジョナサン)、オミッド・ジャリリ(ダリウシュ)、アニタ・ドブソン(カレン)、アドワ・アコト(レイチェル)、アレックス・マイケル・ストール(デヴィッド)

ロンドンを舞台に、ある一組の男女の愛と人生を、結婚前夜と離婚前夜、2つの時間を交錯させて描くミュージカル映画。イギリスの作曲家のローレンス・マーク・ワイスによる脚本と音楽で2006年にロンドンで初演され、2013年には日本でも上演された同名ミュージカル舞台を映画化した。

ロンドンで画家を夢見るキャサリンと小説家を目指すビルは、大恋愛の末に結ばれる。結婚して10年が経ち、キャサリンは画家として、ビルは売れっ子コピーライターとして成功を収めていたが、いつの間にか2人の心はすれ違い、離婚を決意していた。離婚を目前に、2人は出会ったころ、そして結婚前夜の記憶をたどり始める。

舞台版および映画版「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役やウエストエンド版「アナと雪の女王」のエルサ役など、有名ミュージカルで数多くヒロインを演じてきたサマンサ・バークスがキャサリン、「オペラ座の怪人」で史上最年少28歳でファントム役に抜てきされ、「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン役でブロードウェイデビューを飾ったラミン・カリムルーがビルをそれぞれ演じ、本格派のミュージカル俳優たちによる歌声が響き渡る。監督は、ミュージカルやオペラの演出家として活躍するニック・ウェンストン。

ミュージカルといっても、ほぼ主人公のカップルが二人で歌いまくる。モノローグの代わりに歌っている。最後の最後でちょびっとダンスシーン。なんとも不思議な作品。

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2022-247M 「ケイコ 目を澄ませて」☆☆☆★★

Skeikomimi邦題:ケイコ 目を澄ませて
時間:99分
公開:2022-12-16
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:狩野隆也 五老剛 小西啓介 古賀俊輔
監督:三宅唱
脚本:三宅唱 酒井雅秋
原作:小笠原恵子
撮影:月永雄太
音響効果:大塚智子
音楽:
出演:岸井ゆきの(小河ケイコ)、三浦誠己(林誠)、松浦慎一郎(松本進太郎)、佐藤緋美(小河聖司)、中島ひろ子(小河喜代実)、仙道敦子(会長の妻)、三浦友和(会長)

「きみの鳥はうたえる」の三宅唱監督が「愛がなんだ」の岸井ゆきのを主演に迎え、耳が聞こえないボクサーの実話をもとに描いた人間ドラマ。元プロボクサー・小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案に、様々な感情の間で揺れ動きながらもひたむきに生きる主人公と、彼女に寄り添う人々の姿を丁寧に描き出す。

生まれつきの聴覚障害で両耳とも聞こえないケイコは、再開発が進む下町の小さなボクシングジムで鍛錬を重ね、プロボクサーとしてリングに立ち続ける。嘘がつけず愛想笑いも苦手な彼女には悩みが尽きず、言葉にできない思いが心の中に溜まっていく。ジムの会長宛てに休会を願う手紙を綴るも、出すことができない。そんなある日、ケイコはジムが閉鎖されることを知る。

主人公ケイコを見守るジムの会長を三浦友和が演じる。

その年のアカデミー賞外国語映画賞の日本代表となった『百円の恋』(2014年 武正晴監督)の安藤サクラ、その年のアカデミー賞作品賞など総なめにした『ミリオンダラー・ベイビー』(2004年 クリント・イーストウッド監督)のヒラリー・スワンク。二人とも高く評価されて主演女優賞を受賞している。これまで2本で、女性ボクサーが主人公の映画のヒロインが栄冠に輝いている。そして、3本目のジンクスはあるのだろうか。
本作のヒロイン小河ケイコを演じる岸井ゆきの。聾唖のボクサーという難役。ギラギラとスクリーンから溢れ出る存在感。どうやらジンクスは生きていそうだ。

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2022-246M 「ボーンズ アンド オール」☆☆☆

Sbonesandall原題:Bones and All
邦題:ボーンズ アンド オール
時間:130分
公開:2023-02-17
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:
監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:デビッド・カイガニック
原作:
撮影:アルセニ・ハチャトゥラン
音楽:トレント・レズナー アティカス・ロス
出演:ティモシー・シャラメ、テイラー・ラッセル、マーク・ライランス

2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。ルカ・グァダニーノが銀獅子賞(最優秀監督賞)、テイラー・ラッセルがマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞。
人を喰らうというテーマでは、『羊たちの沈黙』(1991年 ジョナサン・デミ監督)でハンニバル・レクターを造形し、正面から描いたカニバリズムが映画史では劈頭としていいだろう。近年で記憶に新しいのは、『RAW 少女のめざめ』(2016年 ジュリア・デュクルノー監督)となるだろうか。まあ、我が国では今年はじめに死去した佐山一政の事件が有名だな。ドキュメンタリー映画にもなったし。
で、本作は(遺伝的、宿命的)食人族のカップルが、ヒロインの母に会うため、人を喰らいながら逃避行する、アメリカ中を走り回るロードムービーだ。まあ、マクガフィン的な要素の「食人」なので、これが吸血鬼でも、致命的ウイルス疾患でも、なんでもよさそうだ。とはいえ原作ものなので、そこまでいじれないか。

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2022-245M 「仁義なき戦い 総集編」☆☆☆★★

Stoei_202210_03邦題:仁義なき戦い 総集編
時間:224分
公開:1980-04
製作年度:1980
製作国:日本
配給:東映
監督:深作欣二
脚本:笠原和夫
原作:飯干晃一
音楽:津島利章
製作:日下部五朗
出演:菅原文太、小林旭、渡瀬恒彦、山城新伍、池玲子、堀越光恵、中村英子、金子信雄、木村俊恵、成田三樹夫、加藤武、山本麟一、川谷拓三、北村英三、汐路章、内田朝雄、遠藤辰雄、室田日出男、五十嵐義弘、大前均、野口貴史、大木晤郎、平沢彰、曽根晴美、荒木雅子、丘路千、鈴木康弘、阿波地大輔、宇崎尚韶、成瀬正孝、中村錦司、国一太郎、司裕介、松本泰郎、熊谷武、足田泰盛、堀正夫、岩尾正隆、名和宏、山本清、原田君事、木谷邦臣、小田真士、酒井哲、田中邦衛、丹波哲郎、梅宮辰夫

笠原和夫が脚本を担当した頂上作戦までの4作品の総集編となっている。224分はみごたえあり。バラで観るのもよいが、これだと「どこがカットされたか」を想像しながら観るというマニアックな楽しみもある。

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2022-244M 「日の丸 寺山修司40年目の挑発」☆☆☆

Shinomaru邦題:日の丸 寺山修司40年目の挑発
時間:72分
公開:2023-02-24
製作年度:2022
製作国:日本
配給:KADOKAWA
製作総指揮:秋山浩之 小池博
製作:森嶋正也 樋江井彰敏 津村有紀
監督:佐井大紀
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:堀井美香 喜入友浩

「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」(22年3月18~24日/ヒューマントラストシネマ渋谷)上映作品。
まあ、TBSだしねえ。

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2022-243M 「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」☆☆☆★★

Spinoccio原題:Guillermo del Toro's Pinocchio
邦題:ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
時間:116分
公開:2022-11-25
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:ジェイソン・ラスト
製作:ギレルモ・デル・トロ リサ・ヘンソン ゲイリー・アンガー アレックス・バークレー コーリー・キャンポドニコ
監督:ギレルモ・デル・トロ マーク・グスタフソン
脚本:ギレルモ・デル・トロ パトリック・マクヘイル
原作:カルロ・コロディ
原案:ギレルモ・デル・トロ マシュー・ロビンス
撮影:フランク・パッシンガム
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:

アカデミー賞を受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」や「パンズ・ラビリンス」「ナイトメア・アリー」などで知られる鬼才ギレルモ・デル・トロが、アニメーションで描くピノッキオの物語。

おもちゃ職人のゼペットじいさんが作った操り人形のピノッキオに命が宿る。本物の人間になりたいと願うようになったピノッキオは、冒険の中で苦難を乗り越えていく。世界中で愛される、誰もが知る名作のおなじみのストーリーを、ギレルモ・デル・トロと、「ファンタスティックMr.Fox」でアニメーション監督などを務めたストップモーションアニメの名匠マーク・グスタフソンが共同で監督を務めて描いた。

ピノッキオ役の声優には新人グレゴリー・マンを抜てき。語り部となるコオロギのセバスチャン・J・クリケット役はユアン・マクレガー、ゼペットじいさん役は「ハリー・ポッター」シリーズ、「ゲーム・オブ・スローンズ」のデビッド・ブラッドリーが務め、そのほかにもティルダ・スウィントン、クリストフ・ワルツ、フィン・ウルフハート、ケイト・ブランシェット、ロン・パールマンら豪華俳優陣が声優を務めている。Netflixで2022年12月9日から配信。一部劇場で同年11月25日から公開。

『パンズラビリンス』もそうだったが、本作はファシズムへの強い憎悪が背景に描かれている。ギレルモ・デル・トロの、心の自由を奪う「強欲なる権力」へのレジスト、という通奏低音が感じられる。アカデミー賞の『シェイプ・オブ・ウォーター』も最後は権力からの逃走だったしね。

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2022-242M 「THE FIRST SLAM DUNK」☆☆☆★★

Sslamdunk2022邦題:THE FIRST SLAM DUNK
時間:124分
公開:2022-12-03
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:井上雄彦
脚本:井上雄彦
原作:井上雄彦
撮影:中村俊介
音楽:武部聡志 TAKUMA
出演:仲村宗悟(宮城リョータ)、笠間淳(三井寿)、神尾晋一郎(流川楓)、木村昴(桜木花道)、三宅健太(赤木剛憲)、坂本真綾(赤木晴子)

1990年から96年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、現在に至るまで絶大な人気を誇る名作バスケットボール漫画「SLAM DUNK」を新たにアニメーション映画化。原作者の井上雄彦が監督・脚本を手がけ、高校バスケ部を舞台に選手たちの成長を描き出す。

湘北高校バスケ部メンバーの声優には、宮城リョータ役に「ブルーロック」の仲村宗悟、三井寿役に「ガンダムビルドダイバーズ」の笠間淳、流川楓役に「ヒプノシスマイク」の神尾晋一郎、桜木花道役に「ドラえもん」の木村昴、赤木剛憲役に「僕のヒーローアカデミア」の三宅健太を起用。1990年代のテレビアニメ版も手がけた東映アニメーションと、「あかねさす少女」のダンデライオンアニメーションスタジオがアニメーション制作を手がける。

ロックバンドの「The Birthday」がオープニング主題歌、「10-FEET」がエンディング主題歌を務め、作曲家・音楽プロデューサーの武部聡志と「10-FEET」のTAKUMAが音楽を担当。

宮城にフォーカス。今どきのイケメン、カワイイ系にメタモルさせずに、ゴツゴツした原画タッチが心地よい。さまざまなキャラクターの物語の総決算としての山王工業との決勝戦だけで2時間見せきる。「音」の使い方が秀逸。でもって、相変わらず桜木花道はバカだ。

 

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2022-241M 「MEN 同じ顔の男たち」☆☆★★★

Smen原題:Men
邦題:MEN 同じ顔の男たち
時間:100分
公開:2022-12-09
製作年度:2022
製作国:イギリス
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:アンドリュー・マクドナルド アロン・ライヒ
監督:アレックス・ガーランド
脚本:アレックス・ガーランド
原作:
撮影:ロブ・ハーディ
音楽:ベン・サリスベリー ジェフ・バロウ
出演:ジェシー・バックリー(ハーパー)、ロリー・キニア(ジェフリー)、パーパ・エッシードゥ(ジェームス)、ゲイル・ランキン(ライリー)、サラ・トゥーミィ(フリーダ巡査)

「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランドが監督・脚本を手がけ、「ロスト・ドーター」のジェシー・バックリー主演で描くサスペンススリラー。

夫の死を目撃してしまったハーパーは、心の傷を癒すためイギリスの田舎町へやって来る。彼女は豪華なカントリーハウスの管理人ジェフリーと出会うが、街へ出かけると少年や牧師、警官に至るまで出会う男すべてがジェフリーと全く同じ顔だった。さらに廃トンネルから謎の影がついてきたり、木から大量の林檎が落下したり、夫の死がフラッシュバックするなど不穏な出来事が続発。ハーパーを襲う得体の知れない恐怖は、徐々にその正体を現し始める。

ダニエル・クレイグ主演の「007」シリーズでビル・タナー役を務めたロリー・キニアが、同じ顔をした不気味な男たちを怪演。

予告トレーラーは自主映画の学生が独善的にイキって制作した、思わせぶりなワンアイデア、羊頭狗肉なやらかし作品に見えるので、ある意味、心して(ショックアブソーバー全開で)鑑賞。アレックス・ガーランド監督の「エクス・マキナ」も僕にとっては、観客置いてけ堀な空回り作品と認識してるので、覚悟が必要なのだ。前作「アナイアレーション 全滅領域」もワンアイデアの結末崩壊作品と記憶しているし。って、この監督の作品を意外と観続けている自分に震撼する。
でもって「どーすんの?この結末」なのは、過去作と共通。よりグロくなって、安定のA24でもある。

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2022-240M 「マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン」☆☆☆

Smaijaisola原題:Maija Isola
邦題:マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン
時間:97分
公開:2023-03-03
製作年度:2021
製作国:/フィンランド・ドイツ
配給:シンカ、kinologue
製作総指揮:
製作:
監督:レーナ・キルペライネン
脚本:レーナ・キルペライネン
原作:
撮影:レーナ・キルペライネン
音楽:
出演:マイヤ・イソラ、クリスティーナ・イソラ、エンマ・イソラ

日本でも人気の北欧デザインブランド「マリメッコ」の伝説的デザイナー、マイヤ・イソラ(1927-2001)。ケシの花をモチーフとした「ウニッコ」など、2021年に70周年を迎えたマリメッコを代表するデザインの多くはマイヤ・イソラが手掛けたものである。19歳で娘を出産後、世界中を旅しながら多彩なデザインを次々と生み出し、マリメッコの成長と共にデザイナーとしての才能が開花。38年間でマリメッコに500以上のデザインを提供したマイヤ・イソラの創作の源とは?
結婚・離婚を繰り返しながらも娘への愛に溢れていた人生を、娘のクリスティーナ・イソラの証言と送られた手紙、本人の日記や当時のアーカイブ映像で綴る本作は、旅先でのインスピレーションから生まれたデザインや絵画を、彩り鮮やかに映し出している。旅を愛し、世界のすべてをかたちにしてきた、しなやかで逞しいデザイナーの人生を体感する傑作アート・ドキュメンタリー。

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2022-239M 「メグレと若い女の死」☆☆☆★

Smaigret原題:Maigret
邦題:メグレと若い女の死
時間:89分
公開:2023-03-17
製作年度:2022
製作国:フランス
配給:アンプラグド
製作総指揮:
製作:
監督:パトリス・ルコント
脚本:パトリス・ルコント ジェローム・トネール
原作:ジョルジュ・シムノン
撮影:イブ・アンジェロ
音楽:ブリュノ・クーレ
出演:ジュラール・ドパルデュー、ジャド・ラベスト、メラニー・ペルニエ、オーロール・クレマン、エリザベート・ブールジーヌ、アンドレ・ウィルム

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2022-238M 「ブラックアダム」☆☆☆★

Sblackadam原題:Black Adam
邦題:ブラックアダム
時間:124分
公開:2022-12-02
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:トビー・エメリッヒ リチャード・ブレナー デイブ・ノイスタッター クリス・パン ウォルター・ハマダ アダム・シュラグマン ジェフ・ジョンズ エリック・マクレオド スコット・シェルドン
製作:ボー・フリン ハイラム・ガルシア ドウェイン・ジョンソン ダニー・ガルシア
監督:ジャウム・コレット=セラ
脚本:アダム・スティキエル ローリー・ヘインズ ソフラブ・ノシルバン
原作:ビル・パーカー C・C・ベック
撮影:ローレンス・シャー
音楽:ローン・バルフェ
出演:ドウェイン・ジョンソン(ブラックアダム/テス・アダム)、ピアース・ブロスナン(ドクター・フェイト/ケント・ネルソン)、サラ・シャヒ、ノア・センティネオ(アトム・スマッシャー/アル・ロススタイン)、オルディス・ホッジ(ホークマン/カーター・ホール)、クインテッサ・スウィンデル(サイクロン/マクシーン・ハンケル)

「ワイルド・スピード」「ジュマンジ」シリーズなど数々の大ヒット作で人気のドウェイン・ジョンソンが、DCコミックスが生み出したアンチヒーロー、ブラックアダムに扮したアクションエンタテインメント。

5000年の眠りから目覚めた破壊神ブラックアダム。かつて彼の息子は自らの命を犠牲にして父を守り、その力を父に託した。ブラックアダムの力は、息子の命と引き換えにして得られたものだった。そのことに苦悩と悔恨を抱えるブラックアダムは、息子を奪われたことに対する復讐のため、その強大な力を使って暴れまわり、破壊の限りを尽くす。そんなブラックアダムの前に、彼を人類の脅威とみなしたスーパーヒーローチーム「JSA(ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ)」が立ちはだかる。

ブラックアダムと対峙するヒーローチーム「JSA」のメンバーで魔術師ドクター・フェイト/ケント・ネルソン役を、「007」シリーズの5代目ジェームズ・ボンドで知られるピアース・ブロスナンが務めた。JSAのリーダーで空の王者ホークマン役にオルディス・ホッジ、嵐を操るサイクロン役にクインテッサ・スウィンデル、巨大化する能力を持つアトム・スマッシャー役にノア・センティネオ、物語の鍵を握る女性アドリアナ役にサラ・シャヒ。「ジャングル・クルーズ」でもドウェイン・ジョンソンとタッグを組んだジャウム・コレット=セラ監督がメガホンをとった。

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2022-237M 「あのこと」☆☆☆★

Sanokoto原題:L'evenement
邦題:あのこと
時間:100分
公開:2022-12-02
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:エドアール・ウェイル アリス・ジラール
監督:オドレイ・ディワン
脚本:オドレイ・ディワン マルシア・ロマーノ
原作:アニー・エルノー
撮影:ロラン・タニー
音楽:エフゲニー・ガルペリン サーシャ・ガルペリン
出演:アナマリア・ヴァルトロメイ(アンヌ)、サンドリーヌ・ボネール(ガブリエル(母))、アナ・ムグラリス(リヴィエール(闇医者))、ファブリツィオ・ロンジョーネ(ラヴィンスキー医師(かかりつけ医))

2022年度のノーベル文学賞を受賞した作家アニー・エルノーが若き日の実体験をもとにつづった短編小説「事件」を映画化。「ナチス第三の男」などの脚本を手がけたオドレイ・ディワンが監督を務め、2021年・第78回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。法律で中絶が禁止されていた1960年代フランスを舞台に、望まぬ妊娠をした大学生の12週間にわたる戦いを、主人公アンヌの目線から臨場感たっぷりに描く。

労働者階級に生まれたアンヌは、貧しいながらも持ち前の知性と努力で大学に進学。未来を掴むための学位にも手が届こうとしていたが、大切な試験を前に自分が妊娠していることに気づく。中絶が違法とされる中、解決策を見いだすべく奔走するアンヌだったが……。

「ヴィオレッタ」のアナマリア・バルトロメイが主演を務め、「仕立て屋の恋」のサンドリーヌ・ボネール、「燃ゆる女の肖像」のルアナ・バイラミが共演。

ノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの原作。最近『シンプルな情熱』というお洒落ポルノグラフィ映画を観た記憶がある。
テーマは望まぬ妊娠と、アンダーグラウンドな墮胎のお話。アメリカ映画では「17歳の瞳に映る世界」(2020年 エリザ・ヒットマン監督)で同様のテーマを取り扱い、ベルリン映画祭で銀熊賞を得ている。邦題が秀逸。
本作はエルノーの自伝的な小説を原作とし、女性のオドレイ・ディワンが監督したもの。60年代の墮胎が非合法だったフランスが舞台だ。ヴェネチア映画祭で金獅子賞。欧州では、正面から墮胎と向き合う作品に、宗教的な原理も含めて、刺激されるのだろうか?ディテールは、女性監督ならではの部分もあるのだろ。

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2022-236M 「月の満ち欠け」☆☆☆★

Stukinomichikake邦題:月の満ち欠け
時間:128分
公開:2022-12-02
製作年度:2022
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:高橋敏弘 荒木宏幸 弓矢政法 渡辺勝也 浅田靖浩 伊藤亜由美 井田寛
監督:廣木隆一
脚本:橋本裕志
原作:佐藤正午
撮影:水口智之
音楽:FUKUSHIGE MARI
出演:大泉洋(小山内堅)、有村架純(正木瑠璃)、目黒蓮(三角哲彦)、伊藤沙莉(緑坂ゆい)、田中圭(正木竜之介)、柴咲コウ(小山内梢)、菊池日菜子(小山内瑠璃)、小山紗愛(緑坂るり)、阿部久令亜(小山内瑠璃(幼少期))、尾杉麻友(荒谷みずき)、寛 一 郎(レコードショップ店員・中西)、波岡一喜(レコードショップ店長)、安藤玉恵(荒谷清美)、丘みつ子(小山内和美)

2017年に第157回直木賞を受賞した佐藤正午による同名ベストセラー小説を、大泉洋主演、有村架純、目黒蓮(Snow Man)、柴咲コウの共演、廣木隆一監督のメガホンにより映画化。

小山内堅は、愛する妻と家庭を築き、幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢と娘の瑠璃を同時に失ったことから日常は一変する。悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦と名乗る男が訪ねてくる。事故当日、娘の瑠璃が面識のないはずの三角に会いに来ようとしていたという。そして、三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性について語り出す。それは数十年の時を超えて明らかになる許されざる恋の物語だった。

小山内夫妻役を大泉と柴咲が、娘と同じ名前を持つ女性役を有村、三角役を目黒がそれぞれ演じる。

生まれ変わっても愛した男に会いに行きたい!という執念ホラー。と見える一面もある。渋谷の午後、女性客90%で、なかなかな当たり興行に見える。『奇跡の愛の感動ドラマ』でアピールしたからか。佐藤正午の原作は未読。

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2022-235M 「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」☆☆☆

Sluiswaintandcat原題:The Electrical Life of Louis Wain
邦題:ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ
時間:111分
公開:2022-12-01
製作年度:2021
製作国:イギリス
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ロン・ハルパーン ディディエ・ルプファー ダン・マクレイ ジュリア・オー オリー・マッデン ダニエル・バトセック ベネディクト・カンバーバッチ サイモン・スティーブンソン
製作:ガイ・ヒーリー エド・クラーク アダム・アクランド リア・クラーク
監督:ウィル・シャープ
脚本:サイモン・スティーブンソン ウィル・シャープ
原作:サイモン・スティーブンソン
撮影:エリック・アレクサンダー・ウィルソン
音楽:アーサー・シャープ
出演:ベネディクト・カンバーバッチ(ルイス・ウェイン)、クレア・フォイ(エミリー・ウェイン)、アンドレア・ライズボロー(キャロライン・ウェイン)、トビー・ジョーンズ(ウィリアム・イングラム卿)、ヘイリー・スクワイアーズ、タイカ・ワイティティ、ニック・ケイヴ、、オリヴィア・コールマン(ナレーション)

猫をモチーフにしたイラストで人気を集めたイギリスの画家ルイス・ウェインの生涯を、ベネディクト・カンバーバッチ主演で描いた伝記映画。

イギリスの上流階級に生まれたルイスは早くに父を亡くし、一家を支えるためイラストレーターとして働くように。やがて妹の家庭教師エミリーと恋に落ちた彼は、周囲から身分違いと猛反対されながらも彼女と結婚。しかしエミリーは、末期ガンを宣告されてしまう。そんな中、ルイスは庭に迷い込んできた子猫にピーターと名づけ、エミリーのために子猫の絵を描き始める。

「ファースト・マン」のクレア・フォイが妻エミリーを演じ、「女王陛下のお気に入り」のオリビア・コールマンがナレーションを担当。俳優・監督として活躍するウィル・シャープがメガホンをとり、「ある公爵夫人の生涯」のマイケル・オコナーが衣装を手がけた。

猫のイラストで一世を風靡した画家の伝記ドラマ。テイストしてはWHITEクイントらしくない、トンガリが少ないノーマルな作品。
公開二日目、平日の朝イチとはいえ、WHITEクイントの観客は二人!大丈夫か?キノフィルムズ。

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