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蒼き狼 地果て海尽きるまで 2006-12-19

Aokiookami邦題:蒼き狼 地果て海尽きるまで
時間:146分
公開:2007-03-03
製作年度:2006
製作国:日本/モンゴル
配給:松竹
製作総指揮:
製作:角川春樹、千葉龍平 
監督:澤井信一郎
脚本:中島丈博、丸山昇一
原作:森村誠一
撮影:前田米造
音楽:岩代太郎
出演:反町隆史 、菊川怜 、若村麻由美 、Ara 、袴田吉彦 、松山ケンイチ 、平山祐介 、津川雅彦 、松方弘樹

映画が「スペクタクル(見世物)」であるなら、まさに映画。数千人、数万人のエキストラ、広大なモンゴル平原での4ヶ月のロケ。いわゆる映画の「巨大=サプライズ」さを宣伝文句のメインにしうる規模。そんな「超大作」っぽい「超大作」は、やっぱり稀代の山師角川春樹じゃなきゃ、臆面もなく仕上げられないのかもしれないわね。「アレキサンダー」や「トロイ」と並んでも「宣伝文句」としては遜色ないものが使えると思うわ。チンギス・ハーンっていうヒーローの「史劇」だしね。日本語のセリフでもいいの。強引にストーリーの不連続な連鎖でもって観客を引きずってもいいの。大味でもいいの。スペクタクルなら、全てが許せるの。そんな「どうだ、凄いだろう!こんなの観た事ないだろう」っていう角川春樹の気合がスクリーンからほとばしる。っていうより大作にレイプされているみたいな「もうどうにでもして」って思わせてしまう圧倒的な「肯定の強要」に、目が据わって電車の中で独り言をわめいている危ないおじさんを遠巻きに眺めるしかない状態と同種類の達観が必要になっていく。そういう意味では欧米(死語から復活語)の史劇の裏にある「サービス精神」に似たスケールの巨大さとはちょっと異質に見える。余裕があるのと背伸びしてるのとの違いかしら。いずれにしろ伝説のコピー「赤と黒のエクスタシー」をモンゴルの大地で「青いエクスタシー」へスケールアップしているっていう「角川春樹の満足」が達成させられたっていう、映画史的なサイドストーリーには欠かせない作品として生まれたのは確かかもしれないわ。

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