« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

50歳の恋愛白書 ☆☆☆★★

Theprivatelivesofpippalee 原題:THE PRIVATE LIVES OF PIPPA LEE
邦題:50歳の恋愛白書
時間:98分
公開:2010-02-06
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:レベッカ・ミラー
脚本:レベッカ・ミラー
原作:レベッカ・ミラー
撮影:デクラン・クイン
音楽:マイケル・ロハティン
出演:ロビン・ライト・ペン、マイク・バインダー、アラン・アーキン、ウィノナ・ライダー、マリア・ベロ、モニカ・ベルッチ、ブレイク・ライヴリー、ジュリアン・ムーア、キアヌ・リーヴス

身につまされる年齢になっているのか。ピッパという主人公の人生が、なんとも言えない物語になっている。少女時代の母親との確執からヤンチャ放題 だった時代、そして結婚後の豹変した<貞淑な理想的な妻>人生。どこかで無理をし、「良い妻」を演じ続けてきている。しかし、ある事件で。クライマックス は彼女があらゆる頸木から解きはなれて「ふっきった人生」へ進んでいく。21世紀の「アリスの恋」のような雰囲気。一人舞台のレベッカ・ミラー、よくぞコ ケずに頑張ったって思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

オーシャンズ ☆☆★★★

Oceans 原題:OCEANS
邦題:オーシャンズ
時間:100分
公開:2010-01-22
製作年度:2009
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ジャック・ペラン、ニコラス・モヴェルニー
監督:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾ
脚本:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾ、フランソワ・サラノ、ステファン・デュラン
撮影:
音楽:ブリュノ・クーレ
出演:クリストフ・シェッソン

いやあ、何度か睡魔が。とにかく海の中ばっかり。ナレーションも入らず、淡々を映像が続く。問題は「音」。海底でカニが歩くのに、ザクザクと砂の 音。んなわけないじゃない。ということで、全編にわたって「音」は人工物。それだけで興ざめ。ここまで加工してるのはちょっとやりすぎかもしれない。映像 は素晴らしいものがあるのにね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

食堂かたつむり  ☆☆☆★

Syokudokatatumuri 邦題:食堂かたつむり   
時間:119分
公開:2010-02-06
製作年度:2009
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:富永まい
脚本:高井浩子
原作:小川糸
撮影:
音楽:
出演:柴咲コウ、余貴美子、ブラザー・トム、江波杏子、三浦友和

柴咲と余のコラボレーション演劇ステージを見ているような気分。声を失った柴咲が一日一組だけの食堂を開く。そこで食事をした人たちに小さな奇跡 が起きていく、というファンタジー。その全てが、昭和時代の少女月刊マンガ誌のような世界。展開。ロハスな荻上直子路線を狙ったか、富永まい監督。それに してはビターなふりだけど糖分たっぷりなチョコレート。「展開」のためだけに登場する三浦友和もなんかやりにくそう。それなりに可愛い作品なんだけど、 いったいどんな観客を想定してるんだろう。さてさて、2月までどうやってキャンペーンしていくのかな。柴咲の「久しぶりに気合の入った意欲作」ってあたり で、グルメ系女性誌でのタイアップ。といった風かな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012 ☆☆☆★

2012 原題:2012
邦題:2012
時間:158分
公開:2009-11-21
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:ローランド・エメリッヒ 、ウテ・エメリッヒ 、マイケル・ウィマー
製作:ハラルド・クローサー、マーク・ゴードン、ラリー・フランコ
監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:ローランド・エメリッヒ 、ハラルド・クローサー
原作:
撮影:ディーン・セムラー
音楽:ハラルド・クローサー 、トマス・ワンダー
出演:ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォー、アマンダ・ピート、オリヴァー・プラット、タンディ・ニュートン、ダニー・グローヴァー、ウディ・ハレルソン、モーガン・リリー、ジョン・ビリングスレイ、ジョージ・シーガル、ジミ・ミストリー、パトリック・ボーショー、アガム・ダーシ、ヨハン・アーブ、トーマス・マッカーシー

どういうディザスター映像を見せてくれるのか、というポイント。主役は「風景」。そういう意味ではネームのあるキャストはジョン・キューザックだけといっても過言じゃなくて、そっちには「お金をかけない」という割り切りが見える。それよりCGにお金使おうよ、というあたり「宇宙戦争」でトム・クルーズやダコタ・ファニングを起用したスピルバーグとは真逆な思想。で、結果はというと、きちんとブロックバスター映画として成立している。ロスの崩壊をはじめ、天災から逃げ惑う主人公一家が「見せ場」。決して出演者じゃなくて風景が主役になっているわけ。2時間半ぐいぐいと世界崩壊を見せられる「現代のノアの方舟」物語。クライマックスはテキトーにハッピーエンドにしときゃいいよ。それより、そこまでをワクワクドキドキさせれば「この映画は勝ち」という作戦で、まんまと成功している。この中味の無さがたまらない。考えなくていいから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イングロリアス・バスターズ ☆☆☆★

Inglouriasbasterds 原題:INGLOURIOUS BASTERDS
邦題:イングロリアス・バスターズ
時間:152分
公開:2009-11-20
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:エリカ・スタインバーグ 、ロイド・フィリップス 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:ローレンス・ベンダー
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
原作:
撮影:ロバート・リチャードソン
音楽:
出演:ブラッド・ピット(アルド・レイン中尉)、マイク・マイヤーズ(エド・フェネシュ)、ダイアン・クルーガー(ブリジット・フォン・ハマーシュマルク)、クリストフ・ヴァルツ(ハンス・ランダ大佐)、メラニー・ロラン(ショシャナ・ドレフュス)、ミヒャエル・ファスベンダー(アーチー・ヒコックス)、イーライ・ロス(ドニー・ドノウィッツ)、ダニエル・ブリュール(フレデリック・ツォラー)、ティル・シュヴァイガー(ヒューゴ・スティーグリッツ)、サム・レヴァイン(ヒルシュベルク上等兵)、ポール・ラスト(アンディ・ケイガン)、ギデオン・ブルクハルト(ヴィルヘルム・ヴィッキ)、オマー・ドゥーム(オマー・ウルマー)、マイケル・バコール(マイケル・ジマーマン上等兵)、アウグスト・ディール(ヘルストロム)、ジュリー・ドレフュス(フランチェスカ・モンディーノ)、シルヴェスター・グロート(ヨーゼフ・ゲッベルス)、ジャッキー・イド(マルセル)

タランティーノ芸風で「章だて」になっている。それぞれのエピソードが芝居でいう「幕」になっているのだが。残酷でシニカルなエピソードがずらずらと続いていく。まさにタランティーノ流。伝統芸能に対するアングラ演劇的な雰囲気を、結構ベテラン監督になっても保持しているのは凄い、っていうか「好きなことしかやんない」という強固な意志を感じる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

沈まぬ太陽 ☆☆☆★

Sizumanutaiyo 邦題:沈まぬ太陽
時間:202分
公開:2009-10-24
製作年度:2009
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:角川歴彦
製作:井上泰一
監督:若松節朗
脚本:西岡琢也
原作:山崎豊子
撮影:長沼六男
音楽:住友紀人
出演:渡辺謙(恩地元)、三浦友和(行天四郎)、松雪泰子(三井美樹)、鈴木京香(恩地りつ子)、石坂浩二(国見正之)、香川照之(八木和夫)、木村多江(鈴木夏子)、清水美沙(小山田修子)、鶴田真由(布施晴美)、柏原崇(恩地克己)、戸田恵梨香(恩地純子)、大杉漣(和光雅継)、西村雅彦(八馬忠次)、柴俊夫(堂本信介)、風間トオル(沢泉徹)、山田辰夫(古溝安男)、菅田俊(志方達郎)、神山繁(桧山衛)、草笛光子(恩地将江)、小野武彦(道塚一郎)、矢島健一(青山竹太郎)、品川徹(龍崎一清)、田中健(井之山啓輔)、松下奈緒(樋口恭子)、宇津井健(阪口清一郎)、小林稔侍(竹丸鉄二郎)、加藤剛(利根川泰司)

出来不出来を語るより、今の時代にこういった「大作」な日本映画が作られることを大事にしたい。もちろん、3時間半ちかい作品で見せきるには監督の力量がイマイチだったり、脚本が大味だったり、ステレオタイプな役柄が多かったり、散漫なサイドストーリーだったり、といった批判は出てくるのは当然。山本薩夫だって、いつも大作は成功していたわけじゃないもの。なによりも、日本映画がおかれているマーケットサイズで、これだけの時間とお金をかけた作品を作ってしまおうというあたり、大映の遺伝子を残した角川映画っぽい快挙と言っていいのじゃないかな。作品はその「存在」において評価されると思う。芸術性や深いドラマによる感動といった部分とは違う意味で、映画というものの「伝統」を継いでくれたことが大事。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

恋人までの距離 ☆☆☆★★

Beforesunset 原題:BEFORE SUNRISE
邦題:恋人までの距離
時間:102分
公開:1995-09
製作年度:1995
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:アニー・ウォーカー=マクベイ
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:リチャード・リンクレイター 、キム・クリザン
原作:
撮影:リー・ダニエル
音楽:
出演:イーサン・ホーク(ジェシー)、ジュリー・デルピー(セリーヌ)、アーニ・マンゴールド、ドミニク・キャステル、ハイモン・マリア・バッテンガー、アンドレア・エッカート、ハンナ・ポシ

ここまでシンプルに展開する「ボーイミーツガール」映画は珍しい。列車の中で偶然出会うパリの女学生とアメリカの青年。ひたすらウィーンの街をさまよい、語り合う。絶妙な会話とその緊張感。ドキュメントタッチな乾いた客観性のある演出と、どんどん深まる二人の「感情」のウェットさがクライマックスの清涼な余韻に繋がっていく秀作。数年前に後日談が映画化されたけど観ていない。ちょっと気になる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

マイケル・ジャクソン THIS IS IT ☆☆☆★★

Thisisit 原題:THIS IS IT
邦題:マイケル・ジャクソン THIS IS IT
時間:111分
公開:2009-10-28
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:
製作:
監督:ケニー・オルテガ
脚本:
原作:
撮影:
音楽:
出演:マイケル・ジャクソン

あまりの評判に、観る予定じゃなかったのに行ってしまった。「虎は死して皮を残す」な作品。彼が生存していて、真っ当にロンドンコンサートを実施していれば、ライブDVDの特典映像として、この半分くらいの長さの「メイキング映像」が付録されたんだろうなぁ。っていうレベルのコンサートメイキング記録なんだけど、けっこうちゃんとマイケルはアーティストしてるんだってあたりがリアルに伝わってきて面白かった。ご存じなヒット曲も網羅されているしね。毎週10億づつ興収をあげているイベントムービーとして、ある意味今年を代表する映画になってしまったわね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

PUSH 光と闇の能力者 ☆☆★★★

Push_2 原題:PUSH
邦題:PUSH 光と闇の能力者
時間:111分
公開:2009-11-07
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:プレシディオ
製作総指揮:グレッチェン・ソマーフェルド 、デヴィッド・ボーラ 、デイヴ・ヴァロー 、エイミー・ギリアム 、マイケル・オホーヴェン 、スタン・ヴロドコウスキー
製作:ブルース・デイヴィ、ウィリアム・ヴィンス、グレン・ウィリアムソン
監督:ポール・マクギガン
脚本:デヴィッド・ボーラ
原作:
撮影:ピーター・ソーヴァ
音楽:ニール・ダヴィッジ
出演:クリス・エヴァンス(ニック・ガント)、ダコタ・ファニング(キャシー・ホームズ)、カミーラ・ベル(キラ・ハドソン)、クリフ・カーティス(フック・ウォーターズ)、ジャイモン・フンスー(ヘンリー・カーバー)

ダコタ・ファニングが活躍する作品なのに、この扱いって。彼女じゃあ、もうビジネスにならないっていうことかな。作品そのものも、なにがなんだかまとまりのない「超能力者」たちが敵味方に分かれてマクガフィンたる「トランク」の行方を追うという工夫のかけらもない物語。どうやら長大な物語の中盤、っていう雰囲気の作品なんだけど、果たしてビギニングや完結大団円までもちこめるか、っていうと無理かもね。この動員力じゃ。テレビドラマで細々とやっていったら?という感じ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part 2 ルージュ編 ☆☆☆★

Jm2 原題:MESRINE: PART 2 - PUBLIC ENEMY #1
邦題:ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part 2 ルージュ編
時間:132分
公開:2009-11-07
製作年度:2008
製作国:フランス
配給:ヘキサゴン
製作総指揮:
製作:トマ・ラングマン
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
脚本:アブデル・ラウフ・ダブリ 、ジャン=フランソワ・リシェ
原作:ジャック・メスリーヌ
撮影:ロバート・ギャンツ
音楽:
出演:ヴァンサン・カッセル(ジャック・メスリーヌ)、リュディヴィーヌ・サニエ(シルヴィア・ジャンジャコ)、マチュー・アマルリック(フランソワ・ベス)、オリヴィエ・グルメ(ブルサール警視)、ジェラール・ランヴァン(チャーリー・ボーエル)、サミュエル・ル・ビアン(ミシェル・アルドワン)

フランスへ戻り、脱獄・銀行強盗・誘拐と破天荒な犯罪を繰り返し、最後には射殺されるまでの物語。にしても、よくまあ女性にもてまくること。特に、ラストのサニエちゃんにもてるのはヴァンサンのご指名なのかしら。ともあれ、ジョニー・デップの「アメリカのパブリックエネミー」映画に呼応した感じの「フランスのパブリックエネミー」。パクリなのか、たまたまネタがかぶったのか。ギャングと女性っていう関係の描き方も、極度にロマンティックになっているのは監督が男目線だからなおかもね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part 1 ノワール編 ☆☆☆★

Jm1 原題:MESRINE: PART 1 - DEATH INSTINCT
邦題:ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part 1 ノワール編
時間:114分
公開:2009-11-07
製作年度:2008
製作国:フランス
配給:ヘキサゴン
製作総指揮:
製作:トマ・ラングマン
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
脚本:アブデル・ラウフ・ダブリ 、ジャン=フランソワ・リシェ
原作:ジャック・メスリーヌ
撮影:ロバート・ギャンツ
音楽:
出演:ヴァンサン・カッセル(ジャック・メスリーヌ)、セシル・ドゥ・フランス(ジャンヌ・シュネデール)、ジェラール・ドパルデュー(ギド)、エレナ・アナヤ(ソフィア)、ロイ・デュプイ(ジャン=ポール・メルシエ)、ジル・ルルーシュ(ポール)

フランス犯罪史上稀代のギャング、メスリーヌの半生を描くフィルムノワール。というより、深作ばりの「実録」ネタ。ギャングとして名をはせて、カナダへ逃亡、アメリカで誘拐事件を起こすまで。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

パリは燃えているか ☆☆☆★

Parimoe 原題:IS PARIS BURNING?
邦題:パリは燃えているか
時間:173分
公開:1966-12
製作年度:1966
製作国:フランス/アメリカ
配給:パラマウント
製作総指揮:
製作:ポール・グレッツ
監督:ルネ・クレマン
脚本:フランシス・フォード・コッポラ 、ゴア・ヴィダル
原作:ラリー・コリンズ 、ドミニク・ラピエール
撮影:マルセル・グリニヨン
音楽:モーリス・ジャール
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、シャルル・ボワイエ、グレン・フォード、アラン・ドロン、カーク・ダグラス、ゲルト・フレーベ、オーソン・ウェルズ、レスリー・キャロン、シモーヌ・シニョレ、シュジー・ドレール、マリー・ヴェルシニ、ジャン=ピエール・カッセル、ジョージ・チャキリス、ブルーノ・クレメル、クロード・ドーファン、イヴ・モンタン、アンソニー・パーキンス、ロバート・スタック

オールスターキャスト。ちょこっと出てきて、サクッと戦死する有名スターたち。しかも後半クライマックス。連合軍がパリ入城するまでの数日間を描いた作品。フランスのレジスタンスが各派いりみだれて勝手に闘争しているのが笑える。誰が誰やら、どれだけ主要人物やら、ってのがよく解らないまま。コッポラが脚本家として参加。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

きみがぼくを見つけた日 ☆☆☆

Timetravelwife 原題:THE TIME TRAVELER'S WIFE
邦題:きみがぼくを見つけた日
時間:110分
公開:2009-10-24
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ブラッド・ピット 、リチャード・ブレナー 、ミシェル・ワイス 、ジャスティス・グリーン
製作:ニック・ウェクスラー、デデ・ガードナー
監督:ロベルト・シュヴェンケ
脚本:ブルース・ジョエル・ルービン
原作:オードリー・ニッフェネガー
撮影:フロリアン・バルハウス
音楽:マイケル・ダナ
出演:エリック・バナ(ヘンリー)、レイチェル・マクアダムス(クレア)、アーリス・ハワード(リチャード・デタンブル)、ロン・リヴィングストン(ゴメス)、スティーヴン・トボロウスキー(デヴィッド・ケンドリック医師)、ジェーン・マクリーン(チャリス)、ブルックリン・プルー(少女時代のクレア)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

曲がれ!スプーン ☆☆☆★

Magarespoon 邦題:曲がれ!スプーン
時間:106分
公開:2009-11-21
製作年度:2009
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:阿部秀司
監督:本広克行
脚本:上田誠
原作:上田誠
撮影:川越一成
音楽:菅野祐悟
出演:長澤まさみ(桜井米)、三宅弘城(小山)、諏訪雅(河岡)、中川晴樹(筧)、辻修(椎名)、川島潤哉(井手)、志賀廣太郎(早乙女)、寺島進、松重豊、甲本雅裕、三代目魚武濱田成夫、平田満、木場勝己

佳作「サマータイムマシーンブルース」の上田誠作品。もちろん演劇原作なわけだが、「サマー」のような時間をもてあそんだハラハラドキドキなすれ 違いの妙、のような展開がなく、間抜けな本物サイキックの右往左往で「場を創る」ストーリー。映画的にはさまざまな事が可能なのに、あえて舞台での制約を スクリーンでも「制約」しているため、演技者の「力量」が試される作品になっている。で、結論としては、かなりな消化不良。周辺部分で寺島、松重など癖の ある役者が「メジャーな映画っぽさ」にゲタを履かせているけれど、いかんせん長澤以外のメインステージ登場人物たちが小劇場ステージの空間の窮屈さから弾 け出せていない。リズムが命の台詞のやりとりも「映画的にカットを割って」いるため、糊代が感じられてしまう。映画化としては「サマー」に軍配があがる。 映画的であったという点において。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

奇跡の丘 ☆☆☆★★

Kisekinooka 原題:IL VANGELO SECONDO MATTEO
邦題:奇跡の丘
時間:137分
公開:1966-09
製作年度:1964
製作国:イタリア/フランス
配給:東和
製作総指揮:
製作:
監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ
脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ
原作:
撮影:トニーノ・デリ・コリ
音楽:ルイス・バカロフ
出演:エンリケ・イラゾクイ、マルゲリータ・カルーゾ、スザンナ・パゾリーニ、マルチェロ・モランテ、マリオ・ソクラテ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

風が強く吹いている ☆☆☆★★

Kazetuyoku 邦題:風が強く吹いている
時間:133分
公開:2009-10-31
製作年度:2009
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:鈴木光
監督:大森寿美男
脚本:大森寿美男
原作:三浦しをん
撮影:佐光朗
音楽:千住明
出演:林遣都(カケル(蔵原走))、中村優一(王子(柏崎茜))、川村陽介(ニコチャン(平田彰宏))、ダンテ・カーヴァー(ムサ(ムサ・カマラ))、橋本淳(神童(杉山高志))、森廉(ユキ(岩倉雪彦))、内野謙太(キング(坂口洋平))、斉藤慶太(ジョータ(城太郎))、斉藤祥太(ジョージ(城次郎))、高橋ひとみ(寛政大学の事務局員)、近藤芳正(東京体育大学陸上部のコーチ)、寺脇康文(カケルの高校時代の陸上部監督)、鈴木京香(ハイジのかかりつけの医者)、水沢エレナ(勝田葉菜子)、五十嵐隼士(榊浩介)、渡辺大(藤岡一真)、津川雅彦(田崎源一郎)、和久井映見(神童の母)

ベタに泣かせてくれそうって期待して、きちんとプロの仕事して涙腺を潤ませてくれたスポ根もの。ジャンプ系な友情・努力・勝利の三大要素に、舞台が箱根駅伝とくれば、舞台だけでウルウルしてしまいそうな気配。駅伝チームの選手それぞれのワケアリな群像劇。ワケアリがかなりマンガちっくな荒唐無稽でも「キャラ立て」としては成功してるし、ライバル諸君の描き方も類型的な<ホントはいい奴なんだけど>な後出しジャンケンだけど、マドンナ役もいるだけ系で、活躍未知数なままなんだけど「泣ける」という一点でこの作品はアリ。というよりも、消費者に適切な「泣き」を提供できている秀作といえるかも。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

パイレーツ・ロック ☆☆☆★★

Piratesrock 原題:THE BOAT THAT ROCKED
邦題:パイレーツ・ロック
時間:135分
公開:2009-10-24
製作年度:2009
製作国:イギリス/ドイツ
配給:東宝東和
製作総指揮:リチャード・カーティス 、デブラ・ヘイワード 、ライザ・チェイシン
製作:ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ヒラリー・ビーヴァン・ジョーンズ監督:リチャード・カーティス
脚本:リチャード・カーティス
原作:
撮影:ダニー・コーエン
音楽:
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン(ザ・カウント)、トム・スターリッジ(カール)、ビル・ナイ(クエンティン)、ウィル・アダムズデイル(ニュース・ジョン)、トム・ブルック(シック・ケヴィン)、リス・ダービー(アンガス)、ニック・フロスト(デイヴ)、キャサリン・パーキンソン(フェリシティ)、クリス・オダウド(サイモン)、アイク・ハミルトン(ハロルド)、ケネス・ブラナー(ドルマンディ)、シネイド・マシューズ(ミスC)、トム・ウィズダム(マーク)、ジェマ・アータートン(デジリー)、ジャック・ダヴェンポート(トゥワット)、ラルフ・ブラウン(ボブ)、リス・エヴァンス(ギャヴィン)、タルラ・ライリー(マリアン)、ジャニュアリー・ジョーンズ(エレノア)、アマンダ・フェアバンク=ハインズ、フランチェスカ・ロングリッグ、オリヴィア・ルウェリン、エマ・トンプソン(シャーロット)

ろくでもない21世紀。明るい未来を「与えられない政府」「求めない市民」。「現状を生きるのでいっぱい、いっぱい」「いま、そこにあるディザスター」「根が深い憎悪の世紀」な21世紀。およそ911以後の世界には「希望」さえビジネスライクに取引されてしまう。着実に壊滅へ向かっているのに。
昨今、「昭和ブーム」のよう。でも、それは単なる「風俗的懐古」にすぎない。オトナたちが「昭和のまめ知識」を披露して平成生まれに「自慢」をしているだけ。
本当のキーワードは世紀でくくってみるべきじゃないかな。で、およそ私たちが生きていた時代のなかで「黄金時代」だったとおもえるのは「昭和」を超越した区分。そのキーワードが、

「The last 30 of the 20th centuries.」

20世紀最後の30年間。20世紀を呪縛していたさまざまな地球的葛藤が根本から転換し、ある意味で戦争後の(日本においては)成長発展が完成されたといってもいい1970年ころからの30年。「最後の<未来を夢見る>ことが可能だった」21世紀寸前の30年。音楽もアートもあらゆる「未来へ残す価値あるもの」が生まれた時代。または成熟していった時代。そして成熟しすぎて21世紀へ突入してしまうまでに至った時代。21世紀という千年紀への「祭の準備」な時代。

「The last 30 of the 20th centuries.」

この言葉をキーワードにして、あのときをカテゴライズしていってみたい。と、日頃、職業柄考えてる。この映画はそんなイメージにぴったりな甘酸っぱい娯楽映画だった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジェイン・オースティン 秘められた恋 ☆☆☆★

Becomingjane 原題:BECOMING JANE
邦題:ジェイン・オースティン 秘められた恋
時間:120分
公開:2009-10-31
製作年度:2007
製作国:イギリス/アメリカ
配給:ヘキサゴン
製作総指揮:ニコール・フィンナン 、ジェフ・アッバリー 、ジュリア・ブラックマン 、ティム・ハスラム
製作:グレアム・ブロードベント、ロバート・バーンスタイン、ダグラス・レイ
監督:ジュリアン・ジャロルド
脚本:サラ・ウィリアムズ 、ケヴィン・フッド
原作:
撮影:アイジル・ブリルド
音楽:エイドリアン・ジョンストン
出演:アン・ハサウェイ(ジェイン・オースティン)、ジェームズ・マカヴォイ(トム・レフロイ)、ジュリー・ウォルターズ(オースティン夫人)、ジェームズ・クロムウェル(オースティン牧師)、マギー・スミス(レディ・グレシャム)、ローレンス・フォックス(ウィスリー氏)、アンナ・マックスウェル・マーティン(カサンドラ・オースティン)

「プライドと偏見」が誕生した裏には、作者のジェイン・オースティンの悲恋があった、という物語。コスチュームもので、当然イギリスの「上流階級」と「貧乏中産階級」の葛藤やら我慢やら意地やらが渦巻いていく。「プライドと偏見」が書かれる背景としちゃものすごく納得してしまう。「下層階級に財産を盗られることを防ぐために法律がある」なんて台詞、さすが英国階級社会。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

崖 ☆☆☆★

Ilbidone 原題:IL BIDONE
邦題:崖   
時間:110分
公開:1958-02
製作年度:1955
製作国:イタリア/フランス
配給:泰西=新外映
製作総指揮:
製作:ジュゼッペ・コリッツィ
監督:フェデリコ・フェリーニ
脚本:フェデリコ・フェリーニ 、エンニオ・フライアーノ 、トゥリオ・ピネッリ
原作:
撮影:オテッロ・マルテッリ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:ブロデリック・クロフォード、リチャード・ベースハート、フランコ・ファブリッツィ、ジュリエッタ・マシーナ、ロレッラ・デ・ルーカ

「救い」のない映画。フェリーニが「道」と「カリビアの夜」の間に監督した作品。スクリーンには卑しい、下衆な、詐欺師が「人生を棄てたように」這い回っている。戦後まもなくの、まだ風景に戦争の傷跡がある中で、おそらくは兵士だっただろう男たちが、行き場を失い、ただ生きている日常。詐欺の片棒を担ぐのに「家族があるやつはダメだ」という主人公が、自分の娘の成長に明るい未来を夢見る。そんな「人間臭さ」が詐欺の相手に同情することになり、怒った仲間から虫けらのように殺されてしまう。「懺悔」が報われない袋小路の「イタリアの戦後=未来の喪失」を一番感じていた頃を時代背景とした作品ということのようね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

私の中のあなた ☆☆☆★★

Sisterkeeper 原題:MY SISTER'S KEEPER
邦題:私の中のあなた
時間:110分
公開:2009-10-09
製作年度:2009
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ダイアナ・ポコーニイ 、スティーヴン・ファースト 、メンデル・トロッパー 、トビー・エメリッヒ 、メリデス・フィン 、マーク・カウフマン
製作:マーク・ジョンソン、チャック・パチェコ、スコット・L・ゴールドマン
監督:ニック・カサヴェテス
脚本:ジェレミー・レヴェン 、ニック・カサヴェテス
原作:ジョディ・ピコー
撮影:キャレブ・デシャネル
音楽:アーロン・ジグマン
出演:キャメロン・ディアス(サラ・フィッツジェラルド)、アビゲイル・ブレスリン(アナ・フィッツジェラルド)、アレック・ボールドウィン(キャンベル・アレグザンダー)、ジェイソン・パトリック(ブライアン・フィッツジェラルド)、ソフィア・ヴァジリーヴァ(ケイト・フィッツジェラルド)、ジョーン・キューザック(デ・サルヴォ判事)、トーマス・デッカー(テイラー・アンブローズ)、ヘザー・ウォールクィスト(ケリーおばさん)、エヴァン・エリングソン(ジェシー・フィッツジェラルド)、デヴィッド・ソーントン(ドクター・チャンス)

不治の病の娘のために、ドナーとして遺伝子操作で生まれた妹。姉が壊れていくたびに乳児の頃から身体のパーツを姉への臓器移植用にとられている。さまざまな家族の視点で、時制もばらばらに「家族の物語」が語られ、妹が、もう自分の身体をドナーにされたくないと、両親を訴えるまでの歴史が描かれる。設定そのものがややドラマのために存在するような意図が濃いけれど、クライマックスで語られる「真実」は胸を打つ。家族というものに深い思いを持っている女性には堪らないストーリーのよう。一緒に観た女性はボロボロになっていた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »