マルホランド・ドライブ 2003,12,14
原題:MULHOLLAND DR.
邦題:マルホランド・ドライブ
時間:146分
公開:
製作年度:2001
製作国:アメリカ
配給:コムストック
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ
製作:ピエール・エデルマン
出演:ナオミ・ワッツ、ローラ・エレナ・ハリング、ジャスティン・セロー
作家の世界は作家だけがわかる典型かも。その心象風景の「解釈」という作業を観客に委ねさせることを強要して許される一人がデヴィッド・リンチ。「ツイン・ピークス」という解釈作業をエンタテイメントにしてしまっただけに、あらかじめ、観客は彼の映画に「出題」を待ってしまうの。そして必死に「解答」を議論する。しかも正答はリンチの頭の中にしかないし、しかも、その正答は決して語られることが無い。「作品に全てを描きこんでいる。ゆえに、その正解は映画の中に厳然として存在し、また、その映画そのものが解答である」なんていうコメントで雲に巻く。オタクな人種の皆さんは「ツイン・ピークス」や「エヴァンゲリオン」で<解釈論争=衒学合戦>という頭の体操にアイデンティティを感じるらしい。で、この作品でも、流行は下降ぎみとはいえ、解釈論争ネタにしやすい作家モノだから、星の数ほど賛否両論なホムペ独り言が存在してる。勝手に主張してるだけだし、だれもその論には耳を傾けてないようだけど、オタクさんは自己完結してるみたい。結局、何がなんだかよくわからない、置いてけぼりな映画でしかないし、そこで何かを見つけることを要求する映画は認めたくない。それがどれほど「芸術性」があると、識者と言われる人たちが言おうとも。だって、つまらないんだもの。思わせぶりな伏線っぽいシーンやモノやセリフがバラバラに解体されて再構築されているような映画だから、どこがどこに繋がっているか、これはもう、監督しかわからない。DVDのパッケージ見たら、当時のいろいろな映画賞とか獲得してるみたいだけど、納得できない。ことによったら、そういう賞に一票投じる人たちも「わからないけど、すごそう」というレベルで、裸の王様にエールを送っているだけのかも知れない。で、裸の王様のリンチは、自分が裸であることを一番わかってたりして。というより、裸なのに裸じゃないぞって叫んで、馬鹿な評論家どもが「素晴らしい服ですね」って絶賛するのをお腹の底では笑ってたりして。その手には、残念ながらわたしはのらない。
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