生きない
「生きない」 鑑賞 1998/10/23
【監 督】 清水 浩
【キャスト】ダンカン・大河内奈々子・尾美としのり・左右田一平・村野武範・小倉一郎
第51回ロカルノ映画祭アキュメニカル(全キリスト協会)賞受賞。アキュメニカル賞は、キリスト教の教義に適合する人間の行動を描写すること、あるいは、観客に宗教的、人道的、社会的な価値を認識させることに成功し、かつ純粋に芸術的な才能を示した監督に与えられる(らしい)。さて、キリスト教の教義に適合していたのかしら???映画としてはそれなりに工夫したロードムービーになっていたけど、もともとがシニカルなテーマ。集団自殺で保険金詐欺は「みんなでやれば恐くない」という借金苦解放に<救い>を求める拝金宗教団体みたいな映画。どこか間違っているんじゃないかな。この賞。どうも最近、○○賞と名がついた作品には、受賞に納得がいかないものが多い。どうでもいいけど。でもそんなブランドがついていたら、そういうふうに構えて観ちゃうじゃない。乾いたタッチのまあまあの小劇場向きの作品ねってしみじみ味わえる作品になるはずが、そんなブランドで持ち味を<鑑賞精神的>に殺してしまっている。やだな。大河内奈々子がノーテンキな役柄で、いい。どうせお芝居そのものの実力には期待されないんだから、一生懸命な部分の存在感で勝負していたみたい。で、それはそれでいい感じだった。ダンカンは嬉しそうに死神役をしていた。多分、脚本を書いたのはこの役をやりたかったからじゃないかしらって思うくらい<生き生きと?>演じる死神。でもこのまま勘違いして文化人には成り下がって欲しくないわ。夜のスポーツ番組で無責任なコメントを言う<いいかげん>なダンカンが好きだから。
【結論】落ちがねぇ・・・だもの。
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