のど自慢
「のど自慢」 鑑賞 1999/02/19
【監 督】 井筒和幸
【キャスト】室井滋/大友康平/尾藤イサオ/伊藤歩/松田美由紀/竹中直人/北村和夫
一曲の歌に思いを込めることが出来るとしたら、やっぱりこんな場なんだろうな。NHKのど自慢なんてダサダサで見ることもないけど、本当にこんな人たちの悲劇喜劇があるのかな?それぞれの人生を抱えてステージに立つ人々を描いていくのに、あまりに日本的な「のど自慢」という設定は最高に上手な選択かもしれない。映画として。登場人物たちが、ある一点へ集合する場面をクライマックスにする映画は多いし、多分、構成的に定番なのかもしれない。「タイタニック」だって、一種、それに近いものがあるものね。授業の映画芸術論では「グランドホテル形式」っていうって聞いた。共通の状況にある登場人物のそれぞれの人生を描いていくっていう、まさに、この映画はそれね。語源になってる「グランドホテル」っていう映画は観たことないけど。で、この「のど自慢」は売れない演歌歌手やダメ中年や家庭に問題かかえる女子高生やって、純和風な問題を抱えた人たちの物語。それぞれの人たちがそれぞれの物語でホロリとさせて、ステージでの熱唱に繋がる。不覚?にも泣いてしまった。「花」を歌った女子高生が「故郷をはなれた姉のために歌った」っていうインタビュー。大友康平も焼き鳥屋さんの修行をしているダササとステージでの本業?の格好良さのアンバランスがすごい良かった。というわけで、今年の、今のところ、日本映画のベストワンだな。ってあとは「モスラ3」しか観てないけど。
【結論】笑わせて泣かせるって映画、こういうのって松竹が得意なはずなのに。なぜ、東宝なの?
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