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不都合な真実 2007-01-31

Aninconvenienttruth原題:AN INCONVENIENT TRUTH
邦題:不都合な真実
時間:96分
公開:2007-01-20
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:デイヴィス・グッゲンハイム 、ジェフ・スコール
製作:ローレンス・ベンダー、スコット・Z・バーンズ、ローリー・デヴィッド 
監督:デイヴィス・グッゲンハイム
脚本:
原作:
撮影:
音楽:マイケル・ブルック
出演:アル・ゴア

邦題の勝利かも。って直訳なんだけど、それでも中学生が辞書をひきながら訳したような直訳な邦題。でも、それがこの映画の真のテーマを表現してるんだから、それもいたしかたがない。96分いっきに見てしまったけど、まあ、NHKスペシャル拡大版を劇場の巨大スクリーンで見てるみたいな気分。アル・ゴア元大統領候補が地球温暖化啓蒙布教者として世界中で活躍してるってことは知らなかったけど、その講演のダイジェスト映画。彼の独り舞台。大統領になるのをあきらめてリベラルな環境オタクとして言いたい放題。ということで、真剣なだけに温暖化危機を語る内容には説得力あるし、どうにかしなきゃいけないって啓発もされるけど、劇場を出て暖房の効いたカフェでタバコをふかしてる自分を客観的に見ると、あたしにゃ資格がないって完全降伏ってとこかしら。でも、怖い映画だったわ。お客さんもたくさんはいってたし。ってレディスデー1000円だからこそ、わたしも、そのほかの女性客も、見に来たのかもしれない。1000円ならアリな映画ってことで。

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マリー・アントワネット 2007-01-30

Marieantoinette原題:MARIE ANTOINETTE
邦題:マリー・アントワネット
時間:123分
公開:2007
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:東北新社
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ 、ポール・ラッサム 、フレッド・ルース 、マシュー・トルマック
製作:ソフィア・コッポラ、ロス・カッツ 
監督:ソフィア・コッポラ
脚本:ソフィア・コッポラ
原作:
撮影:ランス・アコード
音楽:ブライアン・レイツェル
出演:キルステン・ダンスト 、ジェイソン・シュワルツマン 、リップ・トーン 、ジュディ・デイヴィス 、アーシア・アルジェント 、マリアンヌ・フェイスフル 、ローズ・バーン 、モリー・シャノン 、シャーリー・ヘンダーソン 、ダニー・ヒューストン 、スティーヴ・クーガン 、ジェイミー・ドーナン 、クレメンティーヌ・ポワダッツ 、オーロール・クレマン 、メアリー・ナイ 、アル・ウィーヴァー 、ギョーム・ガリアンヌ

ソフィア・コッポラの底の浅さがあからさまになっちゃったかも。「ロスト・イン・トランスレーション」の感想文でエピソード羅列&ドラマ構築不能症候群を指摘したけど、さらに環境舞い上がり症とレズ疑惑を提示させていただくわ。ソフィア、もう回復不能ね。「ヴェルサイユ宮殿で撮影している監督のわたし」に酔ってる局地。さまざまカットにカメラとその横で監督している自分に酔ってるソフィアの存在を感じちゃうの。ドラマもなにもあったものじゃないの。安いダイナーでウェイトレスをしてる役柄がふさわしいキルステン・ダンストが高貴さ皆無の下品なマリー・アントワネットをだらだらと演じてるし、それがソフィアの演出なら、女優を綺麗に撮ることに興味が皆無ってことでしかないようなアングルやアクション。「ロスト・・」のスカーレット・ヨハンソンが下品に写ってるのを指摘したけど、おんなじ。たぶん、そういう芸風っていうか能力限界なのか。ソフィアは女性を描けないのかも。豪華な衣装とヴェルサイユの風景だけで、夢のように美しい時間をすごせるかと思ったのに、女性としてがっかりしちゃった。最低。で、恋愛描写もゼロ。めくるめく王朝の恋のさやあてや、わくわくするようなノーブルなラブストーリーを期待したら、それはゼロ。異様に乾いた「いちおー男あそびもしてました」だけな盛り上がり皆無な恋のエピソード。男性をウェットに描けないのって、レズ疑惑を増幅するわ。でも、娘のそんなやりたいほうだいをパパ・コッポラは製作でバックアップしてるんだから、世界中とフランスの宝物をオモチャにして浪費三昧な救いがたい父娘ってことね。パパもそろそろ腰をすえてお手本になるような映画を作ってくれないかしら。

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オーロラの彼方へ 2007-01-29

Frequency原題:FREQUENCY
邦題:オーロラの彼方へ
時間:117分
公開:2000-12-09
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:リチャード・サパースタイン 、ロバート・シェイ
製作:ビル・カラッロ、トビー・エメリッヒ、グレゴリー・ホブリット、ホーク・コッチ 
監督:グレゴリー・ホブリット
脚本:トビー・エメリッヒ
原作:
撮影:アラー・キヴィロ
音楽:マイケル・ケイメン
出演:デニス・クエイド 、ジム・カヴィーゼル 、ショーン・ドイル 、エリザベス・ミッチェル 、アンドレ・ブラウアー 、ノア・エメリッヒ 、メリッサ・エリコ 、ダニエル・ヘンソン 、ジョーダン・ブリッジス

ややこしい時間SF。オーロラ現象が原因で30年前と現在が無線交信できちゃう、っていうことで、まきおこるある家族の歴史の改変。殉職する父を救ったり、ガンで死ぬ父を救ったり、殺人鬼に狙われる母を救ったり、やりたい放題の歴史改変。現在と過去の事件、過去の事件の犯人が現在も高齢で生きていて、っていう、タイムマシン矛盾なんか関係ないわ!って強引な「現在」の変革がまきおこるの。でも、それが実に説得力あるシナリオに仕上がってるから、矛盾を見事に見せないようになってるの。で、脚本家が優れてるのね、って見たらトビー・エメリッヒ。2004年に、このタイプの発想をさらに進化させた「バタフライ・エフェクト」っていう佳作を作ってる。その他のフィルモグラフを見ても、時間ネタが多いみたい。ってことは、好きなのね、こういうオタッキーに時空を改変したり語ったりするのって。「ウォルター少年・・・」も彼の作品だもの。ちょっと不思議なファンタジックな香りがあって標準以上のクオリティ娯楽作品を時々作る人ってことで、ちょっと注目しておこう、って決心。

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ベスト・フレンズ・ウェディング

Mybestfriendswedding原題:MY BEST FRIEND'S WEDDING
邦題:ベスト・フレンズ・ウェディング
時間:104分
公開:1997-10
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ジェリー・ザッカー、ロナルド・バス 
監督:P・J・ホーガン
脚本:ロナルド・バス
原作:
撮影:ラズロ・コヴァックス
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:クリス・マスターソン 、ポール・ジアマッティ 、ジュリア・ロバーツ 、ダーモット・マローニー 、キャメロン・ディアス 、ルパート・エヴェレット 、フィリップ・ボスコ 、スーザン・サリヴァン 、キャリー・プレストン 、レイチェル・グリフィス 、M・エメット・ウォルシュ

9年前に別れた恋人が結婚するって聞いてキレて奪い返しに行くけど、結婚相手の女の子の一途さにほだされてあきらめるっていうだけの、ラブコメディ。レディスコミックとかにありがちなストーリーなんだけど、10年前のキャメロン・ディアスやジュリア・ロバーツを「うーん若いなぁ」って観るにはいい映画。こういう女性映画ってカテゴリとしては絶対無くならないわね。ブロックバスターには、まずならないけど。ジュリア・ロバーツの親友のゲイの編集者、ルパート・エヴェレットがいい役まわり。彼の存在で映画がちょっぴり良質になってるみたい。

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それでもボクはやってない 2007-01-27

Soredemobokuha邦題:それでもボクはやってない
時間:143分
公開:2007-01-20
製作年度:2007
製作国:日本
配給:東宝、フジテレビ
製作総指揮:
製作:関口大輔、佐々木芳野、堀川慎太郎 
監督:周防正行
脚本:周防正行
原作:
撮影:栢野直樹
音楽:周防義和
出演:加瀬亮 、瀬戸朝香 、山本耕史 、もたいまさこ 、田中哲司 、光石研 、尾美としのり 、大森南朋 、鈴木蘭々 、唯野未歩子 、柳生みゆ 、野間口徹 、山本浩司 、正名僕蔵 、益岡徹 、北見敏之 、田山涼成 、矢島健一 、大谷亮介 、菅原大吉 、石井洋祐 、大和田伸也 、田口浩正 、徳井優 、清水美砂 、本田博太郎 、竹中直人 、小日向文世 、高橋長英 、役所広司

およそ痴漢に関しては、中央線、東急線を利用していた中学高校大学時代の悪夢を忘れない。さすがに大人になると余裕もできて適切な対応はしてるけど、昔はねぇ。ガチガチに体をこわばらせて耐えて、次の駅を待つしかなかったもの。っていう痴漢被害体験はさておき、まあこういうこともあるんだろうなぁって、映画。被害者がいる以上、犯人はいなくちゃいけないし、その場合、どうであろうとも誰かが犯人になるわけで、たまたま、加瀬亮がそういう「役目」にされちゃった悲劇。被害者に悪意がある事件も最近あったけど、この映画じゃ悪意はなさそうだし、あとは「ついてなかったわよね」って言うしかないの。2時間半って長い映画なんだけど、長さを感じなかったわ。重い内容なんだけど周防監督の演出タッチが「物語る」ことに優れていたってことなのかしら。瀬戸朝香は全然ダメだったけどね。唯一の汚点かしら、この映画の。カツゼツ悪いし、存在感があやふや。

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成功の甘き香り  2007-01-26

Sweetsmell

原題:SWEET SMELL OF SUCCESS
邦題:成功の甘き香り
時間:96分
公開:1957-10
製作年度:1957
製作国:アメリカ
配給:UA
製作総指揮:
製作:ジェームズ・ヒル
監督:アレクサンダー・マッケンドリック
脚本:クリフォード・オデッツ 、アーネスト・レーマン
原作:アーネスト・レーマン
撮影:ジェームズ・ウォン・ハウ
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:トニー・カーティス 、バート・ランカスター 、スーザン・ハリソン 、マーティン・ミルナー 、バーバラ・ニコルス

トニー・カーチスが卑怯は小物のマスコミコバンザメ。バート・ランカスターが世の中に大きな影響力を持つスターコラムニスト。マスメディアが「活字」であった時代の映画よね。いまならグルメ番組で取材してあげるから、って言ってレストランで食い逃げする事件とかがあるけど、そういうのかしら。トニー・カーチスがバートのコラムのゲラを読んで、そこに書かれてる芸人に「あのコラムニストに書かせてやる」って言いに行くアイデアは笑ったわ。カテゴリとしては社会派ドラマっていうのに入る映画なのかしら。どういう観客が観たのかしら。ちょっと興味ある。少なくともWASP中心なんだろうけど、1957年くらいだと。田舎じゃ閑古鳥だったかもね。

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ウェルカム!ヘヴン 2007-01-26

Welcomeheaven原題:SIN NOTICIAS DE DIOS
邦題:ウェルカム!ヘヴン
時間:108分
公開:2003-01-25
製作年度:2001
製作国:スペイン/フランス/イタリア
配給:クレスト
製作総指揮:エドムンド・ヒル・カサス
製作:エデュアルド・カンポイ、エドムンド・ヒル・カサス、ヘラルド・エレーロ、ティエリー・フォルテ、アンドレア・オキピンティ 
監督:アグスティン・ディアス・ヤネス
脚本:アグスティン・ディアス・ヤネス
原作:
撮影:パコ・フェメニア
音楽:ベルナルド・ボネッツィ
出演:ヴィクトリア・アブリル 、ペネロペ・クルス 、ファニー・アルダン 、デミアン・ビチル 、フアン・エチャノヴェ 、ガエル・ガルシア・ベルナル 、エミリオ・グティエレス・カバ 、クリスティナ・マルコス 、ジェマ・ジョーンズ 、ピーター・マクドナルド 、ブルーノ・ビチル 、エレナ・アナヤ 、アリシア・サンチェス 、ルイス・トサル 、ハビエル・バルデム

自己犠牲でもって地獄から天国へ、っていうクライマックスがメジャーだと「コンスタンティン」ってバカ映画になるわけなんだけど、低予算でヨーロッパで作ると、こういうコメディになるのね。ペネロペ・クルスが現世では男のギャングだったっていう、とってつけたみたいなオチもさることながら、過疎になった天国っていう発想が映画の全てなんだもの。現世は悪人だらけってことなのかしら。結局一人の男の魂を天国の使者と地獄の使者が奪い合ってるうちに、地獄のトップの政治的都合で天国へ送り込むのに協力するっていうドタバタ。物語の構造は面白いって思うんだけど、演出がもったりもったりして、キャラクターにめりはりがないからせっかくの素材(アイデア)が沸騰しないまま冷えちゃった。なんかもったいないわね。

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ディパーテッド  2007-01-25

Departed原題:THE DEPARTED
邦題:ディパーテッド
時間:152分
公開:2007-01-20
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:G・マック・ブラウン 、ダグ・デイヴィソン 、クリスティン・ホーン 、ロイ・リー 、ジャンニ・ヌナリ
製作:マーティン・スコセッシ、ブラッド・ピット、ブラッド・グレイ、グレアム・キング 
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ウィリアム・モナハン
原作:アラン・マック、フェリックス・チョン 
撮影:ミヒャエル・バルハウス
音楽:ハワード・ショア
出演:レオナルド・ディカプリオ 、マット・デイモン 、ジャック・ニコルソン 、マーク・ウォールバーグ 、マーティン・シーン 、レイ・ウィンストン 、ヴェラ・ファーミガ 、アレック・ボールドウィン 、アンソニー・アンダーソン 、ケヴィン・コリガン 、ジェームズ・バッジ・デール 、デヴィッド・パトリック・オハラ 、マーク・ロルストン 、ロバート・ウォールバーグ 、クリステン・ダルトン 、J・C・マッケンジー

スコセッシが決定的にミスったのは「情」の部分ね。東洋的な。この作品のオリジナル「インファナル・アフェア」が名作たりえたのは、「父と子」の物語だったから。しかも、それが儒教社会での「父と子」。抗えない関係性(精神文化的に)に対して、お互いに潜入という行為による「なさぬ中」の父と子の悲劇が、警察と暗黒街という両極端な世界で生きなければならない悲劇、正義と使命と「ギャングである偽の父」と「警官で上司である本物の父」との狭間で苦悶していく二人の潜入者、っていう超増幅した「面白さ」があったって言えるの。ところが、「ディパーテッド」では「父と子」的な年齢的な関係性はあっても、「情」の質が違うの。オリジナルにかなり近いストーリーになってるが故に、余計にその「致命的に足りない」部分が作品の浅薄さに繋がってしまってる。両方を観ていない観客が多いかもしれないから、そういう指摘は無意味かもしれないわね。「ディパーテッド」だけを取り上げれば、グッドアイデアなダブル潜入者(ネズミ)の「いつばれる」「はやく見つけろ」とかの、ちょっと良く出来たクライムサスペンスにしか思えないでしょうしね。

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少女ムシェット  2007-01-24

Mouchette原題:MOUCHETTE
邦題:少女ムシェット
時間:80分
公開:1974-09
製作年度:1967
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:アナトール・ドーマン
監督:ロベール・ブレッソン
脚本:ロベール・ブレッソン
原作:ジョルジュ・ベルナノス
撮影:ギスラン・クロケ
音楽:クラウディオ・モンテヴェルディ 、ジャン・ウィエネル
出演:ナディーヌ・ノルティエ 、ポール・エベール 、マリア・カルディナール 、ジャン=クロード・ギルベール 、ジャン・ヴィムネ 、マリーヌ・トリシェ

ブレッソンの名作らしい。らしい、って書いたのは名作とは思えなかったから。リアリズム満点な荒い画質とゆれるカメラと演技になってない演技と、唐突な登場人物の意味不明なアクションと説明不足っていうか、説明を欠落させてる、説明を放棄している、ストーリー。そういうもの全てが「見るものを疲弊させる」作品になってるって思う。この作品のリアリズムや象徴的なカットやセリフを深読みして、解釈して、語られていない部分を想像と思いこみで補完して、観客側の最大限の歩み寄りをしたうえで、作品として完成するって感じかしら。わたしにはちょっとそんな努力をする力量も閑もないからね。「ドリーマーズ」っていう映画で、ムシェットがゴロゴロと草むらを転がって入水自殺?するシーンをしつこく使ってたけど、ベルトリッチ監督は、この映画がお気に入りなのね、きっと。どうでもいいけど。

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万事快調  2007-01-23

Totutvabien原題:TOUT VA BIEN
邦題:万事快調
時間:95分
公開:1996-07
製作年度:1972
製作国:フランス/イタリア
配給:広瀬プロダクション
製作総指揮:
製作:ジャン=ピエール・ラッサム 
監督:ジャン=リュック・ゴダール 、ジャン=ピエール・ゴラン
脚本:
原作:
撮影:アルマン・マルコ
音楽:
出演:ジェーン・フォンダ 、イヴ・モンタン 、ヴィットリオ・カプリオーリ

1972年ともなるとゴダールは狂乱としか思えない状況になってるわ。イヴ・モンタンとジェーン・フォンダを使って、ここまで意味不明な作品を作るんだもの。最近の「アワ・ミュージック」へ繋がる「メッセージの断片を掻き集めてアバンギャルドなオブジェを造形する」って思わせて実はそれは錯覚にすぎないんじゃないの、って観客を不安に陥れるわけ。ずいぶん前にもゴダールについて書いたけど、この監督をリスペクトし続けなければいけないフランス社会は、この作品を含めて「けっこう無理を強いられてる」って同情するわ。

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シャーロットのおくりもの 2007-01-21

Sharweb原題:CHARLOTTE'S WEB
邦題:シャーロットのおくりもの
時間:97分
公開:2006-12-23
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ポール・ニーサン 、バーニー・ウィリアムズ 、エドガー・M・ブロンフマン 、ジュリア・ピスター 、カレン・ローゼンフェルト
製作:ジョーダン・カーナー
監督:ゲイリー・ウィニック
脚本:キャリー・カークパトリック 、スザンナ・グラント
原作:E・B・ホワイト
撮影:シーマス・マッガーヴェイ
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ダコタ・ファニング 、ジュリア・ロバーツ 、スティーヴ・ブシェミ 、ケヴィン・アンダーソン 、エシー・デイヴィス 、ゲイリー・バサラバ 、ボー・ブリッジス 、エレン・バースティン 、エル・ファニング 、ドミニク・スコット・ケイ 、ジョン・クリーズ 、オプラ・ウィンフリー 、セドリック・ジ・エンターテイナー 、キャシー・ベイツ 、レバ・マッケンタイア 、ロバート・レッドフォード 、トーマス・ヘイデン・チャーチ 、アンドレ・ベンジャミン

ジュリア・ロバーツがクモの声をあててるっていう。どうでもいいけど。ダコタ・ファニングが余裕綽々の演技で「少女」を演じてる、ファンタジーお子様映画。こういう映画を論評してもしょうがないけど、アメリカ映画の場合は「人種に気を使う」って事が必要なようで、そのあたりをチェックしてみたわ。最近のアニメとかだと「ああ、この動物は黒人ね」「あ、これはラテンなヒスパニック」なんて動物のクセに人種キャラがつけられてるもの。て、ことで、この作品を分析してみると、なんと主人公のシャーロット(ジュリア・ロバーツ)は黒人、って結論になったの。わたしの分析は間違ってるかしら。

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女は女である   2007-01-20

Onnahaonna原題:UNE FEMME EST UNE FEMME
邦題:女は女である
時間:84分
公開:1961-12
製作年度:1961
製作国:フランス/イタリア
配給:新外映
製作総指揮:
製作:
監督:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
原作:ジュヌヴィエーヴ・クリュニ
撮影:ラウール・クタール
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:ジャン=ポール・ベルモンド 、アンナ・カリーナ 、ジャン=クロード・ブリアリ 、マリー・デュボワ 、ジャンヌ・モロー 、カトリーヌ・ドモンジョ
アンナ・カリーナがゴダールと素敵な関係でいた時代の「ヌーベルヴァーグ仲間」で図に乗ってるやりたい放題な映画。ベルモンドが「家で勝手にしやがれをテレビで観るんだ」とか飲み屋で「ジュールとジムは?」「まだ会ってるみたい」とか、山田宏一さん的な言葉を使うと「トリフォーにめくばせしてる」っていうことなんだけど、どうみても仲間内でくすぐりあってるだけにしか見えない。これじゃ当時の大人は「ガキがいい気になりやがって」って面白く思わなかったろうし、逆にヌーベルヴァーグ支持のシネフィル系若い世代は「やってくれたじゃん」って喝采するっていう、いわば世代格差を計算して「大人ども、出ていけ」な作品なのね。ところが、映画そのもので描かれているのが「同棲してる彼と結婚したいから妊娠したい」っていうアナクロな女性性へのしたたかなアプローチ。そこには40数年の時間の隔たりを重く感じちゃうわ。でも、アンナ・カリーナは可愛い。ベルモンドも臆病な不良っぽくて素敵。

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パフューム ある人殺しの物語 2007-01-19

Perfumemurderer原題:PERFUME: THE STORY OF A MURDERER
邦題:パフューム ある人殺しの物語
時間:147分
公開:2007-03-03
製作年度:2006
製作国:ドイツ/フランス/スペイン
配給:GAGA
製作総指揮:フリオ・フェルナンデス 、アンドレアス・グロッシュ 、サミュエル・ハディダ 、マヌエル・マーレ 、マーティン・モスコウィック 、アンドレアス・シュミット
製作:ベルント・アイヒンガー
監督:トム・ティクヴァ
脚本:トム・ティクヴァ 、アンドリュー・バーキン 、ベルント・アイヒンガー
原作:パトリック・ジュースキント
撮影:フランク・グリーベ
音楽:ラインホルト・ハイル 、ジョニー・クリメック 、トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショー 、ダスティン・ホフマン 、アラン・リックマン 、レイチェル・ハード=ウッド 、アンドレス・エレーラ 、サイモン・チャンドラー 、デヴィッド・コールダー

見終わった瞬間、吐き気を抑えがたい気分になってしまった。ところが、何日か経つにつれて、映画の「毒」が全身に回って、ふと作品の映像が幻視されちゃうくらいに心理的に影響力があるの。気をつけて。危ない。全編に腐肉臭、汚物臭があふれる中で、全ての人間の心を溶解し破壊しつくす究極の「香」を作り上げる天才的調香師のアンモラルな物語。圧倒的な中世フランスの映像的リアリティの中に展開する荒唐無稽な「背徳的ファンタジー」映画。トム・ティクバ監督の映像のタッチは「ラン・ローラ・ラン」の渇いた雰囲気は皆無。どっちかというと、ジュネかもしれない。「デリカテッセン」あたりのね。水分量が多いっていうか、汚水まみれっていうか。ジュクジュクに腐りかけた治らない傷跡の腐臭っていうか。主人公に関わっていく人間がどんどん「運命」のように死んでいくっていうのもなんか凄い。彼が求めた究極の香っていうのが、街角で見つけた赤毛の女の「体臭」で、その体臭を再現するために、さまざまな女性を殺して体臭のエキスを収集して、ブレンドするっていう過程が「もういい!」って叫びたくなるほど克明に丁寧にしつこく描かれていく。そして完成した究極の「香」の暴力的なまでの「効果」と、最後に彼が使い求める「行為」の破滅的クライマックスは、嫌だけど、しばらく精神的に後に残る。気をつけて。危ない。この映画。

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ボビー 2007-01-19

Bobby原題:BOBBY
邦題:ボビー
時間:120分
公開:2007
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:ムービーアイ
製作総指揮:
製作:
監督:エミリオ・エステヴェス
脚本:エミリオ・エステヴェス
原作:
撮影:マイケル・バレット
音楽:マーク・アイシャム
出演:アンソニー・ホプキンス 、デミ・ムーア 、シャロン・ストーン 、リンジー・ローハン 、イライジャ・ウッド 、ウィリアム・H・メイシー 、ヘレン・ハント 、クリスチャン・スレイター 、ローレンス・フィッシュバーン 、フレディ・ロドリゲス 、ニック・キャノン 、エミリオ・エステヴェス 、シア・ラブーフ 、ブライアン・ジェラティ 、ジョシュア・ジャクソン 、ジェームズ・マースデン 、マーティン・シーン 、ジョイ・ブライアント 、メアリー・エリザベス・ウィンステッド 、キップ・パルデュー 、ヘザー・グレアム 、ハリー・ベラフォンテ 、ジェイコブ・ヴァーガス 、スペンサー・ギャレット 、アシュトン・カッチャー

きつねにつままれたような、映画。ボビーっていうと今の日本じゃ野球の監督ってことになっちゃうけどね。ロバート・ケネディが暗殺されたホテルの当日の群像劇。どうして彼らなの?っていうクエスチョンもクライマックスである事に収束していくから、まあカエルが降るよりは納得感は高かったわ。ただ、ケネディの選挙戦の実写フィルムが当日のカリフォルニア州選挙へ向けて使われていくリアリティで、ドキュメンタリー度が高い作品になってるの。ところが、この映画で語られるさまざまな登場人物の「映画的に作られたエピソード」については「真実の保証」がゼロなわけよね。いかにも、そういう人間関係だったり、ドラマがあったり、っていう創造されたエピソードが「本当にあった物語」に錯覚させられていくの。このドキュメンタリー度の高いテンションで。映画のエンディングがもっとさらりと終わってたら、錯覚したまま劇場を出てしまうかもしれない。「事件の背景にはこんなドラマがあったんだぁ」ってね。でも延々と理由不明にもロバート・ケネディのリベラルな選挙演説音声が数分間流されるエンディングで、ふと我に帰った。「これは映画的なウソなのよね」ってね。ああ、危ない危ない。そういえば、ドラマとしては弱い(創造しようにも平凡すぎてエピソードを作りようのない中年夫婦のところ)エピソードや強引&荒唐無稽な(選挙ボランティアがヒッピーからLSDを貰ってキメてラリる)エピソードみたいに「流れに対して違和感や雑味」があるポイントも要注意かもしれない。ベトナム戦争をどうやったら終わらせられるかって袋小路に嵌ったアメリカが「ロバート・ケネディ」という存在を得て明るい未来を夢見たっていう論調なんだけど、まあ、多分、イラク戦争の先行きの閉塞感と同種のものだろうから、映画としてはタイムリーな仕立てになってるのね、きっと。残念ながら、今のアメリカは「明るい未来の夢を託せる人材」が皆無なのが唯一違うところかもしれない。キャスティング見ても、そういう夢を持ってるハリウッド俳優は多いみたいだけどね。みんな民主党?

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すべては愛のために 2007-01-18

Beyondborders原題:BEYOND BORDERS
邦題:すべては愛のために
時間:127分
公開:2003-12-20
製作年度:2003
製作国:アメリカ
配給:日本ヘラルド
製作総指揮:
製作:ダン・ハルステッド、ロイド・フィリップス 
監督:マーティン・キャンベル
脚本:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン 、サイラス・ナウレステ 、ジェレミー・ブロック
原作:
撮影:フィル・メヒュー
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演:アンジェリーナ・ジョリー 、クライヴ・オーウェン 、ライナス・ローチ 、テリー・ポロ 、ノア・エメリッヒ 、ティモシー・ウェスト 、ケイト・アシュフィールド

なんの啓蒙映画なのかしら。悪い宗教に嵌ってるのかしら。国境のない医師団がモデルなんだろうけど、とにかく世界各地の「危険地帯=難民多発地帯」のガイドブックみたいな映画。で、危険なところ好きの医師と、思想的に啓蒙されて、それが愛になっちゃったブルジョアの人妻が、医師がいる危険地帯へ追いかけていくの。しかも医師と恋愛して、子供まで生んでしまうっていうのだから、モラルもなにもあったもんじゃない。世界の難民救済を「個人的恋愛」のレベルで語ってしまうのだから、ある意味では不道徳極まりない不遜な映画かもしれない。難民多発地帯のガイドブックでもあるからエピソードが細切れで、いちいち安全地帯のイギリスの豪邸は帰って行く主人公も、かなり偽善なイメージを増幅してる。はなもちならないヒロインね。

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ザ・マークスマン 2008-01-18

Marksman原題:THE MARKSMAN
邦題:ザ・マークスマン
時間:94分
公開:2006-09-16
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:J・S・カーダン
製作:ドナルド・カシュナー、ピエール・スペングラー。アンドリュー・スティーヴンス 
監督:マーカス・アダムス
脚本:J・S・カーダン 、アンディ・ハースト
原作:
撮影:マイケル・スロヴィス
音楽:
出演:ウェズリー・スナイプス 、エマ・サムズ 、ウィリアム・ホープ 、アンソニー・ウォーレン 、ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ 、ダン・バダルー

ウェズリー・スナイプスがどうしてこんなにヒーローなの?っていう疑問は、カラードの映画観客マーケットに聞いてくれって製作者が吐き捨てるように応答してくれるかもしれない。ともあれ、需要があるから、ウェズリー主役のアクション映画がコンスタントに製作されるんだろうし、そういう「ビジネス上、取りこぼすにはもったいないマーケットのための映画」っていう存在に対してコミットしておかなければね、っていう映画ファンとしてはかなり屈折した鑑賞の仕方かもしれないわ。ともあれ、舞台はどこでもいいし、敵はだれでもいいし、必要なのは、「制限時間」と「主役が活躍できる多すぎる敵がいる舞台」なわけで、そこではジョン・ウェインやジャン・ギャバンとは違って「絶対死なない」ヒーローが観客の溜飲を下げさせてくれる。しかも、WASPが支配する「アメリカ合衆国を救う」結果になるから最高!ってことね。そういう映画。

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ディセント 2007-01-18

Descent題:THE DESCENT
邦題:ディセント
時間:99分
公開:2006-07-15
製作年度:2005
製作国:イギリス
配給:エイベックス
製作総指揮:ポール・スミス
製作:クリスチャン・コルソン
監督:ニール・マーシャル
脚本:ニール・マーシャル
原作:
撮影:サム・マッカーディ
音楽:デヴィッド・ジュリアン
出演:シャウナ・マクドナルド 、ナタリー・メンドーサ 、アレックス・リード 、サスキア・マルダー 、マイアンナ・バリング 、ノラ=ジェーン・ヌーン 、オリヴァー・ミルバーン 、モリー・ケイル 、レスリー・シンプソン 、クレイグ・コンウェイ

地底人もの。って地底人が流行ってわけじゃないけど、どうもそういうタイプの映画が多い印象があるわけで、ある意味では「硫黄島からの手紙」も地底人と化した日本人だったしね。で、地底に冒険でもぐった女性グループが一人一人地底人に食い殺されていくっていう「定番な全滅スプラッタ」。ここには「地底人はナニモノ?」とか「なぜ地底に彼女たちはいるの?」とかの明確な理由はどーでも良くなって「音がすると地底人は襲ってくるぞ」っていう恐怖の連鎖の100分っていう作品。まあしっかり観れば「なぜ彼女は地底にいるのか」っていう理由はあるんだけど、それさえもとってつけたような理屈にならない理屈なわけで、でもなぜかラストシーンまで無意味な理屈をひきづっていて、そのあたりが製作者の「テレ」なのかしらって思ったりしてね。ともあれ、あとは暗闇であるはずの地底が、なぜ写るの?とか、空間の狭さをスクリーンでどう描くの?とか、そういう「つっこみはしないお約束」を満場一致で可決して上映が開始されるっていうパフォーマンスもあれば、もっと良かったかもしれない。なんてね。

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死刑台のエレベーター 2007-01-17

Ascenseurpourlechafaud原題:ASCENSEUR POUR L'ECHAFAUD
邦題:死刑台のエレベーター
時間:92分
公開:1958-09
製作年度:1957
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:ジャン・スイリエール
監督:ルイ・マル
脚本:ロジェ・ニミエ 、ルイ・マル
原作:ノエル・カレフ
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:マイルス・デイヴィス
出演:モーリス・ロネ 、ジャンヌ・モロー 、ジョルジュ・プージュリー 、リノ・ヴァンチュラ 、ヨリ・ヴェルタン 、ジャン=クロード・ブリアリ 、シャルル・デネ

ゴダールの「勝手にしやがれ」が翌年の1959年。ヌーベル・ヴァーグの第一走者っていう評価のある犯罪ミステリっていうことらしい。ちょっと前に「嘆きのテレーズ」を観たけど、カチカチっとした画面構成と計算された演技。予定調和に仕立ててある人生悲劇(まあ、原作エミール・ゾラっていうわけで文芸作品だしね)。そういう「スキのない」映画に対してレジスタンスしたのがヌーベルヴァーグっていうことらしい。ゆれるカメラ(アンリ・ドカ)、転がり転がり続ける物語。撮影手法だけでヌーベルヴァーグっていうわけじゃないけど、要素の一つだとは思うわ。冷静に観ると「雑でゆるい」って思うんだけど、多分この作品が作られた時代は「新鮮でアヴァンギャルドで既存の価値観を破壊」してるっていう革命って評価されたんだと思うわ。ジャズの即興演奏の音楽もね、今じゃ珍しくないけど、当時は画期的だったのかも。映画そのものは「人生ってひょんなとこで上手くいかなくなる」って「ダメダメスパイラル」を描いている、フランス映画っぽいフランス映画になってるし、クライマックスのジャンヌ・モローの表情は、素敵に悲劇的だったわ。

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エイトメン・アウト 2007-01-17

Eightmenout原題:EIGHT MEN OUT
邦題:エイトメン・アウト
時間:88分
公開:未公開
製作年度:1988
製作国:アメリカ
配給:オライオン
製作総指揮:
製作:サラ・ピルスバリー、ミッジ・サンフォード 
監督:ジョン・セイルズ
脚本:ジョン・セイルズ
原作:エリオット・アシノフ
撮影:ロバート・リチャードソン 
音楽:メイソン・ダーリング
出演:チャーリー・シーン 、D・B・スウィーニー 、ジョン・キューザック 、クリフトン・ジェームズ 、マイケル・ラーナー 、クリストファー・ロイド 、ジョン・マホーニー 、ドン・ハーヴェイ 、マイケル・ルーカー 、ナンシー・トラヴィス 、ディック・キューザック 、デヴィッド・ストラザーン 、ウェンディ・マッケナ 、リチャード・エドソン 、ジョン・セイルズ 、スタッズ・ターケル

日本未公開ってわかるわ。あまりに「日本じゃマイナーすぎるテーマ」なんだもの。メジャー球団ホワイトソックスの八百長事件がテーマなんて。日本だとなんだろう。やっぱり八百長事件?西鉄とかの。わたしの大好きな「フィールド・オブ・ドリーム」に幻で登場してくるジョー・ジャクソンが、この八百長事件で球界追放になってたわけで、そういうアメリカ人の野球好きには堪らない「事件とエピソード」の「実録モノ映画」なんだろうなぁって、面白がることが一切できない日本人としては想像するだけしかないのよね。

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幸せのちから 2007-01-16

Pursuitofhappyness原題:THE PURSUIT OF HAPPYNESS
邦題:幸せのちから
時間:117分
公開:2007-01-27
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:ルイス・デスポジート 、マーク・クレイマン 、デヴィッド・アルパー 、テディ・ジー
製作:トッド・ブラック、ジェイソン・ブルメンタル、スティーヴ・ティッシュ、ジェームズ・ラシター、ウィル・スミス
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
脚本:スティーヴン・コンラッド
原作:
撮影:フェドン・パパマイケル
音楽:アンドレア・グエラ
出演:ウィル・スミス 、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス 、タンディ・ニュートン 、ブライアン・ホウ 、ジェームズ・カレン 、カート・フラー 、ダン・カステラネタ 、タカヨ・フィッシャー 、ケヴィン・ウェスト 、ジョージ・K・チェン
ウィル・スミスが本気で「演技」してるの。しかも息子も準主役だし。アメリカンドリームは黒人だったあるんだよ、っていうカラードの観客に希望と勇気を与える「溜飲を下げてね」っていう映画。でも117分たつと、厳しい現実へ引き戻されちゃうんだけどね多分。そんな数少ない「死ぬ気で頑張って奇跡的に成功したホームレス寸前の高卒の黒人」っていう典型的な物語が実話だったっていうことで、イタリア移民のロッキーよりはインテリかもしれないわ。ともあれ、主人公の「成功」は褒めてあげたいけど、夫と息子を棄ててニューヨークへ行ってしまう母親はいったどうなったのかしら。子供を捨てるなんて想像もできないんだけど、アメリカ人って平気なのかしら。このあたり、ちょいと追求してみたい。映画みたいに本筋から「忘れて」しまっていいのかしら。実話なら、逃亡した母親と「成功した夫」のすったもんだがあったんじゃないかしら。

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ラッキーナンバー7 2007-01-15

Luckynumberslevin原題:LUCKY NUMBER SLEVIN
邦題:ラッキーナンバー7
時間:111分
公開:2007-01-13
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:アートポート、ハピネット
製作総指揮:ジェーン・バークレイ 、ドン・カーモディ 、A・J・ディックス 、シャロン・ハレル 、エリ・クライン 、アンドレアス・シュミット 、ビル・シヴリー
製作:クリストファー・エバーツ、アンディ・グロッシュ、キア・ジャム、ロバート・S・クラヴィス、タイラー・ミッチェル、アンソニー・ルーレン、クリス・ロバーツ 
監督:ポール・マクギガン
脚本:ジェイソン・スマイロヴィック
原作:
撮影:ピーター・ソーヴァ
音楽:J・ラルフ
出演:ジョシュ・ハートネット 、ブルース・ウィリス 、ルーシー・リュー 、モーガン・フリーマン 、ベン・キングズレー 、スタンリー・トゥッチ 、ピーター・アウターブリッジ 、マイケル・ルーベンフェルド 、ケヴィン・チャンバーリン 、ドリアン・ミシック 、ミケルティ・ウィリアムソン 、サム・ジェーガー 、ダニー・アイエロ

なんの宣伝もひっかからなかったから予断ゼロで観た。ところがけっこう面白い。最初はいったい何だろうっていうくらいに映像的に加工がされてて、断片がカットバックされてて、おやおや辛いかもって思ったら、クライマックスで「ああ、そうだったのね」って。けっこういい感じのツイストだったわ。中盤あたりで仕掛けを見破ってしまったけど、それでも「それをどうやって見せていくの?」っていう興味もあって、飽きずに111分楽しめたわ。配給会社も小さいのに、けっこう素敵な映画をゲットしたわね。お見事だけど、宣伝費を使ってないから、もったいないわ。

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ベティ・サイズモア 2007-01-15

Nursebetty原題:NURSE BETTY
邦題:ベティ・サイズモア
時間:112分
公開:2001-05-12
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:モリッツ・ボーマン 、スティーヴン・ペヴナー 、クリス・ジーヴァニッヒ 、フィリップ・ステュアー
製作:スティーヴ・ゴリン、ゲイル・マトラックス 
監督:ニール・ラビュート
脚本:ジョン・リチャーズ 、ジェームズ・フラムバーグ
原作:ジョン・リチャーズ
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
音楽:ロルフ・ケント
出演:レニー・ゼルウィガー 、モーガン・フリーマン 、クリス・ロック 、グレッグ・キニア 、アーロン・エッカート 、ティア・テサダ 、クリスピン・グローヴァー 、プルイット・テイラー・ヴィンス 、アリソン・ジャネイ 、キャスリーン・ウィルホイト 、エリザベス・ミッチェル 、スーザン・バーンズ 、ハリエット・サンソム・ハリス

レニー・ゼルウィガーがブリジット・ジョーンズっていう当たり役をゲットする寸前の映画ね。キュートでちょっと間抜けなレニーが「意識不明」なまま右往左往する、どっちかというとスクリューボールなタイプの作品。ストレートなラブコメじゃないけど、時間つぶしにはもってこいな映画かも。ボーリングに飽きたアメリカの時給で生きてるウェイトレスたちにはね。ホワイトカラーは絶対観ないタイプの映画だわ。

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逆転 2007-01-12

Prize1原題:THE PRIZE
邦題:逆転
時間:137分
公開:1964-02
製作年度:1963
製作国:アメリカ
配給:MGM
製作総指揮:
製作:パンドロ・S・バーマン
監督:マーク・ロブソン
脚本:アーネスト・レーマン
原作:アーヴィング・ウォーレス
撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:ポール・ニューマン 、エドワード・G・ロビンソン 、エルケ・ソマー 、ダイアン・ベイカー 、ミシュリーヌ・プレール 、ジャクリーン・ビア 、アンナ・リー 、ケヴィン・マッカーシー 、レオ・G・キャロル

コメディなのかサスペンスなのか、多分ヒッチコックの「北北西に進路を取れ」のケイリー・グラントをイメージしてるのかしらって、ポール・ニューマン。東西冷戦のさなかにノーベル賞受賞式を国際陰謀の舞台にしてっていう、いかにもな1964年っていう「時代」が背景ってことが感じられる(って知るわけないんだけど)作品。国際スパイ映画っていうのかしら。いまじゃ絶対「舞台背景にはありえない」しね。007だって本当はロシアから来たスパイと戦うんだもの。いまは違うけど。そういう意味じゃ、映画は「スタンダードな作品舞台」を1990年以降ひとつ失ってるのね。って、メジャースタジオに限るって但し書きしておくけど。

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カラーパープル 2007-01-11

Colorpurple原題:THE COLOR PURPLE
邦題:カラーパープル
時間:155分
公開:1986-09
製作年度:1985
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ジョン・ピーターズ 、ピーター・グーバー
製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ、クインシー・ジョーンズ、フランク・マーシャル 
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:メノ・メイエス
原作:アリス・ウォーカー
撮影:アレン・ダヴィオー
音楽:クインシー・ジョーンズ
出演:ウーピー・ゴールドバーグ 、マーガレット・エイヴリー 、ダニー・グローヴァー 、オプラ・ウィンフリー 、アドルフ・シーザー 、ウィラード・ピュー 、アコスア・バシア 、デスレタ・ジャクソン 、レイ・ドーン・チョン 、ダナ・アイヴィ 、ラリー・フィッシュバーン 、カール・アンダーソン

このあたりからスピルバーグが「金儲けより名誉」を意識しだしたっていう分岐点ってとらえていたけど、実は未見だったの。ただ、この年のアカデミー賞とかのすったもんだは読んでいたしね。黒人女性の一生を描いた「クロニクル」タイプな作品なんだけど、結局のところ「誉の狙い」しか読み取れないところが(って思わされてしまうくらいに作風がこれまでと違う)スピルバーグの不幸かもしれない。メジャーの「マネーメイク監督」っていうレッテルが強固すぎるから。でも懲りずに自らのルーツであるユダヤ人テーマへシフト変更して監督賞をしっかりゲットするあたりは根性あるわよね。ってスピルバーグの根性を語ってもしょうがないけど。で、そういう色眼鏡で判断しないで、作品の良し悪しだけで見ると、さすがにウーピー・ゴールドバーグが物凄い演技をしてるし、かなりのご都合主義だけど経年映画としてしっかり感動させていく仕掛けになってるっていう評価はしておきたいわ。

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インビジブル2 2007-01-10

Invisible2原題:HOLLOW MAN 2
邦題:インビジブル2
時間:91分
公開:2006-12-23
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:ポール・ヴァーホーヴェン 、ダグラス・ウィック 、レイチェル・シェーン
製作:デヴィッド・ランカスター、ヴィッキー・ソーサラン
監督:クラウディオ・ファエ
脚本:ジョエル・ソワソン
原作:ゲイリー・スコット・トンプソン
撮影:ピーター・ウンストーフ
音楽:マーカス・トランプ
出演:クリスチャン・スレイター 、ピーター・ファシネリ 、ローラ・レーガン 、デヴィッド・マキルレース 、ウィリアム・マクドナルド 、ソーニャ・サロマ

続編を作る意欲満々なエンディングだけど、透明人間だものね。人間が透明になったら、っていうアイデアからどういう物語を展開させようと自由なわけで、あとは90分をグイグイ引っ張る筋書きと演出があればいいっていうだけの純粋娯楽作品に仕上がってればOKよね。人間洞察や人生の機微なんてテーマは完全不要。そのあたりがしっかりわきまえてある映画になってるから、まあ製作者の意図は達成されてるのかもしれないわ。ブロックバスターには絶対なりえないレベルだけど、きちんと計算通りにビジネスとして成り立つタイプの「商品」よね。

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天使のくれた時間 2007-01-10

Familyman

原題:THE FAMILY MAN
邦題:天使のくれた時間
時間:125分
公開:2001-04-28
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:アーミアン・バーンスタイン 、トーマス・A・ブリス 、アンドリュー・Z・デイヴィス
製作:マーク・エイブラハム、トニー・ルドウィグ、アラン・リッシュ、ハワード・ローゼンマン
監督:ブレット・ラトナー
脚本:デヴィッド・ダイアモンド 、デヴィッド・ウェイスマン
原作:
撮影:ダンテ・スピノッティ
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ニコラス・ケイジ 、ティア・レオーニ 、ドン・チードル 、ジェレミー・ピヴェン 、ソウル・ルビネック 、ジョセフ・ソマー 、ジェイク・ミルコヴィッチ 、ライアン・ミルコヴィッチ 、リサ・ソーンヒル 、ハーヴ・プレスネル 、メアリー・ベス・ハート 、アンバー・ヴァレッタ 、フランシーヌ・ヨーク 、マッケンジー・ヴェガ 、ルース・ウィリアムソン

もしも別の人生だったら、っていうテーマ好きね。アメリカ人って。よほど現実の生活が理想とかけはなれていて、失敗作って自覚があるのか、アメリカ人の価値観での幸福な状態に絶対ないっていう自嘲なのか。そういうテーマの映画が年に何本かあるわよね。去年だと「もしも昨日が選べたら」なんてリモコンねた。いずれにしろ、家族が愛し合って、貧乏でも暖かい家庭がイチバンっていうキリスト教的懺悔映画。それは得られていないからこそ、メッセージ性があるわけよね。結局は現実に引き戻されて、後悔して、真の幸せを理解して、ってここまではいいんだけど、それまでの人生を全否定していくっていう極端に走るバカさ加減がヤンキーの真骨頂なのかしら。ある意味で洗脳にちかくて、実は、そんな後悔なんかクソの役にも立たないって知ってる「影の支配者」たちはほくそ笑んでるっていう陰謀論映画が本当は見てみたいわ。

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第80回 キネマ旬報ベストテン

【日本】
(1)フラガール
(2)ゆれる
(3)雪に願うこと
(4)紙屋悦子の青春
(5)武士の一分
(6)嫌われ松子の一生
(7)博士の愛した数式
(8)明日の記憶
(9)かもめ食堂
(10)カミュなんて知らない

【外国】
(1)父親たちの星条旗
(2)硫黄島からの手紙
(3)グエムル-漢江(ハンガン)の怪物-
(4)ブロークバック・マウンテン
(5)麦の穂をゆらす風
(6)太陽
(7)カポーティ
(8)グッドナイト&グッドラック
(8)クラッシュ
(10)マッチポイント

納得がいかないポイント。「嫌われ松子の一生」の順位が低すぎ。「グエムル」の高評価。「ユナイテッド93」が落選。あたりかしら。でもつくづく映画って興行成績とリンクしないって思い知らされるわね。

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薬指の標本 2007-01-09

Annulaire原題:L' ANNULAIRE
邦題:薬指の標本
時間:100分
公開:2006-09-23
製作年度:2004
製作国:フランス
配給:エレファント
製作総指揮:
製作:ブリュノ・ベルテミ
監督:ディアーヌ・ベルトラン
脚本:ディアーヌ・ベルトラン
原作:小川洋子
撮影:アラン・デュプランティエ
音楽:ベス・ギボンス
出演:オルガ・キュリレンコ 、マルク・バルベ 、スタイプ・エルツェッグ 、エディット・スコブ 、ハンス・ジシュラー 、ソティギ・クヤテ

小川洋子さんの原作を知らないけど、江戸川乱歩や夢野久作の世界みたいな「デカダンスな猟奇」の世界。「自由になれない。自由になりたくない。」っていう主人公の気分にシンクロしそう。なんかどうにでもして。「世の中から消えてしまいたい」。しかもマゾヒスティック(精神的に)な虚脱感とともに、っていう彼女の気持ちが、ときおり自分の中にもあってしまうことを気づかせる。クライマックスでは自分を消去する「異界」へ飛び込んでいくの。最後の「社会」との接点の靴磨きに別れを告げて。現実から彼女を引き剥がす「ぴったりの靴」の呪縛が、官能的で悲劇的で切ない。

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美しい人 2007-01-09

Ninelives原題:NINE LIVES
邦題:美しい人
時間:114分
公開:2006-07-01
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:エレファント
製作総指揮:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
製作:ジュリー・リン
監督:ロドリゴ・ガルシア
脚本:ロドリゴ・ガルシア
原作:
撮影:ハビエル・ペレス・グロベット
音楽:エド・シェアマー
出演:キャシー・ベイカー 、エイミー・ブレネマン 、エルピディア・カリーロ 、グレン・クローズ 、スティーヴン・ディレイン 、ダコタ・ファニング 、ウィリアム・フィクトナー 、リサ・ゲイ・ハミルトン 、ホリー・ハンター 、ジョー・マンテーニャ 、イアン・マクシェーン 、ジェイソン・アイザックス 、モリー・パーカー 、メアリー・ケイ・プレイス 、シドニー・ターミア・ポワチエ 、エイダン・クイン 、ミゲル・サンドヴァル 、アマンダ・セイフライド 、シシー・スペイセク 、ロビン・ライト・ペン

10分のスケッチ。1カットで撮影。10分間の緊張。すごく些細な心の揺らぎ、劇的に転換する価値観、破滅への最後の選択の瞬間、体感できるのがやっとな感情のブレ、そんな女性の心理を10分間の女優の演技をワンカットで描いて行くのが凄い。どこかに貴女はいる、っていうコピーも適切かもしれない。日常にあるちょっとした彼とのケンカや心のすれ違いや、その後の耐えようのない空虚感、寂しさ、後悔、虚脱感、爆発する怒り、そんな「「気分」を思いだすと、ああ、あてはまるかも、っておもっちゃう。ある意味では映画でしか出来ない、しかも観客として孤独に受容することを要求される(でなければならない)作品ね。女優冥利につきる映画かもしれないわ。しかも9人のコンペみたいな「競い」が結果としてあるんだもの。負けられないって思うか、出演の勇気か。

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マイ・ルーム 2007-01-09

Myroom原題:MARVIN'S ROOM
邦題:マイ・ルーム
時間:99分
公開:1997-02
製作年度:1996
製作国:アメリカ
配給:松竹富士
製作総指揮:
製作:スコット・ルーディン、ジェーン・ローゼンタール、ロバート・デ・ニーロ 
監督:ジェリー・ザックス
脚本:スコット・マクファーソン
原作:
撮影:ピョートル・ソボチンスキー
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:メリル・ストリープ 、レオナルド・ディカプリオ 、ダイアン・キートン 、ロバート・デ・ニーロ 、ヒューム・クローニン 、グウェン・ヴァードン 、ハル・スカーディノ 、ダン・ヘダヤ

少年役のディカプリオ。タイタニックの前年。翌年にタイタニックがあるなんて、それがどういう騒動を巻き起こすかなんか想像もしてない頃のディカプリオ。「おいらの居場所は影のある青年役」なんてことで「ギルバート・グレイプ」の名演技は過去の栄光の記憶、壁飾りになってるヤケクソな「タイタニックの前年」。そんな「いつものパターンでいいんでしょ?」なんて演技をメリル・ストリープが強烈な演技力で救っている。ダイアン・キートンも姉役で凄い。でも映画としてディカプリオがまだ余裕があるのに全力を出してなさそうな演技で全体のトーンを安っぽい映画にしちゃってる。タイタニック以降、アカデミー賞を狙って頑張ってるけど、その後の10年を無駄にした「マイ・ルーム」の演技かもしれない。

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プラダを着た悪魔 2007-01-08

Devilwearsprada_1原題:THE DEVIL WEARS PRADA
邦題:プラダを着た悪魔
時間:110分
公開:2006-11-18
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ジョセフ・M・カラッシオロ・Jr 、カーラ・ハッケン 、カレン・ローゼンフェルト
製作:ウェンディ・フィネルマン
監督:デヴィッド・フランケル
脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
原作:ローレン・ワイズバーガー
撮影:フロリアン・バルハウス
音楽:セオドア・シャピロ
出演:メリル・ストリープ 、アン・ハサウェイ 、エミリー・ブラント 、スタンリー・トゥッチ 、エイドリアン・グレニアー 、トレイシー・トムズ 、サイモン・ベイカー 、リッチ・ソマー 、ダニエル・サンジャタ 、レベッカ・メイダー 、デヴィッド・マーシャル・グラント 、ジェームズ・ノートン 、ジゼル・ブンチェン 、ハイジ・クラム


去年の11月30日に観て以来2度目。やっぱり面白い。友達が「原作を読み終わったから観に行こう」って誘ってきたからおつきあい。

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ニューヨークの恋人 2007-01-05

Kateandleopold原題:KATE & LEOPOLD
邦題:ニューヨークの恋人
時間:118分
公開:2002-06-15
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ケリー・オレント 、メリル・ポスター 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:キャシー・コンラッド
監督:ジェームズ・マンゴールド
脚本:ジェームズ・マンゴールド 、スティーヴン・ロジャース
原作:スティーヴン・ロジャース
撮影:スチュアート・ドライバーグ
音楽:ロルフ・ケント
出演:メグ・ライアン 、ヒュー・ジャックマン 、リーヴ・シュレイバー 、ブレッキン・メイヤー 、ナターシャ・リオン 、ブラッドリー・ウィットフォード 、パクストン・ホワイトヘッド 、スポルディング・グレイ 、フィリップ・ボスコ

恋愛映画のバリエーションも本屋に飛び込む美人女優とかそういうパターンも「そろそろ新規軸ないの?」なんてスタジオのプロデューサーが叫んで、みんなが頭をひねって「ちょいとした矛盾なんかいいでしょ?」なんてことで作り上げたっていう苦労の結晶かも。ってここまで全部想像。それくらい荒唐無稽な仕立てになってるし、まあそれでしっかりとラブコメ作品になってるからハリウッドのラブコメ職人の皆さんの技術の結晶なのね。キャストの皆さんも。メグ・ライアンがちょっとブスになってるのでビックリ。ヒュー・ジャックマンものを一日に二本も観てしまったけど、どうもX-MENの印象が強くて。

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恋する遺伝子 2007-01-05

Someonelikeyou原題:SOMEONE LIKE YOU
邦題:恋する遺伝子
時間:97分
公開:2001-10-13
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:
製作:リンダ・オブスト
監督:トニー・ゴールドウィン
脚本:エリザベス・チャンドラー
原作:ローラ・ジグマン
撮影:アンソニー・B・リッチモンド
音楽:ロルフ・ケント
出演:アシュレイ・ジャッド 、グレッグ・キニア 、ヒュー・ジャックマン 、エレン・バーキン 、マリサ・トメイ 、キャサリン・デント 、ローラ・レーガン

自分の失恋を、っていうか男の身勝手に怒って「オスの遺伝子的特性」を語って「女性の恋愛がうまく行かない理由」とした理論を構築して発表したら大評判。恋に破れた女性のバイブルになってしまって、でも書いた主人公は新しい恋をしていて、その相手はいつも自分の失恋を観ていた側にいた奴ってラブコメコミックみたいなお手軽なお話。ハッピーエンドは約束されているから絶対安全地帯でワクワクとストーリーの行方を眺めていられるスリル満点なジェットコースターみたいね。人生に安全保障はないから、せめてこういう映画でほっとしてみたいっていう「女性御用達」な作品の典型ね。

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セレブリティ 2007-01-04

Celebrity原題:CELEBRITY
邦題:セレブリティ
時間:114分
公開:1999-07
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:松竹富士
製作総指揮:  J・E・ボーケア 
製作:ジーン・ドゥーマニアン
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
原作:
撮影:スヴェン・ニクヴィスト
音楽:
出演:ケネス・ブラナー 、ジュディ・デイヴィス 、レオナルド・ディカプリオ 、メラニー・グリフィス 、ジョー・マンテーニャ 、ウィノナ・ライダー 、シャーリーズ・セロン 、マイケル・ラーナー 、ベベ・ニューワース 、グレッチェン・モル 、ハンク・アザリア 、アイダ・タートゥーロ 、サフロン・バロウズ 、ファムケ・ヤンセン 、エイドリアン・グレニアー

自虐的な映画。「かっこつけた監督がモノクロで映画なんかとるし」なんてセリフも出てくるしね。このあたりのハリウッドメジャーへのコンプレックスが「さよならハリウッド」っていう映画に収束していってるのかなって穿って考えてしまう。ともあれHELPで始まりHELPで終わる「夢見るバカの右往左往」を追ってるんだけど、貧相なだけの無能作家のケネス・ブラナーのバカっぷりエピソードがなんかちぐはぐでまとまりきれてない感じだったわ。っていうか、映画の登場人物の誰一人にも感情移入ができないタイプの作品だから疲れた。

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ライムライト 2007-01-04

Limelight原題:LIMELIGHT
邦題:ライムライト
時間:137分
公開:1952
製作年度:1953-02
製作国:アメリカ
配給:松竹
製作総指揮:
製作:チャールズ・チャップリン
監督:チャールズ・チャップリン
脚本:チャールズ・チャップリン
原作:
撮影:カール・ストラス
音楽:ラリー・ラッセル 、レイモンド・ラッシュ 、チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン 、クレア・ブルーム 、バスター・キートン 、シドニー・チャップリン 、ジェラルディン・チャップリン 、エドナ・パーヴィアンス

チャップリンが脚本、監督だから、ある意味やりたい放題。で、映画としては古典的だけど十分感動できる世阿弥なテーマ。ただ、とてつもなく饒舌なの。生きる目的を失ったダンサーを説得するさまざまなセリフがおよそ「日常会話から完全に遊離」してる。何か本のアフォリズムみたいな。でもそれがチャップリンの思想っていうか哲学(すごく性善説的理想主義な)だと思うけど、正論なだけに公開当時の純朴?なアメリカや日本じゃ深い感動を与えられたんだろうなって想像。エンターテイナーとしてのチャップリンは凄い。ノミのサーカスやキートンとの音楽家コントは肉体の表現だけでこれほどのことができるっていう意味では、M1を喜んで観てたわたしとしては心を入れ替えなければならないかも。

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マジェスティック 2007-01-03

Majestic2002原題:THE MAJESTIC
邦題:マジェスティック
時間:153分
公開:2002-06-22
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ジム・ベンク
製作:フランク・ダラボン
監督:フランク・ダラボン
脚本:マイケル・スローン
原作:
撮影:デヴィッド・タッターサル
音楽:マーク・アイシャム
出演:ジム・キャリー 、マーティン・ランドー 、ローリー・ホールデン 、アレン・ガーフィールド 、アマンダ・デトマー 、ボブ・バラバン 、ブレント・ブリスコー 、ジェフリー・デマン 、ハル・ホルブルック 、ロン・リフキン 、デヴィッド・オグデン・スタイアーズ 、ジェームズ・ホイットモア 、ジェリー・ブラック 、キャサリン・デント

ハリウッドの赤狩りがテーマの映画って知らなかった。前知識ゼロ。ショーシャンクが良かったからフランク・ダラボン監督のを観てみようって借りた作品。ジム・キャリー主演だから、ちょっと気の効いたコメディかなって思ったら、ものすごくファンタジックなドラマだった。で、喪失した人間性を「取り違えられる」という事で再生していくっていうポイントはショーシャンクの「自己の尊厳を死守する」っていう部分に濃密に繋がってるわ。主人公の「軽薄な成功を夢見た脚本家」が「大地に両足がついた勇気と真っ当な人間性を持った未帰還兵」の人生を歩むことで、真実の人生に目覚めると同時にアメリカという国への「再生の期待」を描くっていう堂々としたメッセージ性があるしっかりしたドラマになってる。街の人々もきちんと描き分けられていて主人公との関係性もきめ細かく構築されてるし。そういう点では重厚すぎてヒットはできなかったみたいね。理詰めな映画だもの。

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バートン・フィンク 2007-01-02

Bartonfink原題:BARTON FINK
邦題:バートン・フィンク
時間:116分
公開:1992-03
製作年度:1991
製作国:アメリカ
配給:KUZUI
製作総指揮:ジム・ペダス 、テッド・ペダス 、ベン・バレンホルツ 、ビル・ダーキン
製作:イーサン・コーエン
監督:ジョエル・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン 、イーサン・コーエン
原作:
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:カーター・バーウェル
出演:ジョン・タートゥーロ 、ジョン・グッドマン 、ジュディ・デイヴィス 、マイケル・ラーナー 、ジョン・マホーニー 、トニー・シャルーブ 、ジョン・ポリト 、スティーヴ・ブシェミ 、ミーガン・フェイ

コーエン兄弟の妖しい作品。ニューヨークで成功した劇作家がハリウッドに呼ばれて魔窟のような社会に飲み込まれていく悪夢。ジュネっぽいかしら。ちょっと。映像の雰囲気とかね。神経衰弱になっていく主人公が現実と悪夢の境が曖昧になって、クライマックスは完全に精神崩壊をきたして悪夢の世界の唯一の逃避先へ行きつくっていう「悪夢」が怖い。彼はあの浜辺から帰って来れるのかしら。海へ死に落ちる?餌を獲るために飛び込む?水鳥がなにを象徴してるの?。そして、箱の中味な何?いろいろな謎を放置したままコーエン兄弟の「悪夢」に誘いこまれて、入り口を堅く閉じられてしまった気分。劇場で観てたらすっごい不安になりそうね。現実へ通じる劇場の扉が開かないかもって想像して。もし開いても自分が知ってる世界と違う世界が広がっていたりして。

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デスペラード 2006-12-31

Desperado原題:DESPERADO
邦題:デスペラード
時間:104分
公開:1995-12
製作年度:1995
製作国:アメリカ
配給:COLTRI
製作総指揮:
製作:ビル・ボーデン、ロバート・ロドリゲス
監督:ロバート・ロドリゲス
脚本:ロバート・ロドリゲス
原作:
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
音楽:ロス・ロボス
出演:アントニオ・バンデラス 、サルマ・ハエック 、ヨアキム・デ・アルメイダ 、チーチ・マリン 、スティーヴ・ブシェミ 、カルロス・ゴメス 、クエンティン・タランティーノ 、アルバート・ミシェル・Jr 、カルロス・ガラルドー 、アブラハム・ヴェルデュスコ 、ダニー・トレホ 、コンスエロ・ゴメス 、ジェイム・デ・ホヨス 、ピーター・マルカルド

主人公は死なない。どんなに弾丸が飛んできても当たらない。映画が終わるまでは死なない約束になってる。っていう「実証作品」っていうのかしら。とにかく自分の恋人を殺された復讐に燃えるギタリスト(マリアッチ)がギターケースに武器を詰め込んでギャングの街に乗り込んで、ボスを狙ってチンピラたちを射殺して行く。このアクションが眼目の映画ね。アントニオ・バンデラスが長髪を振り乱して、うーん素敵!って心から思っちゃう。物語やヒューマンドラマやっていう雑事を全て忘れて「アクションシーン」だけで映画の存在意味を構築してるっていう豪腕の勝利かもしれない。アントニオ・バンデラス、ちょっと顔が長いけど、素敵。

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雲のむこう、約束の場所 2006-12-29

Kumonomukouyakusokuhobasyo邦題:雲のむこう、約束の場所
時間:91分
公開:2005-11-20
製作年度:2004
製作国:日本
配給:コスミックウェーブ
製作総指揮:
製作:
監督:新海誠
脚本:新海誠
原作:新海誠
撮影:
音楽:天門
出演:吉岡秀隆 、萩原聖人 、南里侑香 、石塚運昇 、井上和彦 、水野理紗

新海誠監督がひとりで作り上げたって言っても過言じゃない作品らしい。別に新海誠監督を知ってるわけじゃないけど、公開時の宣伝がそんな風だったのを覚えてるわ。で、気になって見逃してたのをDVDで鑑賞。北海道が独立していて日本と冷戦状態にあって、その北海道に人類絶滅を可能にする巨大な塔が建てられていて、という世界観。このあたりはもう監督の作り上げた「前提」なわけで、これを理解していかないと前へ進めない。「エヴァ」みたいにテレビシリーズでじっくり世界観の説明をしていってくれればいいんだけど、所詮は映画。90分ぽっちじゃなにがなにやら「想像筋肉」を全力で使わなければいけないの。ラストはへとへと。そりゃ監督は「全部知ってる」からいいけど、観る側はそうはいかない。新海マニアの方々(っているのかしら)は、その想像筋肉疲れを「心地よい疲労感」として受容できるかもしれないけど、わたしは絶対、ムリ。

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