エコール 2006-07-11
原題:INNOCENCE
邦題:エコール
時間:121分
公開:2006-08
製作年度:2006
製作国:ベルギー、フランス、イギリス
配給:キネティック
製作総指揮:
製作:
監督:ルシール・アザリロヴィック
脚本:ルシール・アザリロヴィック
原作:フランク・ヴェデキント
撮影:
音楽:
出演:マリオン・コティヤール、エレーヌ・ドゥ・フジュロール
ものすごく繊細な内容。仕掛けというより「世界観」をどこまで観客に深く理解させるかが映画を理解してもらう最大のポイントなんだけど、ちょっと演出力が足りなかったみたいね。監督は中篇しかつくったことがない(っていってもそれなりに評価が高いらしい、でも私は観てない)女流監督。7歳になると棺桶に入れられ森の中に隔離されている女の子だけの学校へ運び込まれる少女。初潮がある12歳まで理科とダンスと水泳を習って、外の世界へ戻されていくっていう世界。そんな少女たちが「男性」の存在さえも知らずに育っていく。原題の「イノセント」って「無原罪」っていう意味だろうし、聖母マリアも意味するわけ。だから聖処女として隔離され続ける少女たちへの「汚されることを想像さえしない」教育と、初潮が近くなって「ステージでロリータ趣味の観客へ向けたダンスショーをする」という外界との接触との矛盾が「映画の持つ不気味」さの重奏低音となって響き続けるの。ワイエスの絵のような無垢な少女たちを鑑賞するだけでもいいかもしれない。でも別の意味を持った観客が殺到するかもしれないわね。この映画。けがされてしまうかもしれない。ちょっと悲しい。
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