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牛の鈴音  ☆☆☆★★

Usisuzuoto 原題:OLD PARTNER
邦題:牛の鈴音
時間:78分
公開:2009-12-19
製作年度:2008
製作国:韓国
配給:スターサンズ=シグロ
製作総指揮:
製作:
監督:イ・チュンニョル
脚本:イ・チュンニョル

日本だと「高齢化社会と荒廃する農村」のような理屈っぽいテーマを付加して、観る者を引かせてしまうようなドキュメンタリー。しかしこの作品は、 そんな社会性のあるテーマなんぞ見向きもせず、老農夫と愚痴を言い続ける老妻と、生活をともにした農耕牛を淡々を記録したもの。牛と老農夫の永遠に変わら ない日常が「牛の死」でひとつの終わりを告げるまでを描いた秀作。とはいえ、韓国映画らしくエモーショナルに「鈴の音のSE」が全編にわたって鳴りっぱな し。これはちょっと煩い。それよりも、日常的な現実音をもっと生かしてほしかった。

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ジュリー&ジュリア ☆☆☆★★

Juliejulia 原題:JULIE & JULIA
邦題:ジュリー&ジュリア
時間:123分
公開:2009-12-12
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:スコット・ルーディン 、ドナルド・J・リー・Jr 、ダナ・スティーヴンス
製作:ローレンス・マーク、ノーラ・エフロン、エイミー・ロビンソン、エリック・スティール
監督:ノーラ・エフロン
脚本:ノーラ・エフロン
原作:ジュリー・パウエル 、ジュリア・チャイルド
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:メリル・ストリープ(ジュリア・チャイルド)、エイミー・アダムス(ジュリー・パウエル)、スタンリー・トゥッチ(ポール・チャイルド)、 クリス・メッシーナ(エリック・パウエル)、リンダ・エモンド、メアリー・リン・ライスカブ、ジェーン・リンチ、フランシス・スターンハーゲン、ヘレン・ ケアリー、ジョーン・ジュリエット・バック、クリスタル・ノエル、ヴァネッサ・フェルリト

アメリカ人ならみんな知ってるらしい「テレビの料理おばさん」ジュリア・チャイルド。わたしは全然知らなかったけどね、そんな人。日本でいえば、 田村魚菜かな。キャラの強さで言えば。土居まさるとかじゃ「キャラ」があんまりたってないイメージだし。そんなジュリアの料理人生と、彼女のレシピを制覇 するジュリーのブログが並行して進む。予告では路上で知人のブログが出版されるのを聞いて「わたしもブログ書く」というようなシーンがあったと思うけど、 本編には無い。なぜだろう。それはともかく、ジュリーとジュリアが邂逅するのかなって思っていたけど、結果、別々のストーリーのまま終わる。メリル・スト リープがあまりに達者すぎる演技なのだが、多分アメリカ人が観たら本物のジュリアにそっくりで抱腹絶倒なんだろうなぁ。

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アバター ☆☆☆★★

Avatar 原題:AVATAR
邦題:アバター
時間:162分
公開:2009-12-23
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:コリン・ウィルソン 、レータ・カログリディス
製作:ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン
原作:
撮影:マウロ・フィオーレ
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演:サム・ワーシントン(ジェイク・サリー)、ゾーイ・サルダナ(ネイティリ)、シガーニー・ウィーヴァー(グレース・オーガスティン)、ス ティーヴン・ラング(マイルズ・クオリッチ大佐)、ミシェル・ロドリゲス(トゥルーディ・チャコン)、ジョヴァンニ・リビシ(パーカー・セルフリッジ)、 ジョエル・デヴィッド・ムーア(ノーム・スペルマン)、CCH・パウンダー(モアト)、ウェス・ステューディ(エイトゥカン)、ラズ・アロンソ(ツーテ イ)

インディアンの土地を虐殺で奪いとろうとする白人。スパイで潜入したインディアンとの合いの子が、正義に目醒める。というオーソドックスな西部劇 にラピュタの世界観をパクってSF映画にしたたけのもの。ハリウッドメジャーのオリジナリティ崩壊は止まることがない。この作品がアカデミー賞とりそうな 勢いだし。ただ、キャメロン監督は、3Dしか興味ないっていう発言だけあって「映画表現の可能性」のひとつを見せてくれたことは確か。それを観るだけは必 要かも。

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THE 4TH KIND フォース・カインド ☆☆☆★

4thkind 原題:THE FOURTH KIND
邦題:THE 4TH KIND フォース・カインド
時間:99分
公開:2009-12-18
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:スコット・ニーマイヤー 、ノーム・ウェイト 、イオアナ・A・ミラー
製作:ポール・ブルックス、ジョー・カーナハン、テリー・リー・ロビンス
監督:オラントゥンデ・オスサンミ
脚本:オラントゥンデ・オスサンミ
原作:オラントゥンデ・オスサンミ、テリー・リー・ロビンス
撮影:ロレンツォ・セナトーレ
音楽:アトリ・オーヴァーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ(アビゲイル・タイラー)、ウィル・パットン(オーガスト保安官)、イライアス・コティーズ(アベル・カンポス)、ハキーム・ケイ=カジーム、コーリイ・ジョンソン、エンゾ・シレンティ

「ツイン・ピークス」から始まった、「あたかも真実のような展開と演出によるスーパーリアルドラマ」の流れ。アフガン戦争を題材にした「セプテン バー・テープ」ってのもあったけど。で、本作はアラスカの小さな街で失踪や自殺が過剰に多く、FBIも半端じゃなく捜査に入っているという事件の背景に 「謎」があって、それを心理カウンセラーの女性が真相に迫っていく。という流れを、残されたカウンセリングビデオや音声と、俳優による補完再現ドラマで 綴っていく仕掛け。「真相」が問題なのだが、主人公のカウンセラーの証言さえも曖昧なまま、観客に判断を委ねていくのも常套。あとは、どこまでリアルさに 引き込まれていくか、っていう映画的な誘導力なんだけど、それがイマイチ。オスサンミが練りに練った脚本で自ら監督をしているのだけど、やや空回りかもし れない。「映画的」に過ぎてしまう部分が垣間見えてしまうから。

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フィラデルフィア・エクスペリメント2 ☆☆★★

Pe2 原題:PHILADELPHIA EXPERIMENT II
邦題:フィラデルフィア・エクスペリメント2
時間:98分
公開:1994-10
製作年度:1993
製作国:アメリカ
配給:アイエム
製作総指揮:マーク・アミン
製作:マーク・レヴィンソン、ダグ・カーティス
監督:スティーヴン・コーンウェル
脚本:ケヴィン・ロック
原作:
撮影:ロン・シュミット
音楽:ジェラルド・グーリエ
出演:ブラッド・ジョンソン、マージーン・ホールデン、G・グレアム

「1」が伝説的な佳作だったのに比べて、こちらは大駄作。っていうか、なんで作ったか意味不明。なんかの電磁波(1での実験で開発された)で物体 移動することによって、兵器利用しようっていう悪役がステルス戦闘機を消したら、それがナチスドイツの手にわたり、ワシントンを核攻撃。ナチスが勝利した 歴史に改変されちゃってさあ大変。という発想だけで、まとまりのない歴史を戻すための陳腐なアイデアを実現するためのドラマが説得力ゼロのままだらだらと 続いていく。ああ、時間の無駄。

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すべて彼女のために ☆☆☆★★★

Pourell 原題:POUR ELLE
邦題:すべて彼女のために
時間:96分
公開:2010-02-27
製作年度:2008
製作国:フランス
配給:ブロードメディア
製作総指揮:
製作:
監督:フレッド・カヴァイエ
脚本:フレッド・カヴァイエ 、ギョーム・ルマン
原作:
撮影:アラン・デュプランティエ
音楽:クラウス・バデルト
出演:ヴァンサン・ランドン、ダイアン・クルーガー、ランスロ・ロッシュ、オリヴィエ・マルシャル

2008年のセザール賞の新人監督作品賞にノミネートされたらしい。それにしても、かなり拾い物な作品。なんにも期待してないで観たんだから。妻 を救い出すために夫ジュリアン(平凡な教師)がとった行動。そのクライマックスへむかう緊張感。周りの人間の造形(ちょっとだけご都合主義もあるが、弟と か)、どれをとってもハイレベルなサスペンスドラマに仕上がっている。フランス映画だからクライマックスは、と思っていたら・・・。ハリウッドがリメイク する方向らしいが、たんなるバカアクション映画とかになっちゃうんだろうなぁ。

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千年の祈り ☆☆★★★

Senneninori 原題:A THOUSAND YEARS OF GOOD PRAYERS
邦題:千年の祈り
時間:83分
公開:2009-11-14
製作年度:2007
製作国:アメリカ/日本
配給:東京テアトル
製作総指揮:小谷靖 、孫泰蔵
製作:木藤幸江、リッチ・コーワン
監督:ウェイン・ワン
脚本:イーユン・リー
原作:イーユン・リー
撮影:パトリック・リンデンマイヤー
音楽:レスリー・バーバー
出演:ヘンリー・オー(シー氏)、フェイ・ユー(イーラン)、ヴィダ・ガレマニ(マダム)、パシャ・リチニコフ(ボリス)

父娘の融和。といったあたりがテーマなんだろうけど、とにかくダルくゆるゆると進む。もうちょっと現代の父親はアグレッシブだと思うけど。老いた中国人っていうのに偏見があるような描き方。

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ビッグ・バグズ・パニック ☆☆☆★

Infestation 原題:INFESTATION
邦題:ビッグ・バグズ・パニック
時間:91分
公開:2009-11-28
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:プレシディオ
製作総指揮:
製作:ブルース・デイヴィ、ローズ・レイダー、ジェフ・ベイリス、T・J・サカセガ
監督:カイル・ランキン
脚本:カイル・ランキン
原作:
撮影:トム・アッカーマン
音楽:スティーヴン・ガセインズ
出演:クリス・マークエット(クーパー)、ブルック・ネヴィン(サラ)、レイ・ワイズ(イーサン)、キンジー・パッカード、E・クインシー・スローン、ウェスリー・トンプソン、デボラ・ジェフナー、リンダ・パーク、ジム・コディ・ウィリアムズ


すっごい安くビデオムービーを作ろうとしたら、みんなで盛り上がって劇場映画にしてしまいました、という作品らしい。そういう意味では「しょせんビデオだし」というカジュアルが故に奇抜な発想と、チープなりに工夫を凝らしたパニックぶり(綿をまいて転がしとくだけ、みたいな)が、映画の「原始的な面白さ」を浮き彫りにしている。という妙に得した気分にさせてくれる佳作になってる。

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26世紀青年 ☆☆☆

Idiocracy 原題:IDIOCRACY
邦題:26世紀青年
時間:85分
公開:未公開
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:マイケル・ネルソン
製作:マイク・ジャッジ、エリーサ・コプロヴィッツ
監督:マイク・ジャッジ
脚本:マイク・ジャッジ 、イータン・コーエン
原作:
撮影:ティム・サーステッド
音楽:セオドア・シャピロ
出演:ルーク・ウィルソン(ジョー・バウアーズ)、マーヤ・ルドルフ(リタ)、ダックス・シェパード、テリー・アラン・クルーズ、アンソニー・“シトリック”・カンポス、デヴィッド・ハーマン、ジャスティン・ロング

極秘実験で一時的な冬眠状態にされるも手違いで500年後に覚醒した男が、国全体がおバカになっている有様に驚愕しながらその改善へ奔走する姿を 描いたSFコメディ。「スパイキッズ」の監督作で、あまりにおバカなので日本じゃ公開されなかった作品。メジャーFOXはアメリカでどんな観客を想定して 製作費を出したんだろう。こういう作品が成立いていることが奇跡のようだけど、どこかの誰かが「市場はある」とふんだんだろうなぁ。

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キャピタリズム マネーは踊る ☆☆☆★

Capitalism 原題:CAPITALISM: A LOVE STORY
邦題:キャピタリズム マネーは踊る
時間:127分
公開:2009-12-05
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:ショウゲート
製作総指揮:キャスリーン・グリン 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:マイケル・ムーア、アン・ムーア
監督:マイケル・ムーア
脚本:マイケル・ムーア
撮影:ダニエル・マラシーノ、ジェイミー・ロイ
音楽:ジェフ・ギブス
出演:マイケル・ムーア

前回の医療保険問題を扱った「シッコ」よりは面白い。リーマンショック以降のアメリカの混乱すう経済と、それを支配する巨大金融各社への告発。前 作より、社会主義的なメッセージ色が強くなってきている。とはいえ、宿敵ブッシュ、共和党が野に下った今、オバマと民主党に対してどうのような批判精神を 発揮するんだろう。目的を喪失してるかもしれない。ムーアの次なるプロジェクトがちょっと楽しみ。

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いちご白書 ☆☆☆★

Strawberrystatement 原題:THE STRAWBERRY STATEMENT
邦題:いちご白書
時間:103分
公開:1970-09
製作年度:1970
製作国:アメリカ
配給:MGM
製作総指揮:
製作:アーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ
監督:スチュアート・ハグマン
脚本:イスラエル・ホロヴィッツ
原作:ジェームズ・クーネン
撮影:ラルフ・ウールジー
音楽:イアン・フリーベアーン=スミス
出演:ブルース・デイヴィソン、キム・ダービー、ボブ・バラバン、ジェームズ・クーネン、バッド・コート、ジーニー・バーリン、ダニー・ゴールドマン

たんなるボーイミーツガールな映画じゃない。舞台が政治的な学園闘争現場だっていうだけで。 MGMというメジャーがビジネスとして「ネタが旬じゃん」ってだけで製作したにすぎなくて、でも現場はなにか「テーマ」を勝手に持って一所懸命作ったって いう感じだわ。でも、メジャーの論理に踊らされていたにすぎないんでしょうけどね。そんな映画のタイトルを日本じゃ「歌」にしちゃったりするわけで。でもその 「歌」も結局ボーイミーツガールな軟弱ソングなんだなぁ。愚痴みたいな。

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インフォーマント! ☆☆☆★

Informant 原題:THE INFORMANT!
邦題:インフォーマント!
時間:108分
公開:2009-12-05
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ジョージ・クルーニー 、ジェフ・スコール 、マイケル・ロンドン
製作:グレゴリー・ジェイコブズ、ジェニファー・フォックス、マイケル・ジャッフェ 、ハワード・ブラウンスタイン、カート・アイケンウォルド
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:スコット・Z・バーンズ
原作:カート・アイケンウォルド
撮影:ピーター・アンドリュース
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ
出演:マット・デイモン(マーク・ウィテカー)、スコット・バクラ(ブライアン・シェパード捜査官)、ジョエル・マクヘイル(ボブ・ハーンドン捜 査官)、メラニー・リンスキー(ジンジャー・ウィテカー)、ルーカス・キャロル、エディ・ジェイミソン、ラスティ・シュウィマー、リック・オーヴァート ン、トム・ウィルソン、クランシー・ブラウン

90年代にアメリカで起きた実在の経済事件をブラックコメディに仕立てた作品。ソダーバーグらしい「映画のテーマとしては捻りすぎ」なのがいつもどおり。饒舌な告発者の「言うたびに内容がコロコロ変る」いいかげんさをマット・デイモンが楽しそうに演じている。完全にすれ違って噛み合わない「クレーマー」に捕獲されてしまったようなFBI。司法省。最後の最後まで「こいつ信じちゃダメ」な主人公がソダーバーグ好みなのかな。

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カールじいさんの空飛ぶ家 ☆☆☆★★

Up 原題:UP
邦題:カールじいさんの空飛ぶ家
時間:103分
公開:2009-12-05
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
製作総指揮:ジョン・ラセター 、アンドリュー・スタントン
製作:ジョナス・リヴェラ
監督:ピート・ドクター
脚本:ボブ・ピーターソン 、ピート・ドクター
原作:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン、トーマス・マッカーシー
撮影:
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:エドワード・アズナー(カール・フレドリクセン)、ジョーダン・ナガイ(ラッセル)、ボブ・ピーターソン(ダグ/アルファ)、クリストファー・プラマー(チャールズ・ムンツ)

はやりの「3D」を大金だして見た。べつに2Dでもいい映画なんだけど。ディズニーを旗頭に「3D」で興行収入増をはかる劇場がいやらしい。使いまわしの3Dメガネも、眼鏡してるわたしにはズルズルと落ちてきて見難いったらありゃしない。ずり落ちを気にしながらのピクサーアニメ。シンプルなストーリーなんだけど、結末がちょっと想定外。

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映画に愛をこめて アメリカの夜 ☆☆☆★★★

Dayfornight 原題:LA NUIT AMERICAINE
邦題:映画に愛をこめて アメリカの夜
時間:117分
公開:1974-09
製作年度:1973
製作国:フランス/イタリア
配給:WB
製作総指揮:
製作: フランソワ・トリュフォー
監督:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー 、ジャン=ルイ・リシャール 、シュザンヌ・シフマン
原作:
撮影:ピエール=ウィリアム・グレン
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:ジャクリーン・ビセット(ジュリー)、ジャン=ピエール・レオ(アルフォンス)、ジャン=ピエール・オーモン(アレキサンドル)、アレクサ ンドラ・スチュワルト(ステイシー)、フランソワ・トリュフォー(フェラン)、ナタリー・バイ(ジョエル)、ヴァレンティナ・コルテーゼ(セブリーヌ)

本当に良い映画。原題を和訳するだけじゃなく、「映画に愛をこめて」のサブタイトルが、70年代の配給会社の良心が感じられる。ビジネスライクに儲かる損するというのではなく、「いい映画だから、これが映画だから、映画が好きなら観て」という主張が感じられるメッセージになっている。トリフォーが役者としても素敵だ。JPレオは相変わらずだし。

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理想の彼氏 ☆☆☆★

Rebound 原題:THE REBOUND
邦題:理想の彼氏
時間:95分
公開:2009-11-27
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ニール・サッカー 、マイケル・ゴーゲン
製作:ティム・ペレル、バート・フレインドリッチ、マーク・ギル、ロバート・カッツ
監督:バート・フレインドリッチ
脚本:バート・フレインドリッチ
原作:
撮影:ジョナサン・フリーマン
音楽:ジム・ブラック
出演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(サンディ)、ジャスティン・バーサ(アラム)、リン・ウィットフィールド(ローラ)、ケリー・グールド(セイディ)、アンドリュー・チェリー(フランクJr.)、ローブ・カーコヴィッチ(ミッチ)、サム・ロバーズ(フランク)、ケイト・ジェニングス・グラント(ダフネ)

邦題が悪すぎる。メジャー系は日本人の観客を舐めてるのか。あまりにラブコメにふった邦題。原題のほうが作品のテーマや内容にビッタリ。けっこうシチュエーションそのものは先日観た「あなたは私の婿になる」のような、思いっきり年下の男性と恋に落ちる、というものなんだけど、この作品は余韻が深い。肩の凝らない使い捨ての娯楽作品と間違えるような邦題のせいで、この作品の「良さ」に出会わない潜在的観客が多くいるだろうな、というあたりがもったいない。

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ウェディング・ベルを鳴らせ! ☆☆☆★

Weddingbellnarase 原題:ZAVET
邦題:ウェディング・ベルを鳴らせ!
時間:127分
公開:2009-04-25
製作年度:2007
製作国:セルビア/フランス
配給:デスペラード=日活
製作総指揮:
製作:エミール・クストリッツァ、オリヴィエ・デルボス、マルク・ミソニエ
監督:エミール・クストリッツァ
脚本:エミール・クストリッツァ
原作:
撮影:ミロラド・グルシーカ
音楽:ストリボール・クストリッツァ
出演:ウロシュ・ミロヴァノヴィッチ(ツァーネ)、マリヤ・ペトロニイェヴィッチ(ヤスナ)、リリャナ・ブラゴイェヴィッチ(ボサ)、ストリボール・クストリッツァ(トプス)、ミキ・マノイロヴィッチ(バヨ)、アレクサンダル・ベルチェク(ジヴォイン)

クストリッツァというだけで「一応観ておかねば」というわけで、目黒シネマ。相変わらず突き抜けたような「能天気な喜劇」を見せてくれる。ちょっと作風に慣れがでてきてしまってるようで「黒猫・白猫」「アンダーグラウンド」のような荒削りな魅力がちっと減ってるのが残念かな。

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人生に乾杯! ☆☆☆★★

Konyec 原題:KONYEC
邦題:人生に乾杯!
時間:107分
公開:2009-06-20
製作年度:2007
製作国:ハンガリー
配給:アルシネテラン
製作総指揮:
製作:
監督:ガーボル・ロホニ
脚本:バラージュ・ロヴァシュ 、ジョルト・ポジュガイ
原作:
撮影:ペーター・サトマーリ
音楽:ガーボル・マダラース
出演:エミル・ケレシュ(エミル)、テリ・フェルディ(ヘディ)、ユーディト・シェル(アギ)、ゾルターン・シュミエド(アンドル)

ハンガリー映画ってのも珍しい。新作で。単館系の映画マーケットが崩壊しつつある現在では、こういった小品は公開されるのが奇跡。製作年度からみて、本格的崩壊前のマーケットで安く買ったんじゃないかな、という作品。年金生活者の老夫婦が突如強盗を始める、という珍展開だが、警察側は本気の追跡捜査。ほのぼのとしつつもヨーロッパ映画的なシニカルな塩味も利いている。でも平凡かな、って思ってたら、クライマックスで気のきいたオチをつけてくれたので★がひとつ増えてしまった。

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ゴールデンスランバー ☆☆☆★★

Goldenslamber 邦題:ゴールデンスランバー
時間:139分
公開:2010-01-30
製作年度:2009
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:中村義洋
脚本:中村義洋 、林民夫 、鈴木謙一
原作:伊坂幸太郎
撮影:
音楽:斉藤和義
出演:堺雅人(青柳雅春)、竹内結子(樋口晴子)、吉岡秀隆(森田森吾)、劇団ひとり(小野一夫)、貫地谷しほり(凛香)、相武紗季(井ノ原小梅)、大森南朋(樋口伸幸)、ソニン(鶴田亜美)、濱田岳(黒いパーカーの男)、柄本明(保土ヶ谷康志)、香川照之(佐々木一太郎)、伊東四朗(岩崎英二郎)

当たり外れのブレが大きいけど、物凄い才気を見せることもある中村義洋監督がナイスプレー。原作のもったり感を映画では排除し、スピード感があふれる秀作に仕上げている。「追われる」という部分に、さまざまな映画的な手法を使っているし、クライマックスも粋な感じ。久しぶりに「原作を超えた映画作品」に出会った。2時間を超える長尺だけど、退屈しないで一気に見れた。「公園の中継」「荒野の廃車」あたりが原作のご都合主義的展開に沿わなければいけないだけに、描写に「ウソ臭さ」があったのが残念ね。それ以外は、映像であるが故に表現できる「伏線」「遊び」「仕掛け」がきちんと小説を超えて描かれている部分がいい感じだわ。原作は2007年12月31日に読了してる。

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