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2022-234M 「母性」☆☆☆★★

Sbosei邦題:母性
時間:115分
公開:2022-11-23
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:
製作:高橋雅美 池田宏之 勝股英夫 名倉健司 田中祐介
監督:廣木隆一
脚本:堀泉杏
原作:湊かなえ
撮影:鍋島淳裕
音楽:コトリンゴ
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央

ベストセラー作家・湊かなえの同名小説を映画化し、戸田恵梨香と永野芽郁が母娘役を演じたミステリードラマ。ある未解決事件の顛末を、“娘を愛せない母”と“母に愛されたい娘”それぞれの視点から振り返り、やがて真実にたどり着くまでを描き出す。

女子高生が自宅の庭で死亡する事件が起きた。発見したのは少女の母で、事故なのか自殺なのか真相は不明なまま。物語は、悲劇に至るまでの過去を母と娘のそれぞれの視点から振り返っていくが、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、その内容は次第に食い違っていく。

語り手となる母のルミ子を戸田、娘の清佳を永野が演じ、ルミ子の実母を大地真央、義母を高畑淳子、ルミ子の夫を三浦誠己が演じる。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「ヴァイブレータ」の廣木隆一監督がメガホンをとり、「ナラタージュ」の堀泉杏が脚本を担当。

湊かなえの原作は未読。そういうミトコンドリアが連鎖する『業』の物語。高畑が凄い。大地も不気味。

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2022-233M 「セールスマン(1969)」☆☆☆★

Ssalesman原題:Salesman
邦題:セールスマン(1969)
時間:91分
公開:2022-11-26
製作年度:1969
製作国:アメリカ
配給:東風、gnome
製作総指揮:
製作:
監督:アルバート・メイズルス デビッド・メイズルス シャーロット・ズウェリン
脚本:
原作:
撮影:アルバート・メイズルス
音楽:
出演:

1960年代後半のアメリカで豪華版聖書を売り歩くセールスマンたちの旅に密着したドキュメンタリー。ドキュメンタリー映画の潮流「ダイレクトシネマ」を牽引したアルバート&デビッド・メイズルス兄弟監督の代表作で、アメリカン・ドキュメンタリーの金字塔的作品として高く評価された。

金色に輝く豪華版聖書を販売する「ミッドアメリカン・バイブル・カンパニー」で働くポール、チャーリー、ジェームズ、レイモンドの4人のセールスマン。教会から紹介された悩める大衆をターゲットに訪問販売の旅へ出た彼らは、孤独な未亡人、移民、生活に困窮している家庭など、様々な客に聖書を売り込んでいく。

ボストンからフロリダまで旅するセールスマンたちの姿を独自のスタイルで観察し、アメリカの夢と幻滅を鮮烈に描き出す。

ダイレクトシネマ手法のドキュメンタリー。近日公開の『浦安魚市場のこと』でも効果的に使われていたが、余計な情緒的な演出がかまされたナレーションなど入れずに、現場音のみにて構成編集されたものだ。ここに取材されているのは、アメリカ中西部を拠点とする、高級感あふれる聖書出版社のセールスマン。思い返せばテータム・オニールがアカデミー賞を獲った『ペーパームーン』(1973年 ピーター・ボグダノヴィッチ監督)は、ライアン・オニールが「夫が生前に、愛する妻に贈る手配をしていた、彼女の名前入りの聖書を未亡人に売りつける」という詐欺ビジネスで渡り歩くロードムービーだった。聖書のセールスマンというものが、日常的に玄関をノックするというアメリカゆえに、このドキュメンタリーが存在したのだろう。

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2022-232M 「野獣の血」☆☆☆

Syajuunochi原題:Hot Blooded
邦題:野獣の血
時間:120分
公開:2023-01-20
製作年度:2022
製作国:韓国
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:
監督:チョン・ミョングァン
脚本:
原作:キム・オンス
撮影:
音楽:ユン・イルサン
出演:チョン・ウ、キム・ガブス、チェ・ムソン、チ・スンヒョン、イ・ホンネ

「偽りの隣人 ある諜報員の告白」やNetflixドラマ「模範家族」で知られるチョン・ウの主演で、1990年代の激動の釜山を舞台に、極道たちの生きる姿を描いたノワールサスペンス。

1993年、釜山港の外れに位置する街クアム。養護施設出身で札付きのワルだったヒスは、街を牛耳るソンに拾われ、その右腕として一帯を仕切っている。クマムのような小さな街にも利権をめぐるヤクザたちのにらみ合いがあり、クアムに目を付けたヨンド派が、ヒスとともに養護施設で育ったチョルジンを使い、ヒスを懐柔しようとしてくる。ヤクザ稼業に嫌気がさしていたヒスは、ソンのもとでのし上がることも、ヨンド派について金を稼ぐことも、そのどちらも望んではおらず、恋人のインスクと一緒に巨済島でペンションを開いて静かに暮らしたいと思っていた。ヒスはソンのもとを訪れ、組織を抜けたいと告げるが……。

原作は「設計者」「キャビネット」などが邦訳されている作家キム・オンスによるノワール小説。自身もベストセラー作家のチョン・ミョングァンが初メガホンをとって映画化した。主人公ヒスをチョン・ウが演じ、「箪笥」「殺人の疑惑」のキム・ガプス、Netflixドラマ「悪霊狩猟団:カウンターズ」のイ・ホンネらが共演。

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2022-231M 「グリーン・ナイト」☆☆☆

Sgreenklnight原題:The Green Knight
邦題:グリーン・ナイト
時間:130分
公開:2022-11-25
製作年度:2021
製作国:アメリカ・カナダ・アイルランド
配給:トランスフォーマー
製作総指揮:エドモンド・サンプソン トーマス・デカイ アーロン・L・ギルバート ジェイソン・クロス マクダラ・ケレハー オーウェン・イーガン
製作:トビー・ハルブルックス ジェームズ・M・ジョンストン デビッド・ロウリー ティム・ヘディントン テレサ・スティール・ペイジ
監督:デビッド・ロウリー
脚本:デビッド・ロウリー
原作:
撮影:アンドリュー・D・パレルモ
音楽:ダニエル・ハートマン
出演:デヴ・パテル(サー・ガウェイン)、アリシア・ヴィキャンデル(エッセル/奥方)、ジョエル・エドガートン(城の主人)、サリタ・チョウドリー(ガウェインの母(モーガン・ル・フェイ))、ショーン・ハリス(アーサー王)、ケイト・ディッキー(女王)、バリー・コーガン(盗賊)、ラルフ・アイネソン(緑の騎士)

「指輪物語」の著者J・R・R・トールキンが現代英語訳したことで知られる14世紀の叙事詩「サー・ガウェインと緑の騎士」を、「スラムドッグ$ミリオネア」のデブ・パテル主演で映画化したダークファンタジー。「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」のデビッド・ロウリーが監督・脚本を手がけ、奇妙な冒険の旅を通して自身の内面と向き合う青年の成長を圧倒的映像美で描く。

アーサー王の甥であるサー・ガウェインは、正式な騎士になれぬまま怠惰な毎日を送っていた。クリスマスの日、円卓の騎士が集う王の宴に異様な風貌をした緑の騎士が現れ、恐ろしい首切りゲームを持ちかける。挑発に乗ったガウェインは緑の騎士の首を斬り落とすが、騎士は転がった首を自身の手で拾い上げ、ガウェインに1年後の再会を言い渡して去っていく。ガウェインはその約束を果たすべく、未知なる世界へと旅に出る。

共演は「リリーのすべて」のアリシア・ビカンダー、「華麗なるギャツビー」のジョエル・エドガートン。

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2022-230M 「恋のいばら」☆☆☆★

Skoinoibara邦題:恋のいばら
時間:98分
公開:2023-01-06
製作年度:2023
製作国:日本
配給:パルコ
製作総指揮:
製作:村田亮 柳井望 堤静夫 曽根祥子
監督:城定秀夫
脚本:澤井香織 城定秀夫
原作:
撮影:渡邊雅紀
音楽:ゲイリー芦屋
出演:松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐

「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫監督が、1人の男性とその元恋人と現在の恋人のいびつな三角関係を通し、誰もが抱く嫉妬や恋心を繊細かつエキセントリックに描いた恋愛ドラマ。

図書館に勤める富田桃は、自分を振った元恋人・湯川健太朗のSNSを見て、彼に真島莉子という新しい恋人がいることを知る。自分とは正反対の洗練された莉子に興味を抱いた桃は本人を特定し、ある理由から彼女に直接会いに行く。桃は莉子に、健太朗が撮った自分との秘密の写真データを取り返したいと話し、桃と莉子は秘密の共犯関係に陥っていく。

松本穂香が桃、玉城ティナが莉子を演じ、「ブラックナイトパレード」「鋼の錬金術師 完結編」の渡邊圭祐が健太朗役を務めた。「愛がなんだ」などの脚本家・澤井香織が城定監督と共同で脚本を担当。

テレビ東京出資作品。

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2022-229M 「ベネデッタ」☆☆☆

Sbenedetta原題:Benedetta
邦題:ベネデッタ
時間:131分
公開:2023-02-17
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:ポール・バーホーベン
脚本:ポール・バーホーベン デビッド・バーク
原作:
撮影:ジャンヌ・ラポワリー
音楽:アン・ダッドリー
出演:ヴィルジニー・エフィラ、ダフネ・パタキア、シャーロット・ランプリング、ランベール・ウィルソン

「氷の微笑」「ロボコップ」の鬼才ポール・バーホーベン監督が、17世紀にレズビアン主義で告発された実在の修道女ベネデッタ・カルリーニの数奇な人生と彼女に翻弄される人々を描いた伝記映画。

17世紀、ペシアの町。聖母マリアと対話し奇蹟を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、秘密の関係を深めていく。そんな中、ベネデッタは聖痕を受けてイエスの花嫁になったとみなされ、新たな修道院長に就任。民衆から聖女と崇められ強大な権力を手にするが……。

「おとなの恋の測り方」のビルジニー・エフィラが主演を務め、「さざなみ」のシャーロット・ランプリング、「神々と男たち」のランベール・ウィルソンが共演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

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2022-228M 「チケットトゥパラダイス」☆☆★★★

Stickettoparadaice原題:Ticket to Paradise
邦題:チケット・トゥ・パラダイス
時間:104分
公開:2022-11-03
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:ジョージ・クルーニー グラント・ヘスロフ ジュリア・ロバーツ リサ・ロバーツ・ギラン マリサ・イェレス・ギル アメリア・グレンジャー サラ=ジェーン・ロビンソン サム・トンプソン ジェニファー・コーンウェル
製作:ティム・ビーバン エリック・フェルナー サラ・ハーベイ デボラ・バルダーストーン
監督:オル・パーカー
脚本:オル・パーカー ダニエル・ピプスキ
原作:
撮影:オーレ・ブラット・バークランド
音楽:ローン・バルフェ
出演:ジョージ・クルーニー(デヴィッド)、ジュリア・ロバーツ(ジョージア)、ケイトリン・デヴァー(リリー)、マキシム・プティエ(グデ)、ビリー・ロード(レン)、リュカ・ブラヴォー(ポール)

「オーシャンズ」シリーズで夫婦役を演じたジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが再共演し、娘のスピード婚を止めようと奮闘する元夫婦を演じたロマンティックコメディ。

元夫婦のデヴィッドとジョージアは20年前に離婚して以来、必要に迫られて会うことがあっても、いつもいがみ合ってばかりいた。そんな2人の愛娘リリーがロースクールを卒業し、旅行でバリ島へ向かい、数日後に「現地の彼と結婚する」という連絡が入る。弁護士になる夢を捨てて会ったばかりの男と結婚するなどあってはならないと、自分たちと同じ過ちを繰り返してほしくないデヴィッドとジョージアは、現地へ赴き、娘の結婚阻止に向けて協力することになる。

監督は「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」のオル・パーカー。「ディア・エヴァン・ハンセン」のケイトリン・デバーが娘のリリーを演じ、リリーの恋人役に本作でハリウッドデビューを果たすマキシム・ブティエ、リリーの友人役に「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」のビリー・ロード。

僕の友人の某教授のバイブル『たそがれ流星群』なるものを連想させる予告がなんとも高齢者観客の意欲をそそる。昔の名前で出ています的な、ラブロマンスのスターが共演する、カビがはえたような焼けぼっくいに火が付く?大人のファンタジーなのだろう。という前提イメージで鑑賞。究極のハリウッド式の予定調和に酔いたい!という欲求を100%叶える内容で、納得の王道ラブコメ。

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2022-227M 「ザリガニの鳴くところ」☆☆☆★★

Szaruganinonakutokoro原題:Where the Crawdads Sing
邦題:ザリガニの鳴くところ
時間:125分
公開:2022-11-18
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:ロンダ・トーレフソン ベッツィー・ダンバリー
製作:リース・ウィザースプーン ローレン・ノイスタッター
監督:オリビア・ニューマン
脚本:ルーシー・アリバー
原作:ディーリア・オーエンズ
撮影:ポリー・モーガン
音楽:マイケル・ダナ
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ(カイア)、テイラー・ジョン・スミス(テイト)、ハリス・ディキンソン(チェイス)、マイケル・ハイアット(メイベル)、スターリング・メイサー・Jr(ジャンピン)、デヴィッド・ストラザーン(トム・ミルトン)

全世界で累計1500万部を売り上げたディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説を映画化。

ノースカロライナ州の湿地帯で、将来有望な金持ちの青年が変死体となって発見された。犯人として疑われたのは、「ザリガニが鳴く」と言われる湿地帯で育った無垢な少女カイア。彼女は6歳の時に両親に捨てられて以来、学校へも通わずに湿地の自然から生きる術を学び、たった1人で生き抜いてきた。そんなカイアの世界に迷い込んだ心優しい青年との出会いが、彼女の運命を大きく変えることになる。カイアは法廷で、自身の半生について語り始める。

リース・ウィザースプーンが製作を手がけ、ドラマ「ふつうの人々」で注目を集めたデイジー・エドガー=ジョーンズが主演を務めた。音楽は「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」でアカデミー作曲賞を受賞したマイケル・ダナ。テイラー・スウィフトが本作のためのオリジナルソングを書き下ろしたことでも話題を集めた。

まったく事前情報ゼロで鑑賞。ベストセラーのミステリー小説が原作だそうだ。そのとおり、殺人があり、犯人と目される女性が捕まり、後半は法廷ドラマとなって、犯行の真相が、彼女の生い立ちや恋愛遍歴を再現するかたちで、明らかにされていく。とまあ、無数にある事件物ではあるが、舞台がノースカロライナの湿地帯という魅力的な場所。ヒロインは親に棄てられた妖精のような美少女。というビジュアルの強みで、観客にアピールしているようだ。
事件の真相は、ほぼ予想通りだし、動機も共感はできる。そこは、事件物映画の文脈の教科書通り。といっても、まあ原作がそうなのだろうから。
邦題は原作の原題通り。これはタイトルマッチで悩んだろうなあ。意味不明だもの、一見したら。逆に『謎めいた』タイトルで客を呼んでいるかも。
深読みすれば「Where the Crawdads Sing」というオリジナルタイトルは、Crawdadsをcrawとdadsの間に補助線を引かせているのかもしれない。

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2022-226M 「ある男」☆☆☆★

Saruotoko邦題:ある男
時間:121分
公開:2022-11-18
製作年度:2022
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:高橋敏弘 木下直哉 田中祐介 中部嘉人 浅田靖浩 佐渡島庸平 井田寛
監督:石川慶
脚本:向井康介
原作:平野啓一郎
撮影:近藤龍人
音楽:Cicada
出演:妻夫木聡(城戸章良)、安藤サクラ(谷口里枝)、窪田正孝(谷口大祐)、清野菜名(後藤美涼)、眞島秀和(谷口恭一)、小籔千豊(中北)、坂元愛登(悠人)、山口美也子(武本初江)、きたろう(伊東)、カトウシンスケ(柳沢)、河合優実(茜)、でんでん(小菅)、仲野太賀(谷口大祐(本物))、真木よう子(城戸香織)、柄本明(小見浦憲男)

芥川賞作家・平野啓一郎の同名ベストセラーを「蜜蜂と遠雷」「愚行録」の石川慶監督が映画化し、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝が共演したヒューマンミステリー。

弁護士の城戸は、かつての依頼者・里枝から、亡くなった夫・大祐の身元調査をして欲しいという奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経験後に子どもを連れて故郷へ帰り、やがて出会った大祐と再婚、新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていたが、大祐は不慮の事故で帰らぬ人となった。ところが、長年疎遠になっていた大祐の兄が、遺影に写っているのは大祐ではないと話したことから、愛したはずの夫が全くの別人だったことが判明したのだ。城戸は男の正体を追う中で様々な人物と出会い、驚くべき真実に近づいていく。

弁護士・城戸を妻夫木、依頼者・里枝を安藤、里枝の亡き夫・大祐を窪田が演じる。

サービスデーとはいえ、HUMAXがほぼ満席。
平野啓一郎の原作は未読。背乗りの重いテーマ。安藤は相変わらず上手い。妻夫木は妻夫木のまま。

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2022-225M 「ファイブ・デビルス」☆☆☆

Sfivedevils原題:Les cinq diables
邦題:ファイブ・デビルズ
時間:96分
公開:2022-11-18
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:ロングライド
製作総指揮:
製作:ジャン=ルイ・リビ ファニー・イボンネ
監督:レア・ミシウス
脚本:レア・ミシウス ポール・ギローム
原作:
撮影:ポール・ギローム
音楽:フロレンシア・ディ・コンシリオ
出演:アデル・エグザルコプロス(ジョアンヌ)、サリー・ドラメ(ヴィッキー)、スワラ・エマティ(ジュリア)、ムスタファ・ムベング(ジミー)、ダフネ・パタキア(ナディーヌ)、パトリック・ブシテー(ジャン=イヴォン)

「パリ13区」「イスマエルの亡霊たち」などの脚本を手がけたフランスの新鋭レア・ミシウスが、監督デビュー作「アヴァ」に続いて撮りあげた長編第2作。

香りの能力を持つ少女が母の封じられた記憶に飛び込んでいく姿を、恐ろしくも美しい映像で描き出す。嗅覚に不思議な能力を持つ少女ヴィッキーは、大好きな母ジョアンヌの香りをこっそり集めている。ある日、謎めいた叔母ジュリアが現れたことをきっかけに、ヴィッキーのさらなる能力が開花。ヴィッキーは自分が生まれる前の母と叔母の過去にタイムリープしてしまう。

「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスが主演を務め、秘密を抱える母ジョアンヌを演じた。

己の存在は、己のタイムリープを決定的な原因とした、結果である。という逆パラドックスなる時空飛翔ドラマ。
ところで、ジョアンナとのシーンは必要だったのか疑問だ。

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2022-224M 「サイレント・ナイト」☆☆☆

Ssilentnight原題:Silent Night
邦題:サイレント・ナイト
時間:90分
公開:2022-11-18
製作年度:2021
製作国:イギリス
配給:イオンエンターテイメント、プレシディオ
製作総指揮:クローディア・ボーン ピーター・モートン スティーブン・マークス カルロス・ペレス アダム・ボーリング デビッド・リード ピエトロ・グレッピ エレーヌ・テオドリー オドラ・ラブロス
製作:マシュー・ボーン トルーディ・スタイラー セリーヌ・ラトレイ
監督:カミラ・グリフィン
脚本:カミラ・グリフィン
原作:
撮影:サム・レントン
音楽:ローン・バルフェ
出演:キーラ・ナイトレイ(ネル)、マシュー・グード(サイモン)、ローマン・グリフィン・デイヴィス(アート)、アナベル・ウォーリス(サンドラ)、リリー=ローズ・デップ(ソフィ)

「キングスマン」シリーズのマシュー・ボーンが製作を手がけ、地球最後のクリスマスイブを過ごす家族の姿をブラックユーモアを交えながら描いたイギリス映画。

イギリス人夫婦ネルとサイモンと3人の子どもたちは、田舎の屋敷でクリスマスのディナーパーティを開くことに。屋敷には夫婦の学生時代の友人たちとその家族が集まり、子どもを含む12人の男女は久々の再会を喜びあう。しかし、今年のクリスマスは例年とは全く異なるものだった。あらゆる生物を死滅させる謎の毒ガスが地球全土に拡がり、明日にもイギリスに到達するのだ。毒ガスの恐怖が迫る中、パーティには次第に不穏なムードが漂い始める。

キーラ・ナイトレイが主人公ネル、その息子を「ジョジョ・ラビット」の子役ローマン・グリフィン・デイビスが演じ、ローマンの母親でもあるカミラ・グリフィンが監督・脚本を担当。

世界終末ラストナイトもの。集った仲間や家族の仮面が剥がれていくドラマなのは、想像どおり。劇場で観るスケール感もなく、バットエンドとしつつ『キャリー』なワンカットも想像どおり。眼は『ラ・ジュテ』には勝てない。

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2022-223M 「エンパイア・オブ・ライト」☆☆☆★★★

Sempire_of_light原題:Empire of Light
邦題:エンパイア・オブ・ライト
時間:119分
公開:2023-02
製作年度:2022
製作国:イギリス・アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:マイケル・レーマン ジュリー・パスター
製作:ピッパ・ハリス サム・メンデス
監督:サム・メンデス
脚本:サム・メンデス
原作:
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:トレント・レズナー アティカス・ロス
出演:オリヴィア・コールマン、マイケル・ウォード、トビー・ジョーンズ、コリン・ファース

1980年のイギリス南岸の静かなリゾート地を舞台に、そこに生きる人々の絆と、映画と映画館という魔法を描くラブストーリー。監督・脚本を、『アメリカン・ビューティー』(1999)がアカデミー賞で作品賞・監督賞を含む5部門に輝き、『1917 命をかけた伝令』でも監督賞・脚本賞にノミネートされたサム・メンデスが務めた。本作を「最も個人的な思いのこもった作品」と語っている。

オリヴィア・コールマンの壮絶な演技に圧倒される。女優賞の最有力候補だろう。ロジャー・ディーキンスのカメラも凄い。なかでも、海を見渡せる廃ラウンジを、色付きガラスを通して光射す情景は、美しすぎて震えがくる。映写室のキラキラした光の粒も素敵だ。 

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2022-222M 「イニシェリン島の精霊」☆☆☆★★

Sinisherinto原題:The Banshees of Inisherin
邦題:イニシェリン島の精霊
時間:109分
公開:2023-01-27
製作年度:2022
製作国:イギリス・アメリカ・アイルランド
配給:ディズニー
製作総指揮:
製作:グレアム・ブロードベント ピーター・チャーニン マーティン・マクドナー
監督:マーティン・マクドナー
脚本:マーティン・マクドナー
原作:
撮影:ベン・デイビス
音楽:カーター・バーウェル
出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガン

「スリー・ビルボード」のマーティン・マクドナー監督が、人の死を予告するというアイルランドの精霊・バンシーをモチーフに描いた人間ドラマ。

1923年、アイルランドの小さな孤島イニシェリン島。住民全員が顔見知りのこの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから絶縁を言い渡されてしまう。理由もわからないまま、妹や風変わりな隣人の力を借りて事態を解決しようとするが、コルムは頑なに彼を拒絶。ついには、これ以上関わろうとするなら自分の指を切り落とすと宣言する。

「ヒットマンズ・レクイエム」でもマクドナー監督と組んだコリン・ファレルとブレンダン・グリーソンが主人公パードリックと友人コルムをそれぞれ演じる。共演は「エターナルズ」のバリー・コーガン、「スリー・ビルボード」のケリー・コンドン。2022年・第79回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門でマーティン・マクドナーが脚本賞を、コリン・ファレルがポルピ杯(最優秀男優賞)をそれぞれ受賞した。

 一昔前、六本木WAVEにあったシネヴィヴァンあたりが上映館としてふさわしいタイプの作品。といえば、わかる人にはわかるだろう。理不尽なほど多様な、作家の世界観が前面にあるタイプの作品の数々が、六本木のスクリーンを染めた。マーティン・マクドナー脚本・監督の本作も、観る者がトラウマになりそうなメランコリックな怪作だ。

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2022-221M 「非常宣言」☆☆☆★

Shijosengen原題:Emergency Declaration
邦題:非常宣言
時間:141分
公開:2023-01-06
製作年度:2022
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:ハン・ジェリム
監督:ハン・ジェリム
脚本:ハン・ジェリム
原作:
撮影:イ・モゲ パク・ジョンチョル
音楽:イ・ビョンウ チョン・ジフン
出演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン、キム・ソジン、パク・ヘジュン

韓国映画界を代表する俳優ソン・ガンホとイ・ビョンホンが共演し、飛行機内で発生したウイルステロの恐怖を描いたパニックスリラー。

飛行機恐怖症のパク・ジェヒョクは娘とともにハワイ行きの航空機に搭乗するが、離陸後まもなく乗客が相次いで謎の死を遂げ、機内はパニックに陥る。一方、地上では飛行機を標的にしたウイルステロの犯行予告動画がネット上にアップロードされていた。捜査に乗り出したベテラン刑事ク・イノは、その飛行機が妻の搭乗した便だと知る。テロの知らせを受けた国土交通省大臣スッキは、緊急着陸のため国内外に交渉を開始。副操縦士ヒョンスは乗客の命を守るべく奮闘するが、機体はついに操縦不能となり急降下していく。

刑事ク・イノをソン・ガンホ、乗客パク・ジェヒョクをイ・ビョンホンが演じ、「殺人者の記憶法」のキム・ナムギル、「シークレット・サンシャイン」のチョン・ドヨンらが共演。監督・脚本は「ザ・キング」のハン・ジェリム。

 

 

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2022-220M 「宮松と山下」☆☆☆★

Smiyamatsutomatsushita邦題:宮松と山下
時間:87分
公開:2022-11-18
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:
製作:吉崎圭一 安倍純子 小佐野保 定井勇二 佐藤雅彦
監督:関友太郎 平瀬謙太朗 佐藤雅彦
脚本:関友太郎 平瀬謙太朗 佐藤雅彦
原作:
撮影:國井重人
音楽:
出演:香川照之(宮松)、津田寛治(健一郎)、尾美としのり(谷)、中越典子(藍)、野波麻帆(里帆)、大鶴義丹(潮田)、尾上寛之(國本)、諏訪太朗(初老の男)、黒田大輔(医師)

教育番組「ピタゴラスイッチ」などで知られるクリエイティブディレクターの佐藤雅彦、NHKでドラマ演出に携わってきた関友太郎、「百花」の共同脚本を務めた平瀬謙太朗の3人からなる監督集団「5月」の長編デビュー作。

エキストラ俳優の宮松は、時代劇で弓に射られたり、大勢のヤクザの1人として路上で撃たれたり、ヒットマンの凶弾に倒れたりと、名もなき殺され役を演じてばかりいる。慎ましく静かな日々を送る宮松だったが、実は彼は過去の記憶をすべて失っていた。自分について何も思い出せないまま、毎日数ページだけ渡される「主人公ではない人生」を演じ続ける彼のもとに、ある日男が訪ねてきて……。

主人公・宮松を香川照之が演じ、津田寛治、尾美としのり、中越典子らが共演。
紙巻煙草の効能。銘柄は『希望』。

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2022-219M 「劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編」☆☆☆

Stenseislimguren邦題:劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編
時間:108分
公開:2022-11-25
製作年度:2022
製作国:日本
配給:バンダイナムコアーツ
製作総指揮:
製作:
監督:菊地康仁
脚本:筆安一幸
原作:川上泰樹 伏瀬 みっつばー
撮影:佐藤洋
音楽:藤間仁
出演:岡咲美保(リムル)、古川慎(ベニマル)、豊口めぐみ(智慧之王)、前野智昭(ヴェルドラ)、千本木彩花(シュナ)、M・A・O(シオン)

小説投稿サイト「小説家になろう」発の人気ライトノベルを原作とする異世界ファンタジーアニメ「転生したらスライムだった件」の劇場版。原作者・伏瀬が自ら原案を務めたオリジナルストーリーが展開する。

平凡なサラリーマンからスライムに異世界転生して魔物たちの国・魔国連邦(テンペスト)を築き上げ、仲間を救うため魔王のひとりにまで上り詰めたリムル=テンペスト。魔国連邦の西に位置するラージャ小亜国では、女王の持つ不思議な力を巡る陰謀が渦巻いていた。ある日リムルたちの前に、大鬼族(オーガ)の生き残りであるヒイロが現れる。ベニマルたちの兄貴分だったというヒイロとの再会をきっかけに、彼らは新たな戦いへと身を投じていく。

劇場版オリジナルキャラクターで謎の力を持つ女王トワの声を、「今夜、世界からこの恋が消えても」「君が落とした青空」などで活躍する若手俳優の福本莉子が担当した。

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2022-218M 「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」☆☆☆★

Sblackpancer2022原題:Black Panther: Wakanda Forever
邦題:ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー
時間:161分
公開:2022-11-11
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ルイス・デスポジート ビクトリア・アロンソ バリー・ウォルドマン
製作:ケビン・ファイギ ネイト・ムーア
監督:ライアン・クーグラー
脚本:ライアン・クーグラー ジョー・ロバート・コール
原作:ライアン・クーグラー
撮影:オータム・デュラルド・アーカポー
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
出演:レティーシャ・ライト(シュリ)、ルピタ・ニョンゴ(ナキア)、ダナイ・グリラ(オコエ)、ウィンストン・デューク(エムバク)、アンジェラ・バセット(ラモンダ女王)、マーティン・フリーマン(エヴェレット・ロス)、テノッチ・ウエルタ(ネイモア)、ドミニク・ソーン(リリ・ウィリアムズ/アイアンハート)

マーベル・シネマティック・ユニバースの一作として世界的大ヒットを記録し、コミックヒーロー映画として史上初めてアカデミー作品賞を含む7部門にノミネート、3部門で受賞を果たした「ブラックパンサー」の続編。主人公ティ・チャラ/ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年8月に死去したが、代役を立てずに続編を製作した。

国王ティ・チャラを失い、悲しみに包まれるワカンダ。先代の王ティ・チャカの妻であり、ティ・チャラの母でもあるラモンダが玉座に座り、悲しみを乗り越えて新たな一歩を踏み出そうとしていた。そんな大きな岐路に立たされたワカンダに、新たな脅威が迫っていた。

監督・脚本は前作から引き続きライアン・クーグラーが担当。ティ・チャラの妹シュリ役のレティーシャ・ライト、母ラモンダを演じるアンジェラ・バセットをはじめ、ルピタ・ニョンゴ、マーティン・フリーマン、ダイナイ・グリラ、ウィンストン・デューク、フローレンス・カスンバらが前作キャストが再登場。新たに「フォーエバー・パージ」などで知られるテノッチ・ウエルタが参加した。

世界にWASPは不要っていう主題の映画。

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2022-217M 「あちらにいる鬼」☆☆★★★

Sachiraniiruoni_20221115090001邦題:あちらにいる鬼
時間:139分
公開:2022-11-11
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:中西一雄 小西啓介 津嶋敬介 池邉真佐哉
監督:廣木隆一
脚本:荒井晴彦
原作:井上荒野
撮影:桑原正祀
音楽:鈴木正人
出演:寺島しのぶ(長内みはる)、豊川悦司(白木篤郎)、広末涼子(白木笙子)、高良健吾(小桧山真二)、村上淳(秦)、蓮佛美沙子(坂口初子)、佐野岳(矢沢祥一郎)、宇野祥平(新城)、丘みつ子(白木サカ)

作家・井上荒野が自身の父である作家の井上光晴と母、そして瀬戸内寂聴をモデルに男女3人の特別な関係をつづった同名小説を、寺島しのぶと豊川悦司の主演で映画化。

人気作家の長内みはるは戦後派を代表する作家・白木篤郎と講演旅行をきっかけに知り合い、男女の仲になる。一方、白木の妻・笙子は夫の奔放な女性関係を黙認することで平穏な夫婦生活を続けていた。しかしみはるにとって白木は体だけの関係にとどまらず、「書くこと」を通してつながることで、かけがえのない存在となっていく。

瀬戸内寂聴をモデルにした長内みはるを寺島、井上光晴をモデルにした白木篤郎を豊川、白木の妻・笙子を広末涼子が演じる。「ヴァイブレータ」「やわらかい生活」の廣木隆一が監督、荒井晴彦が脚本を手がける。

  広末涼子の井上光晴の妻役がすごいカッコ良いのだが、よく考えればお嬢さんの荒野さんが原作の映画。そりゃ、母親をカッコ良く書くよなあ。と納得。寺島しのぶが粘着力ある脂っこい演技で、観る者に疲労感を与える。それにしても、ド左翼の井上光晴は下半身に人格ナシだなあ。驚いた。
 映画的には無駄と思われるエピソードやシーンが多く、139分も使うことはないだろうに。新宿で中核ヘルの学生カップルが、ゴールデン街っぽい店に逃げ込んでくるシーンなど、唐突でまったく不要。時代背景を描くエピソードとしても手法は愚劣。井上の講演の語り部分や、初恋エピソードも不要だろう。脚本の段階で整理ができていないのか、思い入れすぎて観客を置いてけぼりにして、盛り込み過多となったのか。ともあれ、120分以下にして、リズムやテンポを重視していってほしかった。商業映画なんだから。

 

 

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2022-216M 「戦場記者」☆☆☆★

Ssenjokisha邦題:戦場記者
時間:102分
公開:2022-12-16
製作年度:2022
製作国:日本
配給:KADOKAWA
製作総指揮:
製作:
監督:須賀川拓
脚本:
原作:
撮影:寺島尚彦 宮田雄斗 渡辺琢也 市川正峻
音楽:御園雅也
出演:須賀川拓

テレビ特派員として世界の紛争地を駆け巡ってきた日本人記者・須賀川拓が、“戦場の今”を映し出したドキュメンタリー。

TBSテレビの中東支局長として、中東・ヨーロッパ・アフリカ・アジアなど世界各地のニュースを日本の報道番組に届けてきた須賀川拓。その一方で、時間の制限ゆえに事実のみを伝えることが多いテレビ報道の枠を超え、YouTubeやSNSを駆使してニュースの裏にある真実を発信し続けている。

2022年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭」で上映された「戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実」をベースに、さらなる取材を重ね、パレスチナ、アフガニスタン、ウクライナなど様々な地域の戦場の実態をレポート。それを世界に伝えるべく奮闘する須賀川自身の物語も盛り込みながら、ドラマチックに描き出す。

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2022-215M 「エノーラ・ホームズの事件簿2」☆☆☆★

Senorahomus2022原題:Enola Holmes 2
邦題:エノーラ・ホームズの事件簿2
時間:130分
公開:2022-11-04
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:ジョシュア・グローデ マイケル・ドライヤー ペイジ・ブラウン ジェーン・ヒューストン ハリー・ブラッドビア ジャック・ソーン
製作:メアリー・ペアレント アレックス・ガルシア アリ・メンデス ミリー・ボビー・ブラウン ロバート・ブラウン
監督:ハリー・ブラッドビア
脚本:ジャック・ソーン
原作:ナンシー・スプリンガー
撮影:ジャイルズ・ナットジェンズ
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:ミリー・ボビー・ブラウン、ヘンリー・カヴィル、デヴィッド・シューリス、ルイス・パートリッジ、スーザン・ウォーコマ、アディール・アクタル、シャロン・ダンカン=ブルースター、ヘレナ・ボナム・カーター

名探偵シャーロック・ホームズを兄に持つ主人公エノーラの活躍を描くミステリーアドベンチャー「エノーラ・ホームズの事件簿」の続編。

有名な兄と同じ探偵の仲間入りを果たしたエノーラは、晴れて探偵事務所を開設する。しかし物事はそう簡単にはいかず、肝心の依頼がまったくない。やっとのことで「行方不明の少女を捜してほしい」という依頼を受けたエノーラは、新米探偵として初めての事件解決に意気込むが、事態は思わぬ方向へと進んでいき、いつしか危険で強大な陰謀に巻き込まれてしまう。それでも彼女は、頼れる兄シャーロックや新たな友の助けも借りながら、知恵と勇気で事件に挑んでいく。

原作は、アメリカの作家ナンシー・スプリンガーによるヤングアダルト小説シリーズ。大ヒット作「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で一躍ブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンがエノーラを演じ、「マン・オブ・スティール」「ジャスティス・リーグ」のスーパーマン役で知られるヘンリー・カビルが前作に続いてシャーロック・ホームズを演じた。Netflixで2022年11月4日から配信。

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2022-214M 「ドント・ウォーリー・ダーリン」☆☆☆

Sdontworrydaring原題:Don't Worry Darling
邦題:ドント・ウォーリー・ダーリン
時間:123分
公開:2022-11-11
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:リチャード・ブレナー セリア・コン アレックス・G・スコット キャサリン・ハードウィック ケアリー・バン・ダイク シェーン・バン・ダイク
製作:オリビア・ワイルド ケイティ・シルバーマン マリ・ユーン ロイ・リー
監督:オリビア・ワイルド
脚本:ケイティ・シルバーマン
原作:ケアリー・バン・ダイク シェーン・バン・ダイク ケイティ・シルバーマン
撮影:マシュー・リバティーク
音楽:ジョン・パウエル
出演:フローレンス・ピュー(アリス)、ハリー・スタイルズ(ジャック)、オリヴィア・ワイルド(バニー)、ジェンマ・チャン(シェリー)、キキ・レイン(マーガレット)、ニック・クロール(ディーン)、クリス・パイン(フランク)

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」で監督として高く評価された俳優オリビア・ワイルドの長編監督第2作で、「ミッドサマー」のフローレンス・ピューを主演に迎えて描いたユートピアスリラー。

完璧な生活が保証された街で夫ジャックと幸せな日々を送るアリスは、隣人が赤い服の男たちに連れ去られるところを目撃する。それ以降、彼女の周囲では不可解な出来事が続発。次第に精神が不安定となり周囲からも心配されるアリスだったが、あることをきっかけに、この街に疑問を抱くようになる。

「ダンケルク」で俳優としても注目を集めたイギリスの人気歌手ハリー・スタイルズがアリスの夫ジャックを演じ、「ワンダーウーマン」シリーズのクリス・パイン、「クレイジー・リッチ!」のジェンマ・チャンが共演。

  キャッチコピーがネタバレしていていいのか?アメリカ人の考える理想的な文化的家庭生活は現代に無くて、50年代テレビドラマが垂れ流したWASPの中産階級のそれなのか?。というのは、最近ではニコール・キッドマンが主演した同種のホラー「ステップフォワード・ワイフ」(2005年 監督フランク・オズ)が前例となっている。そんな50年代アメリカの家族を描写するテレビドラマがいかに虚構だったかは、やはりニコール・キッドマンが、往年のスターコメディアンのルシール・ボールを演じてアカデミー賞候補にもなった「愛すべき夫妻の秘密」(2021年 監督アーロン・ソーキン)を参照してもらいたい。
 ともあれ、コピーがネタバレさせている様に「夢オチ」である。ホームドラマ版の「マトリックス」かね、あの赤いのはエージェントスミスで。まあ、本作を観る時間があれば「トゥルーマン・ショー(1998年 監督ピーター・ウィアー)か「ドニー・ダーコ(2002年 監督リチャード・ケリー)を観た方が、良い映画体験になるだろう。

 

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2022-213M 「土を喰らう十二ヵ月」☆☆☆★★

Stuchiwokurau12kagetu邦題:土を喰らう十二ヵ月
時間:111分
公開:2022-11-11
製作年度:2022
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:
監督:中江裕司
脚本:中江裕司
原作:水上勉
撮影:松根広隆
音楽:大友良英
料理:土井善晴
出演:沢田研二(ツトム)、松たか子(真知子)、西田尚美(美香)、尾美としのり(隆)、瀧川鯉八(写真屋)、檀ふみ(文子)、火野正平(大工)、奈良岡朋子(チエ)

沢田研二が主演を務め、作家・水上勉の料理エッセイ「土を喰う日々 わが精進十二カ月」を原案に描いた人間ドラマ。「ナビィの恋」の中江裕司が監督・脚本を手がけ、原作の豊かな世界観に着想を得てオリジナルの物語を紡ぎ出す。

長野の人里離れた山荘で1人で暮らす作家のツトム。山で採れた実やキノコ、畑で育てた野菜などを料理して、四季の移り変わりを実感しながら執筆する日々を過ごしている。そんな彼のもとには時折、担当編集者である歳の離れた恋人・真知子が東京から訪ねてくる。2人にとって、旬の食材を料理して一緒に食べるのは格別な時間だ。悠々自適な暮らしを送るツトムだったが、13年前に他界した妻の遺骨を墓に納めることができずにいた。

ツトムの恋人・真知子役に松たか子。料理研究家の土井善晴が、劇中に登場する料理の数々を手がけた。
水上勉の田舎暮らし、DIYなオーガニック生活を綴った、同名著作を原作にしたもの。平日朝だが劇場は高齢者で満席。これにはびっくり。地味な緩やかな作品で、あちこちでイビキの合唱。『日本のメシは美味い』ということが、よくわかる。

 

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2022-212M 「グッド・ナース」☆☆☆★★

Sgoodnearth原題:The Good Nurse
邦題:グッド・ナース
時間:121分
公開:2022-10-21
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:Netflix
製作総指揮:アリ・ハンデル グレン・バスナー ジョナサン・フィレイ ジョシュ・スターン
製作:スコット・フランクリン ダーレン・アロノフスキー マイケル・A・ジャックマン
監督:トビアス・リンホルム
脚本:クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
原作:チャールズ・グレーバー
撮影:ジョディ・リー・ライプス
音楽:ビオスピア
出演:ジェシカ・チャステイン、エディ・レッドメイン、ンナムディ・アサマア、キム・ディケンズ、マリク・ヨバ、アリックス・ウェスト・レフラー、ノア・エメリッヒ

ジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインが共演し、殺人容疑をかけられた看護師と真実を求めて奔走する同僚の姿を、実話をにもとに描いたサスペンス。

シングルマザーの看護師エイミーは自身も心臓病を抱えながら過酷な夜勤を続け、心身ともに限界を迎えていた。そんな折、彼女の部署に親切な同僚チャーリーが配属される。2人は友人として固い絆で結ばれ、エイミーは彼のおかげで自分や娘の未来に希望を持てるようになっていく。しかし病院でインスリンの大量投与による患者の突然死が相次ぎ、チャーリーがその第一容疑者として浮上する。

チャールズ・グレーバーの著作「The Good Nurse」を原作に、「ある戦争」のトビアス・リンホルムが監督、「1917 命をかけた伝令」のクリスティ・ウィルソン=ケアンズが脚本を手がけた。Netflixで2022年10月26日から配信。一部劇場で10月21日から公開。

 

 

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2022-211M 「すずめの戸締まり」☆☆☆★★

Ssuzumenotojimari邦題:すずめの戸締まり
時間:121分
公開:2022-11-11
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:川口典孝
監督:新海誠
脚本:新海誠
原作:新海誠
撮影:
音楽:RADWIMPS 陣内一真
出演:松村北斗(宗像草太)、原菜乃華(岩戸鈴芽)、深津絵里(岩戸環)、染谷将太(岡部稔)、伊藤沙莉(二ノ宮ルミ)、花瀬琴音(海部千果)、花澤香菜(岩戸椿芽)、松本白鸚(宗像羊朗)

「君の名は。」「天気の子」の新海誠監督が、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の冒険と成長を描いた長編アニメーション。

九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(すずめ)は、扉を探しているという旅の青年に出会う。彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、そこだけ崩壊から取り残されたかのようにたたずむ古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。扉の向こう側からは災いがやって来るため、すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出ることに。数々の驚きや困難に見舞われながらも前へと進み続けるすずめだったが……。

「罪の声」「胸が鳴るのは君のせい」などに出演してきた若手俳優の原菜乃華が、オーディションを経て主人公すずめ役の声優に抜てきされた。

地震を鎮めるロードムービー。

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2022-210M 「窓辺にて」☆☆☆★★

Smadobenite邦題:窓辺にて
時間:142分
公開:2022-11-04
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:
製作:和田佳恵 飯島三智 太田和宏
監督:今泉力哉
脚本:今泉力哉
原作:
撮影:四宮秀俊
音楽:池永正二
出演:稲垣吾郎、中村ゆり、玉城ティナ、若葉竜也、志田未来、倉悠貴、穂志もえか、佐々木詩音、斉藤陽一郎、松金よね子

「愛がなんだ」の今泉力哉監督が稲垣吾郎を主演に迎え、オリジナル脚本で撮りあげたラブストーリー。

フリーライターの市川茂巳は、編集者である妻・紗衣が担当している人気若手作家と浮気していることに気づいていたが、それを妻に言い出すことができずにいた。その一方で、茂巳は浮気を知った時に自身の中に芽生えたある感情についても悩んでいた。そんなある日、文学賞の授賞式で高校生作家・久保留亜に出会った市川は、彼女の受賞作「ラ・フランス」の内容に惹かれ、その小説にモデルがいるのなら会わせてほしいと話す。

市川の妻・紗衣を中村ゆり、高校生作家・久保を玉城ティナ、市川の友人・有坂正嗣を若葉竜也、有坂の妻・ゆきのを志田未来、紗衣の浮気相手・荒川円を佐々木詩音が演じる。第35回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した。

テレビ東京の出資作品。今泉力哉監督が長回しフィックスカメラの前で、長台詞の芝居をキャストに強いる緊張感が凄い。感情のブレの目線の揺れや、互いに阿吽で間を作る芝居に耐えうる役者を、まあよく揃えたものだ。

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2022-209M 「ノベンバー」☆☆☆

Snovenbar原題:November
邦題:ノベンバー
時間:115分
公開:2022-10-29
製作年度:2017
製作国:ポーランド・オランダ・エストニア
配給:クレプスキュールフィルム
製作総指揮:
製作:カトリン・キッサ
監督:ライナー・サルネ
脚本:ライナー・サルネ
原作:
撮影:マート・タニエル
音楽:ミハウ・ヤツァシェク
出演:レア・レスト、ヨルゲン・リーク、ジェッテ・ルーナ・ヘルマーニス、アルウ゛ォ・ククマギ、ディーター・ラーザー

「死者の日」を迎える11月のエストニアを舞台に、不思議な純愛の行方を幻想的なモノクロ映像で描いたダークラブストーリー。エストニアの作家アンドルス・キビラークのカルト的ベストセラーを原作に、ライナー・サルネ監督がアニミズムの思想をベースに異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を盛り込みながら撮りあげた。

亡き先祖を追憶する「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻って来た死者は家族を訪ね、一緒に食事をとりサウナに入る。精霊や人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役して隣人から物を盗み、極寒の冬を無事に乗り切るべく行動する。農夫の娘リーナは、村の青年ハンスに想いを寄せる。一方、ハンスはドイツ人男爵の謎めいた娘への恋心を募らせ、森の十字路で悪魔と契約を結ぶ。

「ムカデ人間」で知られ、2020年2月に他界したドイツの俳優ディーター・ラーザーが男爵役を演じ、本作が遺作となった。

 なんだか解らないが、意識高い系な劇場の芸風と、ポスタービジュアルのジャケ買いで鑑賞を決意。たいてい、この手で決めた作品は退屈極まりない場合が多く、マーケットでは10分で退散ということがママある。
 まあ、本日は一本目が面白すぎたので、バランス的に『残念』でも致し方ない。
 結果は予想通りだが、欧州のモノクロ作品にありがち(『ニーチェの馬』や『ライトハウス』)な、映画作家の陰キャな世界観が満溢した、評価とビジネスが反比例する、バイヤーが10分でスクリーニングルームを飛び出すタイプの一品だぅた。 

 

 

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2022-208M 「RRR」☆☆☆★★★

Srrr原題:RRR
邦題:RRR
時間:179分
公開:2022-10-21
製作年度:2022
製作国:インド
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:
監督:S・S・ラージャマウリ
脚本:S・S・ラージャマウリ
原作:V・ビジャエーンドラ・プラサード
撮影:K・K・センティル・クマール
音楽:M・M・キーラバーニ
出演:N・T・ラーマ・ラオ・Jr(ビーム)、ラーム・チャラン(ラーマ)、アーリヤー・バット(シータ)、アジャイ・デーヴガン(ヴェンカタ)、シュリヤー・サラン(サロージニ)、レイ・スティーヴンソン(スコット)、アリソン・ドゥーディ(キャサリン)

日本でも大きな話題を集め、ロングランヒットとなった「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が、英国植民地時代の激動のインドを舞台に、2人の男の友情と使命がぶつかり合う様を豪快に描くアクションエンタテインメント。

1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマ。それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られることになる。

「バードシャー テルグの皇帝」のN・T・ラーマ・ラオ・Jr.がビーム、ラージャマウリ監督の「マガディーラ 勇者転生」にも主演したラーム・チャランがラーマを演じた。タイトルの「RRR」(読み:アール・アール・アール)は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来する。

3時間の印度映画。歌あり踊りあり活劇あり。15億人を満足させる娯楽の帝王。
善玉は絶対に死なない。

 

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2022-207M 「天間荘の三姉妹」☆☆☆★

Stenmasonosanshimai邦題:天間荘の三姉妹
時間:150分
公開:2022-10-28
製作年度:2022
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:北村龍平
脚本:嶋田うれ葉
原作:高橋ツトム
撮影:柳島克己
音楽:松本晃彦
出演:のん(小川たまえ)、門脇麦(天間かなえ)、大島優子(天間のぞみ)、高良健吾(魚堂一馬)、山谷花純(芹崎優那)、萩原利久(早乙女海斗)、平山浩行(早乙女勝造)、柳葉敏郎(魚堂源一)、中村雅俊(宝来武)、三田佳子(財前玲子)、永瀬正敏(小川清志)、寺島しのぶ(天間恵子)、柴咲コウ(イズコ)

漫画家・高橋ツトムの代表作「スカイハイ」のスピンオフ作品「天間荘の三姉妹」を実写映画化。

天界と地上の間にある街・三ツ瀬で、老舗旅館「天間荘」を切り盛りする若女将の天間のぞみ。妹のかなえはイルカのトレーナーで、母親で大女将の恵子は逃げた夫をいまだに恨んでいる。ある日、謎の女性イズコが小川たまえという少女を連れて天間荘を訪れる。たまえはのぞみとかなえの腹違いの妹で、現世では天涯孤独の身だったが、交通事故で臨死状態に陥ったのだという。イズコはたまえに、現世へ戻って生きるか天界へ旅立つか魂の決断ができるまで天間荘で過ごすよう話す。

物語の軸となる三女たまえをのん、次女かなえを門脇麦、長女のぞみを大島優子が演じ、母親役で寺島しのぶ、父親役で永瀬正敏、イズコ役で柴咲コウが共演。「あずみ」「ドアマン」の北村龍平が監督を務めた。

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2022-206M 「アムステルダム」☆☆☆★★★

Samsterudamu原題:Amsterdam
邦題:アムステルダム
時間:134分
公開:2022-10-28
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ヤリフ・ミルチャン サム・ハンソン オーブリー・ドレイク・グレアム アデル・“フューチャー・ザ・プリンス”・ヌア
製作:デビッド・O・ラッセル アーノン・ミルチャン クリスチャン・ベール
監督:デビッド・O・ラッセル
脚本:デビッド・O・ラッセル
原作:
撮影:エマニュエル・ルベツキ
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:クリスチャン・ベール(バート)、マーゴット・ロビー(ヴァレリー)、ジョン・デヴィッド・ワシントン(ハロルド)、クリス・ロック(ミルトン)、アニャ・テイラー=ジョイ(リビー)、ゾーイ・サルダナ(イルマ)、マイク・マイヤーズ(ポール)、マイケル・シャノン(ヘンリー)、ティモシー・オリファント、アンドレア・ライズボロー(ベアトリス)、テイラー・スウィフト(リズ)、マティアス・スーナールツ(ゲトワイラー刑事)、アレッサンドロ・ニヴォラ(ヒルツ刑事)、ラミ・マレック(トム)
ロバート・デ・ニーロ(ギル)

「アメリカン・ハッスル」「世界にひとつのプレイブック」のデビッド・O・ラッセル監督が、クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デビッド・ワシントンら豪華キャストを多数迎え、ある巨大な陰謀に巻き込まれた3人の男女の行く末を、史実とフィクションを巧みに交えて描いたクライムストーリー。

1930年代のニューヨーク。かつて第1次世界大戦の戦地で知り合い、終戦後にオランダのアムステルダムで一緒の時間を過ごし、親友となったバート、ハロルド、ヴァレリー。3人は「何があってもお互いを守り合う」と誓い合い、固い友情で結ばれていた。ある時、バートとハロルドがひょんなことから殺人事件に巻き込まれ、容疑者にされてしまう。濡れ衣を着せられた彼らは、疑いを晴らすためにある作戦を思いつくが、次第に自分たちが世界に渦巻く巨大な陰謀の中心にいることに気づく。

「アメリカン・ハッスル」でもデビッド・O・ラッセル監督とタッグを組んだクリスチャン・ベール、「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」「スキャンダル」のマーゴット・ロビー、「ブラック・クランズマン」「TENET テネット」のジョン・デビッド・ワシントンが物語の中心となる3人を演じ、共演にも「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレック、「アイリッシュマン」のロバート・デ・ニーロをはじめ、クリス・ロック、アニヤ・テイラー=ジョイ、ゾーイ・サルダナ、マイク・マイヤーズ、マイケル・シャノン、テイラー・スウィフトら豪華キャストが多数集結した。

これは面白い!緩急自在のストーリー運び、脚本・監督のデビッド・O・ラッセルの洒脱な演出力。奇をてらわずオーソドックスにレトロ感を出すキャメラのルベツキ。名優揃いの交通整理もゆきとどいて、なるほど賞レースの目玉作品と言われるだけの逸品だ。

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