2022-007M 「エル プラネタ」☆☆☆★
原題:El Planeta
邦題:エル プラネタ
時間:82分
公開:2022-01-14
製作年度:2021
製作国:アメリカ・スペイン
配給:シンカ
製作総指揮:
製作:アマリア・ウルマン
監督:アマリア・ウルマン
脚本:アマリア・ウルマン
原作:
撮影:
音楽:chicken
出演:アマリア・ウルマン、アレ・ウルマン、チェン・ジョウ
ミレニアル世代を代表するアーティストとして注目を集めるアマリア・ウルマンの長編監督デビュー作で、脚本・主演・プロデュース・衣装デザインも自ら手がけた。アマリアと実母アレ・ウルマンが母娘役を演じ、生活苦に陥った母娘の虚構にまみれた日常を描く。ロンドンでの学生生活を終え、母が暮らすスペインの海辺の田舎町ヒホンに帰郷した駆け出しスタイリストのレオ。しかし母は破産寸前の状態で、アパートも立ち退きを迫られていた。母娘は崖っぷちの生活に追い込まれながらも、SNS映えするスタイリッシュな暮らしを求め、身の回りのものを売り、ハッタリをきかせてお金を稼ぎ、どうにかその日を生きていく。そんなある日、チープな雑貨店を訪れた母娘は、ロンドンから来たというハンサムな店員と知り合うが……。
主人公の母娘は、未来を全く喪失&イメージできないヨーロッパのメタファー。日々その瞬間を即物的享楽的に時の流れをやりすごし、目の前の解決すべき問題を、先の無い対症療法で順応していく母娘。破綻への崖っぷち、塀の上をヨタヨタと毛皮のコートで歩いていく。この異常などん詰まり感は、奇しくもこの前の時間に観た「アネット」の監督の出世作「ポンヌフの恋人」のデッドエンドに共通する。ヨーロッパの、歴史に押し潰されて血反吐を吐いてるような終末感が溢れる。スクリーンで、街の風景に行き交う人々は、ほとんど圧倒的な高齢者ばかりなのも、そんな意味を現している。
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