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2022-076M 「ベルイマン島にて」☆☆☆★

Sberuimantonite原題:Bergman Island
邦題:ベルイマン島にて
時間:113分
公開:2022-04-22
製作年度:2021
製作国:フランス・ベルギー・ドイツ・スウェーデン
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:
製作:シャルル・ジリベール ホドリゴ・テイシェイラ
監督:ミア・ハンセン=ラブ
脚本:ミア・ハンセン=ラブ
原作:
撮影:ドニ・ルノワール
音楽:
出演:ヴィッキー・クリープス(クリス)、ティム・ロス(トニー)、ミア・ワシコウスカ(エイミー)、アンデルシュ・ダニエルセン・リー(ヨセフ)

「未来よ こんにちは」のミア・ハンセン=ラブ監督が、スウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマンが数々の傑作を生んだ島を舞台に、映画監督のカップルが織りなすひと夏の物語をつづったドラマ。映画監督として認められ始めたばかりのクリスと、彼女のパートナーである有名監督トニーは、アメリカからスウェーデンのフォーレ島へやって来る。創作活動にも互いの関係にも行き詰まっていた2人は、敬愛するベルイマンが愛したこの島でひと夏を過ごし、インスピレーションを得ようと考えていた。やがて島の不思議な力がクリスに働きかけ、彼女は自身の実らなかった初恋を投影した脚本を書き始めるが……。「ファントム・スレッド」のビッキー・クリープスと「海の上のピアニスト」のティム・ロスが主人公カップルを演じ、クリスの次回作を映像化した劇中劇には「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカと「パーソナル・ショッパー」のアンデルシュ・ダニエルセン・リーが出演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
 映画史に輝く名作「カサブランカ」のヒロイン、イングリット・バーグマン。彫りの深いエキゾチックな北欧美人女優で、世界中で愛された。監督として映画史に残るベルイマン。ハリウッド的に呼ぶならバーグマンなのだ。というより、日本での呼称が原語に対して複数あるわけだ。やはり映画史を代表する妖精オードリー・ヘップバーンは、日本ではヘボン式ローマ字を教えた、ヘボン博士と同じ綴りなのは有名な話。閑話休題。
 さて、ベルイマン監督が、彼が愛して止まず、終焉の地とした通称ベルイマン島が主役の本作。著名な映画監督(男)とパートナーの脚本家(女)がそれぞれ自分の作品を創作するため、この島を訪れるところから物語は始まる。二人はベルイマンが暮らした家を一夏借りて住むようだ。が、しかし観客が驚かされるのは、ベルイマンがとてつもなく「島の(スウェーデンの)主要な産業」として存在するところだ。ベルイマンの様々な映画作品にまつわる「聖地」をめぐるバスツアーや、そこに世界中から参加するベルイマンオタクの面々、そして名作上映専門劇場の存在に目を剥く。
 ともあれ、メインの二人の創作活動や、脚本家が説明する執筆中の作品の劇中劇が進行しながら、不可解なクライマックスを迎える。これは僕の読解力不足なのか。虚構と現実と、さらに時制が飛んだ現実が錯綜する。誰か整理して教えて欲しい。

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2022-075M 「戦争と女の顔」☆☆☆★

Sdyilda原題:Dylda
邦題:戦争と女の顔
時間:137分
公開:2022-07-15
製作年度:2019
製作国:ロシア
配給:アットエンタテインメント
製作総指揮:
製作:アレクサンドル・ロドニャンスキー セルゲイ・メルクモフ
監督:カンテミール・バラーゴフ
脚本:カンテミール・バラーゴフ アレクサンドル・チェレホフ
原作:スベトラーナ・アレクシエービチ
撮影:クセニア・セレダ
音楽:エフゲニー・ガルペリン
出演:ビクトリア・ミロシニチェンコ、バシリサ・ベレリギナ、アンドレイ・バイコフ、イーゴリ・シローコフ

ベラルーシのノーベル賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチによるノンフィクション「戦争は女の顔をしていない」を原案に、第2次世界大戦後のソ連(現ロシア)で生きる2人の女性の運命を描き、第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞と国際批評家連盟賞を受賞した人間ドラマ。第2次世界大戦に女性兵士として従軍したイーヤは、終戦直後の1945年、荒廃したレニングラード (現サンクトペテルブルク)の街の病院で、PTSDを抱えながら看護師として働いていた。しかし、ある日、PTSDによる発作のせいで面倒をみていた子どもを死なせてしまう。そこに子どもの母親で戦友でもあるマーシャが戦地から帰還。彼女もまた、イーヤと同じように心に大きな傷を抱えていた。心身ともにボロボロになった2人の元女性兵士は、なんとか自分たちの生活を再建しようとし、そのための道のりの先に希望を見いだすが……。監督は、巨匠アレクサンドル・ソクーロフの下で映画制作を学んだ新鋭カンテミール・バラーゴフ。主演はともに新人のビクトリア・ミロシニチェンコとバシリサ・ペレリギナ。
勝ったはずの戦争も、男も女も取り返しようのない、ぶっ壊れた人生を強いる。というこの上なく不幸な「戦争のありさま」を2019年のカンヌで高く評価された作品は、ロシア映画。3年経った2022年のロシアは?
英語原題は「ノッポ」という意味。主人公はそう呼ばれ続ける。

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2022-074M 「パリ13区」☆☆☆

Spris13原題:Les Olympiades
邦題:パリ13区
時間:105分
公開:2022-04-22
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:ロングライド
製作総指揮:
製作:バレリー・シェアマン
監督:ジャック・オーディアール
脚本:ジャック・オーディアール セリーヌ・シアマ レア・ミシウス
原作:エイドリアン・トミネ
撮影:ポール・ギローム
音楽:ローン
出演:ルーシー・チャン、マキタ・サンバ、ノエミ・メルラン、ジェニー・ベス、カミーユ・レオン=フュシアン、オセアーヌ・カイラティ、アナイド・ロザム、ポル・ホワイト、ジュヌヴィエーヴ・ドアング

「ディーパンの闘い」「預言者」などで知られるフランスの名監督ジャック・オーディアールが、「燃ゆる女の肖像」で一躍世界から注目される監督となったセリーヌ・シアマと、新進の監督・脚本家レア・ミシウスとともに脚本を手がけ、デジタル化された現代社会を生きるミレニアル世代の男女の孤独や不安、セックス、愛について描いたドラマ。再開発による高層マンションやビルが並び、アジア系移民も多く暮らすなど、パリの中でも現代を象徴する13区を舞台に、都市に生きる者たちの人間関係を、洗練されたモノクロームの映像と大胆なセックスシーンとともに描き出していく。コールセンターでオペレーターとして働く台湾系フランス人のエミリーのもとに、ルームシェアを希望するアフリカ系フランス人の高校教師カミーユが訪れる。2人はすぐにセックスする仲になるが、ルームメイト以上の関係になることはない。同じ頃、法律を学ぶためソルボンヌ大学に復学したノラは、年下のクラスメイトたちに溶け込めずにいた。金髪ウィッグをかぶり、学生の企画するパーティに参加したことをきっかけに、元ポルノスターのカムガール(ウェブカメラを使ったセックスワーカー)だと勘違いされてしまったノラは、学内の冷やかしの対象となってしまう。大学を追われたノラは、教師を辞めて不動産会社に勤めていたカミーユの同僚となるが……。グラフィックノベル作家エイドリアン・トミネの短編集「キリング・アンド・ダイング」「サマーブロンド」に収録されている3編からストーリーの着想を得た。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
先日公開された「ガガーリン」でも書いたが、ここまでパリは移民の町になっているのか。「オートクチュール」でも主人公は移民の娘だったし。本作も、移民2世?のボーイミーツガール。そして決定的に孤独であることに病んでいる(純粋なる)二人のフランス女性の描写。マクロンが再選され、ペロシが敗退する現実。グローバリズムの進んだ結末が、ユートビアなのだろうか。僕は、否定せざるを得ない。この地は、誰のものなのか!?

 

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2022-073M 「マリー・ミー」☆☆☆

Smarryme原題:Marry Me
邦題:マリー・ミー
時間:112分
公開:2022-04-22
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:アレックス・ブラウン ウィリー・マーサー パメラ・サー J・B・ロバーツ
製作:ジェニファー・ロペス エレイン・ゴールドスミス=トーマス ジョン・ロジャース ベニー・メディナ
監督:カット・コイロ
脚本:ジョン・ロジャース タミー・セイガー ハーパー・ディル
原作:ボビー・クロスビー
撮影:フロリアン・バルハウス
音楽:ジョン・デブニー
出演:ジェニファー・ロペス(カット・ヴァルデス)、オーウェン・ウィルソン(チャーリー・ギルバート)、マルーマ(バスティアン)、ジョン・ブラッドリー(コリン)、サラ・シルヴァーマン(パーカー)、クロエ・コールマン(ルー)、ミシェル・ブトー(メリッサ)、カリル・ミドルトン(コフィ)、カット・カニング(タイラ)

ジェニファー・ロペスが製作・主演を務め、ポップスターと平凡な数学教師の恋の行方を描いたラブストーリー。ボビー・クロスビーのグラフィックノベルを原作に、「ウソはホントの恋のはじまり」のカット・コイロが監督を務めた。世界的歌手カットと彼女の恋人である音楽界の新星バスティアンは、ファンの前で華々しく結婚式を挙げようとしていた。しかし式の直前、バスティアンの浮気が発覚。失意の中ステージに登壇した彼女は、客席にいた見ず知らずの数学教師チャーリーを指名し、突然プロポーズするという驚きの行動に出る。カットを取り巻くスタッフやマスコミ、ファンが大混乱に陥る中、互いを知るところから結婚生活を始める2人だったが……。数学教師チャーリー役に「ワンダー 君は太陽」のオーウェン・ウィルソン。コロンビア出身の世界的レゲトン歌手マルーマが、カットの婚約者バスティアン役で映画デビューを果たした。

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2021-072M 「カモン カモン」☆☆☆★

Scmoncmon原題:C'mon C'mon
邦題:カモン カモン
時間:108分
公開:2022-04-22
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:
製作:チェルシー・バーナード リラ・ヤコブ アンドレア・ロングエーカー=ホワイト
監督:マイク・ミルズ
脚本:マイク・ミルズ
原作:
撮影:ロビー・ライアン
音楽:ブライス・デスナー アーロン・デスナー
出演:ホアキン・フェニックス(ジョニー)、ウディ・ノーマン(ジェシー)、ギャビー・ホフマン(ヴィヴ)、モリー・ウェブスター(ロクサーヌ)、ジャブーキー・ヤング=ホワイト(ファーン)

「20センチュリー・ウーマン」「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督が、ホアキン・フェニックスを主演に、突然始まった共同生活に戸惑いながらも歩み寄っていく主人公と甥っ子の日々を、美しいモノクロームの映像とともに描いたヒューマンドラマ。ニューヨークでひとり暮らしをしていたラジオジャーナリストのジョニーは、妹から頼まれて9歳の甥ジェシーの面倒を数日間みることになり、ロサンゼルスの妹の家で甥っ子との共同生活が始まる。好奇心旺盛なジェシーは、疑問に思うことを次々とストレートに投げかけてきてジョニーを困らせるが、その一方でジョニーの仕事や録音機材にも興味を示してくる。それをきっかけに次第に距離を縮めていく2人。仕事のためニューヨークに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが……。「ジョーカー」での怪演でアカデミー主演男優賞を受賞したフェニックスが、一転して子どもに振り回される役どころを軽やかに演じた。ジェシー役は新星ウッディ・ノーマン。
アメリカの育児、面倒くさそう。と、昭和オヤジは感想を持った。
子供を育てる大人への自己啓発セミナーのような映画だ。

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2022-071M 「ハッチング 孵化」☆☆★★★

Shactingranka原題:Pahanhautoja
邦題:ハッチング 孵化
時間:91分
公開:2022-04-15
製作年度:2021
製作国:フィンランド
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:ミカ・リタラハティ ニコ・リタラハティ ニマ・ユーセフィ
監督:ハンナ・ベルイホルム
脚本:イリヤ・ラウチ
原作:
撮影:ヤルッコ・T・ ライネ
音楽:スタイン・ベルグ・スベンドセン
出演:シーリ・ソラリンナ(ティンヤ)、ソフィア・ヘイッキラ(母親)、ヤニ・ヴォラネン(父親)、レイノ・ノルディン(テロ)

長女が見つけた謎の卵の孵化をきっかけに起こる恐ろしい事件により、家族の真の姿が浮き彫りになっていく様を描いたフィンランド製ホラー。北欧フィンランドで家族と暮らす12歳の少女ティンヤ。完璧で幸せな家族の動画を世界へ発信することに夢中な母親を喜ばすため、すべてを我慢し自分を抑えるようになった彼女は、体操の大会優勝を目指す日々を送っていた。ある夜、ティンヤは森で奇妙な卵を見つける。ティンヤが家族には内緒で、自分のベッドで温め続けた卵は、やがて大きくなり、遂には孵化する。卵から生まれた「それ」は、幸福に見える家族の仮面を剥ぎ取っていく。監督は世界の映画祭で短編作品が高い評価を受け、今回が長編デビューとなる新鋭女性監督ハンナ・ベルイホルム。
くええ、気持ち悪い。こんなものエサにするなよ。

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2022-070M 「とんび」☆☆☆★

Stonbi邦題:とんび
時間:139分
公開:2022-04-08
製作年度:2022
製作国:日本
配給:KADOKAWA
製作総指揮:
製作:堀内大示 藤田浩幸 ツァオ・フアイー 有馬一昭 藤本鈴子 永田勝美 石垣裕之 田中祐介 酒井一志 五十嵐淳之 三村千鶴 内田章文 中尾公 小原範夫 大森知彦
監督:瀬々敬久
脚本:港岳彦
原作:重松清
撮影:斉藤幸一
音楽:村松崇継
出演:阿部寛(市川安男)、北村匠海(市川旭)、杏(由美)、安田顕(照雲)、大島優子(幸恵)、濱田岳(広沢)、宇梶剛士(尾藤社長)、尾美としのり(萩本)、吉岡睦雄(葛原)、宇野祥平(トクさん)、木竜麻生(泰子)、井之脇海(健介)、田辺桃子(美月)、田中哲司(島野昭之)、豊原功補(編集長)、嶋田久作(出版社守衛)、村上淳(村田)、麿赤兒(海雲)、麻生久美子(美佐子)、薬師丸ひろ子(たえ子)

直木賞作家・重松清のベストセラー小説を、阿部寛と北村匠海の共演で実写映画化。「糸」「護られなかった者たちへ」の瀬々敬久監督がメガホンをとり、幾度途切れても必ずつながる親子の絆を描き出す。昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。運送業者のヤスは愛妻の妊娠に嬉しさを隠しきれず、姉貴分のたえ子や幼なじみの照雲に茶化される日々を過ごしていた。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、自分の家庭を築くことはこの上ない幸せだった。やがて息子のアキラが誕生し、周囲は「とんびが鷹を生んだ」と騒ぎ立てる。ところがそんな矢先、妻が事故で他界してしまい、父子2人の生活が始まる。親の愛を知らぬまま父になったヤスは仲間たちに支えられながら、不器用にも息子を愛し育て続ける。そしてある日、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をつく。
一昔前の人情喜劇だな。基本、善人しか出てこないファンタジー。

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2022-069M 「エリザベス 女王陛下の微笑み」☆☆★★★

Selizabes2022原題:Elizabeth: A Portrait in Part(s)
邦題:エリザベス 女王陛下の微笑み
時間:90分
公開:2022-06-17
製作年度:2021
製作国:イギリス
配給:STAR CHANNEL MOVIES
製作総指揮:ヒューゴ・グランバー ティム・ハスラム ケビン・ローダー ロジャー・ミッシェル ピーター・タッチ サマンサ・オールウィントン
製作:ケビン・ローダー
監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:
原作:
撮影:
音楽:ジョージ・フェントン
出演:エリザベス 2 世、フィリップ王配、チャールズ皇太子、ウィリアム王子、ヘンリー王子、キャサリン妃、ジョージ王子、メ―ガン妃、ダイアナ元妃、ザ・ビートルズ、エルトン・ジョン、ダニエル・クレイグ、マリリン・モンロー、ウィンストン・チャーチル

女王陛下のドキュメンタリーである。テーマチャプター構成だが、視点の統一性が希薄で、どこまでが真面目なのか冗談なのか理解に苦しむ。その時点で、ドキュメンタリーとしては破綻していると思う。

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2022-068M 「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」☆☆☆★

Sfantabi2022原題:Fantastic Beasts: The Secrets of Dumbledore
邦題:ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
時間:143分
公開:2022-04-08
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:ニール・ブレア ダニー・コーエン ジョシュ・バーガー コートニー・バレンティ マイケル・シャープ
製作:デビッド・ハイマン J・K・ローリング スティーブ・クローブス ライオネル・ウィグラム ティム・ルイス
監督:デビッド・イェーツ
脚本:J・K・ローリング スティーブ・クローブス
原作:J・K・ローリング
撮影:ジョージ・リッチモンド
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:エディ・レッドメイン 、ジュード・ロウ、 エズラ・ミラー

大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの前日譚で、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描く「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第3弾。魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュートが、恩師のアルバス・ダンブルドアや魔法使いの仲間たち、そして人間(マグル)と寄せ集めのチームを結成し、史上最悪の黒い魔法使いグリンデルバルドに立ち向かう。その中で、ダンブルドアと彼の一族に隠された秘密が明らかになる。ホグワーツ城やホグズミード村など、「ハリー・ポッター」シリーズでおなじみの場所も多数登場。原作者J・K・ローリングが引き続き自ら脚本を手がけ、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」以降の全シリーズ作品を手がけるデビッド・イェーツ監督がメガホンをとる。ニュート役のエディ・レッドメイン、若き日のダンブルドアを演じるジュード・ロウほか、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、エズラ・ミラー、カラム・ターナーら「ファンタビ」シリーズおなじみのキャストも集結。グリンデルバルド役は前作までのジョニー・デップに代わり、デンマークの名優マッツ・ミケルセンが新たに演じる。
ファンタビ過去作の予習が必要な相関関係に加えて、ハリポタシリーズの知識の再確認や伏線回収らしき事も。しかし時の流れは残酷で、おっさんぽくなったレッドメインは、ちと無惨。

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2022-067M 「ニューオーダー」☆☆☆★

Sneworder原題:Nuevo Orden
邦題:ニューオーダー
時間:86分
公開:2022-06-04
製作年度:
製作国:メキシコ・フランス
配給:クロックワークス
製作総指揮:ロレンツォ・ビガス ディエゴ・ボニータ セシリア・フランコ
製作:ミシェル・フランコ
監督:ミシェル・フランコ
脚本:ミシェル・フランコ
原作:
撮影:イブ・カペ
音楽:
出演:ネイアン・ゴンザレス・ノルビンド、モニカ・デル・カルメン、ディエゴ・ボニータ

「母という名の女」「或る終焉」などで知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコ監督が、広がり続ける経済格差が引き起こす社会秩序の崩壊を描き、2020年・第77回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞したディストピアスリラー。裕福な娘マリアンは夢にまで見た結婚パーティの日を迎え、幸せの絶頂にいた。彼女が暮らす豪邸には、結婚を祝うため政財界の名士たちが集まってくる。そんな中、近所の通りで行われていた貧富の差に対する抗議運動が暴動化し、マリアンの家も暴徒たちに襲撃されてしまう。殺戮と略奪が繰り広げられ、パーティは一転して地獄絵図と化す。マリアンは運良く難を逃れたものの、次に彼女を待ち受けていたのは軍部による武力鎮圧と戒厳令だった。
架空の南米の国(メキシコ)を舞台に、下層市民の暴動から軍事独裁政権となり、その戒厳令下の胸糞物語。ステレオタイプな格差の表現はともかく、ブルジョア一族の悲惨な結末は、つまるところ軍事独裁は超怖い!ということ。6月にイメージフォーラム公開。本日はインディ公開作品3本だった。

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2022-066M 「キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性」☆☆☆★

Scastingby原題:Casting By
邦題:キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性
時間:89分
公開:2022-04-02
製作年度:2012
製作国:アメリカ
配給:テレビマンユニオン
製作総指揮:エドワード・ダーキン スティーブ・エドワーズ ジョン・バリス
製作:ケイト・レイシー トム・ドナヒュー ジョアンナ・コルバート イラン・アルボレダ
監督:トム・ドナヒュー
脚本:
原作:
撮影:ピーター・ボルテ
音楽:リー・ロバーツ
出演:マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ウディ・アレン、クリント・イーストウッド、ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマン、アル・パチーノ、メル・ギブソン

「キャスティング(配役)」の先駆者マリオン・ドハティを中心に、映画業界で最も重要な仕事のひとつでありながら、これまであまり知られることのなかったキャスティングにスポットを当てたドキュメンタリー。長年にわたってハリウッドで活躍し、キャスティングの概念を一新させたマリオン・ドハティ。絶妙なセンスと先見の明を頼りに、白人男性至上主義の根強いスタジオシステム方式から多様なアンサンブルキャストへと移行する道筋を開き、アメリカン・ニューシネマの隆盛にも大きく貢献した。ドハティ本人の映像に加え、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ウッディ・アレン、クリント・イーストウッドら錚々たる顔ぶれの映画人が出演する。
アメリカ映画史のお勉強。

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2022-065M 「ぼくの歌が聴こえたら」☆☆★★★

Sbokunoutagakikoetara原題:The Box
邦題:ぼくの歌が聴こえたら
時間:93分
公開:2022-06-10
製作年度:2021
製作国:韓国
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:
製作:
監督:ヤン・ジョンウン
脚本:ヤン・ジョンウン
原作:
撮影:
音楽:
出演:チャンヨル、チョ・ダルファン

韓国の人気ダンスボーカルグループ「EXO」のチャンヨルが映画初主演を果たし、音楽だけが共通点の2人の男が、それぞれの人生を変えるために旅する姿を描いた音楽ロードムービー。新人発掘の才能はあるが運に見放され、借金まみれとなってしまった音楽プロデューサーのミンスは、ある日、ギター片手に歌う青年チフンと出会う。その歌声に感動したミンスは、躊躇するチフンを半ば強引にスカウトし、10回のライブ出演を契約させてしまう。しかしチフンは、天才的な歌の才能があるものの、少年時代のある出来事がトラウマになり、人前では歌えないという。ミンスはそんなチフンのために、冷蔵庫用の大きな段ボール箱を用意する。その箱の中でなら歌うことができるチフンを連れて、ミンスはライブツアーに出発するが……。

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2022-064M 「親愛なる同志たちへ」☆☆☆★

Sshinainarudoshitatihe原題:Dorogie Tovarischi
邦題:親愛なる同志たちへ
時間:121分
公開:2022-04-08
製作年度:2020
製作国:ロシア
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:オレサ・ヒュドラ
製作:アンドレイ・コンチャロフスキー
監督:アンドレイ・コンチャロフスキー
脚本:アンドレイ・コンチャロフスキー エレナ・キセリョワ
原作:
撮影:アンドレイ・ナイジョーノフ
音楽:ポリーナ・ボリンキナ
出演:ユリア・ヴィソトスカヤ(リューダ)、アンドレイ・グセフ(ヴィクトル)、ヴラジスラフ・コマロフ(ロギノフ)、ユリヤ・ブロワ(スヴェッカ)、セルゲイ・アーリッシュ(リューダの父)

「暴走機関車」などで知られるロシアの巨匠アンドレイ・コンチャロフスキーが、冷戦下のソ連で30年間も隠蔽された民衆弾圧事件を題材に撮りあげた社会派サスペンス。1962年6月1日、ソ連南部ノボチェルカッスクの機関車工場で大規模なストライキが発生した。フルシチョフ政権が目指した豊かな共産主義統治にも陰りが見え始め、生活に困窮した労働者たちが物価高騰や給与カットに抗議の意思を示したのだ。危機感を抱いたフルシチョフ政権は、スト鎮静化と情報遮断のために現地へ高官を派遣。そして翌日、約5000人のデモ隊や市民に対して無差別に銃撃が行われる。広場がすさまじいパニックに陥る中、熱心な共産党員として長らく国家に忠誠を誓ってきたリューダは、18歳の愛娘スヴェッカの行方を捜して奔走する。リューダを演じるのは、コンチャロフスキー監督作「パラダイス」でも主演を務めたユリア・ビソツカヤ。2020年・第77回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。
観客の年齢層が、団塊メイン。

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2022-063M 「シャドウ・イン・クラウド」☆☆☆★

Sshadowinclowd原題:Shadow in the Cloud
邦題:シャドウ・イン・クラウド
時間:83分
公開:2022-04-01
製作年度:2021
製作国:ニュージーランド・アメリカ
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作総指揮:パリス・カシドコスタス=ラトシス テリー・ダガス ジャン=リュック・デ・ファンティ サンドラ・イー・リン アニー・マーター
製作:ブライアン・カバナー=ジョーンズ ケリー・マコーミック トム・ハーン フレッド・バーガー
監督:ロザンヌ・リャン
脚本:マックス・ランディス ロザンヌ・リャン
原作:
撮影:キット・フレイザー
音楽:マフイヤ・ブリッジマン=クーパー
出演:クロエ・グレース・モレッツ(モード・ギャレット)、ニック・ロビンソン(スチュ・ベッケル)、ビューラ・コアレ(アントン・ウィリアムズ)、テイラー・ジョン・スミス(ウォルター・クエイド)


クロエ・グレース・モレッツが主演を務め、第2次世界大戦で極秘任務に挑む女性パイロットの戦いを描いたサスペンスアクション。1943年。ニュージーランドからサモアへ最高機密を運ぶ密命を受けた連合国空軍の女性大尉モード・ギャレットは、B-17爆撃機フールズ・エランド号に乗って空へ飛び立つ。モードは男性乗組員たちから心無い言葉を浴びせられながらも、ひたむきに任務を遂行しようとする。やがて彼女は高度2500メートルの上空で、自機の右翼にまとわりつく謎の生物を目撃する。次から次へと想像を絶する試練に見舞われる中、大切な荷物を守りながら決死の戦いを繰り広げるモードだったが……。新鋭女性監督ロザンヌ・リャンがメガホンをとり、第2次世界大戦に従軍した女性兵士たちへのリスペクトを込めながら描き出す。2020年・第45回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門で観客賞を受賞。

90分以下のシチュエーションホラーとの触れ込み。クロエ・グレース・モレッツ、または彼女のエージェントか、なにゆえこの企画への出演をデシジョンしたのか。まあこの脚本で、クロエを説得したらのってくるだろうなあ。超カッコいい役回りが、尻尾の先までアンコがみっしりだもの。シチュエーション構築の説得力のヘナチョコなとこは、どうでもいい力技。なんとも形容しがたい活劇一人芝居は、はるか昔のジャンジャンの不条理なアングラ演劇を想起した。

 

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2022-062M 「英雄の証明」☆☆☆★

Seiyunosyomei2022 原題:A Hero
邦題:英雄の証明
時間:127分
公開:2022-04-01
製作年度:2021
製作国:イラン・フランス
配給:シンカ
製作総指揮:
製作:アレクサンドル・マレ=ギィ アスガー・ファルハディ
監督:アスガー・ファルハディ
脚本:アスガー・ファルハディ
原作:
撮影:アリ・ガーズィ
音楽:
出演:アミール・ジャディディ(ラヒム・ソルタニ)、モーセン・タナバンデ(バーラム)、サハル・ゴルデュースト(ファルコンデ)、マルヤム・シャーダイ(マリ)、アリレザ・ジャハンディデ(ホセイン)、サレー・カリマイ(シアヴァシュ)、サリナ・ファルハディ(ナザニン)、フェレシュテ・サドル・アラファイ(ラドミラ婦人)、エーサン・グダルズィ(ナデアリ)、ファッロク・ヌールバクト(サレヒ)、モハッマド・アガバティ(サレプール)

「別離」「セールスマン」でアカデミー外国語映画賞を2度受賞するなど世界的に高い評価を受けるイランの名匠アスガー・ファルハディーが手がけ、2021年・第74回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したヒューマンサスペンス。SNSやメディアの歪んだ正義と不条理によって、人生を根底から揺るがす事態に巻き込まれていく男の姿を描く。イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され、服役している。そんなある時、婚約者が偶然17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できるラヒムにとって、それはまさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感にさいなまれたラヒムは、金貨を落とし主に返すことを決意する。そのささやかな善行がメディアに報じられると大きな反響を呼び、ラヒムは「正直者の囚人」という美談とともに祭り上げられていく。ところが、 SNSを介して広まったある噂をきっかけに、状況は一変。罪のない吃音症の幼い息子をも巻き込んだ、大きな事件へと発展していく。
久しぶりのシネスイッチ銀座。この作品も2021カンヌ映画祭のコンペ作品。グランプリを受賞。こちらの方が、カンヌの王道な作品だ。王道的すぎて、突出してない分、パルムドールには手が届かなかったようだ。

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2022-061M 「SING シング ネクストステージ」☆☆☆★★

Ssing2022原題:Sing 2
邦題:SING シング ネクストステージ
時間:110分
公開:2022-03-18
製作年度:2021
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:クリス・メレダンドリ ジャネット・ヒーリー
監督:ガース・ジェニングス
脚本:ガース・ジェニングス
原作:
撮影:
音楽:ジョビィ・タルボット
出演:内村光良(バスター)、MISIA(ミーナ)、長澤まさみ(アッシュ)、大橋卓弥(ジョニー)、斎藤司(グンター)、大地真央(ナナ)、坂本真綾(ロジータ)、田中真弓(ミス・クローリー)、ジェシー(アルフォンゾ)、アイナ・ジ・エンド(ポーシャ)

「ミニオンズ」のイルミネーション・エンターテインメントが手がけ、誰もが知る名曲やヒットソングを満載して描いたミュージカルコメディアニメ「SING シング」の続編。コアラのバスター・ムーンが再建に成功した「ニュー・ムーン・シアター」は地元で人気となり、連日満席の活気にあふれていた。しかし、バスターには、世界的なエンタテインメントの中心地レッド・ショア・シティにあるクリスタル・タワー・シアターで新しいショーを披露するという、さらなる夢があった。そのためには、クリスタル・エンターテインメント社の冷酷な経営者ジミーのオーディションに通過しなければならない。どうすればジミーの気を引くことができるか考えたバスターと仲間たちは、伝説のロック歌手で、今は隠遁生活を送っているクレイ・キャロウェイを自分たちのショーに出演させることを思いつくが……。声優にはマシュー・マコノヒー、スカーレット・ヨハンソン、タロン・エガートン、リース・ウィザースプーンら前作同様の豪華キャストが集い、伝説のロック歌手、ライオンのクレイ役は「U2」のボノが務めた。日本語吹き替え版もバスター役の内村光良をはじめ、坂本真綾、斎藤司、MISIA、長澤まさみ、大橋卓弥、大地真央、田中真弓と変わらず、クレイ役で「B'z」の稲葉浩志が声優初挑戦した。
吹替版での鑑賞。前作も観ているので続編はお付き合い。クオリティの高さも安心だしね。今回もハリネズミがカッコいい。稲葉は賛否ありそうだな。

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2022-060M 「チタン」☆☆☆★

Stitan原題:Titane
邦題:TITANE チタン
時間:108分
公開:2022-04-01
製作年度:2021
製作国:フランス・ベルギー
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:ジャン=クリストフ・レイモン
監督:ジュリア・デュクルノー
脚本:ジュリア・デュクルノー
原作:
撮影:ローリー・コールソン
音楽:ジム・ウィリアムズ
出演:ヴァンサン・ランドン(ヴィンセント)、アガト・ルセル(アレクシア)、ギャランス・マリリエ(ジャスティン)、ライ・サラメ(ライアン)

「RAW 少女のめざめ」で鮮烈なデビューを飾ったフランスのジュリア・デュクルノー監督の長編第2作。頭にチタンを埋め込まれた主人公がたどる数奇な運命を描き、2021年・第74回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた。幼少時に交通事故に遭い、頭蓋骨にチタンプレートを埋め込まれたアレクシア。それ以来、彼女は車に対して異常なほどの執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになってしまう。自身の犯した罪により行き場を失ったアレクシアは、消防士ヴィンセントと出会う。ヴィンセントは10年前に息子が行方不明となり、現在はひとり孤独に暮らしていた。2人は奇妙な共同生活を始めるが、アレクシアの体には重大な秘密があった。ヴィンセント役に「ティエリー・トグルドーの憂鬱」のバンサン・ランドン。
「RAW 少女のめざめ」のジュリア・デュクルノー監督の長編第2作。2021年のカンヌ映画祭でパルムドール。前作もけっこう狂っていたが、本作はもう人類の進化に手を付け始めた。可能ならば、RAWを先に観ておくことをお薦めする。しかし、カンヌってのは、こういう監督好きだよなあ。

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2022-059M 「神は見返りを求める」☆☆★★★

Skamihamikaeri邦題:神は見返りを求める
時間:104分
公開:2022-06-24
製作年度:2022
製作国:日本
配給:パルコ
製作総指揮:
製作:
監督:吉田恵輔
脚本:吉田恵輔
原作:
撮影:
音楽:
出演:ムロツヨシ、岸井ゆきの、若葉竜也、吉村界人、淡梨、柳俊太郎

『BLUE/ブルー』『空白』などの吉田恵輔監督が脚本も手掛け、YouTuberを題材に描くラブストーリー。見返りを求めない優しい男性とどん底YouTuberの関係を映し出す。ドラマ「親バカ青春白書」や『マイ・ダディ』などのムロツヨシ、『ケイコ 目を澄ませて』などの岸井ゆきのをはじめ、若葉竜也、吉村界人、淡梨、柳俊太郎らが出演する。
イベント会社で働く田母神尚樹(ムロツヨシ)は、YouTuberの川合優里(岸井ゆきの)と合コンで出会う。再生回数の少なさに頭を悩ませる優里に同情した田母神は、彼女のYouTubeチャンネルを見返りを求めることなく手助けする。人気が出ないながらも彼らは前向きに努力を続け、お互い良きパートナーになっていくが、あることをきっかけに二人の関係が大きく変化する。

 

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2022-058M 「モービウス」☆☆★★

Smovius原題:Morbius
邦題:モービウス
時間:104分
公開:2022-04-01
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作総指揮:ジャレッド・レト ルイーズ・ロズナー エマ・ラドブルック
製作:アビ・アラド マット・トルマック ルーカス・フォスター
監督:ダニエル・エスピノーサ
脚本:マット・サザマ バーク・シャープレス
原作:マット・サザマ バーク・シャープレス
撮影:オリバー・ウッド
音楽:ヨン・エクストランド
出演:ジャレッド・レトー(マイケル・モービウス)、マット・スミス(マイロ)、アドリア・アルホナ(マルティーヌ)、ジャレッド・ハリス(ニコラス)、アル・マドリガル、タイリース・ギブソン、マイケル・キートン

スパイダーマンの敵役として登場するマーベルコミックのキャラクター、モービウスを実写映画化。血に飢えたバンパイアと人々の命を救う医師という2つの顔を持つ主人公マイケル・モービウスを、オスカー俳優のジャレッド・レトが演じる。天才医師のマイケル・モービウスは、幼いころから血液の難病を患っている。同じ病に苦しみ、同じ病棟で兄弟のように育った親友のマイロのためにも、一日も早く治療法を確立したいマイケルは、コウモリの血清を投与するという危険な治療法を自らの肉体を実験台にして試す。その結果、マイケルの肉体は激変し、超人的なスピードや飛行能力、周囲の状況を察知するレーダー能力が身につくが、代償として血に対する渇望に苦しむこととなる。自らをコントロールするために人工血液を飲み、薄れゆく人間としての意識を保つマイケル。そんな彼に対し、マイロも生きるためにその血清を投与してほしいという。同じころ、ニューヨークの街では次々と全身の血が抜かれるという殺人事件が頻発する。マイロ役はテレビシリーズ「ザ・クラウン」や映画「ラストナイト・イン・ソーホー」のマット・スミス。「デンジャラス・ラン」「ライフ」のダニエル・エスピノーサ監督がメガホンを取った。
マーベル映画史上もっとも役に立たない刑事バディを眺める作品。穀潰しという言葉をググれ。

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2022-057M 「オートクチュール」☆☆☆

Shautcouture原題:Haute couture
邦題:オートクチュール
時間:100分
公開:2022-03-25
製作年度:2021
製作国:フランス
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:オリビエ・P・カーン
監督:シルビー・オハヨン
脚本:シルビー・オハヨン
原作:
撮影:ジョルジュ・ルシャプトワ
音楽:パルカル・ランガニュ
出演:ナタリー・バイ(エステル)、リナ・クードリ(ジャド)、パスカル・アルビロ(カトリーヌ)、クロード・ペロン(アンドレ)、ソマヤ・ボークム(スアド)、アダム・ベッサ(アデル)、クロチルド・クロ(ミュミュ)、ジュスティーヌ・ヴィヴィアン(アトリエのお針子)、リリ・ナサール(アトリエのお針子)、デイジー・シャンボール(アトリエのお針子)、レア・エモネ(アトリエのお針子)、アントワーヌ・フェロン(アトリエのお針子)、パトリシア・マトヴェ(アトリエのお針子)、サラ・トパリアン(アトリエのお針子)、アネット・ボーモン(アトリエのお針子)

フランスのラグジュアリーブランド「ディオール」のアトリエを舞台に、世代も境遇も異なる2人の女性の人生が交差する様子を描いたヒューマンドラマ。ディオールのオートクチュール部門でアトリエ責任者を務める孤高のお針子エステルは、次のコレクションを最後に引退することを決めていた。準備に追われていたある朝、エステルは地下鉄で若い女性にハンドバッグをひったくられる。その犯人ジャドの滑らかに動く指にドレスを縫い上げる才能を直感したエステルは、彼女を警察へ突き出す代わりに見習いとしてアトリエに迎え入れる。反発しあいながらも、時には母娘のように、そして親友のように、美を生み出す繊細な技術をジャドに授けていくエステルだったが……。「たかが世界の終わり」のナタリー・バイがエステル、「パピチャ 未来へのランウェイ」のリナ・クードリがジャドを演じた。ディオール専属クチュリエール監修のもと、ディオール・ヘリテージに保管されていた幻のドレスや貴重なスケッチ画などが登場。

 

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2022-056M 「アンビュランス」☆☆☆★★

Samburance原題:Ambulance
邦題:アンビュランス
時間:136分
公開:2022-03-25
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:マイケル・ケイス トマス・ラドアー ルネ・エズラ レータ・カログリディス トレイシー・ニーベリ マーク・モラン
製作:マイケル・ベイ ブラッドリー・J・フィッシャー イアン・ブライス ウィリアム・シェラック ジェームズ・バンダービルト
監督:マイケル・ベイ
脚本:ラオリツ・モンク・ペターセン ラース・アンドレアス・ピーダーセン、クリス・フェダク
原作:
撮影:ロベルト・デ・アンジェリス
音楽:ローン・バルフェ
出演:ジェイク・ギレンホール(ダニー)、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世(ウィル)、エイザ・ゴンザレス(キャム)

「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイ監督がジェイク・ギレンホールを主演に迎え、強盗を働いた元軍人の主人公が、瀕死の警官を乗せた救急車で逃走劇を繰り広げる姿を描いたノンストップアクション。アフガニスタンからの帰還兵ウィルは、出産直後の妻が病に侵され、その治療には莫大な費用がかかるが保険金も降りず、役所に問い合わせてもたらい回しにされるだけだった。なんとかして妻の治療費を工面しようと、血のつながらない兄のダニーに助けを求めるウィル。犯罪に手を染めるダニーが提案したのは、3200万円ドル(約36億円)もの大金を強奪する銀行強盗だった。計画通りならば、誰も傷つけることなく大金だけを手にするはずだったが、狂いが生じて2人は警察に追われる事態に。やむを得ず逃走用に救急車に乗り込んだ2人だったが、その救急車はウィルに撃たれて瀕死となった警官を乗せていた。乗り合わせた救命士キャムも巻き込み、ダニーとウィルはロサンゼルス中を猛スピードで爆走することになる。ダニー役をギレンホールが演じるほか、ウィル役を「マトリックス レザレクションズ」のヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、キャム役を「パーフェクト・ケア」のエイザ・ゴンザレスがそれぞれ演じる。2005年製作のデンマーク映画「25ミニッツ」のリメイク。
マイケル・ベイ監督ってことで、肩のこらないアクション映画。ジェットコースタームービー。ドローンの曲芸撮影なのだろうか。物凄いアングルで編集を攻めてくる。2時間以上あるカーチェイス作品だが、あっという間に完走する。ジェイクのクレージーっぷりもメリハリある演技で良し。

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2022-055M 「帰らない日曜日」☆☆☆★

Skaeranainichiyoubi原題:Mothering Sunday
邦題:帰らない日曜日
時間:104分
公開:2022-05-27
製作年度:2021
製作国:イギリス
配給:松竹
製作総指揮:ジュリア・オー ダニエル・バトセック オリー・マッデン ノーマン・メリー ピーター・ハンプデン ナターシャ・ワートン トーステン・シューマッハー エマ・バーコフスキー
製作:エリザベス・カールセン スティーブン・ウーリー
監督:エバ・ユッソン
脚本:アリス・バーチ
原作:グレアム・スウィフト
撮影:ジェイミー・D・ラムジー
音楽:モーガン・キビー
出演:オデッサ・ヤング、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、オリヴィア・コールマン


ブッカー賞作家グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」を映画化し、第1次世界大戦後のイギリスを舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリー。1924年3月、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかしニヴン家に仕えるジェーンは孤児院育ちで、帰る家はない。そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポールから密会の誘いが届く。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす。やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていた。時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る。「アサシネーション・ネーション」のオデッサ・ヤングと「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーが主演を務め、オスカー俳優のコリン・ファースとオリビア・コールマンが共演。監督は「バハールの涙」のエバ・ユッソン。


ノーベル賞作家の「カズオ・イシグロが褒めた小説」を原作としたメロドラマ。「全米が泣いた」や「たけしが絶賛」な謳い文句だが、そんなフックはいらないのではないか?良い作品なのに、余計にアングルがついてしまうだろうに。

 

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