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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

Funukedomo 邦題:腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
時間:112分
公開:2007-07-07
製作年度:2007
製作国:日本
配給:ファントム・フィルム
製作総指揮:
製作:柿本秀二、小西啓介、鈴木ゆたか
監督:吉田大八
脚本:吉田大八
原作:本谷有希子
撮影:阿藤正一、尾澤篤史
音楽:鈴木惣一朗
出演:佐藤江梨子(和合澄伽)、佐津川愛美(和合清深)、永瀬正敏(和合宍道)、山本浩司(萩原)、土佐信道(小森哲生)、上田耕一(和合曾太郎)、谷川昭一朗(神野)、吉本菜穂子(審査員)、湯澤幸一郎(審査員)、ノゾエ征爾(オーディションの相手役)、米村亮太朗(田嶋)、永作博美

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ニキータ

Nikita 原題:NIKITA
邦題:ニキータ   
時間:110分
公開:1991-01
製作年度:1990
製作国:フランス
配給:ヘラルド
製作総指揮:ジェローム・シャロー 、クロード・ベッソン
製作:パトリス・ルドゥー
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
音楽:エリック・セラ
出演:アンヌ・パリロー(ニキータ)、ジャン=ユーグ・アングラード(マルコ)、ジャンヌ・モロー(アマンド)、チェッキー・カリョ(ボブ)、ジャン・レノ(ヴィクトル)

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地上5センチの恋心

Odettetoulemonde原題:ODETTE TOULEMONDE
邦題:地上5センチの恋心
時間:100分
公開:2008-03-01
製作年度:2006
製作国:フランス/ベルギー
配給:クレストインターナショナル=ヘキサゴン・ピクチャーズ
製作:ガスパール・ドゥ・シャヴァニャック
監督:エリック・=エマニュエル・シュミット
脚本:エリック・=エマニュエル・シュミット
撮影:カルロ・ヴァリーニ
音楽:ニコラ・ピオヴァーニ
出演:カトリーヌ・フロ(オデット・トゥールモンド)、アルベール・デュポンテル(バルタザール・バルザン)、ジャック・ウェベール(オラフ)、ファブリス・ミュルジア(ルディ)

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マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋

Magoriumswonder原題:MR. MAGORIUM'S WONDER EMPORIUM
邦題:マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
時間:94分
公開:2008-02-16
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:角川映画
製作総指揮:ジョー・ドレイク 、ネイサン・カヘイン
製作:ジェームズ・ガラヴェンテ、リチャード・N・グラッドスタイン
監督:ザック・ヘルム
脚本:ザック・ヘルム
撮影:ロマン・オーシン
音楽:アレクサンドル・デプラ 、アーロン・ジグマン
出演:ダスティン・ホフマン(エドワード・マゴリアム)、ナタリー・ポートマン(モリー・マホーニー)、ジェイソン・ベイトマン(ヘンリー・ウェストン)、ザック・ミルズ(エリック・アップルバウム)

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ブラックサイト

Untraceable原題:UNTRACEABLE
邦題:ブラックサイト
時間:100分
公開:2008-04-12
製作年度:2008
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:ジェームズ・マクウェイド 、エリック・リード
製作:アンディ・コーエン、ホーク・コッチ、ゲイリー・ルチェッシ、スティーヴン・パール、トム・ローゼンバーグ、リチャード・S・ライト
監督:グレゴリー・ホブリット
脚本:ロバート・ファイヴォレント 、マーク・R・ブリンカー 、アリソン・バーネット
撮影:アナスタス・ミコス
音楽:クリストファー・ヤング
出演:ダイアン・レイン(ジェニファー・マーシュ)、ビリー・バーク(エリック・ボックス)、コリン・ハンクス(グリフィン・ダウド)、ジョセフ・クロス(オーウェン・ライリー)、メアリー・ベス・ハート(ステラ・マーシュ)、ピーター・ルイス(リチャード・ブルックス)、タイロン・ジョルダーノ(ティム・ウィルクス)、パーラ・ヘイニー=ジャーディン(アニー・ヘイスキンス)、ティム・デザーン(ハーバート・ミラー)、クリストファー・カズンズ(デヴィッド・ウィリアムズ)、

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大地を叩く女

Daichi邦題:大地を叩く女
時間:30分
公開:2008
製作年度:2006
製作国:日本・東京ネットムービー
配給:
製作総指揮:
製作:熊谷まどか
監督:井上都紀
脚本:井上都紀
原作:
撮影:大森洋介
音楽:柴草玲 GLACE 
出演:GRACE 和田聰宏 柴草玲 長見順 かわいしのぶ 平沢里菜子

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ギャング・オブ・ニューヨーク

Gangofny 原題:GANGS OF NEW YORK
邦題:ギャング・オブ・ニューヨーク
時間:160分
公開:2002-12-21
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:日本ヘラルド映画
製作総指揮:マウリツィオ・グリマルディ、マイケル・ハウスマン、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:アルベルト・グリマルディ、マーティン・スコセッシ
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス 、ケネス・ロナーガン 、スティーヴン・ザイリアン
原作:
撮影:ミヒャエル・バルハウス
音楽:エルマー・バーンスタイン 、ハワード・ショア
出演:レオナルド・ディカプリオ(アムステルダム・ヴァロン)、キャメロン・ディアス(ジェニー・エヴァディーン)、ダニエル・デイ=ルイス(ビル・ザ・ブッチャー)、ジム・ブロードベント(ウィリアム・トゥイード)、リーアム・ニーソン(ヴァロン神父)、ヘンリー・トーマス(ジョニー)、ブレンダン・グリーソン(モンク)、ジョン・C・ライリー(ジャック)、ゲイリー・ルイス(マックグロイン)

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レザボアドッグス

Reservoirdogs原題:RESERVOIR DOGS
邦題:レザボアドッグス   
時間:100分
公開:1993-04
製作年度:1991
製作国:アメリカ
配給:ヘラルド
製作総指揮:リチャード・N・グラッドスタイン 、ロンナ・B・ウォーレス 、モンテ・ヘルマン
製作:ローレンス・ベンダー
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
原作:
撮影:アンジェイ・セクラ
音楽:
出演:ハーヴェイ・カイテル(Mr.ホワイト)、ティム・ロス(Mr.オレンジ)、マイケル・マドセン(Mr.ブロンド)、クリストファー・ペン(ナイスガイ・エディー)、スティーヴ・ブシェミ(Mr.ピンク)、ローレンス・ティアニー(ジョー)、カーク・バルツ(マーヴィン・ナッシュ)、エディ・バンカー(Mr.ブルー)、クエンティン・タランティーノ(Mr.ブラウン)、スティーヴン・ライト(DJ K・ビリー)

原題:RESERVOIR DOGS
邦題:レザボアドッグス
時間:100分
公開:1993-04
製作年度:1991
製作国:アメリカ
配給:ヘラルド
製作総指揮:リチャード・N・グラッドスタイン 、ロンナ・B・ウォーレス 、モンテ・ヘルマン
製作:ローレンス・ベンダー
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
原作:
撮影:アンジェイ・セクラ
音楽:
出演:ハーヴェイ・カイテル(Mr.ホワイト)、ティム・ロス(Mr.オレンジ)、マイケル・マドセン(Mr.ブロンド)、クリストファー・ペン(ナイスガイ・エディー)、スティーヴ・ブシェミ(Mr.ピンク)、ローレンス・ティアニー(ジョー)、カーク・バルツ(マーヴィン・ナッシュ)、エディ・バンカー(Mr.ブルー)、クエンティン・タランティーノ(Mr.ブラウン)、スティーヴン・ライト(DJ K・ビリー)

タランティーノのタランティーノらしさを強調した作品。とにかくバイオレンス。そしてほとんどの登場人物が血まみれで叫び続けている。そして死にかけている。そしてクライマックスではみんな死んじゃう。狂ったような殺人マニアや自分のことしか興味のない裏切り者。そして最初っから血まみれの潜入捜査官。「羅生門」の密室劇みたいに「真相」が徐々に判明していく独白、なじりあい。曲者ぞろいのキャスティングも素敵。ぜったいまっとうに終わらないって思ったけど、その通りだったわ。

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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

Tokyotowerokanto邦題:東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
時間:142分
公開:2007-04-14
製作年度:2007
製作国:日本
配給:松竹・日本テレビ
製作総指揮:
製作:
監督:松岡錠司
脚本:松尾スズキ
原作:リリー・フランキー
撮影:笠松則通
音楽:上田禎
出演:オダギリジョー(ボク)、樹木希林(オカン)、内田也哉子(若い頃のオカン)、松たか子(ミズエ)、小林薫(オトン)、渡辺美佐子(筑豊のばあちゃん)、佐々木すみ江(小倉のばあちゃん)、原知佐子(現在のノブエおばさん)、結城美栄子(現在のみえ子おばさん)、荒川良々(えのもと)、辻修(ホセ)、寺島進(ハイカラな男)、小島聖(若い頃のノブエおばさん)、吉本菜穂子(若い頃のみえ子おばさん)、光石研(小料理屋の客)、千石規子(病院の借家の老婆)、仲村トオル(ラジオ局のディレクター)、土屋久美子(高校の女教師)、小泉今日子(不動産屋の事務員

原作を読んでいたから端折る端折る。まあそれは映画ってことでしょうがないわね。「がばいばあちゃん」もそうだけど、実在の人物が現存するわけで、って自伝的小説だからしょうがないけど、そんな実在の人物(しかもタレントや作家っていう有名人)を演じたり演出したりして娯楽作品として「嘘」をついていかなければならないってどうなのかしら。わたしが製作者なら、こういう原作は恐れ多くて映画化できないわ。あ、でもイギリスにも「クイーン」なんて映画あったしなぁ。

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亀は意外と速く泳ぐ

Kamehaigaito邦題:亀は意外と速く泳ぐ   
時間:90分
公開:2005-07-02
製作年度:2005
製作国:日本
配給:ウィルコ
製作総指揮:橋本直樹
製作:佐々木亜希子
監督:三木聡
脚本:三木聡
原作:
撮影:小林元
音楽:
出演:上野樹里(片倉スズメ)、蒼井優(扇谷クジャク)、岩松了(クギタニシズオ)、ふせえり(クギタニエツコ)、要潤(加東先輩)、松重豊(ラーメン屋のオヤジ)、村松利史(豆腐屋のオヤジ)、森下能幸(最中屋のおじさん)、緋田康人(水道屋)、温水洋一(パーマ屋のおじさん)、松岡俊介(韮山)、水橋研二(白バイ警官)、岡本信人(スズメの父親)、嶋田久作(福島)、伊武雅刀(中西)

好き。この映画。ふつうの主婦が突然「某国のスパイ」に採用されて、普通に生活することが「世を欺く姿」だって教育されて、普通に生活をしていく物語。これまで無意識にしていた普通の生活が普通の生活じゃなじゃなくなっていくパラドックス。わざと目立たないために、そこそこのまずさのラーメンを出すラーメン屋。でもラーメン屋は本当はとっても美味しいラーメンを作る技術を持ってるので、常に美味しくないラーメンを作ることにストレスを感じてたりして。もちろんラーメン屋もスパイの仲間。そんなわけのわからない「普通の人たちに見えるスパイたち」が、主人公の預かり知らないところで勝手に任務を終わらせて地中に消えていくの。これまで日常風景に溶け込んでいた人たちが何人か永遠に消え去ってしまうんだけど、日常は続くんだな。きっと。わたしも知らないうちにスパイたちに取り囲まれているかもしれない。日常に見慣れた風景が「見慣れるように操作された風景」なのかもしれない。っていうお伽話。こういうの好き。

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トップをねらえ!劇場版

Topnerae邦題:トップをねらえ! 劇場版
時間:96分
公開:2006-10-01
製作年度:2006
製作国:日本
配給:
製作総指揮:
製作:GAINAX
監督:庵野秀明
脚本:岡田斗司夫
原作:岡田斗司夫
音楽:田中公平
出演:日高のり子(タカヤノリコ)、佐久間レイ(アマノカズミ)、川村万梨阿(ユングフロイト)、若本規夫(コーチ)、大木民夫(タシロタツミ)、渕崎ゆり子(ヒグチキミコ)、勝生真沙子(カシハラレイコ)

「エヴァ」を生み出した方々の初期作品。装甲ロボットパイロットを教育する学園っていうだけでなんとも狂気な世界観だけど、それらのパーツがさらに先鋭化してエヴァに繋がってるのよね。町の風景や風俗が普通の20世紀でありながら、そこに展開される物語が異次元のようなSFになってるっていう設定。少女が少女っぽい学園生活をしながらも、実戦?になるとダイハード状態になっていくっていうあたり。ここからベクトルを辿っていた人たちはエヴァには驚かなかったんだろうなってあたりを理解する教材になったみたい。わたしにとっては。

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ファニー・ガール

Funnygirl原題:FUNNY GIRL
邦題:ファニー・ガール   
時間:157分
公開:1969-02
製作年度:1968
製作国:アメリカ
配給:コロムビア
製作:レイ・スターク
監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:イソベル・レナート
原作:イソベル・レナート
撮影:ハリー・ストラドリング
作詞:ボブ・メリル 
作曲:ジュール・スタイン
音楽:ウォルター・シャーフ
出演:バーブラ・ストライサンド、オマー・シャリフ、ウォルター・ピジョン、アン・フランシス、ケイ・メドフォード、リー・アレン

バーブラ・ストライサンドが実在のエンターテイナーを演じた「のしあがりモノ」。もちろん歌って踊ってのミュージカル。バーブラの技術がなければ成立してなさそうな作品なんだけど、彼女ばっかり目立ってしまってヒク。60年代後半ってミュージカル大作って多かったのね。

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アリスの恋

Aliceaniymore原題:ALICE DOESN'T LIVE HERE ANYMORE
邦題:アリスの恋   
時間:113分
公開:1975-11
製作年度:1974
製作国:アメリカ
配給:WB
製作:デヴィッド・サスキンド、オードリー・マース
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ロバート・ゲッチェル
撮影:ケント・L・ウェイクフォード
音楽:リチャード・ラサール
出演:エレン・バースティン、クリス・クリストファーソン、ビリー・グリーン・ブッシュ、ジョディ・フォスター、ダイアン・ラッド、ハーヴェイ・カイテル、ヴァレリー・カーティン、ローラ・ダーン、レリア・ゴルドーニ

ひょんなことから夫が死んだ主婦が男の子を連れてふるさとへ向かうロードムービー。多分1974年という時代には「女性が自立してなんとか生き抜く」なんてテーマで、女性(母)の本音満載で、しかもしたたかに世間を渡っていくのは難しかったんだろうなぁ。そういう意味では等身大の現代女性像を描いたドラマとしては「必要」とされていて、必然として生まれた映画なのかもしれない。エレン・バースティンのような勇気と根性には憧れる。しっかり女性として弱みもあるし、スーパーヒロインじゃないものね。

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モダン・ミリー

Thoroughly_modern_millie原題:THOROUGHLY MODERN MILLIE
邦題:モダン・ミリー
時間:138分
公開:1967-06
製作年度:1966
製作国:アメリカ
配給:UNI
製作総指揮:
製作:ロス・ハンター
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
脚本:リチャード・モリス
撮影:ラッセル・メティ
作詞:サミー・カーン 
作曲:ジミー・ヴァン・ヒューゼン 
音楽:エルマー・バーンスタイン、アンドレ・プレヴィン、ジョセフ・ガーシェンソン
出演:ジュリー・アンドリュース、メアリー・タイラー・ムーア、キャロル・チャニング、ジェームズ・フォックス、ジョン・ギャヴィン、アンソニー・デクスター、ノリユキ・パット・モリタ

映画史的にはアメリカン・ニュー・シネマというジャンルの旗手の一人とされているらしいジョージ・ロイ・ヒル監督。なんともあっけらかんとした古典的なハリウッド定番型ミュージカルを監督していたってことに商業主義的な一貫性のなさを感じる。っていうか、ジャンルそのものが商業主義的にでっちあげられたって疑いもあるわけで、監督としては普通に職人芸を発揮していただけにすぎないのかな。20世紀初頭に都会へ出てきたミリーが謎の中国人誘拐団とすったもんだしながら富豪のハートを射止めるっていうお気楽そのものの肩に力が一切入る余地のない娯楽作品でした。

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明日への遺言

Asuyuigon邦題:明日への遺言
時間:110分
公開:2008-03-01
製作年度:2007
製作国:日本
配給:アスミックエース
製作総指揮:
製作:原正人
監督:小泉堯史
脚本:小泉堯史)、ロジャー・パルヴァース
原作:大岡昇平
撮影:上田正治、北澤弘之
音楽:加古隆
出演:藤田まこと(岡田資)、ロバート・レッサー(フェザーストン主任弁護人)、フレッド・マックィーン(バーネット主任検察官)、リチャード・ニール[俳優](ラップ裁判委員長)、西村雅彦(町田秀実)、蒼井優(守部和子)、近衛はな(小原純子)、加藤隆之(岡田陽)、田中好子(水谷愛子)、富司純子(岡田温子)

延々と裁判シーンが続くとは思わなかった。日本のインディ作品の資金力の限界が、こういう作品で露呈するのね。とにかく法廷セットつくるだけで製作費はいっぱいいっぱい。こんなんで「映像作品」としてどうすりゃいいの、ってハンディをものとせず小泉監督は頑張ってるけど、残念。オリジナルが三谷とかの練りに練られた演劇で、シナリオも超絶推敲されてたりしたら、こういう閉鎖的な不自由なセット=空間でもイメージは無限に広げられるんだろうけどね。この作品はただただ検事と弁護士と主人公が弁舌しあうだけ。立ち位置も動かしようも無く(法廷だもんね)、劇的な証人が登場してこれまでの不利がどんでん返しのように勝利へ転じるカタルシスも描けず(実話だもんね)、ただただ岡田中将の老いの一徹な佇まいだけを映していくの。それって映画?ラジオドラマとかで充分じゃん?

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ジャンパー

Jamper 原題:JUMPER
邦題:ジャンパー
時間:88分
公開:2008-03-07
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ステイシー・マエズ 、キム・ウィンザー 、ヴィンス・ジェラルディス 、ラルフ・M・ヴィチナンザ
製作:サイモン・キンバーグ、アーノン・ミルチャン、ルーカス・フォスター、ジェイ・サンダース
監督:ダグ・リーマン
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー 、サイモン・キンバーグ 、ジム・ウールス
原作:スティーヴン・グールド
撮影:バリー・ピーターソン
音楽:ジョン・パウエル
出演:ヘイデン・クリステンセン(デヴィッド・ライス)、ジェイミー・ベル(グリフィン・オコナー)、レイチェル・ビルソン(ミリー・ハリス)、サミュエル・L・ジャクソン(ローランド・コックス)、ダイアン・レイン(メアリー・ライス)

とにかく「テレポーテーション」できる一族がいる、っていうネタだけで映画を仕立てちゃったイージーな映画。前半はサクサクとテレポートしてる「頭に乗った」シーンが繰り返されて、後半は一転「そんな一族を古代から追い続ける一族から狙われる」っていう無理やりなチェイスが始まる。あとは追っかけものに成り下がる。しかもどうやって終わらせるのかっていうかオチもとってつけたようで、あわよくば続編も作れるようにしておこよね、っていう狡猾さもたっぷり。っていう思想的にクズのような志の低いハリウッド・バカ・映画の出来上がりってわけ。なにこれ?

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ダージリン急行

Dajirin 原題:THE DARJEELING LIMITED
邦題:ダージリン急行
時間:91分
公開:2008-03-08
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ステーヴン・レイルズ
製作:ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ、、ジェイソン・シュワルツマン、スコット・ルーディン、リディア・ディーン・ピルチャー、ロバート・イェーマン
監督:ウェス・アンダーソン
脚本:ウェス・アンダーソン 、ロマン・コッポラ 、ジェイソン・シュワルツマン
原作:
撮影:ロバート・イェーマン
音楽:ランドール・ポスター
出演:、オーウェン・ウィルソン(フランシス・ホイットマン)、エイドリアン・ブロディ(ピーター・ホイットマン)、ジェイソン・シュワルツマン(ジャック・ホイットマン)、アンジェリカ・ヒューストン(パトリシア・ホイットマン)、アマラ・カラン(リタ)、カミーラ・ラザフォード(アリス)、ウォレス・ウォロダースキー(ブレンダン)、イルファン・カーン、ビル・マーレイ、ナタリー・ポートマン

ウェス・アンダーソンって謎。どうしてこういうポップアートみたいな、他人を排除するっていうか、自己愛に満ちたっていうか、映画産業を舐めたような作品を作り続けることができるんだろう。お金を出し続ける人がいるんだろう。ハリウッドメジャーも芸術性を追求するアート系映画祭もなーんにも関係ないよぉ!っていうゆるゆるな作品を産み続けているの。なんか映画産業のエアポケットにいるみたい。誰も気づかれないまま確信犯的にいつのまにか作品が出来上がってるのかな。本当に謎。くせものな俳優が喜んで出演しているとこをみると、なんかの教祖なのかなぁ。ってことはペテン師?

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アメリカを売った男

Breach原題:BREACH
邦題:アメリカを売った男
時間:110分
公開:2008-03-08
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:プレシディオ
製作総指揮:アダム・メリムズ、シドニー・キンメル、ウィリアム・ホーバーグ
製作: ボビー・ニューマイヤー、スコット・ストラウス、スコット・クルーフ
監督:ビリー・レイ
脚本:ビリー・レイ、アダム・メイザー、ウィリアム・ロッコ
原作:アダム・メイザー、ウィリアム・ロッコ
撮影:タク・フジモト
音楽:マイケル・ダナ
出演:クリス・クーパー(ロバート・ハンセン)、ライアン・フィリップ(エリック・オニール)、ローラ・リニー(ケイト・バロウズ)、デニス・ヘイスバート(ディーン・プリザック)、カロリン・ダヴァーナス(ジュリアナ・オニール)、ゲイリー・コール(リッチ・ガーセス)、キャスリーン・クインラン(ボニー・ハンセン)、ブルース・デイヴィソン(ジョン・オニール)

CIA幹部でロシアのスパイだった人物が逮捕された実話を描いた物語。地味なキャストで地味なストーリー。古典的な東西スパイ合戦もののようなフィクション=荒唐無稽なエンタテイメントには「実話」であるだけに仕立てることもできず、結果盛り上がりに欠けてる。予告編からして地味な映画よね、って雰囲気だったけど、やっぱりまんまだった。クライマックスにぐいぐいと引っ張ってくれる緊迫するような演出もないままだらだらとクレジットタイトルが流れ始めて、やっと目が醒めたの。

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母べえ

Kabee邦題:母べえ
時間:132分
公開:2008-01-26
製作年度:2007
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:深澤宏、矢島孝
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、平松恵美子
原作:野上照代
撮影:長沼六男
音楽:冨田勲
出演:吉永小百合(野上佳代)、浅野忠信(山崎徹)、檀れい(野上久子)、志田未来(野上初子)、佐藤未来(野上照美)、坂東三津五郎[10代目](野上滋)、中村梅之助[4代目](藤岡久太郎)、笹野高史、でんでん、近藤公園、吹越満、左時枝、鈴木瑞穂、戸田恵子(野上照美)、大滝秀治(野村医師)、笑福亭鶴瓶(藤岡仙吉)

山田洋二が時代劇三部作の先に見たのは「松竹風を王道にした日本映画」への懐古かな。怪物吉永小百合(いったいこの年齢不詳ってば…)が戦時中の「日本の母」を心地よさそうに演じている。もちろん耐えて忍んで、夫や家族に尽くしていく、いまどきじゃ誰にも真似ができない女性像。そういう意味では日本映画もハリウッドのファミリー映画のように「ないものねだり」になってきてるのかしら。この作品の次女役の方が書いた、亡き母の思い出の本が原作になっているようね。でもあくまで理想的すぎる(吉永小百合だし)女性、きっとトイレにも行かない非現実的な女性、っていうSFになっちゃってるのね。見た目は違うけど。そういう不気味さがたっぷりな作品だわ。

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輝ける女たち

Lehero 原題:LE HEROS DE LA FAMILLE
邦題:輝ける女たち
時間:103分
公開:2007-04-14
製作年度:2006
製作国:フランス
配給:ムービーアイ
製作総指揮:
製作:サイド・ベン・サイド
監督:ティエリー・クリファ
脚本:クリストファー・トンプソン)、ティエリー・クリファ
原作:
撮影:ピエール・エイム
音楽:ダヴィド・モロー
出演:ジェラール・ランヴァン(ニッキー)、カトリーヌ・ドヌーヴ(アリス)、エマニュエル・ベアール(レア)、ミュウ=ミュウ(シモーヌ)、ジェラルディン・ペラス(マリアンヌ)、ミヒャエル・コーエン(ニノ)、クロード・ブラッスール(ガブリエル)、ヴァレリー・ルメルシェ(パメラ)、ピエリック・リリュ(ファブリス)、クレール・モーリエ(コレット)、ジル・ルルーシュ(ジェローム)

フランス人って、ジョークではいつも恋愛にまつわるギャグの対象にされている民族というわけなんだけど、この映画を観れば「自業自得」よね。ゲイバーの伝説のオカマが死んで、その遺産を家族たちが受け取りに来るという物語。で、だんだん明らかになっていく死者の人生。美女たちに彩られた恋愛遍歴の日々。そしてそのゲイバーに隠された真実の姿。そんな不道徳な物語が、いかにも「あたりまえのよくある人生」のように描かれていくし、まつわった女性たちもあっけらかんと「若かりし美しかった過去」に思いをはせている。誇りを持って。そんな不思議な倫理観を背景にされると、いくら映画とはいえ、引く。

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潜水服は蝶の夢を見る

Sensui原題:LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON
邦題:潜水服は蝶の夢を見る
時間:112分
公開:2008-02-09
製作年度:2007
製作国:フランス/アメリカ
配給:アスミック・エース
製作総指揮:ジム・レムリー、ピエール・グルンステイン
製作:キャスリーン・ケネディ、ジョン・キリク
監督:ジュリアン・シュナーベル
脚本:ロナルド・ハーウッド
原作:ジャン=ドミニク・ボビー
撮影:ヤヌス・カミンスキー
音楽:ポール・カンテロン
出演:マチュー・アマルリック(ジャン=ドミニク・ボビー)、エマニュエル・セニエ(セリーヌ・デスムーラン)、マリ=ジョゼ・クローズ(アンリエット・デュラン)、アンヌ・コンシニ(クロード)、パトリック・シェネ(ルパージュ医師)、ニエル・アレストリュプ(ルッサン)、オラツ・ロペス・ヘルメンディア(マリー・ロペス)、ジャン=ピエール・カッセル(リュシアン神父/店主)、イザック・ド・バンコレ(ローラン)、エマ・ドゥ・コーヌ(ウジェニー)、マリナ・ハンズ(ジョゼフィーヌ)、マックス・フォン・シドー(パピノ)、

去年のカンヌ映画祭で評判で、帰ってきたバイヤーの知り合いからも「けっこういけてた」っていう話だけ聞いていた。で、シネカノンの満席続きがひと段落してからの期待の鑑賞。結局のところ「海を飛ぶ夢」だとかの系列の全身不随もの。もちろん実話。で、この作品の特徴が「患者の主観」っていうこと。不随の患者が見渡せる風景の主観カメラ、語れないけどモノローグナレーション。それらが「手法」として新しいってことだけなのかもね。「海を飛ぶ夢」みたいにスペイン人でカソリックへの挑戦とも言える自殺、っていう重いテーマを投げかけるわけでもなく、この作品の主人公は「生」への執着をだらだら続けながらも衰弱して死んじゃうの。主人公が物凄い努力で表現した原作を映画化しているわけだから、まあ逆に「関係者」への配慮が必要で、残念ながらこの程度ってレベルなのねって不完全さの言い訳か、コレ。

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天然コケッコー

Tennenkokeko 邦題:天然コケッコー
時間:121分
公開:2007-07-28
製作年度:2007
製作国:日本
配給:アスミック・エース
製作総指揮:
製作: 小川真司、根岸洋之
監督:山下敦弘
脚本:渡辺あや
原作:くらもちふさこ
撮影:近藤龍人
音楽:レイ・ハラカミ
出演:夏帆(右田そよ)、岡田将生(大沢広海)、夏川結衣(お母ちゃん(右田以東子))、佐藤浩市(お父ちゃん(右田一将))、柳英里沙(田浦伊吹)、藤村聖子(山辺篤子)、森下翔梧(右田浩太郎)、本間るい(田浦カツ代)、宮澤砂耶(田浦早知子)、斉藤暁(篤子の父)、廣末哲万(シゲちゃん)、黒田大輔(松田先生)、大内まり(美都子(大沢君のお母ちゃん)

「リンダ・リンダ・リンダ」では山下敦弘監督、狙いなのか、やってみたいだけなのか判らない長回しや、本当に必要なのか?の横移動撮影などなどなど。そんなカットの納得いかなさが満載で、わたしは酷評したんだけど、今回の作品は「成長」してる。俳優たちにも肩に力を入れさせず、「リンダ~」にある作りすぎた日常性じゃなくて、本当に平凡にのんびり見える日常性が描けている。東京の修学旅行のシーンだけちょっぴり力が入りすぎているけど、村の風景の部分は素敵。クライマックスからエンドクレジット一杯ある長回しも、主人公の「続いていく日常、繰り返される日常、普遍ななかで微妙に変化する日常」といった「意味」をしっかり持たせている。アンゲロプロスの真似だけじゃなくて、そのワンカットにどんな意味をもたせて、観客に使えるか、っていうあたりまでは理解が進んでるみたい。そういう意味では一皮むけた感じかな。山下監督。これからちょっと気にしてみようっと。

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