博士の愛した数式 2005,11,18
邦題:博士の愛した数式
時間:117分
公開:2006-02
製作年度:2005
製作国:日本
配給:アスミックエース
製作総指揮:椎名保
製作:荒木美也子、桜井勉
監督:小泉堯史
脚本:小泉堯史
原作:小川洋子
撮影:上田正治
音楽:加古隆
出演:寺尾聰 、深津絵里 、齋藤隆成 、吉岡秀隆 、浅丘ルリ子
小泉監督が自ら脚本を書いてる。で、その弊害が映画に出てしまってる。監督は自分で「分かってる」ことを説明してくれない。っていうか、前提である博士の記憶障害や義姉との秘めやかな恋愛感情に対する義姉の「思い」という重大要素を、観客に伝え切れてないの。つまり、過剰にその要素を説明する「ベタさ」を排除してる。オーケストラでバイオリンが主題を奏でている時に、密やかにチェロが通奏低音で曲の深みを演出しているような描き方。でも、この映画じゃ小さすぎて聞こえない、効果が無い。もう少し主張してもよかったんじゃない?って感じ。深津絵里の右往左往する演技についても博士との関係性が時間を経ても「変わらない」対応というのも不自然。一番この映画がダメなのは、原作のハイライトである阪神タイガースの試合を観にいって、少年が江夏が出場しない理由を博士にいう場面がないの。博士の時代を超えた記憶障害の「悲劇」がフォルテッシモで描かれるハイライトなのに、無いの。だから一本調子なダラダラしたバロック音楽みたいになってしまってる。数学の先生になった少年の回想という形式だけど、途中の授業部分が興ざめ。ストーリーからわれに返らされちゃう。ということで、結論は「失敗作」ね。
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