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2020-149M 「マーティン・エデン」☆☆☆★

Seden原題:Martin Eden
邦題:マーティン・エデン
時間:129分
公開:2020-09-18
製作年度:2019
製作国:イタリア・フランス・ドイツ
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:ダリオ・ゾンタ アレッシオ・ラッツァレスキ ミヒェル・メルクト
製作:ピエトロ・マルチェッロ ベッペ・カスケット トマ・オルドノー ミヒャエル・ベバー ビオラ・フーゲン
監督:ピエトロ・マルチェッロ
脚本:マルリツィオ・ブラウッチ ピエトロ・マルチェッロ
原作:ジャック・ロンドン
撮影:フランチェスコ・ディ・ジャコモ アレッサンドロ・アバーテ
音楽:マルコ・メッシーナ サッシャ・リッチ
出演:ルカ・マリネッリ、ジェシカ・クレッシー、デニーズ・サルディスコ、ヴィンチェンツォ・ネモラート、カルロ・チェッキ

ハリソン・フォード主演で映画化された冒険小説「野性の呼び声」などで知られるアメリカの作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化。イタリア・ナポリの労働者地区に生まれた貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと出会って恋に落ちたことをきっかけに、文学の世界に目覚める。独学で作家を志すようになったマーティンは、夢に向かい一心不乱に文学にのめり込むが、生活は困窮し、エレナの理解も得られることはなかった。それでも、さまざまな障壁と挫折を乗り越え、マーティンは名声と富を手にするまでになるが……。2019年ベネチア映画祭のコンペティション部門に出品され、主人公マーティンを演じたルカ・マリネッリが男優賞を受賞。そのほか、イタリアのアカデミー賞と言われるダビッド・デ・ドナテッロ賞で脚色賞を受賞するなど高い評価を獲得。
ルカ・マリネッリが目立つのは、主人公だからというだけではなく、さまざまなシーンで、彼のポジション(立ち位置)や写されるアングルや陰影や、まあ魅力的になるように計算しつくしているからだろう。演技や存在感は十分あるのに加え、それをさらに増幅させるカメラや照明の渾身の働きがある。という意図をさすがに感じさせてしまうほど過剰なのだが、まあニュースター誕生と叫びたいイタリア映画界の総意もそこにあるのかもしれない。さて映画なのだが、唯一の疑問。これって、背景となる時代はいつなんだ!?ということ。まあ、20世紀の数十年をまぜこぜにして、アールヌーボーなシチュエーションにテレビジョンが存在したり、荷車の向こうにコンパクトカーが駐車してあったり。このあたりの雰囲気、監督が狙ったであろう<紛れ>に対して、いい感じに没入していても、時々我に返って違和感が生じてしまう。この醒めた瞬間が気持ち悪かった。

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