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ブレア・ウィッチ・プロジェクト

「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」 鑑賞 2000/01/10
【監  督】 ダニエル・マイリック
【キャスト】行方不明
結局、映画単独で存在しえない映画なんだろうなって思う。それは、恐いし、これからどうなるの?っていう展開も緊張感いっぱいで、ナチュラルな俳優の演技もすごいし、って大評価するんだけど、映画を観る前提に情報を持ってなければいけないっていうところが問題なのね。なんら前提情報を与えずにこの映画をふつうの人に見せると、何が何だかわからないでものすごい欲求不満になるかもしれない。虚構である事件を構築し、それにまつわるリアルな環境を作り上げて、その上で、事件の一面を判断する材料として、発見された遺留品のフィルムを再編集して皆さんにも観てもらいます。っていう<事件>の一部であるという存在意味があらかじめ与えられている、単独では存在できないっていうのはそういう意味。だから評価に困る。すでに前提条件、必要条件である<情報>を持ってしまっていたために、映画に対してのアプローチが純粋観客になり得なかったんだもの。ブレア事件の判断者としてまきこまれている者として映画を見せられてしまうと、ね。なんか悔しい。で、こういう映画の成立って卑怯。でも、メディアを複合してひとつの<事件>を演出していくということでは、映画を含めて「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」という名前の総合アートであると判断すれば、いいのかも。だから、映画を観た今、じっくりとブレアのホームページを鑑賞することにしよう。

【結論】映画だけど映画じゃない。アート作品の一部の表現手段としての映画。だから、映画だけで判断するのは「群盲象を撫でる」なものかもね。

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