2017-001 「メッセージ」☆☆☆★★
原題:Arrival
邦題:メッセージ
時間:116分
公開:2017-05
製作年度:2016
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:
製作:
監督:ドゥニ・ビルヌーブ
脚本:エリック・ハイセラー
原作:テッド・チャン
撮影:ブラッドフォード・ヤング
音楽:ヨハン・ヨハンソン
出演:エイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス)、ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー)、フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐)、マイケル・スタールバーグ(ハルペーン)
テッド・チャンの原作短編集を読んだのが2007年。そんな記憶も薄れている中、本作との出会い。小説における時間概念の揺らぎや、映画での表現では「こうなるのだろう」というテクニカルな限界を感じる。映像で描かれる本作のキモは、観客に対して<錯覚>を持って映画的な文法で攻めてくる。ともあれ「スローターハウス5」を連想するような時空の飛躍と結果としてのオチ。そして作品のウリである、実は主役であるだろうエイリアンの登場や彼らが指し示す<テクノロジー>がマクガフィンにしかすぎないということだ。乗りに乗っているドゥニ・ビルヌーブ監督が、ここまで静寂な佇まいの作品(ある意味では文学的)をも守備範囲にしていることに感嘆する。エイリアンの文字そのものも、禅画の円相からインスパイアされたに違いない。コミュニケーションをエイリアンととることよりも、世界各国とのコミュニケーションの方が離反と反目と誤解によって分断されていく皮肉。そして、それらを解決するヒロインが。というポイントにおいて「スローターハウス5」を特異能力としての共通項として連想してしまったのだ。
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