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阿修羅のごとく 2003,10,8

106620653122790 原題:阿修羅のごとく
監督:森田芳光
脚本:筒井ともみ
出演:大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、小林薫、八千草薫、仲代達矢
製作:東宝映画(東宝・博報堂・毎日新聞・日販)
配給:東宝

 映画俳優の芝居ってのはコレだぞ!と再認識させられる力作。「監督の力作」でなく、深田恭子以外の全出演者の力がこもった重厚な演技主義映画。原作を2時間ちょっとにコンパクトにまとめあげるのは展開上かなり省略の技を駆使しなければならなかっただろうが、それぞれのシークエンスにおける俳優たちの熱演で<荒さ>を忘れさせられる。「普通の主婦」の役どころの黒木瞳が一番大変だったろう。大竹、深津は<キャラ>が表現しやすいだけに底力があるために、きっちり良い芝居。その点、夫が浮気している疑惑を持っている普通の専業主婦、というキャラが無い役柄が難しそうだった。黒木瞳、よくがんばった。八千草薫、仲代達矢はもう「こそにいるだけで完成」している存在感で画面を引き締めて行く。ということで、唯一のミスキャストは深田恭子。彼女で25歳のちょっとハスッぱに反抗してる馬鹿男と同棲する妊婦、という役柄は絶対無理。とはいえ、現在の女優の中で、この役を出来る相当年齢の演技派はいるのか?というと見当たらないのが日本の不幸である。

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