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THE BOW 2005,5,19 CANNES 2005

bow 原題:THE BOW
邦題:未定
時間:115分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:韓国
配給:ハピネット
製作総指揮:
製作:
監督:Kim Ki-Dok
脚本:Kim Ki-Dok
原作:
音楽:
出演:Jeon Sung-hwan,Han Yeo-run


老人と少女の船の上で暮らす、ラブストーリーっていう触れ込みで、キム・ギドクらしくないわね、って思ってたら、思いっきりキム・ギドクだったわ。もう直らないわね絶対。まあ、直ってってもどういう状態が正常かはわからないけど。設定は沖合いに係留してる住居にもなってる漁船に釣り客をはしけで連れてきて魚釣りをさせる商売をしている老人と少女。祖父と孫かという設定なんだけど、そのうち親戚関係じゃないことを見せていく。カレンダーには老人が少女と結婚するスケジュールが書かれていて、その日を待っている老人は結婚衣裳をそろえていく。そんなプラトニックな関係が淡々と描かれていくのは、ヨーロッパ映画っぽい「儚さ」があるの。でも少女に心をよせる釣り客の若者が登場して、老人と少女の関係性は破綻し始める。っていうあたりから映画そのものも破綻していく。結局少女は10年前に誘拐された子で、老人が船で「飼育」していたっていうことが明らかになっていく。新潟の事件みたいね。そこからラストの20分くらいが、もうわけわからない状態。キム・ギドクらしいっていえばらしいけど、誰にでもわかりやすい結末をつくれない監督なのよね。「サマリア」もそうだったけど。独りよがりで、なんか深遠な自分しか理解してないテーマを暗喩で描いていくからもう観客は思いっきり置いてけぼり。釣り少年が見ている中で少女と老人は結婚式をあげ、初夜をはしけの甲板で迎える。でも老人は海へ飛び込み自殺するけど、少女は老人の放った矢を股間にうけて、老人の霊魂と交わるって、ああ、書いていて嫌になるくらい変。もう絶対おかしい。それを観続ける釣り少年って誰?何の比喩?キリスト教的な分析ができるの?でも、監督は理屈をもってるんだろうなぁ。

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