勝手にしやがれ 2006-10-28
原題:A BOUT DE SOUFFLE
邦題:勝手にしやがれ
時間:95分
公開:1960-03
製作年度:1959
製作国:フランス
配給:新外映
監修:クロード・シャブロル
製作:ジョルジュ・ドゥ・ボールガール
監督:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
原案:フランソワ・トリュフォー
撮影:ラウール・クタール
音楽:マルシャル・ソラル
出演:ジャン=ポール・ベルモンド 、ジーン・セバーグ 、ダニエル・ブーランジェ 、ジャン=ピエール・メルヴィル 、ジャン=リュック・ゴダール
山田宏一さんのヌーベル・ヴァーグにまつわる文庫本を読んでいて、どうしても観たくなったのが「勝手にしやがれ」。山田さんの著書は多分わたしの父がリアルタイムだったくらいの物語かしら。フランスから「映画」のありかたが大きく変わったということが書かれている。でも、2006年の現在から振り返ると、ただの新旧交代としか思えないし、前衛は破壊すべき旧弊が失われると、とたんに旧弊に変貌していっちゃうという点であらゆる「革命は新たな保守を生み出す」という誰かの言葉に集約されちゃうわけね。ヌーベル・ヴァーグがアメリカ映画への「旧大陸的な憧れ」を持って始まったという記述もあったけど、それは多分おおきな方向性のミスだったかもしれないわね。フランスはリュック・ベッソンを「発生」させてしまったんだものね、良くも悪くも。ともあれ、そういう「旧弊の破壊」の胎動が生んだ「革命的象徴」の作品が「勝手にしやがれ」っていうことなんで観たの。さまざまな「作家性の高い映画=アートシネマ」が商業的にも実験的にも氾濫している「今」に行きてる観客であるわたしから観ると、その「唐突」「乱暴」「教唆」「暗喩」「執着」といった監督の「オレ様」な棘がザクザクと刺さってくる「痛み」ばかりが攻撃的でちょっと辛かったわ、見続けるの。唯一ジーン・セバーグがヘアブラシで眉をささっと整えるシーンだけが好き。
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