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2016-175M 「何者」☆☆☆

Nanimono 邦題:何者
時間:98分
公開:2016-10-15
製作年度:2016
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:川村元気
監督:三浦大輔
脚本:三浦大輔
原作:朝井リョウ
撮影:
音楽:中田ヤスタカ
出演:佐藤健(拓人)、有村架純(瑞月)、二階堂ふみ(理香)、菅田将暉(光太郎)、岡田将生(隆良)、山田孝之(サワ先輩)
原作を読んだ時の「なんとも言えない世代ギャップ」が当然のごとく存在した。で、2012年に単行本出版された本作の背景は、おそらく執筆された2010-2011年ころの就職活動環境が背景になっているのだろう。あの、2008年のリーマンショック後の世界的不況による、日本の学生の就職における狂乱状況である。ところが、2016年の今年、大学生の就職率が調査を開始した1997年以来最高となっている<現在>の状況で、この切羽詰まった登場人物らの物語を見ると、どんだけFランク大学の話なんだよ。という、原作が書かれた<意味>や<テーマ>の深刻さがギャグのようにしか見えなくなっている。また、ツイッターそのものの存在感さえ、この5年で変化しているため、映画内ではミステリ的アイテムで使われているものの、陳腐化してしまっている。<イマ>が原作から乖離してしまっている<時代を切り取る>作品のリスクが顕在化した典型であろう。「電車男」のように、腐る前に映画化するスピード感が、本作には必要だったかもしれない。川村元気くん、そう思うよね。

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