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ならず者 2005-12-27

outlaw 原題:THE OUTLAW
邦題:ならず者
時間:103分
公開:1952-11
製作年度:1943
製作国:アメリカ
配給:RKO
製作総指揮:
製作:ハワード・ヒューズ
監督:ハワード・ヒューズ
脚本:ジュールズ・ファーズマン  
原作:ベン・ヘクト、ハワード・ホークス
撮影:グレッグ・トーランド
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:ウォルター・ヒューストン、ジャック・ビューテル、ジェーン・ラッセル 

「アビエイター」で富豪ハワード・ヒューズがハリウッド進出を夢見て映画製作をするくだりが描かれていた。で、ジェーン・ラッセルにまつわるエピソードもあったので、ついGyaoで発見して観てしまった映画がこれ。で、結果は大愚作。演出力って無い。お金持ちのダンナが趣味の浄瑠璃で回りの人たちに迷惑をかける「寝床」っていう落語があるけど、まさにこの作品は映画界の「寝床」ね。これがまた聞き手が迷惑するだけじゃなくて映画にかかわるあらゆるスタッフ・キャストがダンナ芸のために、人生のキャリアの一時期を犠牲にしてるわけだから困ったものね。でも多分、たっぷりお金をゲットしてるんだろうから、ビジネスとしては美味しかったのかもしれないな。それにしても娯楽映画のレベルをはるかに届かない作品を作ってしまったことをハワード・ヒューズは自覚してるのかしら。

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男たちの大和/YAMATO 2005-12-26

yamato2005 邦題:男たちの大和/YAMATO
時間:145分
公開:2005-12-17
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:高岩淡 、広瀬道貞
製作:角川春樹
監督:佐藤純彌
脚本:佐藤純彌 
原作:辺見じゅん
撮影:阪本善尚
音楽:久石譲
出演:反町隆史 、中村獅童 、鈴木京香 、松山ケンイチ 、渡辺大

東映のホームページとか観て見ると30年くらい昔までは毎年夏になると「戦争映画」を架けていたみたい。もちろん終戦記念日とかを意識した興行の手口なんだろうけど、そういう意味では、夏に戦争映画大作っていうのは、私の年齢では現実的な記憶にはない。
で、去年は戦後60年っていう「節目」な年だったわけで、堂々と臆面もなく、戦争映画大作を作りましたっていうのが、この「ヤマト」なんだろうな。しかも大作っていえば、ゾンビのように復活した角川春樹という豪腕&誇大妄想な映画製作者だもの。かなり前から広島に実物大のセットを組んだというようなニュースも出てたし。その結果がこの映画なのね。3箇所くらいしっかり泣かせてくれるシーンもあるし、薄っぺらな「戦争の悲劇から描く反戦性」とか「戦争をひきづる老人」とかが網羅されているオーソドックスな、ひと時代昔なタイプの戦争超大作に仕上がってるわ。きっと映画館で観る映画なんだろうけど、どうしても「誰に見せたかった」というより「作りたかった」という要素が強い映画でしかないのね。ところで昨日スキーのやりすぎで腰が痛くなって近所の病院の整形に行ったら、お正月明けの病院詣での老人団体に遭遇してしまった。で、待合室で会話を聞いてたら「南方へ送られたけど200人以上いた仲間で30人しか帰ってこれなかった」とか「怠け者は贅沢を言って餓死したけど、俺はトカゲやネズミを食って生き残った」とか、ナマな戦争体験談の披露合戦になっていた。まあ、ヤマトの100倍おもしろかった。

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SAYURI 2005-12-26

sayuri 原題:MEMOIRS OF A GEISHA
邦題:SAYURI
時間:146分
公開:2005-12-10
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:ブエナ・松竹
製作総指揮:ゲイリー・バーバー 、ロジャー・バーンバウム 、ボビー・コーエン 、パトリシア・ウィッチャー
製作:スティーヴン・スピルバーグ、ルーシー・フィッシャー、ダグラス・ウィック
監督:ロブ・マーシャル
脚本:ロビン・スウィコード 、ダグ・ライト  
原作:アーサー・ゴールデン
撮影:ディオン・ビーブ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:チャン・ツィイー 、渡辺謙 、ミシェル・ヨー 、役所広司 、桃井かおり

すっごく「日本」に似ているけど「エキゾチック&オリエンタルな架空の国」の物語よね。って思わなければいけない映画。映画っていうのはそういうもんだろうし、LOTRだって、どこにもない「どこか」の話だし。それに近い感覚で観なきゃ。で、映画の舞台になってる「架空の国」には「ゲイシャ」という貧乏な女性が栄達の可能性を追求できる職業があって、その職業の究極の目標は「ダンナ」をゲットすることっていう事になってる。もちろん「ダンナ」をゲットするためには、ヴァージンでいて「ミズアゲ」を受けなければならないっていう条件がつく。しかも、それ以降かせいだお金は「オキヤ」という所属するプロダクションの経営をささえることに使われる。もちろん、そのプロダクション経営者は女性で、稼ぐ「ゲイシャ」を養女にして後を継がせるという人生ルートも用意されている。ああ、不思議。そんなシステムが唯一の価値観にある「架空の国」を思いついて映画にしてみようっていう感覚。どうやら、この国の公用語は英語らしいけど、まあLOTRでは、どんな種族でも英語を使ってたから、これは「世界で公開する映画の都合」なんだって割り切るしかない。わたしが所属する日本という国にそっくりなだけに、ともすれば「日本を舞台にした映画」って思ってしまうシーンもあるけど、それじゃいけない。インド人がこの映画を観る感覚で対応しなきゃいけないのよね。別にインド人じゃなくてもいいけど。

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カサブランカ 2005-12-26

casablanca 原題:CASABLANCA
邦題:カサブランカ
時間:103分
公開:1946-06
製作年度:1942
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ハル・B・ウォリス
監督:マイケル・カーティス
脚本:ジュリアス・J・エプスタイン 、フィリップ・G・エプスタイン 、ハワード・コッチ  
原作:マーレイ・バーネット 、ジョアン・アリソン
撮影:アーサー・エディソン
音楽:マックス・スタイナー
出演:ハンフリー・ボガート 、イングリッド・バーグマン 、ポール・ヘンリード 、クロード・レインズ 、コンラート・ファイト
あらゆる映画がこの映画の哀愁あふれるラストシーンを超えようとして、とうとう思いきりウディ・アレンとかは真似(パロディなんだけど)してみたりっていう、名作という看板がふさわしい映画。でもこんな映画が「戦時中」に制作されていたっていうことに驚く。ハンフリー・ボガードがわたし的にはちょっとオッサン臭くて、バーグマンがメロメロになるっていうのがビジュアル的に違和感あるけど、まあ映画だしね。アメリカ人にとってはタフな「影ある中年」ってことでセクシーに感じるのかもしれない。そんなことはどうでもいいけど、「キミの瞳に乾杯」っていうセリフ。この日本語訳っていうのは、これでいいのかしら。直訳?有名なセリフらしいけど、どうも日本人の感覚じゃ意味不明なんだけど。どうしたらいいのかしら。

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24  15:00-18:00 2005,12,24

24 原題:24 TWENTY FOUR (1st Season)
邦題:24
公開:2001-2002
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:FOX
監督:スティーヴン・ホプキンス、ジョン・カサー
製作:サイラス・ヤヴネ、アンドレア・ニューマン
製作総指揮:ブライアン・グレイザー、トニー・クランツ、ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ロン・ハワード
共同製作総指揮:スティーヴン・ホプキンス、ハワード・ゴードン
企画:ジョエル・サーノウ、ロバート・コクラン
脚本:ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ハワード・ゴードン
出演:
キーファー・サザーランド Kiefer Sutherland ジャック・バウアー
レスリー・ホープ Leslie Hope テリー・バウアー
サラ・クラーク Sarah Clarke ニーナ・マイヤーズ
エリシャ・カスバート Elisha Cuthbert キンバリー・バウアー
デニス・ヘイスバート Dennis Haysbert デイビッド・パーマー上院議員
ペニー・ジョンソン・ジェラルド Penny Johnson Jerald シェリー・パーマー
カルロス・バーナード Carlos Bernard トニー・アルメイダ
ザンダー・バークレイ Xander Berkeley ジョージ・メイソン
ダニエル・ベス Daniel Bess リック
ヴィセラス・レオン・シャノン Vicellous Reon Shannon キース・パーマー
メガリン・エキカンウォーク Megalyn Echikunwoke ニコール・パーマー
カリーナ・アロヤヴ Karina Arroyave ジェイミー・ファレル
ミア・カーシュナー Mia Kirshner マンディ
マイケル・オニール Michael O'Neill リチャード・ウォルシュ
ルドルフ・マーティン Rudolf Martin マーティン/ジョナサン
リチャード・バージ Richard Burgi アラン・ヨーク/ケビン・キャロル
マシュー・キャリー Matthew Carey ダン
ジャッキー・マックスウェル Jacqui Maxwell ジャネット・ヨーク
ザック・グルニエ Zach Grenier カール・ウェブ
ジュード・チコレッラ Jude Ciccolella マイク・ノヴィック
タマラ・チュニー Tamara Tunie アルバータ・グリーン
マイケル・マッシー Michael Massee アイラ・ゲインズ
エリック・バルフォー Eric Balfour マイロ
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek アンドレ・ドレーゼン
ミシャ・コリンズ Misha Collins アレクシス・ドレーゼン
ポール・シュルツ Paul Schulze ライアン・シャペル
グレン・モーシャワー Glenn Morshower

CUTの隠れ家で聴取をうけていたテリーとキム。ここも暗殺者に襲われ逃げる。しかしキムを乗せたまま自動車が崖を落下。そのショックでテリーは記憶喪失に。

ジャックは暗殺者3人を特定。パーマーの選挙事務女性がその一人とつきあってることがわかり、彼女をおとりにしようとするが、彼女は暗殺者をナイフで刺す。

幸いに怪我ですんだキムは母親を探すために誘拐犯のリックのもとへ。しかしリックは麻薬取引にまきこまれるが、金をもってくるはずの相棒はすでに殺されていることを告白できないでいる。

テリーはかつて付き合っていた外科医に助けられ自宅へ。しかし、そこにも暗殺者が。危機一髪のところをトニーが助ける。

麻薬取引の相手は実はおとり捜査の警官。で、キムは共謀者として逮捕されてしまう。そのほうが安全かもね。

ジャックは新たな情報で謎の動物保護区へ。暗殺者たちはある時間、そこを停電にしようとしていたらしい。いったいその保護区はなにがあるのか?

パーマー議員は息子の7年前の犯罪を告白する記者会見をついに開く。私はパーマー夫人、すっごい嫌い。

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バルカン超特急 2005-12-22

ml_valcan 原題:THE LADY VANISHES
邦題:バルカン超特急
時間:98分
公開:1976-11
製作年度:1938
製作国:イギリス
配給:
製作総指揮:
製作:エドワード・ブラック
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:シドニー・ギリアット  
原作:エセル・リナ・ホワイト
撮影:
音楽:ルイス・レヴィ
出演:マーガレット・ロックウッド 、マイケル・レッドグレーヴ 、ポール・ルーカス 、グーギー・ウィザース 、リンデン・トラヴァース

「消えた女性」という原題のとおり、列車の中で老嬢が失踪するサスペンス。彼女がいたことを誰も知らない、っていう謎。バルカン半島にまつわるスパイ事件にまきこまれるわけなんだけど、その失踪女性が「いた」ことを確認する小道具に、窓ガラスに書いた彼女の名前がある。で、どっかで見たなって思ってたら近々公開される「フライトプラン」の予告。豪華旅客機で娘が失踪するっていう話らしいけど、やっぱり窓ガラスに娘が書いたハートマークのいたづら描きが「いた」証拠になるらしい。密室の列車と旅客機からの人物消失っていうテーマだし、ちょっと「フライトプラン」に興味もわいてきた。ヒッチコックが70年ちかく前に作った映画を超えられてるかしら。それはさておき、「バルカン超特急」ではスパイのレポートを楽譜にして「音楽」として運んで行くっていうクライマックス。すっごく前衛的だし独創的よね。しかもニヤっとしそうなラストシーン。オリジナリティにあふれていた時代の映画って、いいわよね。

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平原児 2005,12,20

plainsman 原題:THE PLAINSMAN
邦題:平原児
時間:113分
公開:1937-03
製作年度:1936
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:セシル・B・デミル
監督:セシル・B・デミル
脚本:ウォルデマー・ヤング 、ハロルド・ラム 、リン・リッグス  
原作:コートニー・ライリー・クーパー 、フランク・J・ウィルスタック
撮影:ヴィクター・ミルナー
音楽:ボリス・モロス 、ジョージ・アンセイル
出演:ゲイリー・クーパー 、ジーン・アーサー 、ジェームズ・エリソン 、チャールズ・ビックフォード 、ポーター・ホール

ゲーリー・クーパーっていう俳優が好きになってしまった。背が高くてカッコいい。困った顔が素敵。で、ちょっと不良が入ってるし。この作品の役柄でそういう役作りをしてるなら名優かもしれない。ストーリーは解説によると西部劇の定番なヒーローたちにまつわる「ご存知もの」なんだって。バッファロー・ビル、カラミティ・ジェーン、ワイルド・ビル・ヒコックといった日本でいえば坂本竜馬や近藤勇といったネームバリューがある西部の有名人の「有名エピソード」物語にしたててあるの。騎兵隊のカスター将軍やリンカーン大統領までオール(歴史)スターが総登場って、日本でいえばお正月映画の忠臣蔵みたいな感じかしら。40年くらい前の日本映画界だとね。

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単騎、千里を走る 2005,12,20

tanki_new 原題:千里走単騎
邦題:単騎、千里を走る。
時間:108分
公開:2006-01-28
製作年度:
製作国:
配給:東宝
製作総指揮:
製作:ビル・コン
監督:チャン・イーモウ 、降旗康男
脚本:ツォウ・ジンチ  
原作:
撮影:
音楽:
出演:高倉健 、寺島しのぶ 、リー・ジャーミン 、チュー・リン 、ジャン・ウェン

饒舌すぎる高倉健。中国人にとっては高倉健の「健さんとしての存在のしかた」は理解してるのかしら。多分ぜんぜん判ってないかもしれない。無口な朴訥な猟師っていう設定なんだけど、中国のシーンでは語りまくる高倉健。しかも心象風景のナレーションもたっぷり。それだけで違和感よね。完全に。中国語と日本語の錯綜する会話シーンはなにか質の悪いドキュメンタリーを観てるようにリアルすぎて、面白みが皆無。息子(声だけ出る中井貴一)の撮影し残した「仮面舞踏」をなぜ高倉健が撮影に行くかという状況はわかるけど、動機に感情移入できないの。それがなぜ息子に対する贖罪になるのか、さっぱり不明。舞踏家の息子を山村から連れ出して巻き起こる事件も、何がどこへどう繋がって象徴とされているかが「あからさますぎる」のか「暗喩すぎる」のか中途半端。中国の壮大な風景だけが印象に残るけど、ストーリー的にはあまりに無残な作品になってしまってるわ。

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拳銃無宿 2005-12-19

kenjumushuku 原題:ANGEL AND THE BADMAN
邦題:拳銃無宿
時間:100分
公開:1949-09
製作年度:1947
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ジョン・ウェイン
監督:ジェームズ・エドワード・グラント
脚本:ジェームズ・エドワード・グラント 
原作:
撮影:アーチー・J・スタウト
音楽:リチャード・ヘイゲマン
出演:ジョン・ウェイン、ゲイル・ラッセル、ハリー・ケイリー、ブルース・キャボット、アイリーン・リッチ

原題のほうが内容がわかりやすいな。邦題はジョン・ウェインのタフな西部劇アクションっていう趣なんだけど、全然ちがうんだもの。暴れん坊が純粋無垢な処女の愛にほだされて改心して農夫として生まれ変わって生きていこうって決心する物語。愛を知ったフランケンシュタインとかと同じね。神を信じる心と純粋な愛情が、獣のような荒くれ者の心を溶かして正義に生きるようにさせるっていう「おとぎ話」なんだけど、アメリカ人ってこういう無いものねだりな映画が好きよね。贖罪なのかしら。現実の。

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静かなる対決 2005-12-19

abilenetown 原題:ABILENE TOWN
邦題:静かなる対決
時間:90分
公開:1952-12
製作年度:1946
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ジュールス・レヴィ
監督:エドウィン・L・マリン
脚本:ハロルド・シューメイト 
原作:アーネスト・ヘイコックス
撮影:アーチー・J・スタウト
音楽:ナット・W・フィンストン
出演:ランドルフ・スコット、アン・ドヴォラック、エドガー・ブキャナン

Gyaoへ行ったら西部劇がたくさん公開されてたのでまとめて鑑賞。で、最初にこの思いっきり地味な映画に当たってしまった。アメリカがカウボーイの時代から開拓者による街づくりの時代への転換期を社会派な視点から描いたドラマ。だから派手なガンアクションもないし、うじうじと主人公たちは「時代の転換」に順応しなきゃと悩んでいるし、守旧的なカウボーイたちは最後のあがきで暴れてみせるし、でも否定されて。っていうのを我慢してたら、気がついた。最近の日本にそっくりなのね。なんか時代が変わってるのに、順応できない守旧勢力がそれを認めようとしないっていうなんてところ。

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24  11:00-14:00 2005,12,18

24原題:24 TWENTY FOUR (1st Season)
邦題:24
公開:2001-2002
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:FOX
監督:スティーヴン・ホプキンス、ジョン・カサー
製作:サイラス・ヤヴネ、アンドレア・ニューマン
製作総指揮:ブライアン・グレイザー、トニー・クランツ、ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ロン・ハワード
共同製作総指揮:スティーヴン・ホプキンス、ハワード・ゴードン
企画:ジョエル・サーノウ、ロバート・コクラン
脚本:ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ハワード・ゴードン
出演:
キーファー・サザーランド Kiefer Sutherland ジャック・バウアー
レスリー・ホープ Leslie Hope テリー・バウアー
サラ・クラーク Sarah Clarke ニーナ・マイヤーズ
エリシャ・カスバート Elisha Cuthbert キンバリー・バウアー
デニス・ヘイスバート Dennis Haysbert デイビッド・パーマー上院議員
ペニー・ジョンソン・ジェラルド Penny Johnson Jerald シェリー・パーマー
カルロス・バーナード Carlos Bernard トニー・アルメイダ
ザンダー・バークレイ Xander Berkeley ジョージ・メイソン
ダニエル・ベス Daniel Bess リック
ヴィセラス・レオン・シャノン Vicellous Reon Shannon キース・パーマー
メガリン・エキカンウォーク Megalyn Echikunwoke ニコール・パーマー
カリーナ・アロヤヴ Karina Arroyave ジェイミー・ファレル
ミア・カーシュナー Mia Kirshner マンディ
マイケル・オニール Michael O'Neill リチャード・ウォルシュ
ルドルフ・マーティン Rudolf Martin マーティン/ジョナサン
リチャード・バージ Richard Burgi アラン・ヨーク/ケビン・キャロル
マシュー・キャリー Matthew Carey ダン
ジャッキー・マックスウェル Jacqui Maxwell ジャネット・ヨーク
ザック・グルニエ Zach Grenier カール・ウェブ
ジュード・チコレッラ Jude Ciccolella マイク・ノヴィック
タマラ・チュニー Tamara Tunie アルバータ・グリーン
マイケル・マッシー Michael Massee アイラ・ゲインズ
エリック・バルフォー Eric Balfour マイロ
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek アンドレ・ドレーゼン
ミシャ・コリンズ Misha Collins アレクシス・ドレーゼン
ポール・シュルツ Paul Schulze ライアン・シャペル
グレン・モーシャワー Glenn Morshower

・テロリストの隠れ家に潜入したバウワーは妻子の救出に成功する。

・パーマー議員は支持者たちの陰謀で選挙をすすめるしか息子を救う手がない状況へ追い込まれる。しかし息子は反発。

・パーマー議員とバウワーの接点が見つかる。2年前のコソボでの秘密任務の隊長がバウワーで最終決定したのが国防担当のパーマーだったのだ。

・この任務で妻子を殺害されたテロリストの復讐であるらしいことが判明する。ということはバウワーの妻子も殺害ターゲットにされている恐れがある。

・テロリストは最初の暗殺計画に失敗したため次なる一手を打つ。3人の暗殺者がLAに乗り込んできているようだ。しかも、その一人は妻子を殺され復讐の鬼となっている主犯の弟。しかも、彼はパーマー議員の側近女性を篭絡している。

・バウワーの妻子がいる隠れ家も安心できない。CTUは急遽警備を増強する。おりしもバウワーの妻は自分の妊娠に気づく。さらに、警備担当のニーナが別居中、夫の恋人だったことを確信する。

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極道の妻たち 2005-12-16

gokudonotsuma1 邦題:極道の妻たち 
時間:120分
公開:1986/11/15
製作年度:1996
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:五社英雄
脚本:高田宏治 
原作:家田荘子
撮影:
音楽:佐藤勝
出演:岩下志麻、佐藤慶、世良公則、かたせ梨乃、佳那晃子、成田三樹夫、岩尾正隆

原作も知ってるし、何作目かは映画も観たことあるし。でも第一作は初めて。岩下志麻がかっこいい。世良公則がこんなに頑張る役者だとは思わなかった。第一作だけあって、ここそこに原作にある「きめセリフ」が引用されている。贅沢においしいセリフを使ってるから二作目から苦労したかもしれないわね。ルポが原作なのにきちんと物語が仕立てられた「映画」になってるから東映は豪腕よね。「女たちの忠臣蔵」や「大奥」といった女性側からみた事件の真相っていうスタイルの暴力団版ね。

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日本侠客伝 2005-12-16

nihonkyokyakuden 邦題:日本侠客伝
時間:98分
公開:1964-08-13
製作年度:1964
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:マキノ雅弘
脚本:笠原和夫、村尾昭、野上竜雄
企画:俊藤浩滋、日下部五朗
撮影:三木滋人
音楽:斎藤一郎
出演:中村錦之助、高倉健、松方弘樹、津川雅彦、田村高広、大木実、長門裕之、三田佳子、藤純子、藤間紫、南田洋子、品川隆二、ミヤコ蝶々、南都雄二、安部徹

東映の任侠映画の代表作っていわれている。笠原和夫脚本とはいえ、やっぱり今みるとストーリーもゆったりしすぎてる。出演者があたりまえだけど、みんな若くて、そればかり気になってしまった。でも今の映画じゃこれだけの「面構え」の役者って少ないわよね。そういう意味では今の日本映画の「かるさ」が悲しいかも。

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エステサロン/ヴィーナス・ビューティ 2005-12-15

Venusbeauteinstitut 原題:VENUS BEAUTY INSTITUTE
邦題:エステサロン/ヴィーナス・ビューティ
時間:105分
公開:1999-11
製作年度:1999
製作国:フランス
配給:アルシネテラン
製作総指揮:
製作:
監督:トニー・マーシャル
脚本:トニー・マーシャル  
原作:
撮影:ジェラール・ド・バティスタ
音楽:
出演:ナタリー・バイ 、サミュエル・ル・ビアン 、マティルド・セニエ 、オドレイ・トトゥ 、ビュル・オジエ

エステサロンに勤める3人の女性のそれぞれの恋愛をかるーく描いている。なかテレビドラマレベルなんだけど、フランス映画ってこういう小さな物語が好きよね。多分アメリでブレイクしたオドレィ・トゥトゥが出演してるっていうだけで日本で公開されたんだろうなっていうくらい「特徴のない」映画。恋することに怯えて、愛される自分が信じられず、っていう主人公の心理が私にはちょっとわからなかったわ。っていうか共感できなかったから映画そのものを否定しちゃう。まあ、メチャ感動する人がいてもいいけどね。人それぞれだもの。

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エンパイア・オブ・ザ・ウルフ 2005,12,14

empireofwolf 原題:L' EMPIRE DES LOUPS
邦題:エンパイア・オブ・ザ・ウルフ
時間:128分
公開:2005-12-10
製作年度:2005
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:パトリス・ルドゥー
監督:クリス・ナオン
脚本:ジャン=クリストフ・グランジェ 、クリス・ナオン 、クリスチャン・クラヴィエ 、フランク・オリヴィエ  
原作:ジャン=クリストフ・グランジェ
撮影:ミシェル・アブラモヴィッチ
音楽:
出演:ジャン・レノ 、アーリー・ジョヴァー 、ジョスラン・キヴラン 、ラウラ・モランテ 、フィリップ・バス

クリムゾン・リバーのシリーズに似ているなって思ったら、作者が一緒だった。っていうことはこのジャン=クリストフ・グランジェって致命的にヴァリエーションに欠ける人なのねっていうこと。製作者も何を血迷ったかジャン・レノをCRと同じようなキャラでキャスティングするから、もう作品の区別がつかない。謎のテロリスト集団による残忍な連続殺人と政府高官夫人の謎の失踪事件がからみあって、それを追う若いはねっかえり刑事と一癖二癖ある一匹狼な有能刑事のバディ展開。この作品が「クリムゾン・リバー3 灰色狼の復讐」なんて無思想な邦題をつけられても納得しちゃうかもね。フレンチサスペンスとしては「クリムゾン・リバー」シリーズ並みであることで良しとするのかしら。もっと静謐なフィルム・ノワールの伝統はいずこへ?って感じよね。

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おとぼけオーギュスタン 2005,12,14

augustin 原題:AUGUSTIN
邦題:おとぼけオーギュスタン
時間:61分
公開:1996-04
製作年度:1995
製作国:フランス
配給:アルシネテラン
製作総指揮:
製作:フィリップ・ジャキ
監督:アンヌ・フォンテーヌ
脚本:アンヌ・フォンテーヌ 
原作:
撮影:ジャン=マリー・ドルージュ
音楽:
出演:ジャン=クレティアン・シベルタン=ブラン、ティエリー・レルミット、ステファニー・チャン
学生映画みたいに平板で、ストーリー性欠如して、俳優に魅力がなくて、っていう三重苦みたいな商業映画。劇場公開されてるんだから商業映画なんだろうけど、ひどい。で、調べてみたら監督は初監督なんだって。しかも自分で脚本書いてるし。最悪の展開にお金を出す人がいたんだからフランスの映画産業は奥が深いわね。タイトルだけみればジャック・タチのオフビートなコメディかなって錯覚するけど、わけのわからない「いったい笑わせる気があるの?」っていう作品。だからきっと監督はコメディを作ってるわけじゃなくて、深遠なテーマを持った青春ドラマを作ってるつもりだったのかもしれない。しかもアヴァンギャルドなアートタイプな作風でね。もしかしたらゴダールを気取ってるのかもしれない。フランス映画の監督って、とりあえずゴダールやルノワールになりたいんだろうから。絶対なれないけど。

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ロザンナのために 2005-12-14

forroseanna 原題:ROSEANNA'S GRAVE
邦題:ロザンナのために
時間:98分
公開:1997-12
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ポール・トライビッツ、アリソン・オーウェン、ダリオ・ポローニ
監督:ポール・ウェイランド
脚本:ソウル・タートルトーブ 
原作:
撮影:ヘンリー・ブラハム
音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:ジャン・レノ、マーセデス・ルール、ポリー・ウォーカー、マーク・フランケル、ルイジ・ディベルティ

アメリカ映画なんだけど、ヨーロッパ映画のテイストがたっぷりの作品ね。公開当時に観てるけど、やっぱりラストのどんでん返しにはニッコリしちゃったわ。死体が増えて右往左往するジャン・レノの雰囲気が面白いな。「ハリーの災難」みたいなブラックな「死体に困った」状態って、よく考えると荒唐無稽なんだけど、ちゃんとコメディとして成立させてしまってるのが上手。

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24  7:00-10:00 2005-12-13

24公開:2原題:24 TWENTY FOUR (1st Season)
邦題:24
001-2002
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:FOX
監督:スティーヴン・ホプキンス、ジョン・カサー
製作:サイラス・ヤヴネ、アンドレア・ニューマン
製作総指揮:ブライアン・グレイザー、トニー・クランツ、ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ロン・ハワード
共同製作総指揮:スティーヴン・ホプキンス、ハワード・ゴードン
企画:ジョエル・サーノウ、ロバート・コクラン
脚本:ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ハワード・ゴードン
出演:
キーファー・サザーランド Kiefer Sutherland ジャック・バウアー
レスリー・ホープ Leslie Hope テリー・バウアー
サラ・クラーク Sarah Clarke ニーナ・マイヤーズ
エリシャ・カスバート Elisha Cuthbert キンバリー・バウアー
デニス・ヘイスバート Dennis Haysbert デイビッド・パーマー上院議員
ペニー・ジョンソン・ジェラルド Penny Johnson Jerald シェリー・パーマー
カルロス・バーナード Carlos Bernard トニー・アルメイダ
ザンダー・バークレイ Xander Berkeley ジョージ・メイソン
ダニエル・ベス Daniel Bess リック
ヴィセラス・レオン・シャノン Vicellous Reon Shannon キース・パーマー
メガリン・エキカンウォーク Megalyn Echikunwoke ニコール・パーマー
カリーナ・アロヤヴ Karina Arroyave ジェイミー・ファレル
ミア・カーシュナー Mia Kirshner マンディ
マイケル・オニール Michael O'Neill リチャード・ウォルシュ
ルドルフ・マーティン Rudolf Martin マーティン/ジョナサン
リチャード・バージ Richard Burgi アラン・ヨーク/ケビン・キャロル
マシュー・キャリー Matthew Carey ダン
ジャッキー・マックスウェル Jacqui Maxwell ジャネット・ヨーク
ザック・グルニエ Zach Grenier カール・ウェブ
ジュード・チコレッラ Jude Ciccolella マイク・ノヴィック
タマラ・チュニー Tamara Tunie アルバータ・グリーン
マイケル・マッシー Michael Massee アイラ・ゲインズ
エリック・バルフォー Eric Balfour マイロ
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek アンドレ・ドレーゼン
ミシャ・コリンズ Misha Collins アレクシス・ドレーゼン
ポール・シュルツ Paul Schulze ライアン・シャペル
グレン・モーシャワー Glenn Morshower 

・ジャックが誘拐犯に脅迫されてパーカー暗殺犯に仕立て上げられそうになって危機一髪。しかしジャックはFBIから追われる身となる。ジェイミーが内通者であることが発覚し、自殺。CUTは冷血な新女性管理職を送り込む。

・妻と娘が誘拐犯に拘束されている。母は娘を助けるために誘拐犯に体を許す。携帯電話を盗み、ニーナとコンタクト。誘拐犯も黒幕がやってきて、リーダーを解任。人質を殺せと命令。

・パーカーは息子の過去の殺人事件を告白しようとするも、暗殺未遂事件で果たせず。パーカーの妻は裏仕事を引き受けてたブレーンに相談。殺人事件の証言者を殺害する展開になってしまう。怒るパーカー。夫婦、親子の間がギクシャクしはじめる。

・ジャックはFBIの捜査を逃れ、ニーナとコンタクトをとりながら、黒幕の一角に迫る。娘の友人の父と名乗った暗殺グループの一人を捕捉。妻子の囚われる隠れ家へ案内させる。

・新リーダーのもと暗殺計画とジャック抹殺計画は新展開の様相を見せる。

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ザスーラ 2005,12,12

zathra 原題:ZATHURA
邦題:ザスーラ
時間:110分
公開:2005-12-10
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:テッド・フィールド 、ルイス・デスポジート
製作:マイケル・デ・ルカ、スコット・クルーフ、ウィリアム・ティートラー
監督:ジョン・ファヴロー
脚本:デヴィッド・コープ 、ジョン・カンプス  
原作:クリス・ヴァン・オールズバーグ
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
音楽:ジョン・デブニー
出演:ジョシュ・ハッチャーソン 、ジョナ・ボボ 、ダックス・シェパード 、クリステン・スチュワート 、ティム・ロビンス

「ジュマンジ」の続編?っていうか進化形っていう宣伝。でも、よりお子様に向けたサイエンス・ファンタジー冒険映画に仕上がってる。難しくないしね。ある意味ではご都合主義映画の教科書みたいなストーリーになってるけど、それぞれの伏線とかがきちんと計算してあって(って子供でも判るレベルでね)、意外と拾い物の映画だったわ。クリスティン・スチュワートが生意気なお姉さんで、おいしい役どころ。これから人気が出るバービー女優の雰囲気を持ってたわ。ホロっとする兄弟のエピソードもアメリカンなホームドラマとしては、ファミリームービー合格っていう仕上がりになってるからお勧めね。でも全然ヒットしてないみたい。残念ね。

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24  MIDNIGHT-6:00 2005-12-11

24原題:24 TWENTY FOUR (1st Season)
邦題:24

公開:2001-2002
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:FOX
監督:スティーヴン・ホプキンス、ジョン・カサー
製作:サイラス・ヤヴネ、アンドレア・ニューマン
製作総指揮:ブライアン・グレイザー、トニー・クランツ、ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ロン・ハワード
共同製作総指揮:スティーヴン・ホプキンス、ハワード・ゴードン
企画:ジョエル・サーノウ、ロバート・コクラン
脚本:ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ハワード・ゴードン
出演:
キーファー・サザーランド Kiefer Sutherland ジャック・バウアー
レスリー・ホープ Leslie Hope テリー・バウアー
サラ・クラーク Sarah Clarke ニーナ・マイヤーズ
エリシャ・カスバート Elisha Cuthbert キンバリー・バウアー
デニス・ヘイスバート Dennis Haysbert デイビッド・パーマー上院議員
ペニー・ジョンソン・ジェラルド Penny Johnson Jerald シェリー・パーマー
カルロス・バーナード Carlos Bernard トニー・アルメイダ
ザンダー・バークレイ Xander Berkeley ジョージ・メイソン
ダニエル・ベス Daniel Bess リック
ヴィセラス・レオン・シャノン Vicellous Reon Shannon キース・パーマー
メガリン・エキカンウォーク Megalyn Echikunwoke ニコール・パーマー
カリーナ・アロヤヴ Karina Arroyave ジェイミー・ファレル
ミア・カーシュナー Mia Kirshner マンディ
マイケル・オニール Michael O'Neill リチャード・ウォルシュ
ルドルフ・マーティン Rudolf Martin マーティン/ジョナサン
リチャード・バージ Richard Burgi アラン・ヨーク/ケビン・キャロル
マシュー・キャリー Matthew Carey ダン
ジャッキー・マックスウェル Jacqui Maxwell ジャネット・ヨーク
ザック・グルニエ Zach Grenier カール・ウェブ
ジュード・チコレッラ Jude Ciccolella マイク・ノヴィック
タマラ・チュニー Tamara Tunie アルバータ・グリーン
マイケル・マッシー Michael Massee アイラ・ゲインズ
エリック・バルフォー Eric Balfour マイロ
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek アンドレ・ドレーゼン
ミシャ・コリンズ Misha Collins アレクシス・ドレーゼン
ポール・シュルツ Paul Schulze ライアン・シャペル
グレン・モーシャワー Glenn Morshower 

とまらない。でも7時間分いっきに観て疲れた。とりあえず、DVD3枚で今夜は中断。あと18時間でなにが起きるのかすっごいワクワク。

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ハリー・ポッターと炎のゴブレット 2005,12,10

hp2005 原題:HARRY POTTER AND THE GOBLET OF FIRE
邦題:ハリー・ポッターと炎のゴブレット
時間:157分
公開:2005-11-26
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:クリス・コロンバス 、デヴィッド・バロン 、マーク・ラドクリフ 、ターニャ・セガッチアン
製作:デヴィッド・ハイマン 
監督:マイク・ニューウェル
脚本:スティーヴ・クローヴス  
原作:J・K・ローリング
撮影:ロジャー・プラット
音楽:パトリック・ドイル
出演:ダニエル・ラドクリフ 、ルパート・グリント 、エマ・ワトソン 、トム・フェルトン 、スターニスラフ・イワネフスキー

階段の踊り場のようなエピソード回ね。原作ではこの次の「不死鳥」もそんな感じだったし。多分ラストの2巻で大団円に向けてもりあがるのかしらって思うけど。そういう意味ではこの映画は「娯楽作品」としてきっちりと仕上げようっていう努力が見えた感じ。とはいえ、既存のキャラクターを「知っていることが前提」な映画だから、初心者にはきついかも。第一作から観なきゃね。それにしてもハリーもハーマイオニーもロンもみんな大きくなってしまって、児童映画じゃなくて青春映画になってきてる。かわいい子役が、その可愛さを維持し続ける難しさを楽しむのもいいかもしれない。うすっぺらな感じがするのは原作が長大すぎて2時間半でも「ダイジェスト」にしか出来ないからだろうし、原作を読むのが面倒なら、映画で十分かもしれないだけのマトメは出来てるって思う。

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食神 2005,12,8

syokushin 原題:THE GOD OF COOKERY
邦題:食神
時間:92分
公開:1997-07
製作年度:1996
製作国:香港
配給:彩プロ
製作総指揮:
製作:ヤン・ゴッファイ
監督:チャウ・シンチー、リー・リクチ
脚本:チャウ・シンチー、ケー・シー・ツァン、ロー・マンサン 
原作:
撮影:ジングル・マー
音楽:クラレンス・ホイ
出演:チャウ・シンチー、カレン・モク、ウ・マンタ、クー・タクチュン

新宿系ハードボイルド作家の馳星周がペンネームを頂戴したチャウ・シンチー。心から格闘系コメディが好きなんだなって感心する。少林サッカーもそうだけど格闘技と異質なものをミックスして展開するコメディって日本では「異質な舞台で展開される青春感動ドラマ」の典型って言える「しこふんじゃった」から「スウィングガール」に繋がる系譜と重なる部分があると思わない?ともあれ「食」を舞台に成功=挫折=努力=勝利という少年ジャンプ型カタルシスを追求するチャウ・シンチーの発想の一形態として認めるわ。映画そのものはあんまり面白くないんだけど。やりたかった事はわかるもの。

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巴里の恋愛協奏曲 2005,12,8

parinorennai 原題:PAS SUR LA BOUCHE
邦題:巴里の恋愛協奏曲
時間:113分
公開:2004-12-25
製作年度:2003
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ブリュノ・ペズリー
監督:アラン・レネ
脚本:アラン・レネ 
原作:アンドレ・バルド
撮影:レナート・ベルタ
音楽:ブルーノ・フォンテイン、モーリス・イヴェン
出演:オドレイ・トトゥ、サビーヌ・アゼマ、ピエール・アルディティ、ランベール・ウィルソン、ジャリル・レスペール、ダニエル・プレヴォー、イザベル・ナンティ

アラン・レネっていうだけで巨匠!っていうイメージ。くしくも鈴木清順の「狸御殿」もあって「巨匠が金をドブにすてるためにオペレッタを作ってしまった」というシンクロニシティ。で、やっぱりオペレッタの老舗であるヨーロッパの勝利ね。日本じゃ馴染まなかったし、ゴージャスじゃないんだもの。フランス人の恋愛に対する憧れなのか現実なのかはわからないけど、複雑怪奇な恋にまつわるすれ違いと勘違いが人間関係を上手に描ききって仕上げてる。そういう意味では粋な舞台を観ているみたいだったけど、なぜか眠くなる。時代が望んでないのかもしれないわね。

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星降る夜のリストランテ 2005,12,7

hosifuruyoru 原題:LA CENA
邦題:星降る夜のリストランテ
時間:108分
公開:2001-03-17
製作年度:2000
製作国:イタリア・フランス
配給:アルシネテラン
製作総指揮:
製作:フランコ・コミッテリ
監督:エットレ・スコーラ
脚本:エットレ・スコーラ、フリオ・スカルペッリ、シルビア・スコラ 
原作:
撮影:フランコ・ディ・ジャコモ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ
出演:ファニー・アルダン、ヴィットリオ・ガスマン、ジャンカルロ・ジャンニーニ、マリー・ジラン 

小さなレストランに集まるお客さんが繰り広げるそれぞれのドラマが「営業時間」を上映時間にして描いている群像劇。とはいえ、それぞれのお客さんがお互いに関係をしていったり錯綜したり意外な相関があったりっていう部分は少ない。それにちょっと細切れなエピソードの繋がりになっていて、個々のテーブルでのドラマも盛り上がりに欠けていて、残念。いろいろ計算して、それなりに個性的なテーブルにしてるんだけど、そのテーブルを語りきるまえに次のテーブルエピソードに進んでしまうのでクライマックスへ向けての展開が平板すぎるの。占い師と悩む男のテーブルがちょっとした「奇跡」があってそこだけがファンタジーになってるけど、もっとしっかりと見せて欲しかったな。

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巴里の屋根の下 2005,12,6

parisyane 原題:SOUS LES TOITS DE PARIS
邦題:巴里の屋根の下
時間:92分
公開:1931-05
製作年度:1930
製作国:フランス
配給:三映社
製作総指揮:
製作:フランク・クリフォード
監督:ルネ・クレール
脚本:ルネ・クレール 
原作:
撮影:
音楽:ラウール・モレッティ
出演:アルベール・プレジャン、ポーラ・イレリー、ガストン・モド

サイレント映画とトーキー映画の端境期にあるような映画。有名なテーマソングと、恋と失恋。物悲しいラストシーンはフランス映画っぽい典型ね。ただドラマとしては平凡。というよりこの映画が作られた時代からみて普通なのかしら。ルネ・クレール監督が始めてトーキー映画を作ったっていう作品らしい。冒頭のパリの屋根からワンカットで主人公がコーラスを指揮している街角までクレーンで近寄って行く。それとともにコーラスの歌声がだんだん大きくなって行くっていうシーンでは、トーキー映画をこうしたい!っていう意欲が十分感じられる。そのコーラスの集団にヒロインが近寄っていくところから映画が始まり。ヒロインが去った街角で、コーラスを指揮する主人公からパリの屋根までクレーンでカメラが上って行くラストシーンで、映画として綺麗に完結してるところは好き。

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七人のマッハ!!!!!!! 2005,12,5

sevenmahha 原題:BORN TO FIGHT
邦題:七人のマッハ!!!!!!!
時間:95分
公開:2005-12-03
製作年度:2004
製作国:タイ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:プラッチャヤー・ピンゲーオ
監督:パンナー・リットグライ
脚本:
原作:パンナー・リットグライ
撮影:
音楽:
出演:ダン・チューポン 、ゲーサリン・エータワッタクン 、ピヤポン・ピウオン 、アモーンテープ・ウェウセーン 、ラッタナポーン・ケムトーン

どこのシーンから観始めても関係ない映画ね。結局、冒頭のツカミになるアクションシーンと、村人が捕虜になって、スキをみて敵とさまざまなスポーツ技術を駆使して戦うクライマックスのアクションシーンがウリな映画だから。宣伝は正しいのね。「ドラマ性」は売る映画じゃ決してないもの。ある程度のアクションへの必然性だけ描ければ、あとはアクション監督の大活躍。命がけのスタントが続く。っていうより、お金がないから体をはるしかないっていうギリギリ感がたっぷり。アメリカ映画とかじゃ、絶対やらないわよね。あるポイントから完全CGで描いちゃうと思うもの。そういう意味では手作り感がある作品だけど、絶対観なきゃっていうタイプの映画じゃないからパスしても大丈夫よ。ってどういう意味かしら。わかりやすく言えば、「試験に出ない」から飛ばしていいわっていう感じかな。

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Mr.&Mrs. スミス 2005,12,5

mrmrssmith 原題:MR. AND MRS. SMITH
邦題:Mr.&Mrs. スミス
時間:118分
公開:2005-12-03
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
製作総指揮:エリック・フェイグ
製作:ルーカス・フォスター、アキヴァ・ゴールズマン、エリック・マクレオド、アーノン・ミルチャン、パトリック・ワックスバーガー
監督:ダグ・リーマン
脚本:サイモン・キンバーグ  
原作:
撮影:ボジャン・バゼリ
音楽:ジョン・パウエル
出演:ブラッド・ピット 、アンジェリーナ・ジョリー 、ヴィンス・ヴォーン 、アダム・ブロディ 、ケリー・ワシントン

これまた夫婦の再生を描くアメリカンな作品。いきなりカウンセラーなんだもの。で、問題は宣伝広告ではこのスミス夫妻はお互いに正体を隠した「プロの殺し屋」っていうバラシから入ってるっていうこと。で、カウンセラーにかかる二人の正体を知らないのは、この二人だけっていう前提で、途中まで物語が展開していく。このあたりの「観客は判ってるのに」「登場人物はお互いに知らない」っていう中途半端なすれ違いと、後半の抹殺しあい、でも愛してるってことで協力して敵と対峙していく、っていう3段階の「夫婦の成長」が描かれる。まあ単純にアクションと騙しあいを楽しめばいいだけのイベント系娯楽ムービーなんだろうけどね。キャスティングもそのあたりを期待してるんだと思うけど。そのわりには「ライトなコメディ」にしたいシーンが笑えないというか、気をもたせすぎでバラバラなのかも。「間」をウリにする漫才コンビが調子悪くて「間」をとりすぎて、ツボをはずして失敗したステージみたいな印象って難しい表現かしら。

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歌え! ジャニス★ジョプリンのように / 2005,12,5

JanisetJohn 原題:JANIS ET JOHN
邦題:歌え! ジャニス★ジョプリンのように
時間:100分
公開:2004-08-07
製作年度:2003
製作国:フランス・スペイン
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:オリヴィエ・デルボスク、マルク・ミソニエ
監督:サミュエル・ベンシュトリ
脚本:サミュエル・ベンシュトリ、ガボール・ラソフ 
原作:
撮影:ピエール・エイム
音楽:アドバイザー:ジャン=フランソワ・ロック、アメリー・ドゥ・シャセイ
出演:マリー・トランティニャン、フランソワ・クリュゼ、クリストフ・ランベール、セルジ・ロペス、ジャン=ルイ・トランティニャン 

妻がジャニス・ジョプリンを演じるはめになって、冷えていた夫婦の関係が再生するっていう不思議な主題。製作者はジャニス・ジョプリンじゃなきゃ成立しないって思ったのかしら。映画を制作するのに出資者にプレゼンするだろうけど、この映画ってどう説明したのかしら。すっごい「判ってもらう」のが難しいタイプよね。保険会社で地味に勤める夫が使い込みをして、そのお金を返すのに、莫大な遺産を相続したジャニス・ジョプリンとジョン・レノン狂いのいとこを騙すために、妻にジャニスを演じさせる。。。ああ、説明しづらい。ある意味では冷えた夫婦関係、あきらめた人生、な妻がジャニスを演じることで肉体も精神も開放されていくっていうサイコな自己啓発の提案映画かもしれない。ドラマとしてコメディにしたいのかもしれないど、寓意性を意識しすぎたっていうか、そっちへ向かって一人歩きしちゃって、釈然としない仕上がりになっちゃったっていう、単純な当初予測とは違うゴールへ到着した失敗作っていうことなのかしら。

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ケイナ 2005,12,4

kaena 原題:KAENA: LA PROPHETIE
邦題:ケイナ
時間:92分
公開:2004-03-06
製作年度:2002
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:クリス・デラポート、パスカル・ピノン
脚本:クリス・デラポート、タリク・ハムディーン 
原作:
撮影:
音楽:ファリッド・ルスラン
声優:キルステン・ダンスト、リチャード・ハリス、アンジェリカ・ヒューストン、グレック・ブループス

フランスの前編CGアニメ。世界観がとってもオタッキーで日本のアニメが好む世界観に似てるかも。宮崎アニメとか押井アニメとかとね。こまかなところも作りこんであるしフランスっていうか、欧州のカソリックな宗教観をこえた架空性がしっかり破綻せずに存在させてるだけに、ダン・シモンズのシリーズみたいな狂乱な重厚さも感じるわ。ただ色が深い、暗い、って感じだからスクリーンで観るほうがよかったみたい。残念ながら明るい部屋でテレビモニターで観るタイプの映像じゃなかったわ。

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三人の狙撃者 2005,12,4

3ninsogekisya 原題:SUDDENLY!
邦題:三人の狙撃者
時間:73分
公開:1955-01
製作年度:1954
製作国:アメリカ
配給:松竹、UA
製作総指揮:
製作:ロバート・バスラー
監督:ルイス・アレン
脚本:リチャード・セイル 
原作:
撮影:
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演:フランク・シナトラ、スターリング・ヘイドン、ジェームズ・グリースン

前年の作品「地上より永遠に」でアカデミー助演男優賞を獲得して、演技派性格俳優として売り出し始めたフランク・シナトラが「語りまくり」の映画。といっても、多分時期的には、アカデミー賞が決まる前に出演を決めてただろうから、歌うスターっていう色物俳優からの脱出を図っていた一連の作品選定の流れのなかにあるのかもしれない。このあたりは私にはわからない時代だから詳しい人に教えて欲しいな。「ゴッド・ファーザー」で監督のベッドの馬の首を入れて掴んだ作品が「地上より永遠に」とフレッド・ジンネマン監督をモデルにしてるって、なにかで読んだ事もあるしね。で、この作品はアメリカが抱える永遠のテーマ。「戦争」をなりわいにする国家が兵士だった国民に負わせる「心の傷」をテーマにしてる。第二次世界大戦の戦争未亡人や、戦場の狙撃兵あがりや、といった今でも通じる骨格があるの。ベトナム戦争や湾岸戦争がテーマになっていくし、来年にはイラク戦争がテーマの映画もできる。底流にながれるのは「戦争の心の傷」。癒えるか爆裂するかは、映画の製作者のビジネス感覚によるけど、いずれにしろ「ネタ」としてハリウッドは「戦争で商売」してることには違いないとおもうわ。反戦ビジネスってあるものね。この作品は時代からいってアイゼンハワー大統領を狙撃暗殺しようとする「殺し屋」と、狙撃場所として占拠された一軒の家と、そこにすむ家族の物語。サスペンスな展開だけど、不必要にシナトラが演じる「犯人」が戦争についてナーバスになって語りまくるのが異様。娯楽サスペンス映画としては視点がぶれちゃってるみたいね。密室劇としては平板だし、そういう意味では実は深いテーマがありそうで、真のところは「犯人役が美味しい」というだけの映画なのかもしれないわね。

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春の雪 2005,12,2

harunoyuki 邦題:春の雪
時間:150分
公開:2005-10-29
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:富山省吾
監督:行定勲
脚本:伊藤ちひろ 、佐藤信介  
原作:三島由紀夫
撮影:
音楽:岩代太郎
出演:妻夫木聡 、竹内結子 、高岡蒼佑 、スウィニット・パンジャマワット 、アヌチット・サパンポン
三島由紀夫の原作を大事に大事に大事に、丁寧に丁寧に丁寧に、世界観を考証をしっかりして映画化したら「面白くするのを忘れた」っていう作品ね。なんか肩に力が入ってしまったのかしら。こういう時代背景で三島作品だと貴種、耽美、華麗、退廃、爛熟、っていう、いまどきの日本人じゃ完全に文化として喪失したポイントを描ける必要があると思うの。でも行定監督じゃムリだし、ましてや体現する妻夫木聡 、竹内結子じゃ「お里が知れてる」わけだからね。演技だけでフォローできないし、監督も素養がないから、あとは教科書的になぞっていくしかないのよね。で、冒頭に書いたとおりの事態になっちゃったっていうわけね。戦後まもなくな時代の日本映画界だったら、多分きっちり作る事ができたタイプの作品だけど、もうムリね。平成なんだもの。

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THE 有頂天ホテル 2005,11,29

ucyoten 邦題:THE 有頂天ホテル
時間:136分
公開:2006-01-14
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝、フジテレビ
製作総指揮:
製作:重岡由美子、小川泰、市川南
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜  
原作:
撮影:山本英夫
音楽:本間勇輔
出演:役所広司 、松たか子 、佐藤浩市 、香取慎吾 、篠原涼子、戸田恵子、生瀬勝久、麻生久美子、YOU、オダギリジョー、西田敏行、伊東四朗、津川雅彦、
三谷さんの脚本演出の映画。ものすごくキャスティングが豪華。オダギリジョーとか大喜びで「変人」を演じてるし、YOUも最高の役どころ。かっこいいのよ!。役所広司も「俺の居場所はココ」みたいに泳いでいるし、伊東四朗も「ただじゃころばない」ってスキあらば存在感を尖らせるの。そんな「三谷映画に出てこそ一流」みたいな気分で癖アリな俳優が競演していくのってすごいけど、なんとなく違和感があるのはなぜかしら。って面白がりながら考えたの。で、結論。握りの弱いオニギリみたいなのね。ものすごく美味しいお米で具も厳選して作ったオニギリ。握力をかけずにふんわりと「計算」して握ってみたら、ちょっと柔らかくて、崩れそうになってるっていうか、齧ると、ボロボロと壊れていくみたいな不安定さ。そんな雰囲気の映画。もうちょっとしっかり握って(演出をかまして)くれれば、しっくりと感じただろうに。エピソード毎は面白いのに、そのエピソードの稽古はできてるけど、つなげたら、なんとなくピースがはまってない気持ちの悪さっていうか、テンションの差があったりするの。舞台なら初日はこうでも、ダメを出しながら中日にはガチッとしたステージが仕上がるのに。残念ね。映画って永遠に初日なんだもの。

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チャンス! 2005,11,28

chance 原題:THE ASSOCIATE
邦題:チャンス!
時間:113分
公開:1997-09
製作年度:1996
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:テッド・フィールド、スコット・クルーフ、ロバート・W・コート、デヴィット・マッデン
製作:フレデリック・ゴルチャン、パトリック・マーキー、アダム・リープツィグ
監督:ドナルド・ペトリ
脚本:ニック・ティール 
原作:
撮影:アレックス・ネポンニアシー
音楽:クリストファー・ティン
出演:ウーピー・ゴールドバーグ、ダイアン・ウィースト、ティム・デイリー、ベベ・ニューワース、レイニー・サガン 
夏頃に観たQueen Latifahの「ビューティショップ」と同じ立ち位置にある映画よね。WASPをやっつける黒人女性。能力はあるのに性差、人種差での差別で登用されず、逆に陥れられ、捨てられる。でも、そんな底辺から持ち前のパワーと才能でのしあがって、最後は大成功!っていう週末にカラードのブルーカラーが大喜びする典型映画なの。日本じゃウーピー・ゴールドバーグのコメディっていうしかウリはないけどね。舞台は証券業界でっていうだけどアメリカの(週末に映画を観る)ブルーカラーたちはニコニコしちゃう設定だもの。こういう映画を必要とするマーケットがある限り、ハリウッドは作り続けると思うわ。

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大いなる幻影 2005,11,24

genei 原題:LA GRANDE ILLUSION
邦題:大いなる幻影
時間:117分
公開:1949-05
製作年度:1937
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ジャン・ルノワール
脚本:ジャン・ルノワール 、シャルル・スパーク  
原作:
撮影:クリスチャン・マトラ、クロード・ルノワール
音楽:ジョセフ・コズマ
出演:ジャン・ギャバン 、ピエール・フレネー 、エリッヒ・フォン・シュトロハイム 、ディタ・パルロ 、ジュリアン・カレット
今年のカンヌ映画祭の公式上映。その上映前にリスペクトディレクターとして名場面を紹介する監督はジャン・ルノワールだったの。で、何かの作品の前に「大いなる幻影」の一場面が紹介されてて、ちょうど捕虜たちの演芸会の衣装を選ぶシーンだった記憶がある。本当なら、演芸会の最中にフランス軍が勝利して捕虜全員でフランス国歌を歌うくだりが感動的っぽいんだけど、逆にコマーシャルな感じで安っぽくなってしまうから、あえてその寸前の場面を選んだのかなって、裏を読んでしまう。ともあれ、そんな思い出もあって久しぶりに「大いなる幻影」。ヨーロッパの戦争では「階級制度の崩壊」が同時に行われたっていうテーマが重い。捕虜収容所の脱走計画とかといった「筋立て」の部分で紛れてしまうけど、独仏の貴族階級=職業軍人の失われていく階級の誇りの喪失感がすっごく心に染みた。逆にそんな階級をものとしないタフな将校をジャン・ギャバンが演じていて、そちらはそちらで後半のラブストーリーへ汗臭く展開する。ほうっておくと拡散して何を語りたいのか全くわからなくなりそうな多重なテーマを、きちんと描ききる力量があるジャン・ルノワールがフランスで尊敬されるのは理解できるわ。

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岸辺のふたり 2005,11,22

kisibe 原題:Father and Daughter
邦題:岸辺のふたり
時間:8分
公開:2004-12-18
製作年度:2000
製作国:イギリス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
脚本: 
原作:
撮影:
音楽:ノルマン・ロジェ/ドゥニ・シャルラン
出演:

たった8分で数十年の「思い」をモノクロームなペンシル画で描いたアニメ。単純な「影」で描いた父と少女の別れがクライマックスで感動の、でも哀しい再会。彼女は精一杯、女性として生きて、父が消えた湖で生涯を終える。待っていた父との再会は彼女も魂にならなければ果たせなかったのね。こんな素敵な映画がまだ生まれるんだから、嬉しい。

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私は「うつ依存症」の女 2005,11,22

utsuizon 原題:PROZAC NATION
邦題:私は「うつ依存症」の女
時間:99分
公開:2003-09-13
製作年度:2001
製作国:アメリカ/ドイツ
配給:アートポート
製作総指揮:ウィリ・バール 、ダニー・ディムボート 、アヴィ・ラーナー 、トレヴァー・ショート 、ジョン・トンプソン
製作:R・ポール・ミラー、ガルト・ニーダーホッファー、ブラッド・ウェストン 
監督:エーリク・ショルビャルグ
脚本:ガルト・ニーダーホッファー 、フランク・ディージー 、ラリー・グロス  
原作:エリザベス・ワーツェル
撮影:
音楽:
出演:クリスティナ・リッチ 、ジェシカ・ラング 、アン・ヘッシュ 、ミシェル・ウィリアムズ 、ジェイソン・ビッグス

母と娘の心の融和を描いた「エイプリルの七面鳥」っていう映画がとっても素敵だった。エイプリルは母に疎まれまくって、それでも母と仲良しになりたい彼女はお料理を食べてもらおうと努力する。でも、母は疎ましいからイヤイヤ彼女の家へ向かうっていう筋立てだったわよね。で、この「依存症」は母に愛されすぎたことによって「母の理想であろう」というプレッシャーで鬱病になっちゃう女の子の実話。なんか分かる気がする。夫に逃げられ生き甲斐は娘だけ、っていう母に溺愛され、教宣され、期待されていくうちに、自らんを見失って「自分の居場所」を喪失していく鬱病になっちゃうのってね。結局は快方へ向かう道程で母の謝罪もあって心の融和を描いているから「エイプリル」の逆説映画っていうことになるのかしら。関係ないけど「モンスター」の時も思ったけど、クリスティナ・リッチって、いい女優ね。

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ハンニバル 2005,11,21

hannibal 原題:HANNIBAL
邦題:ハンニバル
時間:131分
公開:2001-04-07
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ディノ・デ・ラウレンティス、マーサ・デ・ラウレンティス 
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・マメット 、スティーヴン・ザイリアン  
原作:トマス・ハリス
撮影:
音楽:ハンス・ジマー
出演:アンソニー・ホプキンス 、ジュリアン・ムーア 、ゲイリー・オールドマン 、ジャンカルロ・ジャンニーニ 、フランチェスカ・ネリ

原作のラストは衝撃だったけど、この映画は違う意味で衝撃的な終わり方。セクシャルな面じゃなくてR18になってる映画ね。アンソニー・ホプキンスはやっぱり凄い。ゴシックな映像で「異常」な世界を描ききったリドリー・スコットも立派ね。こんな酷い映画。吐きそう。物凄く怖いもの見たさの「対象」になるタイプの映画よね。まんまと後悔させられたけど。といってもつまらなくて後悔してんじゃないのよ。生理的にダメだから後悔してるだけ。

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イン・ハー・シューズ 2005,11,19

inher 原題:IN HER SHOES
邦題:イン・ハー・シューズ
時間:131分
公開:2005-11-12
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:トニー・スコット
製作:リサ・エルジー、カーティス・ハンソン、リドリー・スコット
監督:カーティス・ハンソン
脚本:スザンナ・グラント  
原作:ジェニファー・ウェイナー
撮影:テリー・ステイシー
音楽:マーク・アイシャム
出演:キャメロン・ディアス 、トニー・コレット 、シャーリー・マクレーン 、マーク・フォイアスタイン 、ブルック・スミス

映画っぽい映画。アメリカの映画っぽいの、すっごく。じゃ、どういうのがアメリカの映画って聞かれても困るけど。キャメロン・ディアスが主役だから、ウィークエンドデートコメディムービーかしらって思ったけど「コメディ」のところは却下。ちゃんとしたドラマだった。コメディっぽい味わいはあるけどね。ただ、単なるコメディのように中身関係なくて笑っておしまい、じゃなくて、ドラマとしての主軸がしっかりしてるから良い作品かもね。キャメロン・ディアスとトニー・コレットの姉妹がリアルで関係性や個性がきっちりと計算されて描かれている。シャーリー・マクレーンの祖母がなぜ母を溺愛した末に自殺させ、家族と疎遠にされてしまったのかの説明がちょっと足りないのでクライマックスの家族の再生っぽいシーンに感動が薄くなってしまうのが残念ね。

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博士の愛した数式 2005,11,18

hakasesusiki 邦題:博士の愛した数式
時間:117分
公開:2006-02
製作年度:2005
製作国:日本
配給:アスミックエース
製作総指揮:椎名保
製作:荒木美也子、桜井勉
監督:小泉堯史
脚本:小泉堯史  
原作:小川洋子
撮影:上田正治
音楽:加古隆
出演:寺尾聰 、深津絵里 、齋藤隆成 、吉岡秀隆 、浅丘ルリ子

小泉監督が自ら脚本を書いてる。で、その弊害が映画に出てしまってる。監督は自分で「分かってる」ことを説明してくれない。っていうか、前提である博士の記憶障害や義姉との秘めやかな恋愛感情に対する義姉の「思い」という重大要素を、観客に伝え切れてないの。つまり、過剰にその要素を説明する「ベタさ」を排除してる。オーケストラでバイオリンが主題を奏でている時に、密やかにチェロが通奏低音で曲の深みを演出しているような描き方。でも、この映画じゃ小さすぎて聞こえない、効果が無い。もう少し主張してもよかったんじゃない?って感じ。深津絵里の右往左往する演技についても博士との関係性が時間を経ても「変わらない」対応というのも不自然。一番この映画がダメなのは、原作のハイライトである阪神タイガースの試合を観にいって、少年が江夏が出場しない理由を博士にいう場面がないの。博士の時代を超えた記憶障害の「悲劇」がフォルテッシモで描かれるハイライトなのに、無いの。だから一本調子なダラダラしたバロック音楽みたいになってしまってる。数学の先生になった少年の回想という形式だけど、途中の授業部分が興ざめ。ストーリーからわれに返らされちゃう。ということで、結論は「失敗作」ね。

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TAKESHIS’ 2005,11,18

takeshis 邦題:TAKESHIS’
時間:107分
公開:2005-11-05
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:森昌行、吉田多喜男
監督:北野武
脚本:北野武 
原作:
撮影:柳島克己
音楽:NAGI
出演:ビートたけし 、京野ことみ 、岸本加世子 、大杉漣 、寺島進

なんか「契約」で映画を作んなきゃいけないらしいから、一本でっちあげてみようって作られた感じの映画。ひどい出来だから外国の映画祭でハクでもつけようってヨーロッパへ持ってったけど、これじゃ無視されて当然ね。脚本ってあったのかしら、この映画。あったなら読みたい。何年かしたら北野武のフィルモグラフィーから抹消されるかもしれないわね。時間とお金の無駄って宣言するわ。

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ロスト・メモリーズ 2005,11,15

2009lm 原題:2009 LOST MEMORIES
邦題:ロスト・メモリーズ
時間:136分
公開:2004-03-27
製作年度:2001
製作国:韓国・日本
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:イ・シミョン
脚本:イ・シミョン  
原作:
撮影:パク・ヒョンチョル
音楽:イ・ドンジュン 
出演:チャン・ドンゴン、仲村トオル、ソ・ジノ

伊藤博文が暗殺されなかった東アジアを舞台にしたSF。その暗殺されなかった原因がタイムトラベルによってもたらされて、民族性を抑圧された朝鮮人たちが「日本化」されたまま平成時代になってるっていう前提。結局、タイムトラベルをやり直して伊藤博文暗殺を成功させて、本来の歴史に戻すっていうまでのすったもんだがダラダラ2時間続く。ちょっとつらい。だって思い入れないんだもの。ステレオタイプな日朝警官のバディ風から最後は生死を賭けて戦う親友っていう構造もさることながら、チャン・ドンゴンの日本語台詞のひどさが興をそいじゃう。ハリウッド映画なら100分あればスカッと「細かいとこは突っ込むな」っていうブルドーザー的な演出でぐいぐい見せきってくれる映画に仕立てると思うわ。

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群衆 2005,11,14

gunsyu 原題:MEET JOHN DOE
邦題:群衆
時間:124分
公開:1951-06
製作年度:1941
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:フランク・キャプラ
監督:フランク・キャプラ
脚本:ロバート・リスキン  
原作:リチャード・コネル、ロバート・プレスネル
撮影:ジョージ・バーンズ
音楽:ディミトリ・ティオムキン
出演:ゲイリー・クーパー、バーバラ・スタンウィック、ウォルター・ブレナン

筒井康隆の小説にありそうなブラックな映画。邦題の「群衆」って素晴らしいタイトルだと思う。カリスマ指導者が「機関」として存在してたのに、演者が一人歩きしはじめてしまう混乱と恐怖。あまりにアメリカンなハッピーエンディング&希望を残すクライマックスに仕立ててるのは「観客へのサービス」にしか過ぎないのかもね。本当は監督はあのまま主人公を放逐して「群衆」=「衆愚」である告発をしたかったのかもしれない。朝鮮戦争、対共産主義戦争、といった時代のうねりの中で、民主主義の仮面をかぶったファッショの危険性を逆説的に見せたかったのよね。きっと。

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新宿泥棒日記 2005,11,9

doro 邦題:新宿泥棒日記
時間:97分
公開:1969-02-15
製作年度:1969
製作国:日本
配給:ATG
製作総指揮:
製作:
監督:中島正幸
脚本:田村孟、佐々木守、足立正生、大島渚 
原作:
撮影:吉岡康弘、仙元誠三
音楽:
出演:横尾忠則/横山リエ/田辺茂一/高橋鐡/佐藤慶/渡辺文雄/戸浦六宏/唐十郎/麿赤児/大久保鷹/四谷シモン/不破万作/九頭登/藤原マキ/李礼仙

ゴダールになりたかったの!っていうか、そもそも熱狂的な(想像だけど)時代に、その時代の「顔」っぽい人々を即興で撮影していくという、一種のコマーシャリズムな下心が恥ずかしい映画よね。ゴダールの「中国女」でジャン・ピエール・レオとかが延々と中国革命というか「アイラブ毛沢東」を議論するフランスの在り方と背景を、新宿の居酒屋で佐藤慶とかがセックス談義をするパロディの不毛。先鋭だった「原になりきれなかった未来」を持つ新宿でテント公演をしていた唐十郎一家の「集客に長けたメジャーアングラ」をダラダラとリスペクトしていくのも嫌。末路はワイドショーで怒鳴り声をあげる芸風でウリでしかなくなった大島渚が「監督」として製造していたのは多分、未来から俯瞰すると「時代に迎合した模倣」でしかなかったっていう皮肉な結果が哀しい。まだ生きてるのかしら。

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東京戦争戦後秘話 2005,11,7

sensohiwa 邦題:東京戦争戦後秘話
時間:97分
公開:1970-06-27
製作年度:1970
製作国:日本
配給:ATG
製作総指揮:
製作:山口卓治
監督:大島渚
脚本:原正孝、佐々木守
原作:
撮影:成島東一郎
音楽:武満徹
出演:後藤和夫、岩崎恵美子

どこが東京戦争なのか全然わからないけどゴダールの「中国女」みたいに、政治的アジテーションがそのままセリフになって若い映画マニアたちが棒読みのような会話をしていくヘンな映画。画面で右往左往してるブルジョア出身の学生が人民革命を真剣に討論する様子が、バブル時代に小学生だった私にとっては「言葉の無駄遣い」にしか見えない。死んだ同志学生が残した「フィルムによる遺書」っていう発想だけで、日本最高学府出身の有名映画監督が「革命家」気取りで難解にゴダールを模倣したゴミなのね。なんか、楽しくなさすぎなんだもの。でも、バカな学生や映画フリークたちは、当時この映画で徹夜で討論とかしたんだろうなぁ。真剣に。でも張本人の監督は銀座で豪遊してたのかもしれない。

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奥サマは魔女 2005,11,7

omajo 原題:UN AMOUR DE SORCIERE
邦題:奥サマは魔女
時間:分
公開:1999-05
製作年度:1997
製作国:フランス
配給:シネマパリジャン
製作総指揮:エルヴェ・トリュフォー、ディディエ・パン
製作:クリスチャン・フェシュネール
監督:ルネ・マンゾール 
脚本:ルネ・マンゾール 
原作:
撮影:パル・ギュレー
音楽:ジャン=フェリックス・ラランヌ
出演:ヴァネッサ・パラディ、ジャン・レノ、ギル・ベロウズ、ジャンヌ・モロー、ファンタン・ラランヌ 

フランスの喜劇についてはクレオパトラの映画でも語ったけど、今回はジャン・レノ。魔王だもの。最後に水にされて洗剤用ボトルに詰められちゃう。それにジャンヌ・モロー。いちおう独創的風なストーリーが進行するんだけど、疑問に思うのは、俳優に「格」ってのがないのかしら。ジャンヌ・モローよ。バカ喜劇の「魔女」役が。高倉健は多分ぜったいに「釣りバカ」でハマちゃんのライバルにはならないと思うんだけど、どう?このままいくとフランスの俳優は全員磨耗しちゃうのかもね。

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ミッションクレオパトラ 2005,11,2

mcreo 原題:ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRE
邦題:ミッションクレオパトラ
時間:108分
公開:2003-12-27
製作年度:2002
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:ピエール・グルンステイン
製作:クロード・ベリアラン・シャバ
監督:アラン・シャバ
脚本:アラン・シャバ
原作:ルネ・ゴシニー、アルベール・ユデルゾ
撮影:ローラン・ダイヤン
音楽:フィリップ・シャニー
出演:モニカ・ベルッチ、クリスチャン・クラヴィエ、ジェラール・ドパルデュー、ジャメル・ドゥブーズ 

フランス人のコメディ感覚ってのが全然わからなくなってしまう。もしかしたら、この間借りて見た「全員集合」のDVDとか見せたら笑い死にしちゃんじゃないかしら、っていうくらいベタベタ。説明過剰。無駄球の連発。どれかに勝手に笑ってねっていうくらいの後始末の悪さが凄い。ドパルデューは、そういう映画でもシリアスな映画でも何でも出ちゃうのね。ジャン・レノもそうだけど。日本じゃレオンだけど、おバカな喜劇役者としての立ち位置の方に重心があるね、みんな。で、クレオパトラがシーザーを見返すために巨大宮殿を建てるっていうだけの物語で一喜一憂さえしない。刹那的な寒いギャグに辟易したころに映画が終わるの。って、これでも全仏ナンバーワンヒット映画なんだって。びくり。

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ティム・バートンのコープスブライド 2005,11,2

cbride 原題:TIM BURTON'S CORPSE BRIDE
邦題:ティム・バートンのコープスブライド
時間:77分
公開:2005-10-22
製作年度:2005
製作国:イギリス
配給:WB
製作総指揮:ジェフリー・オーバック 、ジョー・ランフト
製作:アリソン・アベイト、ティム・バートン
監督:ティム・バートン 、マイク・ジョンソン
脚本:パメラ・ペトラー 、キャロライン・トンプソン 、ジョン・オーガスト
原作:
撮影:クリス・レベンゾン、ジョナサン・ルーカス
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ジョニー・デップ 、ヘレナ・ボナム=カーター 、エミリー・ワトソン 、トレイシー・ウルマン 、ポール・ホワイトハウス

時間が余ったので、完全な時間つぶしで1000円払った。レディスデーじゃなきゃ映画なんか行く予定は無かったけど、喫茶店よりいいかなって、軽い気持ち。で、これは面白かった。1800円の定価でも満足したかもしれない「良く出来た」映画ね。ストーリーも単純明快。でもそれをきちんと丁寧に映画いているから見ごたえ十分。キャラクターの描き分けや細かなしぐさが計算された秀作だわ。なんか気持ち悪そうなキャラもアニメ映画かも、って敬遠してたら、この素敵な映画に出合わなかったかもしれない。

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力道山 2005,10,26

rikidozan 原題:力道山
邦題:力道山
時間:149分
公開:2006-03-04
製作年度:2004
製作国:韓国
配給:SPE
製作総指揮:
製作:キム・ソナ、梅川 治男
監督:ソン・ヘソン
脚本:ソン・ヘソン
原作:
撮影:キム・ヒョング
音楽:
出演:ソル・ギョング/中谷美紀/藤 竜也/萩原聖人/鈴木砂羽/山本太郎

マス大山を描いた「風のファイター」っていう映画が全然公開されないけど、前代未聞のトンデモ映画だったので、この映画も超心配してた。朝鮮から渡って日本で成功したスポーツマンっていう共通項を描くっていう「日本語の違和感」のムリが辛いかなって思ってたから。でも、心配はいらなかった。ソル・ギョング以外はきっちり日本人俳優で、特に藤 達也が物凄くいい役柄でいい芝居をしてる。中谷はちょっと存在感が薄いし、結局「家族」をあまり描かないで終わった映画だから「いるだけの妻」ね。テーマは力道山のプロレスでの、のし上りを骨太に描いていくんだからしょうがないかも。だから力道山の周りの人たちの人物はあまり描ききれてないのね。それでいながら2時間半を、それなりに飽きさせないで見せきるパワーは映画が持ってた。撮影が「殺人の追憶」のカメラマンらしいし、映画のクオリティとしては「風のファイター」より高いからかも。心配なのはいったい誰に宣伝して誰に見せたい映画なのかな、ってこと。女の子が自発的に見に行くタイプの映画じゃないし、韓流でもないし、力道山を知ってるおじさんか、格闘技マニアだけがコアね。だから私とかみたいな「20台女性」が日常触れるメディアじゃ絶対映画の宣伝は見ないかも。別にいいけど。

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ダイヤモンド・イン・パラダイス 2005,10,25

dpara 原題:After the sunset
邦題:ダイヤモンド・イン・パラダイス
時間:98分
公開:2006-02-25
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ケント・オルターマン 、トビー・エメリッヒ 、キース・ゴールドバーグ 、パトリック・J・パーマー
製作:
監督:ブレット・ラトナー
脚本:ポール・ズビゼウスキー 、クレイグ・ローゼンバーグ
原作:
撮影:
音楽:ラロ・シフリン
出演:ピアース・ブロスナン 、サルマ・ハエック 、ウディ・ハレルソン 、ドン・チードル 、ナオミ・ハリス

すっごいB級っぽいB級映画。こういうのを大作風に宣伝して、観客はだまされて行くのね、っていう映画なんだけど、多分ニューラインのパッケージのオマケなんだろうなぁ。って、本命はなんだったんだろう。こんなのついてきても欲しかった目玉作品が気になる。ともあれ、元007で泣かず飛ばず?なブロスナンが、おしゃれな泥棒を演じる。軽くゴージャスな色悪な感じ。サルマ・ハエックもそれに応えて、意味なく色っぽい。なんかの安っぽいコピー商品みたいね。ケーリー・グラントやオードリー・ヘップバーンが演じてたらもっと素敵だったかも、なタイプの映画なの。それにしても、一見大作に見えるタイムラインやサハラの流れなんだろうけど、スペクタクルっていう点じゃ劣るだけに、もしかしたらビデオパッケージレベルの商品価値しかないのかもしれないわ。

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ノエル 2005,10,18

noel 原題:NOEL
邦題:ノエル
時間:96分
公開:2005-12-10
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ジョナサン・ダナ
製作:アル・コーリー、ユージン・マッソ、バート・ローゼンブラット
監督:チャズ・パルミンテリ
脚本:デヴィッド・ハバード
原作:
撮影:ラッセル・カーペンター
音楽:アラン・メンケン
出演:ペネロペ・クルス 、スーザン・サランドン 、ポール・ウォーカー 、アラン・アーキン 、マーカス・トーマス、ロビン・ウィリアムズ

俳優たちは地味だし、美女が劇的な恋愛成就するっていうタイプじゃないので「物語」の良さが勝負なタイプね。で、「物語の良さ」のなかで一番与しやすいのが「クリスマス」ねた。そういう点で計算高い映画なのかな。日本でもこの冬「大停電の夜」っていうクリスマスネタでしかもハリウッド映画のパクリ映画を作ったらしいし。って悪意はないのよ、まだ見てないから。で、この「ノエル」はクリスマスだからいろいろ小さな奇跡が起きて、荒んだ心が癒されていくっていうお話。これもまた認知症になってる老母を介護していくうちに自分も老いてきて、人生にハッピーな目的や夢や、それを追い求める勇気や体力を失ってきている娘の物語。ドラマとしては上手にひっぱってくれるグランドホテル形式なんだけど、映画としてワイドにヒットさせるには辛い「小品」ね。ちょっといい映画、っていうレベルで、どうしても彼氏と見に行かなきゃっていう道具に使えるタイプじゃなかったわ。

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頭文字D THE MOVIE 2005,10,14

inid 原題:INITIAL D
邦題:頭文字D THE MOVIE
時間:109分
公開:2005-09-17
製作年度:2005
製作国:香港・日本
配給:GAGA
製作総指揮:ジョン・チョン 、イン・ヤン
製作:アンドリュー・ラウ 
監督:アンドリュー・ラウ 、アラン・マック
脚本:フェリックス・チョン
原作:しげの秀一
撮影:アンドリュー・ラウ、ン・マンチン、ライ・イウファイ
音楽:コンフォート・チャン
出演:ジェイ・チョウ 、鈴木杏 、エディソン・チャン 、ショーン・ユー 、アンソニー・ウォン

群馬が舞台のオール香港語映画。変!だって「豆腐屋の車が・・」なんていうセリフが香港語。高校生たちの微妙なアクションが香港のチンピラ映画の登場人物っぽいんで超違和感。でも、原作がきちっとあるからしょうがないのかしら。カーアクション映画としては昔からあるジャンプ風世界で、どんどん強敵が主人公に挑戦くるのを撃破していく王道の根性&勝利&そのカタルシスで大満足!っていう映画。続編を作るって言い出してるらしいのもわかるわ。ビデオとかで十分なんだけど、ね。

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プルーフ・オブ・マイ・ライフ 2005,10,12

proof 邦題:プルーフ・オブ・マイ・ライフ
時間:106分
公開:2006-01-14
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ジュリー・ゴールドスタイン 、ジェームズ・D・スターン 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:ジョン・ハート
監督:ジョン・マッデン
脚本:デヴィッド・オーバーン 、レベッカ・ミラー
原作:デヴィッド・オーバーン
撮影:アルウィン・H・カックラー
音楽:スティーヴン・ウォーベック
出演:グウィネス・パルトロー 、アンソニー・ホプキンス 、ジェイク・ギレンホール 、ホープ・デイヴィス 、ダニー・マッカーシー

なんか、狭い範囲で物語が進むなぁって思ってたら、舞台劇なんだって、オリジナルは。精神を病んだ神の頭脳を持つ数学博士と、その介護で人生を終えそうな内向性な娘の葛藤の物語。っていっても数学博士が死んでからの物語なんだけどね。プルーフっていうのが数学で「証明」っていう意味らしく、素数理論の難題を父の介護の合間の手すさびで娘が解いてしまって、でも誰もそれを信じてくれなくて、彼女のアイデンティティが崩れて行ってしまうっていう心理劇。物語としてはそれなりに引き込まれるかなって思ったけど、映画としてはやっぱり地味でコマーシャルなポイントが無いんだもの。感動しそうなシーンも押さえた演技と演出だしね。

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ベルベット・レイン 2005,10,12

brain 原題:BLOOD BROTHERS
邦題:ベルベット・レイン
時間:85分
公開:2005-10-08
製作年度:2004
製作国:香港
配給:日活
製作総指揮:アラン・タム 、アンディ・ラウ
製作:エリック・ツァン
監督:ウォン・ジンポー
脚本:トウ・チーロン
原作:トウ・チーロン、ウォン・ジンポー
撮影:チャーリー・ラム、ケニー・ラム
音楽:マーク・ロイ
出演:アンディ・ラウ 、ジャッキー・チュン 、ショーン・ユー 、エディソン・チャン 、リン・ユアン

香港映画の一ジャンルのノワールもの。黒社会もの。日本でいえばヤクザ映画。で、スタイルはスマートなんだけど、中味の重厚さとかゴージャスさは「インファナル・アフェア」に遠く及ばない。クールなカメラワークや編集テクニックは冴えてる感じがするけど、人間が映画の都合でしか描けていないから、誰にも感情移入とかできないで終わってしまった。アンディ・ラウが「大御所」な俳優になってしまったんだなぁって印象。

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グラマ島の誘惑 2005,10,11

tohosc 邦題:グラマ島の誘惑
時間:106分
公開:1959-01-15
製作年度:1959
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:滝村和男、佐藤一郎
監督:川島雄三
脚本:川島雄三
原作:飯島匡
撮影:岡崎宏三
音楽:黛敏郎
出演:森繁久彌 、フランキー堺 、桂小金治 、浪花千栄子 、轟夕起子

森繁とフランキーが兄弟のお公家さん軍人という絶妙な配役で、無人島に打ち上げられた珍道中を描く幕と戦後の動乱期に華族を辞めた二人が飄々と行きぬいていく幕の二幕劇。しかもラストにはシニカルに水爆実験が思わぬ悲劇を生んでいくというカリカチュアされた世相悲喜劇に仕立ててある作品。こんな映画が存在しえたっていうのにビックリ。日本映画が「メッセージ」を二重三重に深い場所に織り込んで、娯楽作品として成立させていくことが可能であったし、許容されてたし、作る能力があった時代の珍品なのかもしれないわね。

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セブンソード 2005,10,7

sevenswords 原題:七剣
邦題:セブンソード
時間:153分
公開:2005-10-01
製作年度:2005
製作国:香港、中国
配給:東映
製作総指揮:レイモンド・ウォン 、ホン・ボンチュル 、チャン・ヨン
製作:
監督:ツイ・ハーク
脚本:ツイ・ハーク 、チェン・チーシン 、チュン・ティンナム
原作:リャン・ユーシェン
撮影:
音楽:川井憲次
出演:レオン・ライ 、ドニー・イェン 、チャーリー・ヤン 、スン・ホンレイ 、ルー・イー

クライマックスの3分くらいの剣戟が凄い。こんなアクションは初めて見た。眼福、眼福。で、わたしはそのために残りの150分の苦痛を我慢しなきゃいけなかったの。これはつらい。なんら感情移入できない物語、ダラダラと「七人の侍」もどきの中国剣仙譚が続く。絶対不利な状況で一騎当千な剣士が強敵をバッタバッタと倒していってるらしいけど茫洋としていて何がなんだかわからない。っていうかディテールのストーリーにばかり凝っていくから大筋がどーでもいいっていうか大味になって「見えてこない」まま時間が経過していちゃうの。すっごい眠気を誘うとともにイライラがつのる。ということで、この映画は「映画のアクションシーンベスト」みたいな企画のときにベスト10入りさせるだけの魅力があるクライマックスの3分のために存在する「てんぷらの巨大な衣」みたいな作品なのね。

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ハイ・アート 2005,10,6

highart 原題:HIGH ART
邦題:ハイ・アート
時間:101分
公開:1999-05
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:キネティック
製作総指揮:
製作:ドリー・ホール、ジェフリー・レヴィ=ヒント、スーザン.A.ストーヴァー
監督:リサ・チョロデンコ
脚本:リサ・チョロデンコ
原作:
撮影: タミー・レイカー
音楽:
出演:アリー・シーディ、ラダ・ミッチェル、ビル・セイジ

フォト雑誌の編集をしてる女の子の話。で、隠棲してるかつての有名カメラマンをもう一度表舞台にひっぱりだそうっていう物語。アートでおしゃれな映画かしらって思ってたらびっくり。レズビアンなテイストが全編。監督がそうなのかしら。すっごくリアルで官能的。別荘で主人公が涙を流しながら「恋しちゃった」っていうセリフ。この場面を描きたかったんだろうなっていうくらい「濃い」シーンだったわ。

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ギャング・オブ・UK 2005,10,5

gofuk 原題:YOU'RE DEAD...
邦題:ギャング・オブ・UK
時間:97分
公開:未公開
製作年度:1998
製作国:ドイツ/イギリス/アメリカ
配給:
製作総指揮:ロルフ・エンゲルハート
製作:
監督:アンディ・ハースト
脚本:アンディ・ハースト
原作:
撮影:ウェディゴ・フォン・ツュルツェンドーフ
音楽:ロバート・フォーク
出演:リス・アイファンズ 、ジョン・ハート 、クレア・スキナー 、デヴィッド・シュナイダー 、バーバラ・フリン

未公開だから「間違ってもらおう」っていう狙いというか、あからさまなパクリな邦題がついてしまったビデオパッケージ。でも原題の「You are dead」の意味の深さがちゃんと出てる映画だった。ちょっとしたコンゲームな装丁で映像も編集もキレがよくてスタイリッシュ。でもキャスティングが日本じゃノーネームだし、内容もコマーシャルなものじゃないから宣伝も難しそうっていうことで公開されなかったんだろうなぁ。けっこう面白がれた映画だったけど。どっかのレイトショーとかに迷い込んで遭遇したら「得した」気分になれる映画かもしれないわ。

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わが町 2005,10,5

nikkatsu_mono_150 邦題:わが町 
時間:98分
公開:1956-08-28
製作年度:1956
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:高木雅行
監督:川島雄三
助監:松尾昭典、今村昌平
脚本:八住利雄
原作:織田作之助
撮影:高村倉太郎
音楽:真鍋理一郎
出演:辰巳柳太郎、南田洋子、三橋達也、高友子、大坂志郎、小沢昭一、北林谷栄、殿山泰司、大倉万智子

明治から太平洋戦争後までの大河ドラマな映画。織田作之助の原作なんだけど、どうも主人公のキャラが無法松にかぶってしまうので、見ながら「違うのよ」って意識しなきゃいけない前半。40年以上を演じる辰巳柳太郎も大変ね。老人になっても二の腕とか筋肉パンパンで若々しいだもの。いくら顔をメークで老けさせてもね。ってあたりを突っ込んでもしょうがないけど、どうも物語がもったりもったりしてて乗り切れなかった。平版っていうのかしら、事件らしい事件は全部「身内の死」なんだもの。川島監督の最高傑作のひとつって聞いてたけど、ちょっとがっかり。

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サイクロンZ 2005,10,4

saicz 原題:DRAGONS ARE FOREVER
邦題:サイクロンZ
時間:94分
公開:1988-04
製作年度:1988
製作国:香港
配給:東宝東和
製作総指揮:レイモンド・チョウ、レナード・ホー
製作:ジャッキー・チェン、ユン・ケイ
監督:サモ・ハン・キンポー
脚本:シートゥ・チャホン
原作:
撮影:リョウ・ジイメン
音楽:ジェームズ・ウォン
出演:ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ

公開すればアベレージヒットしていた頃のジャッキー・チェン。今はできの悪い息子の映画にゲストアクションしたりね。思えば「80デイズ」という映画では「ジャッキー映画」ってウリをしてなかったわよね。準主役なのに。ということは、ジャッキーが興行のカリスマじゃなくなってきてるのね。で、この映画は減りつつあるジャッキーの固定ファン数が多分ピークに近いころの作品だから、こんな程度のデキでも「ジャッキー映画」として成立してヒットしたりしたんだろうなっていう感慨とともに、見たことを忘れたい映画のリストに入れてしまった。

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イチかバチか 2005,9,29

tohomonos 邦題:イチかバチか
時間:101分
公開:1963-06-16
製作年度:1963
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:森田信、角田健一郎
監督:川島雄三
脚本:菊島隆三
原作:城山三郎
撮影:逢沢譲
音楽:池野成
出演:伴淳三郎 、ハナ肇 、高島忠夫 、団令子 、福田公子

城山三郎の経済小説原作らしいので軽妙なコメディっていうわけにはいかない映画。でもハナ肇が演じる市長が凄くいい。多分、高島忠夫が主演で光ることを想定した映画なのかもしれないけど、実はハナ肇が思いっきり主役を食ってる。多分この時代はクレージーキャッツというコミックバンドでテレビタレントな「安っぽいテレビあがりのコメディアン」っていう、映画だと最低レベルの立ち位置にされちゃう現場だったろうに、彼が一人でこの映画を「映画にした」といっても過言じゃないかもしれない。そういう意味ではハナ肇の演技を見るだけで、この映画を見る価値があるわね。

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シンデレラマン 2005,9,29

sman 原題:CINDERELLA MAN
邦題:シンデレラマン
時間:144分
公開:2005-09-17
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:ブエナビスタ
製作総指揮:トッド・ハロウェル
製作:ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ペニー・マーシャル
監督:ロン・ハワード
脚本:アキヴァ・ゴールズマン 、クリフ・ホリングワース
原作:クリフ・ホリングワース
撮影:サルヴァトーレ・トチノ
音楽:トーマス・ニューマン
出演:ラッセル・クロウ 、レネー・ゼルウィガー 、ポール・ジアマッティ 、クレイグ・ビアーコ 、ブルース・マッギル

もう完全にハッピーエンドだろうし、ロッキータイプなカタルシスもあるだろうし、実話っていうアドバンテージもあるし、っていうことで「さあ感動しよう」って意気込んで見た。で、やっぱり泣かされちゃった。ということは、まんまとハリウッドの仕掛けにしてやられたわけだけど、まあいいや。成功者が一転、奈落に落ちた失業、生活苦、電気も止められ家庭離散。そんな中、家族と暮らしたいというだけで小さなカムバックのチャンスの前髪を掴んでっていう、超予定調和な感動を「おくめんもなく」与えてくれるから、それはそれで素直に享受しておくのがいいかも。細かいこと言わないで素直に「いい気持ち」になればいいのよ。

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帝都大戦 2005,9,28

teitotaisen 邦題:帝都大戦
時間:107分
公開:1989-09-15
製作年度:1989
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:一瀬隆重
製作:久里耕介、神野智
監督:藍乃才、一瀬隆重
脚本:植岡喜晴、李美儀
原作:荒俣宏
撮影:安藤庄平
音楽:上野耕路
出演:加藤雅也、南果歩、嶋田久作、野沢直子、戸恒恵理子、斉藤洋介、丹波哲郎

「帝都物語」が関東大震災で帝都崩壊するっていう加藤の陰謀を描いて、その続編で東京大空襲で帝都崩壊して加藤再登場っていう映画。でも主軸は丹波哲郎の僧がヒトラーを呪い殺すっていう不可思議な「日本敗戦」の陰謀だったり、とりとめがなさすぎ。加藤もなにをしにきたのかわからないままで打ち破られてしまう。っていうわけで、タイトルというかヒットした前作の余韻だけがウリの無思想な映画ということでした。っていっても今年登場した3度目の加藤は「妖怪祭り」の主催者だものね。

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銀幕のメモワール 2005,9,27

ginmaku 原題:LISA
邦題:銀幕のメモワール
時間:109分
公開:2003-02-08
製作年度:2001
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:マリー・アストリッド・ランボレイ
製作:
監督:ピエール・グランブラ
脚本:ディディエ・コーエン、ジェラール・モンディラ
原作:パトリック・コーヴァン
撮影:ウォルター・ヴァンデン・エンデ
音楽:ガブリエル・ヤーレ
出演:ジャンヌ・モロー、ブノワ・マジメル、マリオン・コティヤール、サガモア・ステバナン

フランス映画っぽいフランス映画。で、フランス映画ってノルマみたいに第二次世界大戦とホロコーストを描くのね。本当に年間何本はこのテーマを作りなさいって文化省とかが圧力かけてるのかしら。忘れられない記憶なんだろうけどヴァリエーションがもうなくなってきてる感じもする。この作品は原題にあるLISAというサナトリウムで死と隣り合わせで生きている病身の少女LISAの短い恋の「思い出」を軸に描かれている。老いたLISAをジャンヌ・モローが素敵に演じている。で、そのLISAとその恋人の映画俳優の物語を映画にしようとしてる青年が実は時代を超えて人生がリンクしていくっていう仕掛け。でも演出力がないのかわかりにくい。もっとリンクしている部分を強調していけば伝わるのにね。フランス映画だからしょうがないのかな。なんか壁越しにささやき声を聞いてるみたいな気分にさせられるっていうのは。

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喜劇 とんかつ一代 2005,9,26

tohosc 邦題:喜劇 とんかつ一代
時間:94分
公開:1963-04-10
製作年度:1963
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:川島雄三
脚本:柳沢類寿
原作:八住利雄
撮影:
音楽:松井八郎
出演:森繁久弥 、淡島千景 、フランキー堺 、加東大介 、三木のり平

森繁久弥のトンカツ屋さんが主役。上野の精養軒をモデルにしたレストランとその料理長、息子にフランキー堺。ちょっと大人なエロティックシーンも加えて、多分この時代精一杯のコマーシャルな映画として作られたのかもしれない。喜劇ってタイトルに入れてるけど、きっと入れないと喜劇とは思えないからかな。多分、企画書とかプロットの段階だとこれだけの喜劇役者が総登場で笑いの技を競うっていうイメージなんだけど、作品はストーリーも散漫だし「笑えてほしい」演技部分も有機的な連続性が欠けていて入っていけない。なんかから回りしてるっていうか、あせってる感じがしちゃうわね。

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特急にっぽん 2005,9,23

tohomonos 邦題:特急にっぽん
時間:85分
公開:1961
製作年度:1961
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:藤本真澄、菅 英久
監督:川島雄三
脚本:笠原良三
原作:獅子文六
撮影:遠藤精一
音楽:真鍋理一郎
出演:フランキー堺、団 令子、白川由美、小沢栄太郎、中島そのみ、沢村貞子、滝田裕介、太刀川寛、森川 信、中山 豊

これまた忘れられた傑作喜劇。とはいっても、フランキー堺の絶妙な演技が映画そのもののキレのよさを体現してるって言える。新幹線が無くて「特急こだま号」が東京と大阪を7時間半で結んでいた時代。庶民派の食堂車のウェイトレスやハイソなエリート職のスチュワーデス(って凄い役割があったのね)や彼女たちをお嫁さん候補に「観察」に来ている母子や、刑事やスリや、さまざまな乗客と乗員が右往左往するグランドホテル形式のコンパクトな喜劇。なんか日本映画の「娯楽の幅の広さ」があった時代ってうらやましい。こんな映画が毎週新作で封切られるんだもの。考証が雑なテレビドラマが映画を凌駕してしまう今はつまらない。クライマックスの「だんまり」に似た無言劇で完全無欠なハッピーエンドを一気に見せきる演出の冒険と、その要求に応えたフランキー堺をはじめとるす演技陣に「失われた栄光」を垣間見てしまう。

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箱根山 2005,9,23

tohomonos 邦題:箱根山
時間:105分
公開:1962
製作年度:1962
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:藤本真澄、角田健一郎
監督:川島雄三
脚本:井手俊郎、川島雄三
原作:獅子文六
撮影:西垣六郎
音楽:池野 成
出演:東山千栄子、加山雄三、藤原釜足、北あけみ、佐野周二、三宅邦子、星由里子、東野英次郎、有島一郎、森繁久彌

加山雄三が19歳の学生っていう役柄。箱根の、多分富士急や小田急や西武の開発競争のさなかに「タイムリー」なテーマだっていう話題性で製作されたんだろうなって想像。温泉テーマパークみたいな箱根小桶園をモデルにした巨大資本と老舗のいがみあってる2軒の温泉宿を舞台にロミオとジュリエットをなぞったような関係性の男女を軸に構成されてる。ただちょっと突き抜けたような軽さ、笑いが少ないから残念ね。時代背景もあるのかちょっと「旧い人間と新時代の若者の主張」っていう雰囲気の構図も計算にいれてあるだけにひいてしまうわ。でも喜劇だけあって、登場人物に悪人が一人も出てこないのだから凄い。

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帝都物語 2005,9,23

teitomonogatari 邦題:帝都物語
時間:136分
公開:1988-01-30
製作年度:1988
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:一瀬隆重
製作:堤康二、飯泉征吉
監督:実相寺昭雄
脚本:林海象
原作:荒俣宏
撮影:中堀正夫
音楽:石井眞木
出演:勝新太郎、嶋田久作、原田美枝子、石田純一、姿晴香、寺泉憲、桂三枝、坂東玉三郎、佐野史郎、平幹二朗、高橋幸治、いとうせいこう

初めて観た。「妖怪大戦争」をプロデュースっていうかめちゃくちゃにした張本人グループの首領である荒俣宏の傑作ヒット小説の映画化っていうことで覗いてみたかったの。それに「妖怪」でも怨霊の権化として登場した加藤のデビュー作?っていうから余計に興味津々。で、こっちのオリジナル?加藤の方が凄かった。嶋田久作あなどれない。その異様な貌。それにしても歴史上の人物をそのまま自由に配役して、それなりに辻褄を合わせていく「物語る」力はすっごく感じた。テクニックとかは一昔のものなんだ割り引かなきゃいけないけど、原作がすごいのかな?これは。実相寺監督の芸風って変わらないのね。今年観た新作「姑獲鳥の夏」、演出力はゼロ成長だったもの。

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ALWAYS 三丁目の夕日 2005,9,22

always 邦題:ALWAYS 三丁目の夕日
時間:133分
公開:2005-11-05
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:阿部秀司、奥田誠治
製作:
監督:山崎貴
脚本:山崎貴 、古沢良太
原作:西岸良平
撮影:
音楽:
出演:吉岡秀隆 、堤真一 、小雪 、堀北真希 、三浦友和

私にとっては父親が少年時代の話ね。郷愁とか想い出とか懐かしいとかっていう実際体験的な感動はわたしたちの世代には皆無。親の昔のカラーと白黒が半々の写真アルバム(紙焼き銀塩ね)を見ると、背景には多分この映画の風景と同じモノが写ってるのかもしれない。ただ、わたしは親のアルバムを見た事が無いので完全に想像。ということで、有名な原作ものだし話題性もあるし、ということなんだけど一体観客をどのあたりに想定してるのかなって考えた。で、「釣りバカシリーズ」と同じって結論。私たちの映画の見方っていうのは「見るぞ」って気合の入るイベント映画か「見ておこう」っていう曖昧な興味に対しての消極的行動(彼に誘われた、友達にさそわれたとか、時間が余ったけど・・)の結果でチョイスされることがほとんど。って言い切っていいのか?自分は別だから「私たち」の中に「私」は入ってないよね。多分。で、そういう点で見ると「見ておこう」映画になるにはもうひとつヒキが欲しいし、となると東宝方式の松竹映画っていうたたずまい(3回くらいホロリとさせられるし、それなりにクサイ演出&演技の見本市っていう意味でね)のこの作品は「釣りバカ」を支持する人たちにアピールできるのかなって想像するの。だから、東宝も思い切って1000円均一にしちゃえば?この映画。なんてね。

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エンド・オブ・オール・ウォーズ 2005,9,21

endallcover 原題:TO END ALL WARS
邦題:エンド・オブ・オール・ウォーズ
時間:117分
公開:未公開
製作年度:2001
製作国:アメリカ/イギリス/タイ
配給:
製作総指揮:グレッグ・ニューマン 、ジョン・クエステッド 、スコット・ウォルチェック
製作:デヴィッド・L・カニンガム
監督:デヴィッド・L・カニンガム
脚本:ブライアン・ゴダワ
原作:アーネスト・ゴードン
撮影:グレッグ・ガーディナー
音楽:ジョン・キャメロン 、トレヴァー・ジョーンズ
出演:ロバート・カーライル 、キーファー・サザーランド 、シアラン・マクメナミン 、マーク・ストロング 、木村栄

「戦場にかける橋」のリメイクかなって思ったら、イギリスの捕虜だった人の原作ものらしい。だからスペクタクルもフィクションも、ましてや穴を掘っての大脱走なんてのもなく、ただダラダラと捕虜収容所のエピソードが続いていく。ラストにアリバイ作りのように原作者と当時の日本兵が過去の恩讐を忘れて慰霊碑を奉るシーンが唐突に登場して「感動を誘う」意図があからさま。「裸足の1500マイル」でラストに本人が登場した時は不覚にも涙を流してしまったけど、今日の作品はラストシーンまでにヒキがなくて「いつ終わるんだろう」状態だったから効果ゼロだったわ。

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極道プロレス 2005,9,21

gokpro 邦題:極道プロレス
時間:87分
公開:未公開
製作年度:1994
製作国:日本
配給:GAGA
製作総指揮:永森裕二、千葉善紀、伊藤直克、中村哲也
製作:山地浩
監督:宮坂武志
脚本:真壁俊幸、中村雅
原作:
撮影:
音楽:
出演:白竜、松田勝、橋本真也、岩間さおり

なんでもネタにしちゃうOVの世界。ヤクザが組抗争をプロレスで決着つける、っていうラストはスポコンテイストなもの。でも安っぽいな、やっぱりOVは。野球で抗争の決着をつける「ダイナマイトどんどん」は面白かったもの。岡本喜八監督に作ってもらえばよかったのにね。

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ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] 2005,9,21

f4 原題:FANTASTIC FOUR
邦題:ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
時間:分
公開:2005-09-17
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:スタン・リー
製作:アヴィ・アラッド、マイケル・バーナサン、クリス・コロンバス、ベルント・アイヒンガー、ラルフ・ウィンター
監督:ティム・ストーリー
脚本:マイケル・フランス 、マーク・フロスト
原作:スタン・リー 、ジャック・カービー
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:ジョン・オットマン 、ミリ・ベン=アリ
出演:ヨアン・グリフィズ 、ジェシカ・アルバ 、クリス・エヴァンス 、マイケル・チクリス 、ジュリアン・マクマホン

アメリカでブルーカラー一家の子供たちが週末に行く映画をおねだりする時の注目作品ね。親たちはジュリア・ロバーツやキャメロン・ディアスのセレブがとんでもない事件に巻き込まれる系の「溜飲の下がる」ラブコメディを見たいんだけど、月に一回くらいは子供が見たがるのを付き合おうかなっていう時にチョイスされるために存在するっていうか、そこまでのマーケティングを完了させて登場した映画ね。別にわたしはアメリカのブルーカラーに偏見をもってるわけじゃないけど、アメリカの映画産業そのものが「そういうレベルの客」という偏見の下に映画=消費財を製造するんだから、その真相を代弁してるだけ。そういう意味ではマーベルコミックの実写化という「王道」(クモ男だってそうね)なわけだし、マーベルなら大人たちも「知ってる」原作だしっていうことで、あとはキャラクターが入れ替わるだけで、ストーリーはクモ男かコウモリ男かの違いだけ。しかも今回は4人もいるのよ!ってね。キャラクター商品も4種類あればリスクヘッジできるし。

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レインメーカー 2005,9,20

rainmaker4 原題:THE RAINMAKER
邦題:レインメーカー
時間:135分
公開:1998-06
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:マイケル・ダグラス、スティーヴン・ルーサー、フレッド・フックス
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ
原作:ジョン・グリシャム
撮影:ジョン・トール
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:マット・デイモン、クレア・デインズ、ジョン・ヴォイト

ベストセラー作家の原作モノだから突拍子も無いことができず、コッポラがじっくりと我慢して構築した作品。骨太でグイグイと物語が進む。観客としてもそのストーリーに引き込まれていくタイプの「法廷モノ」だしね。巨匠監督だから俳優たちも緊張感がたっぷりの気合の入った演技。音楽だって巨匠ね。それでいて違和感があるのはマット・デイモンがチンピラすぎる風貌だからかしら。苦学生あがりの新進弁護士っていう正義の塊みたいな存在なんだけど、どうみても板橋のコンビニでヤンキー座りしてる兄ちゃんにしか見えないんだもの。それって色眼鏡で見すぎ?

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コンフェッション 2005,9,19

confe 原題:A MURDER OF CROWS
邦題:コンフェッション
時間:100分
公開:2000-02
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:アンドリュー・スティーヴンス、デレク・ブローズ
製作:キューバ・グッディング.Jr.、アショク・アムリトラジ、エリー・サマハ
監督:ローディー・ヘリントン
脚本:ローディー・ヘリントン
原作:
撮影:
音楽:
出演:キューバ・グッディング.Jr.、トム・ベレンジャー、マーク・ペルグリノ、エリック・ストルツ

わりときちんと計算されてる風なニセモノ映画。追い込まれていく元弁護士がスーパーマンになりすぎで中途半端なアクション映画風になってみたり、計算しつくしてはいるものの、誤差になる心理的な矛盾(んなわけないじゃないのよ)っていうあたりは強引なご都合主義で寄り切っちゃったりな作品。結局、一人の犯人に踊らされてただけなんだろうけど、真相の部分が「動機が希薄でとってつけたセリフ」で片付けてしまうんだからヤレヤレって感じ。クライマックスでハシゴをはずされた気分。それまではちょっといいかなって錯覚してたけど、不潔なレストランの厨房を見るような嫌な気分にさせられたわ。

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チャーリーとチョコレート工場 2005,9,17

cchoco 原題:CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY
邦題:チャーリーとチョコレート工場
時間:115分
公開:2005-09-10
製作年度:2005
製作国:アメリカ、イギリス
配給:ワーナー
製作総指揮:マイケル・シーゲル
製作:ブルース・バーマン 、グレアム・バーク 、フェリシティ・ダール 、パトリック・マコーミック
監督:ティム・バートン
脚本:ジョン・オーガスト
原作:ロアルド・ダール
撮影:
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ジョニー・デップ 、フレディ・ハイモア 、デヴィッド・ケリー 、ヘレナ・ボナム=カーター 、ノア・テイラー

原作を知らなかったので乗り切れなかった。あのシーンがこういうふうに描かれてるっていうような感慨もないしね。日本でどれだけ売れた本なのかしら。ロアルド・ダールだけに、かなりブラックな展開で、抹殺していく「悪童」たちの様子は悲惨。お仕置きがきつすぎるかもしれない。工場の内部の描写は、不必要なまでに強調した「ファンタジー」になっていて、ティム・バートンの過剰なまでの子供の観客に対する「嫌がらせ」に見える。ものすごく美しいのに、一皮むけば醜く汚いんだもの。家族が大事といたような、原作にある「大義名分」でラッピングされた、人間のエゴや裏切りや卑怯性や腐った根性やといった「人間不信」が腐臭を発してる、精神衛生上、子供に見せたくないタイプの映画かもしれない。で、それが狙いなのね。原作の意図もそのあたりにありそうだし、それを汲んで監督もしっかり作ったっていう意味では、忠実な映画化なのよね。きっと。

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39 刑法第三十九条 2005,9,15

39 邦題:39 刑法第三十九条
時間:133分
公開:1999-05-01
製作年度:1999
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:鈴木光、幸甫
製作:鈴木光、幸甫、大森寿美男、三沢和子
監督:森田芳光
脚本:大森寿美男
原作:永井泰宇
撮影:高瀬比呂志
音楽:
出演:鈴木京香、堤真一、岸部一徳、江守徹、杉浦直樹、吉田日出子、山本未來、勝村政信、國村隼、樹木希林

多重人格で狂気の殺人犯が心神喪失で無罪になる。そんな仕掛けで殺人をする犯人を精神鑑定人がウソを見破り追い詰めていくという物語。原作は知らないけど、狂気の殺人犯人だけが「正常」で、あとの出演者全てが「本当は異常」っていう不思議な構造。犯人以外は日常生活のなかで、精神的ストレスで壊れかかってるか、人生を捨ててるか、先天的に狂気を秘めてるか、そんな「正常者」たちが、正常で計算しつくした狂気の演技をしている犯人と対峙していく。鈴木京香がメガネをかけた精神鑑定人として印象的な演技。ただ、ラストに「大見得」をきって事件の真相をあばくシーンはちょっと「娯楽作テイスト」なステレオタイプな演出になっちゃってるのが、もったいない。

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エコーズ 2005,9,13

echoes 原題:STIR OF ECHOES
邦題:エコーズ
時間:99分
公開:2005-09-10
製作年度:1999
製作国:アメリカ
配給:アートポート
製作総指揮:ミシェル・ワイズラー
製作:ジュディ・ホフランド、ギャヴィン・ポローン
監督:デヴィッド・コープ
脚本:デヴィッド・コープ
原作:リチャード・マシスン
撮影:フレッド・マーフィ
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ケヴィン・ベーコン 、キャスリン・アーブ 、イレーナ・ダグラス 、ザカリー・デヴィッド・コープ 、ケヴィン・ダン

6年も前の映画なのに初公開。お蔵入り映画の棚卸みたいな感じかしら。公開する「決め手」みたいなのが希薄なえいがだものね。オーソドックスな「霊視」系ホラーなんだけど、脅かし方や動機や追い込み方に工夫っていうか、転がし方が真っ正直なんだもの。観客をあちこちミスリードしていったり、裏切ったり、っていう「物語る」テクニックが弱いのね。基本ストーリーを思いついて、そのまま映画にしちゃったのかな。ダコタ・ファニングの「かくれんぼ」みたいな捻りがないと、この程度の公開でビデオタイトルにまっしぐらっていうことになっちゃう。おととしカンヌで観た「ゴッドセンド」もそんなタイプのホラーだったのを思い出したわ。キャスティングやストーリー的な工夫にヒキが無いレベルがね。

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ブラッドシンプル / ザ・スリラー 2005,9,13

bsimple 原題:BLOOD SIMPLE
邦題:ブラッド・シンプル/ザ・スリラー
時間:97分
公開:2000-11-04
製作年度:1999
製作国:アメリカ
配給:キネティック
製作総指揮:
製作:イーサン・コーエン
監督:ジョエル・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
原作:
撮影:バリー・ソネンフェルド
音楽:カーター・バーウェル
出演:ジョン・ゲッツ、フランシス・マクドーマンド、ダン・ヘダヤ、M.エメット・ウォルシュ

コーエン兄弟の原点のような作品とのこと。ファーゴのように、善意だったり方向違いの小さな悪意だったり、誤解や思い込みや、人間の脳みそというファジーな情報処理能力のミスでまきおこる事件が、どんどん複雑にからみあって収拾がつかない悲劇にダッチロールしていく、そんなストーリー。ただ、描き方が硬くて、説明不足なだけにギクシャクした感情のもつれが、映画の語り口でもギクシャクしてるっていうのが「若い」のかもね。ただ、こういった後味に消えづらい苦味が残る映画って、好みの問題だけど、大量動員できるっていうわけにはならないわよね。三振の山を作れる、ナイスな変化球なんだけど、それを受け取れる捕手がなかなかいないんだわ。

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夜逃げ屋本舗 2005,9,12

yonige 邦題:夜逃げ屋本舗
時間:106分
公開:1992-01-18
製作年度:1992
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:鈴木光、青木勝彦、三沢知子
監督:原隆仁
脚本:真崎慎、長崎行男、原隆仁
原作:
撮影:前田米造
音楽:大谷幸
出演:中村雅俊、大竹しのぶ、谷啓、高木美保 、益岡徹

バブル崩壊の時期にピッタリしたタイミングで公開されて話題になってた記憶がある。中学生ころだったかな。逆算すると企画とか立ち上がったのは、バブルが崩壊するなんて露ほど想像もしてない時期だと思う。で、バブルに踊り逃したビンボーさんたちをシニカルに笑い飛ばす「貧乏虐待」っぽいテーマだったのかしらね。表向きは、家族がイチバンとかお金より大事なモノとか「正義の大義名分」をうたっているっぽいけど、結局は、石原良純が演じる九州のド田舎から上京して借金まみれになりながら、見栄だけ張ったバブリーなエリートサラリーマンが禁治産者にされちゃうっていうエピソードで観客の「優越感あふれる同情の笑い」を獲ろうっていう思想。そんな視点が実はこの映画の「本意」なのよねって、あらためて90年代を失った後に俯瞰の立場で読み取れる。そういう意味では解釈=解題をしてあげるべき「時代が残した証言」な映画かもしれない。

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花都大戦 ツインズ・エフェクトII 2005,9,9

hanamiyako 原題:THE HUADU CHRONICLES: BLADE OF THE ROSE
邦題:花都大戦 ツインズ・エフェクトII
時間:106分
公開:2005-08-27
製作年度:2004
製作国:香港
配給:日活
製作総指揮:ソン・ルクン 、アルバート・ヤン
製作:
監督:パトリック・レオン 、コリー・ユン
脚本:チェン・キンチョン 、ロイ・ツェト 、ラム・シュー
原作:チャン・チーイン
撮影:
音楽:トミー・ワイ
出演:ジェイシー・チェン 、シャーリーン・チョイ 、ジリアン・チョン 、ドニー・イェン 、レオン・カーフェイ

ああ、どうしよう。ツインズ・エフェクトの前作を知らないしなって思ってたけど、関係ないみたい。ワイヤーとCGを使いまくりで、可愛い女優さんたちが超絶なアクションをするのを観戦する映画にすぎなかった。あとジャッキーパパが子供の主役映画だからってご祝儀に、ひとあばれする「見せ場」を観戦する映画。とんでもなストーリーだし人間関係も週末午前中のお子様向けヒーロー戦隊レベルだし、ということで、この映画、少年少女向けの「アニメまつり」みたいな立ち位置にあったんだろうな、現地では。それが、日本じゃ(パトスだけど)、ジャッキー・チェンのファンタジック・アクション・超大作なふれこみになっちゃうの。正直、気持ちよく騙されたけど、そういう意味ではパトスの映画はあなどれない。

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しあわせ 2005,9,9

siawase 原題:HASARDS OU COINCIDENCES
邦題:しあわせ
時間:120分
公開:2001-02-03
製作年度:1998
製作国:フランス、カナダ
配給:日活
製作総指揮:
製作:クロード・ルルーシュ
監督:クロード・ルルーシュ
脚本:クロード・ルルーシュ
原作:
撮影:
音楽:フランシス・レイ
出演:レッサンドラ・マルチネス、ピエール・アルディティ、マルク・オローニュ 

他人を信用しない監督なのね。ルルーシュって。全部自分でやって「完了」させちゃうの。巨匠だからしょうがないのかしら、この独りよがり。とはいえ、ゴダールほどいっちゃうわけじゃなくて、コマーシャルなポイントはそれなりになるから始末に負えない。タイトルからして「偶然と必然」なんて哲学的だし、構造は恋愛、悲恋、愛の再生、っていう主題があるし、それなのにどうやっても観客として、ついていきづらいリズム感なんだもの。似た印象の映画としては「ハッカビース」かな。

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N.Y.殺人捜査線 2005,9,8

nysatujin 原題:ONE TOUGH COP
邦題:N.Y.殺人捜査線
時間:90分
公開:1998-12
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ボー・ディートル、マイケル・メンデルソーン
製作:マーティン・ブレグマン、マイケル・ブレグマン
監督:ブルーノ・バレット
脚本:ジェレミー・アイアコン
原作:ボー・ディートル、ケン・グロス
撮影:ロン・フォーチュナト
音楽:ブルース・ブロートン
出演:スティーヴン・ボールドウィン、ジーナ・ガーション、クリス・ペン、マイク・マッグローン 

わりとリアルな「実録」っぽいテイストの警察もの。で、原作者の自伝っぽい作品だから、歴史の記述にあるように、主観と美化と隠蔽を割り引いて考えなきゃいけないかもね。でも、しょせん、映画だし、ドキュメンタリーでもないし、っていうことで面白い映画に仕立ててあればいいかなって。そういう意味では、期待しないで観て、案外、面白がらせてくれたっていう点ではOKかな。

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沈黙の標的 2005,9,5

tin 原題:OUT FOR A KILL
邦題:沈黙の標的
時間:90分
公開:2004-03-13
製作年度:2003
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:ダニー・ディムボート、アヴィ・ラーナー、トレヴァー・ショート
製作:ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ、ダニー・ラーナー、スティーヴン・セガール
監督:マイケル・オブロウィッツ
脚本:デニス・ディムスター、ダニー・ラーナー、スティーヴン・セガール
原作:
撮影:マーク・ヴァーゴ
音楽:ロイ・ヘイ
出演:スティーヴン・セガール、ミシェル・ゴー、コーリイ・ジョンソン

ポスターに「無敵」ってあるけど、本当に無敵。観客に対してじゃなくて、セガールが自分で追求したいキャラクターを実現するのを阻止するあらゆる存在に対して「無敵」っていうことなのね。どうみても、体臭がきつそうな重機ドライバーっていうビジュアルのセガールが、ワケアリ、過去アリな考古学者で、肉体を駆使して妻の復讐のために中国マフィアを殺戮していくっていう、一本道。サクサクじゃなくて、強引にナレーションや乱暴な映画的省略でストーリーを進行させて、アクションシーンだけを抜き出してつないだっていう「殺人アクション・ロード・ムービー」って言うのがふさわしい。好きな人はいいけど、わたしはダメなタイプの映画ね。

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サンダーパンツ! 2005,9,5

tpan 原題:THUNDERPANTS
邦題:サンダーパンツ!
時間:88分
公開:2003-10-11
製作年度:2002
製作国:イギリス
配給:GAGA
製作総指揮:アンドリュー・ハウプトマン、フランソワ・イヴェルネル、キャメロン・マクラッケン
製作:グレアム・ブロードベント、ピーター・ヒューイット、ダミアン・ジョーンズ
監督:ピーター・ヒューイット
脚本:フィル・ヒューズ
原作:
撮影:
音楽:ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
出演:ブルース・クック、ルパート・グリント、サイモン・キャロウ 

誰もそんなことは信じはしないメッセージ「どんな人にもある欠点、でもそれを武器にすれば、どんな夢だって叶うんだよ」っていう、いじめられっ子の福音みたいなタワゴトが主題のお子様映画。こういう無駄な夢を見せる啓蒙、洗脳系映画の存在っていうのもどうかと思うけど、輸入して単館系っぽい公開しちゃう日本の興行の世界もどうかと思う。完全なる児童映画だから、荒唐無稽に作られてる。でも、この映画を見るレベルの年齢の子供たちは、世の中はそんなに単純じゃないってことを骨の髄まで知ってるはずよね。大人の傲慢さがイヤらしく見える、映画としてまったくムダで最低な存在ね。

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愛のお荷物 2005,9,4

ai 邦題:愛のお荷物
時間:111分
公開:1955-03-18
製作年度:1955
製作国:日本
配給:日活
製作総指揮:
製作:山本武
監督:川島雄三
助監督:今村昌平、浦山桐郎
脚本:柳沢類寿 、川島雄三
原作:
撮影:峰重義
音楽:黛敏郎
出演:三橋達也 、北原三枝 、轟夕紀子 、山村聡 、山田五十鈴

これだけクオリティが高い「喜劇」が存在して、しかも2~3週で番組が変わるプログラムピクチャーっていう扱いで作られていく、なんて日本映画って素敵だったの!遅く生まれすぎた。今の日本では死に絶えたタイプの「純粋な喜劇映画」って、やっぱり必要よね。三橋達也が「第一回主演」っていう、若手のホープ扱い。で、多分若い若い俳優だのに、ものすごく上手。セリフやしぐさも上手。ちょっと人生を舐めた、お金持ちのボンをしっかりと演じてる。回りの俳優もきちんとポジションを守ってる。物語も練られているし、冒頭の加藤武の世界観説明のナレーションも熟考されてる。どこをとっても、完全な黄金比で仕立て上げられてる、日本映画黄金期の到達点の一つかもしれないわね。東宝でもなく、松竹でもなく、プログラムピクチャー監督=職人監督が日活で作ったっていう、庶民の娯楽映画っていう観点から存在するベストな映画って言えると思う。

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ZIPANG ジパング 2005,9,4

zipang 邦題:ZIPANG ジパング
時間:118分
公開:1990-01-27
製作年度:1990
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:堤康二
製作:久里耕介
監督:林海象
脚本:林海象、栗田教行
原作:林海象、栗田教行
撮影:
音楽:浦山秀彦、熊谷陽子
出演:高嶋政宏、安田成美、修健、ユキオ・ヤマト、鰐淵晴子、平幹二朗、佐野史郎、ベンガル

製紙企業がスポンサードしてるっぽい。っていうより、バブルの真っ只中に生まれた、勘違い映画ってことね。15年も昔の映画なんだけど、日本映画の進歩の無さを確認するには最適かもしれない。いまだに21世紀になっても「阿修羅城~」や「狸御殿」が生まれてしまうんだもの。阿修羅城の荒唐無稽ぶりとこの映画の狂乱作家のわがままぶりは相似形だし、平幹二朗にいたっては、狸御殿と同一のキャラ。しかも退化してる。永遠にハリウッドに迫れない日本映画の島国性=肝っ玉の小ささ、スケールの基準の小ささが、悲しいまでに見て取れる。しかも、この時代は世界一の富裕国だった日本が、多分、莫大な余剰金をはたいて作った映画だろうに。負の遺産、不良債権の映画版って断言していいかもしれないわね。

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ステルス 2005,9,2

stels 原題:STEALTH
邦題:ステルス
時間:120分
公開:2005-10-08
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:
製作:マイク・メダヴォイ、アーノルド・メッサー、ニール・H・モリッツ、ローラ・ジスキン
監督:ロブ・コーエン
脚本:W・D・リクター
原作:W・D・リクター 
撮影:ディーン・セムラー 
音楽:BT
出演:ジェイミー・フォックス 、ジェシカ・ビール 、ジョシュ・ルーカス 、サム・シェパード 、ジョー・モートン

空とぶ無敵の兵器に進化したHALの物語。っていうか、擬人化して複雑な感情バグで狂った機械に人間が右往左往していくって定番なのよね。というわけで、あとはどう物語を処理して大団円にもっていくか、っていうことになるんだけど、HAL=EDIとパイロットに友情が芽生え、人間を助けるために最後は犠牲になることを選択し、別れを告げて破壊されていく(しかもカミカゼな体当たり)っていう狂乱のストーリー。映像もデジタルテクニックを駆使して凄いし、軍産複合体な政府議員っぽい黒幕が暗躍したり、アフガンや北朝鮮やっていう「記号」は満載だけど、やっぱり最後は西部劇なのよね。アメリカって国は。

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釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪ 2005,9,2

turi16 邦題:釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪
時間:115分
公開:2005-08-27
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:瀬島光雄、深澤 宏
監督:朝原雄三
脚本:山田洋次 、石川勝己 、平松恵美子
原作:やまざき十三 、北見けんいち
撮影:近森眞史
音楽:信田かずお
出演:西田敏行 、三國連太郎 、浅田美代子 、伊東美咲 、加藤武

壮絶な定番映画だから、楽しく時間をすごせたわ。尾崎紀世彦が素敵なパパ役。1000円均一っていうお気楽映画よっていう主張が「居直った」感じでいいな。ちゃんとその程度の料金分は楽しめるもの。1800円だったら暴れるかもしれないけど、そういう意味では料金に見合った娯楽なのよね。常連のみなさん快調。運転手さんも出番が多くて芝居のしがいがあったみたいだしね。

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蝉しぐれ 2005,8,30

semisig 邦題:蝉しぐれ
時間:131分
公開:2005-10-01
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:黒土三男
脚本:黒土三男
原作:藤沢周平
撮影:釘宮慎治
音楽:岩代太郎
出演:市川染五郎[7代目] 、木村佳乃 、ふかわりょう 、今田耕司 、原田美枝子

松竹の山田時代劇が高評価で、それなりのアダルトな観客を集めたっていうマーケットがありね、っていうことから東宝も頑張ってしまった映画。っていうか、なぜ東宝なのに歌舞伎=松竹の高麗屋さんが出てるのかっていう「不思議」はさておいて、原作の強さだけがウリな、クストリッツァみたいなヨーロッパのアート映画な雰囲気のダラダラ感。定番作家の原作時代劇をまじめに作りました、っていうたたずまいの「商品」がどういう風に受け入れられるか興味があるわ。これで、どんなチェーンでかけるのかしら。
荒唐無稽を廃した「リアルな時代劇描写=山田流?」を踏襲してるだけに、スローライフな江戸時代の田舎武士に何を感情移入すればいいのかまったく判らない。わたしがガキすぎるのかしら。20年も想い続けられますか、っていうキャッチコピーも空疎なものにしか感じられない。

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みんなのしあわせ 2005,8,29

minasiwa 原題:LA COMUNIDAD
邦題:みんなのしあわせ
時間:106分
公開:2002-01-12
製作年度:2000
製作国:スペイン
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:アンドレス・ヴィセンテ・ゴメス 
監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア 、ホルヘ・ゲリカエチェヴァリア
原作:
撮影:キコ・デ・ラ・リカ
音楽:ロケ・バニョス
出演:カルメン・マウラ 、エドゥアルド・アントゥニャ 、マリア・アスケリノ 、エミリオ・グティエレス・カバ

けっこう練られたシナリオ。詰め将棋みたいに、破綻がじわじわと忍び寄って、主人公を追い詰めていく。っていっても、主人公のキャラクターが都合よく動いてくれるからだろうけど。優柔不断で楽天的、享楽的な女性っていう設定。だからかもしれないけど、場末のオリエント急行みたいな状況設定のなかで、右往左往する「常態の恐怖」が新鮮かも。それにしてもスペイン映画だし、知っている俳優もいないし、どうして日本で公開されたのか不思議なんだけど、出会ってみれば「けっこう面白かったじゃない」って肯定できちゃうかもしれない。単館系のそれなりの劇場で前知識もなく、期待もせずに観た場合ね。ラストの追っかけのコミカルでダイナミックな(矛盾か?)追っかけはしっかりしてたけど、オチのキレがちょっと悪かったのが残念ね。

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NY検事局 2005,8,28

nykenji 原題:NIGHT FALLS ON MANHATTAN
邦題:NY検事局
時間:113分
公開:1997-11
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:トム・マウント、ジョシュ・クレイマー
監督:シドニー・ルメット
脚本:シドニー・ルメット
原作:ロバート・デイリー
撮影:
音楽:マーク・アイシャム
出演:アンディ・ガルシア 、リチャード・ドレイファス 、レナ・オリン 、イアン・ホルム 、ロン・リーブマン

アンディ好きの私としては堪能できたな。シドニー・ルメット監督だけあって、社会派なタイプの映画に仕上がってるけど、それだけじゃなくて、サイドテーマの父と息子の貧しい警官親子のストーリーもきちんと描かれてる。NY市警の麻薬がらみの汚職問題を、検察が告発していくけど、組織ぐるみにがんじがらめにされて、法と正義とに背を向ける司法取引に悩む若い検事長、っていうアンディが色っぽい。女性弁護士の存在だけが、ちょっと中途半端。恋愛沙汰も入れなきゃっていう制作者の深謀遠慮が視点のぶれを呼んでしまってるかも。って、嫉妬か?

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ブラザーズ・グリム 2005,8,26

bgrimm 原題:THE BROTHERS GRIMM
邦題:ブラザーズ・グリム
時間:117分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ・チェコ
配給:東芝
製作総指揮:ジョン・D・スコフィールド
製作:
監督:テリー・ギリアム
脚本:アーレン・クルーガー
原作:
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:マット・デイモン 、ヒース・レジャー 、ジョナサン・プライス 、レナ・ヘディ 、ピーター・ストーメア

メジャーな雰囲気にテリー・ギリアムが似合うかっていう問題はさておいて、いま、このテーマの映画って必要?っていう根本的な問題があるわよね。多分LOTRの世界的ヒットで中世ファンタジー映画が企画の嵐になって、GOされてしまった作品だと思うわ。だから、ちょっと時期を逸したのかもしれないってね。「ヴァン・ヘルシング」と区別がつきづらいし、原作をグリム童話に持ってきて、その誕生秘話みたいな構造にしてるのって、企画を考えるのに苦労したんだろうなって想像しちゃう。わたし的には来年公開の「ナルニア国」のように、きちんとした原作ものを観たいのにね。で、この映画は赤頭巾ちゃんやヘンゼルとグレーテルやジャックと豆の木っていうグリム童話の「記号」を使っていくんだけど、その意味を超えてないだけにつらい。笑っていいのか、感心していいのか、テリー・ギリアムのダークなタッチが「ぬけた冒険アクション」になりきれない原因かもしれないわね。このあたりは「バンデッドQ]や「バロン」っていう彼の一連のファンタジーの系譜なんだろうけど、共通して感じる「感覚」だわ。グリム兄弟の関係性もなんか漫才みたいなタッチ。それが狙いなのかしら、って芸風なのよね、きっと。

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マダガスカル 2005,8,26

mada 原題:MADAGASCAR
邦題:マダガスカル
時間:86分
公開:2005-08-13
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:アスミック
製作総指揮:
製作:ミレーユ・ソリア、テレサ・チェン
監督:エリック・ダーネル 、トム・マクグラス
脚本:マーク・バートン 、ビリー・フロリック 、エリック・ダーネル 、トム・マクグラス
原作:
撮影:
音楽:ハンス・ジマー
出演:ベン・スティラー 、クリス・ロック 、デヴィッド・シュワイマー 、ジェイダ・ピンケット・スミス 、サシャ・バロン・コーエン

このタイプのアメリカン・アニメって乗り切れない。シュレックのシリーズもそうだったけど、デフォルメの方向が日本人向けじゃないのかもね。ドリームワークスがアニメで勝負してくるんだもの。なんか日本のマーケットを大きく勘違いしてるんじゃないかしらって思う。ピクサーのアニメは確かにヒットするけど、それ以外はちょっと無理っぽいもの。それなのに、シュレックやシャークテールやマダガスカル、それにもう来年の夏に動物ものを公開するのが決まってるんだもの。日本の配給会社は大変ね。だってピクサーなみに当たるってわけないレベルのアニメで「勝て」って言ってくるんでしょう?無理無理。あと、この手のアメリカンアニメって必ず黒人っぽい役柄を設定するけど、今回はやっぱりシマウマかしら。すっごいダークなギャグだと思うけど。

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カトマンズの恋人 2005,8,26

katman 原題:LES CHEMINS DE KATHMANDOU
邦題:カトマンズの恋人
時間:101分
公開:1970-03
製作年度:1969
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:アンドレ・カイヤット
脚本:アンドレ・カイヤット 、ルネ・バルジャヴェル
原作:
撮影:アンドレアス・バンダン
音楽:セルジュ・ゲンズブール
出演:ルノー・ヴェルレー 、ジェーン・バーキン 、エルザ・マルティネリ 、パスカル・オードレ 、アーレン・ダール

パリの5月革命って、この時代の芸術家たちに大きな影響を与えたみたい。今から見るとすっごい精神的ダメージね。革命の栄光と挫折と狂騒と破壊と混沌とがフランスの自意識を捻じ曲げてしまったのね。で、後始末をするのが祭りで神輿を担いでいた張本人たちだから悲しい。掘った穴を自分で埋めるみたいなね。で、そんな狂乱(価値観喪失)な時代に芸術っぽく凌いだのが「中国女」とかを作ったゴダールだと思うし、完全に破綻したのがこの作品のカイヤットっていうわけね。5月革命で目的を失って、なんとカトマンズに行ってしまうんだもの。ヒッピーの聖地。で、そこから井戸を掘るか、自分を捨てた父親から慰謝料を取るか、っていうわけの判らない葛藤しながら、ヒッピーのジャンキー娘とすったもんだあって、最後は井戸を掘ることにきめた、っていうトンデモ映画。でも、多分この映画が作られた時代には、最先端の「文化=流行」をとりいれた若者迎合映画だったんだろうなって、フランスの映画制作者のビジネス意図を汲んであげる。

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忘れじの面影 2005,8,25

0698 原題:LETTER FROM AN UNKNOWN WOMAN
邦題:忘れじの面影
時間:87分
公開:1954-07
製作年度:1948
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ジョン・ハウスマン
監督:マックス・オフュルス
脚本:
原作:ステファン・ツヴァイク
撮影:
音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ
出演:ジョーン・フォンテイン 、ルイ・ジュールダン 、メイデイ・クリスチャン 、アート・スミス

一歩間違えるとストーカーの少女の何年にもわたる「追跡」の告白文書が届いてしまったような話で、スティーブン・キング流のサスペンスホラーに仕立て上げられるネタかもしれない。だけど、1948年という純粋無垢な<悪意>を前提にしない映画の黄金時代には、ロマンティックな悲恋になっていくのよね。そういう意味では、テーマの普遍性と表現の多様性が映画という芸術の醍醐味なのかもしれないわよね。

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新・唐獅子株式会社 2005,8,24

kara 邦題:新・唐獅子株式会社
時間:91分
公開:1999-02-20
製作年度:1999
製作国:日本
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:山地浩
監督:前田陽一
脚本:前田陽一 、北里宇一郎
原作:小林信彦
撮影:満井坦彦
音楽:尾形真一郎
出演:赤井英和 、つみきみほ 、麿赤兒 、ボブ鈴木 、戸田昌宏



小林信彦の原作の「設定アイデア」だけを使って仕立てた映画ね。麿赤兒の組長が面白かった。赤井英和がヅラを直すくすぐりが組長の「人のよさ」を演出するのに効果的な感じがした。映画そのものは、どうという作品じゃないけど、ヅラ直しのシーンだけは気に入ったわ。

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MUSA -武士- 2005,8,23

musa 原題:MUSA THE WARRIORS
邦題:MUSA -武士-
時間:133分
公開:2003-12-13
製作年度:2001
製作国:韓国/中国
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:チャ・スンジェ
監督:キム・ソンス
脚本:キム・ソンス
原作:
撮影:キム・ヒョング
音楽:鷺巣詩郎
出演:チョン・ウソン 、チュ・ジンモ 、アン・ソンギ 、チャン・ツィイー 、ユー・ロングァン

「駅馬車」にも似ているし「アラモ」にも似てるし「ヘブン・アンド・アース 天地英雄」にも似てるし、なんかオリジナルであるっていうオーラが無い映画よね。大作な雰囲気はあるんだけど、活劇シーンはアップが多すぎて、ダイナミックな感じが失われてる気がする。それにしても、ここまで長い意味は感じないし、人間の心理の描き方がちょっと乱暴な印象がしたわ。っていうか、感情移入を誰にどうしていいかわからない。チャン・ツィイーの明のお姫様は綺麗なんだけど、性格がよく判らないまま終わった。

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宇宙戦争(2回目) 2005,8,20

wow 原題:The War of the Worlds
邦題:宇宙戦争
時間:114分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ポーラ・ワグナー
製作:
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
原作:H・G・ウェルズ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:トム・クルーズ 、ダコタ・ファニング 、ティム・ロビンス 、ジャスティン・チャットウィン 、ミランダ・オットー

まだ観てないっていう友達につきあってのリピーター鑑賞。初回のときは「面白がってくれ」っていう制作者の意図どおりに強引な語り口に乗せられて2時間ひっぱられていったけど、今回はそういう意味では免疫があるから冷静に観た。で、面白いながら、強引なエピソード突然出現、例えば「フェリーのくだりの町内知人の母娘=前段になんの伏線もない」やら、「ダコタ・ファニングのおトイレシーンで、都合よく川を死体が流れ始める」だの「さあどうだ!」なポイントがたっぷり。ハリウッド・ユダヤ・ビジネスとして、映画として当たれば何やってもいいんだ!っていいながら、15才以下にも配慮したバイオレンス表現とかもしっかり「遵守」されていて、本当にビジネスコンテンツとしての「商品」なんだなって改めて納得だわ。あ、ポットの最初の登場シーン、ヘッドライトがけっこう地球産乗用車のヘッドライトっぽく、マニアが見れば、クライスラーやらフォードやら車種が特定できるタイプなのかもっていう感じっていうか「隙」が見えたかも。どうでもいいけど。

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Beauty Shop 2005,8,18

beautyshop 原題:Beauty Shop
邦題:未公開
時間:105分
公開:
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:Robert Teitel, George Tillman Jr, Queen Latifah,Shakim Compere
監督:Bille Woodruff
脚本:Kate Lanier,Norman Vance Jr.
原作:Elizabeth Hunter
撮影:
音楽:
出演:Queen Latifah, Alfre Woodard, Alicia Silverstone, Andie MacDowell, Della Reese

多分日本じゃ絶対公開しないタイプの映画かも。黒人系ブルーカラーが週末に溜飲さげるコメディなんだもの。白人に差別されながら美容院を成功に「楽天的キャラ全開」で導く主人公。そんなマーケットのためだけに作られる、人種限定映画っていう存在なのよね。アメリカのエンタテイメント業界って、ヒスパニック用、黒人用ってマーケティングの結果で、対応した制作費できちんとビジネスしてるんでしょうね。日本じゃ考えられない。あ、ご当地映画ってそういうポイントついてるかも。でも市場としては小さいから制作費には見合わないかもね。

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DOWNTOWN 81 2005,8,10

downtown81 原題:DOWNTOWN 81
邦題:DOWNTOWN 81
時間:75分
公開:2001-04-28
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:キネティック
製作総指揮:
製作:グレン・オブライエン
監督:エド・ベルトグリオ
脚本:グレン・オブライエン
原作:
撮影:ジョン・マックノルティ
音楽:
出演:ジャン=ミシェル・バスキア、デボラ・ハリー、グレン・オブライエン

バスキアというアーティストを、または彼の作品を、どこまで好きかどうか、認めるかどうか、知ってるかどうか、っていう要素がこの映画への向き合い方のベクトル量になる感じ。で、わたしはゼロだから、ナニがなんだかわからないという結論になるの。ウォーホールに見出されたっていうリスペクトされるポイントたっぷりのストリート系アヴァンギャルドアーティストっていうイメージのバスキアだけど、この映画じゃたんなるチンピラ黒人でしかないし、そもそもなんでこんな映画が成立したのかもさっぱり判らない。ってバスキアに一家言あるひとは、わたしを叱るだろうなぁ。こわいなぁ。

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妖怪大戦争 2005,8,10

yokai 邦題:妖怪大戦争
時間:124分
公開:2005-08-06
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹・角川
製作総指揮:角川歴彦
製作:黒井和男、井上文雄、清水俊
監督:三池崇史
脚本:三池崇史、沢村光彦、板倉剛彦
原作:水木しげる、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆき
撮影:山本英夫
音楽:
出演: 神木隆之介、宮迫博之、南果歩、成海璃子、宮部みゆき、菅原文太、近藤正臣、高橋真唯、阿部サダヲ、岡村隆史、石橋蓮司、忌野清志郎、根岸季衣、蛍原徹、竹中直人、吉井怜、荒俣宏、京極夏彦、水木しげる、栗山千明、豊川悦司

神木君って「インストール」とか見て、天才!って思ってたけど、限界が見えちゃった。驚き方が超ワンパターン。妖怪に初めて出会う「驚き」が別の段階になったときには「成長」してなきゃいけないって思うのに、おんなじなんだもの。って、三池監督がそんな瑣末なことにはかかってられないくらいに混乱してたのかもしれない。神木君への演技指導どこじゃなくて一杯一杯だったのかも。余裕がないんだもの、映画にね。で、何十年も前の「ターミネーター」風にギクシャクとロボットを動かしてみたり、絵の具を塗りたくった妖怪コスプレの「サプライズな配役」のアート系俳優たちの「顔見世」に全精力を使ってるんで、物語を追うっていう大事な部分は完全に忘れ去られているの。ファミリー映画を角川映画も三池監督も完全に舐めてるっていう態度があからさまだから嫌。っていうより「プロデューサー怪」のやりたい放題にのせられただけのクズフィルムね。フィルムが化けて出るわよ。それに、一般の人からのファンドで作ってるの?だとすれば、怨念の塊のような映画になるかもしれないわね。ああ怖い・・。

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容疑者 室井慎次 2005,8,9

muroi 邦題:容疑者 室井慎次
時間:117分
公開:2005-08-27
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:亀山千広
製作:金井卓也、臼井裕詞、堀部徹、安藤親広
監督:君塚良一
脚本:君塚良一
原作:
撮影:林淳一郎
音楽:松本晃彦
出演:柳葉敏郎 、田中麗奈 、哀川翔 、八嶋智人 、吹越満

「踊る~」のスピンアウトで「交渉人」に続く作品だけど、これまた全然タイプの違う映画になってる。主人公が警視庁と警察庁の政治力学の間で「道具」にされてしまう。事件を解決することより、そちらの人間関係や力学にウェイトをおいて作られてるけど、要素が多すぎてまとまりきれてない。田中のエピソードや室井の学生時代の悲恋などを盛り込んでるけど、どうやっても「うわっつら」でしかないし、事件解決そのものに対しての「影響」が皆無。なんていうか、いろいろやりすぎて空回りして動力がつたわらないモーターみたい。だいたい、事件の真相が明かされてから、なんでこの程度のことで警視庁や警察庁や検事総長が右往左往してたのか全く不明。そこにはリアリティのかけらもないから、水をかけられて強引に目を覚まされた「後味の悪さ」が残るの。

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ダンシング・ハバナ 2005,8,8

havana 原題:DIRTY DANCING2: HAVANA NIGHTS
邦題:ダンシング・ハバナ
時間:86分
公開:2005-07-09
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:ジェニファー・バーマン、ボブ・オシャー、アミル・マリン、メリル・ポスター、レイチェル・コーエン
製作:ローレンス・ベンダー 、サラ・グリーン
監督:ガイ・ファーランド 
脚本:ボアズ・イェーキン、ヴィクトリア・アーチ
原作:ジョアン・ジャンセン 
撮影:トニー・リッチモンド
音楽:ヘイター・ペレイラ
出演:ディエゴ・ルナ、ロモーラ・ガライ、セーラ・ウォード、ミカ・ブーレム

「ダーティダンシング2」という原題からわかるとおり、「1」があったわけで、観てないからなんともいえないけど、ヒットしてれば、今回の映画は「2」の冠がついてたはずよね。ということで、多分「1」はコケたのかな、知らないけど。ダンスコンテストに出場するために頑張る身分違いの男の子と女の子。っていう構造だけで、数ある類似映画・作品が思い浮かぶし、最近じゃ「マンボ・・・」っていうのを観てるし。で、こういうダンスを描く場合、ものすごくセクシーに見えるのがラテンダンスっていうわけね。今更これで誰が「娯楽」するのかしらっていうくらいに定番な映画。とはいえ、ラテンダンスってなんかそそる。習ってみたいな。格好いいじゃない。

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傷だらけのランナー 2005,8,7

actrack 原題:ACROSS THE TRACKS
邦題:傷だらけのランナー
時間:101分
公開:未公開
製作年度:1990
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:デイル・ローゼンブルーム、ナンシー・パロイアン
監督:サンディ・タン 
脚本:サンディ・タン
原作:
撮影:マイケル・デラハウセイ
音楽:ジョエル・ゴールドスミス 
出演:ブラッド・ピット、リッキー・シュローダー、キャリー・スノッドグレス、デヴィッド・アンソニー・マーシャル、トーマス・マイカル・フォード

男の子兄弟っていいなって憧れる。私みたいに一人娘じゃ想像もつかないしね。映画は驚異的に地味だから未公開っていうのも納得できるけど、けっこうさわやかな青春ドラマになってた。若いときのブラピもけっこう可愛い。繊細な兄とアウトローな弟っていう二人の物語になってるけど、母親の存在がもうひとつ曖昧な分だけ、ストーリーが単調になってるのかな。

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西洋鏡 映画の夜明け 2005,8,7

seyoka 原題:SHADOW MAGIC
邦題:西洋鏡 映画の夜明け
時間:115分
公開:中国・アメリカ
製作年度:2000
製作国:2003-01-18
配給:GAGA
製作総指揮:チャールズ・シュー、スティーヴ・チャン、チュウ・シュンチン、ハン・サンピン、ウルリッヒ・フェルスベルク、エイタン・ハカミ、カティア・ミラニ
製作:アン・フー
監督:アン・フー
脚本:アン・フー、ホアン・タイ、タン・ルーイ
原作:
撮影:ナンシー・シュライバー 
音楽:チャン・リダ
出演:シア・ユイ、ジャレッド・ハリス、シン・ユイフェイ リン、リュイ・リーピン、リー・ユーシェン

中国の「ニューシネマパラダイス」っていう触れ込みだったかしら。確か。油断してたら、けっこう感動しちゃった。20世紀初頭の清朝末期に一旗揚げようとイギリス人が映画を北京に持ち込む。北京で高級写真館の撮影技師をしている主人公が新しいもの好きで、その映画に魅せられ、映画館を手伝うというストーリー。最新の科学技術が4000年の歴史を持つ旧世界と出会うことによって、文化と文明の衝突が起きるっていう「黎明」。すっごくロマンチックだわ。「黎明」って。そんな瞬間に立ち会いたい。というより、立ち会ってるんだろうけど、気づかないだけなのかしら。とはいえ、この「映画」みたいに、「想像を絶する新しいもの」の誕生を目撃したことはないかもしれない。なんか、成熟しすぎた世界に生まれてしまった「喪失感」や「袋小路感」を持つ自分が悲しいわ。

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ザ・メキシカン 2005,8,6

themexican 原題:THE MEXICAN
邦題:ザ・メキシカン
時間:127分
公開:2001-04-21
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:クリストファー・ボール 、アーロン・ライダー 、ウィリアム・タイラー 、J・H・ワイマン
製作:ジョン・バルデッチ、ローレンス・ベンダー
監督:ゴア・ヴァービンスキー
脚本:J・H・ワイマン
原作:
撮影:ダリウス・ウォルスキー
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:ブラッド・ピット 、ジュリア・ロバーツ 、ジェームズ・ガンドルフィーニ 、デヴィッド・クラムホルツ 、ジーン・ハックマン

やっぱりコメディなのかしら。サスペンスっぽい仕立てだと思ってたら、ブラピとジュリアの痴話げんかが最高のテンションで展開するし、ゲイの殺し屋が動揺しまくるし、メキシカンっていう伝説のピストルの回想シーンはマカロニウエスタンのパロディっぽいし。なにより、ブラピが死ぬほどついてない男っていう設定で、ダメダメ君なの。とにかく不運に右往左往しながらテキトーな性格で、楽観的で、ピントはずして行動して、っていう難しい演技をきっちりこなしているのが見ものかもしれない。ゲイの殺し屋は殺さないで置いて欲しかったわ。いいキャラだったんだもの。ジュリアの切れ系の演技も面白かった。というわけで、映画はたいしたことないのに、俳優の演技は力が入ってて見る価値ありっていう不思議な作品だわ。

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博奕打ち 総長賭博 2005,8,6

socho 邦題:博奕打ち 総長賭博
時間:95分
公開:1968-01-14
製作年度:1968
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:山下耕作
脚本:笠原和夫
原作:
撮影:山岸長樹
音楽:津島利章
出演:鶴田浩二、藤純子、桜町弘子、名和宏、曽根晴美、佐々木孝丸、三上真一郎、沼田曜一、香川良介、中村錦司

笠原和夫さんの本「仁義なき戦いをつくった男たち―深作欣二と笠原和夫」を読んで、絶対観たかった映画。やっと見つけた。東映の任侠映画最後の時代の最高傑作であり、その後の実録路線への境界にあるって書いてあった。笠原和夫が綿密な取材を通して、リアルに任侠の人たちの「言語」を集めて脚本に仕立てていった「台詞の完成度」の高さがどんなものか知りたかった。この本を読まなければ、絶対観るタイプの映画じゃないし、もし観てても、台詞の細部の「任侠系単語=符牒」に気づきもしなかっただろうなって思う。そういう意味では、この本で予習していただけに、映画における台詞の凄さっていうものを実感したわ。たかがヤクザ映画って流して観てはいけないっていうことが良く理解できた。ものすごく緻密に構築された「芸術作品」であることに脱帽だわ。

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ノッティングヒルの恋人 2005,8,4

nhill 原題:NOTTING HILL
邦題:ノッティングヒルの恋人
時間:124分
公開:1999-09
製作年度:1999
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:リチャード・カーティス
製作:ダンカン・ケンワーシー
監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:リチャード・カーティス
原作:
撮影:マイケル・コールター
音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・アイファンズ

ラブコメの基本っていうか、恋愛小説の基本っていうか、まずは「ボーイミーツガール」の瞬間が大事。ドラマのスタートですものね。おしのび?でトップ女優がロンドンのさえない旅行書専門店にやってくるっていう「奇跡」をその発端にしてるところから、この映画は「お伽噺よ!」って宣言してる。でも、すったもんだでハッピーエンドに持ち込むたにめは、その「障害」が大きければ大きいほどいいの。で、相対的にハッピーさがカタルシスになるわけで、そんな身分違い、世界違いを前提にしているのね。そういう意味では、荒唐無稽だけど、物語としてどっぷりヒュー・グラントの性格の歯がゆさと、ジュリア・ロバーツの不器用さにドキドキして予定調和の大団円のための前戯に酔っていける映画になってるかもしれないわ。観終わったあと、すっかり日常に戻ってしまうくらいに「心に響かない」映画だけどね。でも2時間はちょっぴり長いかも。エピソードを少しけずって100分くらいにして欲しかった。

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ナイト・ビジター 2005,8,3

nightvis 原題:THE NIGHT VISITOR
邦題:ナイト・ビジター
時間:106分
公開:未公開
製作年度:1970
製作国:イギリス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ラロス・べネディック
脚本:ガイ・エルムズ
原作:
撮影:へミング・クリスチャンセン
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:マックス・フォン・シドー、リヴ・ウルマン、ペール・オスカルソン

マックス・フォン・シドーがオープニングで延々と雪景色の中を下着姿で走り続けるので、いきなり引いた。結局は、自分を無実の罪に陥れた人々に復讐をするために、刑務所を脱出して、また戻るという完全犯罪をするためっていうことが判ってくるんだけど、それにしても、登場人物たちのまったく意味不明な行動が「映画の都合のため」だけに存在してるの。伏線になるオウムも、ラストにオチで使われてるけど、あっけにとられるくらい非現実的な「どんでん返し」。完全に机上でこねくり回した脚本なんだろうなって思う。どんなに荒唐無稽でも、ここまで観客をバカにした映画は珍しいわ。

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ロボッツ 2005,8,3

robots 原題:ROBOTS
邦題:ロボッツ
時間:90分
公開:2005-07-29
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ウィリアム・ジョイス
製作:ジェリー・デイヴィス、ジョン・C・ドンキン
監督:クリス・ウェッジ、カルロス・サルダーニャ
脚本:ローウェル・ガンツ 、ババルー・マンデル 、デヴィッド・リンゼイ=アベアー
原作:ロン・ミタ、 ジム・マクレイン、デヴィッド・リンゼイ=アベアー
撮影:
音楽:ジョン・パウエル
出演:ユアン・マクレガー 、ハル・ベリー 、ロビン・ウィリアムズ 、メル・ブルックス 、アマンダ・バインズ

頑張って作ってるけど、やっぱりノーブランドなのね。お客さん少なかった。夏休みで学生とかのデートムービーになるはずが、ぜんぜんなんだもの。テーマや演出がお子様ファミリー向けすぎるのかしら。ということで、CGのクオリティを楽しもうって視点を変えると、これはけっこうイケるかもしれない。スチームパンクなレトロテイストで、ブリキのおもちゃっぽい主人公たちが、それなりにスピード感がある仕立てになって生きてるから「鑑賞物」としての価値はあるかもしれない。ストーリーを追うと単純すぎて、悲しくなっちゃうけどね。

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鬼が来た! 2005,8,2

oni 原題:DEVILS ON THE DOORSTEP鬼子來了
邦題:鬼が来た!
時間:140分
公開:2002-04-27
製作年度:2000
製作国:中国
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:チアン・ウェン
監督:チアン・ウェン
脚本:チアン・ウェン、ユウ・フェンウェイ、シー・チェンチュアン、シュー・ピン、リウ・シン
原作:
撮影:クー・チャンウェイ
音楽:リウ・シン、リー・ハイイン、ツイ・ジェン
出演:チアン・ウェン、香川照之、チアン・ホンポー、ユエン・ティン、トン・ハンチェン、ツォン・チーチュン、チェン・シュー、澤田謙也、宮路佳具、長野克弘、デヴィッド・ウー

モノクロ映画って知らなかった。ラストだけちょっとカラー。戦時中の中国で、寒村に日本兵と通訳が麻袋に入れられて届けられるっていうプロローグ。不条理なシチュエーションで「言葉」の持つ「伝わらなさ」「不確実さ」が積み重なって、暗い喜劇が展開されていく。なんかの暗喩か寓意かって思わせるんだけど、なんかモッタリモッタリして伝わってくるものがない。一見、深遠な意味を内包した思想的な中国映画っていう作りなんだけど、思わせぶりだけで、私には「なにが言いたいか不明」すぎてスルーするしか手が無い映画だったわ。

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ナチュラル・シティ 2005,8,2

ncity 原題:NATURAL CITY
邦題:ナチュラル・シティ
時間:114分
公開:2005-07-31
製作年度:2003
製作国:韓国
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ミン・ビョンチョン
脚本:ミン・ビョンチョン
原作:
撮影:イ・ジュンギュ
音楽:イ・ジェジン
出演:ユ・ジテ 、ソ・リン 、イ・ジェウン 、ユン・チャン 、チョン・ドゥホン

「ブレードランナー」に傾倒した若い映画作家たちが、よってたかって、模倣の限りを尽くした珍品。でも、けっこうお金をかけてるみたい。CGとかも頑張ってるし、特にエンドクレジットに、意匠デザイン画をこれみよがしに出してくるのは、日本アニメオタクなかおりがプンプンにおう。レプリンカント役の女優も戦闘用アンドロイドも魅力がゼロ。サイバーパンクな近未来風景描写に製作者は満足して「完了」しているっぽいから、私は完全においてきぼりになっちゃった。

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マンボ!マンボ!マンボ! 2005,7,31

manbo 原題:MAD ABOUT MAMBO
邦題:マンボ!マンボ!マンボ!
時間:93分
公開:2001-07-14
製作年度:2000
製作国:イギリス
配給:GAGA
製作総指揮:ガブリエル・バーン
製作:
監督:ジョン・フォルト
脚本:ジョン・フォルト
原作:
撮影:アシュレイ・ロウ 
音楽:
出演:ケリー・ラッセル、ウィリアム・アッシュ、ブライアン・コックス

アイルランドという土地柄の緊張感が実感できないから、宗教の確執や貧富の確執を想像しなくちゃいけない。「リトル・ダンサー」や「SHALL WE ダンス」に似たタイプで、努力・根性・勝利っていう要素でまとめようとしてるからお気楽な青春映画になりかけてる。なりかけてるっていうのは、前提にある「確執」が、突破する「障害」に位置づけられているからなの。その一点で、日本人としては、理解不能な違和感を持ってしまうのかもしれない。単に貧富だけなら、もっとお気楽に観れたと思うのにネ。

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黄金の腕 2005,7,30

goldenarm 原題:THE MAN WITH THE GOLDEN ARM
邦題:黄金の腕
時間:115分
公開:1956-05
製作年度:1955
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:オットー・プレミンジャー
脚本:ウォルター・ニューマン 、ルウィム・メルツァ
原作:ネルソン・アルグレン
撮影:
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:フランク・シナトラ 、エリノア・パーカー 、キム・ノヴァク 、シェリー・マン 、ショーティ・ロジャース

「ゴッド・ファーザー」を見ていて、フランク・シナトラをモデルにした歌手が、人気回復で映画に出演するのを依頼しにくる。で、その映画の監督を脅して(馬の首をベッドに入れる有名なシーン)映画出演を果たすんだけど、その映画が「地上より永遠に」っていうフランク・シナトラがアカデミー助演男優賞を獲って、俳優として一皮むけたっていう作品。その次に出演したのが、この「黄金の腕」。オットー・プレミンジャー監督が、タブーだった麻薬中毒を正面からとりあげた映画で、もちろん中毒演技がフランク・シナトラの新境地っていうことなのね。映画そのものは舞台劇みたいな「狭さ」があるんだけど、そういう映画が作られた「背景」っていうのを調べると面白かった。メジャーでは公開できなくて、インディだったっていうもの。凄い。あとソウル・バスっていう有名なタイトルアーティストのメインタイトルバックもクールだし、音楽もかっこよかった。

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劇場版 NARUTO-ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ 2005,7,29

naruto05 邦題:劇場版 NARUTO-ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ
時間:94分
公開:2005-08-06
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:川崎博嗣
脚本:川崎博嗣 、宮田由佳
原作:岸本斉史
撮影:
音楽:六三四プロジェクト 、増田俊郎
出演:竹内順子 、中村千絵 、森久保祥太郎 、石田彰 、黒川智花

去年のNARUTOはとっても良くて、クライマックスからエンディングロールでは不覚?にも涙が止まらなかったけど、今回はちょっとダメ。冒頭からタイトルまで主人公のナルトは出てこないし、説明無用のアクションシーンから始まるから意味不明。去年は、それが映画館で見てる映画だったっていうバラシですんなりストーリーにはいっていけたけどね。今年の作品は「ハガレン」みたいに世界観や人物相関の既知前提になってるから、ストーリーに追いつくのが大変。しかも、物語る過程が乱暴で、想像力を要求されちゃうの。そういう意味では「凝りすぎ」な監督の「作品」ね。だれでも楽しめる「娯楽製品」にはなってないもの。

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劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 2005,7,28

hagane 邦題:劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
時間:105分
公開:2005-07
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:水島精二
脚本:曾川昇
原作:荒川弘
撮影:
音楽:大島ミチル
出演:朴路美 、釘宮理恵 、豊口めぐみ 、大川透 、内海賢二

レギュラー放送しているアニメ映画の場合、前提になる世界観を既知のものとするか未知のものとするかで観客を選択していると思う。ポケモンは、対象が子供っていうこともあって、毎回、ポケモンとは何?っていう説明がされてから、その回の状況や背景をきちんと冒頭で説明してくれる。ところが、この作品はそういった世界観解説が皆無なところから始まるので困った。だって、アニメを観てないんだモノ。ということは、私はこの映画の想定観客にされてなかったっていうことなのよね。それはそれでいいけど、仲間はずれにされた気分で、ちょっとムカついた。

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フライ,ダディ,フライ 2005,7,28

flydaddy 邦題:フライ,ダディ,フライ
時間:121分
公開:2005-07
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東映
製作総指揮:
製作:
監督:成島出
脚本:金城一紀
原作:金城一紀
撮影:
音楽:安川午朗
出演:岡田准一 、堤真一 、須藤元気 、星井七瀬 、松尾敏伸 、渋谷飛鳥

物語に高揚感が欠けてる。鍛錬の末に目的を達成するっていう構図はロッキーでもジャンプのコミックでも、どこにでもころがってるから珍しくない。ということは、あとは映画的にどこまで元気にさせてくれるのかなっていう一点が評価の分かれ目になるの。で、この映画は、その高揚感を与えてくれなかった。元気になれなかった。そういうものなのね。っていう物語の結末を淡々と見せられて、さあ終わりですってつきなはされちゃう。で、多分、中盤に挫折がなかったからかなって勝手に想像するけど、どうかしら。

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アイス・ストーム 2005,7,28

ice 原題:THE ICE STORM
邦題:アイス・ストーム
時間:113分
公開:
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:ジェームズ・シェイマス、テッド・ホープ、アン・リー
監督:アン・リー
脚本:ェームズ・シェイマス
原作:リック・ムーディ
撮影:フレデリック・エルムズ
音楽:マイケル・ドナ
出演:ケヴィン・クライン、シガーニー・ウィーヴァー、ジョーン・アレン、ジェイミ
ー・シェリダン、クリスティナ・リッチ、イライジャ・ウッド、アダム・ハン・バード、トビー・マグワイア

セックスをすることだけが「事件」なのかっていうテーマ。「クローサー」っていう映画もそうだったけど、ちょっとそこまで深刻になるの?っていうくらいに登場人物が動揺したり激怒したり心神耗弱になったりするの。完全に空中分解して仮面家族になってる一家とお隣の家族のセックスにまつわるすったもんだ。そんな低次元なものが、アメリカの中産階級ではベストセラーになって映画にもなってしまうのね。

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Jam Films 2005,7,27

jamfilm 邦題:Jam Films
公開:2002
製作年度:2002
製作国:日本
時間:109分
配給:GAGA
製作:SEGA
「the messenger」
監督:北村龍平
脚本:北村龍平
出演:北村一輝、魚谷佳苗
「HIJIKI」
監督:堤幸彦
脚本:
出演:佐々木蔵之介、秋山菜津子
「けん玉」
監督:篠原哲雄
脚本:
出演:山崎まさよし、篠原涼子
「JUSTICE」
監督:行定勲
脚本:行定勲
出演:妻夫木聡、綾瀬はるか
「Cold Sleep」
監督:飯田譲治
脚本:
出演:大沢たかお、角田ともみ
「ARITA」
監督:岩井俊二
脚本:岩井俊二
出演:広末涼子
「Pandora-Hong Kong Leg」
監督:望月六郎
脚本:
出演:吉本多香美、麿赤兒

玉石混淆ってことよね。学生映画の延長みたいなものから、与えられた時間でドラマを完結させている作品もある。行定監督の「正」と岩井監督の「ARITA」がお気に入り。吉本多香美がエロティックだったけど、映画は意味不明。あとはクズ。

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たどんとちくわ 2005,7,26

tadon 邦題:たどんとちくわ
時間:102分
公開:
製作年度:1998
製作国:日本
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:板谷健一、川崎隆
監督:市川準
脚本:市川準、佐藤信介、NAKA雅MURA
原作:椎名誠
撮影:小林達比古
音楽:板倉文
出演:役所広司 、真田広之 、根津甚八 、田口トモロヲ 、桃井かおり

まさに「たどん」と「ちくわ」で、2本の映画がとりあえず1本にしてあるの。しかも原作まであるっていうから狂気の連鎖は怖い。どこで誰が、こんな映画を作ってしまおうって思ったのかは謎だけど、出来てからの映画説明や紹介や褒め言葉やっていう「コメント」がすっごい作りにくい映画だっただろうなって思う。で、多分、監督のフィルモグラフィやオピニオンコメントでごまかしちゃうっていうパターンかしら。どっちにしても、映画そのものの存在無意味、皆無は実験性と後ろ向きな先鋭性、ああ、言葉を選んでるだけでイヤになっちゃう。

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忍 2005,7,25

shinobi 邦題:忍
時間:101分
公開:2005-09
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:榎望
監督:下山 天
脚本:平田研也
原作:山田風太郎「甲賀忍法帖」
撮影:近森眞史
音楽:岩代太郎
出演:仲間由紀恵、オダギリジョー、黒谷友香、沢尻エリカ、椎名桔平、升毅、虎牙光輝、坂口 拓、木下ほうか、りりぃ、寺田 稔

ロミオとジュリエットな関係性ってくくっちゃうのは単純なんだけど、そういうことなんだもの、しょうがない。愛しながら戦う宿命という構造はいろいろなパターンで語られるけど、忍者だものね。5vs5というテレビゲームっぽい単純な敵対関係を作り上げて観客に「わかりやすさ」をサービスしていくのは「娯楽していきますからヨロシク」っていう「産業生産品」である証拠よね。だってファンドで「投資物件」として成立してる映画なんだもの。投資家が悩んじゃうような芸術性は「背任」になるかもしれないわよね。だからバカでもわかる構造にして、イマドキのスターを配して、「優良な商品」のパッケージとして成立させてるの。あとはステレオタイプなテレビゲームストーリーをCGやワイヤーで見せていけば一丁あがりっていう、多分、和製「グリーン・ディステニー」や「ヒーロー」っといったあたりを狙って終わり。そこには作り手の思いやメッセージは一切無くて、職人が、脚本の要求する映像を仕上げましたっていう、無機質な、欠如した想像力の証拠品が横たわるだけなの。

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アイランド 2005,7,25

iland 原題:THE ISLAND
邦題:アイランド
時間:136分
公開:2005-07
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ローリー・マクドナルド
製作:マイケル・ベイ、イアン・ブライス、ウォルター・F・パークス
監督:マイケル・ベイ
脚本:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン 、アレックス・カーツマン 、ロベルト・オーチー
原作:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン 
撮影:マウロ・フィオーレ 
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー
出演:ユアン・マクレガー 、スカーレット・ヨハンソン 、ジャイモン・フンスー 、スティーヴ・ブシェミ 、ショーン・ビーン

どこかで観たことがあるような。居る環境が「作られたもの」で、本人だけが知らないっていう環境。「トゥルーマンショー」ね。それから「ローガンズラン」にもちょっと似てるし「ソイレトグリーン」にもテーマは似ている。それはそれでいいけど。ってけっこう自分がSF映画みてるの、自分でも驚いたわ。で、この映画はそんなありがちな世界観やパターンを、想像通りにストーリー展開させていくんだけど、さすがは現代のハリウッド。アクションシーンや特撮シーンはちゃんとお金をかけて見ごたえのあるものに出来ている。これが節約したワンアイデア映画だったら貧相な画面で興ざめなものになっちゃうだろうけど、それを踏みとどまってストーリーの平凡さをなんとかごまかしてる。そういう意味ではハリウッド的「細かな矛盾」「編集者が切りすぎて展開不明瞭」っていうあたりに目をつぶれば、ちょっとは楽しめる映画(画面)になってるかもね。でもアメリカでもコケてるみたいだし、日本でもイマイチな成績らしいわね。

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キャパ・イン・ラブ・アンド・ウォー 2005,7,24

capa 原題:Capa In Love&War
邦題:キャパ・イン・ラブ・アンド・ウォー
時間:90分
公開:
製作年度:2002
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:スーザン・レイシー
製作:アン・メークピース
監督:アン・メークピース
脚本:アン・メークピース
原作:
撮影:
音楽:ジョエル・グッドマン
出演:ロバート・キャパ、イザベラ・ロッセリーニ、スティーヴン・スピルバーグ 他
ナレーション:ロバート・バーク

わたしがリスペクトしてやまないキャパのドキュメンタリー。もちろん愛してやまないブレッソンも証言してるので堪能したわ。物語は「ちょっとピンぼけ」を中心にいろんな本を読んでたので知ってたけど、実際にフィルムにうつってるキャパの姿に、アンディ・ガルシアがだぶった。もっている雰囲気とか、似てるって思うわ。

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ゴッドファーザーPART III 2005,7,24

gf3 原題:THE GODFATHER: PART III
邦題:ゴッドファーザーPART III 
時間:162分
公開:1991-03
製作年度:1990
製作国:アメリカ
製作総指揮:フレッド・フックス、ニコラス・ゲイジ 
製作:フランシス・フォード・コッポラ
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾ
原作:マリオ・プーゾ
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽:ニーノ・ロータ、カーマイン・コッポラ
出演:アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、ソフィア・コッポラ

公開当時はどんな評価だったのかしら。パート2まではビトー・コレルオーネにまつわる物語が重層的に描かれて見ごたえ十分だったんだけど、パート3はアル・パチーノの巨大なビジネスとアンディ・ガルシアへの世代交代の物語。最終的には、ルーツのシシリアで物語が終わるので、ビトー・コレルオーネの世界との関連性を印象づけてたけど、それにしても時代が超えすぎてるかもしれない。これで終わってくれたからいいようなものの、アンディ・ガルシアが携帯電話やインタネットで軍産複合体企業のM&Aでバトルするような「現代のコレルオーネ」を描くパート4は絶対観たくないわ。

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ゴッドファーザーPART II 2005,7,23

gf2 原題:THE GODFATHER: PART II
邦題:ゴッドファーザーPART II
時間:200分
公開:1975-04
製作年度:1974
製作国:アメリカ
製作総指揮:
製作:フランシス・フォード・コッポラ、グレイ・フレデリクソン、フレッド・ルース
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾ
原作:マリオ・プーゾ
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽:ニーノ・ロータ、カーマイン・コッポラ
出演:アル・パチーノ、ジョン・カザール、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル、ロバート・デ・ニーロ、タリア・シャイア、リー・ストラスバーグ、マイケル・V・ガッツォ、マリアンナ・ヒル、ハリー・ディーン・スタントン、ダニー・アイエロ、ジェームズ・カーン、トロイ・ドナヒュー、ジョー・スピネル

3時間20分もある。前作のマーロン・ブランドの少年時代からアメリカ移民、そして顔役になっていくまでの物語と、跡継ぎのアル・パシーノが孤独な権力を握るまでの物語が平行して進んでいく。老いたギャングが昔のファミリーはシンプルで良かった、といいながら消えていく。そんな良き?時代、コルレオーネファミリーを率いるロバート・デ・ニーロが精悍に描いていく。そして、世代交代し、誰も信じられなくなって孤独になっていくアル・パシーノの「王の孤独」。ラストの彼の目は何を見ていたのかしら。達成感が一人ぼっちという悲しい結末って切ない。

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ゴッドファーザー 2005,7,22

gf1 原題:THE GODFATHER
邦題:ゴッドファーザー
時間:175分
公開:1972-02
製作年度:1972
製作国:アメリカ
配給:Par=CIC
製作総指揮:
製作:アルバート・S・ラディ、ロバート・エヴァンス
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾ
原作:マリオ・プーゾ
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽:ニーノ・ロータ
出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル、リチャード・カステラーノ、タリア・シャイア、スターリング・ヘイドン、ジョン・マーリー、リチャード・コンテ、アル・レッティエリ、フランコ・チッティ、エイブ・ヴィゴダ、ジャンニ・ルッソ、ルディ・ボンド、アレックス・ロッコ、シモネッタ・ステファネッリ、アンジェロ・インファンティ

3時間ちかい映画だけど一気に魅せられてしまった。公開の頃からしばらくマフィアものブームがあったと聞いてるけど、これだけの「実録」っぽい秀作が生まれて大ヒットしてしまうと、ドジョウは何匹も登場するのはわかる。マーロン・ブランドの役柄はもっと老人かなって思ってたけど、けっこうまだまだ熟年だったのね。アル・パチーノがすごくいい。本当にはまり役って、こういうのを言うのね。いい映画に堪能したっていうは幸せ。とにかくセットDVDボックスを買ってしまったので、この週末はゴッド・ファーザー漬けになるの。

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ドンを撃った男 2005,7,21

don 邦題:ドンを撃った男
時間:91分
公開:
製作年度:1999
製作国:日本
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:板谷健一、米山紳
監督:和泉聖治
脚本:友松直之
原作:山田勝啓
撮影:
音楽:
出演:的場浩司、千堂あきほ、中野英雄

USENのオンデマンドの映画ってCMが入るからイヤだけど、無料だもの。我慢しなきゃ。で、つい観てしまったけど、こういう映画が需要があるっていうことにビックリ。なんかオーダーメイドのような狭い需要なんだろうなぁって思う。どういう観客たちがあつまるのかしら。内容は妻子あるヤクザが親分の仇を討つのに、大阪の巨大組織の大ボスに銃撃するまでの物語。映画として、ストーリーがもたついていて、観ていて飽きるけど、そういうものなのかな。

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理想の女 2005,7,20

riso 原題:A GOOD WOMAN
邦題:理想の女
時間:94分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:イギリス/スペイン/イタリア/アメリカ/ルクセンブルグ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:マイク・バーカー
脚本:ハワード・ヒメルスタイン
原作:オスカー・ワイルド
撮影:
音楽:リチャード・G・ミッチェル
出演:ヘレン・ハント 、スカーレット・ヨハンソン 、トム・ウィルキンソン

オスカー・ワイルドが巨匠にされてしまってるから困るけど、ちょっと理屈っぽいハーレクインロマンスの濫作作家って考えると、そういうレベルの原作なのよね。昔の言葉をつかうと「よろめきドラマ」とか「すれちがい(心の)」とかいうのかな。スカーレット・ヨハンソンは友達になりたい女優の一人なんだけど、「ロスト・イン・トランスレーション」の彼女なら友達になってもいいけど、この映画だとイヤかも。なんか品がないんだもの。もともと品がない役柄だった「ロスト~」はぴったりなイメージだったけど、この映画は「可憐な上品な世間知らずなお嬢様&若奥様」が、カルいプレーボーイの誘いに夫の浮気を疑いながらよろめいていくっていう役柄。そうすると、スカーレットの持って生まれた「品のなさ」がミスキャストって叫ばれる(って私が叫んでるだけだけど、多分)原因になっちゃうのね。だから、ハーレクインロマンスな映画の場合は「品」のある女優をキャスティングしなければダメ。昔ならグレース・ケリーとかかしら。今なら誰かなぁ。

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スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 2005,7,16

sw3 原題:Star Wars: Episode III - Revenge of the Sith
邦題:スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
時間:141分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:ジョージ・ルーカス
製作:
監督:ジョージ・ルーカス
脚本:ジョージ・ルーカス
原作:
撮影:
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ユアン・マクレガー 、ナタリー・ポートマン 、ヘイデン・クリステンセン 、イアン・マクディアミッド 、サミュエル・L・ジャクソン

大団円っていうか、うまく第一作につながっていく。ただ、第一作が28年も昔の作品だから、SF的な特撮表現力じゃ「退化する未来」になっちゃってるんだろうなって思う(未見につき想像よ)。それはさておき思いっきりお金と特撮の最先端技術を駆使した、イベント系エンタテイメント娯楽超大作っていう点では大合格。夏休みは「宇宙戦争」とともに観客が殺到するのが決まりみたいね。過去2作の歴史を宗まとめにして、エピソード4へつなげていくから、辻褄を合わせるためのさまざまなシーンや伏線を全部つめこんで、それでいて、ストーリーに破綻をきたさないように計算して、っていうプロの仕事をしてる。そこに派手なCG映像がたっぷり乗っかってるから、もう十分。人間ドラマや深い心理描写なんか無くても、映画としての「ありかた」の正解のひとつよね。

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マイ・ジェネレーション 2005,7,16

mygene 原題:MY GENERATION WOODSTOCK 1969.1994.1999
邦題:マイ・ジェネレーション
時間:104分
公開:
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:アラン・ニューマン
製作:
監督:バーバラ・コップル
脚本:バーバラ・コップル
原作:
撮影:
音楽:
出演:ジミ・ヘンドリックス 、サンタナ 、ジャニス・ジョプリン 、ジョー・コッカー 、ザ・フー

「1974年に開催された伝説のウッドストック」を25周年、30周年という純ビジネス的目的で開催した模様を、なんら問題意識が無く、テーマ性も希薄なまま記録したドキュメンタリーもどき。商業的な「形から入った」野外コンサートに、ブランドとしてのウッドストック名をかぶせて軽薄な観客に「イベント参加の自己満足」を挑発していく。そんなバーチャルリボリューション体験に高額な料金を払わせていく模様が物悲しい。わたしの年齢じゃオリジナルのウッドストックには何の思い入れもないし、それが25周年だっていわれても、大阪万博や東京五輪の泥くささたっぷりな「郷愁」と同じ。原体験もしてないのに、懐かしい気がする懐古趣味デザインのアクセサリーみたいな感じかしら。

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記憶の音楽Gb 2005,7,14

gb 邦題:記憶の音楽Gb
時間:120分
公開:2001
製作年度:2001
製作国:日本
配給:GAGA
製作総指揮:竹本克明 公野勉 倉持健一
製作:
監督:川村ケンスケ
脚本:木田紀生
原作:川村ケンスケ
撮影:宝輪弘行
音楽:森岡賢
出演:松岡充/黒澤優/寺泉憲/矢島健一/笠原紳司 /中村元則/伊倉慎之介/宮田和弥/MariMari/森岡賢/大江千里/余貴美子/本郷功次郎



映画っていうのが翻訳機なら、この映画は壊れてる。川村ケンスケ脚本・監督が自ら作り上げた「世界=原語」を観る側に対して理解させようとする翻訳をしてない。っていうより、できる力が無かったっていったほうがいいのかしら。思いだけが塊のように転がっていて、それをどれだけ解釈できるだけの因数分解を繰り返すかっていうことがされてないの。人間の原初にあるオリジナルな本能に根ざす「音楽」を求めていくっていう実験の被験者が主人公なんだけど、その世界観の設定が陳腐。ブラック団レベル。プロモ系の監督だからスタイリッシュな映像と「音」の使い方に妥協がない。この妥協って「監督=俺様」に対しての妥協。お客のことなんかこれっぽっちも考えてない。セリフなんかいちいち聞こえなくてもいいんだもの。自分だけ台本に書いてあって「解ってる」から。っていうサブカルジャンキーがフィルムを浪費した地球に優しくない「何の役にも立たない製品」がコレ。

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奥様は魔女 2005,7,13

bewitched 原題:Bewitched
邦題:奥様は魔女
時間:103分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:SONY
製作総指揮:ジェームズ・スコッチドポール、スティーヴン・バーマン、ボビー・コーエン
製作:ノーラ・エフロン、ダグラス・ウィック、ルーシー・フィッシャー、ベニー・マーシャル
監督:ノーラ・エフロン
脚本:ノーラ・エフロン
原作:
撮影:ジョン・リンドリーASC
音楽:ジョージ・フェントン
出演:ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン

あたりまえだけど、アメリカ人を相手にした映画。しかも鑑賞の必要条件に、テレビのネットワークでオリジナルの「奥様は魔女」を延々を再放送をし続けている環境にあって、さらに、そのオリジナルを最低3まわりは観ている国民がいる国での公開が必須っていう事になってる(多分)。それだけ(以降は想像)テレビオリジナルへのオマージュというかパロディというか世界観の前提というかがたっぷり。なにせテレビ版のリメイクレギュラー番組を作ろうっていうスタジオが舞台なんだもの。昔はこうだったけど、今回のリメイクはこうする、なんてね。登場人物だってそれぞれ多分オリジナルドラマへの強烈なパロディになってるんだろうなって。という想像をしながら観なきゃならない日本人ってつらい。私たちの年齢だとね。両親の年齢になると多分リアルタイムでオリジナルを観てるだろうから楽しめるかもしれない。ということで、ニコール・キッドマンがサマンサ役の女優になるけど実は本物の魔女っていう二重のパラドックスを楽しんでもらう「高齢者向けのラブコメ」っていうカテゴリーに入る作品になるっていうわけね。宣伝のターゲットを間違えなきゃいいけど。でも多分絶対ソニーは間違えるかもね。老人ホームにポスターを貼ったほうがいい映画なんだと思うけど、本当は。

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マイ・ファーザー 2005,7,12

myfather 原題:MY FATHER
邦題:マイ・ファーザー
時間:112分
公開:2005
製作年度:2003
製作国:イタリア/ブラジル/ハンガリー
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:エジディオ・エローニコ
脚本:エジディオ・エローニコ 、アントネッラ・グラッシ
原作:ペーター・シュナイダー
撮影:
音楽:リカルド・ジャーニ
出演:トーマス・クレッチマン 、チャールトン・ヘストン 、F・マーレイ・エイブラハム 、トーマス・ハインツ 、ドニーズ・ワインベルク

ナチの高官が南米に逃亡して、っていう話を聞いてはいたけど、そんな高官をドイツに残された息子が訪ねていくという話。そういう意味では南米に生きるナチの高官っていう情景を初めて見せてくれた映画。テーマは「三つ子の魂、百まで」っていう事で、民族浄化っていうかアーリア優性思想が絶対無くなってなかった父親の真実の心を見た息子が、結局のところ父子の絆を切りきれなかったっていう話。別にこんな設定じゃなくても描けるテーマなのにね、って思うけど。ドイツのホロコーストが起きてしまった思想的な狂信性っていう重すぎるテーマが父子の関係性っていうもう一本のテーマの何百倍も大きすぎて、映画として「なにを伝えたいか」っていうことの視線がぶれてしまってると思う。それにしても、けっこう老齢のチャールトン・ヘストン(マイケル・ムーアの映画で印象的な保守オヤジだったわね)が意味無く上半身裸になっているシーンが不気味。なぜかしら。監督がフケ専ゲイなのかしらって引いたわ。

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ロルカ、暗殺の丘 2005,7,11

lorca 原題:Death In Granada
邦題:ロルカ、暗殺の丘
時間:114分
公開:
製作年度:1997
製作国:スペイン、アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:モクテズマ・エスパルザ、ロバート・カッツ、マルコス・スリナガ
監督:マルコス・スリナガ
脚本:マルコス・スリナガ 、フアン・アントニオ・ラモス 、ニール・コーエン
原作:
音楽:マーク・マッケンジー
出演:アンディ・ガルシア 、イーサイ・モラレス 、ナイム・トーマス 、エドワード・ジェー

スペインの内戦と、そのドサクサで暗殺されたアナーキストっぽい詩人ロルカ。その死の真相を追うのが、かつてロルカに憧れていた少年。ロルカの伝記かなって思ったら、ロルカの死にまつわる「羅生門」のような、構造の映画なの。だんだん明らかになっていく真相に、それを突き止められたくない人々が主人公にプレッシャーをかけていくけど、ついに衝撃の結末が。って、けっこう物語をして考えられてる印象がある。様々な人物が出てくるので、どっかで混乱をしてしまいそうになりながら、なんとか破綻しないでゴールに行き着いたもの。スペインとして、ロルカの検証をしなきゃいけないっていうことなのかしら。映画的手法でフィクションの形を借りて、真実を象徴してるのかしら。わたし的には、アンディが素敵で、それだけでいいんだけど。

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ギャングスター・ナンバー1 2005,7,9

gangstar1 原題:GANGSTER NUMBER1
邦題:ギャングスター・ナンバー1
時間:103分
公開:
製作年度:2000
製作国:イギリス・ドイツ
配給:GAGA
製作総指揮:ピーター・ボウルズ
製作:ジョナサン・カヴェンディッシュ、ノーマ・ヘイマン
監督:ポール・マクギガン
脚本:ジョニー・ファーガソン
原作:
音楽:ジョン・ダンクワース 、サイモン・フィッシャー・ターナー
出演:ポール・ベタニー 、マルコム・マクダウェル 、デヴィッド・シューリス 、サフロン・バロウズ 、ケネス・クラナム



イギリスのギャングって、エキセントリック。「仁義なき戦い」みたいな群像劇になるのかなって思ってたら、思い込みが極端なキレ系性格の主人公が唯我独尊していく話。公開してたときは、なんか良い評判を聞いたきもするけど、結局、観なかった。観なくて正解だったかも。想像しなくちゃいけない主人公の「心象」が遠くにありすぎて、届かないまま、理解できないまま、文字通りのオチになっちゃうの。どこをどう「ビジネス」になるって思って輸入したのか全然「見る目」を感じられないわ。

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メゾン・ド・ヒミコ 2005,7,8

mizon 邦題:メゾン・ド・ヒミコ
時間:131分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:アスミック
製作総指揮:
製作:
監督:犬童一心
脚本:渡辺あや
原作:
音楽:細野晴臣
出演:オダギリジョー 、柴咲コウ 、田中泯 、歌澤寅右衛門 、青山吉良



ストーリーはわたし的にはパスなんだけど、多分好きな人は多いんだろうなって思う。ただ、ゲイの老人ホームっていう発想で、ある意味、リアルな老いたゲイを描いていくから、より汚くて哀れ。それはさておき、注目すべきは柴咲コウの演技。これは凄い。彼女の演技力のなせるワザなのか、犬童監督の演出力なのか。でも、彼女の大きな「リアルな目玉」が効いてるから、彼女に軍配。って相撲じゃないけど。オダギリと柴咲と田中泯の関係性が、同極の磁石みたいな近寄りそうでするっとすれ違う「距離感」の妙にあって、叙情的な緊張感が背筋をつたう。周りを取り巻く老ゲイたちの、そのお先真っ暗な享楽に「刹那」だけで生きていくっていう「哀しみ=拒否される孤立感」と「楽天」がないまぜになった、捨て去った真っ当な人生への背の向け方がいい(なんて長いセンテンスかしら)。ともあれ、この映画は柴咲コウの映画であるし、オダギリの映画になりきれなかったし(T_T)、という点で、今年度の日本アカデミー賞主演女優賞有力候補の誕生っていうことになるわね。

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CLUBファンダンゴ 2005,7,6

fanda 原題:Fandango
邦題:CLUBファンダンゴ
時間:91分
公開:
製作年度:2000
製作国:ドイツ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:マティアス・グラスナー
脚本:マティアス・グラスナー
原作:
音楽:フェティシュ&マイスター
出演:ニコレッテ・クレビッツ 、モーリッツ・ブライブトロイ 、リッキー・ミューラー 、コリンナ・ハルフォーフ

ドイツ映画にも、こんなファンキータッチなのがあるのねってビックリ。でも超つまらなくて二度ビックリ。国柄的にこういうのは向いてないのかしら。ラストのダンスシーンはいまだに意味が不明で、なんか気持ち悪い。だれか解釈して欲しい。チビなだけで人生お先真っ暗な女の子が右往左往するんだけど、その切実感もないし、周りの男が全然かっこよくないの。スキンヘッドの女性ギャングが素敵かも。

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NANA 2005,7,5

nana 邦題:NANA -ナナ-
時間:114分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:大谷健太郎
脚本:浅野妙子 、大谷健太郎
原作:矢沢あい
音楽:
出演:中島美嘉 、宮崎あおい 、成宮寛貴 、平岡祐太 、松山ケンイチ

可愛い映画。なんか、いろんなエピソードや細かなリアクションで自分に投影しやすい映画かもしれない。かっこよくて可愛い。でもそれだけ。メッセージとかは安っぽい方向へ向きすぎ。もっと堂々としてればいいのに。20歳の女の子がいろんな「ワケアリ」を背負っていくんだけど、やっぱり映画と実際の生活と「距離感」がありすぎ。お伽話になっちゃってる。「下妻物語」はそのあたりをファンタジックは映像加工で「嘘だから」っていう居直り的な手法をとってたけど、この作品はマジなまま終わる。それはそれでいいんだけど、映画のもつ「ありえない」っていう現実逃避道具として有効か?っていうと不満は残ってしまうわね。

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ピッチブラック 2005,7,3

pitchblack 原題:Pitch Black
邦題:ピッチブラック
時間:108分
公開:
製作年度:2000
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:テッド・フィールド、スコット・クルーフ、アンソニー・ウィンリー
製作:トム・エンゲルマン
監督:デヴィッド・トゥーヒー
脚本:ジム・ウィート、ケン・ウィート、デヴィッド・トゥーヒー
原作:
音楽:グレーム・レヴェル
出演:ラダ・ミッチェル、ヴィン・ディーゼル、コール・ハウザー、クローディア・ブラック

去年「リディック」っていう映画を観て、これはある映画の続編だよって教えられてた。で、その映画がこの「ピッチブラック」。大作ぶって大ロードショーしてた「リディック」よりも面白かった。って、低いレベルでの面白さだけどね。ヴィン・ディーゼルが役柄に惚れ込むのは良く判る。謎の生物の説得力も十分ある。でも、所詮B級映画だしね。でも、なんで、乗客がイスラム教徒じゃなきゃいけないんだろう。どっかで暗黒面に向かって屈折してるんだろうなぁ。脚本家と監督。

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電車男 2005,7,2

densha 邦題:電車男
時間:101分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:村上正典
脚本:金子ありさ
原作:中野独人
音楽:服部隆之
出演:山田孝之 、中谷美紀 、国仲涼子 、瑛太 、佐々木蔵之介

期待ゼロで見たら、意外ときちんと作ってた。昨日死んだ芸能界の有名人の追悼番組が放送されてるみたいな促成栽培な映画かなって思ってた。だから雑な内容や練りきれてない矛盾だらけの脚本かなってナメてたら、プロの仕事してた。テレビの2時間くらいのスペシャルドラマレベルのクオリティがあるんだもの。ただ、こういう異端なベストセラーだから「発端」の説得力のなさや、心情の希薄さは残ってたわね。

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π 2005,7,1

pi 原題: π
邦題: π
時間:85分
公開:
製作年度:1997
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:エリック・ワトソン
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本:ダーレン・アロノフスキー
原作:
音楽:スーZ
出演:サミア・ショアイブ 、ショーン・ガレット 、マーク・マーゴリス 、スティーヴン・パールマン 、ベン・シェンクマン

実験映画の域を出てない。作家の思い込みっていうか、受容する観客の範囲が異常に狭いから、ついていくのが無理かもしれない。観念的だったり、象徴的だったり、でも、ミステリ口調でストーリーは進むから余計中途半端な仕上がりになってるの。創作に対しての意欲は認めてあげるけど、それ以上でも以下でもないわね。ミニシアターレベルから一生発展っていうか、向上しきれない「限界」を、もう露呈しちゃってる。

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シーバース 2005,6,30

shivers 原題:SHIVERS
邦題:シーバース
時間:94分
公開:
製作年度:1975
製作国:カナダ
配給:
製作総指揮:ジョン・ダニング 、アンドレ・リンク 、アルフレッド・パリサー
製作:
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:デヴィッド・クローネンバーグ
原作:
音楽:アイヴァン・ライトマン
出演:ポール・ハンプトン 、ジョー・シルヴァー 、リン・ローリイ 、アレン・マジコフスキー 、バーバラ・スティール

クローネンバーグ監督の初期作品らしい。ゾンビものっていうくくりなんだけど、やっぱり若いのかしら。もたもたしたストーリー展開がつらい。お金が無い映画で、造形してるクリーチャー?も陳腐でチープ。こういう映画で監督の才能を見つけるのって難しい。私がプロデューサーなら自分の作品には起用しないレベルの演出力にしか見えないもの。

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宇宙戦争 2005,6,29

wow 原題:The War of the Worlds
邦題:宇宙戦争
時間:114分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:ポーラ・ワグナー
製作:
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
原作:H・G・ウェルズ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:トム・クルーズ 、ダコタ・ファニング 、ティム・ロビンス 、ジャスティン・チャットウィン 、ミランダ・オットー

「原作がそうなんだから、いいでしょ」って居直っているけど、そこは納得してあげるしかない。細かなツッコミどころは忘れて、スピルバーグの「メジャー映画のお手本」をきっちり楽しんであげる映画。トム・クルーズも頑張ってるし、ダコタ・ファニングは相変わらず「奇跡」的な演技力だし。なんだか唐突に登場するティム・ロビンスの贅沢な使い方だって、すべては「何でも許される」メジャー作品ならでは。CGもすごいし、どこかで見たことある形状のエイリアンも、ご都合主義だけど顔見せしてくるし。なんといっても、あれだけ世界中を壊しまくった宇宙人たちが、なぜかまったく破壊しなかったボストンで、死んだかもしれない息子を含めて、みんなが再会するっていう強引なハッピーエンド。「インディペンデンスデー」だって大統領夫人は亡くなったのにね。フランスあたりの哲学的映画みたいに人生について考えたり、っていうまだるっこしいことは忘れて「楽しんでね」っていう腰の据わった「エンタテイメント」なの。

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ダニー・ザ・ドッグ 2005,6,27

danny 原題:DANNY THE DOG
邦題:ダニー・ザ・ドッグ
時間:103分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:フランス・アメリカ
配給:アスミックエース
製作総指揮:
製作:
監督:ルイ・レテリエ
脚本:リュック・ベッソン 、ロバート・マーク・ケイメン
原作:
音楽:マッシヴ・アタック
出演:ジェット・リー 、モーガン・フリーマン 、ボブ・ホスキンス 、ケリー・コンドン 、ディラン・ブラウン

なにを感動させたいのか、なにを「楽しく」おもわせたいのか、まったく判らない映画。ジェット・リーのカンフーアクション?モーガン・フリーマン父娘との複雑な「傷を癒す」擬似家族への思い?「犬」にされはじめた封印された記憶の回復?そのどこにも感情移入できないで、「イッタイ、コノエイガハナニ?」という疑問符だけが、スクリーンと私の間を埋め尽くしていく。ベッソンだから用心してたけど、案の定だったわね。たぶん、人間を闘犬にしたてるっていう発想だけで作り上げた、ワンアイデア映画。新潟で監禁されてた少女のアンチテーゼみたいな「嫌」な気分にさせられる。

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最後の恋のはじめ方 2005,6,27

hitch 原題:HITCH
邦題:最後の恋のはじめ方
時間:118分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:ウィンク・モードーント 、マイケル・タドロス
製作:
監督:アンディ・テナント
脚本:ケヴィン・ビッシュ
原作:
音楽:ジョージ・フェントン
出演:ウィル・スミス 、エヴァ・メンデス 、ケヴィン・ジェームズ 、アンバー・ヴァレッタ 、ジュリー・アン・エメリー

ウィル・スミスだっていうだけで成立してるアメリカン・ラブコメ。しかも、ブルーカラーが週末にポップコーンを頬張りながらゲラゲラ笑う用の道具。それも多分、人種のるつぼのアメリカを象徴するような労働者たち。WASPのデブな会計士の恋を助けるウィル・スミスっていうのが「溜飲が下がる」構図なんだろうなって思う。恋愛指南を受ける客たちも、ユダヤ系やイタリア系って多種多様。アメリカって「アメリカ人」っていう民族が喪失しちゃってるのかな。インディアン(先住民)たちが描かれても、その他の移民民族が多すぎて埋没してるのかな。ともあれ、そういう構造を映画自体も自覚していて、移民名簿で彼女の先祖を探し出してるシーンが象徴的に出てくるもの。

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ミリオンダラー・ベイビー<再見> 2005,6,25

mdb2 原題:MILLION DOLLAR BABY
邦題:ミリオンダラー・ベイビー
時間:133分
公開:2005/06/18
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:ムービーアイ
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ポール・ハギス
原作:F・X・トゥール
音楽:クリント・イーストウッド
製作:ロバート・ロレンツ 、ゲイリー・ルチェッシ
出演:クリント・イーストウッド 、ヒラリー・スワンク 、モーガン・フリーマン 、アンソニー・マッキー 、ジェイ・バルチェル

アカデミー賞の発表前に観て感動した映画。前回は小さな試写室で音響もイマイチで観たの。で、きちんと劇場でって思ってたけど、やっと時間がとれた。劇場を出てからも余韻が去らない感動っていうか、静まらない心の揺らぎ。4部門を受賞するだけのパワーがある映画ね。最初はあまり気付かなかったけど、ヒラリーの演技は凄いってあらためて思った。ちいさなシーンでのさりげないリアクションとか、マギーになりきってるんだもの。それだけに、前へ出て行く前半と、倒れてからの後半のコントラストと、でも強い心を保持してる「瞳の光」を表現しているのって、目力が素敵。

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カンパニー・マン 2005,6,25

cman 原題:CYPHER
邦題:カンパニー・マン
時間:95分
公開:
製作年度:2002
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:シェブネム・アスキン
製作:
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
脚本:ブライアン・キング
原作:
音楽:マイケル・アンドリュース
出演:ジェレミー・ノーサム 、ルーシー・リュー 、ナイジェル・ベネット 、ティモシー・ウェッバー 、デヴィッド・ヒューレット

どんでん返しにつぐどんでん返しで、最後にはビックリ仰天な結末!を狙ったけど、何事も理想どおりに行かないっていうB級映画。ストーリーがまだるっこしいし、企業スパイに身をやつし、ってこの程度のことをやるのに、どうしてここまで複雑にしなきゃならないんだろうって、意味不明。不条理っぽい語り口を95分描き続けるためにする基礎構造だから、どうしても作り手の都合に観る側はあわせていかなきゃならないし、不思議に思ったり、推理したりっていう作業を「強要」させられるの。これってエンタテイメントの本末転倒。疲れさせて、最後は「じゃあね」ってあとをよろしく頼まれても困る。って、こんなに書くのも悔しいくらいなの。

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アグレッション 2005,6,25

agre 原題:L'AGGRESSION
邦題:アグレッション
時間:94分
公開:未公開
製作年度:1974
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:ジェラール・ピレス
脚本:ジャン・パトリック・マニシエット
原作:
音楽:ロベール・シャルルボワ
出演:ジャン・ルイ・トランティニアン、カトリーヌ・ドヌーブ、クロード・ブラッフール

監督も脚本も狂ってるとしか思えない。さらに音楽も狂乱。いったいジャン・ルイやドヌーブはなぜこんな脚本を読んで出演をきめちゃったのか判らないわ。ストーリーは最初から破綻してるし、映像を作ったことがない監督がさらに火に油を注いでる。これじゃ日本未公開っていうのも納得ね。映画以前なんだもの。ここまで「失敗作」っていうの、珍しい。

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劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者ルカリオ 2005,6,23

poke05 邦題:劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者ルカリオ
時間:102分
公開:2005/07/16
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
監督:湯山邦彦
脚本:園田英樹
原作:
音楽:
製作:
出演:松本梨香(サトシ)、大谷育江(ピカチュウ)、うえだゆうじ(タケシ)、KAORI(ハルカ)、山田ふしぎ(マサト)/ 特別出演(声の出演)◆山寺宏一、岡江久美子、菊池桃子、西野亮廣(キングコング)、梶原雄太(キングコング)、ベッキー



ロードムービーな雰囲気で、意外とお子様ムービーを超えてる。でも、世間の捉え方はお子様ムービーだから、子供たちにはブタに真珠かもしれない。あ、ニャースがいるからネコに小判か。

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バットマン ビギンズ 2005,6,21

bman 原題:Batman Begins
邦題:バットマン ビギンズ
時間:140分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:WB
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー 、マイケル・E・ウスラン
製作:
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン 、デヴィッド・S・ゴイヤー
原作:
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード 、ハンス・ジマー
出演:クリスチャン・ベイル 、マイケル・ケイン 、リーアム・ニーソン 、モーガン・フリーマン 、ゲイリー・オールドマン

「始まりの物語」で見事だなって思うのはドラゴンクエスト4かしら。バットマンが忍者修行をしてたっていうところからパスな映画だわ。クライマックスに向かう「お金のかけかた」はメジャーらしいけど、それだけ。映画の冒頭で中国の刑務所でブルースが乱闘するシーンで、誰がだれやら整理のつかないカメラワークを見せられて、あ、この監督だめかもって第一印象。で、その予感が見事にあたって溜飲が下がるっていう悲しむべき2時間20分。エクソシストも(観てないけど)始まりの物語があったし、ハリウッドじゃ、そのまんまリメークするのはヒット作に失礼、っていうか超えることができないから、何でもありな「前史」にしちゃえっていう逃げの構造が流行ってるのかな。オリジナリティが枯れ果てた「末期の産業の断末魔」がコレっていうことね。

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脱獄の報酬 2005,6,19

datu 原題:L'ANNEE SAINTE
邦題:脱獄の報酬
時間:92分
公開:未公開
製作年度:1976
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ジャン・ジロー
脚本:ルイ・エミル・ガレイ
原作:
音楽:クロード・ボリング
出演:ジャン・ギャバン、ジャン・クロード・ブリアリ、ダニエル・ダリュ-、アンリ・ビロジュ-

ジャン・ギャバンの遺作だそう。さすがにヨボヨボで周りの俳優が気を使ってるのがよくわかっちゃう。それにしても、こんなマヌケなコメディが遺作だなんて、可愛そう。そういう意味では三国連太郎には「釣りバカ」が遺作になてほしくない。

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セシルの歓び 2005,6,19

sesi 原題:A COEUR JOIE
邦題:セシルの歓び
時間:88分
公開:
製作年度:1967
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:セルジュ・ブールギニョン
脚本:バエ・カチャ 、バスカル・ジュルダン
原作:バエ・カチャ
音楽:ミシェル・マーニュ
出演:ブリジット・バルドー、ローラン・テルジェフ


この作品で監督生命が絶たれたらしいけど、そのほうがよかったみたいね。脚本も演出も学生の自主映画みたいな低レベル。バルドーの美しさは素晴らしいけど、それだけの映画。フランス映画らしい「人生」や「恋愛」を考えさせるような仕掛けや葛藤が全然ないしね。あ、バルドーはちょっと葛藤してるかもしれないけど、次元の低い「退屈な愛」へのレジストっていうことかしら。

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タイカス 2005,6,18

tycus 原題:TYCUS
邦題:タイカス
時間:95分
公開:未公開
製作年度:1998
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:A.アムリトラジ、A.スティーヴンス
監督:ジョン・パッチ
脚本:ケヴィン・ゴーツ、マイケル・ゴーツ
原作:
音楽:アレクサンダー・ベイカー 、クレア・マーロ
出演:デニス・ホッパー、ピーター・オノラティ、フィノラ・ヒューズ



大作風にしたてた超C級。デニス・ホッパーがよくこの脚本で出演をしたって思う。他のキャストは全く無名だし、なぜこんな映画ができちゃったのかしら。テレビ用?こういう映画を買ってた配給会社が「タイム・ライン」や「サハラ」っていう「超C級のーがきだけ大作」を買い続けるのね。なんか、社風かしら。

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ライフ・アクアティック 2005,6,17

lifeaca 原題:The Life Aquatic
邦題:ライフ・アクアティック
時間:118分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:ブエナビスタ
製作総指揮:ラッド・シモンズ
製作:
監督:ウェス・アンダーソン
脚本:ウェス・アンダーソン 、ノア・ボーンバッハ
原作:
音楽:マーク・マザースボウ
出演:ビル・マーレイ 、オーウェン・ウィルソン 、ケイト・ブランシェット 、アンジェリカ・ヒューストン 、ウィレム・デフォー

ウエス・アンダーソンの作風とリズムが合わない。すっとかわしてくるコメディなんだけど、ツボにっていうかストライクゾーンに入ってこないで欲求不満になってくるの。こういうのって監督と相性が合わないっていうことね。渋めなキャスティングで肩透かしな脱力感がウリなんだろうけど、私は買わない。残念ながら必要としないから。

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ホステージ 2005,6,15

hostage 原題:HOSTAGE
邦題:ホステージ
時間:113分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:東芝・松竹
製作総指揮:ホーク・コッチ 、ジョセフ・ローテンシュレイガー 、アンドレアス・ティースマイヤー 、デヴィッド・J・ウォーリー
製作:
監督:フローラン・シリ
脚本:ダグ・リチャードソン
原作:ロバート・クレイス
音楽:アレクサンドル・デプラ
出演:ブルース・ウィリス 、ケヴィン・ポラック 、ジョナサン・タッカー 、ベン・フォスター 、ミシェル・ホーン

はっきりいってブルース・ウィリスを活躍させるためにホステージが起きたみたいな映画。原点から間違ってるって思う。だって、ブルース・ウィリスの家族を誘拐して彼に解決を強要させる必要ないんだもの。結局、自分らで立てこもりの家に突入しているし。だったらブルースをほっておいてあげればいいのに。大いなる矛盾はストーリーの強引さで忘れられるって思ったら大間違い。絶対おかしい。説得失敗の過去のトラウマも意味不明。伏線にもなっていない。ラストも納得いかないし、説明不足。

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キング・コング 2005,6,13

kinkong 原題:KING KONG
邦題:キング・コング
時間:100分
公開:
製作年度:1933
製作国:
配給:
製作総指揮:デヴィッド・O・セルズニック
製作:メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シュードサック
監督:メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シュードサック
脚本:ジェームズ・アシュモア・クリールマン ルース・ローズ
原作:エドガー・ウォレス
音楽:マックス・スタイナー
出演:フェイ・レイ ロバート・アームストロング ブルース・キャボット フランク・ライヘル サム・ハーディ

エンパイアステートビルの頂上にいるキングコングの姿がスチールで紹介されてるから、ニューヨークで大暴れの一遍かと思ってた。ところが、それは最後の20分くらいで、それまではインファント島みたいな絶海の孤島で恐竜と戦いながら美女を救う過程がけっこうあったのでビックリ。1933年という時代でこれだけのストーリーと特撮(?)を駆使して恐竜たちと人間のバトルを描いたり、キングコングとティラノザウルスのバトルを描いたり、凄い。昔の映画って、本当に作り手の「意欲」や「挑戦」がナマに伝わることがあるけど、この作品なんか典型ね。

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ウィング・コマンダー 2005,6,12

wingcommander 原題:Wing Commander
邦題:ウィング・コマンダー
時間:100分
公開:2000
製作年度:1999
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:クリス・ロバーツ
脚本:ケヴィン・ドロニー
原作:クリス・ロバーツ
音楽:ケヴィン・カイナー
出演:フレディ・プリンゼ・Jr 、マシュー・リラード 、サフロン・バロウズ 、チェッキー・カリョ 、ユルゲン・プロフノウ

西部劇でもあり、潜水艦映画でもあり、空母海戦映画でもあり、でも宇宙SF映画。あとはどれだけ「見たこと無い」世界を見せてくれるかっていうことなんだけど、皆無だった。何のために作ったかっていうとビデオやテレビ放送を前提にした埋め草のためかな。そんな映画を輸入して公開していた日本の配給会社って知能指数がかなり低いわって断言しちゃう。

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ドン・ファン 2005,6,12

donjuan 原題:DON JUAN
邦題:ドン・ファン
時間:92分
公開:
製作年度:1972
製作国:フランス
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ロジェ・ヴァディム
脚本:ジャン=ピエール・ペトロラッチ 、ロジェ・ヴァディム 、ジャン・コー
原作:
音楽:ミシェル・マーニュ
出演:ブリジット・バルドー 、ロベール・オッセン 、ジェーン・バーキン 、マチュー・カリエール 、モーリス・ロネ

女性版ドンファンっていう発想でブリジット・バルドーが気まぐれで一人の男の愛を支配して、破滅に追い込んでいくエピソードを、美貌の神父に懺悔するという形で描く。奔放なバルドーを元夫のロジェ・ヴァデムが料理するんだけど、やっぱり30年以上昔の映画だから、手法が緩いの。フランス映画っていえば、フランス映画っぽいテンポね。でもそのテンポで「思うように行かないの本当」っていう人生を描くスタイルが今は失われてるだけに、新鮮かも。スタイリッシュなカットも多いけど、ロジェ・ヴァデムってたいしたことない感じ。巨匠って聞いてたけど。陳腐な終わり方。

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レベッカ 2005,6,12

rebecca 原題:Rebecca
邦題:レベッカ
時間:131分
公開:
製作年度:1940
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ロバート・E・シャーウッド 、ジョーン・ハリソン
原作:ダフネ・デュ・モーリア
音楽:フランツ・ワックスマン
出演:ローレンス・オリヴィエ 、ジョーン・フォンテイン 、ジョージ・サンダース 、ジュディス・アンダーソン 、グラディス・クーパー

不在の人を周辺の状況やセリフや態度で描いていく語り口。彫刻で、木の削りクズを観て、その彫刻がどんなものかを表現するっていう感じかしら。で、最初は「ああ、こういう形の彫像なのね」って思ってたら、思わぬ断片が出てきて、じつは天地逆で見なければいけなくて、これまでの印象を完全否定する作品だった、という映画。こまやかな伏線やセリフが観客を途中までミスリードしていく演出で、でも完成品が全然正反対だったっていうのをラストで見せる、私たちの推理力や想像力を利用した空気投げみたいな落とし込み。ヒッチコックって凄すぎる。見事に騙され続けてしまった。とうとうレベッカは出てこないんだもの。登場しない人物が主役の映画って、なんてこと。映画に登場する人たちが全員でおりかさなって光をあてると、影がレベッカの姿になるっていう騙し絵ね。

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アナーキスト 2005,6,11

anarchists 原題:Anarchists
邦題:アナーキスト
時間:104分
公開:2005
製作年度:2000
製作国:韓国
配給:SPO
製作総指揮:
製作:
監督:ユ・ヨンシク
脚本:パク・チャヌク
原作:
音楽:
出演:チャン・ドンゴン/ チョン・ジュノ/ キム・サンジュン/ イ・ボムス/ キム・イングォン/ イェ・ジウォン

主演っていうふれこみのチャン・ドンゴンは途中で死んじゃうの。ちょっとがっかりね。でもユ・ヨンシク初監督作品っていうけど、けっこうしっかりしてる。香港ノワールっていうか、フランス映画っぽいっていうか、ダークでスタイリッシュで緩急がきちんとエンタテイメントするように仕上げてる。難は脚本ね。日本人にとっては抗日テロリストっていうのが違和感。っていうより感情移入できないし、朝鮮支配から解放されるっていう「思い」も切実じゃないから、そちらを強調されていくとウーンってなっちゃう。痛みを感じるような暗黒街系の娯楽映画の脚本があれば、この監督はいいもの作りそう。馳星周の原作とか向いてるかもしれないわ。

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ルビー&カンタン 2005,6,11

lcant 原題:TAIS-TOI
邦題:ルビー&カンタン
時間:85分
公開:2003
製作年度:2003
製作国:フランス
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:フランシス・ヴェベール
脚本:フランシス・ヴェベール
原作:
音楽:マルコ・プリンス
出演:ジャン・レノ 、ジェラール・ドパルデュー 、リシャール・ベリ 、アンドレ・デュソリエ 、レオノア・ヴァレラ

原題が「お前黙れ!」っていう意味で、その通りに煩いくらいにドパルデューが喋る続ける映画。で、ジャン・レノはレオンのパロディのように無口の極致。好対照な二人のバディものっていう構造ね。フレンチコメディとしてお手軽に作られた、ブロックバスターとは超対極にある映画。オチもこれで終わり?ってあっけにとられちゃうけど、それまでの80分くらいが、料金に見合う「娯楽」だったなら、誰も文句言わないっていう旧大陸のおおらかさが証明されるタイプの作品よね。肩の力を抜いたドパルデューの達者な演技が見ものかな。

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ルパン 2005,6,9

rupin 原題:Arsene Lupin
邦題:ルパン
時間:132分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:フランス
配給:ヘラルド
製作総指揮:
製作:
監督:ジャン=ポール・サロメ
脚本:ジャン=ポール・サロメ、ローラン・ヴァショー
原作:モーリス・ルブラン
音楽:デビー・ワイズマン
出演:ロマン・デュリス、クリスティン・スコット・トーマス、パスカル・グレゴリー、エヴァ・グリーン

ロマン・デュリスが絶対ミスキャスト。たんなるチンピラにしか見えない。ルパンの気障だけどゴージャスなイメージとは程遠いのね。見た目が。設定は貴族の甥っていう形なんだけど。物語も平板でダラダラとエピソードが連なっていくの。で、盛り上がりっていうか、画面に引き込まれる「力」が希薄。素敵な登場人物やゴージャスな設定やオリジナリティある謎が原作にはたっぷりあるだろうし、それを使ってるらしい(って少ししか読んだこと無いから・・・)けど、集めて映画にしたら、わけがわからなくなってしまったっていう感じ。ワクワクしそうな原作なのに、もったいない。

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Shutter 2005,6,8

shutter 原題:Shutter
邦題:
時間:97分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:タイ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:Pakpoom Wongpoom
脚本:
原作:
音楽:
出演:Ananda Everingham、Natthaweeranuch Thongmee、

めあたらしい発想や怖がらせ方がないのでイマイチでした。主人公の男の子はちょっといい感じなんだけど、女の子はダメ。特に呪い役の子は、生きてる時から怖い感じで落差ゼロ。死体メークだけ。仏教国だけに、因果応報な物語だから、無作為に普通の人がまきこまれる不条理な怖さが無いから他人事なんだもの。酷いことやった犯人が幽霊に呪い殺されていくから「バチ」があたってるだけなのね。

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ヒトラー 最期の12日間 2005,6,7

hitlar 原題:The Down Fall
邦題:ヒトラー 最期の12日間
時間:155分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:ドイツ、イタリア
配給:GAGA
製作総指揮:
製作:
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
脚本:ベルント・アイヒンガー
原作:
音楽:ステファン・ツァハリアス
出演:ブルーノ・ガンツ 、アレクサンドラ・マリア・ラーラ 、コリンナ・ハルフォーフ 、ウルリッヒ・マテス 、ユリアーネ・ケーラー

ちょっと長すぎ。こんなに長くヒトラーの顔を見てるの辛い。エキセントリックな独裁者が壊れていく過程を見ていた秘書の証言で作られたっていう映画。センセーショナルであるだけがウリなのに、社会性や問題意識や歴史裏面とかの「紛れ」「衣装」「装飾」を意識させながら、極めつけは生存していた秘書本人が登場して奇麗事を語るの。決して英雄扱いしていない、とか、賛美してない、とか言うけど、商業映画にするという企画そのものが既に「抜け目の無い金儲け」であるっていうことになるわよね。どんな言い訳をしようとも、今ヒトラーを映画にすると賛否関係なく話題になってビジネスになるぞっていうのがあからさまだからイヤ。

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ヴェニスの商人 2005,6,6

venice 原題:William Shakespeare's The Merchant of Venice
邦題:ヴェニスの商人
時間:125分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:アメリカ、イタリア、イギリス、ルクセンブルグ
配給:アートポート
製作総指揮:
製作:
監督:マイケル・ラドフォード
脚本:マイケル・ラドフォード
原作:ウィリアム・シェークスピア
音楽:
出演:アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズ

最後の指輪のくだりは知らなかった。そういえば、完全版じゃなくてダイジェストしか読んだこと無かったもの。しかも中学生の頃。思いっきりユダヤ人差別な原作だし、シャイロックは悲惨な結末になるし、今の時代じゃシェイクスピア原作っていう大義名分が無ければ成立しない映画かもしれない。モロッコの王子がちょっと浮いてたけど、ちゃんと作られた「ヴェニスの商人」になってたわ。地味だけど。

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炎の戦線 エル・アラメイン 2005,6,4

elalamein 原題:EL Alamein la linea del fuoco
邦題:炎の戦線 エル・アラメイン
時間:113分
公開:2004
製作年度:2002
製作国:イタリア
配給:GAGA
監督:エンツォ・モンテレオーネ
脚本:エンツォ・モンテレオーネ
原作:
音楽:
製作:
出演:パオロ・ブリグリア 、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ 、ルチアーノ・スカルパ 、エミリオ・ソルフリッツィ 、トマ・トラバッチ

砂漠をうろうろ退却する兵士の話。イタリアン・リアリズムっていう言葉の形骸だけ残った「訴えるものを失った」哀れを感じるわ。イタリア映画に。多分、ヴィットリオ・デ・シーカとかの遺伝子を継いだっていう錯覚で勢いで作ってしまった映画だんだろうけど、はるか元同盟国の極東の島国では、陳腐な戦争アクション風なタイトルをつけられて「午睡」を目的に映画館の暗闇にもぐりこむ草臥れた背広のオヤジたちの子守唄にされてしまってる。2時間ほどの仮眠の対価としてスクリーンに映し出された砂漠を彷徨するリアルに描かれた敗戦退却するイタリア兵士は、地雷の埋まる地中海の砂浜で、どんな未来を夢見たのかしら。

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黒水仙 2005,6,4

kurosui 原題:The Last Witness
邦題:黒水仙
時間:103分
公開:
製作年度:2001
製作国:韓国
配給:GAGA
監督:ペ・チャンホ
脚本:ペ・チャンホ
原作:
音楽:チェ・ギョンシク
製作:
出演:イ・ジョンジェ 、アン・ソンギ 、イ・ミヨン 、チョン・ジュノ 、イ・ギヨン

韓流になる前の映画なのね。どっちかというと、南北問題つながりで「シュリ」とかのヒットを意識して日本でも公開されたのかもしれない。50年ごしの愛と、愛ゆえに裏切る「思想」とが交錯して、現代の連続殺人に繋がるっていう話。宮崎までロケをしてお金をかけた大作だったのかもしれないけど、どうしても50年っていう時間に無理があって、俳優の老け方に違和感たっぷり。物語も壮大すぎる構想で、まとめきれてないから説得力が皆無なの。でも、こういう試行錯誤があった結果、今の恋愛ドロドロ感動路線っていう韓流へ収束していったかと思うと、意味ある「間違い」だったのかしらって納得しちゃう。

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クローサー 2005,6,2

closer 原題:Closer
邦題:クローサー
時間:103分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:SPE
製作総指揮:セリア・D・コスタス 、ロバート・フォックス
製作:
監督:マイク・ニコルズ
脚本:パトリック・マーバー
原作:
音楽:モリッシー
出演:ジュリア・ロバーツ 、ジュード・ロウ 、ナタリー・ポートマン 、クライヴ・オーウェン 、コリン・スティントン

男女4人のすったもんだが小気味いい感じでマイク・ニコルズが演出してる。でもやっぱり舞台劇みたいに、ちょっと様式的でリアリティがない。くっついたり離れたり、またくっついたりで、狭い関係性だから演劇的ね。時系列をちょこちょこっと入れ替えていく手法をとってるので、最初はちょっとビックリ。4人がある意味、等価で描かれてるから、誰にでも感情移入して見ることが出来るし、もしかしたら俯瞰して「愛の神の目」で見渡すこともできると思う。私は最初ジュリア・ロバーツの心で見てたけど、途中からナタリー。愛してるのにオタついてるエリート意識がアイデンティティになってる彼氏を「待つ」っていう状況ね。でも自分は客観的に見たら刹那的に生きてるように思われちゃう。でも深い悲しみのなかで、ちゃんと理由を持ってるっていう純粋な「愛」を信じてるの。で、そうなるとやっぱり。セックスをしたかどうかだけで愛情を測るみたいなジュード・ロウのキャラクターが嫌い。医者も嫌い。ジュリアは最終的に卑怯。

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交渉人 真下正義 2005,6,2

koshonin 邦題:交渉人 真下正義
時間:127分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:東宝
製作総指揮:
製作:
監督:本広克行
脚本:十川誠志
原作:
音楽:松本晃彦
出演:ユースケ・サンタマリア 、寺島進 、小泉孝太郎 、高杉亘 、松重豊

どうせテレビのスペシャルドラマ並かなって舐めてたら、けっこう面白かった。映画になってた。ただ、真下正義って主役じゃないの。集団劇な感じ。寺島進や金田龍之介がすっごくいい味を出してる。ストーリーも矛盾だらけだけど強引に突き進ませるハリウッドっぽい。「娯楽」っていうポイントでは合格よね。

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オペレッタ狸御殿 2005,6,1

tanuki 邦題:オペレッタ狸御殿
時間:111分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:日本
配給:ヘラルド
製作総指揮:
製作:
監督:鈴木清順
脚本:浦沢義雄
原作:
音楽:大島ミチル 、白井良明
出演:チャン・ツィイー 、オダギリジョー 、薬師丸ひろ子 、由紀さおり 、山本太郎

ごめんなさい。どうしようもない。もう一度観たいとも思わない。観たことさえ忘れたい。悪夢だわ。ここまで巨額なお金がドブに捨てられるのって日本映画では初めてに近い。まあ、捨てるのに流儀があって、捨て方に尊敬が集まる「Seijun Suzuki」だから、ああ、でも我慢できない。

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断崖 2005,6,1

dangai 原題:SUSPICION
邦題:断崖
時間:100分
公開:
製作年度:1941
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョーン・ハリソン 、サムソン・ラファエルソン 、アルマ・レヴィル
原作:フランシス・アイルズ
音楽:フランツ・ワックスマン
出演:ジョーン・フォンテイン ケイリー・グラント ナイジェル・ブルース

ヒッチコックがどこに出てるか、とうとうわからなかった。誰か教えて。ケイリー・グラントが絵に描いたようなダメ男で、ずぶずぶに退路をなくしてくジョーン・フォンティンが絵に描いたような世間知らず。なんか、イギリスの中産階級って、こんなに呑気な生活してるのね、って風俗描写にびっくり。一文無しな生活なのに、奥様はメイドを使って、昼間から乗馬してるんだもの。よくわからないけど、うらやましい。ミルクを持って階段を上るシーンが有名ね。伝説になってるけど、やっぱりよく思いついたわね。電球。それとクライマックスの断崖疾走シーン。今となっては平凡なんだけど、ある意味では、これが教科書になってるって考えれば、凄い。

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救命艇 2005,5,29

lifeboat 原題:Lifeboat
邦題:救命艇
時間:97分
公開:
製作年度:1944
製作国:アメリカ
配給:
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョー・スワーリング
原作:ジョン・スタインベック
音楽:ヒューゴー・フリードホーファー
製作:
出演:タルーラ・バンクヘッド ウィリアム・ベンディックス ウォルター・スレザック

ボートの中で読む新聞の広告にヒッチコック監督は出演していた。っていうのはどうでもいいけど、昔の映画の実験性っていうのは凄いなって思う。救命ボートの中だけで人間ドラマができてしまうんだもの。ただ、もうひとつそのドラマが面白くなかったから残念だけど、このシチュエーションの映画を作ってしまったという当時の映画界の冒険性にびっくりするわ。「場」のドラマにおける必然性が十分あるから「場」の異常性に違和感を感じないで物語を追えるっていう点では、必然性よりもサプライズを狙った「ドッグビル」「マンダレイ」っていうラース・フォン・トリアの一連の作品がとっても次元が低いものに見えてしまうの。「ドッグビル」のレベルなら「心中天網島」とかの方が凄いもの。救命艇に乗り合わせた男女の中で、怒りや悲しみや葛藤や和解や恋愛が語られていきながら、戦争そのものの空しさと敵はどこにいる?っていうヒューマンな訴えがされている。そんな映画が戦時中に創られていたんだもの。なんとも懐が深いわよね。

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コール 2005,5,29

call 原題:Trapped
邦題:コール
時間:108分
公開:
製作年度:2002
製作国:アメリカ
配給:GAGA
製作総指揮:マーク・キャントン 、ニール・キャントン 、リック・ヘス 、ハンノ・ヒュース 、グレン・バラード
製作:
監督:ルイス・マンドーキ
脚本:グレッグ・アイルズ
原作:グレッグ・アイルズ
音楽:ジョン・オットマン
出演:シャーリーズ・セロン 、ダコタ・ファニング 、スチュアート・タウンゼント 、ケヴィン・ベーコン 、コートニー・ラヴ

ダコタ・ファニング、シャーリーズ・セロンといった「お客を呼べる」ブロンド女優がピンチに陥るっていう、とってもコマーシャルな映画。設定は家族同時バラバラ誘拐っていう凝った構成なんだけど、後半になって破綻していく。結局、犯人は子供を医療ミスで殺された復讐が動機っていうことになってるんだけど、それじゃ、その前に4回も同じ手口で誘拐事件してたのは何故?って最後まで意味不明。最初から医者一家を狙えばいいのに。どっかで「動機」作りをしたら前段と矛盾をきたして、でももういいやって投げやりになっちゃたのかしら。ラストの国道のクラッシュシーンは頑張ってたけど、それだけね。人間の位置関係や時間的タイミングがバラバラで誰が何処で何をしているのか全くつかめないまま犯人が撃ち殺されちゃった。あーあ。

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エスピオナージ 2005,5,28

espio 原題:LE SERPENT
邦題:エスピオナージ
時間:128分
公開:
製作年度:
製作国:フランス/イタリア/西ドイツ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
脚本:アンリ・ヴェルヌイユ 、ジル・ペロー
原作:ピエール・ノール
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ユル・ブリンナー 、ヘンリー・フォンダ 、ダーク・ボガード 、フィリップ・ノワレ 、ミシェル・ブーケ

20年以上前の映画なのね。まだソ連や同盟している東側とNATOとアメリカの西側。東西冷戦の最中っていうと、こういうスパイ映画が存在したのね。いまは死語になっているっていうか、ジャンルとして成立不能の映画史からは「過去」にされている東西冷戦スパイジャンル。で、多分この映画は一番「リアル」な実録風な演出がされている一本だと想像する。時系列でナレーションが入って、ソ連KGBの大物が西側に亡命して、いろいろ西側に潜入している東側のスパイの名前を明かしていく。ところが、亡命そのものがフェイクで、スパイの汚名を着せて、西側の有力愛国者を抹殺していくという物語。おそらく、公開当時は、とっても社会情勢とかからみてリアルなストーリーだったんだろうなって思う。時事映画っぽいものになっちゃうから時代が合わないとギャグにしか見えてこないもの。スパイ娯楽作なんだからしょうがないわね。クオリティが、ある壁を突き抜けると「第三の男」みたいに、普遍的な名作になれるけど、これは無理だわ。昔の007も「ロシアから来た~」みたいに東西冷戦テーマだったものね。スパイものって。いまじゃ企業スパイや謎のテロリスト集団や宇宙人だもの。相手が。切実じゃないわよね。

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エレニの旅 2005,5,27

eleni 原題:TRILOGY: THE WEEPING MEADOW - ELENI
邦題:エレニの旅
時間:170分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:フランス/ギリシャ/イタリア
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:テオ・アンゲロプロス
脚本:テオ・アンゲロプロス 、トニーノ・グエッラ 、ペトロス・マルカリス 、ジョルジオ・シルヴァーニ
原作:
音楽:エレニ・カラインドロウ
出演:アレクサンドラ・アイディニ 、ニコス・プルサディニス 、ヴァシリス・コロヴォス 、ヨルゴス・アルメニス 、エヴァ・コタマニドゥ

今年の洋画のベスト3に入る傑作。3時間ちかくあるし、ワンカットはやたら長いし、本当なら5分で退場っていうタイプになるはずなのに、3時間見せきってしまう。6年ぶりの作品っていうし、撮影に2年かけたっていうし、もうスケールが違うの。最初のカットから圧倒されて、あとは座席に釘付け。エレニがソビエトからの難民と一緒に引き上げる長々とした集団シーン。一分の隙もない人間配置と画面構成。そして成長したエレニが川を船にのって村へ帰って来るシーン。ワンカットで上陸から家へ向かう数分が語られる。往来を行く人々や学校の子供たちの動き、歩くエレニとすれ違う村人たちの全てが位置や動きやスピードが計算されて尽くして統制のとれた舞踏のような指示で自然な寒村の風景を表現している。全てのカットに細かな映像計算がされていて、物語とともに次の映像を待ち望むの。ああ、この気持ちをどう表現したらいいのかしら。「映画」の凄さを映像作品であるという点で思い知らされてしまう作品なのね。語られる物語で思い知らされたのが「ミリオン・ダラー・ベイビー」なら、こちらは映像美。エレニという一人の女性の一代記が軸になっていて、それはそれは悲劇的な終焉となるけど、まさにギリシアが培った「悲劇」なの。一人ぼっちで登場して、最後に再び一人ぼっちになり慟哭するエレニ。最後の慟哭は一人でなかった幸せを知ってしまったことによる、最初の一人ぼっちとは比べ物にならない孤独感。何も判らない幼女時代の一人ぼっちじゃなく、人を愛し、育み、といった人生を過ぎ超えた末の「人間」としての究極の悲しさをエレニが背負っていく。そんな悲劇が緊張感あふれる映像で描かれていくのを眺める映画好きには「至福」の3時間。絶対、知って欲しい。これが映画なの。

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ザ・インタープリター 2005,5,26

interp 原題:The Interpreter
邦題:ザ・インタープリター
時間:118分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:UIP
製作総指揮:G・マック・ブラウン 、アンソニー・ミンゲラ 、シドニー・ポラック
製作:
監督:シドニー・ポラック
脚本:チャールズ・ランドルフ 、スコット・フランク 、スティーヴン・ザイリアン
原作:
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ニコール・キッドマン 、ショーン・ペン 、キャサリン・キーナー 、イェスパー・クリステンセン 、イヴァン・アタル

ニコールがお人形じゃなくてサスペンス演技をゴリゴりしてくる映画。ショーン・ペンが眉間にしわをよせながら妻を亡くしたばかりのシークレット・サービス役でニコールを警護する。監督も巨匠。で、どうしてこんなに平板で「想定の範囲内」の映画になってしまったのか不思議。個性的なコマーシャルなパーツを組み合わせたら、既製品が出来ちゃったっていう感じ。オートクチュールでボタンダウンのシャツに紺ベストを組み合わせたモードを仕上げたみたいな感じって判ってもらえるかしら。テレビの洋画劇場で観る分には十分なんだけど、劇場のスクリーンでワクワクして観るには物足りなさすぎ。

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天使 2005,5,24

tenshi 邦題:天使
時間:115分
公開:
製作年度:2005
製作国:日本
配給:松竹
製作総指揮:
製作:
監督:宮坂まゆみ
脚本:
原作:桜沢エリカ
音楽:
出演:深田恭子、永瀬正敏、安藤希

深田恭子ちゃんが世の中を見つめる、ちょっと不思議ちゃんなB級っぽい天使。ちいさな幸せを小さな町の人たちのあれこれに分け与えてい映画。原作が短編集なんで、エピソードが連なるタイプの映画になっているけど、もうしこしシナリオを練ったほうがよかったのかもしれない。起伏がほとんどなくて、本線の物語も事件らしい事件もなく、のほほんとささやかな恋愛が成就する。それはそれで最近はやっているオフビート系の脱力ムービーなんだろうけど、それにしては計算がされていない感じもするわ。原作が桜沢さんの描写力で「世界観や雰囲気」をかもし出しているのに、やっぱり実写だとリアルすぎちゃうから。深田恭子ちゃんの台詞が一言もないのも不思議。どっかで一言くらい「決める」っていう場面があるかなって思っているうちに終わった。

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キングダム・オブ・ヘブン 2005,5,24

kofh 原題:KINGDOM OF HEAVEN,
邦題:キングダム・オブ・ヘブン
時間:145分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:リサ・エルジー 、ブランコ・ラスティグ 、テリー・ニーダム
製作:
監督:リドリー・スコット
脚本:ウィリアム・モナハン
原作:
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:オーランド・ブルーム 、エヴァ・グリーン 、リーアム・ニーソン 、ジェレミー・アイアンズ 、エドワード・ノートン

「トロイ」「キング・アーサー」「アレキサンダー」ってコスチューム歴史大河ドラマが去年あって、全部がスケール感ゼロの企画倒れだったのに比べて、この作品は、そこそこ楽しめた。十字軍やエルサレムの攻防戦って、キリスト教圏の人たちなら学校で必須科目になる物語なんだろうけど、日本じゃ無知識。それでも映画に力があったのか、十分楽しめた。娯楽作品として平均を超えられたと思う。たぶん、外国の人とは「面白がる」ベクトルは違うと思うけどね。

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THE THREE BURIALS OF MELQUIADES ESTRADA 2005,5,20 CANNES 2005

2005cannes 原題:THE THREE BURIALS OF MELQUIADES ESTRADA 2005-05-20
邦題:未定
時間:120分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Tommy Lee Jones
脚本:
原作:
音楽:
出演:



なんていうジャンルにしたらいいんだろう。やっぱりロードムービーの一種かしら。メキシコとの国境沿いの町。国境警備隊の若い隊員がささいな勘違いで、不法侵入してるわけでもないメキシコ人を射殺してしまう。で、それを隠匿するんだけど、これまたささいな事から、そのメキシコ人の親友の老人が犯人を知ってしまう。で、その犯人を拉致して、死んだメキシコ人の遺体を彼の故郷へ運んでいく手伝いをさせるっていう話。なんのこっちゃって思うでしょう。でも、けっこう機微が細かくて、設定 やストーリーのとっぴょうしの無さを忘れさせる位にひきこまれる映画に仕上がってる。一昔のって私が高校生だったころくらいのアート系映画にありがちな設定と雰囲気ね。そういう意味ではインディタイプの古典っていうタイプのものね。それにしても、説明も無く現代なのに延々と馬で移動するし、西部劇タッチな様子のなかに、キャンプしてる人たちは車のバッテリーでテレビのトークショーを見てるし。こういうのがカンヌ好みなんだからしょうがないのかしら。ストーリーも「旅」の部分は時系列な描き方なんだけど、メキシコ人を殺してしまうあたりは前後の時間を解体して再構築してある。これまた、アメリカあたりのブルーカラーには絶対わかってもらえないだろうなって思う。

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LEMMING 2005,5,19 CANNES 2005

2005cannes 原題:LEMMING
邦題:未定
時間:129分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:フランス
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Dominik Moll
脚本:
原作:
音楽:
出演:Charlotte Ramplong,Charlotte Gainsbourg,Laurent Lucas,Andre Dussolier


酷評されてる「Peindre ou faire l'amour」(「絵を描くか、エッチするか」って邦題になるわけないけど直訳)もそうだったけど、不倫系の話が多いみたい。去年はゲイだらけだったのにね。で、この作品は暇な若妻がささいなきっかけで多重人格っぽい状況になって夫の上司とメイクラブする話。といっても、上司の嫉妬に狂った妻が若妻の家で自殺して、その思いが若妻に乗り移って、夫を求めなおすっていう妙な仕掛け。残された若夫は、妻の豹変に驚き、動揺し、上司と険悪に。結局、若妻に乗り移った上司の妻の手引きで上司を殺害し、本来の妻を取り戻すっていう、まあ強引ね。ホラーなのかしら。もしかしたら。でも、それほど緊迫感ある演出じゃないし、亡羊とした住宅街でほんわかと暮らす夫婦だし、そのきっかけが配水管につまったレミングだっていうんだから哲学的すぎるわよね。レミングが自殺する動物だって聞いて、自宅で自殺した上司の妻が乗り移るっていう雰囲気になっているけど無理多すぎ。フランス映画って、どんどん袋小路に入っていく。ドヌーヴの袋小路って映画もあったわね。関係ないけど。

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THE BOW 2005,5,19 CANNES 2005

bow 原題:THE BOW
邦題:未定
時間:115分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:韓国
配給:ハピネット
製作総指揮:
製作:
監督:Kim Ki-Dok
脚本:Kim Ki-Dok
原作:
音楽:
出演:Jeon Sung-hwan,Han Yeo-run


老人と少女の船の上で暮らす、ラブストーリーっていう触れ込みで、キム・ギドクらしくないわね、って思ってたら、思いっきりキム・ギドクだったわ。もう直らないわね絶対。まあ、直ってってもどういう状態が正常かはわからないけど。設定は沖合いに係留してる住居にもなってる漁船に釣り客をはしけで連れてきて魚釣りをさせる商売をしている老人と少女。祖父と孫かという設定なんだけど、そのうち親戚関係じゃないことを見せていく。カレンダーには老人が少女と結婚するスケジュールが書かれていて、その日を待っている老人は結婚衣裳をそろえていく。そんなプラトニックな関係が淡々と描かれていくのは、ヨーロッパ映画っぽい「儚さ」があるの。でも少女に心をよせる釣り客の若者が登場して、老人と少女の関係性は破綻し始める。っていうあたりから映画そのものも破綻していく。結局少女は10年前に誘拐された子で、老人が船で「飼育」していたっていうことが明らかになっていく。新潟の事件みたいね。そこからラストの20分くらいが、もうわけわからない状態。キム・ギドクらしいっていえばらしいけど、誰にでもわかりやすい結末をつくれない監督なのよね。「サマリア」もそうだったけど。独りよがりで、なんか深遠な自分しか理解してないテーマを暗喩で描いていくからもう観客は思いっきり置いてけぼり。釣り少年が見ている中で少女と老人は結婚式をあげ、初夜をはしけの甲板で迎える。でも老人は海へ飛び込み自殺するけど、少女は老人の放った矢を股間にうけて、老人の霊魂と交わるって、ああ、書いていて嫌になるくらい変。もう絶対おかしい。それを観続ける釣り少年って誰?何の比喩?キリスト教的な分析ができるの?でも、監督は理屈をもってるんだろうなぁ。

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SLEEPER 2005,5,19 CANNES 2005

2005cannes 原題:SLEEPER
邦題:未定
時間:99分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:オーストリア
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Benjamin Heisenberg
脚本:
原作:
音楽:
出演:Bastian Trost,Loretta Pflaum,Medi Nebbou,Gundi Ellert,Wolfgang Pregler

カメラドール作品だから新人よね。しかもオーストリアだもの。期待しないで観たけど、やっぱり判らなかった。どうやら薬学部の研究室に外国のスパイがいるらしいから、その証拠をつかめと送り込まれたスパイ&研究者が、研究をするうちに一人の女の子を互いに好きになりながら「冒険者」みたいな友情が生まれてきて、っていう話。ドイツ語にフランス語の字幕、スクリーン下に英語字幕って最悪の環境の映画だから画面もじっくり見てられないので本当に困ったわ。結局、なぜか同僚は逮捕され、主人公は介護していた祖母が死に、って何を言いたいのかまったく掴めないクライマックス。こういうのは娯楽っていえないかもしれない。日本ではね。

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DON'T COME KNOCKING 2005,5,19 CANNES 2005

2005cannes 原題:DON'T COME KNOCKING
邦題:未定
時間:120分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Wim Wenders
脚本:
原作:
音楽:
出演:Sam Shepard,Jesica Lange,Tim Roth,Gabriel Mann,Sarah Polley,Fairuza Balk,Eva Marie saint

ソワレよソワレ。今年は都合がつかなくて、最初で最後のソワレ。でも映画は別ね。っていうんだけど、面白かった。私がカンヌで見たなかでベストかもしれない。西部劇スターのサム・シェパードが撮影現場を逃げ出して故郷へ帰ることから物語が始まる。年老いた母親に「実はあなたには子供がいるんだよ」って聞かされて、会いに行く話。ところが一方、腹違いの娘が登場し、ってスターの怖いもの知らずのご乱行の末にとんでもな事態が。っていうある意味で今年の流行の「家族再生」の物語。それぞれの俳優がものすごい神がかり的な演技。誰か演技賞とるんじゃないかしら。「パリ・テキサス」に通じるヴェンダースのテイストがたっぷりのドラマにしあがってる。これは日本で公開されたらお勧めよ。

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PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR 2005,5,18 CANNES 2005

2005cannes 原題:PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR
邦題:未定
時間:100分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:フランス
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Arnaud&Jean-marie Larrieu
脚本:
原作:
音楽:
出演:Sabine Azema,Daniel Auteuil,Sergi Lopez,Amira Casar

倦怠期にさしかかった中年夫婦が、引越しを機になしくずしにスワッピングにのめりこんでいく不道徳極まりない映画。成熟しすぎた大人はこんなことしちゃうの?って映画だもんね。田舎の開放感ある環境に移って、心のタガがはずれて、一度やってしまうと翌朝は異常なまでの動揺。当たり前だと思うけど。でも、妻の方は積極的だったのね。で、頭が真っ白になった夫も、前夜の行為で、妻への性欲を喚起されて、夫婦愛の確認のためにこの行動に嵌りこむの。最初の相手夫婦がいなくなっても、田舎の家を売りに出して、下見にきた夫婦を誘い込む。麻薬のような感じね。ドラマとしては平均的かも。映画や小説でしか描けないテーマだけど、何十年も前からフランス映画では語り尽くされている「不倫」するなら、私もね、っていうネタ。古典的な内容だけに、仕上がりもオーソドックスな老舗の面構え。でも、いまさら制作される必要がある映画なのかしら、って思う。よっぽど新しいテーマ性や問題意識やプレイ方法が加わった「かつて無い」ものにしなきゃいけなかったのに。ちょっと練り足りなかったかも。

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SIN CITY 2005,5,18 CANNES 2005

sincity 原題:SIN CITY
邦題:未定
時間:125分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Robert,Rodriguez,Frank Miller,GUEST=TARANTINO
脚本:
原作:
音楽:
出演:Bruce Willis,Mickey Rourke,Benicio Del Toro,Jessica Alba,Clive Owen,Rosario Dawson,Brittany Murphy

クレージーな映画。ほんと狂乱のコミック映画。モノクロで陰影コントラストを強くした画面に、たとえば深紅のサテンドレスだけ色づけてある、みたいな。俳優たちもメークが凄すぎて、これはいったい誰?状態。フランク・ミラーの暗黒系ヴァイオレンスコミックを映画にしちゃうっていうところから観客設定が無理になってると思う。いったい誰に見せたいのかしら。でも、凄かった。コミックでしか表現できないものを実写で表現しちゃうんだからハリウッドの底力ね。パトカーは走るときは宙に浮くんだもの。残光描写は徹底してるし、出てくる女性は全員娼婦で武器の達人。もうわけわかんない。で、コミックをコミックの表現で実写にしちゃおうっていう試みは「キューティハニー」が思想的に一番近いけど、演出力・構想力・技術力全部でメジャーリーグと原っぱの三角ベースくらいの格差があるの。って例が死語っぽいわね。ストーリーもよく判らないし、多分3つか4つのエピソードがブルース・ウィリスを縦軸に描かれてるんだけど、この映画は物語を見る作品じゃなくて、映像の徹底さを観る作品ね。そういう意味では「スカイキャプテン」に通じるものがあるけど、「SIN CITY」の大勝。残酷すぎて女の子にはつらいかもしれないから日本でも観客がかなりセグメントされそう。ということはコケるかもね。必見なんだけど。

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THE CHILD 2005,5,18 CANNES 2005

2005cannes 原題:THE CHILD
邦題:ある子供
時間:100分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:ベルギー
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Jean-Pierre and Luc Dardenne
脚本:
原作:
音楽:
出演:Jeremie Regnier,Deborah Francois

奇跡の超大穴パルムドールだった「ロゼッタ」の監督作品。で、どうなのかっていうと、ある意味ロゼッタのその後みたいな映画。女の子の方がまったく「氏素性」が不明なんだもの。そういう前提設定が皆無で、いきなり仕上がった状況に観客が放り込まれる。図体だけは大きくて、なんだか子供まで生まれちゃった頭脳はガキな男の子と、お馬鹿な女の子だったのに母親になったら動物本能的にわが子を保護する「生き物」に変化した女の子。教える大人もいない最悪な環境で、どうにでもしてちょうだいよっていう事件らしい事件でもないような事件で、普通に生きてる人たちにはなんら関係ない破局が彼らに訪れるの。絵の具がもったいなくて水でうすめすぎて、色がなくなっちゃった水彩画みたいなインパクト皆無の映画。ハリウッドだと、もっと腰に気合を入れて、ストリートチルドレン問題を訴えてきちゃうんだろうなぁ。あ、でもアメリカ人はバカだから「きちんと言ってあげないと判らない」からそうするのかな。ヨーロッパの観客だと小さな波風で大きく理解していく頭脳があるのかもしれない。それにしても、多分、原題は彼らが授かった赤ちゃんって言う意味と、彼ら自身もガキね、っていう意味の両方なのね。

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姑獲鳥の夏 2005,5,18 CANNES 2005

ubume 原題:UBUME
邦題:姑獲鳥の夏
時間:123分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:ヘラルド
製作総指揮:
製作:
監督:実相寺昭雄
脚本:
原作:京極夏彦
音楽:
出演:堤 真一、長瀬正敏、阿部 寛、宮迫博之、田中麗奈、石田あゆみ、

やっぱり、無理だった。あの立方体に近い厚さの本は「読む」ことを前提にしているから異常なペダンティックな会話が延々とされる。で、その会話を読んでいるうちにトランス状態になって物語世界に獲り憑かれていく「快感」があったの。で、その部分が映画では無理なのね。原作どおりに会話させたら終わらないもの。ということは、要素を取捨選択してシナリオにするわけで、その作業が、大失敗っていうことになっちゃってる。となると、金田一シリーズみたいにキャラクターをきちんと描いて、ストーリーは簡潔にまとめてエンタテイメントにしていくっていう作業が大事になるの。ところが、それも中途半端。どうかなって思った堤=京極、阿部=榎木津、関口=長瀬が全然似合ってない。唯一期待してた榎木津も原作の野生の本能系狂乱探偵に比べて分別くさく、理屈を語ってしまう。実相寺監督も意味不明な象徴カット、特撮風カットを「流れをとめるかのように」入れて観客を、我に帰らせてしまう。どちらにしろ、原作世界のスタート作だからって「姑獲鳥の夏」を映画にするのは難しかったかも。二重三重に犯行理由が絡み合うなかで、最もダメなのが「観客に推理させない」という証拠不提出というミステリの基本を忘れているっていう点。これは、映画以前に、サスペンス作品として失格なのよね。だから、あらゆる結末の論理が「あとだしジャンケン」になっちゃうの。原作は全部読んでるくらいに好きなシリーズなのに、この映画はシリーズにはなれないと思うわ。

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TIME TO LEAVE 2005,5,17 CANNES 2005

2005cannes 原題:TIME TO LEAVE 2005-05-17
邦題:未定
時間:90分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:フランス
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:FRANCOIS OZON
脚本:
原作:
音楽:
出演:Malvil Poupaud,Jeanne Moreau,Valeria Bruni-tedeschi,Daniel Duval

オゾン監督の新作。とにかくヴァラエティに富んだジャンルの映画を作り続けてるけど、今回は切ない。突然余命3ヶ月って言われた気鋭のカメラマンが自分の死を受け入れて身近な問題に決着をつけていく模様を淡々を描いていく。同性愛である彼は恋人に別れを告げ、子供が欲しい夫婦の頼みでその妻とセックスをし、祖母に別れを言いに行き、と日記風なエピソードが彼の死まで続く。どこにでもいる青年が明日来る「死」と向き合いながら、一人で悩み「生」へ決別していく様子は悲しい。他人にとっては普通の日常が、主人公にとっては、すべてが人生最後の行為となっていく。そしてそれを知るのは、観客と主人公だけ。ラストの浜辺で静かに死んでいく主人公は、「悲劇」でなく、「喪失」でなく、「帰還」という言葉が似合うと思った。

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HIDDEN 2005,5,17 CANNES 2005

2005cannes 原題:HIDDEN 2005-05-17
邦題:未定
時間:114分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:MICHAEL HANEKE
脚本:
原作:
音楽:
出演:Daniel Auteuil,Juliette Binoche,Maurice Benichou,Annie Girardot,Bernrd Le Coq,Lester Makedonsky

なんとも不思議な映画。わけわかんないまま終わった。ハネケ監督だから、そんなに破綻するタイプだとは思わなかったけど。でもさっぱり理解不能。なんか奥深い、二重三重に絡んだ暗喩があるのかしら。普通の家族に送られる不気味な絵と隠し撮りされたビデオ。その送り手が謎。いったい誰が何の理由でそんなことしたのか、英語字幕じゃさっぱり読み取れなかった。きっとどこかの会話で仄めかしたりしてるんだろうけど、語学力がついていかない。悲しい。でもクライマックス、主人公が寝室で眠るシーン、故郷の家から少年を連れ出すシーン(ロングショットのワンカット)、主人公の息子を学校で待ち受けてなんか会話する犯人?の息子のシーン(ロングショットのワンカット)。で、終わり。これじゃ、意味不明。どうしたらいいのかしら。日本じゃウケなさそうな地味加減で、公開なんかしてくれそうもないし。日本語字幕できちっと観たいけど無理かもしれない。

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MERRY CHRISTMAS  2005,5,17 CANNES 2005

2005cannes 原題:MERRY CHRISTMAS
邦題:未定
時間:110分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:独・仏・英
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:CHRISTIAN CARION
脚本:
原作:
音楽:
出演:Diane Kruger,Guillaume Canet,Gary Lewis Daniel Bruhl,Dany Boon,Andre Dussolier

第一次世界大戦の英独仏軍が対峙する前線。クリスマスイブに奇跡的な休戦が「発生」する。ドイツ兵として前線にいる有名なテノール歌手の歌が兵士たちの心を溶かし、クリスマス休戦になるの。けっこう王道を行くような描き方の「反戦映画」なつくりで「まぼろしの市街戦」のようなファンタジーっぽい寓話になってなくて、リアル。でも行われてることはあまりに楽観主義的だし休戦中の描き方はコメディ。どこに視点を置いてみればわからなくなっちゃって、規格が微妙にあわない作り。そこが名作になることが出来ない最大の理由。要素の揃え方の失敗で、不幸な映画になってる。「要素」がきちんとサイズや用途に合わせて集められてるといいのにね。でも1台の車を作るのにバラバラの10台の車のパーツが集まって、結局、走る車が出来上がらないっていうのと同じ。3カ国の前線にいる人々のエピソードを、いったりきたりしながら構成してるので、全部が説明不足で中途半端で、感情移入を拒否して感じがする。もうちょっと整理してくれないとダメ。

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亡国のイージス 2005,5,17 CANNES 2005

aegis 原題:AEGIS
邦題:亡国のイージス
時間:127分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:日本
配給:ヘラルド・松竹
製作総指揮:
製作:
監督:阪本順治
脚本:
原作:福井晴敏
音楽:
出演:真田博之、寺尾 聡、佐藤浩一、中井貴一

福井作品が今年は映画化が連続してる。で、やっぱり想像通り。イージス艦の中でスッタモンダ。これが潜水艦ならローレライだし。スケールが小さいのはどうしようもないけど、それ以前に「誰に見せたいの」っていうのが判らない。作りたかっただけの映画で完結しちゃっている気がする。メッセージ性を追求するなら「博士の異常な愛情」をもっと分析すればよかったのにね、って思う。中井貴一が演じる北朝鮮工作員の「動機」が最後まで判らなかったの。動機って結果を目的とするものだろうし、そうなると何を「結果」したかったのか全然わからないの。まあ、そういう国家なんだから工作員もそうなの、っていうことかな。それにしては野球場のシーンとか意味不明。オープニングの数分間が意味不明。如月の存在が意味不明。で、真田博之に娘がいて、っていうエピソードが存在理由ないのに延々と語られる。ってなぜ?もっともっと削ることができそうなのに2時間以上の映画になっちゃってる。お客さんを呼ぶなら荒唐無稽な戦争シミュレーションスペクタクルにしたててアクション映画に仕切ってしまえばいいのに、日本映画ってウェットな要素をどうしても「意味ないのに」入れたがる。入ってないと不安なのかしら。そういう点では日本映画には「ダイ・ハード」は永遠に生まれないかもしれない。

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MANDERLAY 2005,5,16 CANNES 2005

2005cannes 原題:MANDERLAY 2005-05-16
邦題:未定
時間:139分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:LARS VON TRIER
脚本:LARS VON TRIER
原作:
音楽:
出演:Bryce Dallas Howard,Isaach De Bankole,Danny Clover,Willem Dafoe

前作「ドッグビル」の続編。ドッグビルから帰るギャングの父と娘。その娘がマンダレイという農園を通過したときに黒人奴隷が鞭打たれている場面に遭遇する。っていうきっかけから、マンダレイに住み着いた娘の運命は?っていう「黒人差別はアメリカ人の遺伝子に刻み込まれてて修復不可能だよ、酷いね」っていう監督のメッセージが満載の映画が展開される。で、やっぱり章だてになって物語は進行するし、セットもスタジオに線引きして文字を描いた雰囲気。南部の農園と奴隷小屋と屋敷ね。でも、ドッグビルのように町全体な空間じゃないから閉塞感が希薄。スタジオで進行することの必然がもうひとつ無いみたい。続編だからっていうだけで、こうしてるのかしら。「出られない」という行き止まり感が物語の「条件」だったドッグビルはあのセットは必然だったかもしれない。でも、この作品は人間の出入りがしょっちゅうあるんだもの。主人公は別にして。テーマは黒人差別だし、主人公の融合の理想と現実、錯覚と期待と裏切りと最終的には狂騒の差別が訪れる。でもこんなんでいいのかしら。普遍的な問題だと思うし、アメリカ人だからっていう決めつけが「アメリカ嫌い」な監督の恣意によりすぎかも。前作の時も思ったけど、こういう映画は商業映画としてマーケットでちやほやされちゃいけないと思うわ。実験を超えた「醜悪な主張」が嫌。言論の自由だからしょうがないけど。ニコール・キッドマンが出演してたからっていうだけのウリだった前作の公開はしょうがないけど、この続編はノーネームに近いし、っていうことで、無視して欲しい。無理だと思うけど。

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A HISTORY OF VIOLENCE 2005,5,16  CANNES 2005

2005cannes 原題:A HISTORY OF VIOLENCE 2005-05-16
邦題:未定
時間:96分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:DAVID CRONENBERG
脚本:JOSH OLSON
原作:
音楽:
出演:Viggo Mortensen,Maria Bello,William Hurt,Ashon Holmes,Ed Harris

前評判は高かったけど、はずす映画かもって心配した。クローネンバーグって不調なイメージあるんだもの。いい意味で裏切られた。ちょっとばかりコーエン兄弟テイストなブラックな笑いっぽいクライマックス。過去を隠した異常に強い父親のホームドラマ。ある事件で家族に軋みが出ててきて、それを修復するのに、殺人マシンのように冷酷に殺しまくるっていうのが凄い。隠してた過去っていうのも、リアリティに欠けまくりなんだけど、強引な「これが必要なんだ」っていう監督の「要求」を観客にまで飲むことを嫌と言わせないから、もう好きにしてっていう感じ。平凡なホームドラマの父親の平凡であり続けるための非凡な殺戮が「暗喩」であれば、いかようにも解釈して現実のマクロ分析を仕立て上げることができる「問題意識」がたっぷりな映画なのかもしれない。

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IBERIA 2005,5,16 CANNES 2005

2005cannes 原題:IBERIA 2005-05-16
邦題:未定
時間:91分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:スペイン
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:CARLOS SOURA,SARA BARAS,MANOLO SANLUCAR
脚本:
原作:
音楽:
出演:

前作「サロメ」が退屈なダンス公演のメーキング映画だったのに続き、またもや。ちょっと進化したのは、筋立てもわからないサロメ・ダンスの記録とは違って、どっちかというと「歌謡ショー」みたいな仕立て上げ方。ステージやスタジオのパフォーマンスなんだけど、大道具とかバレてるし、だからこれもリハーサルの風景なのかな。で、この「歌謡ショー」はフラメンコを中心にコンテンポラリーダンス、歌などがストーリー無く展開されるの。だから「歌謡ショー」っていう感じなのね。歌の次に群舞だったり、ソロダンスだったりっていう。で、フラメンコ中心だし、スペインの有名作曲家の作品だったりで、民族音楽ばっかり。っていうことは「歌謡ショー」より「民謡・民舞大会」って言うほうが正確かもしれないわ。いずれにしろ、スペイン人によるスペイン音楽の記録でしかない映画だし、それが勘違いしたアジアの片隅でリスペクトされるっていうのも、ラテン系白人は「お得」よね。

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THE LAST SHOT 2005,5,15 CANNES 2005

lastshot 原題:THE LAST SHOT
邦題:未定
時間:92分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Jeff Nathanson
脚本:
原作:
音楽:
出演:M.Broderick,A.Baldwn

FBI捜査官がマフィアとトラック組合の癒着やらを捕まえるために「おとり捜査」で映画を製作することにする。っていう妙な発想の映画。でもライトなコメディに仕上がってるし、ウディ・アレンの「ハリウッド~」とアプローチは違うけどシニカルな「映画産業」の一面がよくわかる映画。でも日本じゃ受けないだろうなぁ、こういうドラマ。で、おとり操作なんで、映画を作るのって適当にはじめるのに、周りが本気になって、その映画に夢を見て、落ち目のスター女優やスタッフが集合してくる。マスコミも持てはやし始めて、捜査官も本気で映画を作りたくなっていくっていう巻き込まれ型。監督に抜擢されて右往左往するチャイニーズシアターのチケット係が、夢を追っていて清清しいわ。アメリカンドリームって、これが成功すると実現するんだろうなっていうチャンスの存在を疑わないお国柄にちょっと嫉妬するわ。

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MR.3000 2005,5,15 CANNES 2005

mr3000 原題:MR.3000
邦題:未定
時間:103分
公開:未定
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Charles Stone
脚本:
原作:
音楽:
出演:B.mae,A.Bassett

週末にブルーカラーの人たちが、「今夜はメジャーリーグの中継もないから映画でも行くか」って無い知恵を絞って娯楽を求めるときにターゲットになる映画。黒人メジャーリーガーが引退後あと3本のヒットが足りないで3000本安打にならず、野球殿堂入りができないって気づき、現役復帰するっていう話。しかもお山の大将だった主力選手なんで、現役復帰しても同じ。で、若い選手たちに総すかん。でも、、、っていうもう頭の5分ですべての結末がわかる映画。予定調和・ご都合主義・ベタって表現方法の「文法表」みたいなお手本映画。でもこの程度のカジュアルな爽快感と感動ほろリは、アメリカンブルーカラーのかたがたには適正なのかもね。それにマーケットとしては絶対メインなんだもの。そういう人たちって。

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THE fORGOTTEN 2005,5,15 CANNES 2005

forgotton 原題:THE fORGOTTEN
邦題:未定
時間:91分
公開:2005
製作年度:2005
製作国:アメリカ
配給:未定
製作総指揮:
製作:
監督:Joseph Ruben
脚本:
原作:
音楽:
出演:J.Moore,G.Sinise

なにを恐れたかわからないけど、恐れたとおりの映画。子供にまつわるあらゆる証拠と他の人の記憶が喪失されていくなか、忘れないでいるヒロインが、その謎を解いていくっていう物語。で、発想だけだったのね。その原因や犯人や動機や結末が映画史上このうえなく陳腐で強引なんだもの。もっとゴシックなミステリアス調で「アザーズ」のような展開かも、って思ってたら、3流のエリア51ものになっちゃってる。しかも、映画の思いつきを無理に「整合性」あるような動機にしてるけど、完璧に納得いかない。思いつきは面白そうなのでわたしも騙されたし、それなりにお客さんは動員されちゃうかもしれない。でも絶対1800円をドブに捨てる映画であることは確かよ。

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ベルンの奇蹟 2005,5,13

milbern 原題:The Miracle of BERN
邦題:ベルンの奇蹟
時間:117分
公開:2005
製作年度:2003
製作国:ドイツ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ゼーンケ・ヴォルトマン
脚本:ゼーンケ・ヴォルトマン 、ロッフス・ハーン
原作:クリストフ・ジーメンス
音楽:マルセル・バルゾッティ
出演:ルーイ・クラムロート 、ペーター・ローマイヤー 、ヨハンナ・ガストドルフ 、ミルコ・ラング 、ビルテ・ヴォルター

1954年のワールドカップでハンガリーを破って奇跡の優勝を遂げたドイツチームにまつわる小さな炭鉱町の家族の再生ドラマ。っていうだけ。全体像はそうなんだけど、ひとりひとりの人物が浅くて、直線的。エピソードが入りすぎているのかな。ソビエトの抑留されていた父親が12年ぶりに帰国して、それまでまとまっていた家族がギクシャクしていく。っていう点だけで、もう数多くの映画をわたしたちは類題を解いてしまってる。だから、もっとこれまで気がつかなかったような「視点」が欲しかったけど、残念ながら、想像を超えてくれなかった。それなりにシナリオは練れていて、伏線や心理的な溶解や状況の逆転といった要素はきちんと入れ込んであるんだけど、あまりに見え見えなだけに、醒めてしまうの。クライマックスの決勝戦あたりから感情も盛り上がるけど、ドイツ映画としてドイツ人が感動するようには、日本の小娘には出来なかったわ。あたりまえだけど、無理。

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フランケンシュタインの花嫁 2005,5,13

bridefrank 原題:THE BRIDE OF FRANKENSTEIN
邦題:フランケンシュタインの花嫁
時間:75分
公開:
製作年度:1935
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:
監督:ジェームズ・ホエール
脚本:ウィリアム・ハールバット 、ウィリアム・ボルダーストン
原作:
音楽:フランツ・ワックスマン
出演:ボリス・カーロフ 、ヴァレリー・ホブソン 、エルザ・ランチェスター 、コリン・クライヴ 、ウォルター・ブレナン

「透明人間」もそうだったけど、映画の表現方法を思いついて思いついて思いついて、工夫の限りを尽くして、それが映画史上「初めて」なことで、っていう時代の映画。大ヒット?シリーズの続編っていうのも多分この映画が最初期なのかもしれないわね。怪物がだんだん人間の心を持ってくるっていう物語。豪華な男爵の屋敷のセットに、当時なら大特撮になるクライマックスの「花嫁」製造シーン。研究所が崩壊するスペクタクル。ケレン味たっぷりな娯楽作品に当時の観客は満足したんだろうな。今は古典的名作、映画史上に確固たる立ち位置を持つ映画っていう意味での「博物館的」存在なんだけどね。

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さよなら、さよならハリウッド 2005,5,12

hollywood 原題:Hollywood Ending
邦題:さよなら、さよならハリウッド
時間:113分
公開:2005
製作年度:2002
製作国:アメリカ
配給:日活
製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム
製作:
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
原作:
音楽:
出演:ウディ・アレン 、ティア・レオーニ 、トリート・ウィリアムズ 、ジョージ・ハミルトン 、デブラ・メッシング

本当にウディ・アレンってハリウッドが嫌いなのねっていうのがあからさまな映画。だって、翻弄される巨匠なんだもの。ヒット作を創れなくなったアカデミー賞監督が、ビッグチャンスを貰っても右往左往するだけで大駄作にしちゃうっていうブラックなお話。ピーター・ボグダノビッチとコマーシャルの監督の仕事を取り合ったりするの。なんか、商業主義&採算論理のハリウッド産業へ「おまえら馬鹿か!」ってツバを吐いて背を向けてフランスへ行ってしまう。これも皮肉。ハリウッドになりたがっている現在のフランス映画界(ベッソン・コングロマリット)の実態を知ってるのかしら。バカみたいな大団円・ハッピーエンドなんだけど、この結末が「Hollywood Ending」っていうタイトルにしたわけじゃないって思うわ。もっともっとシニカルな「ハリウッド、お前はすでに死んでいる」ってケンシロウな意味なんだろうな。ある意味でないものねだりっぽいコンプレックス満点なニューヨーク系アメリカ映画って、物悲しい。逆にウディ・アレンがそこにアイデンティティを置いてるんだけどね。

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透明人間 2005,5,11

invisibleman 原題:THE INVISIBLE MAN
邦題:透明人間
時間:71分
公開:
製作年度:1933
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:カール・レムリ・Jr
監督:ジェームズ・ホエール
脚本:R・C・シェリフ フィリップ・ワイリー
原作:H・G・ウェルズ
音楽:
出演:クロード・レインズ グロリア・スチュアート ウィリアム・ハリガン ウナ・オコナー ダッドリー・ディグス

映画が生まれて数十年で表現の技術を競うようになったのね。もちろん、今から観ると稚拙だなんだけどこの映画は「特撮」で透明な人間の表現が主役。そこには俳優のバリューやストーリーの感動よりもプライオリティを高く設定してある「映像マジック」=「映画の可能性」っていう思想があると思う。だからあまり意味無く「包帯をはずして透明な顔が出現する」っていうカットが一杯出てくるし、雪の上に足跡だけが出現したり、透明人間に襲われる俳優の必死の一人芝居とか、アイデアを駆使しているの。ちょっと微笑ましいのと同時に、最近の「CGならなんでもできる」っていうお手軽さの汗のかかなさに哲学の衰退を感じるわ。

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ジャングル・ジュース 2005,5,10

jungle 原題:Jungle Juice
邦題:ジャングル・ジュース
時間:99分
公開:2005
製作年度:2001
製作国:韓国
配給:SPO
製作総指揮:
製作:
監督:チョ・ミノ
脚本:チョ・ミノ
原作:
音楽:キム・ジュウォン
出演:チャン・ヒョク、イ・ボムス、ソン・チャンミン 、チョン・ヘジン 、キム・ヨンソン

韓流シネマフェアで公開された映画がもうDVDになったの。で、この作品。見事にチャン・ヒョクだけが売りの映画。他にはなんにもない。脚本も演出も破綻しきって、チープで不毛な場当たり的な青春&ヤクザ映画風。テレビドラマにもなり得ないその程度の低さでも韓国じゃヒットしたって謳ってる。本当か?世界の映画を席巻するっていう韓流ブームだけど、実はの底の浅さが致命的。調子のっているのもいい加減にして欲しいって叫ばなければいけない時期はとっくにやってきてるって思う。このバブル、いつ弾けるんだろう。日本でチープなサブカル系文化人が初監督するブームと同じだから、同時に糾弾しておこう。あなたたち、まだ映画つくるの無理。って。

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ハッカビーズ 2005,5,10

huckabees 原題:I Love Huckabees
邦題:ハッカビーズ
時間:107分
公開:2005
製作年度:2004
製作国:アメリカ
配給:ヘラルド
製作総指揮:マイケル・クーン
製作:デヴィッド・O・ラッセル、グレゴリー・グッドマン、スコット・ルーディン
監督:デヴィッド・O・ラッセル
脚本:デヴィッド・O・ラッセル、ジェフ・バエナ
原作:
音楽:ジョン・ブライオン
出演:ジュード・ロウ、ナオミ・ワッツ、ダスティン・ホフマン、リリー・トムリン、マーク・ウォールバーグ、イザベル・ユベール、シャナイア・トゥエイン

なんとも不思議な映画。なにかの自己啓発系団体か新興宗教系団体の啓蒙映画です、って言われたらものすごく納得しそうな内容。あ、でも絶対この監督とか出演者って共通に信じるモノ持ってそう。だって、この脚本とか読んで「出演しよう」って思うの、おかしいもの。監督だってヒット作連発したり芸術性で高評価されているっていう巨匠とは違うと思うし、となると別の力学が働いて、これだけの出演者が集合したのかもしれない。ミサみたいに。「自分って誰?他者って何?」「自分は孤立?自分は集合の一員?」っていう命題をダラダラとコメディの姿で語りまくるだけ。それぞれのキャラクターの存在に強弱がなくて、群像劇の関係性も唐突でご都合主義で、ありがちな「そのシーンだけ出て、あとは忘れられちゃう」ツールのような人物が出入りする茫洋とした映画。コケティッシュな暗喩やIQが高そうなウィットにあふれたっていうニューヨーク系のスタイルをとりたかったのかもしれない。でも前提として「自己啓発」なストレスが掛かってるだけに勘違いして受容しちゃう観客が「絶賛」しそうで怖い。

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ロビンフッドの冒険 2005,5,7

robinhood 原題:The Adventures of ROBIN HOOD
邦題:ロビンフッドの冒険
時間:102分
公開:
製作年度:1938
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:ハル・B・ウォリス
監督:マイケル・カーティズ ウィリアム・キーリー
脚本:ノーマン・ライリー・レイン シートン・I・ミラー
原作:
音楽:エリック・ウォルフガング・コーンゴールド
出演:エロール・フリン オリヴィア・デ・ハヴィランド イアン・ハンター クロード・レインズ ベイジル・ラスボーン

ブレイブハートに繋がるような、イギリスのブリテン島支配と原住民族への搾取という善悪構造に英雄ロビンフッドが市民革命にような戦いを挑んでいくっていう作品。これが思いっきりファンタジーっぽく愛と冒険とアクションとっていうお子様向けの「ご存知定番ヒーロー」ものとして完成されているの。きっと夏休みやクリスマス休暇でアメリカの中産階級が子供づれで映画を観にいったのね、って想像。映画の芸術性や完成度や、っていう瑣末なよしあしをどーこー言うよりも、その100分が楽しければいいじゃないっていう、超純粋娯楽のツールとして存在できている「毒性皆無」な健康補助食品のような製品ね。

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船乗りシンドバッドの冒険 2005,5,5

sindbad 原題:SINDBAD THE SAILOR
邦題:船乗りシンドバッドの冒険
時間:117分
公開:
製作年度:1946
製作国:アメリカ
配給:
製作総指揮:
製作:スティーブン・アムズ
監督:リチャード・ウォーレス
脚本:ジョン・ツイスト
原作:ジョージ・ワーシング・イエーツ ジョン・ツイスト
音楽:
出演:ダグラス・フェアバンクス・ジュニア モーリン・オハラ アンソニー・クイン ウォルター・スレザック

映画が夢を見せていてくれた時代。俳優たちのオーバーアクションが今みるとかなり笑えちゃうけど、なぜか楽しい。善玉と悪玉の描き方もストレート。複雑な人物描写や心理的葛藤を鬱々と背景にしていく昨今のアート系映画の対極にある「ハリウッド・エンタテイメント」。ってこれは、褒め言葉。なぜかっていうと、いまどきこの種の映画は絶対観ることができないって思うから、貴重よね。近いとこでは様式美の世界に入りつつあるアジアンホラーだけど、やっぱり愛と冒険と夢にあふれた「娯楽作」って退屈だけど好き。

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ブレイブハート 2005,5,2

blabeheart 原題:Braveheart
邦題:ブレイブハート
時間:178分
公開:
製作年度:1995
製作国:アメリカ
配給:FOX
製作総指揮:スティーブン・マクヴィーティ
製作:メル・ギブソン、アラン・ラッド・ジュニア、ブルース・デイヴィ
監督:メル・ギブソン
脚本:ランドール・ウォレス
原作:
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演:メル・ギブソン 、ソフィー・マルソー 、パトリック・マクグーハン 、キャサリン・マコーマック 、ブレンダン・グリーソン

誰かのために、信ずるもののために「自己犠牲」を美化しながら演じる、演出する、っていうのがメル・ギブソンなのかもしれない。「パッション」がなぜ生まれてきたのかっていう解答が10年前のこの映画にあったのね。それにしても長い映画。3時間あるんだもの。日本人としてはイングランドとスコットランドの戦争なんて歴史はぜんぜん知らないし、ワールドカップにイギリスから4チームも出るんだから違う国が集まってるのねっていうアホ知識しかない。そんな、ある意味ではポピュラーじゃない歴史のエピソードをハリウッドで大作にしちゃおうっていうのだからメル・ギブソンも何を考えてるのかわからないわ。でもアカデミー賞の作品賞や監督賞を獲っちゃうだから、アメリカ人の「ルーツに弱い」文化的負け犬根性も本物だわね。

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コーラス 2005,5,1

choras 原題:Les Choristes
邦題:コーラス
時間:97分
公開:
製作年度:2003
製作国:フランス
配給:ヘラルド
監督:Christophe Barratier
脚本:
製作:
出演: Gerard Jugnot, Francois Berleand, Jacques Perrin, Jean-Baptiste Maunier, Kad Merad

再見。前回は、2004-06-03。

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オリバー・ツイスト 2005,5,1

olivertwist 原題:Oliver.Twist
邦題:オリバー・ツイスト
時間:116分
公開:
製作年度:1948
製作国:イギリス
配給:
製作総指揮:
製作:ロナルド・ニーム
監督:デヴィッド・リーン
脚本:デヴィッド・リーン スタンリー・ヘインズ
原作:チャールズ・ディケンズ
音楽:サー・アーノルド・バックス
出演:アレック・ギネス ロバート・ニュートン ケイ・ウォルシュ ジョン・ハワード・ディヴィス アンソニー・ニューリー

デヴィッド・リーン監督の細部にこだわったロンドンの再現と、アレック・ギネスの怪演、「宝島」のジョン・シルバーが素敵だったロバート・ニュートンが悪辣な敵役をしっかり演じている。単なるお子様映画じゃなくて、大人も堪能できる芸術作品に仕上げている。なんか、映画って、この時代がピークでどんどん退化してるのかもしれない。もりろん映像表現は特撮やCGを駆使したケレン味たっぷりになってきているけど「ドラマ」を見せきる演出力や演技力という本質の部分では失われたものが多いと思うわ。特にヨーロッパ映画は顕著かも。もともとハリウッド映画のおちゃらけさとは一線を画した「老練な味」があったのに、いまではみんなハリウッド化をめざしちゃってるの。フランス映画とか壊滅じょうたいでしょ?ベッソンのせいで。古いしっかりした映画を観ると、よけいそう思っちゃう。今日観た2本はフランス映画のよさを残してる数少ない秀作と、古典の重厚感が満点のイギリス映画の名作。とってもいい気分だわ。

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