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椿山課長の七日間 ☆☆☆★

Tsubakiyama 邦題:椿山課長の七日間
時間:118分
公開:2006-11-18
製作年度:2006
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:若杉正明
製作:
監督:河野圭太
脚本:川口晴
原作:浅田次郎
撮影:川越一成
音楽:服部隆之
出演:西田敏行(椿山和昭)、伊東美咲(和山椿)、成宮寛貴(竹内弘実)、和久井映見(マヤ)、市毛良枝(市川静子)、桂小金治(椿山昭三)、須 賀健太(椿山陽介)、志田未来(蓮子)、渡辺典子(椿山由紀)、沢村一樹(嶋田)、綿引勝彦(武田)、伊藤大翔(雄一)、松田悟志(純一)、青木崇高(卓 人)、西尾まり(雄一の育ての母)、茅島成美(施設の女先生)、藤村俊二(喫茶店のマスター)、余貴美子(知子)、國村隼(市川大介)

突然死したデパート管理職の椿山課長が初七日まで現世に戻って「大事」な心残りをまっとうするために奮闘する物語。メタボな中年オヤジ(西田)が 現世に戻ると美女(伊東)になっている、というトランスな設定で見せる。優れたストーリーテラーである浅田次郎の原作の面白さの勝利。いまの映画脚本家に はこれだけのストーリーをオリジナルで書き上げる力のある人は少ないだろうなぁ。ともあれ、西田のモノローグというか「意識」で伊東が動くという映画側と 観客側の「お約束」をどこまで意識させずに見せきるかというあたりが重要なポイント。河野監督はそのあたり、けっこう上手く仕上げている。

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アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン ☆☆★★

Icomewiththerain 原題:I COME WITH THE RAIN
邦題:アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン
時間:114分
公開:2009-06-06
製作年度:2009
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮: サイモン・フォーセット 、アルバロ・ロンゴリア 、ジュリー・ルブロキー
原作:
製作:フェルナンド・サリシン、ジャン・カゼ、ジョン・キリク
監督:トラン・アン・ユン
脚本:トラン・アン・ユン
原作:
撮影:ファン・ルイス・アンチア
音楽:レディオヘッド、グスターボ・サンタオラヤ
出演:ジョシュ・ハートネット(クライン)、木村拓哉(シタオ)、イ・ビョンホン(ス・ドンポ)、トラン・ヌー・イェン・ケー(リリ)、ショーン・ユー(メン・ジー)、イライアス・コティーズ(ハスフォード)

カンヌの「ある視点部門」で評判だったらしいベトナム人監督。フランスでそんなウルトラ・マスターベーション系アート監督に映画を作らせるとこう なっちゃいました、という作品。なんじゃんこりゃ!っていうキャスティングだけだと「何が起こるんだろう」という予感があるんだけど、映画としちゃクズ以 外なにものでもない。年に1本は遭遇する「フィルムの無駄遣い」のひとつ。

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17歳の肖像 ☆☆☆★★

Aneducation 原題:AN EDUCATION
邦題:17歳の肖像
時間:100分
公開:2010-04-17
製作年度:2009
製作国:イギリス
配給:SPE
製作総指揮:
製作:
監督:ロネ・シェルフィグ
脚本:ニック・ホーンビィ
原作:リン・バーバー
撮影:ジョン・デ・ボーマン
音楽:
出演:キャリー・マリガン、ピーター・サースガード、ドミニク・クーパー、ロザムンド・パイク、アルフレッド・モリナ、カーラ・セイモア、エマ・トンプソン、オリヴィア・ウィリアムズ、サリー・ホーキンス

原題がAN EDUCATION。邦題だとなんだかテーマがわからなくなってる。この作品も邦題ミス。で、なにがEDUCATIONかというと、、、。地味なガリ勉の 女子高生が大人の男にコロリと騙され処女をささげ、妻子いるのを隠され棄てられ泣いて改心して、進学して処女のふりをする。というお話。どこがEDUで しょう。「いろいろあったけどリセットしちゃえば、清純なフリ、演技が罪悪感なくできるようになる」ためのレッスンだったんじゃないかって。女性監督なら ではの、したたかな女性像がここにあるのかも。涙の数だけ強くなる・・・って本当?

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ハート・ロッカー ☆☆☆★★★

Hurtlocker 原題:THE HURT LOCKER
邦題:ハート・ロッカー
時間:131分
公開:2010-03-06
製作年度:2008
製作国:アメリカ
配給:ブロードメディア
製作総指揮:トニー・マーク
製作:キャスリン・ビグロー、マーク・ボール、ニコラス・シャルティエ、グレッグ・シャピロ
監督:キャスリン・ビグロー
脚本:マーク・ボール
編集:ボブ・ムラウスキー、クリス・イニス
撮影:バリー・アクロイド
音楽:マルコ・ベルトラミ 、バック・サンダース
出演:ジェレミー・レナー(ウィリアム・ジェームズ二等軍曹)、アンソニー・マッキー(J・T・サンポーン軍曹)、ブライアン・ジェラティ(オー ウェン・エルドリッジ技術兵)、レイフ・ファインズ(請負チームリーダー)、ガイ・ピアース(マット・トンプソン軍曹)、デヴィッド・モース(リード大 佐)、エヴァンジェリン・リリー(コニー・ジェームズ)、クリスチャン・カマルゴ(ケンブリッジ大佐)

「アバター」とアカデミー賞を競うに十分な力量のある作品。撮影、編集、音響、録音はほぼ確実。主演男優、監督賞はかなりの確率でこちらへ落ちそ う。となると「アバター」は作品だけかな。脚本賞もあげたいが、ベッカム君のエピソードが完全に不要。クライマックスに帰国後の姿が描かれているけど、こ こでオリジナルのシナリオではあるらしい重要なシーンが失われている。撮影したのか、しなかったのか。わからないけど、この重要性は女性には絶対理解でき ないだろうポイント。このシーンが入ってないことによって、ラストカットの重みが断然ちがう。これが惜しい。本当に惜しい。それほどに良くできた作品なの に。

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バレンタインデー ☆☆☆★

Vdays 原題:VALENTINE'S DAY
邦題:バレンタインデー
時間:125分
公開:2010-02-
製作年度:2010
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:トビー・エメリッヒ 、サミュエル・J・ブラウン 、マイケル・ディスコ 、ダイアナ・ポコーニイ
製作:マイク・カーツ、ウェイン・ライス
監督:ゲイリー・マーシャル
脚本:キャサリン・ファゲイト
原作:キャサリン・ファゲイト、アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン
撮影:チャールズ・ミンスキー
音楽:ジョン・デブニー
出演:ジェシカ・アルバ(モーリー)、キャシー・ベイツ(スーザン)、ジェシカ・ビール(カーラ)、ブラッドリー・クーパー(ホールデン)、エ リック・デイン(ショーン)、パトリック・デンプシー(ハリソン)、ヘクター・エリゾンド(エドガー)、ジェイミー・フォックス(ケルビン)、ジェニ ファー・ガーナー(ジュリア)、トファー・グレイス(ジェイソン)、アン・ハサウェイ(リズ)、アシュトン・カッチャー(リード)、クイーン・ラティ ファ(ポーラ)、テイラー・ロートナー(ウィリー)、ジョージ・ロペス(アルフォンソ)、シャーリー・マクレーン(エステル)、エマ・ロバーツ(グレー ス)、ジュリア・ロバーツ(ケイト)、テイラー・スウィフト(フェリシア)

全米興業で「アバター」を2位に落として初登場1位となった作品。女性映画だけに、かなりの女性客を動員したんだろうなぁ。タイトルからして思 いっきり王道なラブロマンス&コメディっぽいし、キャスティングも恋愛系映画の「顔」が並んでいる。何組かの恋愛劇がバレンタインデーに成就するという群 像劇のスタイル。ちょっとエピソードが多すぎる感じはしたものの、風景などのディテールもしっかり凝っていて仕上がりはいい。とはいえ、時期が限定される クリスマス映画のように「祭が終わった感」がある2月下旬の劇場はガラガラだったのがかわいそう。

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ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ ☆☆☆

Liargamefinalstage 邦題:ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
時間:133分
公開:2010-03-06
製作年度:2010
製作国:日本
配給:東宝・フジテレビ
製作総指揮:亀山千広、鳥嶋和彦、島谷能成
製作:宮川朋之、瀬田裕幸、古郡真也
監督:松山博昭
脚本:黒岩勉 、岡田道尚
原作:甲斐谷忍
撮影:宮田伸
音楽:中田ヤスタカ
出演:戸田恵梨香(神崎直)、松田翔太(秋山深一)、田辺誠一(仙道アラタ)、鈴木浩介(福永ユウジ)、荒川良々(西田二郎)、濱田マリ(坂巻マ イ)、和田聰宏(江藤光一)、関めぐみ(武田ユキナ)、秋本祐希(百瀬ノリカ)、永山絢斗(久慈サトシ)、鈴木一真(ヨコヤノリヒコ)、松村雄基(五十嵐 衛)、吉瀬美智子(エリー)、渡辺いっけい(谷村光男)

テレビドラマも原作コミックも触れたことがないので、まずは世界観から理解しなきゃいけない。試写開場で配布されたイントロコミック冊子を読んで 「なるほど」って思い、その前知識で映画に突入。なんとも舞台劇の群像もの風なシチュエーション。叙述型推理小説のような裏切りと騙しの交差と種明かし と、そこから起きる疑心暗鬼。心理的盲点をつきながら、誰かが誰かを罠に陥れながら最終勝利を目指すというあたりを狙ったんだろうけど。なんとなく「カイ ジ」的な世界観とダブる。原作の作風というか(映像的なエフェクトを含む)ムードを知った上で観るべき作品かもしれない。逆に、ドラマのファンなら観たい んだろうなぁ。わたしは違うけど。

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抱擁のかけら ☆☆☆★

Houyoukakera


原題:LOS ABRAZOS ROTOS
邦題:抱擁のかけら
時間:128分
公開:2010-02-06
製作年度:2009
製作国:スペイン
配給:松竹
製作総指揮:アグスティン・アルモドバル
製作:エステル・ガルシア
監督:ペドロ・アルモドバル
脚本:ペドロ・アルモドバル
原作:
撮影:ロドリゴ・プリエト
音楽:アルベルト・イグレシアス
出演:ペネロペ・クルス(レナ)、ルイス・オマール(ハリー・ケイン)、ブランカ・ポルティージョ(ジュディット・ガルシア)、ホセ・ルイス・ゴメス(エルネスト・マルテル)、ルーベン・オチャンディアーノ(ライ・X)、タマル・ノバス(ディエゴ)

ゲイであるアルモドバルが、男女の恋愛にまつわる悲劇を描いている。女性が死に、主人公は盲目となり、よりそう女性がいて、その息子は主人公の子供であることが隠されている。ギリシア悲劇のような構造が暗喩されているような。知識がないから、どの「悲劇」かなんてこたあわからないけど。ともあれ、ペネロペ・クルスという超絶美女を使って、ここまで「(完璧な美として)女性への憎悪」を底流に描いたというあたりがアルモドバルがゲイである「屈託」なのかもしれない。男二人を狂わせ、地獄のような悲恋に落とすペネロペが怖いくらいに美しい。しかも、彼女自身が二人の男にとっては<地獄の使者>であることを全く意識していない物語。それだけ、女性への不信感があるのかな。アルモドバル。主人公の子供を密かに産み育てて、マネージャーとして寄り添う女性は「完全に女を捨てて」いる状態にしているしね。というか、「不完全な女」だけを認めているのかもしれない。「トーク・トゥ・ハー」「オール・アバウト・マイ・マザー」ともども不完全な女性であることが、<女性である条件>としてるんじゃないかな。

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新しい人生のはじめかた ☆☆☆★

Lastchanceharvey

原題:LAST CHANCE HARVEY
邦題:新しい人生のはじめかた
時間:93分
公開:2010-02-06
製作年度:2008
製作国:アメリカ
配給:クロックワークス
製作総指揮:ジャワル・ガー
製作:ティム・ペレル、ニコラ・アスボーン
監督:ジョエル・ホプキンス
脚本:ジョエル・ホプキンス
原作:
撮影:ジョン・デ・ボーマン
音楽:ディコン・ハインクリフェ
出演:ダスティン・ホフマン(ハーヴェイ・シャイン)、エマ・トンプソン(ケイト・ウォーカー)、アイリーン・アトキンス(マギー)、ジェームズ・ブローリン(ブライアン)、キャシー・ベイカー(ジーン)、リチャード・シフ(マービン)、リアーヌ・バラバン(スーザン)

アラカンのボーイミーツガールなラブストーリー。若い世代だと恋の邪魔をするのが、勘違いしている友人だったり、親や上司っていうあたりだけど、この作品 くらいに「熟年熟女」の恋愛だと、それまでたどってきた「人生」が恋につきすすむ邪魔をするっていうわけ。それにしても主人公は高齢だけど高校生のような熱い恋愛なんだもの。わたしもまだまだ小娘かもしれない。この映画の主人公からみたら。がんばろー!って。何を?

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インビクタス/負けざる者たち ☆☆☆★★★

Invictus


原題:INVICTUS
邦題:インビクタス/負けざる者たち
時間:134分
公開:2010-02-06
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:モーガン・フリーマン 、ティム・ムーア
製作:ロリー・マクレアリー、ロバート・ロレンツ、メイス・ニューフェルド、クリント・イーストウッド
監督:クリント・イーストウッド
脚本:アンソニー・ペッカム
原作:ジョン・カーリン
撮影:トム・スターン
音楽:カイル・イーストウッド 、マイケル・スティーヴンス
出演:モーガン・フリーマン(ネルソン・マンデラ)、マット・デイモン(フランソワ・ピナール)、トニー・キゴロギ、パトリック・モフォケン、マット・スターン、ジュリアン・ルイス・ジョーンズ、アッジョア・アンドー、マルグリット・ウィートリー、レレティ・クマロ、パトリック・リスター、ペニー・ダウニー


マンデラ大統領の釈放20年、そして南アフリカワールドカップ。2010年にこの作品が登場するのは、そんな「歳時記的」「歴史の節目的」「ワールドワイドなイベント話題的」なマーケティングがされ、そこへ訴求するひとつの「商品」としてメジャースタジオがビジネスしたものなのかもしれない。でも、そんな商人たちの思惑のある背景なんか関係ないくらいにイーストウッド監督は「心を震わせる名作映画」として作品を仕上げている。モーガン・フリーマンが俳優人生の集大成のようなマンデラ像を演じている。ありきたりなスポーツ根性&勝利ものではなく、それによって新生の国家がひとつになって行くという政治的な目的の勝利でもあるあたりが、しっかりというかメインテーマとして描かれている。それにしても、ここ数年「いい映画だなぁ」って思う作品にはほとんどイーストウッド監督作が入ってくる。巨匠になってしまったこと。

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バタフライ・エフェクト3/最後の選択 ☆☆★★★

B_effect3 原題:THE BUTTERFLY EFFECT 3: REVELATIONS
邦題:バタフライ・エフェクト3/最後の選択
時間:90分
公開:2009-10-17
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:リベロ=AMGエンタテインメント
製作総指揮:
製作:J・C・スピンク、A・J・ディックス
監督:セス・グロスマン
脚本:ホリー・ブリックス
原作:
撮影:ダン・ストロフ
音楽:アダム・バラージュ
出演:クリス・カーマック(サム・リード)、レイチェル・マイナー(ジェナ)、ミア・セラフィノ(レベッカ・ブラウン)、サラ・ハーベル(リズ・ブラウン)、ケヴィン・ヨン(ハリー・ゴールドバーグ)、リンチ・R・トラヴィス(ダン・グレン)

以前シネパトスで偶然見て「こりゃ名作」って認めた#1が評判よかったのか、続編も作られ、それも(見てないけど)それなりに当たったらしくの#3。ここまでくると「時空移動」というアイデアの形骸だけ残って、あとは犯人探しなクライムストーリーっぽくなってる。しかも3流の。緻密な計算もされていなくて、記憶や改変世界の状況とか矛盾だらけ。納得がいかないまま疑問たっぷりでストーリーが進行するんで、一言で行って「わけわかんない」な作品。

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狼の死刑宣告 ☆☆☆★

Ookamishikei 原題:DEATH SENTENCE
邦題:狼の死刑宣告
時間:106分
公開:2009-10-10
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:ハピネット
製作総指揮:アンドリュー・シュガーマン 、ニック・ノートン 、ニック・ハンソン 、ラース・シルヴェスト
製作:アショク・アムリトラジ、ハワード・ボールドウィン、カレン・ボールドウィン
監督:ジェームズ・ワン
脚本:イーアン・マッケンジー・ジェファーズ
原作:ブライアン・ガーフィールド
撮影:ジョン・R・レオネッティ
音楽:チャーリー・クロウザー
出演:ケヴィン・ベーコン(ニック・ヒューム)、ケリー・プレストン(ヘレン・ヒューム)、ジョン・グッドマン(ボーンズ・ダーリー)、ジョーダ ン・ギャレット(ルーカス・ヒューム)、スチュアート・ラファティ(ブレンダン・ヒューム)、アイシャ・タイラー、ギャレット・ヘドランド、エディ・ガテ ギ、マット・オリアリー、リー・ワネル

ありきたりな復讐ストーリー。SAWの監督とのこと。ハンディカメラで追い詰めていく長回しなチェイスシーンは緊迫感がある。とはいえ、ストーリーそのものは原作がイマイチなのか、ジャン・クロード・バンダム系なタフアクションな後半。投資会社の副社長というエリートが復讐に豹変するあたりがアイデアな大衆小説原作なのかな。ストレートビデオでちょっと話題になるレベルかもね。

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「9~9番目の奇妙な人形~ 」 ☆☆☆★★

Nineanime


原題:9
邦題:9~9番目の奇妙な人形~
時間:80分
公開:2010-05-08
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ティム・バートン、ティムール・ベクマンベトフ
監督:シェーン・アッカー
脚本:パメラ・ペトラー
原作:
撮影:
音楽:デボラ・ルーリー
出演:イライジャ・ウッド、ジェニファー・コネリー、クリストファー・プラマー、ジョン・C・ライリー

ティム・バートンが製作に名を連ねてるだけあって、ダークで奇妙な独特な世界観。機械に人類を滅ぼされる、というテーマはメジャーヒット作品ではお馴染なのだが、その後始末を、こういった描き方をすることができるのはアニメならでは。クライマックスもなんとも物悲しく未来は暗い。アート系、単館系なアニメ作品。ヒットするとは思えない。

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ラブリーボーン ☆☆★★★

Lovely_bones


原題:THE LOVELY BONES
邦題:ラブリーボーン
時間:135分
公開:2010-01-29
製作年度:2009
製作国:アメリカ/イギリス/ニュージーランド
配給:パラマウント
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ 、テッサ・ロス 、ケン・カミンズ 、ジェームズ・ウィルソン
製作:キャロリン・カニンガム、フラン・ウォルシュ、ピーター・ジャクソン、エイメ・ペロンネ
監督:ピーター・ジャクソン
脚本:フラン・ウォルシュ 、フィリッパ・ボウエン 、ピーター・ジャクソン
原作:アリス・シーボルド
撮影:アンドリュー・レスニー
音楽:ブライアン・イーノ
出演:マーク・ウォールバーグ(ジャック・サーモン)、レイチェル・ワイズ(アビゲイル・サーモン)、スーザン・サランドン(リン)、スタンリー・トゥッチ(ミスター・ハーヴィ)、マイケル・インペリオリ(レン・フェナマン刑事)、シアーシャ・ローナン(スージー・サーモン)、ローズ・マクアイヴァー(リンジー・サーモン)、クリスチャン・トーマス・アシュデイル(バックリー・サーモン)、リース・リッチー(レイ)、キャロリン・ダンド(ルース)

これじゃ成仏できない。予告だと地縛霊になった少女が、犯人を追いつめるのに、なんらかの霊界交信をしていく、という一風変わったクライムサスペンスかと思ってたけど、なんだか悪い宗教にかぶれたみたいな「あの世とこの世」をさまよってるだけの物語。事件は勝手に解決していってしまう。こまかな人物のキャラクター演出ディテールは凝ってるけど、なんにも伏線になっていない超肩透かし。まったくあっけにとられるクライマックスで135分を無駄にした。

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パラノーマル・アクティビティ ☆☆☆

Paranormalactivity


原題:PARANORMAL ACTIVITY
邦題:パラノーマル・アクティビティ
時間:86分
公開:2010-01-30
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:プレシディオ
製作総指揮:スティーヴン・シュナイダー
製作:オーレン・ペリ、ジェイソン・ブラム
監督:オーレン・ペリ
脚本:オーレン・ペリ
原作:
撮影:
音楽:
出演:ケイティー・フェザーストン、ミカ・スロート、マーク・フレドリックス、アンバー・アームストロング、アシュリー・パーマー

130万円で作った映画が100億円の興行収入。というアメリカンドリームな作品。何年かに1本はこのての作品が登場するので、「映画ビジネスに誇大な夢」を持つ出資者がいるわけ。屍累々なんだけど、ほとんどの場合。まあ日本で言えば「呪怨」なテイストの安上がりホラー。130万円の製作費以上の価値があれば、観てお得、というレベルでの期待だけにしておけばいい。その程度の映画だから。

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アカデミー賞のノミネート

「アバター」が主要部門を独占してくでしょうね。俳優関係が入ってないのが笑える。
《わたしの予想》
作品賞=アバター 主演男優賞=モーガン・フリーマン 主演女優賞=サンドラ・ブロックorメリル・ストリープ 助演男優賞=クリストフ・ヴァルツ 助演女優賞=モニーク 監督賞=ジェームズ・キャメロン 脚本賞=ハートロッカー あたりかな。


【作品賞】
 「アバター」
 「しあわせの隠れ場所」
 「第9地区」
 「17歳の肖像」
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「プレシャス」
 「ア・シリアス・マン(原題)」
 「カールじいさんの空飛ぶ家」
 「マイレージ、マイライフ」

【主演男優賞】
 ジェフ・ブリッジス  「クレイジー・ハート(原題)」
 ジョージ・クルーニー  「マイレージ、マイライフ」
 コリン・ファース  「ア・シングル・マン(原題)」
 モーガン・フリーマン  「インビクタス/負けざる者たち」
 ジェレミー・レナー  「ハート・ロッカー」

【主演女優賞】
 サンドラ・ブロック  「しあわせの隠れ場所」
 ヘレン・ミレン  「The Last Station」
 キャリー・マリガン  「17歳の肖像」
 ガボレイ・シディビー  「プレシャス」
 メリル・ストリープ  「ジュリー&ジュリア」

【助演男優賞】
 マット・デイモン  「インビクタス/負けざる者たち」
 ウディ・ハレルソン  「The Messenger」
 クリストファー・プラマー  「The Last Station」
 スタンリー・トゥッチ  「ラブリーボーン」
 クリストフ・ヴァルツ  「イングロリアス・バスターズ」

【助演女優賞】
 ペネロペ・クルス  「NINE」
 ヴェラ・ファミーガ  「マイレージ、マイライフ」
 マギー・ギレンホール  「クレイジー・ハート(原題)」
 アナ・ケンドリック  「マイレージ、マイライフ」
 モニーク  「プレシャス」

【監督賞】
 キャスリン・ビグロー  「ハート・ロッカー」
 ジェームズ・キャメロン   「アバター」
 リー・ダニエルズ  「プレシャス」
 ジェイソン・ライトマン  「マイレージ、マイライフ」
 クエンティン・タランティーノ  「イングロリアス・バスターズ」

【オリジナル脚本賞】
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「The Messenger」
 「ア・シリアス・マン(原題)」
 「カールじいさんの空飛ぶ家」

【脚色賞】
 「第9地区」
 「17歳の肖像」
 「In the Loop」
 「プレシャス」
 「マイレージ、マイライフ」

【撮影賞】
 「アバター」
 「The White Ribbon」
 「ハリー・ポッターと謎のプリンス」
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」

【編集賞】
 「アバター」
 「第9地区」
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「プレシャス」

【美術賞】
 「アバター」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「NINE」
 「シャーロック・ホームズ」
 「ヴィクトリア女王 世紀の愛」

【衣装デザイン賞】
 「Bright Star」
 「ココ・アヴァン・シャネル」
 「Dr.パルナサスの鏡」
 「NINE」
 「ヴィクトリア女王 世紀の愛」

【メイクアップ賞】
 「スター・トレック」
 「イル・ディーヴォ」
 「ヴィクトリア女王 世紀の愛」

【音楽賞】
 「アバター」
 「Fantastic Mr. Fox」
 「ハート・ロッカー」
 「シャーロック・ホームズ」
 「カールじいさんの空飛ぶ家」

【歌曲賞】
 「クレイジー・ハート(原題)」 ("The Weary Kind")
 「幸せはシャンソニア劇場から」 ("Loin de Paname")
 「NINE」 ("Take It All")
 「プリンセスと魔法のキス」 ("Down in New Orleans")
 「プリンセスと魔法のキス」 ("Almost There")

【音響調整賞】
 「アバター」
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「スター・トレック」
 「トランスフォーマー/リベンジ」

【音響編集賞】
 「アバター」
 「ハート・ロッカー」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「スター・トレック」
 「カールじいさんの空飛ぶ家」

【視覚効果賞】
 「アバター」
 「第9地区」
 「スター・トレック」

【長編アニメ賞】
 「コララインとボタンの魔女 3D」
 「Fantastic Mr. Fox」
 「プリンセスと魔法のキス」
 「The Secret of Kells」
 「カールじいさんの空飛ぶ家」

【外国語映画賞】
 「Ajami」(イスラエル)
 「The White Ribbon」(ドイツ)
 「The Secret in Their Eyes」(アルゼンチン)
 「Un prophete」(フランス)
 「La teta asustada」(ペルー)

【長編ドキュメンタリー賞】
 「Burma VJ」
 「The Cove」
 「Food, Inc.」
 「The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers」
 「Which Way Home」

【短編ドキュメンタリー賞】
 「China's Unnatural Disaster: The Tears of Sichuan Province」
 「The Last Campaign of Governor Booth Gardner」
 「The Last Truck: Closing of a GM Plant」
 「Królik po berlinsku」
 「Music by Prudence」

【短編アニメ賞】
 「French Roast」
 「Granny O'Grimm's Sleeping Beauty」
 「La dama y la muerte」
 「Logorama」
 「ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢」

【短編実写賞】
 「The Door」
 「Istallet for abrakadabra」
 「Kavi」
 「Miracle Fish」
 「The New Tenants」

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おとうと ☆☆☆★★

Ototo 邦題:おとうと
時間:126分
公開:2010-01-30
製作年度:2009
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:深澤宏、山本一郎、田村健一
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 、平松恵美子
原作:
撮影: 近森眞史
音楽:冨田勲
出演:吉永小百合(高野吟子)、笑福亭鶴瓶(丹野鉄郎)、蒼井優(高野小春)、加瀬亮(長田亨)、小林稔侍(丹野庄平)、森本レオ(遠藤)

1960年の市川昆作品のリメイクとされているけど、設定はかなり変っている。そりゃ1960年の社会を舞台にし、当時の価値観を前提にしたもの とは別になるにきまっている。平成だもの。ただ、姉と弟のひたむきな、ぎこちない、家族愛。どうしようもなく、ダメな弟を暖かく許し続ける姉。そんな普遍 的な「愛情」を松竹流の泣き笑いと庶民的幸福観念で描いていく、山田監督の伝統芸的作品になっている。「出来の悪いことで踏みつけにされている弟の気持 ち」ゆえに弟に卑屈なまでの愛情を注ぐ吉永小百合の姉役は秀逸。また、セリフも「日常のナチュラルな会話」が風潮だけど、この作品では「映画的な言い回 し=日常的ではけっしてない」ものに仕立ててあり、それゆえに、映画として描こうとする本質がくっきりと見えてくる。テレビドラマじゃ成立しない、ある意 味では「大時代的」な演出になっている。それが、松竹が提示する<映画としての「格」>なのかもしれない。

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