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2022-054M 「ALIVEHOON アライブフーン」☆☆☆

Salivehoon邦題:ALIVEHOON アライブフーン
時間:120分
公開:2022-06-10
製作年度:2022
製作国:日本
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:
製作:
監督:下山天
脚本:作道雄 高明
原作:影山龍司
撮影:
音楽:吉川清之
出演:野村周平、吉川愛、青柳翔、福山翔大、本田博太郎、モロ師岡、土屋アンナ、きづき、土屋圭市、陣内孝則

「ちはやふる」シリーズの野村周平が主演を務め、日本発祥のドリフトレースの世界を、CGに頼らない実車を用いた撮影によるリアルな映像で描いたカーアクション。内向的な性格で人付き合いは苦手だが驚異的なゲームの才能を持つ大羽紘一は、解散の危機に陥ったドリフトチームにスカウトされる。eスポーツの世界で日本一のレーサーになった紘一は、実車でもその才能を発揮して活躍するが、そんな彼の前に、生死を懸けてレースに挑む者たちが立ちはだかる。共演は「ハニーレモンソーダ」の吉川愛、「jam」の青柳翔、「ブレイブ 群青戦記」の福山翔大。「SHINOBI」「キカイダー REBOOT」の下山天監督がメガホンをとり、「ドリフトキング」の異名を持つ元レーシングドライバーの土屋圭市が監修を手がけた。
ドリフトレースもの。勝敗ルールも良くわからない。よってプログラムに解説が必要だろう。というか、このスポーツを知ってる者しか観客にならないのかもしれない。

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2022-053M 「ウォーハント 魔界戦線」☆☆★★

Swarhunt原題:WarHunt
邦題:ウォーハント 魔界戦線
時間:93分
公開:2022-05-27
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:アルバトロス・フィルム
製作総指揮:ジェフ・クランツドーフ アリアンヌ・フレイザー デルフィーヌ・ペリエ ヘンリー・ウィンタースターン
製作:ユリア・ザイツェワ イゴール・プロニン マックス・パブロフ スベトラーナ・パンテ アデル・ナー マウロ・ボレッリ ユー・ファイ・スエン
監督:マウロ・ボレッリ
脚本:レジー・ケヨハラ3世 スコット・スバトス マウロ・ボレッリ
原作:マウロ・ボレッリ
撮影:エリック・グスタボ・ピーターセン
音楽:タオ・リュー
出演:ミッキー・ローク、ジャクソン・ラスボーン、ロバート・ネッパー

第2次大戦末期、その戦場には呪われた“何か”が潜んでいた。墜落した輸送機捜索のため、ドイツの森に踏み込んだ米兵たち。暗い森の奥深く、生存者の捜索と機密文書を追う兵士たち。そこで彼らが見た、血も凍る恐怖とは?

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2022-052M 「ガンパウダー・ミルクシェイク」☆☆☆★★

Sgunpwdermilkshake原題:Gunpowder Milkshake
邦題:ガンパウダー・ミルクシェイク
時間:114分
公開:2022-03-18
製作年度:2021
製作国:フランス・ドイツ・アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ロン・ハルパーン ディディエ・ルプファー シェイナ・エディ=グルーフ リュック・エチエンヌ アハロン・ケシャレス
製作:アンドリュー・ローナ アレックス・ハインマン
監督:ナボット・パプシャド
脚本:ナボット・パプシャド エフード・ラフスキ
原作:
撮影:マイケル・セレシン
音楽:フランク・イルフマン
出演:カレン・ギラン(サム)、レナ・ヘディ(スカーレット)、カーラ・グギーノ(マデリン)、クロエ・コールマン(エミリー)、ラルフ・イネソン(ジム・マカリスター)、アダム・ナガイティス(ヴァージル)、マイケル・スマイリー(リッキー医師)、ミシェル・ヨー(フローレンス)、アンジェラ・バセット(アナ・メイ)、ポール・ジアマッティ(ネイサン)

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のカレン・ギランが主演を務め、犯罪組織に立ち向かう女たちの死闘を描いたバイオレンスアクション。ネオンきらめくクライム・シティ。暗殺組織に所属する凄腕の殺し屋サムは、ターゲットの娘エミリーを匿ったせいで組織を追われ、命を狙われてしまう。次々と送り込まれる刺客たちを蹴散らしながら夜の街を駆け抜けるサムは、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込む。女たちはジェーン・オースティンやバージニア・ウルフの名を冠した武器を手に、激しい戦いへと身を投じていく。3人の図書館員を「スパイキッズ」シリーズのカーラ・グギーノ、「ブラックパンサー」のアンジェラ・バセット、「グリーン・デスティニー」のミシェル・ヨー、サムの母をテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のレナ・ヘディが演じた。監督・脚本は「オオカミは嘘をつく」で注目を集めたイスラエル出身の鬼才ナボット・パプシャド。
女性の軍団もの。「355」より圧倒的にスタイリッシュでカッコよく、テンポもバッチリで娯楽満点。女子会映画の「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」のディフュージョンラインのようなイメージか。ある意味、女子版「キングスメン」のような趣もあるが、これらの原点は「チャーリーズ・エンジェル」なのだろう。もにろんヴィランに振ってるが。それにしても、もう少々評価が高くても良いと思うのだが。木下への色眼鏡かな。もうね、全員が「見得を切る見せ場」を用意されていて、その道具が「殺られる男共」ってのが、いい。

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2022-051M 「ウェディング・ハイ」☆☆☆★★

Swedinghi邦題:ウェディング・ハイ
時間:117分
公開:2022-03-12
製作年度:2022
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:田渕みのり 石田聡子 河野美里 奥村麻美子
監督:大九明子
脚本:バカリズム
原作:
撮影:中村夏葉
音楽:東京スカパラダイスオーケストラ
出演:篠原涼子(中越真帆)、中村倫也(石川彰人)、関水渚(新田遥)、岩田剛典(八代裕也)、中尾明慶(相馬慎司)、浅利陽介(真壁宗介)、前野朋哉(倉田大輔)、泉澤祐希(滝本直樹)、佐藤晴美(山下沙和)、宮尾俊太郎(村木武史)、六角精児(新田大造)、尾美としのり(石川紀夫)、池田鉄洋(石川充)、臼田あさ美(加藤友梨)、片桐はいり(樋口良子)、皆川猿時(井上司朗)、向井理(澤田紀昭)、高橋克実(財津俊彦)

「地獄の花園」「殺意の道程」などで脚本家としても才能を発揮するお笑い芸人バカリズムのオリジナル脚本による、結婚式を舞台に描いた群像コメディ。お茶目だけど根は真面目な石川彰人と天真爛漫な新田遥のカップルは、敏腕ウェディングプランナーの中越真帆に支えられながら結婚式の準備を進め、ようやく式当日を迎える。新郎新婦の紹介VTRや主賓挨拶、乾杯の発声といった定番の演目に並々ならぬ情熱を注ぐ参列者たちだったが、熱すぎる思いが暴走し、式は思わぬ方向へと展開。新郎新婦からのSOSを受けた中越は、知恵と工夫で数々の難題に立ち向かうが、さらに遥の元恋人・裕也や謎の男・澤田も現れて……。篠原涼子がウェディングプランナーの中越役で主演を務め、新郎・彰人を中村倫也、新婦・遥を関水渚、遥の元恋人・裕也を岩田剛典(EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS)が演じる。監督は「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」の大九明子。
大九明子監督とバカリズムの脚本が、どのような化学変化を起こすかという、マニアックな期待とともに鑑賞。伊坂幸太郎ばりの、ワケ有り登場人物が、最後まで有機的に計算された関係性をもたせる脚本。しかし、文字面ではよいものの、映像にしたときは、大九監督は苦労したかもしれない。すなわち、どこをスクリーンに焼き付ければ良いのか迷うような複合的なシーンが多くあるためだ。とはいえ、大九監督の乾いた、一歩引いて冷静さを持った「笑い」のシーンの描写は、ならではの芸風なのだろう。

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2022-050M 「林檎とポラロイド」☆☆☆★

Sapples原題:Mila
邦題:林檎とポラロイド
時間:90分
公開:2022-03-11
製作年度:2020
製作国:ギリシャ・ポーランド・スロベニア
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:ニコス・スムピリリス ケイト・ブランシェット ココ・フランチーニ アンドリュー・アプトン
製作:イラクリス・マブロイディス アンゲロス・ベネティス アリス・ダヨス マリウシュ・ブロダルスキ クリストス・ニク
監督:クリストス・ニク
脚本:クリストス・ニク スタブロス・ラプティス
原作:
撮影:バルトシュ・シュフィニャルスキ
音楽:ザ・ボーイ
出演:アリス・セルヴェタリス(男)、ソフィア・ゲオルゴヴァシリ(女)、アナ・カレジドゥ、アルギリス・バキルジス

ギリシャの新鋭クリストス・ニクが長編初メガホンをとり、記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界を舞台に描いたドラマ。ある日突然記憶を失った男は、治療のための回復プログラム「新しい自分」に参加する。彼は毎日送られてくるカセットテープに吹き込まれた内容をもとに、自転車に乗る、仮装パーティで友だちをつくる、ホラー映画を観るなど様々なミッションをこなしていく。そんな中、男は同じく回復プログラムに参加する女と出会い、親しくなっていく。男が新しい日常に慣れてきた頃、彼はそれまで忘れていた、以前住んでいた番地をふと口にする。新しい思い出を作るためのミッションによって、男の過去が徐々にひも解かれていくが……。ケイト・ブランシェットが絶賛し、製作総指揮に名を連ねた。
映画のハシゴ2本目。突発性記憶喪失症が蔓延するギリシアの街。主人公は突然バスの中で記憶喪失者として発見される。身よりもない彼は、新しい人生を作る社会復帰治療を受けるが…。奇妙な味わいの作品だが、困ったことに別のシンクロニシティもあった。バットマンとキャットウーマンとシューベルトのアヴェ・マリアが記号的に本作でも登場する。適当に選択した2本だが、この偶然には鳥肌。

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2022-049M 「THE BATMAN ザ・バットマン」☆☆☆★★

Sbatman2022原題:The Batman
邦題:THE BATMAN ザ・バットマン
時間:175分
公開:2022-03-11
製作年度:2022
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:マイケル・E・ウスラン ウォルター・ハマダ シャンタル・ノン・ボ サイモン・エマニュエル
製作:ディラン・クラーク マット・リーブス
監督:マット・リーブス
脚本:マット・リーブス ピーター・クレイグ
原作:ボブ・ケイン ビル・フィンガー
撮影:グレイグ・フレイザー
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:ロバート・パティンソン(ブルース・ウェイン/バットマン)、コリン・ファレル(オズワルド・コブルポット/ペンギン)、ポール・ダノ(リドラー)、ゾーイ・クラヴィッツ(キャットウーマン)、ジョン・タートゥーロ(ファルコーネ)、アンディ・サーキス(アルフレッド・ペニーワース)、ジェフリー・ライト(ジェームズ・ゴードン)、ルーク・ロバーツ(トーマス・ウェイン)

クリストファー・ノーランが手がけた「ダークナイト」トリロジーなどで知られる人気キャラクターのバットマンを主役に描くサスペンスアクション。青年ブルース・ウェインがバットマンになろうとしていく姿と、社会に蔓延する嘘を暴いていく知能犯リドラーによってブルースの人間としての本性がむき出しにされていく様を描く。両親を殺された過去を持つ青年ブルースは復讐を誓い、夜になると黒いマスクで素顔を隠し、犯罪者を見つけては力でねじ伏せる「バットマン」となった。ブルースがバットマンとして悪と対峙するようになって2年目になったある日、権力者を標的とした連続殺人事件が発生。史上最狂の知能犯リドラーが犯人として名乗りを上げる。リドラーは犯行の際、必ず「なぞなぞ」を残し、警察やブルースを挑発する。やがて権力者たちの陰謀やブルースにまつわる過去、ブルースの亡き父が犯した罪が暴かれていく。「TENET テネット」のロバート・パティンソンが新たにブルース・ウェイン/バットマンを演じ、「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」のマット・リーブス監督がメガホンをとった。
 『忠臣蔵』や『太閤記』は時代劇の定番。しかし主人公像の解釈は、大石内蔵助に比べて豊臣秀吉の方が自由度が髙く、映画、舞台、テレビての秀吉のヴァリエーションは無数にある。演出家や役者も、過去にないオリジナルな秀吉像はコレだ、と気合いをいれる。ともあれ、日本人の遺伝子に染み付いたような、この二本のご存知時代劇は、ストーリーは自明。どの役者がどう演じるか、を楽しむ境地にある。
 欧州でもオペラやシェイクスピアといった歴史を重ねた古典舞台があり、豊かなヴァリエーションに驚嘆する。翻って、若い国アメリカはどうだろう。アメリカが生んだオリジナルストーリーコミック。スーパーマンやバットマンらの孤児ヒーローが、様々な解釈で描かれ、演じられてきた。滅亡した惑星の唯一の生き残り、という「孤児」であるスーパーマンという設定。ゴッサム市の富豪で市長候補のウェインの一人息子ブルースが、両親を殺され「孤児」となる設定。両親が殺された原因である、街に巣食う悪と戦うバットマンとして孤高の存在となる。両者とも歌舞伎的には『実ハ』と表現される二面性を持っているのも共通だ。
 今回のバットマンも、オリジナルのブルース青年の背景などの基本は押えつつ、ロバート・パティンソンとマット・リーブス監督が、新たな解釈で描き出した。3時間弱と長尺で、ほぼ全編が夜、さらに雨、という鬱陶しい舞台だ。ここまで撮影にストレスをかけないと、今作のバットマンの世界観を表現できなかったのだろう。今後もこのテイストでシリーズ化されるかはわからないが、主要なヴィランは垣間見えた(声だけとか)。

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2022-048M 「いとみち」☆☆☆★★

Sitomichi邦題:いとみち
時間:116分
公開:2021-06-25
製作年度:2021
製作国:日本
配給:アークエンタテインメント
製作総指揮:川村英己
製作:松村龍一
監督:横浜聡子
脚本:横浜聡子
原作:越谷オサム
撮影:柳島克己
音楽:渡邊琢磨
出演:駒井蓮(相馬いと)、黒川芽以(葛西幸子)、横田真悠(福士智美)、中島歩(工藤優一郎)、古坂大魔王(成田太郎)、ジョナゴールド(伊丸岡早苗)、宇野祥平(青木)、西川洋子(相馬ハツヱ)、豊川悦司(相馬耕一)

青森県・津軽を舞台に、メイドカフェで働く人見知りな津軽弁少女の奮闘と成長を描いた青春ドラマ。「ウルトラミラクルラブストーリー」の横浜聡子監督が越谷オサムの同名小説を実写映画化し、「名前」の駒井蓮が主演を務めた。弘前市の高校に通う16歳の相馬いと。三味線を弾く時に爪にできる溝「糸道(いとみち)」を名前の由来に持つ彼女は、祖母と亡き母から引き継いだ津軽三味線が特技だが、強い津軽弁と人見知りのせいで本当の自分を誰にも見せられずにいた。そんなある日、思い切って津軽メイド珈琲店でアルバイトを始めたことで、彼女の日常は大きく変わり始める。いとを心配しながらも見守る父を豊川悦司、津軽メイド珈琲店の怪しげなオーナーをお笑いタレントの古坂大魔王、シングルマザーの先輩メイドを「二十六夜待ち」の黒川芽以がそれぞれ演じる。
標準語字幕が欲しかった。

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2022-047M 「今はちょっと、ついてないだけ」☆☆☆★

Stsuiteinai

邦題:今はちょっと、ついてないだけ
時間:127分
公開:2022-04-08
製作年度:2022
製作国:日本
配給:ギャガ
製作総指揮:
製作:坂本香 吉廣貫一 山中幹司 水谷文勇 依田巽 上野境介 武田真士男
監督:柴山健次
脚本:柴山健次
原作:伊吹有喜
撮影:篠田力
音楽:小川明夏
出演:玉山鉄二 音尾琢真 深川麻衣 団長安田(安田大サーカス)/ 高橋和也
かとうかず子 山村美智 奥山佳恵 川津明日香 大友花恋 原沢侑高 Erna(MOS) コッセこういち 川田希

「犬がいた季節」「四十九日のレシピ」の伊吹有喜の同名小説を、NHK連続テレビ小説「マッサン」の玉山鉄二主演、「パーフェクトワールド 君といる奇跡」の柴山健次監督のメガホンで映画化。かつては秘境を旅するテレビ番組などでネイチャリング・フォトグラファーとして脚光を浴びた立花浩樹だったが、バブル崩壊ですべてを失い、事務所の社長に背負わされた借金を返すためだけに15年間生きてきた。すべてをあきらめて必死に働き、借金を完済した立花は40代になっていた。ある日、母親の友人から写真を撮ってほしいと頼まれた立花は、撮影を通して、忘れていたカメラを構える喜びを思い出す。もう一度やり直そうと、上京した立花はシェアハウスでの生活をスタートさせる。そこに暮らしていたのは、立花と同じように人生に敗れた者たちだった。玉山が立花役を演じるほか、音尾琢真、深川麻衣、団長安田、高橋和也らが脇を固める。

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2022-046M 「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」☆☆☆★★

Sonesecond原題:一秒鐘 One Second
邦題:ワン・セカンド 永遠の24フレーム
時間:103分
公開:2022-05-20
製作年度:2020
製作国:中国
配給:ツイン
製作総指揮:
製作:ドン・ピン ビル・コン
監督:チャン・イーモウ
脚本:チャン・イーモウ ヅォウ・ジンジー
原作:
撮影:チャオ・シャオティン
音楽:ラオ・ツァイ
出演:チャン・イー、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ

2019年、ベルリン国際映画祭で、中国の巨匠、張芸謀(チャン・イーモウ)監督(68)の作品『ワン・セカンド(英題) / One Second』の上映が中止となった。映画祭側は技術的な問題が理由としているが、中国当局の意向が働いたとの憶測も浮上している。
原題に説明調の副題だが、よけいに何がなんだか判らない邦題になってしまっている。もう少し練っても良かったような気がする。

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2022-045M  「愛のむきだし」☆☆☆★★

邦題:愛のむきだし
時間:237分
公開:2009-01-31
製作年度:2008Sainomukidashi
製作国:日本
配給:ファントム・フィルム
製作総指揮:横濱豊行 河井信哉
製作:梅川治男
監督:園子温
脚本:園子温
原作:園子温
撮影:谷川創平
音楽:ゆらゆら帝国
出演:西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ、尾上寛之、清水優、永岡佑、広澤草、玄覺悠子、中村麻美、渡辺真起子、渡部篤郎

「自転車吐息」「紀子の食卓」の鬼才・園子温が237分の長尺で描く奇想天外なラブストーリー。主演は映画初出演で主演を飾る「AAA」(トリプル・エー)のボーカル西島隆弘、ヒロインを元「Folder」の満島ひかりが演じる。共演に安藤サクラ、渡部篤郎ほか。敬虔なクリスチャン一家で育ったユウは、神父の父に毎日懺悔を強要される日々を送っている。“罪作り”のため女性の股間ばかり狙う盗撮を繰り返すユウは、ある日、ヨーコという少女に出会い一目で恋に落ちるが……。

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2022-044M 「ゴヤの名画と優しい泥棒」☆☆☆★★

Stheduku原題:The Duke
邦題:ゴヤの名画と優しい泥棒
時間:95分
公開:2022-02-25
製作年度:2020
製作国:イギリス
配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作総指揮:キャメロン・マクラッケン ジェニー・ボーガーズ アンドレア・スカルソ ヒューゴ・ヘッペル ピーター・スカーフ クリストファー・バントン
製作:ニッキー・ベンサム
監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:リチャード・ビーン クライブ・コールマン
原作:
撮影:マイク・エリー
音楽:ジョージ・フェントン
出演:ジム・ブロードベント(ケンプトン・バントン)、ヘレン・ミレン(ドロシー・バントン)、フィオン・ホワイトヘッド(ジャッキー・バントン)、アンナ・マックスウェル・マーティン(グロウリング夫人)、マシュー・グード(ジェレミー・ハッチンソン)

1961年に実際に起こったゴヤの名画盗難事件の知られざる真相を描いたドラマ。2021年9月に亡くなった「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督がメガホンを取り、本作が長編劇映画の遺作となった。1961年、世界屈指の美術館ロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた。この事件の犯人はごく普通のタクシー運転手である60歳のケンプトン・バントン。長年連れ添った妻とやさしい息子と小さなアパートで年金暮らしをするケンプトンは、テレビで孤独を紛らしている高齢者たちの生活を少しでも楽にしようと、盗んだ絵画の身代金で公共放送(BBC)の受信料を肩代わりしようと企てたのだ。しかし、事件にはもうひとつのある真相が隠されていた。主人公ケンプトン役を「アイリス」のジム・ブロードベント、妻のドロシー役を「クィーン」のヘレン・ミレンが演じるほか、フィオン・ホワイトヘッド、マシュー・グードらが脇を固める。
いやあ、NHKをぶっ壊せ!の源流みたいなテーマだとは想像だにしなかった。60年代のイギリス地方都市の労働者階級の物語。もちろん労働党支持の頑固親父が主人公。実話ベースの物語だ。佳作。

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2022-043M 「Ribbon」☆☆☆★★★

Sribbon邦題:Ribbon
時間:115分
公開:2022-02-25
製作年度:2021
製作国:日本
配給:イオンエンターテイメント
製作総指揮:福田淳
製作:中林千賀子
企画:のん
監督:のん
脚本:のん
特撮:樋口真嗣
原作:
撮影:彦坂みさき
音楽:ひぐちけい
出演:のん(浅川いつか)、山下リオ(平井)、渡辺大知(公演で出会う男)、小野花梨(まい)、春木みさよ(いつかの母)、菅原大吉(いつかの父)

YouTubeで配信された映画「おちをつけなんせ」で監督デビューした女優のんが、劇場公開の長編映画で初メガホンをとり、自ら主演・脚本も務めた青春ドラマ。コロナ禍の2020年。美大生のいつかは大学の卒業制作展が中止となり、1年かけて制作した作品を持ち帰ることに。様々な感情が渦巻いて何も手につかない彼女は、心配してくれる両親とも衝突してしまう。妹のまいもコロナに過剰反応し、普段は冷静な親友の平井も苛立ちを募らせている。そんな中、絵を描くことに夢中になるきっかけをくれた田中との再会や、平井との本音の衝突によって心を動かされたいつかは、自分の未来を切り開くため立ち上がる。「シン・ゴジラ」の監督・特技監督の樋口真嗣と准監督・特技統括の尾上克郎が特撮チームとして参加し、主人公の様々な感情の流れをカラフルなリボンで表現した。
とてつもなく久しぶりにテアトル新宿。かつては名画座、インディ邦画(ダンカン初監督作品みたいな微妙な面々)、アニメの聖地を目指したり、様々なポジションを模索しつつ、とりあえず現在の姿か。中学の頃からの付き合いなので、愛着ある同志のような劇場だ。
企画、脚本、監督、主演がのん。という一見独りよがりの珍作に遭遇する恐怖もあったが、なんとも爽やかなオンナノコ青春映画だった。スマホが無いと生きていけないコロナ下ならではの、いまこの瞬間の日常で無ければ、描けない秀作。数年後にコロナが収束してからでは、ここまでヴィヴィッドに「現在進行系」の、【想像もしなかった日常】を表現できないだろう。まったくもう、今年の掘り出し物作品であった。

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