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2020-152M 「ヒトラーに盗られたうさぎ」☆☆☆★★

Shitorausagi原題:Als Hitler das rosa Kaninchen stahl
邦題:ヒトラーに盗られたうさぎ
時間:119分
公開:2020-11
製作年度:2019
製作国:ドイツ
配給:彩プロ
製作総指揮:
製作:
監督:カロリーヌ・リンク
脚本:カロリーヌ・リンク アナ・ブリュッゲマン
原作:ジュディス・カー
撮影:
音楽:
出演:リーヴァ・クリマロフスキ、オリヴァー・マスッチ、カルラ・ユーリ、ユストゥス・フォン・ドナーニー、マリヌス・ホーマン

ドイツの絵本作家ジュディス・カーが少女時代の体験を基につづった自伝的小説「ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ」を、「名もなきアフリカの地で」のカロリーヌ・リンク監督が映画化。1933年2月。ベルリンで両親や兄と暮らす9歳のアンナは、ある朝突然、「家族でスイスに逃げる」と母から告げられる。新聞やラジオでヒトラーへの痛烈な批判を展開していた演劇批評家でユダヤ人でもある父は、次の選挙でのヒトラーの勝利が現実味を帯びてきたことに身の危険を感じ、密かに亡命の準備を進めていたのだ。持ち物は1つだけと言われたアンナは大好きなピンクのうさぎのぬいぐるみに別れを告げ、過酷な逃亡生活へと踏み出していく。アンナの父を「帰ってきたヒトラー」のオリバー・マスッチ、母を「ブレードランナー 2049」のカーラ・ジュリ、心優しいユリウスおじさんを「お名前はアドルフ?」のユストゥス・フォン・ドーナニーが演じた。
映画初出演というアンナ役のリーヴァ・クリマロフスキの演技が達者。素晴らしい。子供をビジュアルに使える作品、子供が素敵な作品はシネスイッチの御馳走だ。久しぶりにビジュアルと内容がマッチしてスイッチのファン観客を裏切らない作品だと思う。

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2020-151M 「THE CAVE サッカー少年救出までの18日間」☆☆☆

Shecave原題:THE CAVE
邦題:THE CAVE サッカー少年救出までの18日間
時間:104分
公開:2020-11-13
製作年度:2019
製作国:タイ・アメリカ
配給:コムストック・グループ、WOWOW
製作総指揮:
製作:トム・ウォーラー カトリーナ・グルース
監督:トム・ウォーラー
脚本:トム・ウォーラー カトリーナ・グルース ドン・リンダー
原作:
撮影:
音楽:
出演:ジム・ウォーニー、エクワット・ニラトヴォラパンヤー、ジェームズ・エドワード・ホーリー、ノパドル・ニヨムカ、エリク・ブラウン

2018年、豪雨のため洞窟に取り残されたタイのサッカーチームの少年たちが奇跡的に助け出され、全世界でニュースになった救出劇を映画化。タイ・チェンライの洞窟に立ち寄った少年サッカーチームの12人とコーチが、豪雨による浸水で洞窟の奥深くに取り残された。彼らが洞窟の入口から4キロも離れた地点でようやく発見されたのは遭難から9日後のことだった。しかし、救出に向かうための洞窟内は数カ所が完全に水没し、穴の大きさも人がやっと1人通れる程度の狭さで、救出作業は困難を極める状況だった。やがて少年たちの命に危機が迫る状況の中、世界中から集まったケイブ・ダイバー(洞窟潜水士)たちによる救出劇が始まるが……。監督はタイ・バンコク出身のイギリス人監督トム・ウォーラー。
ターボポンプのおじさん、アイルランドの洞窟ダイバーは本人出演。このあたり、イーストウッドの「15時17分、パリ行き」で主人公ヒーロー全員が本人出演!というほど極端なものにはなってない。チリの炭鉱生き埋め事件も映画になったし、この手の大掛かりな救出劇で、世界で話題になっていった事件は、映画化は早い者勝ちだろう。

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2020-150M 「TENET テネット」☆☆☆★

Stenet原題:Tenet
邦題:TENET テネット
時間:150分
公開:2020-09-18
製作年度:2020
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作総指揮:トーマス・ヘイスリップ
製作:エマ・トーマス クリストファー・ノーラン
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
原作:
撮影:ホイテ・バン・ホイテマ
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン(“主役”)、ロバート・パティンソン(ニール)、エリザベス・デビッキ(キャット)、ディンプル・カパディア(プリヤ)、アーロン・テイラー=ジョンソン(アイブス)、ヒメーシュ・パテル(マヒア)、クレマンス・ポエジーマイケル・ケイン(クロズビー)、ケネス・ブラナー(セイター)

「ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公が、第3次世界大戦に伴う人類滅亡の危機に立ち向かう姿を描く。主演は名優デンゼル・ワシントンの息子で、スパイク・リー監督がアカデミー脚色賞を受賞した「ブラック・クランズマン」で映画初主演を務めたジョン・デビッド・ワシントン。共演はロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、アーロン・テイラー=ジョンソンのほか、「ダンケルク」に続いてノーラン作品に参加となったケネス・ブラナー、そしてノーラン作品に欠かせないマイケル・ケインら。撮影のホイテ・バン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリーなど、スタッフも過去にノーラン作品に参加してきた実力派が集い、音楽は「ブラックパンサー」でアカデミー賞を受賞したルドウィグ・ゴランソンがノーラン作品に初参加。

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2020-149M 「マーティン・エデン」☆☆☆★

Seden原題:Martin Eden
邦題:マーティン・エデン
時間:129分
公開:2020-09-18
製作年度:2019
製作国:イタリア・フランス・ドイツ
配給:ミモザフィルムズ
製作総指揮:ダリオ・ゾンタ アレッシオ・ラッツァレスキ ミヒェル・メルクト
製作:ピエトロ・マルチェッロ ベッペ・カスケット トマ・オルドノー ミヒャエル・ベバー ビオラ・フーゲン
監督:ピエトロ・マルチェッロ
脚本:マルリツィオ・ブラウッチ ピエトロ・マルチェッロ
原作:ジャック・ロンドン
撮影:フランチェスコ・ディ・ジャコモ アレッサンドロ・アバーテ
音楽:マルコ・メッシーナ サッシャ・リッチ
出演:ルカ・マリネッリ、ジェシカ・クレッシー、デニーズ・サルディスコ、ヴィンチェンツォ・ネモラート、カルロ・チェッキ

ハリソン・フォード主演で映画化された冒険小説「野性の呼び声」などで知られるアメリカの作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化。イタリア・ナポリの労働者地区に生まれた貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと出会って恋に落ちたことをきっかけに、文学の世界に目覚める。独学で作家を志すようになったマーティンは、夢に向かい一心不乱に文学にのめり込むが、生活は困窮し、エレナの理解も得られることはなかった。それでも、さまざまな障壁と挫折を乗り越え、マーティンは名声と富を手にするまでになるが……。2019年ベネチア映画祭のコンペティション部門に出品され、主人公マーティンを演じたルカ・マリネッリが男優賞を受賞。そのほか、イタリアのアカデミー賞と言われるダビッド・デ・ドナテッロ賞で脚色賞を受賞するなど高い評価を獲得。
ルカ・マリネッリが目立つのは、主人公だからというだけではなく、さまざまなシーンで、彼のポジション(立ち位置)や写されるアングルや陰影や、まあ魅力的になるように計算しつくしているからだろう。演技や存在感は十分あるのに加え、それをさらに増幅させるカメラや照明の渾身の働きがある。という意図をさすがに感じさせてしまうほど過剰なのだが、まあニュースター誕生と叫びたいイタリア映画界の総意もそこにあるのかもしれない。さて映画なのだが、唯一の疑問。これって、背景となる時代はいつなんだ!?ということ。まあ、20世紀の数十年をまぜこぜにして、アールヌーボーなシチュエーションにテレビジョンが存在したり、荷車の向こうにコンパクトカーが駐車してあったり。このあたりの雰囲気、監督が狙ったであろう<紛れ>に対して、いい感じに没入していても、時々我に返って違和感が生じてしまう。この醒めた瞬間が気持ち悪かった。

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2020-148M 「ストレイ・ドッグ」☆☆☆

Sdestroyer原題:Destroyer
邦題:ストレイ・ドッグ
時間:121分
公開:2020-10-23
製作年度:2018
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
製作総指揮:ミッチ・グリーン ダニエル・ステインマン ダン・フリードキン ネイサン・ケリー ブライアン・カバナー=ジョーンズ トーステン・シューマッハー ニック・バウアー
製作:フレッド・バーガー フィル・ヘイ マット・マンフレディ
監督:カリン・クサマ
脚本:フィル・ヘイ マット・マンフレディ
原作:
撮影:ジュリー・カークウッド
音楽:セオドア・シャピロ
出演:ニコール・キッドマン(エリン・ベル)、トビー・ケベル(サイラス)、タチアナ・マズラニー(ペトラ)、セバスチャン・スタン(クリス)、スクート・マクネイリー(イーサン)、ブラッドリー・ウィットフォード(弁護士ディフランコ)、トビー・ハス(FBIローソン捜査官)、ジェームズ・ジョーダン(トビー)、ボー・ナップ(ジェイ)、ジェイド・ペティジョン(シェルビー)

オスカー女優のニコール・キッドマンが刑事役に初挑戦し、過去の出来事で心をむしばまれた女性刑事が忌まわし過去と向き合う姿を描いたサスペンスノワール。ロサンゼルス市警の女性刑事エリン・ベルは、酒におぼれ、同僚や別れた夫、16歳の娘からも疎まれる人生を送っている。17年前、FBI捜査官クリスとともに犯罪組織に潜入捜査をしていたエリンは、そこで取り返しのつかない過ちを犯して捜査に失敗し、その罪悪感にいまも彼女は苛まれていた。そんな彼女のもとに、ある日、差出人不明の封筒が届く。中には紫色に染まった1ドル紙幣が入っており、それは行方をくらませた17年前の事件の主犯からの挑戦状だった。ニコール・キッドマンが酒浸りの中年女性刑事という荒んだ役どころを熱演し、ゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネート。監督は「ガール・ファイト」「ジェニファーズ・ボディ」のカリン・クサマ。
ニコール・キッドマンがほぼスッピンで疲弊した女刑事を演じる。潜入捜査の失敗の過去のトラウマで人生がボロボロ。オープニングがぐるりと回ってクライマックスに接続していく。娘役のジェイド・ペティジョンがいい。TVの若手俳優らしいが、この規模の作品だと、キャスティングがこうなるってのは致し方なし。逆にニューフェースを発見できるから面白い。邦題は「野良犬」って意味だが原題の「ぶっ壊し屋」というのもわかるな。

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2020-147M 「秋日和」☆☆☆★★

Sakibiyori邦題:秋日和
時間:128分
公開:1960-11-13
製作年度:1960
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:山内静夫
監督:小津安二郎
脚本:野田高梧 小津安二郎
原作:里見弴
撮影:山内静夫
音楽:斎藤高順
出演:原節子、司葉子、佐分利信、岡田茉莉子

里見とんの原作を、「浮草」のコンビ野田高梧と小津安二郎が共同で脚色し、小津安二郎が監督した母娘の愛情を描く物語。撮影は「いろはにほへと」の厚田雄春。

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2020-146M 「彼岸花」☆☆☆★★

Shiganbana邦題:彼岸花
時間:118分
公開:1958-09-17
製作年度:1958
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:山内静夫
監督:小津安二郎
脚本:野田高梧 小津安二郎
原作:里見弴
撮影:厚田雄春
音楽:斎藤高順
出演:佐分利信(平山渉)、田中絹代(清子)、有馬稲子(平山節子)、久我美子(三上文子)、佐田啓二(谷口正彦)、高橋貞二(近藤庄太郎)、桑野みゆき(平山久子)、笠智衆(三上周吉)、浪花千栄子(佐々木初)、渡辺文雄(長沼一郎)、中村伸郎(河合利彦)、北龍二(堀江平之助)、高橋とよ(「若松」の女将)、桜むつ子(女給アケミ)、長岡輝子(派出婦富沢)、十朱久雄(曽我良造)、須賀不二夫(列車給士)、江川宇礼雄(同窓生中西)、菅原通済(同窓生菅井)、竹田法一(同窓生林)、山本富士子(佐々木幸子)

里見とんの小説を、小津安二郎・野田高梧のコンビが脚色したもので、結婚期にある三人の娘と、容易に意見の合わないそれぞれの家庭の親とを描いたもの。「東京暮色」以来一年ぶりに小津安二郎が監督し、「若い広場」の厚田雄春が撮影した。山本富士子の他社初出演をはじめ、有馬稲子・久我美子・佐田啓二・佐分利信・高橋貞二・桑野みゆき・笠智衆・渡辺文雄という豪華な顔ぶれである。
小津の初のカラー作品。女性の言葉が美しい日本語。後半ゴルフ場へいく大手商社常務取締役の平山(佐分利)。そういうステータスのものなのか。千葉カントリーの逸話がある。

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2020-145M 「さくら」☆☆☆★

Ssakura邦題:さくら
時間:119分
公開:2020-11-13
製作年度:2020
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:矢崎仁司
脚本:朝西真砂
原作:西加奈子
撮影:石井勲
音楽:アダム・ジョージ
出演:北村匠海(薫)、小松菜奈(美貴)、吉沢亮(一)、小林由依(カオル)、水谷果穂(矢嶋優子)、山谷花純(須々木原環)、加藤雅也(溝口先史)、趙珉和、寺島しのぶ(つぼみ)、永瀬正敏(昭夫)

直木賞作家・西加奈子が家族をテーマにつづった同名ベストセラーを、「三月のライオン」の矢崎仁司監督が映画化。長谷川家の次男・薫は、年末に実家へと向かう。兄の一(ハジメ)は彼にとって幼い頃から憧れの存在だったが、2年前に事故で他界した。ハジメの死をきっかけにバラバラになってしまった家族をつなぎ止めるかのように、薫は幼い頃の記憶を思い起こしていく。妹・美貴の誕生、愛犬サクラとの出会い、引っ越し、初めての恋と失恋など、長谷川家の5人とサクラが過ごしたかけがえのない日々。そして大みそか、壊れかけた家族をもう1度つなぐ奇跡のような出来事が起こる。平凡な次男・薫を「君の膵臓をたべたい」の北村匠海、破天荒な長女・美貴を「渇き。」の小松菜奈、人気者の長男・一を「キングダム」の吉沢亮、彼らの両親を寺島しのぶと永瀬正敏がそれぞれ演じる。
テレビ東京の出資作品。

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2020-144M 「プロゴルファー織部金次郎 3 飛べバーディー」☆☆☆

Orikin3邦題:プロゴルファー織部金次郎 3 飛べバーディー
時間:105分
公開:1995-09-15
製作年度:1995
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:名島徹 黒木照美 田中迪
監督:武田鉄矢
脚本:武田鉄矢 満友敬司
原作:武田鉄矢 高井研一郎
撮影:矢田行男
音楽:原田末秋
出演:武田鉄矢、財前直見、阿部寛、渡辺正行、岡田理江、今井雅之、ケーシー高峰、加山雄三、堀内孝雄

急病人発生のため、二本松オープンに出場できた織金は、偶然知り合ったプロ2年目の日向みずきから得たコースの情報のお陰で予選は通過するものの、本選で敗退してしまう。東京へ戻った彼は、次のトーナメントへ向けて練習場のオーナー・脇田に給料の前借りを頼んだことがきっかけで、危険なネットの修理をやらされ、その最中に大怪我をしてしまった。そんなある日、みずきが織金を訪ね、彼の代わりに練習場のレッスン・プロを買って出るが、彼女には大切な試合が控えていた。しかし、その試合が行われる北海道のコースは、みずきが慕っている青年・大場の経営する牧場といざこざを起こしている場所であったことから、彼女は試合出場を諦めかけていたのだった。それを知った織金は彼女を説得して、試合出場を決心させる。一方、織金自身も次のトーナメントに出場するために、桜子の結婚資金を借りて北海道へ向かった。キャンセル待ちを狙ったトーナメントへの出場は果たせなかったものの、別のマッチプレー選手権に出場できることになり、決勝戦へも勝ち進んだ。東京からキャディをつとめるためにやって来た桜子のパンチラ作戦も功を奏し、織金はプロ生活18年目にして初めて優勝するのであった。その頃、大場の牧場が織金の見つけたオオイヌワシの羽根のお陰で保護区域に指定され、ゴルフ場とのいざこざも決着をみる。みずきはそんな大場と結婚することを決意していた。優勝したら結婚するという桜子との約束を果たすため、帰りの電車の中、隣で眠る桜子に織金はプロポーズの練習をするのだった。

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2020-143M 「ようこそ映画音響の世界へ」☆☆☆★★

Sonkyo原題:Making Waves: The Art of Cinematic Sound
邦題:ようこそ映画音響の世界へ
時間:94分
公開:2020-08-28
製作年度:2019
製作国:アメリカ
配給:アンプラグド
製作総指揮:
製作:ボベット・バスター カレン・ジョンソン ミッジ・コスティン
監督:ミッジ・コスティン
脚本:ボベット・バスター
原作:
撮影:サンドラ・チャンドラー
音楽:アリソン・ニューマン
出演:ウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、クリストファー・ノーラン、アルフォンソ・キュアロン、バーブラ・ストライサンド

ハリウッドの映画音響にスポットをあてたドキュメンタリー。1927年に初のトーキー映画「ジャズシンガー」が誕生して以来、常に進化を続けている映画音響。本作では「キング・コング(1933)」「市民ケーン」「ROMA ローマ」など、新旧名作群の映像を使用し、映画音響の世界を紹介。ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグ、デビッド・リンチ、クリストファー・ノーランら監督陣、「スター・ウォーズ」のベン・バート、「地獄の黙示録」のウォルター・マーチ、「ジュラシック・パーク」のゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドたちのインタビューを盛り込み、映画における「音」の効果と重要性に迫っていく。

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2020-142M 「ゴルフ夜明け前」☆☆☆★

Sgolfyoake邦題:ゴルフ夜明け前
時間:90分
公開:1987-12-19
製作年度:1987
製作国:日本
配給:東甫う
製作総指揮:
製作:富山省吾 木村政雄
監督:松林宗恵
脚本:佐々木守
原作:桂文枝(6代目)
撮影:山田健一
音楽:渡辺俊幸
出演:渡瀬恒彦、桂三枝、高橋恵子、島田紳助、橋爪淳、明石家さんま、西川きよし、西川のりお、佐藤B作

幕末、勤皇か佐幕かで対立する坂本龍馬と近藤勇が、斬り合いではなくゴルフで決着をつけようとする姿を描く。桂三枝原作の同名小説の映画化で脚本は「ウルトラマン(1979)」の佐々木守が執筆。監督は「山下少年物語」の松林宗恵、撮影は「愛・旅立ち」の山田健一がそれぞれ担当。

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2020-141M 「ファヒム パリが見た奇跡」☆☆☆★

Sfahim原題:Fahim
邦題:ファヒム パリが見た奇跡
時間:108分
公開:2020-08-14
製作年度:2019
製作国:フランス
配給:東京テアトル、STAR CHANNEL MOVIES
製作総指揮:
製作:デボラ・ベナッター パトリック・ゴドー
監督:ピエール=フランソワ・マンタン=ラバル
脚本:ピエール=フランソワ・マンタン=ラバル チボー・バンユール フィリップ・エルノ
原作:
撮影:レジス・ブロンド
音楽:パルカル・ランガニュ
出演:アサド・アーメッド(ファヒム・モハンマド)、ジェラール・ドパルデュー(シルヴァン・シャルパンティエ)、ミザヌル・ラハマン(ヌラ)、イザベル・ナンティ(マチルド)

バングラデシュからパリに逃れた政治難民の少年がチェスのチャンピオンを目指した実話をもとにしたヒューマンドラマ。バングラデシュで天才チェス少年として有名だったファヒムは、8歳の時に父親とともに家族を残しパリに移り住むこととなった。政治難民としてフランスに到着し、強制送還に怯える日々を送る中、ファヒムはフランスでもっとも優秀なチェスのコーチの1人であるシルヴァンに出会う。最初は警戒心を抱いていたファヒムとシルヴァンは、次第に友情を築いていく。チェスのフランス国内大会がスタートする一方で、ファヒムに強制送還の脅威が迫っていた。シルヴァン役を「シラノ・ド・ベル・ジュラック」などで知られるフランスの名優ジェラール・ドパルデューが演じる。監督は俳優としても活躍するピエール=フランソワ・マンタン=ラバル。

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2020-140M 「シチリアーノ 裏切りの美学」☆☆☆

Sisiriano原題:Il traditore
邦題:シチリアーノ 裏切りの美学
時間:152分
公開:2020-08-28
製作年度:2019
製作国:イタリア・フランス・ブラジル・ドイツ
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:マルコ・ベロッキオ
脚本:マルコ・ベロッキオ ルドビカ・ランポルディ バリア・サンテッラ フランチェスコ・ピッコロ
原作:
撮影:ブラダン・ラドビッチ
音楽:ニコラ・ピオバーニ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(トンマーゾ・ブシェッタ)、マリア・フェルナンダ・カンディド(クリスティーナ・ブシェッタ)、ファブリツィオ・フェラカーネ(ジュゼッペ“ピッポ”カロ)、ルイジ・ロ・カーショ(サルヴァトーレ“トトゥッチョ”コントルノ)、ファウスト・ルッソ・アレジ(ジョヴァンニ・ファルコーネ)、ニコラ・カリ(サルヴァトーレ“トト”リイナ)、ジョヴァンニ・カルカーニョ(ガエターノ・バダラメンティ)、ブルーノ・カリエッロ(アルフォンソ・ジョルダーノ)、アルベルト・ストルティ(フランコ・コッピ)、ヴィンチェンツォ・ピロッタ(ルチアーノ・レッジョ)、ゴフリード・ブルーノ(ステファノ・ボンターデ)、ガブリエーレ・チッチレッロ(ベネデット)、パリデ・チッチレッロ(アントニオ)、エリア・シルトン(テレビジャーナリスト)アレッシオ・プラティコ(ジュゼッペ“ピーノ”グレコ)、ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ(チェーザレ)

「夜よ、こんにちは」「肉体の悪魔」などで知られるイタリアの巨匠マルコ・ベロッキオがイタリアマフィア史上最大のミステリーを映画化。1980年代初頭、マフィア間の抗争が激化の一途をたどるシチリア。パレルモ派の大物ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルへ逃れるが、残された家族や仲間たちはコルレオーネ派の報復により次々と殺害されてしまう。ブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは、マフィア撲滅に執念を燃やす判事ファルコーネから捜査への協力を求められる。麻薬と殺人に明け暮れる犯罪組織コーザ・ノストラに失望していたブシェッタは、組織の罪を告白することを決意。それはコーザ・ノストラの「血の掟」に背く行為だった。出演は「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」のピエルフランチェスコ・ファビーノ、「輝ける青春」のルイジ・ロ・カーショ。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

実話であるが、およそ40年にわたる物語。さらに回想を加えると60年以上のお話。ほぼ2/3は裁判状況を描くことで進む。イタリアのこの当時の裁判が「こんなんだったの!?」というほどファンキーでデンジャラス。原題の「裏切者」(直訳)がまあ、一番わかりやすい。美学でもなんでもない。主人公は、そう言ってるが、自己正当化のためには、そう言うだろう。彼の息子たちを含め150人以上が殺戮されていくパッケージシーン。最初この数字なんだろう?というほど機械的に抹殺されていく。「ゴッドファーザー」のクライマックスの丁寧な描き方とは違ってる。イタリアテイスト?

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2020-139M 「82年生まれ、キム・ジヨン」☆☆☆★★

Skimjon_20200903144001原題:Kim Ji-young: Born 1982
邦題:82年生まれ、キム・ジヨン
時間:118分
公開:2020-10-09
製作年度:2019
製作国:韓国
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:
監督:キム・ドヨン
脚本:ユ・ヨンア
原作:チョ・ナムジュ
撮影:イ・スンジェ
音楽:キム・テソン
出演:チョン・ユミ(ジヨン)、コン・ユ(デヒョン)、キム・ミギョン(ミスク)、コン・ミンジョン(ウニョン)、キム・ソンチョル(ジソク)、イ・オル(ヨンス)、リュ・アヨン(アヨン)、イ・ボンリョン(ヘス)


平凡な女性の人生を通して韓国の現代女性が担う重圧と生きづらさを描き、日本でも話題を集めたチョ・ナムジュのベストセラー小説を、「トガニ 幼き瞳の告発」「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチョン・ユミとコン・ユの共演で映画化。結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨンは、母として妻として生活を続ける中で、時に閉じ込められているような感覚におそわれるようになる。単に疲れているだけと自分に言い聞かせてきたジヨンだったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになってしまう。そして、ジヨンにはその時の記憶はすっぽりと抜け落ちていた。そんな心が壊れてしまった妻を前に、夫のデヒョンは真実を告げられずに精神科医に相談に行くが、医師からは本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまう。監督は短編映画で注目され、本作が長編デビュー作となるキム・ドヨン。

ジヨンの<絶望>は、昭和に生まれた我々世代では<絶望>であることが想像もつかないに違いない。とくに男には。
映画では、主人公の親世代の価値観も描かれ、さらに諦観していた母親の覚醒さえもなしとげる。長編デビューというドヨン監督の丁寧かつリアルな演出が光る。 


 


 

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2020-138M 「ウルフウォーカー」☆☆☆★★

Swolfwalkers原題:Wolfwalkers
邦題:ウルフウォーカー
時間:103分
公開:2020-10-30
製作年度:2020
製作国:アイルランド・ルクセンブルク
配給:チャイルド・フィルム
製作総指揮:
製作:
監督:トム・ムーア ロス・スチュアート
脚本:
原作:
撮影:
音楽:ブリュノ・クーレ KiLa オーロラ
出演:オナー・ニーフシー、エヴァ・ウィテカー、ショーン・ビーン

アイルランドの歴史や神話を題材にした「ブレンダンとケルズの秘密」「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」で連続してアカデミー長編アニメーション部門にノミネートされたトム・ムーア監督とアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」が、前2作に続くケルト3部作の3作目として手がけた長編アニメーション。アイルランドのキルケニーで伝えられてきた、眠ると魂が抜けだしオオカミになるという「ウルフウォーカー」を題材に描いた。中世アイルランドの町キルケニー。イングランドからオオカミ退治のためにやって来たハンターを父に持つ少女ロビンは、森の中で出会った少女メーヴと友だちになるが、メーヴは人間とオオカミがひとつの体に共存した「ウルフウォーカー」だった。魔法の力で傷を癒すヒーラーでもあるメーヴと、ある約束を交わしたロビン。それが図らずも父を窮地に陥れることになってしまうが、それでもロビンは勇気を持って自らの信じる道を進もうとする。

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2020-137M 「幕末太陽傳」☆☆☆☆

Bakumatsutaiyoden 邦題:幕末太陽傳
時間:110分
公開:1957-07-14
製作年度:1957
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:山本武
監督:川島雄三
脚本:田中啓一 、川島雄三 、今村昌平
原作:
撮影:高村倉太郎
音楽:黛敏郎
出演:フランキー堺(居残り佐平次)、左幸子(女郎おそめ)、南田洋子(女郎こはる)、石原裕次郎(高杉晋作)、芦川いづみ(女中おひさ)、市村俊幸(杢兵衛大盡)、金子信雄(相模屋楼主伝兵衛)、山岡久乃(女房お辰)、梅野泰靖(息子徳三郎)、織田政雄(番頭善八)、岡田真澄(若衆喜助)、高原駿雄(若衆かね次)、青木富夫(若衆忠助)、峰三平(若衆三平)、菅井きん(やり手おくま)、小沢昭一(貸本屋金造)、植村謙二郎(大工長兵衛)、河野秋武(鬼島又兵衛)、西村晃(気病みの新公)、熊倉一雄(のみこみの金坊)、三島謙(粋がりの長ンま)、殿山泰司(仏壇屋倉造)、加藤博司(息子清七)、二谷英明(長州藩士志道聞多)、小林旭(久坂玄瑞)、関弘美[役者](伊藤春輔)、武藤章生(大和弥八郎)、徳高渓介(白井小助)、秋津礼二(有吉熊次郎)、宮部昭夫(長嶺内藤太)、河上信夫(岡っ引平六)、山田禅二(坊主悠念)、井上昭文(ガエン者権太)、榎木兵衛(ガエン者玄平)、井東柳晴(吉原の附馬)、小泉郁之助(呉服屋)、福田トヨ(新造おとら)、新井麗子(女郎おもよ)、竹内洋子(女郎およし)、芝あをみ(女郎おてつ)、清水千代子(女郎おうの)、高山千草(女郎おさだ)

 

アマゾン配信。フランキーをちょいと見ようとしたら、結局ラストまで見てしまった。何度みても大傑作。

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2020-136M 「イエスタデイ」☆☆☆☆

Iesta原題:Yesterday
邦題:イエスタデイ
時間:116分
公開:2019-10-11
製作年度:2019
製作国:イギリス
配給:東宝東和
製作総指揮:ニック・エンジェル、リー・ブレイジャー
製作:ティム・ビーバン、エリック・フェルナー、バーナード・ベリュー、マシュー・ジェームズ・ウィルキンソン、リチャード・カーティス、ダニー・ボイル
監督:ダニー・ボイル
脚本:リチャード・カーティス
原作:ジャック・バース リチャード・カーティス
撮影:クリストファー・ロス
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ケイト・マッキノン、エド・シーラン

なんとアマゾンプライムで配信が始まった。ので、もう何度目になるのか配信版で観る。

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2020-135M 「HOUSE ハウス」☆☆☆★★★

Shouse邦題:HOUSE ハウス
時間:88分
公開:1977-07-30
製作年度:1977
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:大林宣彦 山田順彦
監督:大林宣彦
脚本:桂千穂
原作:大林千茱萸
撮影:阪本善尚
音楽:小林亜星 ミッキー吉野
出演:池上季実子(オシャレ)、池上季実子(オシャレの母)、大場久美子(ファンタ)、松原愛(ガリ)、神保美喜(クンフー)、佐藤美恵子(マツク)、宮子昌代(スウィート)、田中エリ子(メロディー)、尾崎紀世彦(東郷圭介先生)、笹沢左保(オシャレの父)、小林亜星(西瓜を売る農夫)、石上三登志(写真屋さん)、鰐淵晴子(江馬涼子)、南田洋子(オシャレの伯母)

CF界の鬼才・大林宣彦が初めて手がける劇場用映画で、七人の少女と奇妙な羽臼屋敷を中心に幻想的ななかにスラプスティックな面とブラックユーモアを織りまぜて描くオカルト映画。脚本は「ホテル強制わいせつ事件 犯して!」の桂千穂、監督は大林宣彦、撮影は阪本善尚がそれぞれ担当。

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