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2021-111M 「はるヲうるひと」☆☆☆★★

Sharuuruhito邦題:はるヲうるひと
時間:113分
公開:2020-06-04
製作年度:2020
製作国:日本
配給:AMGエンタテインメント
製作総指揮:吉田尚剛
製作:永森裕二 松井智
監督:佐藤二朗
脚本:佐藤二朗
原作:佐藤二朗
撮影:神田創
音楽:遠藤浩二
出演:山田孝之(真柴得太)、仲里依紗(真柴いぶき)、今藤洋子(柘植純子)、笹野鈴々音(村松りり)、駒林怜(近藤さつみ)、太田善也(ユウ)、向井理(三田)、坂井真紀(桜井峯)、佐藤二朗(真柴哲雄)


演劇ユニット「ちからわざ」で2009年に初演となった同名舞台を佐藤の監督・脚本・出演、山田孝之主演で映画化。その島には至るところに置屋が点在し、本土から日に2度来る連絡船が島への客の往来の足となっている。島に暮らす人びとはこの閉塞された島で一生を過ごし、女たちは客からの話を聞いて「外」への思いをはせ、男は女たちの多くが抱く夢を一笑に付して島に留まらせる。ある置屋の3兄妹。店を仕切る長男の哲雄は凶悪な性格で恐れられ、こびへつらう次男の得太を子分のように従えている。長女のいぶきは、長年患っている持病で床に伏している。この置屋で働く4人の個性的な遊女たちは、女を売る家で唯一女を売らず、誰よりも美しいいぶきに嫉妬していた。山田、佐藤のほか、仲里依紗、向井理、坂井真紀らが顔をそろえる。

まあ監督の経歴から演劇的な趣になるのは仕方がない。が、演技が濃い、絶叫的なるゆえ共感するのを逡巡してしまいそうな<芝居巧者>の見せ場の連続。それゆえ、満腹感がありつつも、登場人物たちの「どこにも行けない閉塞感」を表現していく演技に、見入ってしまう。クライマックスの<真相>は驚いたが、観客に<考える=理解する>いとまも許さず「だからこうなんだ」という決着へのエンジンを吹かす。

 

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