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プルートで朝食を 2006-06-29

Breakfastonpluto原題:BREAKFAST ON PLUTO
邦題:プルートで朝食を
時間:127分
公開:2006-06-10
製作年度:2006
製作国:アイルランド/イギリス
配給:エレファント・ピクチャー
製作総指揮:フランソワ・イヴェルネル 、ブレンダン・マッカーシー 、キャメロン・マクラッケン 、マーク・ウッズ
製作:ニール・ジョーダン、アラン・モロニー、スティーヴン・ウーリー
監督:ニール・ジョーダン
脚本:ニール・ジョーダン 、パトリック・マッケーブ
原作:パトリック・マッケーブ
撮影:デクラン・クイン
音楽:アンナ・ジョーダン
出演:キリアン・マーフィ 、リーアム・ニーソン 、ルース・ネッガ 、ローレンス・キンラン 、スティーヴン・レイ

ビジュアルしか知らないで、内容も全然知らないで、観た。ビジュアルに騙された。女の子だと思ってた。ゲイだったのね。っていうわけで、私が好きな「オール・アバウト・マイ・マザー」に傾向が繋がる「母モノ」。アイルランドのテロのエピソードも「映画の要素として必然」に入っていて、無理がない。悲しい性も、本人は「深刻」にならないで、自然体で自己の個性を受け入れて男娼として生きている。なによりも「母」に会いたいという一途な気持ちが、周りの人たちが、彼を救っていく。救っていきながら、実は自分が救われているっていう構図には「聖母」的な神秘性さえ感じることができたわ。なんの期待もしてなかった分、すっごい高く評価できる映画だわ。

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ウルトラヴァイオレット 2006-06-29

Ulutraviolet原題:ULTRAVIOLET
邦題:ウルトラヴァイオレット
時間:87分
公開:2006-06-24
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:スー・ジェット 、チャールズ・ワン 、トニー・マーク
製作:ジョン・バルデッチ、ルーカス・フォスター
監督:カート・ウィマー
脚本:カート・ウィマー
原作:
撮影:アーサー・ウォン、ジミー・ウォン
音楽:クラウス・バデルト
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ 、キャメロン・ブライト 、ニック・チンランド 、ウィリアム・フィクトナー

スティーヴン・セガールのバカ映画に匹敵するバカ映画。いい加減にウィルス系人類破滅型世界観での「世界を救う人の戦い」映画はやめて欲しい。って言っても、発想のレベルが超低い(日本以外の国)のコミック原作らしいからしょうがないかな。ミラ・ジョヴォヴィッチがスーパーウーマンで「世界を救う(壊す)最終兵器」の少年を守っていくっていう「トレジャーチェイス」もの。あとはどれだけCGやらワイヤー系アクションやらで「目を楽しませるか」がポイントになるわけで、そこがダメだから、もう全部ダメなバカ映画に成り下がってしまった。ミラもベッソンに愛されていた頃の「フィフス・エレメント」じゃいい感じだったのにね。

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儀式 2006-06-28

Gishiki邦題:儀式
時間:122分
公開:1971-06-05
製作年度:1971
製作国:日本
配給:ATG
製作総指揮:
製作:葛井欣士郎、山口卓治
監督:大島渚
脚本:田村孟 、佐々木守 、大島渚
原作:
撮影:成島東一郎
音楽:武満徹
出演:河原崎健三 、賀来敦子 、佐藤慶 、乙羽信子 、小山明子

たしかカンヌ映画祭の代表になるならないで揉めたって解説を読んだ事があって、それじゃあどんなレベルの映画なのかしら、っていうことでGyaoをクリック。で、こんな映画がカンヌ映画祭じゃダメよねっていうのが率直な感想。まあ35年も昔のことだから、わたしには生まれるはるか前なんで知ったこっちゃ無いんだけど、日本代表でこんな映画が出た過去があれば、顔をあげてカンヌの街を歩けないわよね。って歩く予定はしばらくないけど。家父長制度が政治制度に置き換えられて語られる「保守と革命」の物語を描いたって思うけど、2006年に観ると「いみなーい!」っていう感想しか持てない。象徴的だったり比喩的だったり抒情的だったり、ラストに「家に殉じる」意味のシーンが表現する「喪失と破壊と再生」っていう短絡的結論出しを「レベルが低すぎ」って感じるわたしはバカ?この程度でも超高偏差値の国立大学を優秀な成績で卒業した脚本家や監督や出演者たちが、よってたかって作り上げてるのよね。

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ロスト・イン・ラ・マンチャ 2006-06-27

Lostinlamancha原題:LOST IN LA MANCHA
邦題:ロスト・イン・ラ・マンチャ
時間:93分
公開:2003-05-10
製作年度:2001
製作国:アメリカ/イギリス
配給:シネカノン
製作総指揮:
製作:ルーシー・ダーウィン
監督:キース・フルトン 、ルイス・ペペ
脚本:キース・フルトン 、ルイス・ペペ
原作:
撮影:
音楽:ミリアム・カトラー
出演:テリー・ギリアム 、ジョニー・デップ 、ジャン・ロシュフォール 、ヴァネッサ・パラディ 、ベルナール・ブーイ

2000年頃に製作中止になったテリー・ギリアム監督の「ドン・キホーテ」映画のドキュメンタリー。映画がどうやってダメになっていくかがよく判る。そういう意味では「観た事なものを見せてくれた」という点で高評価したい。作家性の強い監督だから、資金集めも大変だろうし、スポンサーたちを接待して記念写真を撮るっていうのも「悲しい宿命」なのね。自分を殺して「メジャースタジオが望むことしかやらない」コマーシャルな監督ならこんな苦労はしないんだろうなぁ。テリー・ギリアムだものねぇ。どうしたって。映画中で再三出てくるのが「バロン」。よっぽど大変な失敗作なんでしょうね。「バロン」になりたくない。「バロン」よりましだ。「バロン」と同じ事が起きている。なんてひきあいに出されまくり。すっごいテリー組にとっては「トラウマ」なのかなって。「ブラザー・グリム」にしたってやっぱ「ちょっと妙」だもん。この監督の芸風は変わらないだろうし、ついていくスタッフたちも自業自得なのかもしれないわ。

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沈黙の追撃 2006-06-27

Chinmokutuigeki_1原題:SUBMERGED
邦題:沈黙の追撃
時間:96分
公開:2006-01-28
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:アートポート=ギャガ・コミュニケーションズ
製作総指揮:ボアズ・デヴィッドソン 、ダニー・ディムボート 、アヴィ・ラーナー 、スティーヴン・セガール 、トレヴァー・ショート
製作:マイケル・P・フラニガン、ダフネ・ラーナー、デヴィッド・ヴァロッド、パウル・デ・ソウサ
監督:アンソニー・ヒコックス
脚本:アンソニー・ヒコックス 、パウル・デ・ソウサ
原作:
撮影:デヴィッド・ブリッジス
音楽:ガイ・ファーレイ
出演:スティーヴン・セガール 、ヴィニー・ジョーンズ 、ゲイリー・ダニエルズ 、ウィリアム・ホープ 、クリスティーン・アダムス

スティーヴン・セガールといえば「沈黙」。「沈黙」といえばスティーヴン・セガール。中味なんかどうでもいいの。スティーヴン・セガールが「オレ様」であればいいの。っていうだけの映画。特殊部隊が返り討ちにあって、彼らを救いに行く「いまは犯罪者扱いされてる超有能特殊部隊」(もちろんスティーヴン・セガールがボス)の大活躍。政府の陰謀も加わった「マインドコントロール技術」にバチを当てるオレ様スティーヴン・セガール。ああ、中味が無いだけに、どう表現していいかも判らないけど、時間つぶしにさえならない映画であったことは確かよね。

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タブロイド 2006-06-27

Tabloid1a原題:CRONICAS
邦題:タブロイド
時間:98分
公開:2006-01-21
製作年度:2004
製作国:メキシコ/エクアドル
配給:東北新社
製作総指揮:フリーダ・トレスブランコ
製作:アルフォンソ・キュアロン、イサベル・ダバロス、ベルサ・ナヴァロ、ギレルモ・デル・トロ、ホルヘ・ベルガラ
監督:セバスチャン・コルデロ
脚本:セバスチャン・コルデロ
原作:
撮影:エンリケ・シャディアック
音楽:アントニオ・ピント
出演:ジョン・レグイザモ 、レオノール・ワトリング 、ダミアン・アルカザール 、ホセ・マリア・ヤスピク 、カミロ・ルスリアーガ

ぜんぜん前知識が無いまま観た。っていうか、アメリカの「日刊ゲンダイ」みたいな新聞の記者のお話かなって、勝手に想像してたから、全く違うんでビックリ。南米の連続少年少女暴行魔を追いかける「テレビのニュースワイドショー」の記者の話とは思わなかった。犯人らしい男が被害者のようでもあり、でも実はテレビ記者が調べると限りなくブラックであり、証拠は曖昧だしテレビ記者も「出世欲で無理してる」風でもあり、という混沌の中で真実がしっかり見え始めていく。サスペンスや謎解きや社会派な動機付けや、っていうハリウッド的な「演出の盛り上げ」が皆無で、たんたんと100分過ぎていく。ところが、100分後にはあらゆる「真実」が観客をうちのめすし、とっても悲劇的な予感を喪失感を与えるの。ああ、後味わるい映画よね。

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親密すぎるうちあけ話  2006-06-23

Confidencestropintimes原題:CONFIDENCES TROP INTIMES
邦題:親密すぎるうちあけ話
時間:104分
公開:2006-06-10
製作年度:2004
製作国:フランス
配給:ワイズポリシー
製作総指揮:クリスティーヌ・ゴズラン
製作:アラン・サルド
監督:パトリス・ルコント
脚本:ジェローム・トネール
原作:
撮影:エドゥアルド・セラ
音楽:パスカル・エステーヴ
出演:サンドリーヌ・ボネール 、ファブリス・ルキーニ 、ミシェル・デュショーソワ 、アンヌ・ブロシェ 、ジルベール・メルキ

オトナの恋愛。っていうか、ちょっと恋にまつわる「短編掌説」っていう素敵な映画。勘違いしてカウンセラーに飛び込んだ人妻と、間違えられた税理士の男性。そのうちふたりはお互いにウソである関係を理解しながら「語り手」と「耳」である役どころを演じはじめていく。そして、相手を失いがたい存在と認識していく。そんな綱渡りな関係の中でも、互いの心が少しずつ近づいて、近づいて、いく様が淡々と描かれていくのが、「ああ、いい感じのフランス映画観てる」っていう満足感に浸らされていくの。ラストも「乱暴」だけど、微笑できる終り方だもの。

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見知らぬ乗客 2006-06-22

Strangersonatrain原題:STRANGERS ON A TRAIN
邦題:見知らぬ乗客
時間:101分
公開:1953-05
製作年度:1951
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:
製作:
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:レイモンド・チャンドラー 、チェンツイ・オルモンド
原作:パトリシア・ハイスミス
撮影:ロバート・バークス
音楽:ディミトリ・ティオムキン
出演:ファーリー・グレンジャー 、ロバート・ウォーカー 、ルース・ローマン 、レオ・G・キャロル 、パトリシア・ヒッチコック

交換殺人を持ちかけられて、イエスノーを言ってないのに、一方的に自分の妻を殺されて、っていう前半部の急テンポな展開で主人公がガチガチに追い詰められていく。そんな袋小路への追い込まれるサスペンスと、そこからどう脱出していくかっていう物語がヒッチコックの映像手法で語られていくの。テニスコートのシーンや、ライターを排水溝へ落としてしまうシーンが「時間との追っかけ」や「罪の意識の追い込み」に効果的。結局はキレてる犯罪者が死んで、主人公はハッピーエンドを迎えるという予定調和なんだけど、そこまでの過程が「映画として面白い」のよね。ヒッチコックって凄い。

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インサイド・マン 2006-06-22

Insideman原題:INSIDE MAN
邦題:インサイド・マン
時間:128分
公開:2006-06-10
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ダニエル・M・ローゼンバーグ 、ジョン・キリク 、カレン・ケーラ・シャーウッド 、キム・ロス
製作:ブライアン・グレイザー
監督:スパイク・リー
脚本:ラッセル・ジェウィルス 、ドナ・バーウィック
原作:
撮影:マシュー・リバティーク
音楽:テレンス・ブランチャード
出演:デンゼル・ワシントン 、クライヴ・オーウェン 、ジョディ・フォスター 、クリストファー・プラマー 、ウィレム・デフォー

周到に計画された犯罪ものだけど、ラストはユダヤ人グループたちの潜伏ナチ協力者への復讐劇になっていくのにビックリ。そういう映画だったんだ。スパイク・リーの、物凄くテンポのいい演出のリズム感で「良く出来たクライムストーリー」に酔ってたら、全然別の風景が見えてくるんだもの。平凡な銀行強盗VS交渉人ものかなって舐めてたのに。意外と拾い物の作品だったな。

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チャップリンの独裁者 2006-06-21

Dokusai11原題:THE GREAT DICTATOR
邦題:チャップリンの独裁者
時間:126分
公開:1960-10
製作年度:1940
製作国:アメリカ
配給:東和
製作総指揮:
製作:チャールズ・チャップリン
監督:チャールズ・チャップリン
脚本:チャールズ・チャップリン
原作:
撮影:カール・ストラス、ロリー・トザロー
音楽:メレディス・ウィルソン
出演:チャールズ・チャップリン 、ジャック・オーキー 、ポーレット・ゴダード 、チェスター・コンクリン

ラストの演説を描きたかっただけのために作られた作品らしい。映画というメディアがプロパガンダに使われる証左なんだろうけど、あからさまな「政治劇」になってしまっている。風刺にしては直接的だし、演説そのものも、当時ならリベラルな意見というよりも、共産主義者の煽動にしか思われなかったかもしれない。映画史への位置づけ的を語るような「評論家」好みな作品だけど、コメディ映画としては観客は「困っちゃう」娯楽作品よね。チャップリンの個人芸が発揮されたシーンは面白いけど、底流に流れる「テーマ」が重いっていうか、肌触りが悪いんだものね。

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トリック 劇場版2 2006-06-19

Trickthemovie2題:トリック 劇場版2
時間:111分
公開:2006-06-10
製作年度:2006
製作国:日本
配給:東宝・テレビ朝日
製作総指揮:早河洋、島谷能成
製作:桑田潔、蒔田光治、佐藤毅、山内章弘
監督:堤幸彦
脚本:蒔田光治
原作:
撮影:斑目重友
音楽:辻陽
出演:仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子、片平なぎさ、堀北真希、平岡祐太、綿引勝彦、上田耕一、北村有起哉、大島蓉子、アベディン・モハメッド、池田鉄洋、瀬戸陽一朗

こんなものを劇場で観る自分が悲しい。やっぱりテレビドラマのスペシャル版を劇場で観るのってやめよう、今後は。逆に映画のためにスペシャルドラマやってたけど、そっちの方が面白かったもの。ってドラマも見てるわたしは「トリック」ファンかしら。ともあれ、物語はだらだらとりとめないし、予算もないのに大作風な脚本にしちゃったのか、映像も陳腐で安っぽくて雑。こんなバカ映画でも20億円くらいの興収になりそうっていうのだから、日本映画のテレビ局依存体質の「酷さ」が悲しい。このままだと日本映画には川島雄三や山田洋二っていう映画的な娯楽を作れる人や、黒沢明や小林正樹っていう映画的超大作を作れる人は出てこないってことになる。テレビドラマあがりの「30インチのフレーム」でしか勝負してなかったディレクターが大劇場の大スクリーンに投射されるものを作れるわけないじゃないってことに早く気づいて欲しい。映画業界に。

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CURE キュア 2006-06-19

Cure邦題:CURE キュア
時間:111分
公開:1997-12-27
製作年度:1997
製作国:日本
配給:大映
製作総指揮:
製作:加藤博之
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
原作:
撮影:喜久村徳章
音楽:ゲイリー芦屋
出演:役所広司 、萩原聖人 、うじきつよし 、中川安奈 、螢雪次朗

日本映画界で、わけのわからない映画を作る一人って私が勝手に認定していた黒沢清監督。けっこうまっとうなホラーに仕上げてる。記憶喪失?の催眠誘導で犯罪を犯させる謎の青年の萩原聖人やそれを追う心に傷を持った刑事の役所広司といった俳優の力のこもった演技も良かった。物語は哲学的で幻想的で観念的で「動機やテーマ」が不明なままクライマックスで崩壊していくんだけど、2時間弱を見せきる「ストーリーの進め方」が上手なのか、脚本が成功したのか、で退屈しないで見終われた。単純に猟奇ホラー犯罪映画っていうジャンルの珍品ってことで納得できる映画ね。日本にはなかなか競合相手がいないタイプの。洋画だと「セル」とか「セブン」とかが近いかも。佇まいとしてね。

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オーメン(2006)  2006-06-15

Omen原題:THE OMEN
邦題:オーメン(2006)
時間:108分
公開:2006-06-06
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ジェフリー・ストット
製作:ジョン・ムーア、グレン・ウィリアムソン
監督:ジョン・ムーア
脚本:デヴィッド・セルツァー
原作:
撮影:ジョナサン・セラ
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:リーヴ・シュレイバー 、ジュリア・スタイルズ 、ミア・ファロー 、デヴィッド・シューリス 、ピート・ポスルスウェイト

なんとも。あいかわらず、ハリウッドのリメイクブームで続々企画された映画が垂れ流しされてるけど、これもその一本ね。逆にリメイクされる1960年代後半から1970年代って、映画企画の黄金時代だったのかしら、って憧れちゃう。このオーメンだって、「今つくられる必然は皆無」な映画だと思うもの。悪魔の子供についても子役が悪いのか全然怖くないし、悪魔の子供だっていう謎解きのロードムービー部分も、なんにも緊迫感も疾走感も感じないダメダメ映画。ミア・ファローの不気味なナニーが目立った映画ね。悪魔の子供が「悪の血に目覚め」はじめるくらいから、どんどん妖艶に美しくなっていくのって凄い。映画の中で存在感が一番ある役柄っていうか、ミア・ファローのもってるオーラっていうかカリスマ性なのね。

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弟切草 2006-06-12

Otogirisou邦題:弟切草
時間:85分
公開:2001-01-27
製作年度:2000
製作国:日本
配給:アスミックエース
製作総指揮:原正人
製作:小川真司、仙頭武則
監督:下山天
脚本:中島吾郎 、仙頭武則
原作:長坂秀佳
撮影:小倉和彦
音楽:土井宏紀
出演:奥菜恵 、斉藤陽一郎 、大倉孝二 、松尾れい子 、minoru

夢オチの類型なのかしら。ラストがもうひとつ判らない。ホラーゲームを作っていて、そのゲーム内容が劇中劇のように描かれているのか、本当に館が存在してゲームメーカーのふたりが訪ねて行ってるのか。ちょっと説明不足な感じ。というか、マニアのためにだけ「さあオマケですよ」っていう感じで作られた映画っぽいから、原案のゲームをしらない私は置いてけぼりね。とりあえず、事件そのものは双子オチだし、その事件さえゲーム制作者の作ってるゲームのお話でした、っていう単純なバカ映画ね、多分。

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デイジー 2006-06-09

Daisy原題:DAISY
邦題:デイジー
時間:125分
公開:2006-05-27
製作年度:2006
製作国:韓国
配給:東宝東和
製作総指揮:
製作:
監督:アンドリュー・ラウ
脚本:クァク・ジェヨン
原作:
撮影:ン・マンチン、アンドリュー・ラウ
音楽:梅林茂 、チャン・クォンウィン
出演:チョン・ジヒョン 、チョン・ウソン 、イ・ソンジェ 、チョン・ホジン 、デヴィッド・チャン[姜大衛]

練りに練った人間関係と事件のあらまし。究極の「ご都合主義」っていう言葉が似合う映画。まあ、それでもいいんだけど、面白ければ。一人の女性を愛した刑事と犯罪者の右往左往、すれちがいと誤解が描かれてる。その人間関係とすれちがいの悲しさを理解してドキドキしてるのは観客だけで、登場人物は知らない、っていう構造。これってひとつのドラマツルギーの代表的な手口よね。多分チャップリンの「街の灯」からそうだもの。アンドリュー・ラウ監督は人間関係が複雑な「インファナル・アフェア」シリーズでスタイリッシュなクライムストーリーの高みに昇ってしまったから、この映画に力いれすぎたのかも。韓流スターがお目当てのオバサマたちで賑わっていたわ。

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昭和歌謡大全集 2006-06-09

Showakayodaizenshu邦題:昭和歌謡大全集
時間:112分
公開:2003-11-08
製作年度:2002
製作国:日本
配給:シネカノン
製作総指揮:鈴木光
製作:藤田義則、原田文宏、渡辺正子
監督:篠原哲雄
脚本:大森寿美男
原作:村上龍
撮影:高瀬比呂志
音楽:池頼広
出演:松田龍平 、池内博之 、斉藤陽一郎 、村田充 、近藤公園

「半島を出よ!」っていう長大な小説のプロローグみたいな小説っていう立ち位置になってしまった原作の映画化。原作は読んでて、映画も興味あったけど、見逃してた。で、今回GYAOのお世話になったわけだけど、映画はダメね。原作の持ってる超不道徳なアナーキー感のカドが磨耗してるっていうか、ゴツゴツとした石がポケットに入ってて歩くたびに当たって痛い、っていうような連続する異物感、イライラ感、冷静に壊れている倫理と善悪感、っていう「小説が存在する意味」だったものが失われていて、そのテーマを表現するために描かれている「事件、現象」だけが映像に紡がれてる。っていうことは、村上龍が提示したかったものを読み取れていない脚本家と監督が「頭悪い」っていうことの証左よね。

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台風クラブ  2006-06-09

Taifuclub邦題:台風クラブ
時間:96分
公開:1985-08-31
製作年度:1985
製作国:日本
配給:ATG
製作総指揮:宮坂進
製作:山本勉
監督:相米慎二
脚本:加藤裕司
原作:
撮影:伊藤昭裕
音楽:三枝成章
出演:三上祐一 、紅林茂 、松永敏行 、工藤夕貴 、大西結花

なんのことはない田舎の中学生の日常がこれほど瑞々しく描かれてる映画だとは思わなかった。というより、教室の状況なんか十数年前に心がワープした気分。共学じゃなかったけどね。でもなんか日々退屈で「なんか壊れたい!」っていう身の置き所のなさや、このまま年とってババアになるのかっていう身もだえしそうな不安感や、異性への興味や、分化してない性のあっけらかんさや、生きてるだけで面倒で死んだほうが楽そうって思ったり、分別くさくて計算高いオトナの理屈や説得がウザイってだけで、教師は敵でオモチャで汚くて、友達も本当の友達かどうか判らないけど、とりあえず流れとノリでつきあって、カラオケとかたしなんで、っていうグチャグチャな時代。そんな糸がほぐれて真っ当?なオトナになっちゃった自分が振り返ると、とても鼻の奥がツンってなっちゃう「青春」だったのね、って分別臭く考えちゃうことを強要する映画。そんな空気感をオトナのオヤジである相米監督が演出できるって凄い。

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花よりもなほ  2006-06-08

Hanayorimonaho邦題:花よりもなほ
時間:127分
公開:2006-06-03
製作年度:2006
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:佐藤志保、榎望
監督:是枝裕和
脚本:是枝裕和
原作:
撮影:山崎裕
音楽:タブラトゥーラ
出演:岡田准一 、宮沢りえ 、古田新太 、浅野忠信 、香川照之

ライブハウスでは、そのバンドを理解してあげる熱狂ファンがフルキャパになって盛り上がるのに、同じバンドが勘違いして武道館とかに出ると「格が違って負けちゃって」ボロボロになってしまうっていうことあるわよね。ってあったっけ。それはともかく、是枝監督ってライブハウスでフルキャパにするレベルなの。カンヌで盛り上がった「誰も知らない」にしても、その前の作品にしても、商業性から見ると「失格」な監督なのよね。カンヌ監督だから全国拡大ロードショー映画を監督してもらおう、っていうのは彼に武道館を満員にしろ、っていう要求と一緒なの。そりゃライブハウスじゃ手弁当でスタッフがチープだけど照明や音響をやってくれるからいいけど、武道館じゃそうは行かないでしょ。やっぱりお金を書けたステージとセット、照明とかも必要だし。そんな感じで俳優たちも「名のある」キャスティングをしちゃったりして。でも、やっぱり映画のレベルはライブハウス。ということなの。是枝監督がきっと作りたかったのかな。こういう忠臣蔵外伝みたいなの。でもテレビドラマでもいいし、岡田君なんかじゃなくて単館系レベルの作品にしておいても良かったのにね。全国ロードショーの大作にしちゃったことで、映画だけでなく是枝監督そのものの「力量」の限界をあらわにしちゃってるんだもの。

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逆噴射家族  2006-06-07

Gyakufunsya邦題:逆噴射家族
時間:106分
公開:1984-06-23
製作年度:1984
製作国:日本
配給:ATG
製作総指揮:長谷川和彦、山根豊次、佐々木史朗
製作:長谷川和彦
監督:石井聰亙
脚本:小林よしのり 、神波史男 、石井聰亙
原作:小林よしのり
撮影:田村正毅
音楽:1984
出演:小林克也 、倍賞美津子 、植木等 、工藤夕貴 、有薗芳記

何を発想して、っていうか、何をしたくてこの映画を作ったのか理由を知りたい。設定として新居に引越しした家族が狂乱して殺しあったり、床に穴掘ったりっていう「狂気」の様子を描きたかったのか、それともその狂気を暗喩にして「何かを訴え」たかったのか。どっちだろう。多分、狂乱して家族中が殺し合いを始めて、新居を完全破壊していくっていう「変に狂った映画をつくって観たい」という衝動のなせる業なのかもしれないわね。小林よしのりが原案だっていうから「切れ系の狂乱」を「実写映像化」したかったのかなっていう不道徳者が集まると、こういう映画になるっていう見本なのかもね。

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ポセイドン 2006-06-06

Poseidon原題:POSEIDON
邦題:ポセイドン
時間:98分
公開:2006-06-03
製作年度:2006
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:シーラ・アレン 、ケヴィン・バーンズ 、ジョン・J・ジャシュニ 、ベン・ワイスブレン製作:ウォルフガング・ペーターゼン、マイク・フレイス、アキヴァ・ゴールズマン、ダンカン・ヘンダーソン
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
脚本:マーク・プロトセヴィッチ
原作:ポール・ギャリコ
撮影:ジョン・シール
音楽:クラウス・バデルト
出演:カート・ラッセル 、ジョシュ・ルーカス 、ジャシンダ・バレット 、リチャード・ドレイファス 、ジミー・ベネット

ハリウッドの企画衰弱も極まってる中で作られた「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク。資料をひもといたら、オリジナルはいわゆる「パニック映画ブーム」があって、その代表作みたいな立ち位置にある作品らしい。豪華客船が津波で逆さになってしまい、主人公たちは上になってる船倉へ昇って行き、スクリューの穴から脱出するっていう物語。あとはどれだけ主人公グループの人たちが「自己犠牲」や「不慮のアクシデント」で命を落としつつ、観客の涙を誘うかっていう脚本力と演出力と演技力の勝負っていうタイプの映画。だって船が逆さになってしまうシーンは思いっきり派手でスケール大きく見せ場にしてるのに最初だけだもの。あとは何人かの主人公グループは廃材置き場みたいなところを彷徨うだけ。これじゃいけないっていう事で水に追いかけられたりさせてるけど、登場人物のリアクションがみな平板。人物の個性が映画の後半になればなるほど希薄になっていってしまうっていう珍しいタイプの作品になっちゃってる。しかもお約束のように「子供が行方不明」になってピンチになるんだもの。もっと子供を躾けておけば!ってつっこみたくなるわ。見せ場のために必要かもしれないけど。ダメ。

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白いカラス 2006-06-06

Humanstain_1原題:THE HUMAN STAIN
邦題:白いカラス
時間:108分
公開:2004
製作年度:2003
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ロナルド・M・ボズマン 、スティーヴン・ハッテンスキー 、エバーハード・ケイサー 、アンドレ・ラマル 、マイケル・オホーヴェン 、リック・シュウォーツ 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:ゲイリー・ルチェッシ、トム・ローゼンバーグ、スコット・スタインドーフ
監督:ロバート・ベントン
脚本:ニコラス・メイヤー
原作:フィリップ・ロス
撮影:
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:アンソニー・ホプキンス 、ニコール・キッドマン 、エド・ハリス 、ゲイリー・シニーズ 、ウェントワース・ミラー

文芸作品。日本では全然聞いたこと無かったけど、アメリカではそれなりに話題になったらしい原作の映画化。キャスティングも一応拡大公開レベルの知名度もあるしね。ただ、とにかく理屈っぽく、だらだらと、続く。大学を黒人差別発言で退職するはめになった主人公が実は黒人であることを隠した一生であった、っていう話。ニコール・キッドマンが子供を焼死させたトラウマに苛まれてるっていう話。そんな過去アリの老若が出会って恋愛関係になって。こう整理するとかなり荒唐無稽な設定で、なにを映画として「発信」したいのか全く不明なまま主人公は交通事故で死んじゃうの。ああ、この「終わってない感」をどうしてくれるのかしら。

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トランスポーター2 2006-06-05

Transporter2原題:THE TRANSPORTER 2
邦題:トランスポーター2
時間:88分
公開:2006-06-03
製作年度:2005
製作国:フランス/アメリカ
配給:アスミックエース
製作総指揮:テリー・ミラー
製作:リュック・ベッソン、スティーヴ・チャスマン
監督:ルイ・レテリエ
脚本:リュック・ベッソン 、ロバート・マーク・ケイメン
原作:
撮影:ミッチェル・アムンドセン
音楽:アレクサンドル・アザリア
出演:ジェイソン・ステイサム 、アレッサンドロ・ガスマン 、アンバー・ヴァレッタ 、ケイト・ノタ 、マシュー・モディーン

この作品を観るために「トランスポーター」をDVDで観ておいたわけで、主人公のキャラや仕事のハードボイルドさ、っていうか「運転手版ゴルゴ13」な世界観は予習してあった。で、珍しく「パート2」の方が圧倒的に面白く出来たシリーズね、っていうのが最終感想。「1」にあったようなストーリーの流れのリズムを止めたりずらしたりする「ラブシーン」が皆無。ひたすら追跡と爆発と逃走と闘争。骨太っていうか荒いっていうか単純な物語の軸にそって、あとはどう疾走感とスケール感がある派手な画面を作ってお客様に楽しんで、スッキリして、溜飲下げていただくか、っていうサービス精神あふれる作品。何時間もかかる懐石料理もいいけど、こういう牛丼みたいな映画もいいかもね。短いし。

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アンダルシアの犬  2006-06-05

Andarusia原題:UN CHIEN ANDALOU
邦題:アンダルシアの犬
時間:17分
公開:
製作年度:1928
製作国:フランス
製作:ルイス・ブニュエル
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル 、サルヴァドール・ダリ
撮影:アルベール・デュベルジャン
出演:ピエール・バチェフ 、シモーヌ・マルイユ 、ハイメ・ミラビエス 、サルヴァドール・ダリ 、ルイス・ブニュエル

1928年に作られた無声映画。映画の最初期に近い作品なのに、この時期ですでに「実験映画」っていうものが誕生していたのに驚く。っていうか、実験映画っていうつもりじゃなくて「アート」として芸術表現手段としてのフィルムっていう作品なのよね。ダリとブニュエルだもの。ブニュエルって超難解っていうイメージがあるんで、物語や映像の意味を理解しようなんて最初から思ってなかったもの。で、やっぱりわけのわからない作品。冒頭の眼球を剃刀で裂くシーンがセンセーショナルって映画史系の本にもあったので、そのシーンの「目撃者」になろうっていうだけで観たのが真相かな。ほんと変な映画。

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カイロの紫のバラ 2006-06-04

Purpleroseofcairo原題:THE PURPLE ROSE OF CAIRO
邦題:カイロの紫のバラ
時間:82分
公開:1986-04
製作年度:1985
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:チャールズ・H・ジョフィ
製作:ロバート・グリーンハット、マイケル・ペイサー、ゲイル・シシリア
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
原作:
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽:ディック・ハイマン
出演:ミア・ファロー 、ジェフ・ダニエルズ 、ダニー・アイエロ 、エド・ハーマン 、ダイアン・ウィースト

切ないエンディング。男の身勝手が、純粋で、ちょっと足りなくて、暴力夫のいいなりに生活してる映画マニアの人妻を、翻弄して捨てて行ってしまう。っていう残酷な物語だとは思わなかった。映画の登場人物がスクリーンから出てきて、演じてる俳優がそれを収めに来て、っていうスプラスティック・コメディな設定と演出をしながら「映画はしょせん夢の箱なのね」っていう現実に目を覚まさせてくれる。スクリーンの中で、登場人物がいなくなって物語が中断してしまい、困惑してグチったりしてる他の出演者のシーンがシュールで面白かったわ。んなことあるわけないじゃない、って思いつつも、物語の必然で「起きている事を受容」する観客としての自分、つまり「映画ファン」である自分を主人公に投影してしまうっていう二重性を持ってる作品ね。いろいろあって、夢のような可能性が消えても、アステア&ロジャースの新作映画を観て、そのスクリーン世界に心を奪われている主人公の「現実」が、私の現実なのよね。

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愛より強い旅 2006-06-02

Exiles原題:EXILS
邦題:愛より強い旅
時間:103分
公開:2005-12-17
製作年度:2004
製作国:フランス
配給:日活
製作総指揮:
製作:トニー・ガトリフ
監督:トニー・ガトリフ
脚本:トニー・ガトリフ
原作:
撮影:セリーヌ・ボゾン
音楽:トニー・ガトリフ、デルフィーヌ・マントゥレ 
出演:ロマン・デュリス 、ルブナ・アザバル 、レイラ・マクルフ 、アビブ・シェック 、ズイール・ゼカム

2年前のカンヌ映画祭で見逃したら監督賞かなんかとってビックリした作品。「EXILS」って原題で覚えてたんだけど、こんなタイトルになるなんてビック リ。といっても邦題にしたら余計わかわかんなくなってるっぽいけどね。ともあれ、変なロードムービーだよんって現地で聞いてたけど、本当、変なロードムー ビーだった。クライマックスの占いっていうか除霊っていうかヘンなシーンが延々と続くあたりは思いっきり眠気をさそった。いきあたりばったりな目的さえ も、もうひとつ感情移入できない退屈極まりない作品なのに、なんで監督賞なんかもらえちゃんだろう。不思議ねカンヌって。知らないうちに公開されて知らな いうちに終わって、突如名画座に出てくるレベルの「アート系映画」なんだろうから、こういう映画の存在意味って?ってマジ考えちゃうわ。日活がどうして配 給なんだろう。カンヌのアドレナリン高揚で買っちゃったのかしら。

 


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僕のニューヨークライフ 2006-06-02

Anythingelse原題:ANYTHING ELSE
邦題:僕のニューヨークライフ
時間:112分
公開:2006-01-21
製作年度:2003
製作国:アメリカ/フランス/オランダ/イギリス
配給:日活
製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム 、ジャック・ロリンズ 、ベニー・メディナ
製作:レッティ・アロンソン
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
原作:
撮影:ダリウス・コンジ
音楽:
出演:ジェイソン・ビッグス 、クリスティナ・リッチ 、ウディ・アレン 、ストッカード・チャニング 、ダニー・デヴィート


いつも書くけど、恵比寿ガーデンシネマはステキな私ごのみな映画が多いんだけど、駅からの距離感が嫌いでグズグズしてるうちに終わっちゃう。ということ で、このウディ・アレン映画も見逃した作品。でも昨日あまりに面白かった「マッチポイント」を観てしまったので、目黒シネマ詣。目黒シネマ、新橋文化、飯 田橋ギンレイはあなどれないラインアップを突然してくるので要注意よね。で、映画はというとNYが舞台でウディも饒舌なインチキおじさん役でもうひとつ目 新しさが無くて終わった。ちょっぴりがっかりかな。クリスティナ・リッチが相変わらず屈折&心の病持ちな役柄。どうして彼女ってこういうダウンな役ばっか りなんだろう。キューティ・ブロンドの主役は一生しないんだろうなぁ。

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マッチポイント 2006-06-01

Matchpoint原題:MATCH POINT
邦題:マッチポイント
時間:124分
公開:2006-
製作年度:2005
製作国:イギリス/アメリカ/ルクセンブルグ
配給:アスミックエース
製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム
製作:レッティ・アロンソン、ルーシー・ダーウィン、ギャレス・ワイリー
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
原作:
撮影:レミ・アデファラシン
音楽:
出演:ジョナサン・リス・マイヤーズ 、スカーレット・ヨハンソン 、エミリー・モーティマー 、マシュー・グッド 、ブライアン・コックス


ちょっと長いかも。といいつつ、無駄なところがほとんど発見できないから適切なのかしら。ものすごく良く練られたシナリオとウディアレン流のテンポがやた ら良いストーリー展開の演出。ロンドンが舞台だけにウディ・アレンも登場のしようがないから監督業に専念できてるみたい。冒頭で主人公が「罪と罰」を読ん でるっていうことから思いっきり伏線になっていたりテニスボールの行方についてキッチリと説明してから映画がスタートするのも「こういう仕掛けをクライ マックスに配置してあります」っていうのがラストになって観客に気付かせるの。ゴージャスで不道徳で罰当たりで、とってもステキな映画に仕上がってる。去 年のカンヌ映画祭では前半で上映が終わってしまって、見逃してる。良い評判だけを聞いてたので悔しい思いをしてたけど、評判どおりだったわ。本当に「おも しろい」映画なんだもの。

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日本沈没(2006) 2006-06-01

Nipponchinbotsu2006邦題:日本沈没(2006)
時間:135分
公開:2006-07-15
製作年度:2006
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:濱名一哉
製作:中沢敏明
監督:樋口真嗣
脚本:加藤正人
原作:小松左京
撮影:
音楽:岩代太郎
出演:草彅剛 、柴咲コウ 、豊川悦司 、大地真央 、及川光博

結局のところ草彅剛がアリかどうか、っていう好みの問題だと思うけど、柴咲コウとの恋愛を一方の軸に置いてしまったことが、映画としての最大の敗因ね。ってまだ公開もしてないから失礼か。豊川悦司のやたら格好いい超天才地質学博士が眉間にしわを寄せて「日本を救うのは俺様ひとり」な芝居のハザマに草彅剛が柴咲コウの関西大震災トラウマ独白に同情&恋する物語が、誰がなんと言おうとも語られ、ついでに地震やら列島沈没やら火山噴火やらのCGスペクタクルが唐突に説明無く提示される、っていう統合不全症のような映画。いったい何を言いたいのかまったく不明。肝心の石坂浩二内閣総理大臣も冒頭十数分であっけなくご臨終。あとは残された若手女性閣僚の大地真央が右往左往するけど「なにかをやってる」気配はまったく無いの。って、演出的な語り不足なのかしら。ともあれ、政府中央の確執もちょこっと描いてそれっきり。豊川と大地が元夫婦っていうのも「だからなにか起きるの?」っていう仕掛けにもなにもなってないし、いったいどこまでシナリオを推敲したのかっていうと、多分そんな暇なかったんだ、ってことかしら。

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