まぼろしの市街戦 2004,6,20
原題:LE ROI DU COEUR KING OF HEARTS
邦題:まぼろしの市街戦
時間:102分
公開:1967/12
製作年度:1966
製作国:フランス、イギリス
配給:
監督:フィリップ・ド・ブロカ
脚本:フィリップ・ド・ブロカ、ダニエル・ブーランジェ
原作:
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
製作:フィリップ・ド・ブロカ
出演:アラン・ベイツ、ピエール・ブラッスール、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ミシュリーヌ・プレール、フランソワーズ・クリストフ、アドルフォ・チェリ、ジャン=クロード・ブリアリ
とってもベタな反戦映画なんだけど、これだけファンタジックに作られているとシリアスな暗さが希薄になって、とっても素敵な映画になってる。映画が作られた時代背景的には東西冷戦がこれから深刻になるっていう時代だと思う。ベルリンあたりのスパイを暗いトーンで映画にしたり、007が活躍し始めるあたりかしら。で、この映画は一応、第一次世界大戦下のフランスの田舎町が舞台。ドイツ軍が街を破壊する爆弾をしかけて撤退。追尾する英国軍が、通信兵を偵察に向かわせると・・・っていうイントロ。狂気しか本質をとらえていない、っていうベタなオチ=教訓に持っていかれちゃう。街を仕切って行く狂人たちも「ごっこ」である不安定さ、不確実さ、刹那さ、を前提にしてる(自覚してるんだもの)から、余計に「平和」であることが物悲しくなっていく。うがってみれば、絶対安全地帯に棲む人々が、狂人を演じるソクラテスに見えてしまうの。そういう意味で、多重構造っていうかメビウスの輪のような映画なのかもしれない。
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