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ブラック・ダリア 2006-07-27

Blackdahlia原題:THE BLACK DAHLIA
邦題:ブラック・ダリア
時間:121分
公開:2006-
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:ロルフ・ディール 、ダニー・ディムボート 、ジェームズ・B・ハリス 、ヘンリク・ヒュイッツ 、ジョセフ・ローテンシュレイガー 、アヴィ・ラーナー 、トレヴァー・ショート 、アンドレアス・ティースマイヤー 、ジョン・トンプソン
製作:ルディ・コーエン、モシュ・ディアマント、アート・リンソン 
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:ジョシュ・フリードマン
原作:ジェームズ・エルロイ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
音楽:マーク・アイシャム
出演:ジョシュ・ハートネット 、スカーレット・ヨハンソン 、ヒラリー・スワンク 、アーロン・エッカート 、ミア・カーシュナー

ポランスキーの「チャイナタウン」にも騙されたけど、デパルマの「ブラックダリア」も語り継がれるかもしれない。そもそも日本の観客に「ブラックダリアとは何?」っていう説明から必要な邦題にも問題があるしね。でもスカラ座チェーン。俳優は名前だけで観客呼べるレベルじゃないと思うし、監督も同様。どうやってこの映画をヒットさせていくのかしら。難しいとは思うけど東宝東和のお手並み拝見ね。巨額な宣伝費を使って「日本中がブラックダリアの意味を知り尽くしてる」っていう状況を作り上げるのかしら。ともかく刑事のバディもの。犯罪捜査でさまざまな刑事自身の「隠された過去」があらわになったり、メインの猟奇殺人の犯人があらわになったりと二つのストーリーが交錯しながら展開するの。これも最初に観客に説明しとかなきゃダメかもしれないわよ。完成披露の初日だからさすがに意外な犯人の名前は内緒。でもキレイに人間関係をまとめようとしすぎてちょっと強引。むりやりなご都合主義っていうの?って原作がそうなのかしら。読んでないから判らない。

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キンキーブーツ 2006-07-26

Kinkyboots原題:KINKY BOOTS
邦題:キンキーブーツ
時間:107分
公開:2006-08-26
製作年度:2005
製作国:アメリカ/イギリス
配給:ブエナビスタ
製作総指揮:
製作:ニック・バートン、ピーター・エテッドギー、スザンヌ・マッキー 
監督:ジュリアン・ジャロルド
脚本:ジェフ・ディーン 、ティム・ファース
原作:
撮影:エイジル・ブリルド
音楽:エイドリアン・ジョンストン
出演:ジョエル・エドガートン 、キウェテル・イジョフォー 、サラ=ジェーン・ポッツ 、ジェミマ・ルーパー 、リンダ・バセット

「カレンダーガール」とかの流れ。小さな成功をゲットしたちょっとイイ話。個性的な話。ワイドショーで再現ドラマ作れるレベルの話。っていう話の映画がひとつのジャンルとして存在するわけで、この映画はそれね。「オカマバーのショータイムに履く女王様ブーツ」を専門に作るブランドを成功させたっていうウルトラニッチなビジネスを題材にした「ちょっといい実話の映画」というわけ。でも「カレンダー・ガール」はそれぞれの登場人物が個性的、差別的に描かれて群像ドラマとしても完成度は高かったけど、この作品はちょっと狭い。靴メーカーの社長と婚約者、工場のメンバーとデザイナーになる黒人のゲイ。多分、現実にはさほどの物語もなかったんだろうな。でもネタとして面白いから、映画で100分は持たせるエピソードと人間関係を構築して「インスパイアされたフィクション」としたんだろうけど、やっぱりモデルが存在するから邪険な役柄にもできず、で「みんなそれぞれ良い人」っていう甘い状況に成り下がってしまったのかもしれないわね。15分くらいの「世界まるごと」のエピソードで十分な内容なのに映画にまでしちゃった悲劇かもしれない。

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ブレイブ ストーリー 2006-07-21

Blavestory邦題:ブレイブ ストーリー
時間:111分
公開:2006-07-08
製作年度:2006
製作国:日本
配給:
製作総指揮:亀山千広
アニメーション制作:GONZO
製作:村濱章司、秋山創一、渡辺純一、小池英彦
監督:千明孝一
脚本:大河内一楼
原作:宮部みゆき
撮影:
音楽:JUNO REACTOR
出演:松たか子 、大泉洋 、常盤貴子 、ウエンツ瑛士 、今井美樹
フジテレビがGONZOというアニメ制作会社を買ってまで作りたかった「本格アニメでヒットした歴史」。まあヒットしてるのだろうけど、ジブリやポケモンにははるか及ばないっていう点では不満かもしれないわね。あとはどこまで海外で稼げるかってことかしら。どうでもいいけど。対象年齢がどうも中途半端な感じの作品だったし、映像的にも「見たい」というレベルの「オタク的興味を引く話題」もなかったし、で失敗作って言っておこうかしら。単純に「面白くなかった」って書けばいいのかもね。

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サイレントヒル 2006-07-20

Silenthill原題:SILENT HILL
邦題:サイレントヒル
時間:126分
公開:2006-07-08
製作年度:2006
製作国:アメリカ/日本/カナダ/フランス
配給:松竹
製作総指揮:ヴィクター・ハディダ 、アンドリュー・メイソン 、山岡晃
製作:ドン・カーモディ、サミュエル・ハディダ 
監督:クリストフ・ガンズ
脚本:ロジャー・エイヴァリー
原作:
撮影:ダン・ローストセン
音楽:ジェフ・ダナ
出演:ラダ・ミッチェル 、ショーン・ビーン 、ローリー・ホールデン 、デボラ・カーラ・アンガー 、キム・コーツ

おすぎがワイドショーで褒めてたから観てしまった。今更ながらおすぎのコメントの影響力は私にも及ぶわけで、それは自戒しなきゃいけないわね。で、映画なんだけど、おすぎのコメントで監督を持ち上げてた。クリストフ・ガンズ監督の「映像の芸風、手口と個性」について見どころはココと語ってたけど、それは正しかった。さすがにジワジワとくる映像加工は、映画の不気味さをしっかり表現していたし、その点ではアリな監督だったんだろうけど、いかんせん物語が遅い。展開が遅い。同じようなシーンというか風景が延々と繰り返されるので途中で飽きてしまったわ。原作のゲームそのものがストーリーの重厚さがないのかもしれないわね。ってゲームのこと知らないけど。あと、納得できないのはクライマックス。主人公たちが帰れないのはかわいそう。ハッピーエンドにして欲しかったな。

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地下鉄(メトロ)に乗って 2006-07-13

Metronninotte邦題:地下鉄(メトロ)に乗って
時間:121分
公開:2006-10-
製作年度:2006
製作国:日本
配給:ギャガ・コミュニケーションズ=松竹
製作総指揮:
製作:河井信哉、遠谷信幸、林紀夫、亀山慶二
監督:篠原哲雄
脚本:石黒尚美、長谷川康夫
原作:浅田次郎
撮影:上野彰吾
音楽:小林武史
出演:堤真一 、岡本綾 、常盤貴子 、大沢たかお
主題歌がとっても素敵。好きよこの歌。でも映画はひどい。偶然地下鉄から迷い込んだ昭和の時代、好きだった兄の死を阻止しようとする主人公。タイムスリップねた。主人公がタイムスリップするたびに若き日の父親とであったり、自分や兄の出生の秘密を知ったりというSFなんだけど、イヤなのは「家族の再生」とかで感動できればな(浅田次郎だし)って思ってたら、主人公がつきあってた愛人が実の妹で近親相姦だったって判明して、って最低!そんなの見せてどうするのよ!しかもそれが判明する直前に濃厚なベッドシーンがあるし。映画の流れで「どんでん返し」とか「スクイズ」とかしたいのかどうか判らないけど、原作がそうなのかも判らないけど、イヤ。絶対イヤ。そういう映画って想像もしないで観てたから、余計イヤ。堤真一と岡本綾の許されない恋はどうなるの?って心配してたら、実はもう関係を持ってしまったけど「兄妹」でした!なんて、酷い。という怒りだけが残る映画。最低。

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カーズ 2006-07-12

Cars原題:CARS
邦題:カーズ
時間:122分
公開:2006-07-01
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:ブエナビスタ
製作:ダーラ・K・アンダーソン
監督:ジョン・ラセター
脚本:ジョン・ラセター 、ドン・レイク
音楽:ランディ・ニューマン
出演:オーウェン・ウィルソン 、ポール・ニューマン 、ボニー・ハント 、ラリー・ザ・ケイブル・ガイ 、チーチ・マリン
ピクサーってやっぱり素敵。って言いたいけど、ますますディズニーテイストになってきてる感じがする。トイ・ストーリーとかはまだ「ディズニーとは一線を画してるんだぜ」っていうプライドみたいな勢いを感じたけど、この作品は「ディズニー映画のオーダー注文に応答しました」っていう感じかな。フラバーみたいな「意志のある自動車」、その自動車だけの世界の「スポ根」「友情」「努力」「勝利」「ジャンプテイスト」を作ってみました。っていう作品よね。とはいえ、擬人化した自動車のキャラクターや物語の破綻のなさ(安定さ)とかは、さすがだわ。でもやっぱりディズニーに同化していちゃうのかしら。会社も吸収されちゃったしね。

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エコール 2006-07-11

Echorl原題:INNOCENCE
邦題:エコール
時間:121分
公開:2006-08
製作年度:2006
製作国:ベルギー、フランス、イギリス
配給:キネティック
製作総指揮:
製作:
監督:ルシール・アザリロヴィック
脚本:ルシール・アザリロヴィック
原作:フランク・ヴェデキント
撮影:
音楽:
出演:マリオン・コティヤール、エレーヌ・ドゥ・フジュロール

ものすごく繊細な内容。仕掛けというより「世界観」をどこまで観客に深く理解させるかが映画を理解してもらう最大のポイントなんだけど、ちょっと演出力が足りなかったみたいね。監督は中篇しかつくったことがない(っていってもそれなりに評価が高いらしい、でも私は観てない)女流監督。7歳になると棺桶に入れられ森の中に隔離されている女の子だけの学校へ運び込まれる少女。初潮がある12歳まで理科とダンスと水泳を習って、外の世界へ戻されていくっていう世界。そんな少女たちが「男性」の存在さえも知らずに育っていく。原題の「イノセント」って「無原罪」っていう意味だろうし、聖母マリアも意味するわけ。だから聖処女として隔離され続ける少女たちへの「汚されることを想像さえしない」教育と、初潮が近くなって「ステージでロリータ趣味の観客へ向けたダンスショーをする」という外界との接触との矛盾が「映画の持つ不気味」さの重奏低音となって響き続けるの。ワイエスの絵のような無垢な少女たちを鑑賞するだけでもいいかもしれない。でも別の意味を持った観客が殺到するかもしれないわね。この映画。けがされてしまうかもしれない。ちょっと悲しい。

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M:i:III 2006-07-11

Mi3原題:MISSION: IMPOSSIBLE III
邦題:M:i:III
時間:126分
公開:2006-07-08
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ストラットン・レオポルド
製作:トム・クルーズ、ポーラ・ワグナー
監督:J・J・エイブラムス
脚本:J・J・エイブラムス 、アレックス・カーツマン 、ロベルト・オーチー
原作:ブルース・ゲラー
撮影:ダニエル・ミンデル
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:トム・クルーズ 、フィリップ・シーモア・ホフマン 、ヴィング・レイムス 、マギー・Q 、ジョナサン・リス=マイヤーズ

2時間楽しませていただきました。時給900円払っても後悔しなかったわ。おそよ「楽しむ=時間を忘れる」っていう忘我への対価だもの。メジャーの底力を発揮したアクションムービーとサービス満点のトム・クルーズの「さあ、どーだ!ここまでやったぞ」っていう演技。面白いってことが娯楽の重要な要素なら、この映画は合格ね。そこにある薄っぺらで矛盾だらけのヒューマンドラマや後出しジャンケンみたいな「危機のオチ」とか気にならないもの。って気にしてもしょうがないくらいに強引に「面白がらせて」「ドキドキ・ワクワクさせて」くれるんだからいいの。それより、この映画公開にあわせてテレビで旧作やってたけど、まんまと乗せられて見てしまった。で、「MI」シリーズでおなかいっぱい。もうしばらく観たくない。

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クイーン・コング 2006-07-10

Queenkong原題:QUEEN KONG
邦題:クイーン・コング
時間:85分
公開:2001-09-22
製作年度:1976
製作国:イタリア/イギリス/フランス/ドイツ
配給:エデン=アルバトロス
製作総指揮:
製作:ヴィルグリオ・デ・ブラシ
監督:フランク・アグラマ
脚本:フランク・アグラマ 、ロナルド・ドブリン
原作:
撮影:イアン・ウィルソン
音楽:
出演:ロビン・アスクウィズ 、ルーラ・レンスカ 、キャロル・ドリンクウォーター 、リンダ・ヘイドン 、ヴァレリー・レオン

Gyaoで「あまりに酷い」という触れ込みだったので、観てしまった。酷かった。ああ、時間を返して。こういう映画に「資金」を出す人々の存在が凄い。そんな人々を映画にしたほうが面白いかもしれない。絶対もうからない超駄作に対して惜しみなく資金を投下するセレブな人々の右往左往とかね。

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バルトの楽園 2006-07-07

Barutonorakuen邦題:バルトの楽園
時間:134分
公開:2006-06-17
製作年度:2006
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:岡田裕介 、宮川也
製作:野口正敏、妹尾啓太、冨永理生子、ミヒャエル・シュヴァルツ
監督:出目昌伸
脚本:古田求
原作:
撮影:原一民
音楽:池辺晋一郎
出演:松平健 、ブルーノ・ガンツ 、高島礼子 、阿部寛 、國村隼

昭和を感じる映画。老練な「映画屋」がよってたかって「いっちょ上がり!」って仕上げた古典的感動風ドラマ。「あっしら職人はさ、ゴタゴタ言わないで、ココの柱とココの土台とココの建てつけだけしっかりさせときゃ、そりゃあ真っ当な映画を作れるんだぜぃ」っていうお手本みたいな作品。(好き嫌いば別として)脚本(ホン)があって、(好き嫌いは別として)あてがわれた役者がいて、見せ場のポイントを長年の経験と勘でツーカーの職人仲間と阿吽の呼吸で設置して、あとは「お客は喜んでんだろう!」って安酒を呷ってるような映画のたたずまい。って判る?こういう「大量生産品=規格品」みたいな映画をどう言えばいいんだろう。つまり、そういう映画なの。企画から制作、配給、宣伝も含めて全部が「いつものやつね!」っていう手筋で出来てる感じ。観客も「ああ、いつものやつなんだ」ってそれなりに割り引いて観てる。ちょっと有名な女優ととでてると「奢ったねぇ」って得した気分になれるの。そういうところが「昭和」を感じるのかな。って、わたしは小学生時代なんだけどね。昭和って時代は。

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DEATH NOTE デスノート 前編 2006-07-07

Deathnote邦題:DEATH NOTE デスノート 前編
時間:126分
公開:2006-06-17
製作年度:2006
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:高田真治
製作:佐藤貴博、福田豊治、小橋孝裕
監督:金子修介
脚本:大石哲也
原作:大場つぐみ 、小畑健
撮影:高瀬比呂志
音楽:川井憲次
出演:藤原竜也 、松山ケンイチ 、瀬戸朝香 、香椎由宇 、細川茂樹

金子修介監督ってダメなのかイイのか混沌としてるっていうイメージで、いっつも注意してるの。「あずみ2」とか泣きそうになったもの。で、この映画も同じ系統のコミック原作ものってことで、ショックアブソーバをいつも以上にしっかりかけて観た。そしたら、拍子抜けするくらいに破綻も少なくまとまっててイイ感じ。後編も観て見たいって思わせるから「アタリ」の部類に入るかも。「荒唐無稽なSF」なのか「ホラー」なのか「クライムストーリーなのか」って立ち位置を決めずに映画を存在させたことが最大の成功(ってわけじゃないけど)の秘密かもね。松山ケンイチがいい役よね。香椎由宇は「道具」にしかすぎなかったわ。どんどんダメになっていくわね女優として。「リンダ!リンダ!リンダ!」あたりがピークなのかしら。そろそろ見捨てよう。

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