2020-040M 「サイダーのように言葉が湧き上がる」☆☆☆★★★
邦題:サイダーのように言葉が湧き上がる
時間:87分
公開:2020-05-15
製作年度:2020
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:イシグロキョウヘイ
脚本:
原作:フライングドッグ
撮影:
音楽:牛尾憲輔、大貫妙子
出演:市川染五郎(チェリー)、杉咲花(スマイル)、潘めぐみ(ビーバー)、花江夏樹(ジャパン)、梅原裕一郎(タフボーイ)、中島愛(ジュリ)、諸星すみれ(マリ)、神谷浩史(紘一)、坂本真綾(まりあ)、山寺宏一(フジヤマ)、井上喜久子(つばき
郊外のショッピングモールを舞台に、コミュニケーションが苦手な俳句少年とコンプレックスを隠すマスク少女が織りなすひと夏の青春を描いた劇場オリジナルアニメ。俳句以外では思ったことをなかなか口に出せない少年チェリーは、ヘッドホンで外部との接触を遮断して生きている。ある日彼は、見た目のコンプレックスをマスクで隠す少女スマイルとショッピングモールで出会い、SNSを通じて少しずつ言葉を交わすように。そんな中、バイト先で出会った老人フジヤマが思い出のレコードを探し回る理由を知った2人は、フジヤマの願いをかなえるためレコード探しを手伝うことに。一緒に行動するうちに急速に距離を縮めていくチェリーとスマイルだったが、ある出来事をきっかけに2人の思いはすれ違ってしまう。主人公チェリーの声を声優初挑戦の八代目市川染五郎が務め、スマイルの声を女優・杉咲花が担当。監督は、テレビアニメ「四月は君の嘘」のイシグロキョウヘイ。
1970年代に青春をおくった私の心に刺さりまくった。舞台は現代の地方都市、高校生のひと夏の恋の始まりなのだが。シンプルなボーイミーツガールなのだが。スマホなんか活躍するので「哀愁」「君の名は」のようなすれ違いにもならないのだが。でも超古典的な恋話として剛速球のストライクにしてやられた。日本人にしか通用しづらい「俳句」をモチーフに展開するのも響く。登場人物たち(特に男子たち)の役割とキャラが計算されて素晴らしいバランス。で、キーになる音楽が大貫妙子!もう打ちのめされる。エンディングクレジットに流れるテーマ曲も、おそらく「はっぴいえんど」に大いに目配せしてるんじゃないかなっていう仕上がり。もう、油断して観てしまい、してやられ、そのビビッドに描かれた70年代的な恋の姿に、涙が止まらない。やばい。
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