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幸せはシャンソニア劇場から ☆☆☆★★★

Paris1936 原題:FAUBOURG 36
邦題:幸せはシャンソニア劇場から
時間:120分
公開:2009-09-05
製作年度:2008
製作国:フランス/ドイツ/チェコ
配給:日活
製作総指揮:
製作:ジャック・ペラン、ニコラ・モヴェルネ
監督:クリストフ・バラティエ
原作:
脚本:クリストフ・バラティエ 、ジュリアン・ラプノー
撮影:トム・スターン
音楽:ラインハルト・ワーグナー
出演:ジェラール・ジュニョ(ピゴワル)、クロヴィス・コルニアック(ミルー)、カド・メラッド(ジャッキー)、ノラ・アルネゼデール(ドゥース)、ピエール・リシャール(ラジオ男)、ベルナール・ピエール・ドナデュー(ギャラピア)、マクサンス・ペラン(ジョジョ)

フランス映画は60年代からのヌーベルバーグで既存の映画手法をいったん破壊したけど、その「思想」を継ぐ映画製作者が育たなくて、逆人愚鈍なコメディや鬱陶しい難解人生譚のようなものばかりになってしまったと、個人的には分析している。その後、ハリウッドのメジャーアクションへの欧州的アプローチがはじまって、リュック・ベッソンのようなマネーメイカーが登場してきた。ところが、あまりにビジネスライクに「ワンアイデアだけの」アクション映画を乱発してきたので、これまた私的には辟易していた。ところが近年、そんな映画ビジネスの乱流のなかに、一種「先祖がえり」した感のある古典フランス映画っぽい作品が登場してきてる。その代表的な製作者がこの映画の監督であるクリストフ・バラティエだと思うの。彼は2004年の「コーラス」で、古典的なオーソドックスな演出とキャメラワークで深い感動を呼んだ人。1963年生まれなので、ヌーベルバーグが腐臭を漂わせ、中味のないフレンチコメディしかない時代に少年時代をすごしたに違いないわね。1995年に関わったデビューともいえる作品が「リュミエールの子供たち」という映画史を追う作品だったのも象徴的だけど、彼の「人々とその人生を暖かく描いていこう」というフランス映画の原点に戻った作風は、波乱のフランス映画芸術運動が最後に見つけた「結末」なのかもしれない。ヌーベルヴァーグの運動者が批判していた「古典」を、「新たな表現手段」として再発見しているとも言える。できれば、この手法で現代を舞台にした作品を作ってほしい。「コーラス」も「シャンソニア」も、古典的手法が現役であった頃の時代を舞台にしているから。逆に古典的手法が似合うためには、戦前を舞台にする必要となったのか。このあたりの壁を突破して、21世紀のフランス映画を支えていく巨匠になってほしい。

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