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ニュートン・ボーイズ 2007-05-31

Newtonboys原題:THE NEWTON BOYS
邦題:ニュートン・ボーイズ
時間:121分
公開:1999-06
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:
製作:アン・ウォーカー=マクベイ
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:リチャード・リンクレイター 、クローダー・スタナッシュ 、クラーク・リー・ウォーカー
原作:
撮影:ピーター・ジェームズ
音楽:エドワード・D・バーンズ
出演:マシュー・マコノヒー 、イーサン・ホーク 、スキート・ウールリッチ 、ヴィンセント・ドノフリオ 、ドワイト・ヨアカム 、ジュリアナ・マーグリーズ 、ボー・ホプキンス 、クロエ・ウェッブ 、チャールズ・ガニング 、ゲイル・クロナウアー

まあ実話なところが凄いっていうか素敵な感じ。ファンキーな強盗団よね。20世紀初頭に多分いろいろ話題にされた有名な強盗事件で逮捕された「ニュートンボーイズ」が生まれ、育ち、奪い、殺さず、っていう「ちょっとイカした奴ら」な、もう時効だしさ、いいじゃん、許して、っていう世間への甘えの極地のような映画の企画。しかも、クライマックスで「まだ生きてる一味」がトークショーとかで大歓迎されてるシーンとかも出てくるし、そういう意味では鼻持ちならない。ヒトラーの映画で、まだ生きてる秘書が言い訳するシーンに共通する「時間が許す」みたいなのってキライ。ってわたしって根に持つタイプだし。

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君のいた永遠 2007-05-31

Temptingheart原題:心動/TEMPTING HEART
邦題:君のいた永遠
時間:115分
公開:1999-11
製作年度:1999
製作国:香港
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:ジョン・チャン、ソロン・ソ
監督:シルヴィア・チャン
脚本:シルヴィア・チャン 、キャサリン・クワン
原作:
撮影:リー・ピンビン
音楽:ケイ・ファン
出演:金城武 、ジジ・リョン 、カレン・モク 、エイレン・チン 、ウィリアム・ソー 、シルヴィア・チャン

どろどろのメロドラマ。ドラマの女性プロデューサーが新作メロドラマの企画を脚本家と会話していくっていう過程で、実はその新作ドラマは彼女の私小説っぽいぞっていうことで、ドラマの内容が彼女の人生とリンクしているっぽく再現されていくっていう構造。ちょっとしっかり確認しながら観ていかないと虚実が錯綜しそうになっちゃう。本当の人生なのか虚構のドラマ内人生なのか、ってね。心から愛し合ってるのに、お互いに意地を張り合って、すれ違い、後悔、不可逆的状況、とかに翻弄されていくの。しかも奇妙な三角関係。それにしても中国語で頑張る金城武は日本語芝居のときより生き生きしてるわね。

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GOAL!2 2007-05-30

Goal2原題:GOAL II: LIVING THE DREAM
邦題:GOAL!2
時間:114分
公開:2007-05-26
製作年度:2007
製作国:イギリス
配給:東芝エンタテインメント
製作総指揮:スチュアート・フォード
製作:マット・バーレル、マーク・ハッファム、マイク・ジェフリーズ
監督:ジャウム・コレット=セラ
脚本:エイドリアン・ブッチャート 、マイク・ジェフリーズ 、テリー・ローン
原作:マイク・ジェフリーズ
撮影:フラヴィオ・マルチネス・ラビアーノ
音楽:スティーヴン・ウォーベック
出演:クノ・ベッカー 、アレッサンドロ・ニヴォラ 、スティーヴン・ディレイン 、アンナ・フリエル 、レオノア・バレラ 、ルトガー・ハウアー 、エリザベス・ペーニャ 、ニック・キャノン 、カルメロ・ゴメス 、フランシス・バーバー 、ミリアム・コロン 、キーラン・オブライエン 、ショーン・パートウィー 、デヴィッド・ベッカム 、ロナウド 、ジネディーヌ・ジダン 、ラウール・ゴンサレス 、イケル・カシージャス 、イバン・エルゲラ 、ミチェル・サルガド

前作はイギリスのクラブチームになんとか入団して、天性のサッカー才能で実力を発揮していくっていう過程を少年ジャンプ的な世界観で描いていた。で、今回はなんと彼がレアル・マドリッドに入団しちゃうっていうお話。ストライカーとして認められて、いまいち不調なレアルに白羽の矢を当てられるんだけど、ベッカムやジダンが右往左往する「企画の主眼のFIFA協力ならでは」のシーンが続々。まあそこに価値を認めるかどうかはサッカーファンじゃないわたしとしては評価できないけど、まあ顔や名前くらいは知ってるからコマーシャルなポイントなんだろうなぁ。主人公がクライマックスで大活躍ってのは完結編へ向けてのデモンストレーション。母子もののサイドストーリーもきっちりと作ってあるけど、この必要性はちょっと疑問。それにしても、レアルとかに入団すると大金持ちになるのね。巨大な家を買うは、フェラーリは買うわ。

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若者のすべて 2007-05-30

Wakamononosubete原題:ROCCO E I SUOI FRATELLI
邦題:若者のすべて
時間:168分
公開:1960-12
製作年度:1960
製作国:イタリア/フランス
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:ゴッフリード・ロンバルド
監督:ルキノ・ヴィスコンティ
脚本:ルキノ・ヴィスコンティ 、スーゾ・チェッキ・ダミーコ 、パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ 、マッシモ・フランチオーザ 、エンリコ・メディオーリ
原作:ジョヴァンニ・テストーリ
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:アラン・ドロン 、アニー・ジラルド 、レナート・サルヴァトーリ 、クラウディア・カルディナーレ 、カティーナ・パクシヌー 、アドリアーナ・アスティ 、シュジー・ドレール 、ニーノ・カステルヌオーヴォ

いろんなサイトを見ると118分ってあるのに168分もあるの。長い映画。南イタリアで食い詰めて北部イタリアの都市へ流れてきた一家の物語。貧乏で、体を張った「ボクシング選手」になるしかない日雇い暮らしを淡々と救い無く描いて行く。アニー・ジラルドの娼婦を兄弟で奪い合い、それが世界の全てを決めるかのような勢いで彼らが戦うの。兄弟たちの物語が章立てしてるように表題がついて描かれていく。それにしても生活の範囲は収入に比例するのね、ってことに気がついた。貧乏だと家の周りくらいしか行動、生活範囲にならないの。ちょっとお金ができるとその移動範囲が広がるの。けっこうこれって経済的な理論になるかもしれないなんてね。

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べクシル 2077 日本鎖国 2007-05-29

Vexille2邦題:べクシル 2077 日本鎖国
時間:100分
公開:2007-08-16
製作年度:2007
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:濱名一哉
監督:曽利文彦
脚本:半田はるか
原作:
撮影:
音楽:ポール・オークンフォールド
出演:黒木メイサ 、谷原章介 、松雪泰子 、柿原徹也 、朴路美
「砂の惑星」のサンドウォームや「ナウシカ」の王蟲のようなミミズか芋虫の巨大化したものが大量発生して大暴れするクライマックス。なんだかなぁ。日本鎖国なんて仰々しい副題をつけていながら、その動機なんか小悪党の「古典的な世界征服欲求」だし、ナノマシーンウィルスでロボット化されて人格を喪失した日本人のジャンクが集まって芋虫様になって「悪を崩壊させる」っていう勧善懲悪、人間讃歌。アニメーションやCGのテクニックの見せ所を楽しめばいいのか、物語に感動してあげればいいのか全く不明だけど、残念ながら感動できるような高揚感もなくダラダラと「アニメ映画として消化」するしかないの。もっとある意味では作家性が強くてもいいのかもしれないけど、夏休み後半の勝負アニメ作品っていう立ち位置にあるからそういうわけにもいかないでしょう。松竹はバックアップ作品を用意しておいたほうがいいかもしれないわね。公開3週後には「パイレーツ3部作連続上映」なんてあたりを企画しておくべきよ。老婆心ながら。

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パッチギ! LOVE&PEACE 2007-05-28

Pachigilovepeace邦題:パッチギ! LOVE&PEACE
時間:127分
公開:2007-05-19
製作年度:2007
製作国:日本
配給:シネカノン
製作総指揮:
製作:李鳳宇、河合洋、キム・ウテク、西垣慎一郎、川崎代治、千葉龍平、冨木田道臣
監督:井筒和幸
脚本:羽原大介 、井筒和幸
原作:
撮影:山本英夫
音楽:加藤和彦
出演:井坂俊哉 、中村ゆり 、西島秀俊 、藤井隆 、風間杜夫 、キムラ緑子 、手塚理美 、キム・ウンス 、今井悠貴 、米倉斉加年 、馬渕晴子 、村田雄浩 、ラサール石井 、杉本哲太 、麿赤兒 、でんでん 、寺島進 、国生さゆり 、田口浩正 、すほうれいこ 、宮川大輔 、山本浩司 、松尾貴史 、清水優 、桐谷健太 、粟野史浩 、土平ドンペイ 、田中要次 、徳山昌守 、浜田学 、菅原大吉 、堀江慶 、長原成樹 、田中哲司 、日向丈 、愛染恭子 、木下ほうか 、金田敦 、並樹史朗 、竹下明子 、鎌田愛 、吉田千晃 、川村亜紀 、松永京子 、ソン・チャンウィ 、ちすん 、パク・ソヒ 、新屋英子 、中村有志 、温水洋一 、木村祐一

前作は2004年の私の日本映画ベストワンだったけど、残念ながら2007年日本映画ベストワンにはなりそうもないわね。それだけ「泣き笑い&感動の狙い」がゴツゴツと見えてしまって、しらけてしまう。前作の舞台が京都で、そこから上京してきたアンソンの一家のその後の物語。もっと庶民的な事件やエピソードが描かれるかと思ったらキョンジャが映画スターになったり、アンソンが玄界灘で密輸やったり、子供が難病だったりっていう「極端」な状況がベタベタと張り付いてくるからいけない。キョンジャの舞台挨拶のカムアウトにしても「狙い」が見えすぎ。「ここで感動せにゃならんやろ」っていう井筒監督の観客に対するサインがイヤ。そりゃ民族問題や差別問題を正面から描いているから「映画を否定するやつは人道にもとる差別主義者だ」な強迫観念もあるけど、あえて「映画としては平凡」って言っておこう。

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熊座の淡き星影 2007-05-28

Kumazanoawaki原題:VAGHE STELLE DELL' ORSA
邦題:熊座の淡き星影
時間:100分
公開:1982-11
製作年度:1965
製作国:イタリア
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:フランコ・クリスタルディ
監督:ルキノ・ヴィスコンティ
脚本:ルキノ・ヴィスコンティ 、スーゾ・チェッキ・ダミーコ 、エンリコ・メディオーリ
原作:
撮影:アルマンド・ナンヌッツィ
音楽:
出演:クラウディア・カルディナーレ 、ジャン・ソレル 、マイケル・クレイグ 、マリー・ベル 、レンツォ・リッチ

ヴィスコンティの逃れようの無い呪縛。没落というか衰退というか熟して堕ちたっていうか、イタリア貴族の終末を描くっていうテーマ。この作品もそんな「終わった名士の遺児」に残酷なまでの「状況設定」をして腐臭が崩れかけた大理石に染み込むような虚脱感を漂わせていく。全てを否定して自殺する弟はヴィスコンティ自身かもしれないわね。姉を姦淫する弟なのか、同性愛のヴィスコンティ自身なのか、いずれにしろ行き止まった事への決着の仕方が「死」として描かれ続けるのがヴィスコンティ作品っていうことかしら。その「死」は悲劇的だろうが宿命的であろうが喜劇的であろうが、共通するのは「終末だったから」っていう理由だけ。それにしてもクラウディア・カルディナーレの眉の太さにびっくり。

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恋人たちのメロディー 2007-05-25

Smicsmacsmoc原題:SMIC, SMAC, SMOC
邦題:恋人たちのメロディー
時間:91分
公開:1972-02
製作年度:1971
製作国:フランス
配給:東和
製作総指揮:
製作:
監督:クロード・ルルーシュ
脚本:クロード・ルルーシュ
原作:
撮影:クロード・ルルーシュ、ジャン・コロン 
音楽:フランシス・レイ
出演:フランシス・レイ 、シャルル・ジェラール 、ジャン・コロン 、アミドウ 、カトリーヌ・アレグレ 、ジョン・セッションズ 、フランソワ・エリック・ジェンドロン 、ミリアム・モスコー 、ジョン・ハーグリーヴス

クロード・ルルーシュが友達集めて自主制作映画作ったみたいな作品。ダラダラとこれといったストーリーもなく3人の友達が仲間の結婚を祝ってはめをはずして遊んで、警察にお説教されるっていうだけ。観客動員や芸術性やっていう「ビジネスとしての映画に不可欠な要素」を一切考えてないみたいなんだもの。そういう意味ではどっかの学生サークル作品レベルよね。

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カンバセーション…盗聴… 2007-05-25

Conversationtocyo原題:THE CONVERSATION
邦題:カンバセーション…盗聴…
時間:114分
公開:1974-11
製作年度:1973
製作国:アメリカ
配給:CIC
製作総指揮:モナ・スカジャー
製作:
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ
原作:
撮影:
音楽:デヴィッド・シャイア
出演:ジーン・ハックマン 、ジョン・カザール 、アレン・ガーフィールド 、ハリソン・フォード 、テリー・ガー 、ロバート・デュヴァル 、フレデリック・フォレスト 、シンディ・ウィリアムズ

盗聴のプロがそのテクニックを駆使して、あらゆる盗聴の依頼を達成するビジネスをしていて、っていう世界観をまず作り上げてるとこが凄い。本当にそんなのあるの?って思うけど「そんなのがあって、その中で物語が始まるのさ」って強引に説得されちゃうんだもの。コッポラに。なんといっても、盗聴業界の展示会まで舞台にするから強引さも快感になっていくわ。30年以上前の作品だから、盗聴のテクニックもかなりアナログで、オープンリールデッキをキュルキュルって回しながら整音したりするの。そのあたりはテクノロジーのアナクロさに文句言ってもしょうがないけど、物語の主眼は「盗聴する側がされてるかもしれないって思い込んだら大悲劇」って因果応報な寓話。ゴッド・ファーザーの1と2の間に作られた作品だけど、コッポラのキャリアにとってどんな立ち位置にある作品なのかしら。ゴッド・ファーザーでアカデミー賞、この作品でカンヌ映画祭のパルム・ドール受賞。最高にハッピーな監督時代なんだろうけど。ここ10年くらい監督してないもの。ワイン親父になりきっちゃったのかしら。

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仮面の男 2007-05-24

Kamennootoko原題:THE MAN IN THE IRON MASK
邦題:仮面の男 
時間:132分
公開:1998-08
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:
製作:ランドール・ウォレス、ラッセル・スミス 
監督:ランドール・ウォレス
脚本:ランドール・ウォレス
原作:アレクサンドル・デュマ
撮影:ピーター・サシツキー
音楽:ニック・グレニー=スミス
出演:レオナルド・ディカプリオ 、ジェレミー・アイアンズ 、ジョン・マルコヴィッチ 、ジェラール・ドパルデュー 、ガブリエル・バーン 、アンヌ・パリロー 、ジュディット・ゴドレーシュ 、エドワード・アタートン 、ピーター・サースガード

ああ、知らなかった。三銃士のお話なのね。原作がデュマだし。でも小学生の頃読んだ三銃士は「現役の銃士」のお話だったけど、この作品は「その後の功成り名遂げて」ご隠居になった彼らの物語。そんな原作があったことは知らなかった。「鉄仮面」って。公開当時は「ディカプリオだったらビジネスになりそう」って時期なだけにデュマも三銃士も一切関係なく「ディカプリオの・・・」っていうだけしか宣伝コピーは聞こえなくて、それだけで劇場へ行く気が失せてたわけ。気にはなってたけど、っていう作品なんだけど実は予想以上に面白かった。ルイ14世の誕生秘話っていうゴージャスな宮廷物語に陰謀と正義と剣劇が「映画的に絵になる」パーツとしてしっかり置かれてるエンタテイメント作品。監督のランドール・ウォレスって「ブレイブハート」や「パールハーバー」の監督だけど、こういうケレン味たっぷりな骨太映画が得意なのかもね。

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憑神 2007-05-24

Tsukigami邦題:憑神
時間:104分
公開:2007-06-23
製作年度:2007
製作国:日本
配給:東映/TBS
製作総指揮:
製作:
監督:降旗康男
脚本:
原作:浅田次郎
撮影:木村大作
音楽:
出演:妻夫木聡 、夏木マリ 、佐々木蔵之介 、鈴木砂羽 、森迫永依 、笛木優子 、佐藤隆太 、赤井英和 、香川照之 、西田敏行 、江口洋介

浅田次郎作品って映画じゃ奪い合いなのかしら。本当に映画化されるの多いわよね。でも最近はヒットしたのって記憶ないけど。で、東映はこの「憑神」なわけで、ジャンルは時代劇コメディ。もちろんわたしはかなり前に原作を読んでしまっているわけで、あのとぼけた雰囲気がどう出るのかなって期待もたっぷり。で、一応全編原作に忠実に映画化されてたわけだけど、第一印象は、この作品はいったい誰を観客に想定してるのかしらってこと。時代劇っていうだけで鑑賞リストから却下するケースが多いなか、キムタクの「武士の一分」は「大人の鑑賞に耐える」ってことで大ヒットしてたから、そのあたりのラインを狙ってるのかしら。でもコメディだし、妻夫木君がキムタクほどの動員力を持ってるとは思えないし。ストーリーも王道時代劇のそれじゃないし。デートムービーでもないし、夫婦50割引やシルバー割引な人たちには「もの足りない」って思われそうだし。なんか宙に浮いているような立ち位置の作品になっちゃってるの。興行のこと心配してもしょうがないけどね。

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ウィスキー 2007-05-23

Whisky原題:WHISKY
邦題:ウィスキー
時間:94分
公開:2005-04-29
製作年度:2004
製作国:ウルグアイ/アルゼンチン/ドイツ/スペイン
配給:ビターズ・エンド
製作総指揮:
製作:フェルナンド・エプスタイン、クリストフ・フリーデル、エルナン・ムサルッピ 
監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
脚本:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール、ゴンサロ・デルガド・ガリアーナ 
原作:
撮影:バルバラ・アルバレス
音楽:ペケーニャ・オルケスタ・レインシデンテス
出演:アンドレス・パソス 、ミレージャ・パスクアル 、ホルヘ・ボラーニ 、ダニエル・エンドレール 、アナ・カッツ 、アルフォンソ・トール

2004年のカンヌでこの不気味なポスターが気になってはいたけど、まさか日本で公開されるとは思わなかったわ。ウルグアイ映画なんだもの。小津の影響があるのかしら、っていうくらいに地味ーな物語。それぞれの登場人物が数十年平坦だったそれぞれの人生にちょっとした出来事があって、そのために「ちょっといつもと違う」けど、やっぱりいつもの生活が今後も続いていくっていう不思議な魅力を持つ作品。何度も出てくる、工場に出勤して、シャッターを開けて、機械の電源を入れて、コーヒーが渡されて、っていう日常の描写を全て同じカットを繰り返して描いて行く「日常の永続性の描写」がラストだけいつもは開いているドアが開いていないっていう小さな変化が観客の心に妙な動揺を与えるの。主人公の「兄」がいったい何を考えているのか全然わからないところがいいのかもしれないわね。

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若き日の信長 2007-05-23

Wakakihinonobunaga邦題:若き日の信長
時間:97分
公開:1959-03-17
製作年度:1959
製作国:日本
配給:大映
製作総指揮:
製作:三浦信夫
監督:森一生
脚本:八尋不二
原作:大仏次郎
撮影:相坂操一
音楽:斎藤一郎
出演:市川雷蔵[8代目] 、金田一敦子 、青山京子 、高松英郎 、北原義郎 、舟木洋一 、月田昌也 、松本幸四郎[8代目] 、小沢栄太郎 、伊沢一郎 、佐々木孝丸 、村瀬幸子 、浜世津子 、清水元 、荒木忍 、香川良介

桶狭間までの信長を描いた「雷蔵が活躍する春休み映画」。映画が公開された昭和30年代中ごろっていうと「三丁目の夕日」の時代ね。この頃って多分「学校の歴史の授業でやんなくても戦国時代の名将は国民的知識」だったろうし、もちろん織田信長の細かなエピソードも「誰でも知ってる」ってことで、だから「ご存知もの」として成立しやすい「戦国時代劇映画」がこぞって作られていったんだろうな、って想像。そんなプログラムピクチャーの一本ってことね。

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リーピング 2007-05-23

Reaping原題:THE REAPING
邦題:リーピング
時間:100分
公開:2007-05-19
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ブルース・バーマン 、エリック・オルセン 、スティーヴ・リチャーズ
製作:ジョエル・シルヴァー、ロバート・ゼメキス、スーザン・ダウニー、ハーバート・W・ゲイン
監督:スティーヴン・ホプキンス
脚本:ケイリー・W・ヘイズ 、チャド・ヘイズ
原作:ブライアン・ルーソ
撮影:ピーター・レヴィ
音楽:ジョン・フリッゼル
出演:ヒラリー・スワンク 、デヴィッド・モリッシー 、イドリス・エルバ 、アンナソフィア・ロブ 、ウィリアム・ラグズデール 、スティーヴン・レイ

ここまで宣伝を迷うとねぇ。「イナゴ少女、現る」だもの。なにがイナゴ少女なの。ってイナゴ出てきたけど。それがキャッチコピーだってとこが「作品の最大の不幸」よね。日本じゃ理解不能なキリスト教的世界終末感を描いたホラー映画。それだけでムリがあるもの。ヒラリー・スワンクが何を考えてこの脚本に対して出演OKを出したのかが最大の謎かもしれないわ。ラジー賞の候補作ってことで記憶しておこう。

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ラルジャン 2007-05-22

Largent原題:L' ARGENT
邦題:ラルジャン
時間:85分
公開:1986-11-29
製作年度:1983
製作国:フランス/スイス
配給:フランス映画社
製作総指揮:アントン・ガネージ
製作:ジャン=マルク・アンショ
監督:ロベール・ブレッソン
脚本:ロベール・ブレッソン
原作:L・N・トルストイ
撮影:ジャン=マルク・アンショ
音楽:バッハ
出演:クリスチャン・パティ 、カロリーヌ・ラング 、バンサン・リステルッチ 、マリアンヌ・キュオー

ゴロゴロと池に向って転がる「少女ムシェット」を作ったロベール・ブレッソン監督だから一筋縄じゃいかないわけで、やっぱり極端な説明不足と省略が「芸風として駆使」されて、ミイラのような映画に仕上がってる。映画を映画として馥郁とした高揚感をもたらすあらゆる夾雑物を排除してる。でも多分理屈っぽいブレッソン信者たちは重箱の隅をつつくような「超絶鑑賞」をして、ブレッソンを評価するんだろうなぁ。わたしには全然そんな素養がないから「退屈ね」ってことで完了しちゃうんだけどな。

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アメリカン・スプレンダー   2007-05-22

Americansplendor原題:AMERICAN SPLENDOR
邦題:アメリカン・スプレンダー
時間:101分
公開:2004-07-10
製作年度:2003
製作国:アメリカ
配給:東芝エンタテインメント
製作総指揮:
製作:テッド・ホープ
監督:シャリ・スプリンガー・バーマン 、ロバート・プルチーニ
脚本:シャリ・スプリンガー・バーマン 、ロバート・プルチーニ
原作:ハーヴィー・ピーカー 、ジョイス・ブラブナー
撮影:テリー・ステイシー
音楽:マーク・スオッゾ
出演:ポール・ジアマッティ 、ホープ・デイヴィス 、ジェームズ・アーバニアク 、ジュダ・フリードランダー 、マディリン・スウィーテン 、ハーヴィー・ピーカー 、ジョイス・ブラブナー 、トビー・ラドロフ 、ドナル・ローグ 、モリー・シャノン 、ジェームズ・マキャフリー 、ジョシュ・ハッチャーソン

ジャンル的には実話・伝記ものになるのかもしれないけど、取り上げられてる「コミック原作者」についての知識がゼロなだけに、日本人としてはどこを面白がればいいのかが全く不明なまま。アメリカ人が大好きな「トークショー」でシニカルな暴言キャラとして有名らしいってのはわかったけどね。でもそのエキセントリックな半生を描くことが映画的に成り立つのかっていうところが理解できないわ。なんか、主人公(モデルになった人)の「勢い」のノリで映画まで作ってしまったっていうことなんだろうけど、きっとバカ当たりした時に「綾小路きみまろの半生を映画にしちゃおう」な暴挙と同じ種類のものかもしれないわね。日本人は冷静だから「きみまろの伝記映画」は作らないけど。多分。

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カンバセーションズ 2007-05-17

Conversation原題:CONVERSATIONS WITH OTHER WOMEN
邦題:カンバセーションズ
時間:84分
公開:2007-02-03
製作年度:2005
製作国:アメリカ/イギリス
配給:松竹
製作総指揮:クウェシ・コリソン 、マーク・R・ハリス 、クジェール・ラスムッセン 、グレン・レイノルズ
製作:ラム・バーグマン、ビル・マッカッチェン、ケリー・バーデン 
監督:ハンス・カノーザ
脚本:ガブリエル・ゼヴィン
原作:
撮影:スティーヴ・イェドリン
音楽:スター・パロディ 、ジェフ・エデン・フェア
出演:ヘレナ・ボナム=カーター 、アーロン・エッカート 、ノラ・ゼヘットナー 、エリック・アイデム 、ブライアン・ジェラティ 、ブリーアナ・ブラウン 、オリヴィア・ワイルド 、トーマス・レノン 、セリナ・ヴィンセント

元夫の妹の結婚式へ出席するの。しかもロンドンからやってきて。それだけで「何かを期待してるかも」っていう自分の心さえ信じられない「彼女」と、いきなり去られて元妻へのうじうじした恋愛感情が澱のように残っている「彼」の、結婚式場での会話。そしてあたかも偶然であるかのように自らの本心を偽っての「部屋で一杯」。自分に確信犯的に嘘をついて、今の夫や子供との生活を自慢する強がりを言ってみたり、でも結局は「旅の恥はかき捨て」のようなメイクラブとどよーんとした行為後の後悔。BGMもほとんどなくて、会話がひたすら続く。タイトルどおりね。でも彼女の心情ってわかる。望んでいても自分の責任でこんなことしたわけじゃない、っていう心の中の言い訳=正当化と、でも相手に対しては「軽い遊びだしぃ」っていう不遜な態度=時々攻撃的に。そんなベッドの中の煩悶って、ああ、あるある、なんて妙に恥ずかしい気分になって、自己嫌悪しちゃったりしながらスクリーンを見続けたわ。

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あなたになら言える秘密のこと 2007-05-17

Thesecretlifeofwords原題:LA VIDA SECRETA DE LAS PALABRAS
邦題:あなたになら言える秘密のこと
時間:114分
公開:2007-02-10
製作年度:2005
製作国:スペイン
配給:松竹
製作総指揮:ハウメ・ロウレス 、アグスティン・アルモドバル
製作:エステル・ガルシア
監督:イザベル・コイシェ
脚本:イザベル・コイシェ
原作:
撮影:ジャン=クロード・ラリュー
音楽:
出演:サラ・ポーリー 、ティム・ロビンス 、ハビエル・カマラ 、エディ・マーサン 、スティーヴン・マッキントッシュ 、ジュリー・クリスティ 、レオノール・ワトリング 、ダニエル・メイズ 、スヴァレ・アンケル・オウズダル 、ダニー・カニンガム 、ディーン・レノックス・ケリー 、エマニュエエル・イードーウ

サラ・ポーリーがいい演技。さすが演技派としての評価が高い女優だけあって、難しい過去を背負ったっていう灼熱に冷えた心を持った女性を演じる。ティム・ロビンスはほとんど寝たきり芝居。怪我をしたティムと旅行中に気まぐれで彼の介護をすることになった看護師の資格を持った彼女。この二人の対話を軸にそれぞれの「心の奥底にある喪失した人生の悲劇」があからさまになっていく。彼女の衝撃的な過去が語られるとき、そしてクライマックスに観客に提示される「精神的な誤解を解くどんでん返し」にちょっとした感動。でも前半の「対話」がちょっともったいぶりすぎで冗長なので、少しばかり寝た。

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エル・ドラド 2007-05-17

Eldorado原題:EL DORADO
邦題:エル・ドラド 
時間:126分
公開:1966-12
製作年度:1966
製作国:アメリカ
配給:パラマウント
製作総指揮:
製作:ハワード・ホークス
監督:ハワード・ホークス
脚本:リー・ブラケット
原作:ハリー・ブラウン
撮影:ハロルド・ロッソン
音楽:ネルソン・リドル
出演:ジョン・ウェイン 、ロバート・ミッチャム 、ジェームズ・カーン 、アーサー・ハニカット 、エドワード・アズナー 、ミシェル・ケリー 、クリストファー・ジョージ 、シャーリーン・ホルト 、ポール・フィックス 、R・G・アームストロング 、ジョニー・クロフォード 、ロバート・ドナー 、アダム・ロアーク 、ロバート・ロスウェル

西部劇というジャンルがぎりぎりまだビジネスとして成立してた良い時代の「ご存知もの系」な企画だと思うわ。ジョン・ウェインが主役で、アル中のロバート・ミッチャム保安官、若き使い手ジェームズ・カーンっていう布陣。牧場を争う善玉一家と悪玉一家の闘争に、もちろん善玉の助っ人として、悪玉一家が雇った超スゴ腕のガンマンとの死闘を交えて怒涛のハッピーエンドへ寄り切るっていう王道。これほど安心して観れる、完全無欠な職人魂あふれる西部劇、さすがハワード・ホークスよね。

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スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい 2007-05-16

Smorkinace原題:SMOKIN' ACES
邦題:スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい
時間:108分
公開:2007-05-12
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ロバート・グラフ
製作:ティム・ビーヴァン、ジョー・カーナハン、ライザ・チェイシン、エリック・フェルナー 
監督:ジョー・カーナハン
脚本:ジョー・カーナハン
原作:
撮影:マウロ・フィオーレ
音楽:クリント・マンセル
出演:ベン・アフレック 、アンディ・ガルシア 、アリシア・キーズ 、レイ・リオッタ 、ジェレミー・ピヴェン 、ライアン・レイノルズ 、ピーター・バーグ 、タラジ・ヘンソン 、クリス・パイン 、マーティン・ヘンダーソン 、ジェイソン・ベイトマン 、コモン 、ネスター・カーボネル 、ジョセフ・ラスキン 、ジョエル・エドガートン 、トミー・フラナガン 、ケヴィン・デュランド 、モーリー・スターリング 、アレックス・ロッコ 、ウェイン・ニュートン 、クリストファー・ホリー 、スコット・ハルバースタッド 、マシュー・フォックス 、マリアンヌ・マルラライリー 、ダヴェニア・マクファデン 、カーティス・アームストロング 、デヴィッド・プローヴァル 、パトリック・セント・エスプリト 、マイケル・マーフィ 、ブライアン・ブルーム 、クレア・ケアリー

アンディ・ガルシアが大好きなんで観たんだけど、けっこう太ってしまってオヤジになってたんでショック。マフィアの抗争で一人の男に殺し屋が殺到して、グチャグチャに入り乱れる「殺し屋ばっかりのエピソードのグランドホテル形式ドラマ」っていうおもむき。ところが監督が悪いのか、誰が誰やら混乱の極み。殺し屋たちのエピソードもとってつけたようにバラバラで、クライマックスは「そりゃ卑怯じゃない」っていうオチ。しかも説明が下手だから「へええビックリ」って驚きにならないの。「あ、そう」ってレベルかしら。だって、オチが映画的なカタルシスにならないんだもの。ってことで、わたし的にはオヤジになっちゃったアンディ・ガルシアに別の意味の失望をしてしまったことだけが、悔しい。

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しのび逢い 2007-05-15

Monsieurripois原題:MONSIEUR RIPOIS
邦題:しのび逢い
時間:99分
公開:1954-10
製作年度:1954
製作国:フランス
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:ルネ・クレマン
脚本:ルネ・クレマン 、ヒュー・ミルズ
原作:ルイ・エモン
撮影:オズワルド・モリス
音楽:ロマン・ヴラド
出演:ジェラール・フィリップ 、ヴァレリー・ホブソン 、ジョーン・グリーンウッド 、ナターシャ・パリー 、マーガレット・ジョンストン 、ジェルメーヌ・モンテロ

映画スターはジュラール・フィリップが素敵なの、ってずいぶん昔に祖母が言ってた。で、もてもてのフランス青年がイギリスで女性遍歴をするっていう、ジェラールマニア垂涎のロマンチック映画っていう次第かしら。凛々しいブラックタイ姿からおちぶれて無精ひげで肩を落とした可哀そうな姿や、ワルぶって卑屈になってみたり、ジェラール・フィリップ様のいろんな姿が満載!な映画。で、恋に勝ち、愛に負け、ラストはちょっとした罰をうけたりしての一種のラブコメ。いまならペ・ヨンジュンが演じるといいかもしれないわね。日本のマーケットなら。劇場中の女性のため息が場内の湿度を10%くらい上げたんじゃないかしらっていうタイプの「超美男人気スターの恋愛映画」としてきちんとビジネスになったんだろうなって思うわ。わたしの祖母の時代。

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ミセス・ダウト 2007-05-14

Mrsdoubtfire原題:MRS. DOUBTFIRE
邦題:ミセス・ダウト 
時間:126分
公開:1994-04
製作年度:1993
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:
製作:ロビン・ウィリアムズ、マーシャ・ガーセス・ウィリアムズ、マーク・ラドクリフ 
監督:クリス・コロンバス
脚本:ランディ・メイエム・シンガー 、レスリー・ディクソン
原作:アン・ファイン
撮影:ドナルド・マカルパイン
音楽:ハワード・ショア
出演:ロビン・ウィリアムズ 、サリー・フィールド 、ピアース・ブロスナン 、ハーヴェイ・ファイアスタイン 、リサ・ジャクブ 、マシュー・ローレンス[俳優] 、マーラ・ウィルソン 、ロバート・プロスキー 、ポリー・ホリデイ

ロビン・ウィリアムズが頑張ったのでゴールデングローブ賞では主演賞を貰ったけど、アカデミー賞はひっかかりもしなかった、案の定な意欲作。俳優として。アメリカじゃうける親子ものなんだけど、やっぱり荒唐無稽すぎ。しかも観客には「妻はダウト夫人が夫が化けてるということを気が付かない」っていうムリな映画的お約束を強いるわけ。でもやっぱり、どう観てもロビン・ウィリアムズなんで、そのあたりが映画を成立させる根幹をゆるがすポイントなんだもの。ちょっと辛かった。同じロビン・ウィリアムスが人間になりたいロボットを演じた作品と双璧に「お約束を守り続けるストレス」を感じる映画だったわ。

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ママの遺したラヴソング 2007-05-13

Lovesongforbabylong原題:A LOVE SONG FOR BOBBY LONG
邦題:ママの遺したラヴソング
時間:120分
公開:2007-04-07
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:アスミック・エース
製作総指揮:ジョージ・ファーラ 、ブラッド・クレヴォイ
製作:デヴィッド・ランカスター、R・ポール・ミラー、ボブ・ヤーリ
監督:シェイニー・ゲイベル
脚本:シェイニー・ゲイベル
原作:ロナルド・イヴァレット・キャップス
撮影:エリオット・デイヴィス
音楽:ネイサン・ラーソン
出演:ジョン・トラヴォルタ 、スカーレット・ヨハンソン 、ガブリエル・マクト 、デボラ・カーラ・アンガー 、デイン・ローデス 、デヴィッド・ジェンセン 、クレイン・クロフォード

最近演技派って高評価(ぜったい私は認めないけど)なトラボルタと、エッチな唇のスカーレット・ヨハンソン。キャスティングはそれなりにメジャーな感じだけど、映画はダメだった。でなきゃ2004年製作で2007年公開ってことにはならないわよね。配給会社も作品を見せると劇場が謝絶するんで、あやうくお蔵入り寸前だったかもしれないわね。私小説の原作っぽいエンディングなんだけど、なんにも感動できないまま睡魔との闘いの120分。2回くらいタオルが投入されそうだったわ。それにしてもヨハンソンが18歳高校生の役柄なんて。あーあ。

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男と女の詩  2007-05-12

Bonne_annee原題:LA BONNE ANNEE
邦題:男と女の詩
時間:115分
公開:1974-03
製作年度:1973
製作国:フランス
配給:東和
製作総指揮:
製作:クロード・ルルーシュ
監督:クロード・ルルーシュ
脚本:クロード・ルルーシュ 、ピエール・ユイッテルヘーベン
原作:
撮影:ジャン・コロン
音楽:フランシス・レイ
出演:リノ・ヴァンチュラ 、フランソワーズ・ファビアン 、シャルル・ジェラール 、アンドレ・ファルコン

冒頭「男と女」のクライマックスが延々と流されて、実は刑務所で囚人を集めての映画会だったっていう、フランス映画っぽい楽屋落ちからはじまるのにはちょっとびっくり。なんとものんきな宝石泥棒物語。本気で宝石泥棒するのか、目にとまったフランソワーズ・フェビアンとの恋愛を大事とするのか、あまりにてきとーなの。宝石泥棒の「仕掛け」はけっこう緻密に考えてあるのに、彼女とベッドで他愛のなり恋愛を語ってみたり。でもなにがあろうと余裕綽々で渋いチョイワルオヤジなリノ・バンチェラが素敵。クロード・ルルーシュのテイストってこういうのかしら。本気で強奪サスペンス&アクション映画を作ろうって思ってないみたい。

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ハンニバル・ライジング 2007-05-11

Hannibalrising原題:HANNIBAL RISING
邦題:ハンニバル・ライジング
時間:121分
公開:2007-04-21
製作年度:2007
製作国:アメリカ/イギリス/フランス
配給:東宝東和
製作総指揮:ジェームズ・クレイトン 、ダンカン・リード
製作:ディノ・デ・ラウレンティス、マーサ・デ・ラウレンティス、タラク・ベン・アマール 
監督:ピーター・ウェーバー
脚本:トマス・ハリス
原作:トマス・ハリス
撮影:ベン・デイヴィス
音楽:アイラン・エシュケリ 、梅林茂
出演:ギャスパー・ウリエル 、コン・リー 、リス・エヴァンス 、ケヴィン・マクキッド 、スティーヴン・ウォーターズ 、リチャード・ブレイク 、ドミニク・ウェスト 、チャールズ・マックイグノン 、アーロン・トーマス 、ヘレナ・リア・タコヴシュカ 、イヴァン・マレヴィッチ 、ゴラン・コスティッチ 、インゲボルガ・ダクネイト

大好きな「真珠の耳飾りの少女」っていう映画。その映画の監督が、ハンニバル・レクターを描くんだから、映画界ってすごい。若き日のハンニバルがどういう過程で、ああいうキャラクターになったかっていう物語なんだけど、納得はぜんぜんいかない。コン・リーとの意味不明な「恋愛」と、戦争中に彼の家族におきた事件の復讐を軸にしてるけど、「たんなるサスペンスストーリー」にしか作り上げられていないの。イメージだと「モンスター」みたいな息も詰まる、生理的に嘔吐しかねない緊張感を期待したのに。ふつうのグロ。映画倫理とか表現の限界があるのかしら。ともあれ、ピーター・ウェーバー監督の切れのいい構図やテンポが、映画の完成度に貢献しきれなかったっていうのが残念。完全にトマス・ハリスの責任よね。

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ドクトル・ジバゴ 2007-05-10

Doctorzivago原題:DOCTOR ZHIVAGO
邦題:ドクトル・ジバゴ
時間:194分
公開:1966-06
製作年度:1965
製作国:アメリカ/イタリア
配給:CIC
製作総指揮:
製作:カルロ・ポンティ
監督:デヴィッド・リーン
脚本:ロバート・ボルト
原作:ボリス・パステルナーク
撮影:フレデリック・A・ヤング
音楽:モーリス・ジャール
出演:オマー・シャリフ 、ジュリー・クリスティ 、トム・コートネイ 、アレック・ギネス 、ジェラルディン・チャップリン 、リタ・トゥシンハム 、ロッド・スタイガー 、エイドリアン・コリ 、イングリッド・ピット 、シオバン・マッケンナ

ロシア革命に翻弄されるブルジョア一家の大河ロマン。まあ、長い長い。でもぐいぐいと物語の牽引力があるから、結局いっきに観終わってしまったわ。革命で価値観が逆転して、その社会体制にいやおう無く適応されつつも、精神的にはブルジョアジーの誇りや習慣が捨てきれない一家の離散と彷徨。重厚なドラマ展開で描ききるから、この時代の「大作映画」は見ごたえがあるわ。デヴィッド・リーンも巨匠監督ならではの「大作をきっちり仕上げる」力技を発揮してるわね

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フリスコ・キッド 2007-05-10

Friscokid原題:THE FRISCO KID
邦題:フリスコ・キッド
時間:119分
公開:未公開
製作年度:1979
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:ハワード・W・コッチ・Jr
製作:メイス・ニューフェルド
監督:ロバート・アルドリッチ
脚本:マイケル・エライアス 、フランク・ショウ
原作:
撮影:ロバート・B・ハウザー
音楽:フランク・デ・ヴォール
出演:ハリソン・フォード 、ジーン・ワイルダー 、ラモン・ビエリ 、ジョージ・ディセンゾ 、クライド草津 、ペニー・ペイサー 、ウィリアム・スミス 、ジャック・ソマック 、ジョー・カップ

スター・ウォーズで注目されて、インディ・ジョーンズ前夜な時代のハリソン・フォードが出演、監督もそこそこ手堅い人だし、でも完全に無視されて「未公開」だった作品。こういう「幻のままのほうが価値ありそう」な映画がパッケージ発売とかされて、ダメさ加減が露呈されちゃう不幸を背負ったモデルケースのような映画ね。西部開拓史な時代にヨーロッパから派遣される「ダメダメなユダヤ教指導者(ラビ)」と行きずりのチンピラガンマンのバディものロードムービー。っていうだけで劇場公開なんか「負け」が見えてるわけで、未公開は正解。それにしても、脚本がめちゃくちゃで、エピソードがばらばらで雪山から春の草原へワンカットで移動しちゃったり、支離滅裂。これで「ウェスタン・コメディ」っていう立ち位置で存在してるようだけど、プロデューサーは卒倒しちゃったに違いないって想像するわ。

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大帝の剣  2007-05-09

Taiteinoken邦題:大帝の剣
時間:110分
公開:2007-04-07
製作年度:2006
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:浜村弘一、坂上順、石黒吉貞、渡辺純一、亀山慶二 
監督:堤幸彦
脚本:天沢彰
原作:夢枕獏
撮影:唐沢悟
音楽:見岳章
出演:阿部寛 、長谷川京子 、宮藤官九郎 、黒木メイサ 、竹内力 、大倉孝二 、六平直政 、杉本彩 、遠藤憲一 、津川雅彦 、本田博太郎 、谷口高史 、船木誠

夢枕獏さんの小説は好きで、とっても映像的な表現でサクサク読める。でも、文字で読んで映像的なんだけど、じゃ、それを映像にしたらどうなるかっていうと、とっても映像にしづらいわけで、「陰陽師」なんて頑張ってるけど、やっぱり映像のもつ限界(日本映画のレベルで)があるみたい。ていうわけで、この作品も主人公の怪物的なキャラが阿部寛でいいのか?っていうポイントからして夢枕原作とベクトルがずれてきているだろうし、敵になる忍者軍団にしても、戦隊ものの宇宙人な造形でしかないっていう貧乏ったらしい安っぽさ。やっぱり日本映画じゃムリなのかもしれない。ということは去年の「妖怪大戦争」でも感じたことだし、未見だけど「鬼太郎」だってそうかもしれない。

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大殺陣 雄呂血 2007-05-09

Ootateorochi邦題:大殺陣 雄呂血 
時間:87分
公開:1966-07-02
製作年度:1966
製作国:日本
配給:大映
製作総指揮:
製作:
監督:田中徳三
脚本:星川清司 、中村努
原作:寿々喜多呂九平
撮影:牧浦地志
音楽:伊福部昭
出演:市川雷蔵[8代目] 、藤村志保 、八千草薫 、五味龍太郎 、藤岡琢也 、中谷一郎

クライマックスの殺陣が見物っていう企画ね。歌舞伎の大殺陣風なアクションや、映画的な立体感のあるアクションがあって、いったい何百人を斬り倒したのっていうくらいに不死身な雷蔵。そこへ至るまでの物語なんかどうでもよくて、とにかく「殺陣の必然」さえあれば、っていう作品。でも延々と雷蔵が斬り捨てる様を見て、デジャヴ。あ、これって後の世には「あずみ」になったんだ、って。もちろん映画のテクニック的には「あずみ」の殺陣の表現力は凄かったけど、こういう「殺陣でおなか一杯」にするっていう発想が映画的な遺伝子として現代まで継承されているのね、っていうあたりで感心。

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恋路 2007-05-08

Koiji原題:LA REINTE BLANCHE
邦題:恋路
時間:119分
公開:1993-11
製作年度:1991
製作国:フランス
配給:アルバトロス
製作総指揮:ジャン=クロード・フルーリー
製作:アラン・ドパルデュー
監督:ジャン=ルー・ユベール
脚本:ジャン=ルー・ユベール
原作:
撮影:クロード・ルコント
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ 、リシャール・ボーランジェ 、ベルナール・ジロドー 、ジャン・カルメ

カトリーヌ・ドヌーヴのメロドラマ。なのかしら?なんとも貧乏くさくて、安っぽい設定で「地元の祭りでプリンセスになった」っていう過去の美女と、彼女に惚れた二人の親友。数十年後に再会して、今は一方の妻になってる彼女の心は揺らいで、現在の夫はコキュの恐怖とともに嫉妬に狂って、っていうフランス風な「人生ドラマ」なすったもんだ。結局はおさまるところへおさまっていくわけだけど、なんか結末なんかどうでもいい感じになるくらいに、ロマンチックとはかけ離れた設定。好きじゃない。

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さよならをもう一度 2007-05-07

Goodbyeagain原題:GOODBYE AGAIN
邦題:さよならをもう一度
時間:120分
公開:1961-10
製作年度:1961
製作国:アメリカ
配給:UA
製作総指揮:
製作:アナトール・リトヴァク
監督:アナトール・リトヴァク
脚本:サミュエル・テイラー
原作:フランソワーズ・サガン
撮影:アルマン・ティラール
音楽:ジョルジュ・オーリック
出演:イングリッド・バーグマン 、イヴ・モンタン 、アンソニー・パーキンス 、ジェシー・ロイス・ランディス 、ダイアン・キャロル 、ジャッキー・レイン 、ミシェール・メルシェ

サガン原作のメロドラマ。40歳役のイングリッド・バーグマンが大人の女性でありながら恋にゆらめくっていう、女性映画。チョイ悪なイヴ・モンタンが素敵。若くて大人の美女にメロメロになるエキセントリックなアンソニー・パーキンスも可愛い。で、バーグマンだもの。もちろん、ロッセリーニとの世紀の恋愛スキャンダルをしたたかに「背負って」の、意味が深い恋愛ドラマってことで、ヒット要素たっぷりな映画にしたててあるのね。そのあたりをまとめあげた、ハリウッドのプロデューサーの手腕は見事っていうことかしら。

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スパイダーマン3 2007-05-06

Spiderman3原題:SPIDER-MAN 3
邦題:スパイダーマン3
時間:139分
公開:2007-05-01
製作年度:2007
製作国:アメリカ
配給:SONY
製作総指揮:ジョセフ・カラッシオロ 、ケヴィン・フェイグ
製作:ローラ・ジスキン、アヴィ・アラッド、グラント・カーティス
監督:サム・ライミ
脚本:アルヴィン・サージェント
原作:スタン・リー 、スティーヴ・ディッコ
撮影:ビル・ポープ
音楽:クリストファー・ヤング
出演:トビー・マグワイア 、キルステン・ダンスト 、ジェームズ・フランコ 、トーマス・ヘイデン・チャーチ 、トファー・グレイス 、ブライス・ダラス・ハワード 、ジェームズ・クロムウェル 、ローズマリー・ハリス 、J・K・シモンズ 、ビル・ナン 、エリザベス・バンクス 、ディラン・ベイカー 、テレサ・ラッセル 、クリフ・ロバートソン 、テッド・ライミ
2時間20分。けっこう長かったのね。第一作からの登場人物や事件もからんでの「とりあえずの全部のネタは決着させました」な仕込み方をすれば、これだけの時間は必要だったかもね。コミックが原作だから、テーマとかそういうのはどうのこうの言ってもしょうがないわけで、あとは第一作からの「スパイダーマン鑑賞における私のテーマ」である「すっごいCG見たい!」を追求の第三弾ってことね。そういう意味ではわたしの鑑賞テーマは満足したわ。これだけスピード感あるCGを「必然」として表現できるのはスパイダーマンシリーズだけって断言できるもの。それにしても、キルステン・ダンストはダメね。ヒロインの資格ないわ、ビジュアル的に。どう見ても安っぽい偏差値30前半の高校中退フリーターにしか見えないヒロインって。彼女が「ヒロインぶったシチュエーションで演技する」と背筋が凍るんだもの。「違う!やめて!」って叫びたくなる。本当に安くみえる。世の中不思議なもので、彼女を「マリー・アントワネット役」に起用しちゃう女流監督もいるから、日本人の感性とは違うのかしら。

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日本以外全部沈没 2007-05-05

Nihonigaichinbotsu邦題:日本以外全部沈没
時間:98分
公開:2006-09-02
製作年度:2006
製作国:日本
配給:クロックワークス
製作総指揮:
製作:二木大介、河崎実、鈴木政信 
監督:河崎実
脚本:右田昌万 、河崎実
原作:筒井康隆
撮影:須賀隆
音楽:石井雅子
出演:小橋賢児 、柏原収史 、松尾政寿 、土肥美緒 、ブレイク・クロフォード 、キラ・ライチェブスカヤ 、デルチャ・ミハエラ・ガブリエラ 、リカヤ・スプナー 、岡村洋一 、イジリー岡田 、つぶやきシロー 、ジーコ内山 、松尾貴史 、デーブ・スペクター 、筒井康隆 、黒田アーサー 、中田博久 、寺田農 、村野武範 、藤岡弘、

筒井康隆の原作を読んでないけど、いかにもな発想ね。まあ東宝大作「日本沈没」にあやかろうって促成栽培したテレビのコントみたいな映画。シチュエーションの発想だけ原作どおり(読んでないから想像だけど)だと思うけど、あとはショートコントっぽいシーンの連続。あまりにあからさまで、風刺にもパロディにもなってない「各国要人・セレブの避難民」と傲慢な日本人のやりとり。何の思想も啓蒙もないダラダラした映像が垂れ流されているを眺めながら、ひたすら「早く終わらないかな」って願い続ける98分だったわ。

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クィーン 2007-05-05

Qween原題:THE QUEEN
邦題:クィーン
時間:104分
公開:2007-04-14
製作年度:2006
製作国:イギリス/フランス/イタリア
配給:エイベックス
製作総指揮:フランソワ・イヴェルネル 、キャメロン・マクラッケン 、スコット・ルーディン
製作:アンディ・ハリース、クリスティーン・ランガン、トレイシー・シーウォード 
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:ピーター・モーガン
原作:
撮影:アフォンソ・ビアト
音楽:アレクサンドル・デプラ
出演:ヘレン・ミレン 、マイケル・シーン 、ジェームズ・クロムウェル 、シルヴィア・シムズ 、アレックス・ジェニングス 、ヘレン・マックロリー 、ロジャー・アラム 、ティム・マクマラン

ヘレン・ミレンの「存在感」を観る映画だった。アカデミー賞を獲ったわけだしね。だからダイアナがどうだとかブレア首相役が猿みたいだとか、エジンバラ公が鹿狩りしか興味のないバカだとか、そういう一切はどうでもよくて、「キャベツちゃん」って呼ばれるエリザベス女王は、あの時こんなことしてたっていう物語。自分が運転するジープに乗って川にハマってなんて呑気な事を、ダイアナ妃事故死で大騒ぎの中やってたってことが「歴史がありすぎて意味不明になちゃった大英帝国」の頑固な歯石みたいな伝統の呪縛が主役なのね、この映画。ヘレン・ミレンはそんな物語の狂言回しなのかしら。エリザベス女王という役柄は、もしかしたら生贄?バツゲーム?。そんな役柄に果敢に挑んだって事でのアカデミー賞かしら。

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HAZAN 2007-05-02

Hazan邦題:HAZAN
時間:108分
公開:2004-01-02
製作年度:2003
製作国:日本
製作:村山英世
監督:五十嵐匠
脚本:荻田芳久 、五十嵐匠
原作:荒川正明
撮影:芦澤明子
音楽:安川午朗
出演:榎木孝明 、南果歩 、康すおん 、柳ユーレイ 、寺島進 、長谷川初範 、大鶴義丹 、益岡徹 、中村嘉葎雄

なぜ板谷波山の伝記映画なんだろう。ご当地ものってことで、どっかから資金が出たのかしら。なんか貧乏なんだけど芸術に人生の全てを注ぎ込んで、妻子の協力のもと遂には日本の陶芸に革命を起こすような作品を作り上げるっていうお話。そのわりには盛り上がりもなく淡々と「貧乏」を描いているだけで、榎木孝明が眉間にしわを寄せてデザイン画を描いてるシーンばっかり。多分脚本が完璧にダメなんだろうなぁ。演出力もゼロなんだろうなぁ。なにをしたかったのかしら、この映画で。

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サイレントノイズ 2007-05-02

Silentnoise原題:WHITE NOISE
邦題:サイレントノイズ
時間:101分
公開:2006-09-16
製作年度:2005
製作国:カナダ/イギリス/アメリカ
配給:ザナドゥー
製作総指揮:サイモン・ブルックス 、スティーヴン・ヘジェス 、スコット・ニーマイヤー 、ノーム・ウェイト
製作:ポール・ブルックス、ショーン・ウィリアムソン 
監督:ジェフリー・サックス
脚本:ニーアル・ジョンソン
原作:
撮影:クリス・シーガー
音楽:クロード・フォワジー
出演:マイケル・キートン 、チャンドラ・ウェスト 、デボラ・カーラ・アンガー 、イアン・マクニース 、サラ・ストレンジ 、アンバー・ロスウェル 、コナー・トレイシー 、アーロン・ダグラス

テレビのオカルト番組でこういうの見た事ったかも。テレビの砂嵐の画面に「霊がコンタクトする」って研究してるのを取材してるの。何をどう観れば「霊の顔」かわからなかったけどね。で、そんなネタで映画をつくっちゃおうっていう安直な企画が実現すると、こういう作品になるってわけね。映画だから「砂嵐にCGで顔っぽいのを出し」てみたり、「砂嵐の音に声っぽいのを出し」てみたり、映画だから好き放題。結局は悪霊退治な定番オカルトサスペンスになるんだけど、アプローチとして「最近のオカルトネタの新機軸」を使ってるってだけ。砂嵐を分析する描写が妙に「映画的に強調」されすぎて、逆にしらけちゃう。

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セプテンバー・テープ 2007-05-02

Septembertapes原題:SEPTEMBER TAPES
邦題:セプテンバー・テープ
時間:94分
公開:2006-09-30
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:アート・ポート
製作総指揮:
製作:
監督:クリスチャン・ジョンストン
脚本:クリスチャン・ジョンストン
原作:
撮影:クリスチャン・ジョンストン
音楽:
出演:ジョージ・カリル 、ワリ・ラザキ

「ブレアウィッチ」な発想でいまさら映画を作るんだ、っていう「恥ずかしげもないあざとさ」にちょっとムカつくんだけど、まあ久しぶり?だからカンヌとかでも要チェックになってた作品よね。アフガンの山奥にビデオテープが残されてて、っていうことで、そのテープを再編集したらこういう物語がありました、っていうことなんだけど「失踪アメリカ人記者の遺品らしい」っていう映画的に大前提であることを精神的に全編維持してなきゃいけないのが面倒。単なるアフガンへ行った記者の「普通の映画」だったら、お寒い演出で安っぽいドラマにしか見えないけど、遺品の再編集ものっていう一ひねりをすると、ドキュメンタリーだからしょうがないわよね、って演出にダメ出しをしなくなることを期待してるのかしら。ともあれ、銃撃戦あり、主人公のアフガン行きの「真の理由」がクライマックスにオチとして用意されていて、完全無欠な作り物であることは確かなんだけどね。だけど、こんなレベルの甘い「ブレア系」でも2年前のカンヌじゃ「ブレアウィッチ」みたいに本物か作り物かの観客の論争が期待できる、なんて絵に描いたモチみたいな評判だったらしいわ。バカね。

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歴史は夜作られる 2007-05-01

Historyismadeatnight原題:HISTORY IS MADE AT NIGHT
邦題:歴史は夜作られる
時間:97分
公開:1937-07
製作年度:1937
製作国:アメリカ
配給:UA
製作総指揮:
製作:ウォルター・ウェンジャー 
監督:フランク・ボーゼージ
脚本:ジーン・タウン 、グレアム・ベイカー
原作:ジーン・タウン、グレアム・ベイカー 
撮影:グレッグ・トーランド
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:シャルル・ボワイエ 、ジーン・アーサー 、コリン・クライヴ 、レオ・キャリロ 、アイヴァン・リベデフ 、ジョージ・ミーカー 、ルシアン・プリヴァル 、ジョージ・デイヴィス

海を越えて、パリからニューヨークへ愛する女性を追って、というロマンチックこの上ない設定で、クライマックスはタイタニックのように豪華客船が氷山に衝突して、生きるか死ぬか、愛のゆくえは?と、はらはらどきどき。完全無欠なハッピーエンドが用意されているから、シャルル・ボワイエのフレンチ気障な美男ぶりにメロメロになったアメリカの中産階級婦人たちは大満足!な作品。この時代って、登場人物それぞれの役柄がきちんと整理されていて、「嫉妬と自滅と勝利する恋愛」という帰納的ストーリーに強引ながら破綻もなく、そんな全てを「ロマンチックな恋愛映画」であるための必要条件を現場がきちんと職人芸で仕上げて、観客ももちろん、きちんとキャッチしていられたハリウッドが一番「時代と寝て」いた黄金期なんでしょうね。

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ロッキー・ザ・ファイナル 2007-05-01

Rockythefinal原題:ROCKY BALBOA
邦題:ロッキー・ザ・ファイナル
時間:103分
公開:2006
製作年度:2007-04-20
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ロバート・チャートフ 、アーウィン・ウィンクラー
製作:チャールズ・ウィンクラー、ビリー・チャートフ、ケヴィン・キング、デヴィッド・ウィンクラー 
監督:シルヴェスター・スタローン
脚本:シルヴェスター・スタローン
原作:
撮影:J・クラーク・マシス
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン 、バート・ヤング 、アントニオ・ターヴァー 、ジェラルディン・ヒューズ 、マイロ・ヴィンティミリア 、トニー・バートン 、ジェームズ・フランシス・ケリー三世 、マイク・タイソン

たとえば歌右衛門の八つ島が治郎左衛門を吉原で見染る時の笑みが「成駒屋」の至芸だったりするわけで、それぞれ極め付の演目があったりする。成田屋の「十八番」なんて独占禁止法に近い家の芸を誇る一派もあったりするわけで。で、あたしが何を言いたいかっていうと、「イタリ屋」の「ロッキー」ってこと。ファイナル(邦題)の必然がどこにあるのか、じゃなくて、もう意味や動機とかいった映画的な語り口に必要不可欠っぽい要素なんか不要。「俺様が一世一代の、ご存知、友情・努力・汗・汗・体を張った拳闘アクション満載のロッキー芸」をお見せするんだから、ありがたく鑑賞しやがれ、な誰にも真似が出来ない孤高の存在。ファイナルと銘打って、これをラストにしようって意気込みなのは日本だけ。原題はロッキーのフルネーム。アライブでもリターンズでもビギニングでも勝手に素敵に付けられるわけよね。アメリカじゃ奇跡の大ヒットでイタリ屋スタローンも調子に乗ってブイブイ言ってるらしいから、苦しいときの忠臣蔵じゃないけど、忘れた頃の「ロッキー」がそのうち亡霊のように舞い戻ってくるかも、って余韻とともにクライマックスを仕上げてるんだから、そのき満々ってことね。イタリ屋。

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