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山椒大夫 2006-12-12

Sansyoudayu邦題:山椒大夫
時間:124分
公開:1954-03-31
製作年度:1954
製作国:日本
配給:大映
製作総指揮:
製作:永田雅一
監督:溝口健二
脚本:八尋不二 、依田義賢
原作:森鴎外
撮影:宮川一夫
音楽:早坂文雄
出演:田中絹代 、花柳喜章 、香川京子 、進藤英太郎 、河野秋武 、菅井一郎 、見明凡太郎 、浪花千栄子 、毛利菊江 、三津田健 、清水将夫 、香川良介 、橘公子 、相馬幸子 、小園蓉子 、小柴幹治 、荒木忍 、加藤雅彦 、榎並啓子 、大美輝子 、金剛麗子 、南部彰三 、伊達三郎
溝口健二って巨匠なんでしょ。ガーデンシネマで連続上映してたりして。で、友達がBSで放送してるのをDVDに録画してるんで借りて見る事にした。50年以上前の映画だから物語や筋立てに、現代風なケレンやスピード感は無いんだけど、画面の構図が凄いの。シーン毎に固定したカメラが捉える映像は木の位置や人間の位置や道具の動きや、っていうのがきちんとバランスよくおさまってるの。絵画みたい。あ、ちがうかも、っていうシーンもカメラがすっと動くと、画面の外に設定されていた人物や道具がきちんと入ってきて、ビシッと完全に構図された画面が出来上がってくる。遠景や近景の描写、特に遠景の人物や道具の「遠いことによる動きの近景とのバランス」とかも計算されていて、映画の丁寧な作り方のお手本みたいな作品だったわ。物語は森鴎外の山椒大夫=安寿と厨子王なわけで、きちんと映画化されてるみたいだけど、50年前は、この程度の「物語」で観客は満足したんだ、っていう点で「良い時代だったのね」って思うわ。ともあれ、SFXやCGを駆使したスペクタクルや遠景なんか気にもしてない単館系日本映画の「粗製乱造の時代」をリアルタイムで生きてるわたしは、憧れと嫉妬を50年前の映画界に感じるわ。

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